JPS625980B2 - - Google Patents

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JPS625980B2
JPS625980B2 JP56036773A JP3677381A JPS625980B2 JP S625980 B2 JPS625980 B2 JP S625980B2 JP 56036773 A JP56036773 A JP 56036773A JP 3677381 A JP3677381 A JP 3677381A JP S625980 B2 JPS625980 B2 JP S625980B2
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JP
Japan
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less
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magnetic
magnetic alloy
alloy material
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JP56036773A
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JPS57152441A (en
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Kazuo Ooya
Hiroki Fujishima
Shoji Ogura
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
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Publication of JPS57152441A publication Critical patent/JPS57152441A/ja
Publication of JPS625980B2 publication Critical patent/JPS625980B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料に
関する。 先行技術 非晶質磁性合金材料が、そのすぐれた軟磁気特
性などから、磁気ヘツド用材料として注目を集
め、その実用化研究が活発に行われている。 このような磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料組
成の1例として、原子比率で、Fe 2〜5at%程
度、Si 1〜5at%程度、B 15〜25at%程度を含
み、残部が実質的にCoからなるものが知られて
いる。このような組成をもつ非晶質磁性合金材料
は、磁歪がきわめて小さく、又7.5KG以上のきわ
めて高い飽和磁束密度Bsをもつ。このため、こ
のような材料からヘツドを構成すれば、Fe―Ni
系合金やFe―Co→Ni系合金を磁性粉とし、これ
をバインダー中に分散して塗布設層してなるいわ
ゆるメタルテープ等の高保磁力磁気記録媒体に対
しても、有効に記録を行うことができる。 しかし、このような組成の非晶質磁性合金材料
も以下に述べるような欠点をもつ。 まず、その耐摩耗性に問題があり、特に、それ
からヴイデオ用の磁気ヘツド等を構成して、磁気
記録媒体と高速で接触走行させると、その摩耗量
はきわめて大きい。 又、その耐食性にも問題があり、化学的要因に
基づき摩耗を生じる。すなわち、磁気記録媒体と
の接触走行を長期間に亘つて行うと、テープ磁性
層塗膜がしばしば有するところの化学的腐食性雰
囲気により、あるいは空気中に存在する炭酸ガ
ス、水分等により、ヘツドを構成する非晶質磁性
合金材料表面に酸化物等の皮膜が生じ、これがテ
ープ走行に基づく応力や塗膜中の磁性粉体の研摩
作用により剥離して、ヘツド摩耗を生起するので
