JPH09124624A - 分子内に2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を有するカルボン酸塩誘導体およびカルボン酸エステル誘導体の製造方法 - Google Patents

分子内に2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を有するカルボン酸塩誘導体およびカルボン酸エステル誘導体の製造方法

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JPH09124624A
JPH09124624A JP28550795A JP28550795A JPH09124624A JP H09124624 A JPH09124624 A JP H09124624A JP 28550795 A JP28550795 A JP 28550795A JP 28550795 A JP28550795 A JP 28550795A JP H09124624 A JPH09124624 A JP H09124624A
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眞敏 湯本
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ラジカル重合開始剤として有用な、分子内
に2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール
−5−イル基を有するカルボン酸塩誘導体、及びそれを
用いたカルボン酸エステル誘導体の新規な製造方法を提
供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される2−トリハ
ロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基
を持つカルボン酸エステル誘導体を塩基性条件下で加水
分解した後、反応混合物中に析出した目的物を濾過によ
り取り出すことによる、一般式(II)で表される2−
トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−
イル基を持つカルボン酸塩誘導体の製造方法。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性の保護膜、
印刷版、フォトレジスト、プルーフ等の記録材料等の分
野に有用な、光に曝すことにより遊離基を生成する化合
物の製造方法に関するものである。更に詳しくは、分子
内に2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾー
ル−5−イル基を有するカルボン酸塩誘導体の製造方
法、およびそれを用いた分子内に2−トリハロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を有するカ
ルボン酸エステル誘導体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光に曝すことにより分解して遊離基を生
成する化合物(遊離基生成剤)はグラフィックアーツ、
感光性記録材料の分野でよく知られている。それらは光
重合性組成物中の光ラジカル重合開始剤、遊離基写真組
成物中の光活性剤および光で生じる酸により触媒される
反応の光開始剤として広く用いられている。そのような
遊離基生成剤を用いて印刷、複製、複写およびその他の
記録材料系で有用な種々の感光性材料が作られている。
【0003】このような化合物として、感光波長が近紫
外から可視光領域にある、ハロゲン遊離基生成剤とし
て、2−トリハロメチル−5−置換−1,3,4−オキ
サジアゾール化合物が提案されている。例えば米国特許
第4,212,970号、同第4,232,106号、
特開昭55−24113号、特開昭60−177340
号および特開昭59−148784号等に詳しい。これ
らの特許記載の2−トリハロメチル−1,3,4−オキ
サジアゾール化合物の製造方法は、M.P.Hutt、
E.F.Elslager、L.M.Werbel著、
J.Heterocyclic Chem.(3)5
11(1970)に記載の方法に準じて行われている。
つまり、ヒドラジド誘導体から、トリハロメチル化によ
りN−置換−N’−トリハロアセチルヒドラジドに導
き、環化により2−トリハロメチル−1,3,4−オキ
サジアゾールに導く2工程で製造されている。環構築後
に、これらの化合物を2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール部分を保持したままで他の誘導体へ
と変換することは、塩基性条件に敏感なトリハロメチル
基と、酸性条件に敏感な1,3,4−オキサジアゾール
環の共存により一般に困難である。このような例として
は、特公平3−42462号に記載の2−トリクロロメ
チル−5−アルコキシスチリル−1,3,4−オキサジ
アゾールの無水塩化アルミニウムを用いた脱アルキル化
による、2−トリクロロメチル−5−ヒドロキシスチリ
ル−1,3,4−オキサジアゾールへの変換が知られて
いるのみである。2−トリハロメチル−1,3,4−オ
キサジアゾール−5−イル基を有するカルボン酸エステ
ルの加水分解によるカルボン酸あるいはカルボン酸塩へ
の変換や、2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジ
アゾール−5−イル基を有するカルボン酸あるいはカル
ボン酸塩のエステル化によるカルボン酸エステルへの変
換は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、光ラ
ジカル重合開始剤として有用な、分子内に2−トリハロ
メチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を
有するカルボン酸塩誘導体の製造方法、およびそれを用
いた分子内に2−トリハロメチル−1,3,4−オキサ
ジアゾール−5−イル基を有するカルボン酸エステル誘
導体の新規な製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一の課題は、下
