JPH09110312A - シート自動給送装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents

シート自動給送装置及びこれを備える画像形成装置

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JPH09110312A
JPH09110312A JP7291828A JP29182895A JPH09110312A JP H09110312 A JPH09110312 A JP H09110312A JP 7291828 A JP7291828 A JP 7291828A JP 29182895 A JP29182895 A JP 29182895A JP H09110312 A JPH09110312 A JP H09110312A
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separation
roller
pickup
sheet
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JP7291828A
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Tomohito Nakagawa
智仁 仲川
Haruo Naruse
晴夫 成瀬
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピックアップ排出ローラのによる原稿の給紙
と、排出動作を安定して行なわせる。 【解決手段】 原稿トレイ1上の原稿Dの給紙機能と、
プラテンガラス51に給紙された原稿の原稿トレイ1上
への排出機能とを兼用したピックアップ排出ローラ14
を設け、ローラ14の排出動作時の速度を、ピックアッ
プ動作時の速度よりも早くする。これにより、ローラ1
4の原稿ピックアップ時には、原稿の交換時間を適正に
設定できて、原稿の給送不良が防止され、ローラ14の
排出動作時には、原稿紙間を充分に開けて、原稿トレイ
への落下時間を確保して、原稿の再積載不良が防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、LBPな
どの画像形成装置に適用可能なシート搬送装置及びそれ
を用いた原稿自動給紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シート材給紙装置は種々提案され
ているが、基本的な動作として、原稿トレイ上に載置さ
れた原稿を1枚づつ分離して給送し、画像読み取りが行
われるプラテンなどの読取位置に搬送して載置し、画像
のの読み取りが終了するとプラテンから排出するように
構成されている。
【0003】また、原稿トレイに積載された原稿束を最
下紙、最上紙のどちらからでも分離給送可能とした装置
が提案されていて、上分離時のピックアップローラと下
分離時の排出ローラを兼ねているピックアップ排出ロー
ラを備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、ピックアップ排出ローラは、上分離時のピッ
クアップローラとして作用している際には、ローラの周
速V1 は一般的に100〜200mm/sであり、シート
の交換処理時間が損なわない程度に遅く設定している。
なぜなら、ピックアップ排出ローラの速度を速くする
と、原稿束ごとに分離部へ進入してしまい、原稿の重
送、給紙不良なとの可能性が高くなるからである。
【0005】一方、ピックアップ排出ローラが下分離時
の排出ローラとして作用している際には、ローラの周速
2 は一般的に800〜1000mm/sであり、V2
上げることで、続く排出原稿との紙間をあけて、原稿ト
レイ上に自由落下する時間をかせいで、積載不良などを
防いでいる。
【0006】例えば、ピックアップ排出ローラに対する
駆動モータからの伝達方式を、上分離のピックアップロ
ーラ主体で構成するなら、分離部と同系統の伝達源を使
用することで上分離時は上手く動作するが、下分離時の
排出ローラとして作用する際には、V2 ≫V1 のため、
2 が満足に出なくて積載不良になったり、スピードア
ップに伴うギヤの騒音などのような不具合が発生する。
【0007】また、逆に、駆動モータからの伝達方式を
下分離の排出ローラ主体で方式を構成するなら、排出は
上手く動作するが、上分離のピックアップローラとして
作用する際には力不足などによる給紙不良などのような
不具合が発生する。
【0008】本発明は、1つのピックアップ排出手段に
より、原稿の給送と原稿の排出とを適正に行なうことが
