JPH10208928A - プラスチックマグネット用組成物、プラスチックマグネット及びその製造方法 - Google Patents

プラスチックマグネット用組成物、プラスチックマグネット及びその製造方法

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JPH10208928A
JPH10208928A JP627497A JP627497A JPH10208928A JP H10208928 A JPH10208928 A JP H10208928A JP 627497 A JP627497 A JP 627497A JP 627497 A JP627497 A JP 627497A JP H10208928 A JPH10208928 A JP H10208928A
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fluororesin
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plastic magnet
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JP627497A
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Kenichi Ishiguro
顕一 石黒
Takeshi Imamura
剛 今村
Makoto Nakamura
誠 中村
Kyota Hizuka
恭太 肥塚
Kenji Narita
研二 成田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変形及び表面荒れが少なく且つ磁力が大きい
プラスチックマグネットを押出成形により提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂以外の樹脂又はゴムからなる
バインダー、磁性粉及びフッ素樹粉よりなるプラスチッ
クマグネット用組成物とする。そして、かかる組成物に
よる混合物あるいは混練物をフッ素樹脂の融点より低い
温度で磁場中押出成形してプラスチックマグネットとす
る。上記フッ素樹脂粉としては、四フッ化エチレン樹脂
粉、パーフルオロエチレンプロピレン樹脂粉及びパーフ
ルオロアルコキシ樹脂粉から選ばれる少なくとも一種か
らなるものが用いられる。また、上記フッ素樹脂粉は粒
径1μm以下の微粒子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、普通紙用
複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式の
現像装置及びクリーニング装置に用いられるプラスチッ
クマグネット(以下、「PM」という。)用組成物、P
M及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂又はゴムからなるバインダー
で成形されるPMは、ハードフェライト又は希土類金属
間化合物からなる磁性粉を樹脂又はゴムに混合した成形
材料を押出成形や射出成形により必要な形状の成型物に
成形した後、これに着磁処理を施して所定の磁気特性を
付与することにより製造されてきた。こうしたPMに含
まれるフェライト又は希土類金属間化合物の単位胞は、
一般的に、一軸異方性の性質を持っている。そのため
に、高磁力を得るには、成形を磁場中で行い、成形材料
中の磁性粉の向きをそろえること(以下、「配向」とい
う。)が重要である。したがって、高い磁気特性の望ま
れるPMのほとんどは、磁場を印加しながら押出成形又
は射出成形を行う磁場配向成形によって製造されてい
る。
【0003】磁場を印加しながら射出成形を行う場合に
は、溶融した成形材料に磁場を印加して配向を行った
後、磁性粉の向きが保持される程度の粘度となるまで金
型内で冷却を行うため、成形されたPMの磁気特性は、
特に高いものとなる。一方、磁場を印加しながら押出成
形を行う場合には、磁性粉の配向が乱れてしまう程度の
粘度のままで成形材料をダイから押し出してしまうため
に、成形したPMの磁気特性は、射出成形したものと比
べて、一般的に低くなる。しかしながら、押出成形した
PMは、射出成形したものと比べると、連続成形のた
めに、PM1個当たりの加工時間が短いこと、金型構
造が簡単で小型であるために金型費用が安いこと、等の
利点があり、これらの利点を生かすために、磁力を向上
させることが課題になっている。
【0004】従来、PMを製造するのに次の図に示され
るような装置が用いられている。即ち図1(A)、
(B)は、磁場中押出成形装置の一部断面説明図であ
