JPH09112383A - 燃料圧力脈動減衰装置 - Google Patents

燃料圧力脈動減衰装置

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JPH09112383A
JPH09112383A JP7267476A JP26747695A JPH09112383A JP H09112383 A JPH09112383 A JP H09112383A JP 7267476 A JP7267476 A JP 7267476A JP 26747695 A JP26747695 A JP 26747695A JP H09112383 A JPH09112383 A JP H09112383A
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JP
Japan
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fuel
film body
pressure pulsation
housing
damping device
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JP7267476A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kino
等 木野
Terumitsu Oshima
照光 大島
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M69/00Low-pressure fuel-injection apparatus ; Apparatus with both continuous and intermittent injection; Apparatus injecting different types of fuel
    • F02M69/46Details, component parts or accessories not provided for in, or of interest apart from, the apparatus covered by groups F02M69/02 - F02M69/44
    • F02M69/462Arrangement of fuel conduits, e.g. with valves for maintaining pressure in the pipes after the engine being shut-down
    • F02M69/465Arrangement of fuel conduits, e.g. with valves for maintaining pressure in the pipes after the engine being shut-down of fuel rails

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スペース的な不利を招くことなく燃料圧力脈動
を効果的に減衰させることができ、燃料噴射に際して悪
影響が生じるのを防止することができる燃料圧力脈動減
衰装置を提供する。 【解決手段】燃料デリバリパイプ11のハウジング12
内には膜体22と保持部材23とを備えた圧力脈動減衰
機構21が内装されている。保持部材23はサポート部
31と連結部32と突起部33とを備える。燃料は接続
ポート14等を通り、ハウジング12内に導入され、燃
料噴射弁18に分配される。燃料噴射等に伴い、圧力脈
動が生じるが、それはハウジング12内部の圧力脈動減
衰機構21によって減衰される。また、保持部材23に
より膜体22をハウジング12内の中間位置に保持する
ようにしたため、同膜体22全体がハウジング12内に
おいて撓んだ形状となることがなく、膜体22によりソ
ケット部17の開口部が閉塞されてしまうといった不具
合が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料を複数の燃
料噴射弁に分配するための燃料デリバリパイプにおい
て、同パイプ内に生じる圧力脈動を減衰させるための燃