できるようにした原稿自動給送装置を提供することを目
的とするもである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、シートを積載するシートトレ
イと、前記積載したシートの最上シートに対するピック
アップ動作と給送したシートを前記シートトレイに排出
する排出動作とを兼用して行なうピックアップ排出手段
と、シートトレイから送り出されたシートを分離する分
離手段と、分離後のシートを所定のタイミングで給紙す
るレジスト手段と、前記レジスト手段により給紙された
シートを読取位置に搬送する搬送手段と、を有するシー
ト自動給送装置において、前記ピックアップ排出手段
は、シートのピックアップ動作と排出動作とでは、それ
ぞれの速度が異なることを特徴とする。
【0010】また、前記ピックアップ排出手段は、排出
動作の速度がピックアップ動作の速度よりも早いことを
特徴とする。
【0011】また、前記ピックアップ排出手段は、ピッ
クアップ動作時には前記分離手段から駆動を受け、排出
時には前記レジスト手段から駆動を受けることを特徴と
する。
【0012】また、前記ピックアップ排出手段は、2つ
の駆動源から駆動を受けることを特徴とする。
【0013】[作用]以上構成に基づき、ピックアップ
排出手段は、ピックアップ手段として機能する時、シー
トトレイ上の最上シートを送り出し、この送り出された
シートは、分離手段により1枚に分離後、所定の読取位
置に搬送手段により搬送される。また、ピックアップ排
出手段が、排出手段として機能する時、所定の読取位置
から搬送されるシートをシートトレイ上に排出する。ピ
ックアップ排出手段によるシートのピックアップ動作と
排出動作とは、速度が異なるようになっており、排出動
作の速度は、ピックアップ動作の速度よりも早くなって
いる。
【0014】これにより、ピックアップ排出手段のピッ
クアップ動作時に、シート交換時間を損なうことなくシ
ートを給送して、シートの重送、給送不良が防止され
る。また、ピックアップ排出手段の排出動作時に、排出
速度を早くして紙間をあけることで、シートトレイへの
シートの自由落下の時間を確保できて、シートの再積載
不良が防止される。
【0015】また、ピックアップ排出手段は、ピックア
ップ動作時には、分離手段から駆動を受け、排出動作時
には、レジスト手段からの駆動を受けるようにして、ピ
ックアップ排出手段の回転速度が異なる場合において
も、それぞれ最適の安定した駆動伝達を受けることがで
き、排紙不良に伴うシート再積載不良や、給紙不良又は
重送等の不具合の発生が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施の形態〉以下、本発明の実施の形態を図面
に沿って説明する。
【0017】図1は、本発明による原稿処理装置として
の原稿自動給送装置の断面図である。この装置は、原稿
トレイ上にユーザが原稿束をフェィスァップ積載するも
のである。Bはデジタル複合複写機であり、コピー機能
とともにFAX機能をも併せもっている。図において、
1は原稿トレイ、2は揺動ガイド、3はシャッター、4
は半月ローラ、5は分離前ガイド、6は搬送ベルト、
7,8,12,13はガイド、14は排紙ローラ、1
0,11,15はピンチローラ、16はアーム17の回
動中心軸、19はシート押え板、20は分離ローラ、2
1は分離ベルト、22は駆動プーリ、23はベルト支持
体、24は従動プーリ、25はカム軸、51はプラテ
ン、52は左ジャンプ台であり、これらの関連構成及び
機能については後述する。図中400は、デジタル複合
複写機Bを制御する制御装置、300は原稿処理装置を
制御する制御装置を示している。
【0018】図1に示される装置による原稿処理の流れ
の概略を図2により説明する。 この装置へのユーザに
よる原稿セットはフェイスアップ(原稿面上向き)であ
る。コピーモードでは、図2(a)のように、原稿トレ
イ1上の原稿は、半月ローラ4により最下紙から給紙さ
れ、矢印に沿って移動して分離部Cが下分離の機能を果
し、最下紙のみが給紙され、複写機本体B上面のプラテ
ン51に載置される。装置本体Bの複写動作の為の画像
露光が終了すると、原稿は、原稿搬送ベルト6により図
中矢印で示す左方向へ搬送され、搬送ローラ9を通過
し、排紙ローラ14も経由して再び原稿トレイ1へ戻さ
れる。こうして、順次、原稿が給排紙され、全原稿が排
出された時点では、原稿は初めてユーザがセットした状
態にもどっていることになる。
【0019】次に、FAXモードでは、図2(b)のよ
うに、コピーモードと同じくフェィスアップで原稿トレ
イ1上に積載された原稿束は、排紙ローラ14がいわゆ
