JPH09117992A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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Publication number
JPH09117992A
JPH09117992A JP7300793A JP30079395A JPH09117992A JP H09117992 A JPH09117992 A JP H09117992A JP 7300793 A JP7300793 A JP 7300793A JP 30079395 A JP30079395 A JP 30079395A JP H09117992 A JPH09117992 A JP H09117992A
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JP
Japan
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layer
resin film
decorative sheet
laminated
polyester resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP7300793A
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English (en)
Inventor
Yoji Masuda
洋史 増田
Toru Sakamoto
亨 阪本
Hiroshi Matsubara
弘 松原
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃材の処理手段として焼却処理を利用する際
に塩化水素等の有毒ガスの発生のない、耐侯性、耐熱性
等の物性に優れ、Vカット加工、ラッピング加工に適
し、かつ表面にエンボス賦形を施すことが可能な、意匠
性に優れた化粧シートを提供することである。 【解決手段】 下から順に、基材シート層、絵柄印刷
層、ポリオレフィン樹脂層、アクリル系樹脂フイルム層
が積層された化粧シートであって、前記基材シート層が
ポリエステル樹脂フイルムからなり、前記アクリル系樹
脂フイルム層の上面にエンボス加工により凹部を形成し
た化粧シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種家具類や建築
内装材等に装飾或いは表面保護の目的で貼着される化粧
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧シートとしては、塩化ビニル
樹脂フイルムの上に通常の方法で印刷を施した後、透明
性のある塩化ビニル樹脂フイルムを積層した化粧シー
ト、また立体感を現出させ、意匠性の改良を図るため
に、前記化粧シートの透明性のある塩化ビニル樹脂フイ
ルム面に、エンボスを施し、更にエンボスの凹部にイン
キを充填して、例えば木目の導管模様等を表現してなる
化粧シートが知られている。塩化ビニル樹脂フイルムが
用いられる理由は、汎用樹脂であり、製造コストが低い
こと、着色の容易さ、ラミネート加工の良さ、エンボス
加工の容易さ、さらに真空成形加工性、Vカット加工性
等の2次、3次加工の容易さが他の樹脂と比較して、良
好もしくはバランスが取れていることが理由である。し
かしながら、昨今の環境問題に関連して、焼却処理に付
した時に塩素化合物を発生するため、廃材の処理手段と
して焼却処理を利用することができない点で、塩素基を
含まない塩化ビニル樹脂以外のシートが求められてい
る。
【0003】一方、塩化ビニル樹脂フイルムが有するこ
のような欠点を克服する材料として、合成樹脂を含浸し
た紙層からなる化粧シート、またはポリエチレン、ポリ
プロピレン等のオレフィン系樹脂フイルムを利用した化
粧シートが提案されているが、前者のものは、層間接着
強度、耐ピーリング性、耐侯性、耐摩耗性、耐薬品性等
の物性が劣るため建材用途として使用される部位が非常
に限定される上に、ラッピング加工やVカット加工に使
用できない等の問題があり、後者のものは、耐熱性に劣
り、フイルムの引っ張り強度が弱いためエンボス加工や
他のシートとの熱ラミネートに適していない等の問題が
あった。
【0004】また、ポリエステル樹脂フィルムにエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体やアクリル樹脂フィルム
