JPH09120595A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH09120595A
JPH09120595A JP7274492A JP27449295A JPH09120595A JP H09120595 A JPH09120595 A JP H09120595A JP 7274492 A JP7274492 A JP 7274492A JP 27449295 A JP27449295 A JP 27449295A JP H09120595 A JPH09120595 A JP H09120595A
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JP
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magneto
magnetic
recording
layer
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JP7274492A
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English (en)
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Junichiro Nakayama
純一郎 中山
Junji Hirokane
順司 広兼
Michinobu Saegusa
理伸 三枝
Akira Takahashi
明 高橋
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B11/00Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10582Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ISO規格における別の記録再生装置との互
換性を取って光変調オーバーライトを可能としながら、
光磁気記録媒体の記録再生装置を小型化する。 【解決手段】 光磁気記録媒体は、室温で高い保磁力を
有し、室温からキュリー点まで遷移金属リッチな希土類
遷移金属合金である第1磁性層、第1磁性層のキュリー
点より高いキュリー点を持ち、室温で希土類金属リッチ
な希土類遷移金属合金である第2磁性層、および室温で
希土類金属リッチで、第1磁性層のキュリー点より高い
キュリー点を有し、室温からキュリー点までの間に補償
点を有する希土類遷移金属合金である第3磁性層がこの
順に積層されており、室温より高い温度で第3磁性層の
磁化が第1磁性層に転写される。室温での第3磁性層の
垂直磁気異方性Ku3が、0.3×106 erg/cc<Ku
3<1.0×106 erg/ccを満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気学的に情報
の記録、再生、消去の少なくとも一つを行う光磁気ディ
スク、光磁気テープ、光磁気カード等の光磁気記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録方式とは、基板上に磁性体か
らなる垂直磁化膜を形成させたものを記録媒体とし、以
下の方法で記録、再生を行うものである。
【0003】記録の際には、記録媒体をまず強力な外部
磁界等によって初期化し、磁化の方向を一方向(上向
き、または下向き)に揃えておく。その後、記録したい
エリアにレーザビームを照射して、記録媒体部分の温度
をキュリー点近傍以上もしくは補償点近傍以上に加熱
し、その部分の保磁力(Hc)をゼロ、またはほとんど
ゼロとした上で、初期化の磁化の方向と逆向きの外部磁
界(バイアス磁界)を印加して磁化の向きを反転させ
る。レーザビームの照射を止めると、記録媒体は常温に
戻るので、反転した磁化は固定される。つまり、情報が
熱磁気的に記録される。
【0004】再生の際には、直線偏光したレーザビーム
を記録媒体に照射し、その反射光や透過光の偏光面が磁
化の向きに応じて回転する現象(磁気カー効果、磁気フ
ァラデー効果)を利用して、光学的に情報の読み出しを
行う。
【0005】光磁気記録方式は、書き換え可能な大容量
記憶素子として注目されているが、その記録媒体を再使
用(書き換え)する方法として、記録層を交換結合2層
膜にし、初期化磁界(Hi)と記録磁界(Hw)とを利
用し、光強度を変調してオーバーライトする、いわゆる
光変調オーバーライトが提案されている。
【0006】ここで、Hiを小さくし、かつ記録ビット
の安定性に優れた光磁気記録媒体とするために、図8に