るピックアップローラの作用をすることにより分離部方
向に給紙される。排紙ローラ14は、固定回動中心16
周りに回動可能なアーム17の先端に保持されていて、
FAXモード時は、原稿1枚給紙毎に原稿束上に落下す
る仕組みになっている。こうして、最上原稿が分離部C
に進入する。ここで、分離部Cは上分離の機能を果た
し、最上紙のみが矢印方向へ給紙される(なお、分離部
Cの上分離と下分離の機能切り換えについては後述す
る)。
【0020】原稿が、プラテン51上に載置されると、
本体BはFAX送信のために原稿画像情報を読み取る。
読み取り終了後、原稿は搬送ベルト6により矢印に沿っ
て図中右方向へ搬送され、右排紙ローラ18Mを経由し
て本体Bに固定されている排紙トレイ18上にフェイス
ダウン(原稿面下向き)排紙され、順次積載されてゆ
く。こうして、全原稿の搬送、読み取り終了後には排紙
トレイ18上に原稿束は、初めにセットした時と同じペ
ージ順で積載されることになる。
【0021】次に、この装置の分離部Cの上分離と下分
離の切り換え機構について説明する。
【0022】図3は、分離ローラ20と分離ベルト21
の長手方向配置の概念図である。この分離部の分離方式
は、いわゆるクシ歯分離方式である。上下の分離部材2
0,21が互いに逆側(搬送方向と搬送逆方向)に回動
し、搬送方向に回動する部材の摩擦係数が、搬送逆方向
に回動する部材の摩擦係数よりも高くすることにより、
搬送方向に回動する部材に直接接する原稿1枚のみを給
紙し、残りは搬送逆方向に回動する部材により戻すこと
により分離している。
【0023】この装置で、まず、20aは分離ローラで
あって、対紙摩擦係数2.0のEPDMである。この分
離ローラ20aはPOM樹脂製のフランジ20a’に圧
入により固定されている。21aは分離ベルトであり、
対紙摩擦係数1.2のEPDMである。この分離ローラ
20aと分離ベルト2laとの対でコピーモード時の下
分離ニップを形成し、分離ローラ20aを原稿搬送方向
に、分離ベルト21aを搬送逆方向に回動させることに
より最下原稿のみを給紙する。
【0024】また、FAXモードでの上分離時には、分
離ローラ20b、分離ベルト21bの対で分離をする。
分離ローラ20bは対紙摩擦係数1.2のEPDM、分
離ベルト2lbは対紙摩擦係数2.0のEPDMであ
る。分離ベルト2lbは搬送方向に、分離ローラ20b
は搬送逆方向に回動することにより、最上原稿のみを給
紙する構成となっている。
【0025】また、この構成で下分離時には、上分離用
分離対20a,21aが分離の妨げになり、上分離時に
は下分離用分離対20b,21bが同じく分離の妨げに
なる。そのため、原稿の下分離時には、分離ベルト2l
aの最下位置は図中hの高さにし、分離ベルト2lbは
図中h’の高さになるようにしている。つまり、下分離
時には、上分離用分離対20a,21aのニップを解除
している。
【0026】また、上分離時には、分離ベルト2lbは
図中hの高さに、分離ベルト2laは図中h’の高さに
なるようにして、下分離用分離対のニップを解除してい
る。
【0027】これらの分離ニップの解除のための機構を
以下に説明する。
【0028】図4において、22はベルトの駆動軸であ
る。22a,22bは樹脂製のベルトプーリーであっ
て、ベルトプーリ22aは駆動軸22に一体成型により
固定され、ベルトプーリ22bはワンウェイクラッチを
内蔵している。23a,23bは、分離ベルト2la,
2lbを引き伸ばして張架するように、分離ベルト23
a,23bを保持する駆動プーリー22a,22bと従
動プーリー24a,24bの軸問距離を保持するための
ベルト支持体である。ベルト支持体23a,23bは、
駆動軸22、従動軸24に対し回動自在になっている。
【0029】ベルト支持体23aにはプーリカム42
が、他方のベルト支持体23bにはプーリカム41がそ
れぞれ一体的に設けられており、各プーリカム41,4
2は、分離ベルト21a,21bの位置を決める位置決
め面をそれぞれ有している。上記ベルト支持体23a,
23bは、プーリカム41,42の位置決め面の高さを
変えることにより、分離ベルト2la、2lbを駆動軸
を中心として回動し、分離ローラ20との高さを図3で
示したh、h’に変えることができる。これにより、ニ
ップ解除をする構成になっている。
【0030】ここで、ベルト支持体の位置決め面の高さ
変更の仕組みを、図5により説明する。
【0031】図5において、25はカム軸を示してい
る。このカム軸25は、90°正逆回転するように設定
されており、時計方向(CW)に90°回転した位置で
下分離状態に、反時計方向(CCW)に90°回転した