料圧力脈動減衰装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多気筒エンジンの燃料供給機構の
一つとして、複数の燃料噴射弁を吸気通路に配置し、各
燃料噴射弁から対応する気筒へ燃料を噴射させるように
したものがある。この機構では、燃料ポンプからの燃料
を各燃料噴射弁に分配するために、通常、燃料デリバリ
パイプが用いられる。例えば、図9に示すように、燃料
デリバリパイプ51のハウジング52には図示しない燃
料通路が貫設されており、その途中の複数箇所には、燃
料噴射弁53を装着するためのソケット部54が形成さ
れている。そして、この燃料デリバリパイプ51が取付
けられたエンジンの作動時には、燃料ポンプからの燃料
はハウジング52の一端から燃料通路へ導入され、同通
路を流れる。この通過の過程で燃料が各燃料噴射弁53
に分配されて、ここからエンジンの各気筒へ噴射され
る。余剰燃料はハウジング52の他端から排出され、リ
ターンパイプ55を介して燃料タンクへ戻される。
【0003】上記従来技術において、燃料デリバリパイ
プ51の下流側には、燃料圧力を略一定に保持するため
のプレッシャレギュレータ56が設けられている。ま
た、燃料デリバリパイプ51の上流側には、燃料の圧力
脈動を減衰させるためのパルセーションダンパ57が設
けられている。
【0004】パルセーションダンパ57は、ダイヤフラ
ム式の圧力弁であり、図10に示すように、移動体5
8、ダイヤフラム59等を備えている。そして、このパ
ルセーションダンパ57では、上記プレッシャレギュレ
ータ56により略一定圧力に調圧された燃料圧力に、燃
料噴射弁53からの燃料噴射により脈動が生じた際、移
動体58及びダイヤフラム59がその圧力脈動に伴って
図10の上下方向に振動することにより、上記圧力脈動
を減衰させている。このように、燃料通路内における圧
力脈動の減衰が図られることにより、空燃比制御の不安
定化、或いは圧力脈動に伴う騒音の発生が未然に防止さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術におけるパルセーションダンパ57は、燃料デリ
バリパイプ51の一端部、すなわち、圧力脈動発生源の
1つたる燃料噴射弁53から比較的遠い位置に設けられ
ていた。このため、前記パイプ51に接続されている燃
料噴射弁53の燃料噴射に伴う圧力波を効果的に減衰さ
せることが困難であった。
【0006】さらに、パルセーションダンパ57は燃料
デリバリパイプ51のハウジング52に対し外方に突出
した状態で設けざるを得なかったため、スペース上著し
い不利を招いていた。その結果、例えば当該パルセーシ
ョンダンパ57の設置場所には別の部材を設置できない
という不具合が生じていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、スペース的な不利を招
くことなく燃料圧力脈動を効果的に減衰させることがで
き、しかも、燃料噴射に際して悪影響が生じるのを防止
することができる燃料圧力脈動減衰装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明においては、ハウジング内に、
導入口を介して燃料を導入し、かつ、同燃料を複数のソ
ケット部を介して燃料噴射弁に分配するための燃料通路
を有する燃料デリバリパイプに設けられる燃料圧力脈動
減衰装置であって、前記燃料通路の内部に設けられ、密
閉された収容部を有してなる変形可能な膜体と、前記膜
体の収容部内に封入された圧縮性ガスと、前記燃料通路
内の燃料が前記ソケット部へ円滑に流れるのを、前記膜
体により阻害されるのを防止するべく、前記膜体を所定
位置に保持するための保持部材とを備えたことをその要
旨としている。
【0009】上記構成を備えた燃料圧力脈動減衰装置は
以下の作用を奏する。燃料デリバリパイプのハウジング
内の燃料通路には、燃料ポンプ等から燃料が導入口を介
して導入されるとともに、同燃料は、ソケット部を介し
て燃料噴射弁に分配される。そして、当該燃料噴射弁か
ら所定量の燃料が噴射される。
【0010】この際、前記ハウジング内には、ハウジン
グ内に燃料が導入されるに伴い、或いは燃料噴射弁から
の燃料噴射に伴い圧力脈動が生じる。しかしながら、本