ある。そして、この化学的摩耗は、高温かつ湿温
等の苛酷な使用条件はもとより、通常の条件下で
もきわめて大きいものである。 又、きわめて高温かつ高湿の条件下で長期間ヘ
ツドを保存ないし放置したようなとき、材料表面
には、水分等の影響により、材料表面に皮膜が生
じ、この皮膜によりスペースイングロスが増大
し、その後の記録再生使用において、高域入出力
レベルが低下する。又、媒体との摺接により、特
にヘツドキヤツプ近傍で皮膜が剥離し、実効ギヤ
ツプが増大したり、ギヤツプが目づまりしたりし
て、高域入出力レベルはこれによつても低下す
る。 更には、上記のような合金磁性粉を用いるいわ
ゆるメタルテープに対して記録再生を行うときに
は、媒体の接触走行に従い、高域での入出力レベ
ルが低下してしまい、周波数特性が劣化してく
る。又、ヴイデオ用磁気ヘツドとして用いるとき
には、S/N比や解像力が悪化する。このような
現像は、ヘツド表面が摩耗しておこるものではな
く、ヘツド表面に変質層が生じることにより生起
している。そして、この変質層は、おそらく、合
金磁性粉と磁気ヘツドを構成する非晶質磁性合金
材料とがある種の反応を起こし、合金磁性粉ある
いは非晶質磁性合金の構成元素の変質体が付着し
て生じるものであると考えられる。 加えて、非晶質磁性合金材料から磁気ヘツドを
作製するには、製造上、その薄板から所定の形状
に打抜き、これを用いてヘツドを構成することが
好ましい。しかし、上記のような材料を金型を用
いて打抜くと、せん断端面にヒビワレや、いわゆ
るバリを生じ、歩留りが悪い。又、打抜枚数が多
くなると、金型が摩耗、破損し、このため、打抜
枚数の増加とともにバリが増大し、一つの金型で
数万枚程度の打抜きしかできず、生産性が悪い。
しかもこのような打抜き薄板を積層して磁気ヘツ
ドを作製すると、端部のバリのため占積率が下が
り、又機械的な歪が残り、記録再生出力が低下し
てしまう。 発明の目的 本発明は、このような実状に鑑みなされたもの
であつて、上記したような組成の高飽和磁束密度
の非晶質磁性合金材料において、これに別途新た
な添加元素を含有させることにより、上記のよう
な各種不都合を解消せんとするものである。より
具体的には、本発明の主たる目的は、耐摩耗性に
すぐれ、磁気記録媒体を高速で接触走行させたと
きにも摩耗量が少なく、又耐食性が高く、化学的
要因に基づく摩耗が少なく、劣悪な条件下での保
存によつても変質せず、しかもメタルテープに対
する記録再生を行うときにも、周波数特性やS/
N比等が経時的に劣化せず、更には打抜き加工性
が良好で、バリの少ない打抜薄板を得ることので
きる磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料を提供する
ことにある。 本発明者らは、このような目的につき鋭意検討
を繰返した結果、所定量のRuとTaとを併用添加
することにより、このような目的が有効に実現す
ることを見出し、本発明をなすに至つたものであ
る。 すなわち本発明のおける第1の発明は下記式で
示される組成をもつことを特徴とする磁気ヘツド
用非晶質磁性合金材料である。 式 (FepCoqxRuyTazYv [式中、Yは、SiおよびB、またはSiおよびB
とP、C、Ge、SnおよびAlのうちの1種以上を
表わし、Y中Siは0.5〜20%、P、C、Ge、Snお
よびAlが含まれる場合は総計Yの2%以下であ
る。 又、x+y+z+v=100at%であり、このう
ちxは55at%以上、76.95at%未満、yは3at%よ
り大、8at%以下、zは0.05〜7at%、vは20〜
26at%である。更に、p+q=100%であり、こ
のうちpは3〜7%である。] 第2の発明は下記式で示される組成をもつこと
を特徴とする磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料で
ある。 式 (FepCoqNirxRuyTazYv [式中、Yは、SiおよびB、またはSiおよびB
とP、C、Ge、SnおよびAlのうちの1種以上を