記一般式(I)で表される2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸エステル誘導体を塩基性条件下で加水分解した後、反
応混合物中に析出した目的物を濾過により取り出すこと
を特徴とする、一般式(II)で表される2−トリハロ
メチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を
持つカルボン酸塩誘導体の製造方法により解決された。 一般式(I)
【0006】
【化6】
【0007】式中R1 は炭素原子数1から12のアルキ
ル基を表し、R2 及びR3 は、それぞれ同一でも異なっ
てもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から
10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ
基または炭素原子数2から10のアシルオキシ基を表
し、R4 及びR5 は、それぞれ同一でも異なってもよ
く、水素原子、炭素原子数1から10のアルキル基、炭
素原子数6から12のアリール基または置換アリール基
を表し、Xはハロゲン原子を表し、nは0または1を表
し、mは0または1を表し、Lは−Cl2l−、−C6
4−、−Cl2lO−または−C64O−を表し、lは1
から12の整数を表す。 一般式(II)
【0008】
【化7】
【0009】式中Mはアルカリ金属を表し、R2
3 、R4 、R5 、XおよびLは、一般式(I)と同一
の基を表し、nは0または1を表し、mは0または1を
表す。
【0010】また、本発明の他の課題は、下記一般式
(III)で表される2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体と有機ハロゲン化物、スルホン酸エステル、硫酸エ
ステル又はリン酸エステルを反応させることを特徴とす
る、一般式(II)または一般式(I)で表される2−
トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−
イル基を持つカルボン酸エステル誘導体の製造方法によ
り解決された。 一般式(III)
【0011】
【化8】
【0012】式中M’はアルカリ金属を表し、R6 及び
7 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、
炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から
10のアルコキシ基、炭素原子数2から10のアシルオ
キシ基またはハロゲン原子を表し、R8 及びR9 は、そ
れぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数
1から10のアルキル基、炭素原子数6から12の置換
基を有してもよいアリール基を表し、Zはハロゲン原子
を表し、qは0または1を表し、pは0または1を表
し、Aは−Ca2a−、−C64−、−Ca2aO−また
は−C64O−を表し、aは1から12の整数を表す。 一般式(II)
【0013】
【化9】
【0014】式中R10は炭素原子数1から12のアルキ
ル基または置換基を有する炭素原子数1から12のアル
キル基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびA
は、一般式(III)と同一の基を表し、qは0または
1を表し、pは0または1を表す。 一般式(I)
【0015】
【化10】
【0016】式中R11は炭素原子数2から18のアルキ
レン基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびA
は、一般式(III)と同一の基を表し、qは0または
1を表し、pは0または1を表す。
【0017】
【発明の実施の形態】一般式(I)において、好ましい
1 は炭素原子数1から8までのアルキル基であり、特
に炭素原子数1から6までのアルキル基が好ましい。
【0018】一般式(I)において、好ましいR2 及び
3 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数1から8
までのアルキル基、炭素原子数1から8までのアルコキ
シ基、炭素原子数2から5までのアシルオキシ基であ
り、特に水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数1
から6までのアルキル基、炭素原子数1から6までのア
ルコキシ基が好ましい。
【0019】一般式(I)において、好ましいR4 及び
5 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、
炭素原子数1から6までのアルキル基、フェニル基、ま
たは置換基が塩素原子、臭素原子または炭素原子数1か
ら6のアルコキシ基であるフェニル基であり、特に水素
原子が好ましい。
【0020】一般式(I)において、XはClまたはB
rが好ましく、特にClが好ましい。
【0021】一般式(I)において、好ましいnは1で
ある。
【0022】一般式(I)において、好ましいmは1で
ある。
【0023】一般式(I)において、好ましいLは−C
l2l−または−Cl2lO−であり、lは1から8の整
数である。特に、Lは−Cl2lO−が好ましく、lは
1から6の整数が好ましい。
【0024】以下に、一般式(I)におけるR1
2 、R3 、L及びmの具体的な例を挙げるが、これら
に限定されるものではない。
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】一般式(II)において、好ましいMはリ
チウム、ナトリウム、カリウムまたはセシウムであり、
特にナトリウムまたはカリウムが好ましい。
【0028】一般式(III)において、好ましいR6
及びR7 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原
子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数1か