燃料圧力脈動減衰装置では、燃料通路内に圧力脈動減衰
機構が設けられているため、同機構によりその圧力脈動
が減衰される。すなわち、燃料通路内に圧力脈動が生じ
ると、前記膜体に作用する圧力は変化し、同膜体は、そ
の収容部において収縮、膨張するように変形する。この
ように、収容部が収縮、膨張すると、圧縮性ガスの減衰
作用により、燃料通路内における燃料の圧力脈動が減衰
される。
【0011】本発明では、以上のように圧力脈動減衰機
構を、燃料通路の内部において密閉された収容部を形成
する変形可能な膜体と、前記収容部内に封入された圧縮
性ガスとから構成し、その圧縮性ガスの減衰作用により
圧力脈動を減衰させるようにした。従って、ダイヤフラ
ム式の圧力弁を用いることなく、圧力脈動の減衰が図ら
れ、例えば、前述したようにダイヤフラム式の圧力弁に
おいて問題となるような構成の複雑化及びスペース上の
不利が抑制される。
【0012】また、圧力脈動減衰機構に備えられた保持
部材により、膜体は所定位置に保持される。この保持に
より、膜体が、自身の垂れ下がり、変形によってソケッ
ト部の開口部分を塞いでしまうのが抑制される。従っ
て、燃料通路内の燃料の前記ソケット部への円滑な流れ
が、前記膜体により阻害されてしまうことが防止され、
燃料の円滑な噴射が確保されうる。
【0013】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の燃料圧力脈動減衰装置において、前記膜体を
ゴム状弾性部材から構成するとともに、前記圧縮性ガス
を空気としたことをその要旨としている。
【0014】上記構成を備えた請求項2に記載の発明に
よれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、燃料通路
内にて生じた燃料の圧力脈動に応じて、ゴム状弾性部材
は前記収容部において収縮、膨張するように弾性変形す
る。ゴム状弾性部材における弾性変形は圧力変動に対す
る追従性に優れているため、圧力脈動に対する燃料圧力
脈動減衰装置の応答性の向上が図られる。従って、同装
置における圧力脈動の減衰作用が向上する。加えて、圧
縮性ガスを空気としたため、燃料圧力脈動減衰装置を安
価な構成とすることが可能となる。
【0015】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項1又は2に記載の燃料圧力脈動減衰装置において、前
記膜体は、前記ハウジング内部において燃料噴射弁の接
続位置に対向して配設されていることをその要旨として
いる。
【0016】上記構成を備えた請求項3に記載の発明に
よれば、請求項1及び2に記載の発明の作用に加え、膜
体をハウジング内部において燃料噴射弁の接続位置に対
向して配設したため、燃料噴射の際に燃料噴射弁の設け
られた位置から生じる圧力波は、その比較的近傍におい
て、圧力脈動減衰機構により効果的に減衰させられる。
【0017】併せて、請求項4に記載の発明では、請求
項1〜3のいずれかに記載の燃料圧力脈動減衰装置にお
いて、前記膜体の収容部内には、さらに、前記膜体の初
期形状を維持するための形状維持手段を設けたことをそ
の要旨としている。但し、「膜体の初期形状を維持す
る」とあるのは、膜体の初期形状をそっくりそのまま維
持するという意味ではなく、大きく潰れたり、変形した
りしてしまうという事態を回避するという趣旨である。
【0018】上記構成を備えた請求項4に記載の発明に
よれば、請求項1〜3に記載の発明の作用に加え、膜体
の収容部内に設けられた形状維持手段により、膜体の初
期形状の維持が図られる。このため、燃料通路内に比較
的大きな圧力が加わったりしても、形状維持手段により
膜体が潰れたり大きく変形したりすることがなくなる。
従って、上述した圧力脈動の減衰作用を、より確実に奏
せしめることが可能となる。
【0019】加えて、請求項5に記載の発明では、請求
項1〜4のいずれかに記載の燃料圧力脈動減衰装置にお
いて、前記保持部材は、前記膜体の外周を囲む複数のサ
ポート部と、前記サポート部を連結する連結部と、前記
サポート部及び連結部の少なくとも一方から外方へ向け
て突出し、前記ハウジングの内側面に当接しうる突起部
とを備えていることをその要旨としている。
【0020】上記構成を備えた請求項5に記載の発明に