を積層した化粧シートも考えられるが、前者のものは耐
候性及びエンボスの賦形率が非常に劣るものであり、後
者のものは、アクリル樹脂フィルムがエンボス賦形に優
れるものではあるが、アクリル樹脂フィルムの厚みより
もエンボスによる凹部の深さの方が大きい場合に、ポリ
エステル樹脂フィルムが塑性変形しないために、ポリエ
ステル樹脂フィルムの裏面に凸部として飛び出してしま
うことになり、基材との貼り合わせ時にプライマーが均
一にコーティングされず、基材との密着不良が発生する
原因となっていた。また、エンボスによる凹部の深さよ
りも大きくするためにアクリル樹脂フィルムの厚みを大
きくした場合には、コストアップとなるとともに、Vカ
ットやラッピング等の折り曲げ時にその部分が白化する
という現象が生じ、後加工に適さないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、廃材の処理手段として焼却処理を利用する際に塩化
水素等の有害ガスの発生のない、耐候性、耐熱性等の物
性に優れ、Vカツト加工、ラッピング加工に適し、かつ
表面にエンボス賦形を施すことが可能な、意匠性に優れ
た化粧シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下から順に、
基材シート層、絵柄印刷層、ポリオレフィン樹脂層、ア
クリル系樹脂フイルム層が積層された化粧シートであっ
て、前記基材シート層がポリエステル樹脂フイルムから
なり、前記アクリル系樹脂フイルム層の上面にエンボス
加工により凹部を形成したことを特徴とする化粧シート
である。この構成とすることにより、分子中に塩素基が
含まれていない、即ち、焼却処理に付したときに塩素化
合物が発生することのない化粧シートが得られる。さら
に表面をアクリル樹脂フイルム層としているので、耐侯
性、耐汚染性、耐熱性に優れ、且つアクリル樹脂フイル
ムの下面にポリオレフィン樹脂層を設けていることによ
りエンボス適性にも優れた化粧シートとなるものであ
る。しかも下面をポリエステル樹脂フイルム層としてい
ることにより、強度、耐熱性、特に耐熱寸法安定性に優
れるので、印刷時や熱ラミネート時にもシートの寸法が
安定しており非常に意匠性の高い化粧シートとすること
が可能である。
【0007】さらに本発明は、前記ポリエステル樹脂フ
ィルム層が空洞含有ポリエステル樹脂層とポリエステル
樹脂層とが積層された構成からなる積層ポリエステル樹
脂フイルムで有ることを特徴とする化粧シートである。
この構成とすることにより、強度、耐熱性、耐熱寸法安
定性を悪くすることなく、隠蔽性を良くし、少ない樹脂
量で同じ厚みのシートとすることが可能となるのでコス
トダウンが図れ、しかも空洞含有ポリエステル樹脂層は
熱圧により変形し易いので、よりエンボス加工に適した
化粧シートとすることができる。
【0008】さらに本発明は、前記ポリオレフィン樹脂
層が低密度ポリエチレン樹脂の押し出しコーティング層
であることをを特徴とする化粧シートである。この構成
とすることにより、積層ポリエステル樹脂フィルム層と
アクリル系樹脂フイルム層との積層が容易に行われ、し
かもエンボスに適したものとなる。
【0009】さらに本発明は、前記基材シート層の下面
に易接着性樹脂層が積層されていることを特徴とする化
粧シートである。この構成とすることにより、化粧シー
トの基板への接着性が良くなるものである。
【0010】さらに本発明は、前記アクリル系樹脂フイ
ルム層の上面にエンボス加工により形成された凹部に着
色インキ層を充填したことを特徴とする化粧シートであ
る。この構成とすることにより、より本物に近い意匠、
特に木目模様等が得られることになる。
【0011】
【発明の実施の態様】図1は本発明の第1実施例を示す
化粧シートの積層構成を示す断面図、図2は本発明の第
2実施例を示す化粧シートの積層構成を示す断面図、図
3は本発明の化粧シートを用いて作製された化粧板の第
1実施例を示す積層構成を示す断面図、図4は本発明の
化粧シートを用いて作製された化粧板の第2実施例を示
す積層構成を示す断面図である。1、1’は化粧シー
ト、2はポリエステル樹脂フイルム、21は空洞含有ポ
リエステル樹脂層、22はポリエステル樹脂層、3は絵
柄印刷層、31はベタ柄印刷層、32は模様柄印刷層、
4はポリオレフィン樹脂層、5はアクリル系樹脂フイル
ム、6はエンボス凹部、7は易接着性樹脂層、8は着色
インキ層、9はトップコート層、10、10’は化粧
板、11は基材をそれぞれ表す。
【0012】本発明の化粧シート1の基本的な構成は図