表わし、Y中Siは0.5〜20%、P、C、Ge、Snお
よびAlが含まれる場合は総計Yの2%以下であ
る。 又、x+y+z+v=100at%であり、このう
ちxは55at%以上、76.95at%未満、yは3at%よ
り大、8at%以下、zは0.05〜7at%、vは20〜
26at%である。更に、p+q+r=100%であ
り、このうちpは3〜7%、rは10%以下であ
る。] 第3の発明は下記式で示される組成をもつこと
を特徴とする磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料で
ある。 式 (FepCoqxRuyTazMwYv [式中、Mは鉄族元素、Ru、TaおよびCr以外
の遷移金属元素の1種以上を表わす。Yは、Siお
よびB、またはSiおよびBとP、C、Ge、Snお
よびAlのうちの1種以上を表わし、Y中Siは0.5
〜20%、P、C、Ge、SnおよびAlが含まれる場
合は総計Yの2%以下である。 又、x+y+z+w+v=100at%であり、こ
のうちxは55at%以上、76.95at%未満、yは3at
%より大、8at%以下、zは0.05〜7at%、wは4at
%以下、vは20〜26at%である。 更に、p+q=100%であり、このうちpは3
〜7%である。] 第4の発明は下記式で示される組成をもつこと
を特徴とする磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料で
ある。 式 (FepCoqNirxRuyTazMwYv [式中、Mは鉄族元素、Ru、TaおよびCr以外
の遷移金属元素の1種以上を表わす。Yは、Siお
よびB、またはSiおよびBとP、C、Ge、Snお
よびAlのうちの1種以上表わし、Y中Siは0.5〜
20%、P、C、Ge、SnおよびAlが含まれる場合
は総計Yの2%以下である。又、x+y+z+w
+v=100at%であり、このうちxは55at%以
上、76.95at%未満、yは3at%より大、8at%以
下、zは0.05〜7at%、wは4at%以下、vは20〜
26at%である。更に、p+q+r=100%であ
り、このうちpは3〜7%、rは10%以下であ
る。] 発明の具体的構成 次に、本発明の具体的構成ついて詳細に説明す
る。 上式で示される、本発明における磁気ヘツド用
非晶質磁性合金材料中の鉄族元素(Fe、Co、
Ni)の含有量xは、後に詳述するRu、Ta、上記
Mならびにガラス化元素Yのそれぞれの含有量
y、z、wおよびvの和を100at%から差引いた
値であり、58at%以上、76.95at%未満である。
そして、xが60〜76at%となるとより好ましい結
果を得る。 この場合、鉄族元素としては、FeおよびCoを
必須成分とする。 そして、鉄族元素成分中のFe組成比率pは3
〜7%、Co組成比率qは83〜97%である。従つ
て、鉄族元素成分の原子比率xと、鉄族元素成分
中のFe組成比率pの積として得られるFe原子比
率pxは、1.7〜5.3at%、好ましくは1.8〜5.3at
%、より好ましくは、2.0〜5.0at%である。1.7at
%未満および5.4at%より大では、磁歪が大きな
ものとなつてしまい、又透磁率が減少する。又、
Co原子比率qxは48.1〜74.6at%、好ましくは50〜
73at%、より好ましくは60〜69at%である。これ
以外の値では飽和磁束密度Bsが減少し、Bsが
7.5KG未満になつてしまい、高保磁力磁気記録媒
体への記録再生に適さなくなつてしまう。 鉄族元素成分としては、FeおよびCoに加えNi
が含まれていてもよい。ただ、Ni量が増大する
と飽和磁束密度Bsが減少するので、その鉄族元
素成分中のNi組成比率rは10%以下である必要
があり、Ni原子比率rxとしては7at%以下である
ことが好ましい。 これに対し、ガラス化元素成分の含有量は、20
〜26at%である。そして、ガラス化元素成分とし
ては、SiおよびBを必須成分とする。この場合、
SiおよびB以外のガラス化元素成分XをSikBlXn