よれば、請求項1〜4に記載の発明の作用に加え、保持
部材を構成する複数のサポート部により、膜体の外周が
囲まれる。また、サポート部を連結する連結部の存在に
より、膜体及び保持手段が一体となってハウジング内に
収納されうる。さらに、サポート部及び連結部の少なく
とも一方から外方へ向けて突出する突起部は、ハウジン
グの内側面に当接しうるので、膜体が、移動したりする
ことによりソケット部の開口部分を塞いでしまうのが抑
制されうる。これらのことから、請求項1に記載の発明
の作用が確実に奏されることとなる。
【0021】さらにまた、請求項6に記載の発明では、
請求項1〜5のいずれかに記載の燃料圧力脈動減衰装置
において、前記ハウジング及び保持部材の少なくとも一
方には、前記保持部材の位置ずれを防止するための固定
手段を設けたことをその要旨としている。
【0022】上記構成を備えた請求項6に記載の発明に
よれば、請求項1〜5に記載の発明の作用に加え、ハウ
ジング及び保持部材の少なくとも一方に設けられた固定
手段により、保持部材の位置ずれが防止するされる。こ
のため、保持部材の位置ずれによってソケット部の開口
部分が塞かれてしまうのが抑制される。従って、燃料の
前記ソケット部への円滑な流れが、前記保持部材により
阻害されてしまうことが防止され、より一層円滑な燃料
噴射が確保されうる。
【0023】また、請求項7に記載の発明では、請求項
5又は6に記載の燃料圧力脈動減衰装置において、前記
保持部材のサポート部は、少なくとも2つの分割片によ
り構成され、各分割片の境界部分には、前記膜体を囲む
際の噛み込みを防止するための凹部を設けたことをその
要旨としている。
【0024】上記構成を備えた請求項7に記載の発明に
よれば、上記作用に加え、保持部材のサポート部は、少
なくとも2つの分割片により構成され、各分割片の境界
部分には凹部を設けられている。このため、各分割片で
膜体を囲む際において、膜体の噛み込みが防止される。
従って、当該噛み込みによる膜体の損傷が抑制され、長
期に渡って上記作用が奏されることとなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料圧力脈動減衰
装置を具体化した一実施の形態について図1〜図6に従
って説明する。本燃料圧力脈動減衰装置は、多気筒エン
ジンにおける燃料供給装置の一部を構成する燃料デリバ
リパイプに設けられるものである。
【0026】図1に示すように、燃料デリバリパイプ1
1のハウジング12は、全体が略円筒状をなし、一方の
端部(図の左端部)には蓋体13が取着され、同蓋体1
3には、燃料パイプ(図示しない)を接続するための接
続ポート14を有したニップル15が形成されている。
また、ハウジング12の他方の端部(図の右端部)には
蓋体16が取着されている。
【0027】本実施の形態における燃料デリバリパイプ
11には、リターンパイプが接続されない、いわゆるリ
ターンレスタイプのものが採用されている。但し、リタ
ーンパイプを別途接続して余剰燃料を燃料ポンプ(図示
しない)に戻すような構成としてもよい。
【0028】ハウジング12の内部にはその長手方向に
延びる空間が形成され、同空間は燃料ポンプに接続され
る燃料通路の一部を構成している。以下、この空間を便
宜上燃料通路12aと称することとする。前記ニップル
15の接続ポート14は、ハウジング12内に開口され
ており、燃料は、燃料ポンプ、燃料パイプ(いずれも図
示せず)、接続ポート14を通りハウジング12内へ流
入するようになっている。また、前記ハウジング12内
における燃料の圧力はプレッシャレギュレータ(図示し
ない)により、略一定圧力に調圧されている。
【0029】ハウジング12の下面には、その長手方向
において所定間隔を隔ててエンジンの気筒数と同数(本
実施の形態では4つ)のソケット部17が形成されてい
る。各ソケット部17は略円筒状をなし、各ソケット部
17毎に燃料噴射弁18が装着されている。各燃料噴射
弁18は、通電により開弁して燃料を噴射する電磁弁で
ある。尚、前記ハウジング12、ソケット部17、及び
両蓋体13,16はいずれも繊維強化されたポリアミド
樹脂により形成されている。
【0030】ハウジング12内には、燃料の圧力脈動を
