JPH09111037A - 樹脂成形材料及びその樹脂の成形方法及びその樹脂成形材料を用いて製作された回転ヘッドドラム装置 - Google Patents

樹脂成形材料及びその樹脂の成形方法及びその樹脂成形材料を用いて製作された回転ヘッドドラム装置

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JPH09111037A
JPH09111037A JP7267502A JP26750295A JPH09111037A JP H09111037 A JPH09111037 A JP H09111037A JP 7267502 A JP7267502 A JP 7267502A JP 26750295 A JP26750295 A JP 26750295A JP H09111037 A JPH09111037 A JP H09111037A
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Japan
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resin
drum
tape
molding
rotary head
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Application number
JP7267502A
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English (en)
Inventor
Shigemi Asai
重美 浅井
Kazuya Kitamura
和也 北村
Kazuhiro Nishikawa
和宏 西川
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転ヘッドドラム装置5を構成する回転ドラ
ム2や固定ドラム3を、安価な樹脂射出成形により形成
するとともに、摺動面の摺動特性を向上する樹脂成形材
料を用いて、摺動対象となるテープの種類に係わらず動
摩擦係数が長期的に安定するような良好な摺動面を有す
る樹脂成形材料を使用して、加工工程を削減し、コスト
ダウンを図る。 【解決手段】 熱可塑性結晶性樹脂に、10-8m〜10
-6mの間に大きさの分布を有する微小充填材料と該微小
充填材料に対して10〜10000 倍の粒子の大きさを有する
とともに、粒子形状が等方的な充填材料と、平均繊維長
/平均繊維径比が20以下の炭素繊維とを充填するとと
もに、上記樹脂のガラス転移点以下の金型温度に保っ
て、射出成形を行った後、上記樹脂の再結晶化温度以上
の温度で熱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、VTRの
回転ヘッドドラム装置に用いる回転ドラムや固定ドラム
等のように、精密成形性、寸法安定性、導電性、摺動性
を要する部材を射出成形により成形する場合に適する樹
脂成形材料と、その樹脂成形材料に適した成形方法、そ
して、その樹脂成形材料を用いて製作した回転ヘッドド
ラム装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】VTR(ビデオテープレコーダ)やDA
T(デジタルオーディオテープレコーダ)等の磁気記録
再生装置においては、図1に示すように、磁気ヘッド1
を外周面に突出させた回転ドラム2と外周面の回りに磁
気テープ(以下簡単のためテープと称する)4を走行案
内するリード部3aを形成した固定ドラム3とを備えた
回転ヘッドドラム装置5が用いられている。従来、上記
のような回転ドラム2及び固定ドラム3は、アルミニウ
ムを鋳造あるいは鍛造などして概略形状に成形した後、
切削加工、穴明け、タップ加工等を施して、最終的に所
定の形状に仕上げていたが、加工工程の多さから、上記
回転ヘッドドラム装置5は磁気記録再生装置のなかでも
高いコストを要するものとなっていた。
【0003】そこで、上記の回転ドラム2及び固定ドラ
ム3を熱可塑性樹脂による精密射出成形を用いて製作す
ることが考えられている。精密射出成形を用いれば、加
工工程が少なくなり、また製作時間の短縮が可能である
ので、大幅なコストダウンが期待できる。なお、以下簡
単のため、上記回転ドラム2及び固定ドラム3を合わせ
てドラムと呼ぶことにする。上記のようなドラムの精密
射出成形を行う場合、熱可塑性樹脂には、ミクロンオー
ダーの成形精度や、低線膨張係数、良好な摺動性、耐薬
品性、耐クリープ性、耐衝撃性、EMIシールド性など
が要求されるが、中でも、成形精度と摺動性が重要であ
る。
【0004】例えば、特公平5-31898号公報の「熱可塑
性樹脂成形材料」では、ポリフェニレンサルファイド
(Polyphenylene Sulfide:以下、PPSと略す。)や液
晶ポリマー等の熱可塑性樹脂に、球状炭素あるいは球状
黒鉛あるいは球状アモルファスカーボン及び無機充填材
を混合することにより、精密成形に適する特性を向上さ
せた熱可塑性樹脂が開示されている。
【0005】また、特開平5-287200号公報の「摺動性ポ
リフェニレンサルファイド樹脂組成物」では、PPSに
炭素繊維及び球状カーボン及びチタン酸カリウムウィス
カを混合することにより、摺動性を向上させた熱可塑性
樹脂が開示されている。
【0006】一方、現在VTRやDATに使用されてい
るテープは、主に8mmVTR用テープに用いられてい
る金属磁性材料を蒸着したMEテープ(Metal Evaporat
ionTape)と、8mmVTR用テープやDAT用テープ
に用いられている金属磁性粉を分散した樹脂バインダー
が塗布されたMPテープ(Metal Powder Tape)、そし
て、VHS用テープに用いられている酸化鉄磁性粉を分
散した樹脂バインダーが塗布された酸化鉄テープに大別
でき、その表層の組成は表1に示す通りである。
【0007】
【表1】
【0008】また、上記テープには、同一規格の筐体を
用いて長時間の録画を行うべくテープを薄くして巻装す
ることが行われており、記録時間に応じて異なる厚みの
テープが用意されていることが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な回転ヘッドドラム装置を構成するドラムにおける摺動
性の評価は、実際には、摺動するテープ側の表層部の組
成やテープの厚みによって大きく左右されるにもかかわ
らず、上記公報では、テープ表層部における組成に関す
る言及が成されていない。
【0010】熱可塑性樹脂によりドラムを製作した場
合、テープ、特に磁性粉と樹脂バインダーをテープ表層
に塗布するタイプのテープに対しては、ドラムの表層部
の熱可塑性樹脂とテープ表層の樹脂バインダーとの摺擦
により、樹脂バインダーと熱可塑性樹脂との間で凝着と