(ここでk+l+m=100%)で表わしたとき、こ
の成分Y中のSi組成比率kは0.5〜20%、好まし
くは2.5〜20%、より好ましくは5〜20%であ
る。そして、Si原子比率kwは、0.1〜5.2at%、好
ましくは0.5〜5.0at%、より好ましくは1.0〜
5.0at%である。0.1at%未満となると、Bsが
7.5KG未満となつてしまい、又非晶質薄板の表面
性が悪くなり、面精度の良好な薄板を得られな
い。一方、5.2at%を超えると、本発明所定の効
果は得られない。すなわち、耐摩耗性、耐食性、
打抜加工性、メタルテープ使用時の経時特性とも
不十分である。更には、5.2at%より大では飽和
磁束密度Bsも低い。この場合、鉄族元素成分含
有量xを増大し、ガラス化元素成分含有量vをそ
の下限20%程度とすれば、7.5KG程度のBsを得る
こともできることもある。しかし、7.5KG程度の
Bsが得られる組成では、非晶質化度が悪くな
り、又表面性の良好な薄板が得られなくなる。
又、薄板化した後の歪除去のための熱処理も困難
となる。 他方、ガラス化元素成分中のB組成比率lは78
〜99.5at%、好ましくは78〜97.5at%、より好ま
しくは、78〜95at%である。そして、Bの原子比
率lwは15.6〜25.9at%、好ましくは15.6〜25.3at
%、より好ましくは15.6〜24.7at%である。
15.6at%未満および25.9at%より大では、上記の
ように本発明所定の効果が実現せず、又高いBs
が得られない。 この場合、SiおよびB中のSi組成比k/(k+
l)は0.2以下で、しかも0.005以上、より好まし
くは0.05以上であることが好ましい。そして、
k/(k+l)が0.08〜0.2の範囲の値になると
より一層好ましい結果を得る。 なお、ガラス化元素成分としては、SiおよびB
に加え、上記Xとして、その他のガラス化元素、
例えばP、C、Ge、Sn、Al等の1種以上が含ま
れていてもよい。ただ、Xの組成比mが2%を超
えると、非晶質化しにくくなるので、Xの原子比
率mwは0.5at%以下である。 これに対して、本発明の非晶質磁性合金材料中
には、必須成分として、3at%より大で、8at%以
下のRuが含まれる。3at%以下では、耐摩耗性、
耐食性、メタルテープ使用時の経時特性、および
打抜加工性とも不十分である。又、8at%を超え
ると非晶質化が困難となり、又Bsが7.5KG未満と
なる。 この場合、Ru原子比率yが3.5〜8at%、より好
ましくは3.5〜6at%となると、更に好ましい結果
を得る。 なお、特開昭52―114421号公報には、上記にお
いて示される式にあつて、ガラス化元素の含有量
v=25at%、ガラス化元素中のSiおよびB組成比
k=60%、l=40%、SiおよびBの原子比率kw
=15at%、lw=10at%、k/(k+l)=0.6であ
つて、Ruを2at%添加した非晶質磁性合金の例が
記載されている。しかし、このような材料では、
耐摩耗性、耐食性、打抜加工性、メタルテープ使
用時の経時特性とも不十分な特性しか得られな
い。そして、このような材料中のRu添加量yを
3at%より大とし、更に、これにTaを併用添加し
たとしても、これらの特性はさして改良されず、
特性上不十分である。特に、打抜加工性について
は、本発明の材料中から、RuおよびTaをともに
除去したものよりも低い値しか示さない。このよ
うな事実は後記実施例および比較例から明らかに
なるであろう。 又、同公報には、上記のようなSi過剰の非晶質
磁性合金薄板において、RuとRhとが同等の作用
をもつ添加元素である旨が記載されている。しか
し、上式で示されるB過剰の本発明の材料では、
RuをRhにかえて添加すると、耐摩耗性、耐食
性、打抜加工性、メタルテープ使用時の経時特性
とも不十分な特性しか得られない。このような事
実も、後記実施例および比較例から明らかになる
であろう。 更に、上式で示される非晶質磁性合金材料中に
は、必須成分として、0.05〜7at%、より好まし
くは、0.1〜4at%のTaが含まれる。この場合、