減衰させるための圧力脈動減衰機構21が内装され、同
機構21により主として燃料圧力脈動減衰装置が構成さ
れている。以下、圧力脈動減衰機構21について詳細に
説明する。
【0031】圧力脈動減衰機構21は、ハウジング12
内に設けられ、該ハウジング12の長手方向に延びるチ
ューブ状の膜体22と、該膜体22を所定位置に保持す
るための保持部材23とを備えている。
【0032】図3に示すように、前記膜体22は、耐燃
料性及び耐熱性に優れたゴム状弾性部材たるフッ素ゴム
により全体が略円筒状に形成された膜体本体24と、そ
の両端部に外嵌されたカラー25と、膜体本体24両端
部の開口部分に嵌め込まれたキャップ26とを備えてい
る。そして、前記カラー25がかしめ固定されることに
より、膜体22の内部は密閉された空間となり、同空間
により収容部27が構成されている。この収容部27内
には圧縮性ガスとしての空気が封入されている。また、
収容部27内には、その長手方向に延びる形状維持手段
としてのコイルスプリング28が配設されている。
【0033】上記のように構成された膜体22は保持部
材23により、ハウジング12内の所定位置に保持され
ている。保持部材23は比較的硬質の樹脂素材(例えば
上記ハウジング12と同様の繊維強化されたポリアミド
樹脂)よりなっている。この保持部材23は、前記膜体
22の外周を囲むよう膜体22の長手方向に所定間隔を
隔てて設けられた複数のサポート部31と、前記サポー
ト部31をハウジング12の長手方向に連結する4本の
連結部32と、前記サポート部31から外方(4方向)
へ向けて突出し、前記ハウジング12の内側面に当接し
うる突起部33とを備えている。前記サポート部31に
おいては、膜体22の両端部に対応する部分が蓋状体3
1aとなっている以外は、円環状に形成されているとと
もに、等間隔毎に配置されている。また、サポート部3
1(突起部33)は前記ソケット部17(燃料噴射弁1
8)に対応する部位には位置しないようになっている。
【0034】図5,6に示すように、サポート部31
は、2つの分割片34,35及び両者34,35の一端
縁を連結するヒンジ部36及び両者の他端縁に設けられ
た係止手段37とにより構成されている。前記係止手段
37は係合凹部37a及び係合突起37bにより構成さ
れている。そして、前記膜体22が分割片34,35の
凹部に設置された状態で、ヒンジ部36が折り曲げら
れ、係合突起37bが係合凹部37aに嵌め込まれ、係
止される。この係止により、膜体22はサポート部31
により囲まれ、結果的に保持部材23により収容保持さ
れた格好となっている。
【0035】但し、本実施の形態においては、サポート
部31の係止状態において、分割片34,35の境界部
分、すなわち、ヒンジ部36の内側部分及び係止手段3
7の内側部分には凹部38,39が形成されるようにな
っている。かかる凹部38,39の形成により、膜体2
2をサポート部31で囲む作業を行う際に、膜体22が
サポート部31を構成する分割片34,35により噛み
込まれないようになっている。なお、本実施の形態で
は、ヒンジ部36及び係止手段37は突起部33の一部
を兼ねている。
【0036】また、図2,4に示すように、保持部材2
3のサポート部31のうち例えば接続ポート14側の蓋
状体31aには、凹部41が形成されている。一方、燃
料デリバリパイプ11の蓋体13には、左右一対のピン
状の突起42が設けられている。そして、保持部材23
及び膜体22が燃料デリバリパイプ11内に収容された
状態においては、前記突起42が凹部41に嵌め込まれ
た状態となっている。この嵌め込みにより、膜体22を
内包してなる保持部材23の回動、位置ずれが規制され
るようになっている。本実施の形態では、これら凹部4
1及び突起42により、保持部材23の位置ずれ規制用
の固定手段が構成されている。
【0037】次に、以上のように形成された本実施の形
態における作用及び効果について説明する。エンジンが
運転状態となると、燃料ポンプから圧送された燃料は、
燃料パイプ及び接続ポート14等を通り、ハウジング1
2内に導入される。そして、燃料はハウジング12内を
流れる過程で各燃料噴射弁18に分配される。ここで、
燃料噴射弁18からの燃料噴射に伴い、或いは、燃料ポ