剪断を繰り返し、樹脂が軟化して、時間経過とともに、
流動や付着を誘発し、摺動面の摩擦力、換言すれば動摩
擦係数を増加させてしまう恐れがある。特に、ドラムが
射出成形によって形成されている場合、その成形面には
通常、金型表面において急速に固化されることによりス
キン層と呼ばれる樹脂層が形成されるため、樹脂成形材
料に含まれる充填材料が露出しにくくなり、成形面をそ
のままテープの摺動面とすることは好ましくないとされ
ていた。
【0011】そこで、特開平5-342711号公報に開示され
た「磁気記録再生装置」では、PPSに炭素繊維及びウ
ィスカ及び無機フィラー等の充填材料を混合した成形材
料を用いて、回転ヘッドドラム装置内のドラムを射出成
形により形成するとともに、これらのドラムのテープ摺
動面のスキン層を除去することにより、摺動面に充填材
料を微小量突出させて、摺動面に露出する樹脂の真実接
触面積に占める割合を低減し、テープ摺動性を向上させ
ている。
【0012】しかし、テープが薄くなると、テープの曲
げ剛性の低下によって、ドラムの摺動面から突出した充
填材料間の熱可塑性樹脂にテープが沿いやすくなり、テ
ープとドラムのテープ摺動面との密着度が上がるため、
スキン層が除去されていても、上記のような熱可塑性樹
脂と樹脂バインダーの凝着と剪断の繰り返しが生じやす
く、動摩擦係数の増加を防止することが困難になる。具
体的には本願の実施の形態でも比較例として挙げている
が、特に薄手のMPテープに対しては動摩擦係数が時間
とともに増加していることがわかる。
【0013】一方、上記のように、特にMPテープに対
する摺動性を悪化させるスキン層をドラムの摺動面から
除去する成形方法では、スキン層を除去するための2次
加工を必要とするので、樹脂成形材料を用いて射出成形
によりドラムを製作しても十分なコスト低減の効果が得
られなかった。
【0014】そこで、特開平5-314599号公報の「磁気ド
ラム及びその成形方法」では、射出成形時に金型温度を
低く保って、成形品の表面の冷却速度を速めることによ
り、スキン層を薄くし、充填材料が成形品の表面に露出
しやすくなるようにして、成形品表面の摺動性を向上さ
せ、さらに、寸法精度を確保するために、比較的低い温
度(具体的には、80〜100 ℃)で熱処理を行って樹脂の
結晶化を促進させる方法が開示されている。上記におい
ては、高温で熱処理を行うと寸法精度の劣化が大きいた
めに熱処理の温度を低くしていると記載されていたが、
その原因は恐らく、炭素繊維の持つ高い異方性により、
樹脂成形材料の硬化時の結晶化の方向が制限され、収縮
の方向が等方的でなくなるために、結晶化度を上げる、
すなわち、収縮量が増大することにより、形状精度や寸
法精度の劣化が大きくなったものと推察される。
【0015】しかし、単に低温金型を用いるというだけ
では、充填材料の露出が十分でなく、樹脂流動時の影響
を受けて、充填材料の露出の分布が均一になりにくいと
いう問題点があった。また、熱処理の温度が低いため
に、熱処理に要する時間が8時間と長くなってしまう。
【0016】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、その目的は、諸特性、特に摺動
性及び精密成形性に優れた樹脂成形材料を提供するとと
もに、その樹脂成形材料の特性をより向上させる成形方
法と、上記樹脂を用いることにより、摺動性を向上させ
た回転ヘッドドラム装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る樹
脂成形材料は、上記の課題を解決するために、熱可塑性
樹脂と、 1.0×10 -8 m〜 1.0×10-6mの間に粒子の大
きさの分布を有する微小充填材料と、該微小充填材料の
粒子の大きさの10〜 10000倍の大きさを有するととも
に、その粒子形状が等方的な充填材料とが混合されてい
ることを特徴としている。また、請求項2の発明に係る
樹脂成形材料は、上記の課題を解決するために、請求項
1記載の樹脂成形材料において、上記微小充填材料がカ
ーボンブラックであることを特徴としている。また、請
求項3の発明に係る樹脂成形材料は、上記の課題を解決
するために、請求項1記載の樹脂成形材料において、上
記微小充填材料がチタン酸カリウムウィスカであること
を特徴としている。
【0018】上記の構成において、粒子形状が等方的な
充填材料を充填することにより、樹脂成形材料の硬化時
の収縮量が等方的になるので、成形品の再現性が高くな
り、収縮後の寸法及び形状精度の予測が容易に行える。
従って、精度が高く、量産性に優れた成形品を得ること
ができる。また、等方性を有する充填材料に対して1/10
〜 1/10000倍の大きさでかつ 1.0×10 -8 m〜 1.0×10
-6mの間に大きさの分布を有する微小充填材料を充填し
たことにより、等方性を有する充填材料間の樹脂の表面
に微小充填材料が露出することになり充填材料全体の露
出領域が大きくなるので、摺動性等のように樹脂表面の
特性改善を目的とした充填材料の効果を向上させること
ができる。
【0019】また、請求項4の発明に係る樹脂成形材料
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2または
3記載の樹脂成形材料において、上記熱可塑性樹脂が少
なくとも熱可塑性結晶性樹脂からなることを特徴として
いる。上記の構成により、熱可塑性結晶性樹脂が有す
る、耐油性、耐水性などの、耐環境性を向上することが
できる。しかも、請求項1、2または3記載の組成を有
しているため、熱可塑性結晶性樹脂のように硬化時の収
縮量が大きくても、収縮量の等方性が確保できるので、
上記のように精度の高い成形品を容易に得ることができ
る。
【0020】また、請求項5の発明に係る樹脂成形材料
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2、3ま
たは4記載の樹脂成形材料において、平均繊維長/平均
繊維径比が20以下の炭素繊維が混合されていることを
特徴としている。上記の構成により、精密成形性を悪化
させること無く、成形品の導電性を向上させることがで
きる。
【0021】さらに、請求項6の発明に係る回転ヘッド
ドラム装置は、上記の課題を解決するために、外周面の
周りに磁気テープと摺動する摺動面を有する回転ドラム
及び固定ドラムを備えた回転ヘッドドラム装置におい
て、上記回転ドラムまたは固定ドラムの少なくともいず
れか一方が請求項1、2、3、4または5記載の樹脂成
形材料を用いた射出成形により形成されるとともに、上
記摺動面におけるスキン層が除去されていることを特徴
としている。上記の構成により、テープの種類、厚みに
関係なく、安定して良好な動摩擦係数を維持できる回転
ヘッドドラム装置とすることができる。