0.05at%未満では特に高速摩耗が大きく、又打抜
性およびメタルテープ使用時の特性経時劣化とも
十分満足できない。又、7at%を超えると、Bsが
7.5KG以下となり、又非晶質薄板化が難しくな
る。なお、このようなTa添加がもたらす効果
は、Taを、同じくVB族元素に属するNb、Vにか
えたときには実現しない。このような事実も、後
記実施例および比較例から明白になるであろう。 他方、上式で示される非晶質磁性合金材料中に
は、4at%以下の範囲で、鉄族元素、Ta、Ruおよ
びCr以外の他の遷移金属元素(Sc〜Zn;Y〜
Cd;La〜Hg;Ac以上)の1種以上が含まれて
いてもよい。ただ、これら上記Mが4at%を超え
ると、Bsが減少し、又本発明の効果は減じられ
てしまう。そして、Mの原子比率は0〜2at%で
あることが好ましい。 このような、その他の遷移金属元素Mの好まし
い例としては、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Mo、W、
Mn等の1種以上を挙げることができる。なお、
クロムについては、本出願人がこの出願の先願と
して提案しているので、本発明からは除外するも
のである。 以上詳述した、上式で示される組成をもつ本発
明の非晶質磁性合金材料は、実質的に長範囲規則
性をもたない非晶質状態にある。又、その形状
は、通常、10〜100μm程度の厚さを有する薄板
である。 次に、本発明の非晶質磁性合金材料は、通常以
下のようにして製造される。 すなわち、対応する組成の合金を、気相または
液相から超急冷する。この場合、通常は、合金を
融液となし、液相から104℃/sec以上通常104
106℃/secの冷却速度で超急冷し、固化させるこ
とによつて非晶質磁性合金薄板を得る。溶融状態
の合金を超急冷するには、溶融合金をノズルから
噴射させ、双ロール法、片ロール法、遠心急冷法
等公知の種々の方式に従い急冷すればよい。 このような本発明の非晶質磁性合金材料の薄板
から磁気ヘツドを形成するには、通常、以下のよ
うにして行えばよい。まず、好ましくは、超急冷
法によつて得られた薄板に対し、所定の熱処理を
施す。この熱処理としては、例えば、結晶化温度
未満、キユリー点以上の温度で施す無磁場中で
の、特に内部歪取りを目的とする焼鈍処理でもよ
く、又、結晶化温度およびキユリー点未満の温度
で行う、歪取りと磁気特性の改良を目的とする磁
場中での焼鈍処理であつてもよい。そして、この
後者の磁場中での焼鈍処理としては、静磁場、回
転磁場等のいずれを用いてもよい。これら焼鈍熱
処理およびその条件は、非晶質磁性合金の組成と
所望の磁気特性とから、適宜選択して行えばよ
い。 次いで、通常は、このような非晶質磁性合金薄
板を金型により打抜き、所定の形状となし、一般
に、その複数枚を絶縁性接着剤により所定トラツ
ク巾となるよう積層して、コア半体を作製する。
この場合、本発明の非晶質磁性合金材料は打抜き
加工性が良好で、せん断端面のヒビ割れや、バリ
がきわめて少なく、この打抜き加工を用いて、効
率よく、又歩留りよく、コア半体を得ることがで
きる。又、バリが少ないので占積率も高く、記録
再生出力は低下しない。なお、上記熱処理は、こ
の打抜き後に施してもよい。又、場合によつては
打抜きにかえホトエツチングを用いたり、あるい
は、積層コアとするときには、積層後の薄板から
研削加工によりコア半体を得てもよい。更には、
ヴイデオ用磁気ヘツドとして用いるときには、通
常、薄板を積層する必要がない。 この後、通常は、コア半体に巻線を施し、これ
をコアホルダー中に挿入し、ギヤツプ突合せ面を
研摩した後、ギヤツプ内にギヤツプ形成材料を所
定間隙だけ設け、コア半体同志を突合せ、コアと
なし、更に、シールドケース内に収納し、樹脂モ
ールドして磁気ヘツドが作製される。 このように作製される磁気ヘツドは、オーデイ
オ用、ヴイデオ用、電子計算機用、カードリーダ
ー用等の接触形ヘツドとして、いずれにおいても
きわめて有用である。そして、いわゆるメタルテ