示すように、第1磁性層13と第3磁性層15との間に
第2磁性層14を設けて、記録層を3層とした特公平5
−22303号公報の場合のオーバーライトの手順につ
いて簡単に説明する。
【0007】図9は、第1磁性層13、第2磁性層1
4、第3磁性層15の磁化状態を示し、横軸は温度を示
す。各層は、希土類遷移金属合金であるため、トータル
磁化と希土類金属、遷移金属それぞれの副格子磁化があ
るが、白抜き矢印は各層の遷移金属の副格子磁化の向き
を示す。
【0008】初期化においては、図9に示すように、H
iを印加することにより、第3磁性層15の磁化のみを
一方向(図では、上向き)に揃える。Hiの大きさは、
第1磁性層13の室温での保磁力より小さく、第3磁性
層15の室温での保磁力より大きいので、第1磁性層1
3の磁化の反転は生じない。第2磁性層14は、室温で
面内磁気異方性であるため、第1磁性層13、第3磁性
層15の交換力による結合を妨げる効果を有する。
【0009】記録は、記録磁界(Hw)を印加しなが
ら、ハイパワーとローパワーとに強度変調されたレーザ
光を照射することにより行う。
【0010】ハイパワーのレーザ光が照射されると、記
録媒体が、第3磁性層15のキュリー点付近まで昇温
し、ローパワーのレーザ光が照射されると、第1磁性層
13のキュリー点付近まで昇温するように、ハイパワ
ー、ローパワーは設定されている。
【0011】したがって、ハイパワーのレーザ光が照射
されると、第3磁性層15の磁化は、Hwにより、図9
に示すように、下向きに反転し、冷却の過程で界面に作
用する交換力により、垂直磁気異方性となっている第2
磁性層14に転写され、さらに第1磁性層13に転写さ
れる。したがって、第1磁性層13の向きは上向きにな
る。
【0012】一方、ローパワーのレーザ光が照射されて
も、第3磁性層15の磁化は、その保磁力がHwより大
きいため、Hwにより反転することはない。第1磁性層
13の磁化は、上記と同様に、冷却の過程で界面に作用
する交換力により第3磁性層15の磁化の向きと一致す
る。したがって、第1磁性層13の向きは、図9に示す
ように、下向きになる。
【0013】なお、図10は従来の光磁気記録媒体の第
3磁性層15の室温での垂直磁気異方性をKu3とした
ときの、Ku3とHw、Hiの関係を示しており、Hw
はHiよりかなり小さくなるように設定されている。ま
た、再生時のレーザパワーは、記録時のローパワーより
もかなり小さいレベルに設定されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術は、光変調オーバーライトが可能で、初期化磁界H
iがある程度小さく、かつ記録ビットが安定な光磁気記
録媒体を供給することができたものの、依然として記録
磁界Hwよりも大きい初期化磁界Hiが必要であり、装
置の小型化ができないという問題点がある。
【0015】また、ディスク状の光磁気記録媒体の場
合、ISO規格では上記のような大きな初期化磁界を発
生する装置は設けられていないため、上記従来の光磁気
記録媒体ではこの規格下における別の記録再生装置との
互換性(コンパチビリティー)がとれないという問題点
がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の光磁気記録媒体は、少なくとも第1
磁性層および第3磁性層の2つの磁性層が積層された光
磁気記録媒体において、室温での第3磁性層の垂直磁気
異方性Ku3が 0.3×106 erg/cc<Ku3<1.0×106 erg/cc を満たすことを特徴としている。
【0017】上記の構成により、第3磁性層の磁化の向
きを一方向に揃えるための初期化磁界の大きさを記録磁
界の大きさ以下にすることができる。それによって、I
SO規格における別の記録再生装置との互換性(コンパ
チビリティー)を取って光変調オーバーライトを可能と
しながら、装置を小型化することができる。
【0018】請求項2記載の光磁気記録媒体は、請求項
1の構成に加えて、第1磁性層が、室温からキュリー点
まで遷移金属リッチな希土類遷移金属合金であり、第3
磁性層が、室温で希土類金属リッチで、第1磁性層のキ
ュリー点より高いキュリー点を有し、室温からキュリー
点までの間に補償点を有する希土類遷移金属合金である
ことを特徴としている。
【0019】上記の構成により、第3磁性層を補償点T
COMP3 に昇温したときに印加して第3磁性層の磁化を反
転させるのに必要な外部磁界を、室温を越え温度Tl未
満に昇温したときに加えるだけで、第3磁性層の磁化の
向きを一方向に揃えることができる。すなわち、第3磁
性層の磁化の向きを一方向に揃えるための初期化磁界の