【0022】請求項7の発明に係る樹脂の成形方法は、
上記の課題を解決するために、請求項4または5記載の
樹脂成形材料を用いて、金型温度を上記熱可塑性結晶性
樹脂のガラス転移温度以下に保って射出成形を行うとと
もに、再結晶化温度以上の温度で熱処理を行うことを特
徴としている。上記の方法によれば、充填材料を露出さ
せるべく低温金型を用いても、上記温度条件において熱
処理を行うことにより、得られる成形品の結晶化度を飽
和結晶化度近辺にまで高めることができるので、成形後
における硬化後の寸法安定性に優れた成形品とすること
ができる。しかも、使用する樹脂成形材料は粒子形状が
等方性を有する充填材料であるために、収縮する方向も
等方的になるので、成形品の再現性が高くなり、精度の
高い成形品とすることができる。つまり、高い精度を有
するとともに、充填材料が成形面に露出しやすいので、
成形面のままで良好な摺動性を有する成形品を製作する
ことが可能となる。
【0023】また、請求項8の発明に係る回転ヘッドド
ラム装置は、上記の課題を解決するために、外周面の周
りに磁気テープと摺動する摺動面を有する回転ドラム及
び固定ドラムを備えた回転ヘッドドラム装置において、
上記回転ドラムまたは固定ドラムの少なくともいずれか
一方が請求項7記載の樹脂の成形方法により形成されて
いることを特徴としている。上記の構成において、請求
項7記載の方法で製作した回転ヘッドドラム装置は、精
密で寸法安定性に優れるとともに、成形面のままで良好
な摺動性を得ることができるので、射出成形の特徴を生
かして、さらに安価なコストで製作できる。
【0024】また、請求項9の発明に係る回転ヘッドド
ラム装置は、外周面の周りに磁気テープと摺動する摺動
面を有する回転ドラム及び固定ドラムを備えた回転ヘッ
ドドラム装置において、熱可塑性樹脂を母材とする樹脂
成形材料により形成されるとともに、上記摺動面には少
なくとも、粒子形状が等方的な充填材料が露出し、該充
填材料の大きさの1/10000 から1/10の間の大きさを有す
る微小充填材料が該充填材料間の熱可塑性樹脂上に露出
していることを特徴としている。
【0025】上記の構成により、剛性の低い薄手のテー
プが、等方的な充填材料間で撓んでも、その領域には、
微小充填材料が分布することになり、テープの表面と摺
動面における熱可塑性樹脂との接触面積が小さくなるの
で、上記テープが、例えばMPテープのように磁性粉と
樹脂バインダーとを塗布するタイプのテープであって
も、熱可塑性樹脂と樹脂バインダーとの間で凝着を生じ
にくく、摺動性が劣化しない。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図16に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、図1に示すように、本実施の形態に係る回転
ヘッドドラム装置5は、磁気ヘッド1を外周面に突出さ
せた回転ドラム2と外周面の回りに磁気テープ4を走行
案内するリード部3aを形成した固定ドラム3とを備え
るものである。そして、上記の回転ドラム2及び固定ド
ラム3には、高い寸法精度及び形状精度とテープとの摺
動性が重要とされている。本実施の形態では、この回転
ドラム2及び固定ドラム3を樹脂成形により形成するも
のである。
【0027】〔実施の形態1〕以下、本発明の実施の一
形態を説明するが、従来例における問題点を明確にする
ために、まず、以下の比較例1の実験を行った。
【0028】(1) 比較例1 前記した従来の技術や課題の項で示した従来例から推察
すれば、成形精度を向上させるためには球状の充填材
を、摺動性を向上させるためには炭素繊維を、表面の平
滑性等を向上させるためには無機充填材を充填した樹脂
成形材料を用いて射出成形を行い、摺動面のスキン層を
除去してやれば、摺動性の良好な回転ドラムや固定ドラ
ム等が得られることになる。そこで、表2に示すよう
に、従来例に挙げられている構成から良いと考えられる
組成の樹脂成形材料を選択し、130℃前後の金型温度
で射出成形し、熱処理を行わずに製作したドラムを用い
て回転ヘッドドラム装置を製作した後、磁気テープにお
ける回転ヘッドドラム装置の上流側と下流側のテープテ
ンションを測定することによって、磁気テープとドラム
との間の動摩擦係数を求めた。
【0029】使用したテープは、テープ厚(厚手、薄
手)、素材(MEテープ、MPテープ)による4通りの
タイプのものである。その組み合わせを表3に、その結
果を図2ないし図5に示す。なお、図2ないし図5にお
いて、横軸は時間、縦軸は動摩擦係数を示している。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】上記比較例においては、図2および図4か
ら分かるように、厚手のテープであれば、MEテープ
(図2)、MPテープ(図4)の何れにおいても安定し
た動摩擦係数を呈し、摺動特性は良好であった。しか
し、薄手テープにおいては、図3および図5から分かる
ように、MEテープ(図3)でこそ、その動摩擦係数が
安定し、良好な摺動特性を示しているが、MPテープ
(図5)の場合、時間経過に伴って、動摩擦係数の悪化
と、動摩擦係数のバラツキの増大が観察できる。また、
表2に示した組成Dを用いてドラムを製作した場合で
も、それぞれのテープに対して上記とほぼ同様の結果が
得られた。
【0033】上記の比較例の実験結果から、ドラムと磁
気テープとの摺動メカニズムについて、考察してみる。
まず、MEテープにおいては、表面のフッ素系潤滑層
で、フッ素分子の表面張力が弱いために分子間の剪断が
発生しやすくなっており、ドラムとの接触部において
は、当初の熱可塑性樹脂とフッ素分子との間の剪断か
ら、フッ素分子の熱可塑性樹脂側への転写や付着を経
て、フッ素分子間の剪断へと移行することにより、動摩
擦係数が安定する。上記のことは、テープの厚みに関係
なく生じるので安定した動摩擦係数が得られたものと考
えられる。
【0034】しかし、MPテープにおいては、上記ドラ
ムの摺動面は研磨によって、スキン層を除去し炭素繊
維、導電カーボン、無機フィラー等の充填材料を摺動面
に露出させることにより、樹脂の露出面積を低減して、
動摩擦係数の安定を図っているが、テープの厚みが薄く
なると、曲げ剛性が大幅に低下してしまう。一般に曲げ
剛性というのは、テープの厚みをh、幅をb、断面2次
モーメントをI、ヤング率をEとして、 EI=E・b・h3/12 の式で表され、曲げ剛性の値は、厚みhに対して3乗に
比例して変化する。すなわち、厚みhを小さくすると曲
げ剛性はその3乗に比例して小さくなってしまう。
【0035】例えば、図6を参照して、テープの厚みの
違いによる効果を説明すれば、上記の組成Cからなるド
ラムにおいて、その摺動面6の断面は図6(a)(b)に