1の第1実施例に示すように、ポリエステル樹脂フイル
ム2面にベタ柄印刷層31と模様柄印刷層32よりなる
絵柄印刷層3を設け、該絵柄印刷層3の上面にポリオレ
フィン樹脂層4を介して表面保護層となるアクリル系樹
脂フイルム5を積層し、該アクリル系樹脂フイルム5の
上面にエンボスによる凹部を形成した構成のものであ
る。
【0013】また、図2の第2実施例に示す化粧シート
1’は、図1におけるポリエステル樹脂フイルム2を空
洞含有ポリエステル樹脂層21とポリエステル樹脂層2
2との積層体からなる2軸延伸されたポリエステル積層
フイルムとし、その空洞含有ポリエステル樹脂層21側
に絵柄印刷層3を設けた構成としたものである。
【0014】ここで、本発明の化粧シートに用いられる
ポリエステル樹脂フイルム2は、強度と耐熱性、寸法安
定性に優れているので、絵柄の印刷や他のシートとのラ
ミネート、エンボス等の加工に適しており、かつ、分子
中に塩素基が含まれていないので、有害な塩化水素ガス
を発生することのないものである。更に、不透明とする
ことにより、隠蔽性を持たせ、基材シート層上に形成さ
れる絵柄印刷層3の印刷柄が被貼合せ基板の色の影響を
受けなくすることが可能であり、本発明に好ましいもの
である。不透明化する方法としては、隠蔽層の印刷、着
色、発泡、空洞化処理等の方法が挙げられる。
【0015】特に図2に示した空洞含有ポリエステル樹
脂層21とポリエステル樹脂層22との積層体からなる
2軸延伸されたポリエステル積層フイルムとすることに
より、不透明性、印刷適性、接着性、耐侯性等の優れた
空洞含有ポリエステル樹脂層21と、強度、耐熱性、寸
法安定性に優れたポリエステル樹脂層22との両者の優
れた諸物性を併せ持った化粧シート用途に適したものと
なるものである。上記空洞含有ポリエステル樹脂層21
は空洞を発生させるためのフイラーを添加したポリエス
テル樹脂とフイラーを添加しないポリエステル樹脂とを
共押出しにより積層フイルムを作製し、引き続き縦方向
および横方向に延伸して製造される。フイラーとしては
炭酸カルシウム、タルク、カオリン、硫酸バリウム等の
無機物、ないしはポリエステル樹脂と相溶性のないポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート等の熱可
塑性ポリマーが使用される。
【0016】化粧シートに使用するポリエステル樹脂フ
イルム2の厚さは30〜100μmのものが適当であ
る。また、空洞含有ポリエステル樹脂層21とポリエス
テル樹脂層22との積層体からなる2軸延伸されたポリ
エステル積層フイルムとする場合には、ポリエステル樹
脂層22の占める厚さが5〜50μmのものが使用可能
である。
【0017】また、表面層のアクリル系樹脂フイルム5
およびポリオレフィン樹脂層4は透明なフイルムが用い
られ、印刷層を保護するとともに耐侯性、耐汚染性、耐
溶剤性等の諸物性にも優れており、且つ分子中に塩素基
が含まれていないものである。また、この2層構成とす
ることにより、エンボス加工による凹部の形成を積層シ
ートの裏面に凸状となって飛び出させることなく、また
Vカット、ラッピング時の折り曲げによるアクリル系樹
脂フイルムの白化が発生することもないものである。ア
クリル系樹脂フイルム5となるアクリル系樹脂は、主成
分がアクリル酸(メタクリル酸を含む)及びその誘導体
であるアクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロ
ニトリルを重合する事により得られるアクリル酸、スチ
レン等の他のモノマーとのアクリル共重合体樹脂であ
る。
【0018】ポリオレフィン樹脂層4としては、ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂等が挙げられるが、なかでも、コストが
安く、柔軟性、透明性、押出コーティング性、熱接着性
に優れる低密度ポリエチレン樹脂が好適である。また低
密度ポリエチレン樹脂層の厚みは、エンボス加工性、V
カット加工性等を鑑みて10〜60μmが好ましいもの
である。即ち、10μm未満の場合柔軟性、緩衝性が不
足してエンボスが裏面に抜け、60μmを超えるとエン
ボス加工時の耐熱性に劣るものである。
【0019】ここで、図1及び図2に示す化粧シート
は、アクリル系樹脂フイルム5と絵柄印刷層3を設けた
ポリエステル樹脂フイルム2の絵柄印刷層3とを低密度
ポリエチレン樹脂の押出しコーティング層4によって貼
合せることにより作製され、両フイルムと低密度ポリエ