り、図2(A)、(B)は、押出し方向の磁場が成型品
に与える影響を示す説明図であり、図3は、ダイ内面と
成形材料外周部との接触抵抗が磁性粉の配向に与える影
響を示す説明図であり、そして、図4は、4極配向時の
押出し成形品の変形を示す説明図である。
【0005】図1において、1は一軸押出し機、2はニ
ップル、3は配向ダイ、4は磁場発生コイル、5はヨー
クである。このような磁場中押出成形では、配向ダイか
ら押し出された成形物は、樹脂温度が高いために、粘度
が低い状態にある。このために、図2(A)に示すよう
に、配向ダイ出口で発生している押出し方向の磁場B
2、樹脂自身が内包している応力、重力により成形物に
変形が生じて、所望の形状の成形物が得られなくなった
り、図2(B)に示すように、成形物に磁性粉7の配向
が乱されて磁気特性が低下しまうことがある。なお、B
1は配向磁場である。また、ダイ内面と成形材料外周部
との接触抵抗により成形材料がダイへ引っかかりマグネ
ット表面が荒れたり、図3に示すように、成形材料外周
部の樹脂の流れが遅延し、成形材料の径方向断面で流速
差V1が生じ、磁性粉7の配向が乱されて磁気特性が低
下しまうことがある。さらに、多極に配向された成形物
の場合、充分に冷却されないと成形品自身の磁場によっ
ても変形が生じたり、磁性粉の配向が乱されて磁気特性
が低下する。例えば、4極配向時の押出し成形品6は、
図4に示されるような変形が生じる。
【0006】PMには、押出成形機内での成形材料の流
動性を良くして加工を容易にするために、通常、金属
塩、脂肪酸アミド等の滑剤が添加されている。ダイから
押し出された成形材料は、これらの滑剤により流動性が
大きくなって、変形がいっそう大きくなったり、磁気特
性がいっそう低下したりする。成形材料に滑剤を添加し
なければ、このような変形や磁気特性の低下の度合は小
さくなるように考えられるが、高磁力を狙った成形材料
では、磁性粉が80%以上含まれているので、流動性が
非常に悪くなり、押出成形時に成形材料と配向ダイとの
接触抵抗により、ボイドやクラックがPMの表面に発生
してしまう。PMの表面磁力には、PM表面付近に存在
する配向している磁性粉の寄与が大きいので、その表面
のボイドやクラックは磁力を低下させることになる。
【0007】上記問題を解決する方法として、押し出さ
れてきたPMの冷却に工夫をこらすもの、配向ダイ内で
冷却固化をさせて配向を保持するもの、及び、配向ダイ
先端に冷却ダイ又は冷却装置を設置するもの、がある。
【0008】しかしながら、これらの方法では、配向ダ
イ3内で冷却固化を行うと成形圧力が非常に高くなるの
で、成形機及びダイに耐圧能力の非常に高いものが要求
されるという問題があり、場合によっては、押出成形自
体が不可能になるという問題がある。
【0009】また、図5に示すように冷却ダイ8を用い
る場合には、上記、配向ダイ3内で冷却固化する場合の
問題に加えて、成形材料がダイと接触して冷却され、そ
の外周部と中心部とでは流速差が大きくなって(図中矢
印V2)、配向ダイ3で配向された磁性粉7が機械的に
乱されてしまうという問題がある。
【0010】さらに、成形材料を非接触で冷却する冷却
装置では、成形材料を配向ダイから押し出した後、直ち
に、冷却を行わないと、前述のように、配向ダイ付近の
磁場及び成形物自身の磁場並びに樹脂自身が内包してい
る応力及び重力によって、成形物に変形が生じたり、成
形物中の磁性粉の配向が乱されてしまうことになる。
【0011】特開平6−99520号公報には、成形空
間中心部にコアを配して、成形材料層の厚みを薄くする
と共にダイとコアとにより内外両表面から冷却し、押出
しダイ内の成形空間を通過する成形材料の径方向におけ
る温度差及び流速差を小さくすることによって、配向し
た磁性粉が機械的に乱されるのを防ぐ方法が提案されて
いる。しかし、磁場中押出し成形では、強い磁力のPM
を得ようとする場合には、磁性粉が充分に配向する成形
材料粘度を配向ダイ内で保たなければならないので、成
形材料を流速差が小さくなるまで冷却できないし、肉厚
の薄い円筒形PMでは得られる磁力が制限される。ま
た、肉厚が薄いと、前述したように、配向ダイ出口付近
でPMに変形が生じ易くなったり、ダイ内面と成形材料
外周部との接触抵抗により磁性粉の配向が乱されて磁気
特性が低下し易くなる。
【0012】特開平6−99520号公報には、溶融材
料の径方向外周部とダイの成形空間内面間に成形温度に
おいて溶融した成形材料よりも流動性の高い滑剤を介在
させて、成形材料とダイ内面との接触抵抗を緩和させる
方法も提案されている。しかし、成形空間で磁性粉が配
向する粘度を保っている成形材料の外周部とダイ内面間