ら8までのアルキル基、炭素原子数1から8までのアル
コキシ基、炭素原子数2から5までのアシルオキシ基で
あり、特に水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数
1から6までのアルキル基、炭素原子数1から6までの
アルコキシ基が好ましい。
【0029】一般式(III)において、好ましいR8
及びR9 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原
子、炭素原子数1から6までのアルキル基、フェニル
基、または置換基が塩素原子、臭素原子または炭素原子
数1から6のアルコキシ基であるフェニル基であり、特
に水素原子が好ましい。
【0030】一般式(III)において、ZはClまた
はBrが好ましく、特にClが好ましい。
【0031】一般式(III)において、好ましいqは
1である。
【0032】一般式(III)において、好ましいpは
1である。
【0033】一般式(III)において、好ましいAは
−Ca2a−または−Ca2aO−であり、好ましいaは
1から8の整数であり、特に、Aは−Ca2aO−が好
ましく、aは1から6の整数が好ましい。
【0034】以下に、一般式(III)におけるR6
7 、M’、A及びqの具体的な例を挙げるが、これら
に限定されるものではない。
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】一般式(II)において、R10で表され
る、置換基を有する炭素原子数1から12のアルキル基
の置換基としては、炭素原子数1から10までのアルコ
キシ基、炭素原子数6から18までのアリールオキシ
基、炭素原子数2から10までのアシルオキシ基、水酸
基またはハロゲン原子が好ましく、特に、炭素原子数1
から8までのアルコキシ基、炭素原子数6から16まで
のアリールオキシ基、水酸基またはハロゲン原子が好ま
しい。
【0038】一般式(II)において、R10で表され
る、アルキル基または置換基を有するアルキル基のアル
キル基の炭素原子数は、1から10が好ましく、特に、
1から8が好ましい。
【0039】一般式(I)において、好ましいR11は炭
素原子数2から10までのアルキレン基であり、特に炭
素原子数2から8までのアルキレン基が好ましい。
【0040】本発明に係る2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸塩誘導体の製造方法は、下記の反応式で示される。
【0041】
【化15】
【0042】本発明に係る2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸塩誘導体の製造方法は、2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸エステル誘導体と金属塩基を溶媒中に混合し、撹拌す
る方法で行うが、2−トリハロメチル−1,3,4−オ
キサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エステル
誘導体と溶媒の混合物に金属塩基を添加する方法が好ま
しく、金属塩基は、反応溶媒または水に溶解させた後に
添加してもよい。
【0043】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体の製造方法に係わる反応溶媒は、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、アセトニトリル、アセト
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールジメ
チルエーテルが好ましく、また、これらの溶媒を混合し
て用いてもよい。これらの溶媒のうち、特にエタノー
ル、イソプロパノール、アセトニトリルまたはテトラヒ
ドロフランが好ましい。
【0044】反応溶媒の使用量は、2−トリハロメチル
−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカ
ルボン酸エステル誘導体1.0モルに対して0.5l〜
5.0lが好ましく、特には0.5l〜3.0lが好ま
しい。
【0045】また、これらの溶媒に水を混合してもよ
く、水の使用量は、反応溶媒1.0lに対して、0.5
l以下が好ましく、特には0.3l以下が好ましい。
【0046】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体の製造方法に係る金属塩基は水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水
酸化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはナトリウムメ
トキシドが好ましく、特に水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムまたはナトリウムメトキシドが好ましい。
【0047】金属塩基の使用量は2−トリハロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカル
ボン酸エステル誘導体1.0モルに対して1.0モル〜
2.0モルが好ましく、特には1.0モル〜1.2モル
が好ましい。
【0048】金属塩基の添加温度は、0℃〜40℃が好
ましく、特に0℃〜30℃が好ましい。また反応温度
は、0℃〜40℃が好ましく、特に0℃〜25℃が好ま
しい。
【0049】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体の製造方法においては、反応混合物中に析出した目
的物の結晶を濾取することにより2−トリハロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカル
ボン酸塩を得る。反応混合物は、反応後そのまま濾過し
てもよいし、ある程度冷却した後に濾過してもよい。ま
た、反応混合物を必要に応じて反応溶媒と相溶する溶剤
または生成物の貧溶媒で希釈してから濾過してもよい。
このような溶媒のうち、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトニトリルまたは酢酸エチルなどが