ンプ等からのハウジング12内への燃料の導入に伴い、
プレッシャレギュレータにより略一定の圧力に調圧され
た燃料には圧力脈動が生じる。しかし、本実施の形態で
は、圧力脈動減衰機構21によって、以下の如くその圧
力脈動の減衰が図られる。
【0038】即ち、ハウジング内に圧力脈動が生じる
と、前記膜体24に作用する圧力は変化し、同膜体22
は収容部27が収縮、膨張するように変形する。このよ
うに、収容部27が収縮、膨張すると、同収容部27内
に封入されている空気による減衰作用により、ハウジン
グ12内における燃料の圧力脈動が減衰される。また、
膜体22の変形はフッ素ゴムの弾性変形であるため、圧
力変動に対する追従性に優れたものとなっており、圧力
脈動に対する燃料圧力脈動減衰装置の応答性が向上す
る。従って、更に確実に燃料の圧力脈動を減衰させるこ
とができる。
【0039】さらに、本実施の形態では、燃料デリバリ
パイプ11内に発生する圧力脈動を、収容部27内の空
気による減衰作用を利用して減衰させるようにしたた
め、本燃料圧力脈動減衰装置はダイヤフラム式の圧力弁
である従来のパルセーションダンパと比較して簡易な構
成となり、その部品点数を低減することができる。その
結果、製造コストの低減を図ることができる。特に、本
実施の形態では、収容部27に封入される圧縮性ガスと
して空気を選択したため、燃料圧力脈動減衰装置をより
安価な構成とすることができる。
【0040】併せて、本実施の形態では、膜体22がハ
ウジング12の長手方向において略全体に亘って設けら
れており、各燃料噴射弁18が接続されるソケット部1
7に対向する位置に膜体22が存在している。従って、
燃料デリバリパイプ11の一端部という脈動発生源から
比較的遠い位置に設けられていた従来のパルセーション
ダンパと異なり、各燃料噴射弁18にて燃料噴射がなさ
れた際に生じる圧力波をより効果的に吸収して圧力脈動
を減衰させることができる。
【0041】加えて、本実施の形態では、収容部27の
内部にコイルスプリング28を配設するようにした。こ
のため、同スプリング28の存在により膜体22及び収
容部27の形状が著しく変形しない。より詳細に説明す
れば、ハウジング12内における燃料は、前述したよう
にプレッシャレギュレータにより略一定圧力(例えば3
kgf/cm2 )に調圧されているが、その調圧された
燃料の圧力により収容部27に封入された空気が圧縮さ
れて、膜体22及び収容部27の形状が著しく変形する
ことが考えられる。しかしながら、本実施の形態では、
コイルスプリング28が収容部27に配設されているた
め、上記圧力が加わったとしても膜体22及び収容部2
7は略所定の形状を維持するようになり、上記作用効果
を確実に発揮せしめることができる。
【0042】また、本実施の形態では、圧力脈動減衰機
構21はハウジング12内部に設けられているため、燃
料デリバリパイプ11のハウジング12外部に突出する
ことがなく、従来のパルセーションダンパが設けられて
いた部位におけるスペースの有効活用を図ることができ
る。更に、燃料デリバリパイプ11をエンジンに組付け
る際にも、圧力脈動減衰機構21は燃料デリバリパイプ
11のハウジング12により覆われて保護されるため、
同機構21の損傷等を未然に防止することができる。
【0043】さらに、本実施の形態では、保持部材23
により膜体22をハウジング12内の中間位置に保持す
るようにした。このため、同膜体22全体がハウジング
12内において撓んだ形状となることがなく、例えば、
膜体22によりソケット部17の開口部が閉塞してしま
うといった不具合が生じることがない。その結果、燃料
噴射両等が上記閉塞により変動してしまうといった燃料
噴射に際しての不具合を回避することができる。
【0044】併せて、本実施の形態では、保持部材23
を、複数のサポート部31と、サポート部31を連結す
る連結部32と、サポート部31から突出する突起部3
3とから構成することとした。このため、突起部33
は、ハウジング12の内側面に当接しうるので、膜体2
2が、移動したりすることによりソケット部17の開口
部分を塞いでしまうのが抑制されうる。これらのことか
ら、上述した作用効果をより確実に奏せしめることがで
きる。
【0045】また、特に、保持部材23のサポート部3