に滑剤を流し込むことは、技術的に難しいことである。
【0013】特開平4−291382号公報には、マグ
ネット材料を工夫することにより、ダイから出てきた成
形材料の粘度を変形が生じない、しかも、磁性粉の乱れ
が生じない範囲内に収めるようにした方法が提案されて
いる。この方法では、マグネット材料に増粘用微粒子を
混合すること、及び、その増粘用微粒子としてシリカ、
アルミナ、炭酸カルシウム、含水けい酸のいずれかを用
いることがそれぞれ提案されている。この方法によれ
ば、確かに、ダイから出てきた成形材料の粘度が大きく
なるので、PMの変形を防ぐことができる。しかし、押
出成形では、押し出せる成形材料の粘度範囲が限定され
るため、バインダーである樹脂又はゴムに混合できる磁
性粉及び増粘用微粒子の量に上限がある。したがって、
成形材料に増粘用微粒子を添加した場合、その添加量の
分だけ成形材料中の磁性粉の混合量は、制限されるの
で、成形材料に添加できる上限に近い磁性粉量が必要と
なるような高磁力のPMを得ることはできないという問
題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
では、変形及び表面荒れが少なく且つ磁力が大きいPM
を押出成形により得ることはできないという問題があっ
た。
【0015】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、変形及び表面荒れが少
なく且つ磁力が大きいPMを押出成形により提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フッ素樹脂
が他の樹脂の融点より高く、他の樹脂の摩擦係数よりも
低いことに着目して、フッ素樹脂より融点の低い樹脂又
はゴムからなるバインダー及び磁性粉の混合物又は混練
物にフッ素樹脂粉を含有させて押出成形材料とし、これ
をフッ素樹脂の融点より低い温度で磁場中押出成形した
ところ、バインダーが溶融してもフッ素樹脂がそのまま
存在することにより、配向ダイから出てきたPMの粘度
を大きくしてPMの変形及び磁性粉の乱れを小さくする
ことができ、しかも、該押出し材料と配向ダイとの接触
抵抗を小さくしてPMの表面荒れを防止できることを見
いだして、本発明を完成させるに至った。
【0017】即ち、本第1発明は、フッ素樹脂以外の樹
脂又はゴムからなるバインダー、磁性粉及びフッ素樹粉
よりなるプラスチックマグネット用組成物である。
【0018】第2発明は、第1発明において、フッ素樹
脂粉が、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)粉、パーフ
ルオロエチレンプロピレン樹脂(FEP)粉及びパーフ
ルオロアルコキシ樹脂(PFA)粉から選ばれる少なく
とも一種からなることを特徴としている。
【0019】第3発明は、第1又は2発明において、フ
ッ素樹脂粉を粒径1μm以下の微粒子とすることを特徴
としている。
【0020】第4発明は、フッ素樹脂以外の樹脂又はゴ
ムからなるバインダー、磁性粉及びフッ素樹粉を押出し
成形してなることを特徴とするプラスチックマグネット
である。
【0021】第5発明は、フッ素樹脂以外の樹脂又はゴ
ムからなるバインダー、磁性粉及びフッ素樹粉の混合物
あるいは混練物をフッ素樹脂の融点より低い温度で磁場
中押出成形することを特徴とするプラスチックマグネッ
トの製造方法である。
【0022】本発明におけるPTFE、FEP及びPF
Aは、それぞれ、高融点樹脂として公知のものである
が、次の構造式
【化1】
【化2】
【化3】 で示されるように、分子中の炭素原子がフッ素原子だけ
か又はほぼフッ素原子にだけ結合し、炭素鎖がフッ素原
子に覆われている。そのために、これらのフッ素樹脂粉
は、フッ素樹脂の中でも特に摩擦係数が少ないためフッ
素樹脂の融点より低い温度での磁場中押出し成形により
PMを製造する際に、特に、成形材料と配向ダイとの接
触抵抗を小さくすることができる。例えば、PTFE
は、ASTM試験法で動摩擦抵抗が0.10と小さい。
したがって、本発明のプラスチックマグネット用組成物
は、バインダーが溶融してもフッ素樹脂がそのまま粒子
で存在することにより、配向ダイから出てきたPMの粘
度を大きくしてPMの変形及び磁性粉の乱れを小さくす
ることができ、しかも、該押出し材料と配向ダイとの接
触抵抗を小さくして、材料流速差による磁性粉の配向の
乱れを小さくでき、かつ、PMの表面荒れを防止でき
る。
【0023】本発明においては、フッ素樹脂粉を粒径1
μm以下の微粒子としている。PMに使用される磁性粉
は、工業的には磁性体を粉砕することにより得られるた
め、粒径が1μmより小さくなると、磁性粉表面の結晶