好ましい。
【0050】また反応混合物は、反応後、生成物の良溶
媒で希釈し加熱溶解後、冷却し目的物の結晶を析出させ
た後に濾過してもよい。このような良溶媒のうち、水、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシドなどが好ましい。
【0051】また、上記の濾過の後に、得られた目的物
を反応溶媒または生成物の貧溶媒で洗浄してもよい。
【0052】上記の方法で得られた2−トリハロメチル
−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカ
ルボン酸塩誘導体の具体例を下記に示すが、本発明はこ
れによって限定されるものではない。
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】本発明に係る2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸エステル誘導体の製造方法は、下記の反応式で示され
る。
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
テル誘導体の製造方法は、2−トリハロメチル−1,
3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン
酸塩誘導体と有機ハロゲン化物、スルホン酸エステル、
硫酸エステル又はリン酸エステルを溶媒中に混合し、撹
拌する方法で行うが、2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体と溶媒の混合物に、有機ハロゲン化物、スルホン酸
エステル、硫酸エステル又はリン酸エステルと溶媒の混
合物を添加してもよい。
【0060】本発明のカルボン酸エステル誘導体の製造
方法に係る反応溶媒は、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトニトリル、アセトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエー
テル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルまたはプロピレングリコールジメチル
エーテルが好ましく、また、これらの溶媒を混合して用
いてもよい。これらの溶媒のうち、特にアセトニトリ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチ
ルアセトアミドが好ましい。
【0061】反応溶媒の使用量は、2−トリハロメチル
−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカ
ルボン酸塩誘導体1.0モルに対して0.5l〜5.0
lが好ましく、特には0.5l〜3.0lが好ましい。
【0062】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
テル誘導体の製造方法に係る有機ハロゲン化物、スルホ
ン酸エステル、硫酸エステル又はリン酸エステルのう
ち、有機ハロゲン化物、スルホン酸エステル、硫酸エス
テルが好ましい。
【0063】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
テル誘導体の製造方法に係る有機ハロゲン化物は有機塩
化物、有機臭化物または有機ヨウ化物が好ましく、スル
ホン酸エステルはベンゼンスルホン酸エステルまたはp
−トルエンスルホン酸エステルが好ましい。
【0064】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
テル誘導体の製造方法に係る有機ハロゲン化物、スルホ
ン酸エステル、硫酸エステル又はリン酸エステルは、そ
れぞれ1分子内に1つまたは2つの反応性のハロゲン原
子、スルホン酸部、硫酸部またはリン酸部を持つことが
できる。
【0065】1分子内に1つの反応性のハロゲン原子、
スルホン酸部、硫酸部またはリン酸部を持つ有機ハロゲ
ン化物、スルホン酸エステル、硫酸エステル又はリン酸
エステルの使用量は、2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体1.0モルに対して0.8モル〜2.0モルが好ま
しく、特には0.8モル〜1.2モルが好ましい。
【0066】1分子内に2つの反応性のハロゲン原子、
スルホン酸部、硫酸部またはリン酸部を持つ有機ハロゲ
ン化物、スルホン酸エステル、硫酸エステル又はリン酸
エステルの使用量は、2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸塩誘
導体1.0モルに対して0.3モル〜1.0モルが好ま
しく、特には0.4モル〜0.6モルが好ましい。
【0067】本発明の2−トリハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
テル誘導体の製造方法に係る添加剤として、ヨウ化ナト
リウム、ヨウ化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムを用いても
よい。
【0068】反応温度は、60〜150℃が好ましく、
特に70℃〜110℃が好ましい。
【0069】本発明のカルボン酸エステル誘導体の製造
方法に係る反応処理は、反応混合物を水にあけ、析出し
た目的物の結晶を濾取する方法で行う。水の使用量はカ
ルボン酸エステル誘導体1モルに対して1.0l〜30
lが好ましい。また、水に水と相溶する溶剤を混合して
もよい。このような溶剤のうち、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトニトリルなどが好まし
い。これらの溶剤の使用量は、水1lに対して0.05
l〜0.5lが好ましい。
【0070】また、反応混合物を水にあけた後に、目的
物を酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出し、この
有機溶媒を留去して目的物を得る方法でもよい。
【0071】本発明の製造方法で得られるカルボン酸エ