チレン樹脂の押出しコーティング層の接着性をより強固
にするためには、熱接着性プライマー層を設けることが
好ましい。
【0020】エンボス加工は、ポリエステル樹脂フイル
ム2の上面に低密度ポリエチレン樹脂の押出コーティン
グ層4を介してアクリル系樹脂フイルム5が積層された
積層シートを、加熱ドラムにて余熱し、互いに圧接され
たエンボスロールとシリコンゴムロール間に通して、加
熱加圧することによりアクリル系樹脂フイルム面にエン
ボス凹部を賦形する。エンボス機及びエンボス条件とし
ては通常のポリ塩化ビニルフイルムと同じ条件にて作業
が可能である。
【0021】エンボスロールとして、版深が65μmの
木目導管版を用いて、通常のポリ塩化ビニルフイルムと
同じ条件にてエンボスを行ったところ、アクリル系樹脂
フイルム5面のエンボス凹部6の深さは60μmに賦形
され、ポリエステル樹脂フイルム2の裏面の凸部の高さ
は10〜12μmに抑えられ、基材との貼合せ時にプラ
イマーが均一にコーティングされ、接着強度に優れた化
粧板が得られた。
【0022】次に図3に示すように、本発明の化粧シー
トを使用して製造される化粧板10について説明を行
う。化粧板10は上記第2実施例にて説明した化粧シー
ト1'のポリエステル樹脂層22の裏面、即ち、空洞含
有ポリエステル樹脂層21が設けられていない側に易接
着性樹脂層7を介して基材11を接着積層した構成のも
のである。
【0023】易接着性樹脂層7に使用可能な樹脂として
は、ポリエステル樹脂との接着性が優れると共に、アク
リルウレタン系樹脂、ニトロセルローズ系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂との接着性に優れた樹脂が好ましく、熱
可塑性ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂等
が最も適している。易接着性樹脂層7は、前記熱可塑性
ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂からなる
インキを使用して1ミクロン程度の厚さにグラビア印刷
方式等により形成することにより、汎用のポリ酢酸ビニ
ル系エマルジヨン接着剤により合板等に積層するに際し
ても十分に接着強度が得られる。
【0024】さらに、本発明の化粧シートを使用して作
製される化粧板10’の構成として図4に示すように、
前記アクリル系樹脂フイルム5の表面に設けられたエン
ボス凹部6に着色インキ8を充填し、しかるのちにトッ
プコート層9を設ける構成があり、表面に設けられた凹
凸模様の凹部にワイピングにより着色インキを充填する
ことで、化粧シートの意匠効果をより高めたものであ
る。
【0025】アクリル系樹脂フイルム5のエンボス凹部
6に充填される着色インキ8としては、塗料ないしイン
キが用いられる。例えば、天然樹脂又はその変性樹脂
類、セルロース誘導体類、ポリ塩化ビニル系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂
等の合成樹脂類をベヒクルの構成材料とし、ベヒクル中
に着色顔料、体質顔料、可塑剤等を添加してなる塗料又
はインキが用いられる。使用されるベヒクルとしては2
液硬化型ウレタン系樹脂のものが好適に用いられる。ワ
イピング法としては、ドクターブレード法、ロールコー
ト法等、従来から使用されているワイピング法のいずれ
によっても良い。
【0026】トップコート層9は無色の透明であって
も、あるいは着色透明であっても、更に艶消しの透明で
あってもよく、化粧シート表面の光沢度を調整するため
に設けるものであるが、表面保護の役割もある。トップ
コート層9は適宜のベヒクルを用いた塗料を塗布する事
により形成され、該ベヒクルとしてはフェノール樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
系樹脂等の熱硬化性樹脂の1種又は2種以上の混合樹脂
を用いることが出来る。トップコート層9を形成する塗
料には通常、適量の艶消し剤を分散させて所望の光沢を
与えるが、艶消し剤としては、マイカ、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、ケイ砂、シラスバルーン等が用い
られる。上記塗料の塗布方法としては、グラビアコー
ト、ロールコート、エアナイフコート等の方式が用いら
れる。
【0027】本発明の化粧シートはポリエステル樹脂フ
イルム2のポリエステル樹脂層22面に易接着性樹脂層