示すように、熱可塑性樹脂7から所々に導電カーボンや
無機フィラーなどの充填材料8…が突出している状態と
考えられる。尚、同図では簡単のため、炭素繊維につい
ては省略している。上記において、厚手テープ9を摺動
させたときには、テープの剛性が高いために、同図
(a)に示すように、突出している充填材料8に支持さ
れて、充填材料8間の熱可塑性樹脂7と接触する領域
(以下、真実接触面積と称する)が比較的小さくなる
が、薄手テープ10においては、曲げ剛性が大幅に低下
しているために、摺動面6に摺動させるときには、同図
(b)に示すように、充填材料8間のテープの撓みによ
り、熱可塑性樹脂7と樹脂バインダーとの真実接触面積
が増大してしまう。
【0036】つまり、薄手テープで、摺動特性が悪化し
たのは、テープの厚みが薄くなることにより低下したテ
ープの曲げ剛性により、真実接触面積が増大したからと
いえる。その結果、研磨面にもかかわらず、熱可塑性樹
脂と樹脂バインダーとが凝着し、凝着と剪断の繰り返し
による樹脂軟化現象を生じ、時間経過とともに流動や付
着を誘発しながら結果として、摩擦力の増大となって現
れたものと思われる。
【0037】(2)実施の形態1 上記の比較例1の結果に基づき、スキン層を除去した樹
脂製のドラムにおいても相性の良くない薄手のMPテー
プに重点を置いて、図7および図8に基づいて本実施の
形態1を以下に説明する。本実施の形態1では、樹脂成
形材料の組成として、まずその母材となる樹脂として、
テープとの摺動性を重視して、一般的な結晶性樹脂の中
でも、精密成形性、耐熱性、耐薬品性に優れたPPSを
用いた。その他、母材とする樹脂は、上記PPSとポリ
エーテルスルホン樹脂(Polyether Sulfone:以下、PE
Sと略す)のような非晶性樹脂とを適宜混合したポリマ
ーアロイを用いてもよい。この場合、結晶性樹脂単体の
欠点を補い、より精密成形性や寸法安定性に優れた樹脂
成形材料とすることができる。
【0038】一方、一般に高分子樹脂材料における摺動
性は、凝着、流動、付着、磨耗、帯電、熱伝導、分子間
力、表面張力、化学反応、表面荒さ等、多くの要因によ
って決まるが、上記のようなドラムとテープ間の摺動性
に限って言えば、ドラムの摺動面に露出している熱可塑
性樹脂とテープの摺動面に塗布された樹脂バインダーと
の凝着が悪化の主要因と考えられており、ドラムの摺動
面に露出する熱可塑性樹脂のテープとの真実接触面積に
占める割合をできるだけ小さくする必要がある。
【0039】上記の比較例1では、上記のような特性を
改善するために、球状の充填材料や無機充填材料、炭素
繊維等を充填しているが、上記のような球状の充填材料
は成形収縮率や線膨張係数を等方的に小さくする場合に
有効であり、実際には球状でなくても形状の等方性が高
ければよい。その大きさは一般に10-6mから10-4
の範囲にあるものを使用し、形状としては球状だけでな
く板状等でもよく、例えば、タルク、マイカ、セリサイ
ト、ガラスフレーク、金属箔、黒鉛、ボロンナイトライ
ド、板状酸化鉄、板状水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、シリカ、クレー、鉱石粉砕品、各種ビーズ、各種
バルーン、テトラポット型酸化亜鉛等が挙げられる。
【0040】また、上記のように比較的大きく、等方的
な粒子形状を有する充填材料間における樹脂の露出面積
を小さくするためには、上記した充填材料間に入り込む
ような大きさ、例えば、等方的な粒子形状を有する充填
材料の粒子の大きさの1/10〜1/10000 程度の大きさを有
する微小充填材料を充填すると良い。上記のような、微
小充填材料であれば、表面積が増大するとともに、均一
に分散されていれば、微小充填材料の露出する確率が高
くなる。
【0041】本実施の形態1では、微小充填材料として
カーボンブラックまたはチタン酸カリウムウィスカの中
で結晶の大きさが小さいものを使用した。
【0042】さらに、上記のようにドラムとして用いる
場合には、帯電防止及び電磁波シールドの目的で良好な
導電性も要求されるので、炭素、黒鉛、炭素繊維等の炭
素系充填材料や、金属系充填材料、酸化錫(SnO2)、酸化
亜鉛(ZnO) 等の導電性を有する充填材料を充填すると良
いが、機械強度と摺動性を考慮すれば、炭素繊維の使用
が好ましい。もちろん、上記の作用を必要としない場合
には、必ずしも充填しなければならないというものでは
ない。
【0043】上記の考えに基づいて、表4に示す組成
A、Bの樹脂成形材料を、射出成形して形成したドラム
を用いて、回転ヘッドドラム装置を製作し、薄手のMP
テープに対する摺動実験を行った。上記摺動実験の組み
合わせを表5に、その結果を図7及び図8に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】なお、回転ヘッドドラム装置を構成するド
ラムは、前記比較例と同様、130℃前後の金型温度で
射出成形し、熱処理を行わずに製作し、また、テープ摺
動面の研磨を行っている。また、上記ドラムを使用して
製作した回転ヘッドドラム装置を用いて、前記比較例と
同様に、回転ヘッドドラム装置に巻き付けたテープの上
流側と下流側のテープテンションを測定して動摩擦係数
を求めた。
【0047】ただし、炭素繊維は、通常、直径6〜7μ
m、長さ200〜300μmが一般的であり、寸法的に
高い異方性を有しているので、成形時に繊維の配向が生
じて精密成形性及び寸法安定性が劣化する恐れがある。
そこで、本実施の形態1では、上記の表4に示すよう
に、炭素繊維を含まない組成Aと、その平均繊維長/平
均繊維径が20以下となるように粉砕されたミルドタイ
プと呼ばれる炭素繊維を充填した組成Bの樹脂成形材料
を使用している。
【0048】また、カーボンブラックについては、樹脂
成形材料中、10重量%程度の充填量に留めている。こ
れは、カーボンブラックが少な過ぎると樹脂の露出面積
低減の効果が小さく、逆に多過ぎるとカーボンブラック
の粒子がストラクチャー構造を呈し、粒径1μm以上の
凝固粒子となりやすく、樹脂中への均一な分散が困難に
なるからである。
【0049】また、微小充填材料として、上記カーボン
ブラックのかわりにチタン酸カリウムウィスカ(直径
0.1μm、長さ 0.5〜1μm)を用いたが、やはり上記
と同様の結果が得られた。なお、この場合、10重量%
〜40重量%程度までの混合が可能であった。このチタ
ン酸カリウムウィスカは、摺動性の向上にも効果がある
が、絶縁物であるため、カーボンブラックを充填した場
合と比べて、導電性が低下してしまう。そこで、予めチ
タン酸カリウムウィスカの表面に導電皮膜を形成してお
くと良い。チタン酸カリウムウィスカの表面に導電皮膜
を形成する方法は公知でありここでは説明しない。
【0050】さらに、上記表4で示したタルクは粒子形