位置で上分離状態に、分離ベルト21の高さを設定する
ものである。カム軸25には、樹脂製のカム25a、2
5bがそれぞれ一体成型により固定されている。カム2
5aは、ベルト支持体23aと一体のプーリカム42の
位置決め面と長手方向で対応する位置に有り、カム25
bは、ベルト支持体23bと一体のプーリカム41の位
置決め面と長手方向で対応する位置に有る。
【0032】図5(a)は下分離状態であり、カム位相
により、ベルト支持体23aが下げられており、カム2
5aに付いているビスのビス頭に位置決め面が当接して
いる。ベルト支持体23bは、カム25bの樹脂部に位
置決め面が持ち上げられることにより、ニップ解除位置
に来ている。なお、ベルト支持体23a,23bは、図
示せぬ付勢部材により常時図中P方向の力を受けてお
り、位置決め面は常にカムに沿って変位するようになっ
ている。
【0033】また、図5(a)の下分離状態からカム軸
は反時計方向に回転し、図5(b)の様な状態を経て9
0°回動した位相で停止する。これが図5(c)に示す
上分離位置である。この状態で、ベルト支持体23aは
上昇してベルトのニップは解除され、ベルト支持体23
bは、カム25bの回動に従動して下降して、上分離用
のニップが形成される。この状態からカム軸25が再び
CWへ90°回動すると下分離位置に戻る仕組みになっ
ている。
【0034】なお、ニップ形成位置で、位置決め面がビ
ス頭に乗っているのは、ニップでのベルト高さは分離性
能に大きな影響が有り、高精度な位置精度が必要なた
め、高さhは部品組み立て後に実測し、規格内に入って
いない場合はビス高さによって調整可能にするためのも
のである。また、調整後に緩み防止として図示のナット
を締めてダブルナットの構成としビス頭位置を維持して
いる。
【0035】また、上分離と下分離とを切り換えるのに
伴ない、分離ニップ直前の原稿積載部分の形状を変更す
る必要が有る。具体的には、上分離では最上紙が原稿束
の中で最も分離ニップに近い位置に有り、また、下分離
では、最下紙が最も近い位置にくる構成である。そし
て、上記最上紙または最下紙以外は、その紙先端を傾斜
部分に当接させて搬送を止める、いわゆるプレ分離する
ことが、分離ニップ部での十分な分離性能を確保するた
めに重要である。こうした事情により、本実施形態で
は、図6のように分離ニップ前の原稿積載部分の形状を
切り換えている。
【0036】まず、図6(a)は、上分離での分離ニッ
プ周囲の断面図である。
【0037】分離ニップまでの紙ガイド面は、原稿トレ
イ1、揺動ガイド2、分離前ガイド5により構成されて
いる。原稿トレイ1は、装置本体に固定されている。揺
動ガイド2は、支点32でユニット側板に回動自在に支
持され、かつ、側板との間に張られる引っ張りばね33
により図6において反時計方向の付勢を受けている。こ
の付勢力により、揺動ガイド2は、側板の切り起こし部
35に当接し位置決めされている。分離前ガイド5は支
点軸34により揺動ガイド2に回動自在に支持されてい
る。また、31は、前後のユニット側板に有る位置決め
軸31であり、この上に分離前ガイド5の位置決め面5
aが自重で当接している。この分離前ガイド5の長手方
向で分離ローラ20に相当する部分は、破線で示される
形状である。
【0038】こうして、上分離の分離ニップ前のガイド
が構成されている。この時、原稿トレイ1、揺動ガイド
2、分離前ガイド5により形成されるガイド概形は、下
に凸のくの字形になる。この形状の作用により、原稿は
自重で図中左下方向に滑べり、先端が分離前ガイド5に
当接して停止する。この状態では、最上紙が最もニップ
に近くなるように積載されてプレ分離される。そして、
排紙ローラ14が、原稿束上に落下し、搬送方向への駆
動をかけると、最上紙は分離前ガイド5の傾斜面をのぼ
り、分離ニップヘ進入する。
【0039】次に、図6(b)により下分離の構成を説
明する。
【0040】下分離では、カム軸25が上分離状態から
90°時計方向へ回動した位置になる。カム25cはガ
イド切換用のものであり、30は、分離ローラ20の中
心軸20cに回動自在に保持される位置決めアームであ
る。前記のカム軸の回動に伴ない、位置決めアーム30
はカム25cにより押下げられ、分離ローラ軸20cを
中心に反時計方向に回動し、右端部が揺動ガイド2の先
端を持ち上げる。分離前ガイド5は支点34の上昇に伴
ない位置決め軸31に当接しないようになり、揺動ガイ
ド2に対して更に反時計方向に回動し、位置決め面5b
が揺動ガイド2の曲げ起こし部2aに当接して位置決め
される。
【0041】このようにして、図6(b)に示すような
下分離時のガイド形状が構成される。この状態で、ユー