7が設けられているので、合板等の基材に汎用のポリ酢
酸ビニル系エマルジヨンタイプ接着剤を使用して強固に
接着積層することができ、完成した化粧板は、耐磨耗
性、耐溶剤性、耐候性、耐薬品性等の物性に優れるの
で、家具、キヤビネツト、学習机等の平面化粧の用途に
使用できると共に、合板にVカツト溝を形成して折り曲
げ加工する用途および異形木材、異形成形品等のラツピ
ング用途にも使用できる。
【0028】
【実施例】
実施例1 厚さ50μmの表面にプライマー層が積層された空洞含
有ポリエステル樹脂層とポリエステル樹脂層とが積層さ
れ2軸延伸された積層ポリエステル樹脂フイルム(東洋
紡製、クリスパー)を使用し、そのプライマー層面に、
アクリルウレタン系樹脂インキによりベタ印刷層と木目
絵柄印刷層とをグラビア印刷で設け木目印刷シートを得
た。得られた木目印刷シートの印刷面にイソシアネート
硬化型プライマーを塗布し、その上にTダイ押出機から
25μmの厚さに低密度ポリエチレン樹脂(三井ポリケ
ミカル製、ミラソン14)を押出しコーティングし、別
途準備された厚さ25μmのアクリル系樹脂フイルム
(三菱レイヨン製、アクリプレンHBS−001)に、
前記木目印刷シートと同様にプライマーコート及び低密
度ポリエチレン樹脂を25μmの厚さに押出しコーティ
ングしたフイルムをラミネートし、チルロールで冷却し
て、木目印刷シート/低密度ポリエチレン樹脂層/アク
リルフイルムの3層構成から成る積層シートを得た。次
いで得られた3層構成の積層シートを加熱温度170
℃、ニップ圧25kg/cm2 、速度20m/minの
条件でエンボスロールとシリコーンゴムロール間にて圧
着し、アクリルフイルム面に木目の木肌及び木目導管に
相当する凹部を賦形した。なお、エンボス版としては版
深65μmの導管模様を写し取った版を用いた。さら
に、前記エンボスによる凹部が表面に賦形されたアクリ
ルフイルム面に2液硬化型ウレタン系着色インキをロー
ルコート法によって塗工したあと、ドクターブレードで
凹部以外の部分に付着している着色インキを除去し、積
層シートの表面に形成されているエンボス凹部内に着色
インキを充填、固化させた。更にこのシート上に2液硬
化型ウレタン系艶調整用塗料を版深60μmのグラビア
ロールにてコートする事によって、高意匠、高加工性な
ダブリングワイピング化粧シートを作製した。
【0029】比較例1 厚さ80μmの着色塩化ビニルフイルムの表面に塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキにより木
目絵柄印刷層をグラビア印刷で設け木目印刷シートを得
た。次いで厚さ80μmの透明塩化ビニルフイルムと上
記印刷された着色塩化ビニルフイルムの木目絵柄印刷層
とを重ねて、加熱温度170℃、ニップ圧25kg/c
2 、速度20m/minの条件でダブリングエンボス
を行い透明塩化ビニルフイルムの表面にエンボス凹部を
賦形した。エンボス版としては、実施例1と同じものを
用いた。
【0030】比較例2 実施例1と同様にして木目印刷シートを得る。得られた
木目印刷シートの印刷面に厚さ80μmのアクリル系樹
脂フイルム(三菱レイヨン製、アクリプレンHBS−0
01)を重ねて、加熱温度170℃、ニップ圧25kg
/cm2 、速度20m/minの条件でダブリングエン
ボスを行いアクリル系樹脂フイルムの表面にエンボス凹
部を賦形した。エンボス版としては、実施例1と同じも
のを用いた
【0031】比較例3 アクリル系樹脂フイルムの厚みを30μmにした以外
は、比較例2と同様にして、表面に凹凸模様を有する化
粧シートを得た。
【0032】実施例1、比較例1〜3により得られた化
粧シートを次の項目について試験を行い評価した。結果
を表1に示す。 燃焼テスト :JIS K−2541「原油及び石油
製品硫黄分試験方法」に基づき燃焼試験を行い、JIS
K−0107−6「排ガス中の塩化水素分析方法」に
準拠し、塩化水素ガス発生の有無を確認する。 耐 汚 染 性:靴墨テスト JISK−6902「熱硬化性樹脂化粧板試験方法」中
の耐汚染性試験に準拠し、化粧シートの汚染程度を観察
し、汚染のないものから順次◎、○、△、×の4段階で
評価した。 加 工 性 :180°に折り曲げた時の折り曲げ線
の白化および亀裂の程度を観察し、白化および亀裂のな
いものから順次◎、○、△、×の4段階で評価した。 エンボス賦形性:表面粗さ計により化粧シートの表裏面