ープ等、各種高保磁力媒体への記録再生に好適で
ある。 発明の是体的効果 本発明の上式で示される組成をもつ非晶質磁性
合金材料は、飽和磁束密度Bsが高く、メタルテ
ープ等の高保磁力媒体に対する記録再生用ヘツド
としてきわめて好ましい特性をもつ。又、その耐
摩耗性は高く、ヴイデオ用ヘツドとして構成した
ときも、高速接触走行下での摩耗量はきわめて少
ない。しかも、その耐食性は高く、媒体の接触走
行に際して化学的に生起する摩耗は少なく、又劣
悪な条件下での保存によつても高域入出力レベル
の低下もきわめて少ない。更に、メタルテープと
称される合金磁性粉を用いる高保磁力媒体と接触
走行させても、変質層が生じ、周波数特性やS/
N比、解像力が経時劣化することもない。加え
て、打抜き加工性はきわめて良好で、せん断端面
にヒビワレが生じることはなく、又打抜きに生じ
るバリもきわめて小さく、打抜き歩留りが高く、
しかも同一の金型を用いて打抜ける打抜枚数も格
段と多くなり、更にはバリによる占積率の低下
や、記録再生出力の低下もない。 以下、本発明を実施例および比較例により更に
詳細に説明する。 実施例 1 下記表1に示されるような11種の組成の非晶質
磁性合金材料の80μm厚の長尺薄板を高速急冷法
により作成した。 次に、これら各薄板1―1〜1―11に対し、そ
れぞれ、キユリー点以上、結晶化温度以下の所定
の温度で無磁場中での熱処理を施した。各薄板1
―1〜1―11につき飽和束密度Bsを測定したと
ころ、表1に示される結果を得た。
【表】 この後、各薄板1―1〜1―11から、超硬合金
の金型を用い、ヴイデオヘツド用コア半体形状に
て打抜きを行つた。この場合、コア半体は、公知
のフエライトあるいはセンダストヴイデオ用ヘツ
ドにおけるそれと同様、一方をC字状、他方を捲
線可能なD字状の形状とした。 各薄板1―1〜1―11につき、又それぞれのコ
ア半体につき、同一の金型を用いそれぞれ11万枚
の打抜きを行つた。各薄板につき、10万枚目から
計10枚の打抜体を選び、その打抜端面におけるバ
リの高さを、電気マイクロメータによつて計測し
た。これらを平均し、更にそれぞれコア半体用打
抜体についてこれを平均した結果を下記表2に示
す。 次いで、これら各薄板1―1〜1―11から得ら
れたコア半体用打抜体を用い、ヴイデオ用ヘツド
を作製した。すなわち、一方のコア半体用打抜体
の先端部を研削して所定のトラツク巾厚さとした
後、両コア半体の先端ギヤツプ面を鏡面仕上げ
し、このギヤツプ面にギヤツプ形成材料として
SiO2を所定厚にて真空蒸着した。この後、両コ
ア半体を突きあわせ、両者を接着しヴイデオ用ヘ
ツドとした。 このようにして作製した計11種のヴイデオ用ヘ
ツドにつき、Coをドープしたγ―Fe2O3を磁性粉
とする、いわゆるクロムポジシヨンタイプの市販
ヴイデオテープを用い、これを25℃相対湿度50%
にて、5.5m/secで100時間走行させた。走行後
の、ヘツド前面の摩耗深さを表面粗さ計で測定し
た結果を表2に示す。
【表】 一方、これとは別に、上記各薄板1―1〜1―
11を用い、オーデイオ用ヘツドを作製した。 すなわち、まず、各薄板1―1〜1―11から、
ほぼC字状のコア半体形状にて、金型により打抜
きを行い、これらを0.6mmの厚さにて積層し、コ
ア半体を得た。この場合、打抜体のバリの高さに
ついては、上記とこぼ同等の結果を得た。 次いで、この各コア半体に捲線を施し、コアホ
ルダー中に収納し、コア半体のギヤツプ突き合せ
面を境面仕上げした。そして、これらを常法に従
い所定のギヤツプ間隙をもつて突き合せ計11種の
オーデイオ用ヘツドを得た。 このようにして得た計11種のオーデイオ用ヘツ
ドにつき、Fe―Ni合金磁性粉を用いた市販メタ
ルテープを用い、これを25℃、相対湿度50%にて
4.75cm/secで2000時間走行させた。2000時間走
行後、γ―Fe2O3を磁性粉とする標準テープを用
い、315Hz/14KHzの周波数特性を測定した。結
果を走行前の周波数特性に対する劣化値(F特劣