ザが、原稿トレイ1と揺動ガイド2で形成する原稿積載
部に原稿をセットし、コピーキーを押すとシャッタ3が
下降し、半月ローラ4が回転すると、最下紙はニップ方
向に搬送され、図6(b)の状態になる。ここで、揺動
ガイド2の原稿積載面は分離ニップ方向に向かってお
り、図示の如く、最下紙が最もニップに近づき、それ以
外の紙は分離ベルト21で戻されることによりプレ分離
効果を確保している。
【0042】以上説明したとおり、本実施形態では、分
離ベルト21の加圧、解除、及び分離前の紙ガイド形状
を変えることにより、1つの分離部20,21で上分
離、下分離の両方をできるようにしている。
【0043】本構成では、図1に示すカム軸25の位相
を変えることにより、上分離と下分離とを切り換えてい
る。
【0044】図7は、カム軸切換え機構を説明するため
の分離部上視図である。
【0045】36,37は分離ローラ軸20cに嵌合し
ているワンウェイクラッチ入りのアームである。このア
ーム36は、分離ローラ軸20cが図6において時計方
向に回転する時のみ駆動が伝達する。アーム37はアー
ム36の逆で、分離ローラ軸20cが反時計方向に回転
する時のみ駆動が伝達される。また、カム軸25には、
アーム25d,25eが固定されている。そして長手方
向でアーム36はアーム25dに、アーム37はアーム
25eに対応する部分に取りついている。また、カム軸
25の端部には、ばね支板38がビス止めされ、このば
ね支板38と側板40の切り起こし部40aとの問には
引張りばねが掛けられている。この様子を図8に示す。
【0046】図8は、図7のB矢視図になっている。カ
ム軸25は引張りばね39の張力によりトグル力が作用
するようになっている。線分l はカム軸25の中立位相
であり、ここでは、引っ張りばね39による回転モーメ
ントは0である。そして、これよりもカム軸25が反時
計方向に動かされると、反時計方向への回転モーメント
が、また、逆に時計方向に動かされると時計方向への回
転モーメントが生ずる構成である。そして、カム軸25
は、時計方向に回動してゆくと、ばね支板38が側板4
0の切り起こし部であるストッパー40bに当接し、ば
ね力がうけとめられて回動を停止する。この状態がコピ
ーの下分離時である。また、カム軸25が反時計方向に
回動すると、ばね支板38がストッパー40cに当接
し、回動を停止する。この状態がFAXの上分離時であ
る。
【0047】図9は、カム軸25位相切換えをするアー
ムの作用を示す本実施形態の正面から見たところの断面
図である。
【0048】図9(a)は上分離状態を示している。上
分離では、分離ローラ軸20cは時計方向に回転してい
る。このため、アーム36にはワンウェイクラッチを企
して駆動伝達しており、対応するアーム25dはアーム
36が回動しても干渉又は係合しない位置になってい
る。アーム25eは、対応するアーム37が回動すると
干渉する位置にあるが、ワンウェイクラッチで駆動伝達
できないので問題にならない。
【0049】次に、上分離から下分離へ切換わる動作を
説明する。切換えに際し、図示せぬ分離部駆動モーター
が逆転し、これにより駆動される分離ローラ軸20cも
回転方向を時計方向から反時計方向に変わる。これによ
り、アーム37は駆動伝達可能となり、アーム25eと
かみ合ってカム軸25を時計方向に回動させる。そし
て、カム軸25は図9(b)のトグル中立位置を超えた
地点まで回動されると、後は引張りばね39による回転
モーメントにより図9(c)に示す下分離状態の位置ま
で回動してゆく。図9(c)の状態で、今度はアーム2
5eは対応するアーム37と干渉しない位置に、またア
ーム25dはアーム36と干渉する位置関係になるよう
に設定している。この下分離状態から再び分離部駆動モ
ーターが逆転すると、同様の作用により図9(b)、図
9(a)へと変わり、上分離状態に戻る仕組みである。
【0050】こうして、本実施形態では、分離ベルト2
1と分離ローラ20を駆動する分離部駆動モーターの正
逆転により、 (1)分離対(ベルト、ローラ)の回転方向を逆転さ
せ、上分離、下分離を切り換える。 (2)カム軸の位相を切換え、これに伴ない、分離前の
紙ガイド形状を変更し、また、分離ニップの加圧、解除
を行なう。
【0051】といった作用を得ている。
【0052】次に図11、図12により、原稿自動給送
装置の要部の駆動系統の説明をする。
【0053】図11は、下分離時の駆動系を示してい
る。図中一点鎖線は軸を示し、二点鎖線は駆動を伝達す
るタイミングベルトを示している。
【0054】符号60,61に示した図中模様は、それ
ぞれ駆動を伝達するタイミングプーリ、ギヤを示し、そ
れぞれ一点鎖線で示した軸に対し取り付け方式が符号6