1を、少なくとも2つの分割片34,35により構成
し、各分割片34,35の境界部分に、凹部38,39
を設けるようにした。このため、膜体22を分割片3
4,35にて囲む際の噛み込みを防止することができ
る。その結果、当該噛み込みによる膜体22の損傷を抑
制することができ、ひいては長期に渡って上記作用効果
を奏せしめることができる。
【0046】加えて、本実施の形態では、蓋状体31a
に凹部41を形成し、蓋体13に突起42を設け、保持
部材23及び膜体22が燃料デリバリパイプ11内に収
容された状態においては、突起42を凹部41に嵌め込
むようにした。このため、膜体22を内包してなる保持
部材23の回動、位置ずれが規制される。従って、保持
部材23の位置ずれによってソケット部の開口部分が塞
かれてしまうのが抑制される。従って、より一層円滑な
燃料噴射を確保することができる。
【0047】以上、本発明における実施の形態について
説明したが、本発明は以下に示す他の実施の形態として
具体化することができる。 (1)上記実施の形態では、サポート部31を、2つの
分割片34,35及び両者34,35の一端縁を連結す
るヒンジ部36等により構成するようにしたが、図7に
示すように、例えばヒンジ部を設けずに、分割片34,
35及びそれぞれの両端に設けられた係止手段37とに
より構成するようにしてもよい。また、サポート部31
を分割片により構成することなく、筒状又は環状のサポ
ート部としてもよい。
【0048】(2)上記実施の形態では、膜体22の収
容部27を構成するために、膜体本体24の両端部にカ
ラー25を外嵌させ、膜体本体24両端部の開口部分に
キャップ26を嵌め込むとともに、カラー25をかしめ
固定するようにしたが、それ以外にも例えば図8に示す
ような構成としてもよい。すなわち、図8(a)に示す
ように、膜体本体24の両端部にクランプ43を外嵌さ
せ、それをかしめ固定するようにしてもよい。また、図
8(b)に示すように、キャップとカラーとが一体とな
った密閉具44を膜体本体24の両端部に外嵌及び内嵌
させるとともに、それをかしめ固定するようにしてもよ
い。さらに、図8(c)に示すように、膜体本体24の
両端部を熱融着するようにしてもよい。これらの方法を
用いることによっても収容部27を構成することができ
る。
【0049】(3)上記実施の形態では、燃料デリバリ
パイプ11のハウジング12をポリアミド樹脂等により
形成したが、アルミニウム、ステンレス等の各種金属材
料により形成された燃料デリバリパイプ11に本燃料圧
力脈動減衰装置を設けるようにしてもよい。
【0050】(4)上記実施の形態では、圧力脈動に応
じて変形する膜体24をフッ素ゴムにより形成したが、
同ゴムに限定することなく、例えば、シリコンゴム或い
はNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)等の耐燃
料性、耐熱性に優れたものであれば、いずれの材料を使
用してもよい。
【0051】(5)上記実施の形態では、圧縮性ガスと
して空気を用いたが、空気に限定されることなく、圧縮
性を有し、かつ、膜体24を形成する材料に対して不活
性なガスであればよい。
【0052】(6)上記実施の形態では、形状維持手段
として収容部27内にコイルスプリング28等を設け
て、膜体22及び収容部27がハウジング12内の燃料
の圧力により著しく変形しないように規制していたが、
例えば、収容部27内に高圧空気を封入することによ
り、収容部27内における空気の弾性を増加させ、ハウ
ジング12内において膜体22及び収容部27が所定の
形状を維持するようにしてもよい。このような構成とす
れば、コイルスプリング28等の形状維持手段を省略す
ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スペース的な不利を招くことなく燃料圧力脈動を効果的
に減衰させることができ、しかも、燃料噴射に際して悪
影響が生じるのを防止することができるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における燃料デリバリパイプの断
面図である。
【図2】膜体の側面を示す燃料デリバリパイプの部分断
面図である。。