状が等方的な充填材料として用いているが、これはマイ
カなどでもよい。この等方的な充填材料はまた、表4に
示すカーボンブラックのような微小充填材料を均一に分
散させるためのコアとしても作用するので、その充填量
は上記微小充填材料と同程度、例えば、上記のようにカ
ーボンブラックを10重量%充填する場合には、上記充
填材料の割合も10重量%程度にするとよい。
【0051】なお、上記の射出成形において、樹脂成形
材料の射出速度と射出圧力はいずれも高いほうが、充填
材料を露出させるために好ましく、具体例を挙げれば、
200〜300mm/秒の射出速度で、1000kgf
/cm2 の射出圧力が好ましい。
【0052】上記の結果、図7及び図8に示すように、
薄手のMPテープに対して、表4に示した組成A及び組
成Bにおいては、動摩擦係数は増加傾向を示さず安定し
た挙動を示すという良好な結果が得られた。しかも、上
記したようにチタン酸カリウムウィスカを充填すること
でも、良好な結果が得られていることから、微小充填材
料を用いたことが、摺動特性の向上の理由と考えられ
る。
【0053】上記の原因を考察してみると、微小充填材
料が存在していない場合、図6(b)に示すように、テ
ープの曲げ剛性の低下から、テープと充填材料間の熱可
塑性樹脂とが接触することになる結果、熱可塑性樹脂と
テープ上の樹脂バインダーとの凝着を生じ、摺動性が悪
化することは前記したが、本実施の形態1における組成
では、例えば、組成Aからなるドラムの摺動面11の断
面は図9に示すように、熱可塑性樹脂12から所々にタ
ルク13が突出するとともに、タルク13をコアとして
カーボンブラック14が分散して露出している状態と考
えられる。
【0054】従って、厚手テープを摺動させたときに
は、タルク13がテープを支持することになり、摺動性
の悪化は生じないのはもちろんであるが、薄手テープ1
0を摺動させたときには、図9に示すように、テープの
曲げ剛性の低下により、タルク13間の薄手テープ10
が撓んでも、タルク13間の熱可塑性樹脂中に位置する
カーボンブラック14が、薄手テープ10と接触するた
めに、熱可塑性樹脂7と樹脂バインダーとの真実接触面
積が、ほとんど増加しない。上記のことから、本実施の
形態1の組成を有する回転ヘッドドラム装置において
は、比較例で問題のあった薄手のMPテープにおいても
良好な摺動特性が得られたものと推察できる。
【0055】もちろん、回転ヘッドドラム装置におい
て、本実施の形態1で示した組成の樹脂成形材料を使用
して回転ドラム及び固定ドラムを製作すれば、薄手のM
Pテープに限らず、スティックスリップやテープ鳴きの
発生はもちろん、動摩擦係数の増大も見られず、長期間
安定した摺動特性を有する回転ヘッドドラム装置が得ら
れることは言うまでもない。
【0056】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について図2、図4及び図10ないし図16に基づいて
説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、
前記の実施の形態1で説明した点に関しては、説明を省
略する部分もある。
【0057】本実施の形態2で説明する回転ヘッドドラ
ム装置も前記の実施の形態1における図1に示された回
転ヘッドドラム装置5と同様であるが、本発明の実施の
形態2を説明する前に、従来例における問題点を明確に
するために、まず、以下の比較例2の実験を行った。
【0058】(1)比較例2 前記した従来の技術や課題の項で示した従来例から、摺
動面のスキン層を除去した場合(以下、研摩面と称す
る)と成形面のままの場合とでは、成形面のほうが、熱
可塑性樹脂が摺動面に露出する面積が大きい。従って、
テープとの摺動性を考慮すれば、研摩面の方が良いと言
えるので、まず、従来例を考慮して良いと思われる組成
として、実施の形態1と同様に表2に示す組成Cの樹脂
成形材料を用いるとともに、130℃前後の金型温度に
射出成形し、熱処理を行わずに製作したドラムを用い
て、摺動面(成形面、研磨面)、素材(MEテープ、M
Pテープ、酸化鉄テープ)別による摺動実験を行った。
その組み合わせを表6に、その結果を図2、図4及び図
10ないし図13に示す。なお、図10ないし図13に
おいて、横軸は時間、縦軸は動摩擦係数を示している。
また、表2の組成では、熱処理を行うと、摺動性や硬化
後の寸法安定性においては問題ないが、十分に等方的で
ない充填部材が存在するために、形状精度や寸法精度が
劣化してしまうという問題があるために今回の比較実験
で行っていない。
【0059】
【表6】
【0060】上記の比較例においては、図から分かるよ
うに、MEテープにおいては、成形面、研摩面共に、走
行開始直後に動摩擦係数が一旦減少した後、安定し(図
10、図2参照)、また、酸化鉄テープでも安定した動
摩擦係数を示し(図12、図13参照)、いずれの磁気
テープに対しても良好な摺動特性を示している。
【0061】しかし、MPテープにおいては、研摩面で
こそ、動摩擦係数の安定した挙動が得られている(図
4)が、成形面では動摩擦係数の単調増加が観察される
(図11)。
【0062】上記の実験結果から、ドラムとテープとの
摺動メカニズムについて、考察してみる。まず、MEテ
ープについては、前記実施の形態1で示したように、表
面のフッ素系潤滑層からフッ素分子がドラム側に付着し
て、摺動がフッ素分子間で起こるようになるために、動
摩擦係数が安定すると考えられる。この場合、成形面と
研摩面との間で差は少ないが、研磨面のほうが若干、動
摩擦係数が小さくなっているのは、スキン層の除去によ
り、摺動面における充填材料の露出割合が増加したから
と考えられる。
【0063】しかし、MPテープについては、成形面に
おいて、ドラムとの接触部で摺動面に露出した樹脂とテ
ープ上の樹脂バインダーとが凝着し、凝着と剪断の繰り
返しにより樹脂が軟化して、時間経過とともに流動と付
着を誘発しながら、ドラムとの接触部を増加させる結
果、動摩擦係数が徐々に増加するものと考えられる。こ
れも、研磨面では、炭素繊維、導電カーボン、無機フィ
ラーが摺動面に露出するために、摺動面において、真実
接触面積における樹脂の占める割合が小さくなるととも
に、炭素繊維が熱可塑性樹脂と樹脂バインダーとの凝着
と剪断によって発生する摩擦熱を内部に伝達して、分散
させる等して、樹脂の軟化や流動、付着等が生じにくく
なり、結果的に、動摩擦係数が増加することなく安定す
るものと考えられる。
【0064】さらに、酸化鉄テープでは、成形面におけ
る凝着、剪断、軟化、流動、付着等が生じる過程につい
てはMPテープの場合と同様であるが、樹脂バインダー
に混合された研磨材が、流動・付着による接触部の増加
を抑制するため、摩擦力が安定し、結果として動摩擦係