ステル誘導体は、適当な溶媒に溶解し晶析する通常の方
法で精製することができる。
【0072】上記の方法で得られた2−トリハロメチル
−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基を持つカ
ルボン酸エステル誘導体の具体例を下記に示すが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
【0073】
【化21】
【0074】
【化22】
【0075】
【化23】
【0076】
【化24】
【0077】
【化25】
【0078】
【化26】
【0079】
【化27】
【0080】
【化28】
【0081】以下、本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
【0082】
【実施例】
実施例1:(2−メトキシ−4−〔2−((2−トリク
ロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル
−)エテニル)〕フェノキシ酢酸ナトリウム(化合物b
−4)の合成) 2−トリクロロメチル−5−(3−メトキシ−4−メト
キシカルボニルメトキシスチリル)−1,3,4−オキ
サジアゾール20.4gのエタノール100ml溶液
に、内温7℃で水酸化ナトリウム3.1gの水14.4
ml溶液を4分かけて滴下した。7℃で1時間撹拌した
後に、析出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄
後、40℃で1日乾燥し、2−メトキシ−4−〔2−
((2−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾ
ール−5−イル−)エテニル)〕フェノキシ酢酸ナトリ
ウムを18.6g得た(収率90%、融点244℃)。
【0083】実施例2:(2−メトキシ−4−〔2−
((2−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾ
ール−5−イル−)エテニル)〕フェノキシ酢酸カリウ
ム(化合物b−5)の合成) 2−トリクロロメチル−5−(3−メトキシ−4−メト
キシカルボニルメトキシスチリル)−1,3,4−オキ
サジアゾール20.4gのエタノール100ml溶液
に、内温7℃で水酸化カリウム4.5gの水14.4m
l溶液を4分かけて滴下した。7℃で1時間撹拌した後
に、水35mlを加え加熱溶解した。アセトニトリル4
0mlを加えた後に室温で2時間、7℃で1時間撹拌し
た。析出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄後、
40℃で1日乾燥し、2−メトキシ−4−〔2−((2
−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−
5−イル−)エテニル)〕フェノキシ酢酸カリウムを1
6.6g得た(収率77%、融点233℃)。
【0084】実施例3:(2−メトキシ−5−〔2−
((2−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾ
ール−5−イル−)エテニル)〕フェノキシ酢酸カリウ
ム(化合物b−8)の合成) 2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシ−3−メト
キシカルボニルメトキシスチリル)−1,3,4−オキ
サジアゾール20.4gのエタノール100ml溶液
に、内温7℃で水酸化カリウム4.5gの水14.4m
l溶液を4分かけて滴下した。7℃で1時間撹拌した後
に、水35mlを加え加熱溶解した。アセトニトリル4
0mlを加えた後に室温で2時間、7℃で1時間撹拌し
た。析出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄後、
40℃で1日乾燥し、2−メトキシ−5−〔2−((2
−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−
5−イル−)エテニル)〕フェノキシ酢酸カリウムを1
5.8g得た(収率73%)。
【0085】実施例4:(2−トリクロロメチル−5−
(4−メトシキカルボニルメトキシ−3−メトキシスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール(化合物B−
5)の合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸ナトリウム41.6gのN,N−
ジメチルアセトアミド100ml溶液中に、ジメチル硫
酸12.6gを添加し95℃で1時間撹拌した。反応混
合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、40℃
で1日乾燥した。このようにして得られた固体を酢酸エ
チル55mlおよびメタノール25mlに加熱溶解し、
5℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、メタノー
ル40mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥し、2
−トリクロロメチル−5−(4−メトシキカルボニルメ
トキシ−3−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサ
ジアゾールを31g得た(収率75%、融点123
℃)。
【0086】実施例5:(2−トリクロロメチル−5−
(3−メトシキカルボニルメトキシ−4−メトキシスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール(化合物B−
7)の合成) 2−メトキシ−5−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、ジメチル硫酸
12.6gを添加し95℃で1時間撹拌した。反応混合
物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、40℃で
1日乾燥した。このようにして得られた固体を酢酸エチ