大きさが記録磁界の大きさ以下になり、さらに、初期化
磁界の方向が記録磁界の方向と同一になる。
【0020】したがって、記録磁界を初期化磁界として
利用することができる。それによって、ISO規格にお
ける別の記録再生装置との互換性を取って光変調オーバ
ーライトを可能としながら、実質的に初期化磁界を不要
にすることができる。
【0021】請求項3記載の光磁気記録媒体は、請求項
1または2の構成に加えて、第1磁性層の、第3磁性層
の形成されている面とは反対側の面に第0磁性層が形成
されており、上記第0磁性層は、室温で面内磁化を示
し、室温と第1磁性層のキュリー点との間の所定の温度
範囲で垂直磁化を示すことを特徴としている。
【0022】上記の構成により、再生動作中に、第0磁
性層に光ビームが照射されると、照射された部位の温度
分布はほぼガウス分布になるので、光ビームの径よりも
小さい中心近傍領域のみの温度が上昇する。この温度上
昇に伴って、温度上昇部位の磁化は、面内磁化から垂直
磁化に移行する。
【0023】このとき、第0磁性層および第1磁性層の
2層間の交換結合力により、第0磁性層の磁化の向きは
第1磁性層の磁化の向きに従う。温度上昇部位が面内磁
化から垂直磁化に移行すると、温度上昇部位のみが極カ
ー効果を示すようになり、該部位からの反射光に基づい
て情報が再生される。
【0024】そして、光ビームが移動して次の記録ビッ
トを再生するときは、先の再生部位の温度は低下し、垂
直磁化から面内磁化に移行するため、極カー効果を示さ
なくなる。このことは、第1磁性層に記録された磁化が
第0磁性層の面内磁化によりマスクされて読み出されな
いということを意味している。したがって、雑音の原因
となり、再生の分解能を低下させる隣接ビットからの信
号混入がなくなる。
【0025】それによって、所定温度以上の温度を有す
る領域のみを再生に関与させるので、従来より小さな記
録ビットの再生が行え、記録密度が著しく向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態について図1な
いし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。本
実施の形態の光磁気ディスク(光磁気記録媒体)は、図
1に示すように、透光性基板1上に、透光性を有する誘
電体層2と、第1磁性層3と、第2磁性層4と、第3磁
性層5と、保護層6と、オーバーコート層(図示せず)
とを順次形成した構成になっている。また、第1磁性層
3、第2磁性層4および第3磁性層5はそれぞれ、希土
類金属−遷移金属合金からなっている。
【0027】第1磁性層3は、図2に示すように、第2
磁性層4・第3磁性層5と比較して、低いキュリー点T
1 と、室温で高い保磁力Hc2 とを有しており、室温
からTc1 まで垂直磁化となる特性を示し、その組成
は、室温で遷移金属リッチとなるように設定されてい
る。第2磁性層4は、第1磁性層3のキュリー点Tc1
よりも高いキュリー点Tc2 と、室温で希土類金属リッ
チとなる特性を示す。第3磁性層5は、第1磁性層3の
キュリー点Tc1 よりも高いキュリー点Tc3 と、室温
で希土類金属リッチとなる特性を示し、室温からキュリ
ー点までの間に補償点を有する。
【0028】次に、記録過程を図3を用いて説明する。
図3は、第1磁性層3、第2磁性層4、第3磁性層5の
磁化状態を示し、横軸は温度を示す。各層は、希土類遷
移金属合金であるため、トータル磁化と希土類金属、遷
移金属それぞれの副格子磁化があるが、白抜き矢印は各
層の遷移金属の副格子磁化の向きを示す。
【0029】このような記録媒体を用いて光変調オーバ
ーライトを行う場合には、第3磁性層5の磁化の向きを
一方向に揃える初期化動作が必要である。本実施の形態
においては、後述するように、従来のような強力な初期
化磁界は不要で、それよりも小さい外部磁界Hwを印加
することで初期化が可能である。
【0030】記録過程の概略を述べると、まず、後述す
るように、光ビームを記録媒体に当てながら外部磁界H
wを印加することによって、第3磁性層5の磁化の向き
を一方向に揃えて初期化する。そして、外部磁界Hwを
光ビームの照射部に印加しながら、情報に応じて光ビー
ムの強度を変調する。その変調においては、光ビームの
照射部の温度が第3磁性層5のキュリー点Tc3 付近の
温度(Th)まで昇温するハイプロセスと、光ビームの
照射部の温度が、Thより低い、第1磁性層3のキュリ
ー点Tc1 付近の温度(Tl)まで昇温するロープロセ
スとを繰り返す。このようにして、重ね書きによる情報
の書き換えを行う。
【0031】次にその詳細について述べる。室温では、
第1磁性層3の副格子磁化の向きに応じて2つの安定な