格子の歪んでいる部分が磁性粉1粒当たりにしめる割合
が大きくなり磁気性質が低下する。また、磁性粉が希土
類金属間化合物の場合、磁性粉表面の酸化により、やは
り磁気性質は低下する。そのために、磁性粉の粒径は1
μ以上であることが多い。フッ素樹脂が粒径1μm以下
であると、フッ素樹脂は、バインダー中でフッ素樹脂よ
り大きな磁性分の間を補うように存在することになり、
PM中の磁性粉の充填率を損なうことなく磁性粉と混在
することができる。また、フッ素樹脂の融点より低い温
度で磁場中押出成形によりPMを製造する際に、成形材
料と配向ダイとの接触抵抗を小さくすることができる。
本発明におけるフッ素樹脂粉は、1種単独で用いてよ
し、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0024】本発明におけるフッ素樹脂粉の添加量は、
磁性粉含量を落とさずに、成形材料の粘度を磁性粉の配
向及び成形材料の可塑性を防げるまでに大きくし過ぎな
いために、磁性粉含量が80重量%を越える場合、4重
量%を越えないことが望ましい。
【0025】本発明におけるバインダーとしては、エチ
レンエチルアクリレート共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマ
ー、あるいは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂が用いられるが、これらに限定されるものでは
なく、本発明の目的に反しない限り上記以外のものを用
いてもよい。
【0026】本発明における磁性粉としては、例えば、
異方性ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
ト、希土類金属間化合物が用いられるが、これらに限定
されるものではなく、本発明の目的に反しない限り上記
以外のものを用いてもよい。
【0027】本発明のPM用組成物には、ステアリン酸
亜鉛等金属塩や酸アミド等の慣用されている滑剤を添加
しても構わないし、また、この他に、酸化防止剤、可塑
剤等の慣用されている添加剤を加えても構わない。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施例)マグネット材料の磁性粉として異方性ストロ
ンチウムフェライト(戸田工業株式会社製FH801)
900重量部、バインダーとしてエチレンエチルアクリ
レート(以下、「EEA」という。)共重合体(三井デ
ュポンポリケミカル株式会社製A−709)100重量
部、滑剤としてステアリン酸亜鉛(株式会社サトー商事
製SZ−2000)1重量部、及び、フッ素樹脂粉とし
て粒径0.4〜0.7μmのPTFE(株式会社喜多村
製KTL−500F)5重量部をそれぞれ用意した。こ
れらの材料を混合機で混合したものを一軸混練機に投入
し、シリンダ温度180℃で加熱溶融混練し、混練機か
ら出てきた材料を造粒機で4mmほどのペレットにし
た。このペレットを図1のような配向ダイ3の装着され
た一軸押出機に投入し、170℃で磁場中押出成形を行
って、図6(A)に示されるように多極に配向され、円
周方向に非対称の磁気特性をもつ直径(D)が15m
m、内径(d)が8mmのPMを作成した。その後、円
筒形のPMを長さ(L)が300mmになるように切断
した。そして、図6(B)に示されるように、この切断
した円筒形のPM11内に直径(d)が8mm、長さ
(L´)が370mmの鉄製芯金12を圧入しPMロー
ラ10とした。
【0029】(比較例)磁性粉として異方性ストロンチ
ウムフェライト(戸田工業株式会社製FH801)90
0重量部、EEA共重合体(三井デュポンポリケミカル
株式会社製A−709)100重量部、及び、滑剤とし
てステアリン酸亜鉛(株式会社サトー商事製SZ−20
00)1重量部をそれぞれ用意した。これらの材料を混
合機で混合したものを一軸混練機に投入し、シリンダ温
度180℃で加熱溶融混練し、混練機から出てきた材料
を造粒機で4mmほどのペレットにした。このペレット
を押出成形材料として、実施例と同様のローラ10を作
成した。
【0030】図7に示されるようにPM11の円周方向
でマグネットの山及び谷の部分の肉厚をそれぞれ測定
し、山の測定値11aと隣接する両側の谷の測定値11
bの平均値の差を各山に対して算出したものの平均値を
変形量と定義して、実施例及び比較例をそれぞれ比較し
た。また、磁力測定機プローブをPMローラで磁力最大
の極に突き当てて測定した際の表面磁力について実施例
及び比較例をそれぞれ比較した。上述の実施例及び比較
例のそれぞれ3本ずつのPMローラについて、変形量及