を測定し、エンボス凹凸部の深さ及び高さを求める。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、ベース基
材層としての積層ポリエステル樹脂フイルムの表面に、
ポリオレフィン樹脂層、アクリル系樹脂フイルムを積層
したことにより、共に樹脂中に塩素原子を含まない構成
となるので、焼却処理時に発生するガスに有毒な塩化水
素等のガスを含有していないために、環境を汚染する等
の問題もなくなり、廃材の処理手段として焼却手段を利
用することが出来るようになるとの優れた効果を奏す
る。
【0035】また、アクリル系樹脂フイルムの下面にポ
リオレフィン樹脂層を設けていることにより、エンボス
適性にも優れ、基材シート層の裏面へのエンボス凸部の
飛び出しが抑えられ基材との接着力が安定する。
【0036】ベース基材層として、積層ポリエステル樹
脂フイルムを用いることにより、強度、耐熱性、寸法安
定性に優れたものとなり、特に不透明性、印刷適性、耐
薬品性等の優れた空洞含有ポリエステル樹脂層に、強
度、耐熱性、寸法安定性等の優れたポリエステル樹脂層
を積層した構成からなる積層ポリエステルフイルムとす
ることにより、ラッピング加工ないしVカット加工にも
適した化粧シートが得られ、ポリエステル樹脂層面に易
接着性樹脂層を設けた構成の化粧シートとすることによ
り、ポリ酢酸ビニル系エマルジョンタイプ等の汎用接着
剤で合板等の基材へ容易に貼合せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す化粧シートの積層構
成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す化粧シートの積層構
成を示す断面図である。
【図3】本発明の化粧シートを用いて作製された化粧板
の第1実施例を示す積層構成を示す断面図である。
【図4】本発明の化粧シートを用いて作製された化粧板
の第2実施例を示す積層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 1' 化粧シート 2 ポリエステル樹脂フイルム 21 空洞含有ポリエステル樹脂層 22 ポリエステル樹脂層 3 絵柄印刷層 31 ベタ柄印刷層 32 模様柄印刷層 4 ポリオレフィン樹脂層 5 アクリル系樹脂フイルム 6 エンボス凹部 7 易接着性樹脂層 8 着色インキ層 9 トップコート層 10 10' 化粧板 11 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/00 B32B 27/00 E M 27/08 27/08 27/32 27/32 C 27/36 27/36 33/00 33/00 C08J 7/04 CEY C08J 7/04 CEYA // B29L 9:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下から順に、基材シート層、絵柄印刷
    層、ポリオレフィン樹脂層、アクリル系樹脂フイルム層
    が積層された化粧シートであって、前記基材シート層が
    ポリエステル樹脂フイルムからなり、前記アクリル系樹
    脂フイルム層の上面にエンボス加工により凹部を形成し
    たことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステル樹脂フィルム層が空洞
    含有ポリエステル樹脂層とポリエステル樹脂層とが積層
    された構成からなる積層ポリエステル樹脂フイルムで有
    ることを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィン樹脂層が低密度ポリ
    エチレン樹脂の押し出しコーティング層であることをを
    特徴とする請求項1、2記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 前記積層ポリエステル樹脂フィルム層の
    下面に易接着性樹脂層が積層されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 前記凹部に着色インキ層を充填したこと
    を特徴とする請求項1乃至4記載の化粧シート。
JP7300793A 1995-10-24 1995-10-24 化粧シート Pending JPH09117992A (ja)

Priority Applications (1)

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