状態S1、S2が存在する。ここに、上記外部磁界Hw
を印加しながら、図4に示す強度Prの光ビームを記録
媒体に当てる。これにより、第3磁性層5の磁化の向き
を確実に外部磁界Hwと同じ方向(ここでは下向き)に
揃えて初期化する。
【0032】次に、ハイプロセスまたはロープロセスに
移る。ハイプロセスでは、図4に示すハイパワー(P
h)のレーザ光を照射する。各磁性層の温度がThまで
上昇すると、第1磁性層3の磁化はゼロになり(状態S
3)、また、第2磁性層4、第3磁性層5の保磁力が外
部磁界(Hw)より小さくなるため、第2磁性層4、第
3磁性層5の磁化の向きは図中下向きの外部磁界Hwに
より一方向(ここでは下向き)に揃えられる。このよう
に、Hwがここでは記録磁界として働く。第3磁性層5
は温度Thでは遷移金属リッチの特性を示すため、遷移
金属の副格子磁化の向きは、外部磁界Hwと同じ向きと
なり、図3では下向きとなる。つまり、状態S1、S4
は、状態S2およびS3を経て状態S7に移行する。
【0033】光磁気ディスクの回転により光ビームの照
射部が冷却され、第1磁性層3の磁化が現れると、第1
磁性層3の副格子磁化は、界面に作用する交換力によっ
て、第2磁性層4の副格子磁化、第3磁性層5の副格子
磁化の向きに揃う。つまり、状態S7は、状態S6に移
行する。
【0034】さらに、室温まで冷却すると、第3磁性層
5は希土類金属リッチの特性を示すため、遷移金属の副
格子磁化の向きは、トータル磁化と反対の向き、すなわ
ち、外部磁界Hwと反対向き(ここでは上向き)とな
る。つまり、状態S6は、状態S5を経て状態S4に移
行する。このようにして、記録過程の完了とともに、上
記外部磁界Hwによって第3磁性層5の磁化の向きが一
方向(ここでは下向き)に揃えられて初期化される。な
お、ここで、図4に示す強度Prの光ビームを照射して
いるので、第3磁性層5の磁化の向きが効率的に反転
し、初期化が確実に行われる。また、このとき、図2か
ら分かるように第1磁性層3の保磁力は十分大きいた
め、第2磁性層4や第3磁性層5から第1磁性層3へ磁
化は転写されない。
【0035】ロープロセスでは、状態S1または状態S
4にある記録媒体に対し、図4に示すローパワー(P
l)のレーザ光を照射し、温度をTlまで上昇させる。
このとき、第3磁性層5の保磁力は外部磁界Hwよりも
大きいため、第3磁性層5の磁化の向きは外部磁界Hw
によって反転することはない。第1磁性層3の副格子磁
化は、上記と同様に界面に作用する交換力によって、第
2磁性層4、第3磁性層5の副格子磁化の向きに揃う。
つまり、状態S1、S4は、状態S2に移行する。
【0036】光磁気ディスクの回転により光ビームの照
射部が室温まで冷却すると、その磁化状態が保たれるこ
とになる。つまり、状態S2は、状態S1に移行する。
【0037】以上のように、ハイプロセスの場合は、第
1磁性層3は、副格子磁化が下向きの状態S4に移行
し、ロープロセスの場合は、第1磁性層3は、副格子磁
化が上向きの状態S1に移行する。すなわち、光変調オ
ーバーライトを行うことができる。
【0038】本実施の形態においては、第3磁性層5の
磁化の向きを初期化するのに、従来と異なり、記録用の
磁界(本実施の形態においては外部磁界Hw)と同じ強
度であれば十分となっている。さらに、ここでは、記録
時と初期化時とで印加する磁界の向きも同一にすること
ができる(図3中下向き)。したがって、上記外部磁界
Hwに、ハイプロセスにおいて第3磁性層5の磁化を反
転させる役割と、ハイプロセスの記録過程の最初と最後
とで第3磁性層5の磁化を所定の初期化方向(ここでは
図3中下向き)に向かせる役割との両方を行わせること
が可能となっている。これにより、従来必要であった強
い初期化磁界を発生させる装置が不要となっている。
【0039】情報を再生する場合、図4に示す再生パワ
ーPrのレーザ光を照射し、その第1磁性層3における
反射光における偏光面の回転を検出することにより再生
する。このとき、各磁性層は、Tlよりもかなり低い温
度にまでしか昇温されないので、再生パワーPrのレー
ザ光により第1磁性層3に記録された情報が消去される
ことはない。
【0040】図5は印加される外部磁界Hwを説明する
ための図である。外部磁界Hwは、図4に示すパワーP
rのレーザ光を照射した場合には初期化磁界として働
き、パワーPhのレーザ光を照射した場合には記録磁界
として働き、その大きさと方向とが同じであることを示
している。
【0041】以下、光磁気記録媒体の一例として、光磁
気ディスクのサンプルを示す。サンプル#1では、透光
性の基板1は、外径86mm、内径15mm、厚さ1.