び最大磁力を比較した結果は、次の表1に示される。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】PM成形材料におけるバインダーが溶融
してもフッ素樹脂粉がそのまま存在することにより、配
向ダイから出てきたPMの粘度を大きくしてPMの変形
及び磁性粉の乱れを小さくすることができ、しかも、該
押出し材料と配向ダイとの接触抵抗を小さくして、材料
流速差による磁性粉の配向の乱れを小さくでき、かつ、
PMの表面荒れを防止できるので、変形及び表面荒れが
少なく且つ磁力が大きいPMを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁場中押出成形装置の一部断面説明図である。
【図2】押出し方向の磁場が成型品に与える影響を示す
説明図である。
【図3】ダイ内面と成形材料外周部との接触抵抗が磁性
粉の配向に与える影響を示す説明図である。
【図4】4極配向時の押出し成形品の変形を示す説明図
である。
【図5】冷却ダイによる磁性粉の乱れを示す説明図であ
る。
【図6】本発明の実施例と比較例のマグネットローラの
磁気特性図及び外形図である。
【図7】本発明の実施例と比較例のマグネットローラの
変形の度合いの算出方法の説明図である。
【符号の説明】
1 一軸押出し機 2 ニップル 3 配向ダイ 4 磁場発生コイル 5 ヨーク 6 成形品 7 磁性粉 8 冷却ダイ 10 マグネットローラ 11 プラスチックマグネット(PM) 12 芯金 B1 配向磁場 B2 押出し方向の磁場
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 肥塚 恭太 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 成田 研二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂以外の樹脂又はゴムからなる
    バインダー、磁性粉及びフッ素樹粉よりなるプラスチッ
    クマグネット用組成物。
  2. 【請求項2】 フッ素樹脂粉が、四フッ化エチレン樹脂
    粉、パーフルオロエチレンプロピレン樹脂粉及びパーフ
    ルオロアルコキシ樹脂粉から選ばれる少なくとも一種か
    らなることを特徴とする請求項1記載のプラスチックマ
    グネット用組成物。
  3. 【請求項3】 フッ素樹脂粉が粒径1μm以下の微粒子
    であることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチ
    ックマグネット用組成物。
  4. 【請求項4】 フッ素樹脂以外の樹脂又はゴムからなる
    バインダー、磁性粉及びフッ素樹粉を押出し成形してな
    ることを特徴とするプラスチックマグネット。
  5. 【請求項5】 フッ素樹脂以外の樹脂又はゴムからなる
    バインダー、磁性粉及びフッ素樹粉の混合物あるいは混
    練物をフッ素樹脂の融点より低い温度で磁場中押出成形
    することを特徴とするプラスチックマグネットの製造方
    法。
JP627497A 1997-01-17 1997-01-17 プラスチックマグネット用組成物、プラスチックマグネット及びその製造方法 Withdrawn JPH10208928A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0974775A2 (en) 1998-07-24 2000-01-26 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Gear housing for continously variable vehicle transmission
JP2007103812A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Kaneka Corp 樹脂磁石材料

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EP0974775A2 (en) 1998-07-24 2000-01-26 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Gear housing for continously variable vehicle transmission
JP2007103812A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Kaneka Corp 樹脂磁石材料

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