数が安定すると考えられる。研磨面についてもMPテー
プと同様で、その他、研磨材による研磨効果が付加され
る。
【0065】(2)実施の形態2 上記の比較例2の結果から、成形面と相性の良くないM
Pテープに重点を置いて、本実施の形態2を図14ない
し図16に基づいて以下に説明する。
【0066】本実施の形態2において、使用する樹脂成
形材料の組成は、実施の形態1で使用したものとほぼ同
様の目的から、同一のものを使用した。また、実施の形
態1で挙げられている微小充填材料及び粒子形状が等方
的な充填材料やその充填割合については、本実施の形態
2でも同様に適用可能である。そして、本実施の形態2
では、射出成形における成形方法が異なっており、その
成形方法について説明する。
【0067】図14から分かるように、PPSは85℃
〜90℃近傍にガラス転移点を有しており、また、11
5℃近傍に、再結晶化温度がある。従って、85℃〜1
15℃の範囲では、温度に対する結晶化度の変化が急激
に生じるために、金型温度がこの範囲にあると、射出成
形された成形品の結晶化度がバラツキ易くなる。しか
し、金型温度が低いほうが、射出された樹脂成形材料の
固化速度が速く、スキン層が薄くなるので、充填材料が
露出し易くなる。
【0068】従って、金型温度はほぼガラス転移点以下
となるように90℃以下の範囲に設定することが好まし
い。ただし、上記の金型温度で射出成形終了後の成形品
そのままでは、成形品の樹脂の結晶化度が低いので、使
用される環境温度が高い場合には、結晶化が進行して寸
法精度や形状精度の劣化を招く恐れがある。そこで、射
出成形後に熱処理を行うことにより、結晶化度を高めて
おけば、上記のようなことは生じないはずである。
【0069】しかしながら、上記課題の項でも述べた
が、例えば、特開平5-314599号公報に開示されているよ
うに、80〜100 ℃で熱処理を行う場合は、十分に結晶化
度を高めるためには8時間もの処理時間を要し、量産を
前提とした場合には現実的とは言えない。また、従来の
組成Cを用いる場合、100 ℃以上の温度で熱処理ができ
ない理由は、上述したとおりである。
【0070】上記のようなことを考慮して、射出成形後
に再結晶化温度以上の温度で熱処理を行うとよい(例え
ば、上記のPPSでは115℃以上で熱処理を行う)。
この場合、飽和結晶化度(PPSの場合は40%程度)
まで進行するために、寸法収縮が大きくなるので、樹脂
成形材料の収縮の等方性が十分でなければ、成形品の寸
法精度や形状精度が劣化する。特に炭素繊維のように通
常、非常に大きい形状の異方性を有している場合、上記
の劣化が顕著に現れるのだが、前記表2に示す組成A、
組成Bに用いた充填材料はいずれも等方的であり、ま
た、組成Bに用いた炭素繊維は形状の異方性が小さいた
めに、その収縮も等方的になり、固化後における成形品
ごとの寸法のバラツキが小さく、再現性が高くなる。従
って、金型側を修正することにより、成形品を所定の寸
法範囲内にすることは容易である。また、熱処理に要す
る時間も、例えば、120 ℃で行えば、4 時間程度で済
み、生産性の向上を図ることができる。
【0071】上記の考え方に基づいて、回転ヘッドドラ
ム装置を作成し、摺動実験を行った。その組み合わせを
表7に、その結果を図15び図16に示す。
【0072】
【表7】
【0073】なお、回転ヘッドドラム装置を構成するド
ラムは、表4に示す2種類の組成の樹脂成形材料を用い
て、上記温度範囲で射出成形を行い、熱処理を施して製
作した。また、テープ摺動面については研磨、すなわち
スキン層の除去を行っていない。そして、動摩擦係数の
測定方法は、実施の形態1に示したとおりである。
【0074】また、今回は特にテープの厚みを問題とし
ているわけではないので、使用したテープは厚手のもの
のみである。
【0075】上記の結果、図15及び図16から分かる
ように、MPテープに対して、組成A及び組成Bの何れ
の樹脂成形材料においても、動摩擦係数は安定した挙動
を示すことが確認された。もちろん、この実施の形態2
においても、カーボンブラックの代わりにチタン酸カリ
ウムウィスカをしても同様の結果が得られている。
【0076】上記のことから、本実施の形態2の構成の
回転ヘッドドラム装置を用いた場合に、成形面を研磨し
なくても、MPテープに対する摺動特性が向上している
のは、1μm以下の大きさの微小充填材料が、その1μ
m以下の大きさから、成形面の表面に露出しやすいから
と考えられる。
【0077】また、充填材料が露出しやすいと思われる
低温金型を使用して射出成形を行う場合であっても、単
に、充填材料を充填するのではなく、形状の等方性を有
する充填材料と該充填材料の粒子の大きさの1/10〜1/10
000 の大きさの微小充填材料を充填することにより、ド
ラムの摺動面に突出した等方性を有する充填材量間の熱
可塑性樹脂に微小充填材量が位置することになり、摺動
面における熱可塑性樹脂の露出面積が低減する。
【0078】さらに、充填する充填材料は形状の等方性
が高いために、熱処理を行って結晶化度を高めることに
よって収縮量が増大しても、収縮量が等方的であるため
に、熱処理後の寸法および形状精度の予測が容易に行え
るので、精度の高い回転ドラムや固定ドラムを得ること
ができる。
【0079】その結果、本実施の形態2で示した組成の
樹脂成形材料を使用して作成した回転ドラム及び固定ド
ラムから構成される回転ヘッドドラム装置は、成形面の
ままでも、特に、樹脂に対する摺動により動摩擦係数が
増大しやすい傾向のあるMPテープに対してはもちろん
であるが、MEテープや酸化鉄テープなどにおいても、
スティックスリップやテープ鳴きの発生はもちろん、動
摩擦係数の増大も見られず、長期間安定した摺動特性を
得ることは言うまでもない。
【0080】すなわち、スキン層を除去しなくても、回
転ドラムや固定ドラムなどとして使用することができる
ので、摺動面の研摩等の2次加工が不要となり、回転ヘ
ッドドラム装置の製造コストを大幅に低減させることが
可能となる。
【0081】なお、上記実施の形態1および2のいずれ
においても、2種類の組成の樹脂成形材料による成形品
を比較してみると、組成Aに示したもののほうが形状精
度が高く、やはり、等方性の材料を用いることが有効で
あることがわかった。一方、導電性に関しては、組成B
によるドラムにおいて、104 Ωcm以下の体積抵抗率が
得られ、炭素繊維の効果が伺える。
【0082】また、各実施の形態で使用したPPSの代
わりにPPSとPESとのポリマーアロイを使用する
と、PPSとPESとではPESの方が溶融粘度が高い
ため、それらを混合した熱可塑性樹脂は、PPS単体よ
り溶融粘度が当然高くなるので、充填材料の露出し易さ
が向上すると考えられる。さらに、精密成形性に関して
も、上記のポリマーアロイは、非晶性樹脂を島とし、結