2mmの円盤状のガラスからなっている。基板1の片側
の表面には、光ビーム案内用の凹凸状のガイドトラック
が反応性イオンエッチング法により直接形成されてい
る。トラックピッチは、1.6μm、グルーブ(凹部)
の幅は0.8μm、ランド(凸部)の幅は0.8μmで
ある。
【0042】基板1のガイドトラック側の面上に、反応
性スパッタリングにより、膜厚80nmのAlNからな
る誘電体層2と、Dy、Fe、Coターゲットの同時ス
パッタリングにより膜厚45nmのDyFeCoからな
る第1磁性層3と、Gd、Fe、Coターゲットの同時
スパッタリングにより膜厚40nmのGdFeCoから
なる第2磁性層4と、Gd、Dy、Fe、Coターゲッ
トの同時スパッタリングにより膜厚90nmのGdDy
FeCoからなる第3磁性層5と、膜厚20nmのAl
Nからなる保護層6とを積層した。
【0043】第1磁性層3は、組成がDy0.19(Fe
0.85Co0.150.81であり、遷移金属リッチ、キュリー
点Tc1 =180℃、室温での保磁力Hc1 =15kO
eとなる特性を示す。第2磁性層4は、組成がGd0.27
(Fe0.70Co0.300.73であり、希土類金属リッチ、
キュリー点Tc2 ≧300℃、補償点TCOMP2 =170
℃となる特性を示す。第3磁性層5は、組成が(Gd
0.80Dy0.200.29(Fe0.80Co0.200.71であっ
て、希土類金属リッチ、キュリー点Tc3 =280℃、
補償点TCOMP3 =200℃、室温での垂直磁気異方性K
u3=0.9×106 erg/ccとなる特性を示す。
【0044】サンプル#1の光磁気ディスクに対して、
Hw=90kA/m、Ph=10mW、Pl=6mW、
Pr=1mW、記録ビット長=0.78μmにて記録を
行ったところ、光変調オーバーライトができ、信号対雑
音比(C/N)は45dBと良好であった。
【0045】次の光磁気ディスクのサンプル#2は、第
3磁性層5を除いてサンプル#1と同一である。サンプ
ル#2の第3磁性層5は、組成が(Gd0.85Dy0.15
0.29(Fe0.82Co0.180.71であり、希土類金属リッ
チ、キュリー点Tc3 =280℃、補償点TCOMP3 =2
00℃、室温での垂直磁気異方性Ku3=0.7×10
6 erg/ccとなる特性を示す。
【0046】サンプル#2の光磁気ディスクに対して、
Hw=60kA/m、Ph=10mW、Pl=6mW、
Pr=1mW、記録ビット長=0.78μmにて記録を
行ったところ、光変調オーバーライトができ、信号対雑
音比(C/N)は45dBと良好であった。
【0047】次の光磁気ディスクのサンプル#3は、第
3磁性層5を除いてサンプル#1と同一である。サンプ
ル#3の第3磁性層5は、組成が(Gd0.90Dy0.10
0.29(Fe0.85Co0.150.71であり、希土類金属リッ
チ、キュリー点Tc3 =280℃、補償点TCOMP3 =2
00℃、室温での垂直磁気異方性Ku3=0.5×10
6 erg/ccとなる特性を示す。
【0048】サンプル#3の光磁気ディスクに対して、
Hw=50kA/m、Ph=10mW、Pl=6mW、
Pr=1mW、記録ビット長=0.78μmにて記録を
行ったところ、光変調オーバーライトができ、信号対雑
音比(C/N)は45dBと良好であった。
【0049】次の光磁気ディスクのサンプル#4は、第
1磁性層3を除いてサンプル#3と同一である。サンプ
ル#4の第1磁性層3は、組成が(Gd0.20Dy0.80
0.19(Fe0.90Co0.100.81であり、遷移金属リッ
チ、キュリー点Tc1 =180℃、室温での保磁力Hc
1 =15kOeとなる特性を示す。
【0050】サンプル#4の光磁気ディスクに対して、
Hw=50kA/m、Ph=10mW、Pl=5mW、
Pr=1mW、記録ビット長=0.78μmにて記録を
行ったところ、光変調オーバーライトができ、信号対雑
音比(C/N)は45dBと良好であった。
【0051】次の光磁気ディスクのサンプル#5は、第
1磁性層3を除いてサンプル#3と同一である。サンプ
ル#5の第1磁性層3は、組成が(Gd0.40Dy0.60
0.19(Fe0.95Co0.050.81であり、遷移金属リッ
チ、キュリー点Tc1 =180℃、室温での保磁力Hc
1 =15kOeとなる特性を示す。
【0052】サンプル#5の光磁気ディスクに対して、
Hw=50kA/m、Ph=10mW、Pl=4mW、
Pr=1mW、記録ビット長=0.78μmにて記録を
行ったところ、光変調オーバーライトができ、信号対雑
音比(C/N)は45dBと良好であった。
【0053】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について図6に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態の図面に示
した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を