化:dB)として、下記表3に示す。 更に、上記各オーデイオ用ヘツドにつき、γ―
Fe2O3を磁性粉とし、塩化酢酸ビニル系の熱可塑
形のバインダーを用いるテープによる化学的摩耗
量を測定した。すなわち、この市販テープを25
℃、相対湿度50%にて4.75cm/secの走行速度で
500時間走行させ、走行後の摩耗深さを表面粗さ
計で測定した。結果を表3に併記する。
【表】 なお、上記メタルテープ2000時間走行後には、
薄板1―1〜1―7を用いたヘツドでは、ヘツド
前面に変色した変質層の形成が認められた。 以上の結果から、3at%より大で8at%以下の
Ruと、0.05〜7at%のTaとを併用添加してなる本
発明の非晶質磁性合金材料の効果が明らかであ
る。 すなわち、本発明に属する薄板1―9〜1―11
は、表1の結果から、高保磁力媒体への記録に十
分適合するBsを示す。又、表2の結果からきわ
めて小さな打抜バリしか示さず、10万枚以上の打
抜をきわめて効率よく行うことができる。更に、
高速摩耗量もきわめて少ない。加えて、表3の結
果から、メタルテープ使用時の経時特性劣化も少
なく、γ―テープ使用時には、ヘツド前面は境面
状態を呈さず、その化学的摩耗量も格段と少な
い。 比較例 1 下記表4に示される組成をもつSi過剰の非晶質
磁性合金薄板2―1〜2―4を得、その特性を測
定した。
【表】 各薄板の熱処理後のBsは表4に示される。こ
の場合、薄板2―3,2―4では、Bsを低下さ
せないため、ガラス化元素成分含有量を減少させ
ているが、これらの薄板の表面には凸凹が存在
し、その表面性は悪かつた。 次いで、これら薄板2―1〜2―4につき、実
施例1同様ヴイデオ用ヘツドを作製し、その際の
打抜体の1万枚目のバリの高さ、および高速摩耗
量を実施例1と同様に測定した。 又、これら薄板2―1〜2―4から実施例1同
様オーデイオ用ヘツドを作製し、メタルテープ使
用時の周波数特性劣化とγ―テープによる化学的
摩耗量とを測定した。 これらの結果を表5に示す。
【表】 表5に示される結果から、Si過剰の薄板2―1
では、各特性ともきわめて悪いものしか得られな
い。この場合、各特性は、B過剰の上記薄板1―
1よりすべて劣るものであるが、特にその打抜加
工性は薄板1―1と比較してきわめて悪い。 又、この薄板2―1にRuを2at%添加した薄板
2―2でも、各特性は薄板2―1よりわずかに向
上するにすぎない。 一方、このSi過剰の薄板2―1にRuとTaとを
併用添加した薄板2―3,2―4では、上記実施
例1における薄板1―9〜1―11の結果と比較し
て、各特性値はすべて低い値しか示さず、所定量
のRuとTaとを併用添加して実現する本発明の効
果は、ガラス化元素成分中のSiとBとの割合が、
上記のとおりB過剰の所定の値となつたときにの
み実現することがわかる。 比較例 2 下記表6に示される組成をもつ非晶質磁性合金
薄板3―1,3―2を得、比較例1と全く同様
に、打抜加工性、ヴイデオ用ヘツドとしたときの
高速摩耗量、ならびにオーデオ用ヘツドとしたと
きのメタルテープ使用時の周波数特性劣化および
γ―テープによる化学的摩耗量を測定した。結果
を下記表7に示す。
【表】
【表】 表7の結果から、実施例1における薄板1―
1,1―7,1―10の特性と比較して、RuをRh
にかえても、本発明による効果は全く実現しない
ことがわかる。 比較例 3 下記表8に示される組成をもつ非晶質磁性合金
薄板4―1,4―2を得、比較例1と全く同様
に、打抜加工性、ヴイデオ用ヘツドとしたときの
高速摩耗量、およびヴイデオ用ヘツドとしたとき
のメタルテープ使用時の周波数特性劣化を測定し
た。結果を下記表9に示す。
【表】
【表】 表9の結果から、本発明における非晶質磁性合
金材料中のTaをVおよびNbにかえると、その特
性は格段と劣化してしまうことがわかる。 実施例 2 下記表10に示される非晶質磁性合金薄板5―1
〜5―3を作製し、実施例1と全く同様に、打抜
加工性、ヴイデオ用ヘツドとしたときの高速摩耗
量、ならびにオーデイオ用ヘツドとしたときのメ