【図3】膜体を示す一部破断側面図である。
【図4】一実施の形態における保持部材を示す斜視図で
ある。
【図5】圧力脈動減衰機構を示す断面図である。
【図6】分割片を閉じる前の状態を示す保持部材等の断
面図である。
【図7】別の実施の形態を示す保持部材等の断面図であ
る。
【図8】(a),(b),(c)はいずれも膜体におけ
る収容部の構成方法を示す膜体端部の断面図である。
【図9】従来技術における燃料デリバリパイプを示す斜
視図である。
【図10】従来技術のパルセーションダンパを示す断面
図である。
【符号の説明】
11…燃料デリバリパイプ、12…ハウジング、12a
…燃料通路、14…導入口としての接続ポート、17…
ソケット部、18…燃料噴射弁、21…圧力脈動減衰機
構、22…膜体、23…保持部材、27…収容部、28
…形状維持手段としてのコイルスプリング、31…サポ
ート部、32…連結部、33…突起部、34,35…分
割片、38,39…凹部、41…固定手段を構成する凹
部、42…固定手段を構成する突起。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(12)内に、導入口(1
    4)を介して燃料を導入し、かつ、同燃料を複数のソケ
    ット部(17)を介して燃料噴射弁(18)に分配する
    ための燃料通路(12a)を有する燃料デリバリパイプ
    (11)に設けられる燃料圧力脈動減衰装置であって、 前記燃料通路(12a)の内部に設けられ、密閉された
    収容部(27)を有してなる変形可能な膜体(22)
    と、 前記膜体(22)の収容部(27)内に封入された圧縮
    性ガスと、 前記燃料通路(12a)内の燃料が前記ソケット部(1
    7)へ円滑に流れるのを、前記膜体(22)により阻害
    されるのを防止するべく、前記膜体(22)を所定位置
    に保持するための保持部材(23)とを備えたことを特
    徴とする燃料圧力脈動減衰装置。
  2. 【請求項2】 前記膜体(22)をゴム状弾性部材から
    構成するとともに、前記圧縮性ガスを空気としたことを
    特徴とする請求項1に記載の燃料圧力脈動減衰装置。
  3. 【請求項3】 前記膜体(22)は、前記ハウジング
    (12)内部において燃料噴射弁(18)の接続位置に
    対向して配設されていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の燃料圧力脈動減衰装置。
  4. 【請求項4】 前記膜体(22)の収容部(27)内に
    は、さらに、前記膜体(22)の初期形状を維持するた
    めの形状維持手段(28)を設けたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の燃料圧力脈動減衰装置。
  5. 【請求項5】 前記保持部材(23)は、前記膜体(2
    2)の外周を囲む複数のサポート部(31)と、前記サ
    ポート部(31)を連結する連結部(32)と、前記サ
    ポート部(31)及び連結部(32)の少なくとも一方
    から外方へ向けて突出し、前記ハウジング(12)の内
    側面に当接しうる突起部(33)とを備えていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料圧力脈
    動減衰装置。
  6. 【請求項6】 前記ハウジング(12)及び保持部材
    (23)の少なくとも一方には、前記保持部材(23)
    の位置ずれを防止するための固定手段(41,42)を
    設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の燃料圧力脈動減衰装置。
  7. 【請求項7】 前記保持部材(23)のサポート部(3
    1)は、少なくとも2つの分割片(34,35)により
    構成され、各分割片(34,35)の境界部分には、前
    記膜体(22)を囲む際の噛み込みを防止するための凹
    部(38,39)を設けたことを特徴とする請求項5又
    は6に記載の燃料圧力脈動減衰装置。
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