付記してその説明を省略する。本実施の形態の光磁気デ
ィスク(光磁気記録媒体)は、図6に示すように、誘電
体層2と第1磁性層3との間に第0磁性層7を設けた点
で前記実施の形態と異なっている。
【0054】上記の第0磁性層7は、第1磁性層3より
も高いキュリー点Tc0を有し、室温での保磁力Hc0
ほぼゼロである。そして、室温で面内磁気異方性を示
し、所定温度以上で垂直磁気異方性を示す。室温と第1
磁性層3のキュリー点との間の所定の温度範囲で垂直磁
化を示す。
【0055】以下、光磁気記録媒体の一例として、光磁
気ディスクのサンプルを示す。光磁気ディスクのサンプ
ル#6は、前記サンプル#1の誘電体層2と第1磁性層
3との間に第0磁性層7を40nmの厚さで有してお
り、前記実施の形態のサンプル#1の製法と同じ製法で
作製された。
【0056】サンプル#6の第0磁性層7は、組成がG
0.29(Fe0.80Co0.200.71であって、希土類金属
リッチ、キュリー点Tc0 =300℃、補償点なし、約
120℃で垂直磁気異方性を示す。
【0057】上記サンプル#6に対しても光変調オーバ
ーライトができ、サンプル#6のC/N(信号対雑音
比)は46dBと良好であった。サンプル#1のC/N
が45dBであることを考慮すると、サンプル#1より
も信号品質が向上した。これは、第0磁性層7のTc0
>第1磁性層3のTc1 に設定したので、カー回転角が
大きくなったためと考えられる。
【0058】また、記録ビット長が短くなると、サンプ
ル#1ではC/Nが急激に低下したが、サンプル#6で
はC/Nがあまり低下しなかった。これは、第0磁性層
7が、室温で面内磁気異方性を示す一方、再生レーザパ
ワーのレーザ光を照射すると照射領域の中心部近傍だけ
が垂直磁気異方性を示して第1磁性層3から磁化が転写
されるようになるので、短い記録ビットであっても、隣
接記録ビットからの影響を受けずに再生できるためと考
えられる。
【0059】図7は、サンプル#1〜#6における、第
3磁性層5の垂直磁気異方性Ku3と記録磁界(本実施
の形態においては外部磁界Hw)との関係を示した図で
あり、ハッチング部において、記録磁界(外部磁界H
w)のみで光変調オーバーライトが可能であった。すな
わち、 0.3×106 erg/cc<Ku3<1.0×106 erg/cc の範囲であれば、初期化磁界(Hinit)が非常に小さく
なり、初期化磁界と記録磁界とがほぼ同じレベルとな
る。つまり、初期化磁界の大きさも、図7の記録磁界の
好適な範囲を示すハッチング部やそれに近いレベルにな
る。また、前述のように、記録磁界の向きも初期化に適
した向きとなっている。このため、本光磁気ディスク
は、ISO規格の記録再生装置のように、大きな初期化
磁界を発生する装置のない従来の記録再生装置を使用し
ても、記録再生することができる。したがって、光変調
オーバーライトを可能としながら、ISO規格における
光磁気記録再生装置との互換性(コンパチビリティー)
を有し、記録磁界と別個に初期化磁界を発生させる装置
を不要にすることができる。
【0060】さらに望ましくは、 0.3×106 erg/cc<Ku3<0.6×106 erg/cc の範囲であれば、記録磁界を40kA/m程度まで低減
できるので、記録磁界発生装置を小型化できる。
【0061】従来の光磁気記録媒体では、図9に示すよ
うに初期化磁界のほうが記録磁界よりも大きく、記録磁
界のみでは光変調オーバーライトが不可能であった。
【0062】以上の第1および第2の実施の形態におい
て、サンプル#1〜#6の基板1として、ガラスを用い
たが、これ以外にも、化学強化されたガラス、これらの
ガラス基板上に紫外線硬化型樹脂層を形成した、いわゆ
る2P層付ガラス基板、ポリカーボネイト(PC)、ポ
リメチルメタクリレート(PMMA)、アモルファスポ
リオレフィン(APO)、ポリスチレン(PS)、ポリ
塩化ビフェニール(PVC)、エポキシ等の基板1を使
用することが可能である。
【0063】上記透明誘電体層2のAlNの膜厚は80
nmに限定されるものではない。透明誘電体層2の膜厚
は、光磁気ディスクを再生する際、第1磁性層3あるい
は第0磁性層7からの極カー回転角を光の干渉効果を利
用して増大させる、いわゆるカー効果エンハンスメント
を考慮して決定される。再生時のC/Nをできるだけ大
きくさせるためには、極カー回転角を大きくさせること
が必要であり、このため、透明誘電体層2の膜厚は、極
カー回転角が大きくなるように設定される。
【0064】また、透明誘電体層2は上記のカー効果エ
ンハンスメントだけでなく、保護層6とともに、第1磁
性層3〜第3磁性層5、あるいは、第0磁性層7、第1
磁性層3〜第3磁性層5の希土類金属−遷移金属合金磁
性層の酸化を防止する役割がある。
【0065】さらに、AlNは、Alターゲットを用い
てN2 ガスもしくはArとN2 との混合ガスを導入して
反応性DC(直流電源)スパッタリングを行うことが可