2,63,64等で示すような模様によって、軸に対し
て固定か、アイドラか、ワンウェイクラッチかをそれぞ
れ表現している。
【0055】まず、図11の下分離を示した図におい
て、駆動源の分離モータ72が時計方向(CW)に回転
し、ギヤを介し下流のレジストローラ9で引き抜く時に
空転するためのワンウェイクラッチを内蔵する半月ロー
ラ4が給紙方向に回転する。
【0056】半月ローラ軸からの駆動は、図中フロント
側(下側)からタイミングベルト、、プーリ、ギヤ等を
介し、ベルト駆動軸22と、分離ローラ軸20cに伝達
する。ベルト駆動軸22側は、両サイドの分離プーリ2
2aが固着されているので、原稿を戻す方向に回転し、
センターの分離プーリ22bは上述したようにワンウェ
イクラッチが内蔵されていて、空転するため回転しな
い。つまり、下分離用の両サイドの分離プーリ22aの
みが回転して、原稿の戻し動作に作用する。分離ローラ
軸20c側は、両サイドに下流のレジストロ−ラ9で引
き抜く時に空転するためのワンウェイクラッチ内蔵の分
離ローラ20a′と、分離ローラ軸20cに固定されて
いる分離ローラ20b′とが原稿給紙方向に回転する。
【0057】また、分離ローラ軸20cの両サイドに
は、ワンウェイクラッチ66,67を内蔵のアーム3
6,37(図7、図9)が配置され、フロント側アーム
36はワンウェイクラッチ66の作用によりより空転
し、カム軸25に軸支したアーム25dには伝達しない
が、リヤ側アーム37はロック方向のため連結し、カム
軸25に軸支したアーム25eを回軸させ、図9の説明
で述べたように、分離前の紙ガイド形状を下分離状態に
することと、分離ニップの加圧、解除を行う(センター
分離対のニップを解除する)。
【0058】さて、分離ローラ軸20cの回転はさら
に、リヤ側からギヤプーリ59とタイミングベルトを介
し、排紙ローラ兼ピックアップローラ14の軸に装着さ
れているリヤ側ワンウェイクラッチ内蔵プーリ57を回
転させるが、ワンウェイクラッチの作用により空転しピ
ックアップ排出ローラ(ピックアップ排出手段)14に
は回転を伝達しない。
【0059】レジスト駆動モータ53A側からの駆動
は、レジストローラ9を回転させ、フロント側からタイ
ミングベルトを介し、アイドラギヤプーリ54を回転さ
せ、アイドラギヤ58からフロント側ワンウェイクラッ
チ内蔵ギヤ56を回転させることで、ピックアップ排出
ローラ14を周速V2 (排紙スピード)の早い速度で回
転させる。
【0060】符号55の矢印は、後述詳細説明する揺動
アーム17が回動することでアイドラギヤ58とギヤ5
6との伝達を切ったり、つなげたりするこを表現してい
る。下分離時はピックアップ排出ローラ14は、図1で
示すようなホームポジションに位置するため、アイドラ
ギヤ58とギヤ56は連結している。
【0061】次に、図12は、上分離時の駆動系を示し
ている。
【0062】分離モータ72は反時計方向(CCW)に
逆回転し、半月ローラ4はワンウェイクラッチの作用に
より回転せず、フロント側からタイミングベルト、プー
リ、ギヤを介し、ベルト駆動軸22と分離ローラ軸20
cとに下分離時とは逆方向に駆動を伝達させる。センタ
ーの分離プーリ22bは給紙方向に回転し、センターの
分離ローラ20b′が原稿戻し方向に回転することで、
原稿を1枚づつに分離する。両サイドの分離ローラ20
a′は、内蔵のワンウェイクラッチにより回転しない。
【0063】また、分離ローラ軸20cの両サイドのア
ーム36,37は、下分離時とは逆にフロント側アーム
36(図7、図9)が連結し、カム軸25を回転させて
分離前の原稿ガイド形状を上分離状態にすることと、分
離ニップの加圧、解除を行う(両サイドの分離対のニッ
プの解除する)。
【0064】そして、分離ローラ軸20cの回転を、リ
ヤ側のギヤプーリ59を介し、リヤ側ワンウェイクラッ
チ内蔵プーリ57を回転させ、ピックアップ排出ローラ
14を、給紙スピードV1 で駆動させる。ワンウェイク
ラッチ内蔵プーリ57は、下流側のレジストローラ9又
は分離対で原稿を引き抜く時に空転する。
【0065】一方、レジスト駆動モータ53A側からの
駆動は、タイミングベルト53を介して先述と同様にレ
ジストローラ9を回転させ、フロント側ワンウェイクラ
ッチ内蔵ギヤ56を回転させるが、揺動アーム17の作
用により、原稿に接してピックアップしている時には、
アイドラギヤ58とギヤ56の伝達が切れるので、ピッ
クアップ排出ローラ14は、分離モータ側の駆動によ
り、スピードV1 で駆動される。
【0066】また、上分離時では、図2(b)に示すよ
うに、装置右側に排出トレイ18(排出部)が配置され