晶性樹脂を海とする海島構造を取るために、PPSのみ
を熱可塑性樹脂として用いる場合と比較して、寸法精度
および形状精度を向上させることができる。
【0083】その他、上記の樹脂成形材料はテープとの
摺動性が良いことから、例えば、固定ヘッド装置のテー
プガイドを成形するために使用すること等が考えられ
る。
【0084】また、テープの種類に関しても、7μm厚
みのデジタルVTR用MEテープについても顕著な効果
があるものと思われる。
【0085】
【発明の効果】請求項1の発明に係る樹脂成形材料は、
以上のように、熱可塑性樹脂と、 1.0×10 -8 m〜 1.0
×10-6mの間に粒子の大きさの分布を有する微小充填材
料と、該微小充填材料の粒子の大きさの10〜 10000倍の
大きさを有するとともに、その粒子形状が等方的な充填
材料とが混合されている構成である。また、請求項2の
発明に係る樹脂成形材料は、以上のように、請求項1記
載の樹脂成形材料において、上記微小充填材料がカーボ
ンブラックである構成である。また、請求項3の発明に
係る樹脂成形材料は、以上のように、請求項1記載の樹
脂成形材料において、上記微小充填材料がチタン酸カリ
ウムウィスカである構成である。
【0086】上記の構成において、等方性を有する充填
材料を充填することにより、樹脂成形材料の硬化時の収
縮量が等方的になるので、成形品の再現性が高くなり、
収縮後の寸法予測が容易に行える。従って、精度が高
く、量産性に優れた成形品を得ることができる。また、
カーボンブラックやチタン酸カリウムウィスカなどの微
小充填材料を充填したことにより、等方性を有する充填
材料と微小充填材料とを合わせた充填材料全体の露出領
域が大きくなるので、摺動性等のように樹脂表面の特性
改善を目的とした充填材料の効果を向上させることがで
きるという効果を奏する。
【0087】また、請求項4の発明に係る樹脂成形材料
は、以上のように、請求項1、2または3記載の樹脂成
形材料において、上記熱可塑性樹脂が少なくとも熱可塑
性結晶性樹脂からなる構成である。上記の構成により、
熱可塑性結晶性樹脂が有する、耐油性、耐水性などの、
耐環境性を向上することができる。しかも、請求項1、
2または3記載の組成を有しているため、熱可塑性結晶
性樹脂のように硬化時の収縮量が大きくても、収縮量の
等方性が確保できるので、上記のように精度の高い成形
品を容易に得ることができるという効果を奏する。
【0088】また、請求項5の発明に係る樹脂成形材料
は、以上のように、請求項1、2、3または4記載の樹
脂成形材料において、平均繊維長/平均繊維径比が20
以下の炭素繊維が混合されている構成である。上記の構
成により、精密成形性を悪化させること無く、成形品の
導電性を高めることができるので、例えば、ドラムなど
のように精密性と、帯電を防止したり電磁波シールドと
しての機能を果たすための高い導電性とが要求される場
合にも、射出成形による形成を適用することが可能とな
るという効果を奏する。
【0089】さらに、請求項6の発明に係る回転ヘッド
ドラム装置は、以上のように、外周面の周りに磁気テー
プと摺動する摺動面を有する回転ドラム及び固定ドラム
を備えた回転ヘッドドラム装置において、上記回転ドラ
ムまたは固定ドラムの少なくともいずれか一方が請求項
1、2、3、4または5記載の樹脂成形材料を用いた射
出成形により形成されるとともに、上記摺動面における
スキン層が除去されている構成である。上記の構成によ
り、磁気テープの種類、厚みに関係なく、安定して良好
な動摩擦係数を維持することができるという効果を奏す
る。
【0090】請求項7の発明に係る樹脂の成形方法は、
以上のように、請求項4または5記載の樹脂成形材料を
用いて、金型温度を上記熱可塑性結晶性樹脂のガラス転
移温度以下に保って射出成形を行うとともに、再結晶化
温度以上の温度で熱処理を行う構成である。上記の方法
によれば、充填材料を露出させるべく低温金型を用いて
も、上記温度範囲において熱処理を行うことにより得ら
れる成形品の結晶化度を高めることができるので、成形
後における硬化後の寸法安定性に優れた成形品とするこ
とができる。しかも、使用する樹脂成形材料は寸法の等
方性を有する充填材料であるために、収縮する方向も等
方的になるので、成形品の再現性が高くなり、精度の高
い成形品とすることができる。つまり、充填材料が露出
しやすいので、成形面のままで良好な摺動性を有し、し
かも、高い精度を有する成形品とすることができるとい
う効果を奏する。
【0091】上記の方法は、例えば、100 ℃以下の温度
で熱処理を行う場合の処理時間と比較して、およそ1/
2の処理時間で飽和結晶化度に達するために、生産性を
大幅に向上させることができる。
【0092】また、請求項8の発明に係る回転ヘッドド
ラム装置は、以上のように、外周面の周りに磁気テープ
と摺動する摺動面を有する回転ドラム及び固定ドラムを
備えた回転ヘッドドラム装置において、上記回転ドラム
または固定ドラムの少なくともいずれか一方が請求項7
記載の樹脂の成形方法により形成されている構成であ
る。上記の構成において、請求項7記載の成形方法で製
作した回転ドラムまたは固定ドラムは、精密で寸法安定
性に優れるとともに、成形面のままで良好な摺動性を得
ることができる。従って、上記の回転ドラムや固定ドラ
ムを用いて回転ヘッドドラム装置を製作すれば、射出成
形の特徴を生かして、従来のアルミニウム製のものと比
較して、製造コストを大幅に低減することができるとい
う効果を奏する。
【0093】また、請求項9の発明に係る回転ヘッドド
ラム装置は、以上のように、外周面の周りに磁気テープ
と摺動する摺動面を有する回転ドラム及び固定ドラムを
備えた回転ヘッドドラム装置において、熱可塑性樹脂を
母材とする樹脂成形材料により形成されるとともに、上
記摺動面には少なくとも、粒子形状が等方的な充填材料
が露出し、該充填材料の大きさの1/10000 から1/10の間
の大きさを有する微小充填材料が該充填材料間の熱可塑
性樹脂上に露出している構成である。
【0094】上記の構成により、剛性の低い薄手のテー
プが、粒子材料が等方的な充填材料間で撓んでも、その
領域には、微小充填材料が分布することになり、テープ
の表面と摺動面における熱可塑性樹脂との接触面積が小
さくなるので、例えばMPテープのように磁性粉と樹脂
バインダーとを塗布するタイプのテープであっても、熱
可塑性樹脂と樹脂バインダーとの間で凝着を生じにく
く、摺動性が劣化しなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ドラムヘッド装置を示す斜視
図である。
【図2】比較例における組成Cのドラム(研磨面)とM
Eテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【図3】比較例における組成Cのドラム(研磨面)とM