能であり、RF(高周波)スパッタに比べて成膜速度が
大きい点でも有利である。
【0066】AlN以外の透明誘電体層2の材料として
は、SiN、AlSiN、AlTaN、SiAlON、
TiN、TiON、BN、ZnS、TiO2 、BaTi
3、SrTiO3 等が好適である。このうち、特に、
SiN、AlSiN、AlTaN、TiN、BN、Zn
Sは、その成分に酸素を含まず、耐湿性に優れた光磁気
ディスクを提供することができる。
【0067】第1磁性層3のDyFeCoの組成、第2
磁性層4のGdFeCoの組成、第3磁性層5のGdD
yFeCoの組成は、上記の組成に限定されるものでは
ない。第1磁性層3〜第3磁性層5の材料として、G
d、Tb、Dy、Ho、Ndから選ばれた少なくとも1
種の希土類金属とFe、Coから選ばれた少なくとも1
種の遷移金属からなる合金を使用しても、同様の効果が
得られる。
【0068】上記材料に、Cr、V、Nb、Mn、B
e、Ni、Ti、Pt、Rh、Cuのうち少なくとも1
種類の元素を添加すると、第1磁性層3〜第3磁性層5
自体の耐環境性が向上する。すなわち、水分、酸素侵入
による第1磁性層3〜第3磁性層5の酸化による特性の
劣化を少なくし、長期信頼性に優れた光磁気ディスクを
提供することができる。
【0069】第1磁性層3〜第3磁性層5の膜厚は、材
料、組成、膜厚との兼ね合いで決まるものである。第1
磁性層3の膜厚は、20nm以上、より好ましくは30
nm以上であり、あまり厚すぎると第3磁性層5の情報
が転写されなくなるので、100nm以下が好適であ
る。第2磁性層4の膜厚は、5nm以上、より好ましく
は10〜50nmであり、あまり厚すぎると第3磁性層
5の情報が転写されなくなるので、100nm以下が好
適である。第3磁性層5の膜厚は、20nm以上、より
好ましくは30〜100nmであり、あまり厚すぎると
第3磁性層5の情報が転写されなくなるので、200n
m以下が好適である。
【0070】保護層6のAlNの膜厚は、本実施の形態
では80nmとしたが、これに限定するものではない。
保護層6の膜厚の範囲としては、1〜200nmが好適
である。
【0071】保護層6は、透明誘電体層2とともにその
熱伝導率が、光磁気ディスクの記録感度特性に影響を及
ぼす。記録感度特性とは、記録、あるいは消去に必要な
レーザパワーがどの程度必要かを意味する。光磁気ディ
スクに入射された光はそのほとんどが、透明誘電体層2
を通過し、吸収膜である第1磁性層3〜第3磁性層5に
吸収されて、熱に変わる。このとき、第1磁性層3〜第
3磁性層5の熱が透明誘電体層2、保護層6に熱伝導に
より移動する。したがって、透明誘電体層2、保護層6
の熱伝導率および熱容量(比熱)が記録感度に影響を及
ぼす。
【0072】このことは、光磁気ディスクの記録感度を
保護層6の膜厚である程度制御できるということを意味
し、例えば、記録感度を上げる(低いレーザパワーで記
録消去が行える)目的であれば保護層6の膜厚を薄くす
れば良い。通常は、レーザ寿命を延ばすため、記録感度
はある程度高いほうが有利であり、保護層6の膜厚は薄
いほうが良い。
【0073】AlNはこの意味でも好適で、耐湿性に優
れるので、保護層6として用いた場合、膜厚を薄くする
ことができ、記録感度の高い光磁気ディスクを提供する
ことができる。本実施の形態では、保護層6を透明誘電
体層2と同じくAlNとすることで、耐湿性に優れた光
磁気ディスクを提供でき、かつ保護層6と透明誘電体層
2とを同じ材料で形成することで、生産性も向上させる
ことができる。
【0074】また、保護層6の材料としては、AlN以
外に、前述の目的、効果を考慮すれば、上述の透明誘電
体層2の材料として用いられる、SiN、AlSiN、
AlTaN、SiAlON、TiN、TiON、BN、
ZnS、TiO2 、BaTiO3 、SrTiO3 等が好
適である。このうち、特に、SiN、AlSiN、Al
TaN、TiN、BN、ZnSは、その成分に酸素を含
まず、耐湿性に優れた光磁気ディスクを提供することが
できる。
【0075】サンプル#1〜#6の光磁気ディスクは、
一般に片面ディスクと呼ばれる。透明誘電体層2、第1
磁性層3〜第3磁性層5(あるいは第1磁性層3〜第3
磁性層5、第0磁性層7)、保護層6の薄膜部分を総じ
て記録媒体層と称することにすると、片面タイプの光磁
気ディスクは、基板1、記録媒体層、オーバーコート層
の構造となる。
【0076】これに対して、基板1の上に記録媒体層を
形成したものを2枚、記録媒体層が対向するように接着
層で接着した光磁気ディスクは、両面タイプと呼ばれて
いる。接着層の材料はポリウレタンアクリレート系接着
剤が特に良い。この接着剤は紫外線、熱および嫌気性の
3タイプの硬化機能が組み合わされたものであり、紫外
線が透過しない記録媒体の影になる部分の硬化が、熱お
よび嫌気性硬化機能により硬化されるという利点を持っ
ており、極めて高い耐湿性を有し長期安定性に極めて優
れた光磁気ディスクを提供することができる。