タルテープ使用時の周波数特性劣化およびγ―テ
ープ使用時の化学的摩耗量を測定した。結果を下
記表11に示す。
【表】
【表】 表11に示される結果から、Ta量を0.05〜7at%
としたときにも本発明の効果が有効に実現するこ
とが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式で示される組成をもつことを特徴とす
    る磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料。 式 (FepCoqxRuyTazYv [式中、Yは、SiおよびB、またはSiおよびB
    とP、C、Ge、SnおよびAlのうちの1種以上を
    表わし、Y中Siは0.5〜20%、P、C、Ge、Snお
    よびAlが含まれる場合は総計Yの2%以下であ
    る。又、x+y+z+v=100at%であり、この
    うちxは55at%以上、76.95at%未満、yは3at%
    より大、8at%以下、zは0.05〜7at%、vは20〜
    26at%である。更に、p+q=100%であり、こ
    のうちpは3〜7%である。] 2 下記式で示される組成をもつことを特徴とす
    る磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料。 式 (FepCoqNirxRuyTazYv [式中、Yは、SiおよびB、またはSiおよびB
    とP、C、Ge、SnおよびAlのうちの1種以上を
    表わし、Y中Siは0.5〜20%、P、C、Ge、Snお
    よびAlが含まれる場合は総計Yの2%以下であ
    る。又、x+y+z+v=100at%であり、この
    うちxは55at%以上、76.95at%未満、yは3at%
    より大、8at%以下、zは0.05〜7at%、vは20〜
    26at%である。更に、p+q+r=100%であ
    り、このうちpは3〜7%、rは10%以下であ
    る。] 3 下記式で示される組成をもつことを特徴とす
    る磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料。 式 (FepCoqxRuyTazMwYv [式中、Mは鉄族元素、Ru、TaおよびCr以外
    の遷移金属元素の1種以上を表わす。Yは、Siお
    よびB、またはSiおよびBとP、C、Ge、Snお
    よびAlのうちの1種以上を表わし、Y中Siは0.5
    〜20%、P、C、Ge、SnおよびAlが含まれる場
    合は総計Yの2%以下である。又、x+y+z+
    w+v=100at%であり、このうちxは55at%以
    上、76.95at%未満、yは3at%より大、8at%以
    下、zは0.05〜7at%以下、wは4at%以下、vは
    20〜26at%である。更に、p+q=100%であ
    り、このうちpは3〜7%である。] 4 下記式で示される組成をもつことを特徴とす
    る磁気ヘツド用非晶質磁性合金材料。 式 (FepCoqNirxRuyTazMwYv [式中、Mは鉄族元素、Ru、TaおよびCr以外
    の遷移金属元素の1種以上を表わす。Yは、Siお
    よびB、またはSiおよびBとP、C、Ge、Snお
    よびAlのうちの1種以上を表わし、Y中Siは0.5
    〜20%、P、C、Ge、SnおよびAlが含まれる場
    合は総計Yの2%以下である。又、x+y+z+
    w+v=100at%であり、このうちxは55at%以
    上、76.95at%未満、yは3at%より大、8at%以
    下、zは0.05〜7at%以下、wは4at%以下、vは
    20〜26at%である。更に、p+q+r=100%で
    あり、このうちpは3〜7%、rは10%以下であ
    る。]
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