ル55mlおよびメタノール25mlに加熱溶解し、5
℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、メタノール
40mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥し、2−
トリクロロメチル−5−(3−メトシキカルボニルメト
キシ−4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジ
アゾールを30g得た(収率73%、融点92−95
℃)。
【0087】実施例6:(2−トリクロロメチル−5−
(4−エトシキカルボニルメトキシ−3−メトキシスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール(化合物B−
6)の合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、ジエチル硫酸
15.5gを添加し95℃で1時間撹拌した。反応混合
物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、40℃で
1日乾燥した。このようにして得られた固体を酢酸エチ
ル55mlおよびメタノール25mlに加熱溶解し、5
℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、メタノール
40mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥し、2−
トリクロロメチル−5−(4−エトシキカルボニルメト
キシ−3−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジ
アゾールを31g得た(収率74%、融点121−12
2℃)。
【0088】実施例7:(2−トリクロロメチル−5−
(4−デシルオキシカルボニルメトキシ−3−メトキシ
スチリル)−1,3,4−オキサジアゾール(化合物B
−9)の合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、1−ブロモデ
カン22.1gを添加し95℃で1時間撹拌した。反応
混合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、40
℃で1日乾燥した。このようにして得られた固体を酢酸
エチル30mlおよびメタノール30mlに加熱溶解
し、5℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、メタ
ノール40mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥
し、2−トリクロロメチル−5−(4−デシルオキシカ
ルボニルメトキシ−3−メトキシスチリル)−1,3,
4−オキサジアゾールを36g得た(収率67%、融点
99−100℃)。
【0089】実施例8:(2−トリクロロメチル−5−
(4−(4−α−クミルフェノキシ)エトキシカルボニ
ルメトキシ−3−メトキシスチリル)−1,3,4−オ
キサジアゾール(化合物B−13)の合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、p−トルエン
スルホン酸(4−α−クミルフェノキシ)エチルエステ
ル41gを添加し95℃で1時間撹拌した。反応混合物
を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、40℃で1
日乾燥した。このようにして得られた固体を酢酸エチル
60mlおよびメタノール20mlに加熱溶解し、5℃
で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、メタノール4
0mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥し、2−ト
リクロロメチル−5−(4−(4−α−クミルフェノキ
シ)エトキシカルボニルメトキシ−3−メトキシスチリ
ル)−1,3,4−オキサジアゾールを41g得た(収
率65%、融点110−112℃)。
【0090】実施例9:(トリメチレングリコール ビ
ス〔2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチ
ル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル)エテニ
ル)〕フェノキシアセテート〕(化合物D−2)の合
成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、1,3−ジブ
ロモプロパン9.1gを添加し95℃で1時間撹拌し
た。反応混合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過
し、40℃で1日乾燥した。このようにして得られた固
体を酢酸エチル150mlおよびエタノール70mlに
加熱溶解し、5℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過
し、エタノール80mlで洗浄した。結晶を40℃で1
日乾燥し、トリメチレングリコール ビス〔2−メトキ
シ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール−5−イル)エテニル)〕フェノキ
シアセテート〕を21g得た(収率50%、融点143
−144℃)。
【0091】実施例10:(テトラメチレングリコール
ビス〔2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロ
メチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル)エ
テニル)〕フェノキシアセテート〕(化合物D−3)の
合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、1,4−ジブ
ロモブタン9.7gを添加し95℃で1時間撹拌した。
反応混合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、