【0077】片面タイプは、両面タイプと比べて素子の
厚みが半分で済むため、例えば小型化が要求される記録
再生装置に有利である。両面タイプは、両面再生が可能
なため、例えば大容量を要求される記録再生装置に有利
である。
【0078】以上の実施の形態では、光磁気記録媒体と
して光磁気ディスクを例に説明したが、光磁気テープ、
光磁気カードにも本発明を応用できる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
光磁気記録媒体は、少なくとも第1磁性層および第3磁
性層の2つの磁性層が積層された光磁気記録媒体におい
て、室温での第3磁性層の垂直磁気異方性Ku3が 0.3×106 erg/cc<Ku3<1.0×106 erg/cc を満たす構成である。
【0080】それゆえ、ISO規格における別の記録再
生装置との互換性(コンパチビリティー)を取って光変
調オーバーライトを可能としながら、装置を小型化する
ことができるという効果を奏する。
【0081】また、請求項2記載の光磁気記録媒体は、
請求項1の構成に加えて、第1磁性層が、室温からキュ
リー点まで遷移金属リッチな希土類遷移金属合金であ
り、第3磁性層が、室温で希土類金属リッチで、第1磁
性層のキュリー点より高いキュリー点を有し、室温から
キュリー点までの間に補償点を有する希土類遷移金属合
金である構成である。
【0082】それゆえ、ISO規格における別の記録再
生装置との互換性を取って光変調オーバーライトを可能
としながら、実質的に初期化磁界を不要にすることがで
きるという効果を奏する。
【0083】請求項3記載の光磁気記録媒体は、請求項
1または2の構成に加えて、第1磁性層の、第3磁性層
の形成されている面とは反対側の面に第0磁性層が形成
されており、上記第0磁性層は、室温で面内磁化を示
し、室温と第1磁性層のキュリー点との間の所定の温度
範囲で垂直磁化を示す構成である。
【0084】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、従来より小さな記録ビットの再生が行
え、記録密度が著しく向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録媒体としての光磁気デ
ィスクの概略の構成を示す説明図である。
【図2】図1の光磁気ディスクにおける第1〜第3磁性
層の保磁力の温度依存性を示すグラフである。
【図3】図1の光磁気ディスクにおける記録過程を説明
するための第1〜第3磁性層の各磁気状態を示す説明図
である。
【図4】図1の光磁気ディスクに照射されるレーザ光の
強度を示すグラフである。
【図5】図1の光磁気ディスクに印加される記録磁界の
強度を示すグラフである。
【図6】本発明に係る光磁気記録媒体としての光磁気デ
ィスクの他の概略の構成を示す説明図である。
【図7】光磁気ディスクにおける第3磁性層の垂直磁気
異方性と記録磁界との関係を示すグラフである。
【図8】従来の光磁気記録媒体としての光磁気ディスク
の概略の構成を示す説明図である。
【図9】従来の光磁気ディスクにおける記録プロセスを
説明するための、第1〜第3磁性層の各磁気状態を示す
説明図である。
【図10】従来の光磁気ディスクにおける第3磁性層の
垂直磁気異方性と記録磁界および初期化磁界との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 誘電体層 3 第1磁性層 4 第2磁性層 5 第3磁性層 6 保護層 7 第0磁性層 12 誘電体層 13 第1磁性層 14 第2磁性層 15 第3磁性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも第1磁性層および第3磁性層の
    2つの磁性層が積層された光磁気記録媒体において、 室温での第3磁性層の垂直磁気異方性Ku3が 0.3×106 erg/cc<Ku3<1.0×106 erg/cc を満たすことを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】第1磁性層が、室温からキュリー点まで遷
    移金属リッチな希土類遷移金属合金であり、 第3磁性層が、室温で希土類金属リッチで、第1磁性層
    のキュリー点より高いキュリー点を有し、室温からキュ
    リー点までの間に補償点を有する希土類遷移金属合金で
    あることを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】第1磁性層の、第3磁性層の形成されてい
    る面とは反対側の面に第0磁性層が形成されており、 上記第0磁性層は、室温で面内磁化を示し、室温と第1
    磁性層のキュリー点との間の所定の温度範囲で垂直磁化
    を示すことを特徴とする請求項1または2記載の光磁気
    記録媒体。
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