ているので、ピックアップ排出ローラ14は、排出ロー
ラとしては作動しないので、ピックアップ排出ローラ1
4が、ピックアップしていないホームポジションに位置
し、ギヤ58とギヤ56が連結し、ピックアップローラ
14が速度V2 で回転しても関係はない。
【0067】また、図11、図12では図示しないが、
搬送ベルト6を駆動する搬送ベルトモータが設けられて
いる。
【0068】次に、図13は駆動系の正面図を示す。
【0069】排紙ローラ兼ピックアップローラ14は、
回動中心軸16により支持されているアーム17の自由
端に軸支され、図示しないソレノイドなどによる駆動機
構により図中矢印の方向に揺動する。図中ローラ14が
ホームポジション位置では、上述のようにレジストロー
ラ9から、タイミングベルト、ギヤプーリ54、ギヤ5
8、ギヤ56と伝達していることを示している。
【0070】ギヤ58とギヤ56は、歯面サイドにそれ
ぞれフランジを装備しており、揺動して連結してもフラ
ンジ同士が接することでギヤのバックラッシュを保持し
ている。
【0071】また、ピックアップ排出ローラ14が矢印
方向に揺動し、ピックアップ位置においても、分離ロー
ラ20、ギヤプーリ59、タイミングベルト、プーリ5
7と伝達していることを示している。
【0072】以上により、ピックアップ排出ローラ14
は、下分離時には排出ローラとしてレジスト側からの駆
動伝達を受け、周速V2 で回転し、上分離時にはピック
アップローラとして分離側からの駆動伝達を受け、周速
1 で回転するという2系統の駆動伝達手段をとること
により、V2 ≫V1 なる場合においても、それぞれV
1 ,V2 といった最適なスピードで安定した駆動伝達を
受けているので、排紙スピードのバラツキなどに伴う原
稿再積載不良や、スピードアップによる騒音、またはピ
ックアップ時の給紙不良などといった不具合を発生する
ことなく、正確に動作することができる。
【0073】次に、上記のような原稿自動給送装置を用
いて画像を形成する画像形成装置の実施の形態を図10
を参照して説明する。
【0074】図10において、前述搬送ベルト6により
搬送された原稿は、プラテン51上に載置され、この原
稿に基づき下方に配置された画像形成装置により画像が
形成される。すなわち、図示しないランプにより照射さ
れたプラテン51上の原稿から反射された光101は、
CCD等の光学読取装置102により画像情報信号に変
換され、この情報に応じてレーザスキャナユニット10
3からレーザが照射され、このレーザにより像担持体と
しての感光ドラム104が露光され潜像が形成される。
この潜像は、現像装置のトナー105により現像され、
現像された現像像は転写手段106,107によりレジ
ストローラ108により給送されるシートPに転写され
る。このシートPは、着脱カセット109,110,デ
ッキ111又は手差しトレイ112からレジストローラ
108に給送される。
【0075】前記現像像を転写されたシートPは、搬送
ベルト113により定着装置114へ送られて定着さ
れ、片面コピーの場合は、搬送ローラにより排紙トレイ
115に排紙される。両面コピーの場合には、片面定着
後のシートPはフラッパ116の切換により、 搬送ベ
ルト117,118、反転ガイド119により反転・搬
送され、中間トレイ120上に一時載置され、そこから
半月ローラ121、ローラ122等によりレジストロー
ラ108に搬送され、前記同様の画像形成行程によりシ
ートPの他の一面に前記同様の画像像が転写され、定着
される。また、前記定着された同一面に再度画像を形成
する場合には、フラッパ123によりシートPは124
方向に搬送され、前記両面画像形成時と同様にシートP
は搬送されて画像が形成される。
【0076】図14は、第2の実施の形態を示してい
る。図示しない分離モータは、半月ローラ4と分離ロー
ラ20と分離駆動軸22とカム軸25を駆動する。
【0077】また、図示しないレジストモータは、レジ
ストローラ9を駆動する。
【0078】排出ローラ兼ピックアップローラ14は、
排出モータ60からギヤプーリ59を介し駆動され、前
記実施の形態と同様に、下分離時には排出ローラとして
周速V2 で回転し、上分離時にはピックアップローラと
して周速V1 で回転することで、専用モータにより最適
なスピードと安定した駆動伝達が受けられるので、前記
実施の形態と同様な効果が得られる。
【0079】なお、同一のトレイに戻してもよいし、別
のトレイに戻してもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シートトレイに積載したシートを上側からピックアップ
するピックアップローラの機能と、所定の読取位置に搬