40℃で1日乾燥した。このようにして得られた固体を
酢酸エチル150mlおよびエタノール70mlに加熱
溶解し、5℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、
エタノール80mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾
燥し、テトラメチレングリコール ビス〔2−メトキシ
−4−〔2−((2−トリクロロメチル−1,3,4−
オキサジアゾール−5−イル)エテニル)〕フェノキシ
アセテート〕を26g得た(収率61%、融点144−
145℃)。
【0092】実施例11:(ペンタメチレングリコール
ビス〔2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロ
メチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル)エ
テニル)〕フェノキシアセテート〕(化合物D−4)の
合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、1,5−ジブ
ロモペンタン10gを添加し95℃で1時間撹拌した。
反応混合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、
40℃で1日乾燥した。このようにして得られた固体を
酢酸エチル50mlおよびエタノール20mlに加熱溶
解し、5℃で2時間撹拌後、得られた結晶を濾過し、エ
タノール20mlで洗浄した。結晶を40℃で1日乾燥
し、ペンタメチレングリコール ビス〔2−メトキシ−
4−〔2−((2−トリクロロメチル−1,3,4−オ
キサジアゾール−5−イル)エテニル)〕フェノキシア
セテート〕を15g得た(収率35%、融点144−1
45℃)。
【0093】実施例12:(ヘキサメチレングリコール
ビス〔2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロ
メチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル)エ
テニル)〕フェノキシアセテート〕(化合物D−5)の
合成) 2−メトキシ−4−〔2−((2−トリクロロメチル−
1,3,4−オキサジアゾール−5−イル−)エテニ
ル)〕フェノキシ酢酸カリウム43.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミド100ml溶液中に、1,6−ジブ
ロモヘキサン11gを添加し95℃で1時間撹拌した。
反応混合物を水1lに添加し、得られた沈澱を濾過し、
40℃で1日乾燥した。このようにして得られた固体を
酢酸エチル100mlに混合し、加熱溶解後、活性炭
4.0gを添加し、10分間加熱撹拌した。セライト濾
過にて活性炭を除去し70mlの酢酸エチルで洗浄し
た。得られた酢酸エチル溶液を加熱撹拌後、エタノール
85mlを加え、室温で2時間、5℃で1時間撹拌し
た。得られた結晶を濾過し、エタノール40mlで洗浄
した。結晶を40℃で1日乾燥し、ヘキサメチレングリ
コール ビス〔2−メトキシ−4−〔2−((2−トリ
クロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イ
ル)エテニル)〕フェノキシアセテート〕を24g得た
(収率55%、融点109−112℃)。
【0094】
【発明の効果】本発明の製造方法により、光重合開始剤
として有用な2−トリクロロメチル−1,3,4−オキ
サジアゾール−5−イル基を有するカルボン酸塩誘導体
及びカルボン酸エステル誘導体を高収率かつ迅速に製造
することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【化3】 式中M’はアルカリ金属を表し、R6 及びR7 は、それ
ぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数1
から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコ
キシ基、炭素原子数2から10のアシルオキシ基または
ハロゲン原子を表し、R8 及びR9 は、それぞれ同一で
も異なってもよく、水素原子、炭素原子数1から10の
アルキル基、炭素原子数6から12の置換基を有しても
よいアリール基を表し、Zはハロゲン原子を表し、qは
0または1を表し、pは0または1を表し、Aは−Ca
2a−、−C64−、−Ca2aO−または−C64
−を表し、aは1から12の整数を表す。 一般式(IV)
【化4】 式中R10は炭素原子数1から12のアルキル基または置
換基を有する炭素原子数1から12のアルキル基を表
し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびAは、一般式
(III)と同一の基を表し、qは0または1を表し、
pは0または1を表す。 一般式(V)
【化5】 式中R11は炭素原子数2から18のアルキレン基を表
し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびAは、一般式
(III)と同一の基を表し、qは0または1を表し、
pは0または1を表す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】式中M’はアルカリ金属を表し、R6 及び
7 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、
炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から
10のアルコキシ基、炭素原子数2から10のアシルオ
キシ基またはハロゲン原子を表し、R8 及びR9 は、そ
れぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数
1から10のアルキル基、炭素原子数6から12の置換
基を有してもよいアリール基を表し、Zはハロゲン原子
を表し、qは0または1を表し、pは0または1を表