Eテープ(薄手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【図4】比較例における組成Cのドラム(研磨面)とM
Pテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【図5】比較例における組成Cのドラム(研磨面)とM
Pテープ(薄手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【図6】比較例におけるドラムの摺動面とテープとの摺
動状態を示すもので、同図(a)は厚手テープの時の模
式図であり、同図(b)は薄手テープの時の模式図であ
る。
【図7】本発明に係る組成Aのドラム(研磨面)とMP
テープ(薄手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラフ
である。
【図8】本発明に係る組成Bのドラム(研磨面)とMP
テープ(薄手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラフ
である。
【図9】本発明の実施例に係るドラムの摺動面と薄手テ
ープとの摺動状態を示す模式図である。
【図10】比較例における組成Cのドラム(成形面)と
MEテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグ
ラフである。
【図11】比較例における組成Cのドラム(成形面)と
MPテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグ
ラフである。
【図12】比較例における組成Cのドラム(成形面)と
酸化鉄テープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示す
グラフである。
【図13】比較例における組成Cのドラム(研磨面)と
酸化鉄テープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示す
グラフである。
【図14】PPSにおける温度と結晶化度との関係を示
すグラフである。
【図15】本発明に係る組成Aのドラム(成形面)とM
Pテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【図16】本発明に係る組成Bのドラム(成形面)とM
Pテープ(厚手)間の動摩擦係数の経時変化を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 回転ドラム 3 固定ドラム 4 磁気テープ 5 回転ヘッドドラム装置 10 薄手テープ(磁気テープ) 11 摺動面 12 熱可塑性樹脂(熱可塑性結晶性樹脂) 13 タルク(充填材料) 14 カーボンブラック(微小充填材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/02 C08K 7/02 C08L 101/00 C08L 101/00 G11B 5/02 9559−5D G11B 5/02 L 15/61 15/61 A N // B29K 105:16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂と、 1.0×10 -8 m〜 1.0×
    10-6mの間に粒子の大きさの分布を有する微小充填材料
    と、該微小充填材料の粒子の大きさの10〜 10000倍の大
    きさを有するとともに、その粒子形状が等方的な充填材
    料とが混合されていることを特徴とする樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】上記微小充填材料がカーボンブラックであ
    ることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】上記微小充填材料がチタン酸カリウムウィ
    スカであることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形材
    料。
  4. 【請求項4】上記熱可塑性樹脂が少なくとも熱可塑性結
    晶性樹脂からなることを特徴とする請求項1、2または
    3記載の樹脂成形材料。
  5. 【請求項5】平均繊維長/平均繊維径比が20以下の炭
    素繊維が混合されていることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の樹脂成形材料。
  6. 【請求項6】外周面の周りに磁気テープと摺動する摺動
    面を有する回転ドラム及び固定ドラムを備えた回転ヘッ
    ドドラム装置において、 上記回転ドラムまたは固定ドラムの少なくともいずれか
    一方が請求項1、2、3、4または5記載の樹脂成形材
    料を用いた射出成形により形成されるとともに、上記摺
    動面におけるスキン層が除去されていることを特徴とす
    る回転ヘッドドラム装置。
  7. 【請求項7】請求項4または5記載の樹脂成形材料を用
    いて、金型温度を上記熱可塑性結晶性樹脂のガラス転移
    温度以下に保って射出成形を行った後、再結晶化温度以
    上の温度で熱処理を行うことを特徴とする樹脂の成形方
    法。
  8. 【請求項8】外周面の周りに磁気テープと摺動する摺動
    面を有する回転ドラム及び固定ドラムを備えた回転ヘッ
    ドドラム装置において、 上記回転ドラムまたは固定ドラムの少なくともいずれか
    一方が請求項7記載の樹脂の成形方法により形成されて
    いることを特徴とする回転ヘッドドラム装置。
  9. 【請求項9】外周面の周りに磁気テープと摺動する摺動
    面を有する回転ドラム及び固定ドラムを備えた回転ヘッ
    ドドラム装置において、 熱可塑性樹脂を母材とする樹脂成形材料により形成され
    るとともに、上記摺動面には少なくとも、粒子形状が等
    方的な充填材料が露出し、該充填材料の大きさの1/1000
    0 から1/10の間に粒子の大きさの分布を有する微小充填
    材料が、該充填材料間の熱可塑性樹脂の表面に露出して
    いることを特徴とする回転ヘッドドラム装置。
JP7267502A 1995-10-16 1995-10-16 樹脂成形材料及びその樹脂の成形方法及びその樹脂成形材料を用いて製作された回転ヘッドドラム装置 Pending JPH09111037A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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