送されたシートをシートトレイに排出する排出ローラの
機能とを兼用しているピックアップ排出ローラを、ピッ
クアップ動作時の速度と排出動作時の速度とを、異なる
ようにしたので、例えば、ピックアップ動作時の速度よ
りも、排出動作時の速度を早くすることができる。これ
により、ピックアップ排出手段のピックアップ動作時
に、シート交換時間を適正に設定してシートを給送し、
シートの重送、給送不良を防止することができ、また、
ピックアップ排出手段の排出動作時に、シートの排出速
度を早くして、シートの紙間を充分にあけることで、シ
ートトレイへのシートの自由落下の時間を確保できて、
シートの再積載不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原稿自動給送装置の要部の縦断側
面図。
【図2】同じく原稿自動給送装置の原稿搬送の作用図。
【図3】同じく原稿自動給送装置の分離部の正面図。
【図4】同じく原稿自動給送装置の分離部であって、
(a)図は分離ベルト、ベルト支持体、プーリカム等の
平面図、(b)図は(a)図の矢視A図。
【図5】同じく原稿自動給送装置の分離部のベルト加
圧、解除の側面図であって、(a)図はコピー状態、
(b)図はカム軸回転開始状態、(c)図はFAX状態
を示す。
【図6】同じく原稿自動給送装置の紙ガイド部を示す側
面図で、(a)図は上分離状態、(b)図は下分離状態
を示す。
【図7】同じく原稿自動給送装置のカム軸位相切換を示
す平面図。
【図8】同じく原稿自動給送装置のカム軸位相切換の作
用図。
【図9】同じく原稿自動給送装置のカム軸位相切換を示
すアーム部の正面図。
【図10】同じく原稿自動給送装置が適用可能な画像形
成装置の全体概略図。
【図11】同じく原稿自動給送装置の下分離時の駆動系
統図。
【図12】同じく原稿自動給送装置の上分離時の駆動系
統図。
【図13】同じく原稿自動給送装置の駆動機構部の側面
図。
【図14】同じく原稿自動給送装置の駆動機構部の第2
の実施の形態の正面図。
【符号の説明】 B デジタル複合複写機(画像形成装
置) D 原稿 1 FAX用の排紙トレイ 4 半月ローラ(下分離用の給送ロー
ラ) 5 分離前ガイド 9 レジストローラ(レジスト手段) 14 ピックアップ排出ローラ(ピックア
ップ排出手段) 18 排出トレイ 20a 下分離用の分離ローラ 20b 上分離用の分離ローラ 20c 分離ローラ軸 21a 下分離用の分離ベルト 21b 上分離用の分離ベルト 20,21 分離手段 22 分離駆動軸 23a,23b ベルト支持体 25 カム軸 25a,25b,25c カム 30 位置決めアーム 36,37 アーム 41 上分離用のプーリカム 42 下分離用のプーリカム 51 プラテンガラス(読取位置) 53A レジスト駆動モータ 70 排出モータ 72 分離モータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを積載するシートトレイと、 前記積載したシートの最上シートに対するピックアップ
    動作と給送したシートを排出する排出動作とを兼用して
    行なうピックアップ排出手段と、 を有するシート自動給送装置において、 前記ピックアップ排出手段は、シートのピックアップ動
    作と排出動作とでは、それぞれの速度が異なることを特
    徴とするシート自動給送装置。
  2. 【請求項2】 前記ピックアップ排出手段は、排出動作
    の速度がピックアップ動作の速度よりも早いことを特徴
    とする請求項シート自動給送装置。
  3. 【請求項3】 前記ピックアップ排出手段は、ピックア
    ップ動作時には前記分離手段から駆動を受け、排出時に
    は前記レジスト手段から駆動を受けることを特徴とする
    請求項1記載のシート自動給送装置。
  4. 【請求項4】 前記ピックアップ排出手段は、2つの駆
    動源から駆動を受けることを特徴とする請求項1記載の
    シート自動給送装置。
  5. 【請求項5】 前記ピックアップ排出手段は、ロック方
    向の異なる少なくとも2つのワンウェイクラッチを介し
    て駆動を受けることを特徴とする請求項3記載のシート
    自動給送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5何れか1項記載のシー
    ト自動給送装置と、給紙されたシートの画像情報に基づ
    いて画像を形成する画像形成部と、を有することを特徴
    とする画像形成装置。
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