し、Aは−Ca2a−、−C64−、−Ca2aO−また
は−C64O−を表し、aは1から12の整数を表す。 一般式(IV)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】式中R10は炭素原子数1から12のアルキ
ル基または置換基を有する炭素原子数1から12のアル
キル基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびA
は、一般式(III)と同一の基を表し、qは0または
1を表し、pは0または1を表す。 一般式(V)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】一般式(IV)において、R10で表され
る、置換基を有する炭素原子数1から12のアルキル基
の置換基としては、炭素原子数1から10までのアルコ
キシ基、炭素原子数6から18までのアリールオキシ
基、炭素原子数2から10までのアシルオキシ基、水酸
基またはハロゲン原子が好ましく、特に、炭素原子数1
から8までのアルコキシ基、炭素原子数6から16まで
のアリールオキシ基、水酸基またはハロゲン原子が好ま
しい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】一般式(IV)において、R10で表され
る、アルキル基または置換基を有するアルキル基のアル
キル基の炭素原子数は、1から10が好ましく、特に、
1から8が好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】一般式(V)において、好ましいR11は炭
素原子数2から10までのアルキレン基であり、特に炭
素原子数2から8までのアルキレン基が好ましい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される2−トリハ
    ロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基
    を持つカルボン酸エステル誘導体を塩基性条件下で加水
    分解した後、反応混合物中に析出した目的物を濾過によ
    り取り出すことを特徴とする一般式(II)で表される
    2−トリハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−
    5−イル基を持つカルボン酸塩誘導体の製造方法。 一般式(I) 【化1】 式中R1 は炭素原子数1から12のアルキル基を表し、
    2 及びR3 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水
    素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から10のアルキ
    ル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基または炭素
    原子数2から10のアシルオキシ基を表し、R4 及びR
    5 は、それぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、炭
    素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数6から1
    2の置換基を有してもよいアリール基を表し、Xはハロ
    ゲン原子を表し、nは0または1を表し、mは0または
    1を表し、Lは−Cl2l−、−C64−、−Cl2l
    −または−C64O−を表し、lは1から12の整数を
    表す。 一般式(II) 【化2】 式中Mはアルカリ金属を表し、R2 、R3 、R4
    5 、XおよびLは、一般式(I)と同一の基を表し、
    nは0または1を表し、mは0または1を表す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(III)で表される2−ト
    リハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イ
    ル基を持つカルボン酸塩誘導体と有機ハロゲン化物、ス
    ルホン酸エステル、硫酸エステル又はリン酸エステルを
    反応させることを特徴とする、一般式(II)または一
    般式(I)で表される2−トリハロメチル−1,3,4
    −オキサジアゾール−5−イル基を持つカルボン酸エス
    テル誘導体の製造方法。 一般式(III) 【化3】 式中M’はアルカリ金属を表し、R6 及びR7 は、それ
    ぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数1
    から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコ
    キシ基、炭素原子数2から10のアシルオキシ基または
    ハロゲン原子を表し、R8 及びR9 は、それぞれ同一で
    も異なってもよく、水素原子、炭素原子数1から10の
    アルキル基、炭素原子数6から12の置換基を有しても
    よいアリール基を表し、Zはハロゲン原子を表し、qは
    0または1を表し、pは0または1を表し、Aは−Ca
    2a−、−C64−、−Ca2aO−または−C64
    −を表し、aは1から12の整数を表す。 一般式(II) 【化4】 式中R10は炭素原子数1から12のアルキル基または置
    換基を有する炭素原子数1から12のアルキル基を表
    し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびAは、一般式
    (III)と同一の基を表し、qは0または1を表し、
    pは0または1を表す。 一般式(I) 【化5】 式中R11は炭素原子数2から18のアルキレン基を表
    し、R6 、R7 、R8 、R9 、ZおよびAは、一般式
    (III)と同一の基を表し、qは0または1を表し、
    pは0または1を表す。
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