JPH09100336A - ポリオール組成物及びポリウレタンフォームの製法 - Google Patents

ポリオール組成物及びポリウレタンフォームの製法

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JPH09100336A
JPH09100336A JP8223205A JP22320596A JPH09100336A JP H09100336 A JPH09100336 A JP H09100336A JP 8223205 A JP8223205 A JP 8223205A JP 22320596 A JP22320596 A JP 22320596A JP H09100336 A JPH09100336 A JP H09100336A
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polyol
weight
foam
polyurethane foam
active hydrogen
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JP8223205A
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Motonao Kaku
基直 賀久
Futoshi Kitatani
太 北谷
Hajime Akiyama
一 秋山
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低密度でフォーム硬さと柔軟性を満足し、従
来よりも湿熱残留歪率が小さく、自動車シートバック用
モールド成形品に適した弾性ポリウレタンフォームを製
造する。 【解決手段】 水発泡により密度20〜40kg/m3
の弾性ポリウレタンフォームを製造する際、活性水素当
量が500〜1800であり、末端第一級水酸基化率が
30〜90%のポリエーテルポリオールと、含量が特定
範囲であるビニル重合体からなるポリオール成分と、低
分子量シロキサンからなる整泡剤を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はとくに自動車シート
バック用に適した弾性ポリウレタンフォーム[密度が2
0〜40kg/m3 、硬さ(25%ILD)が約12k
gf)]の製造方法に関し、さらに詳しくは湿熱残留歪
率が小さい弾性ポリウレタンフォームを製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、密度が20〜40kg/m3 であ
る低密度の弾性ポリウレタンフォームを製造する場合
は、ポリオールとして活性水素当量(活性水素含有基1
個当りの分子量)が約2000のポリエーテルポリオー
ルを使用し(例えば特開平4−8720号公報)、発泡
倍率を維持するために水の使用量を増加する必要がある
が、この場合得られるポリウレタンフォームの硬さが軟
弱となる。この問題を解決する方法としては重合体ポリ
オール中のビニル重合体含量を増したり、重合体ポリオ
ールの使用量を増したりしてポリオール中のビニル重合
体含量を増加する方法(例えば特開平2−255816
号公報)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では全ポリオール中のビニル重合体含量が増加する
ためにポリウレタンフォームを形成するポリマーの柔軟
性が低下し、得られるポリウレタンフォームの湿熱残留
歪率が大きくなるという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決する弾性ポリウレタンフォームの製造方法
について鋭意検討した結果、特定のポリエーテルポリオ
ールと、ビニル重合体からなり、ビニル重合体量が限定
されたポリオールと、低分子量シロキサンからなる整泡
剤とを組み合わせてなるポリエーテル組成物を用いるこ
とにより、弾性ポリウレタンフォームの湿熱残留歪率を
小さくできることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、下記ポリオール成分
(a)と下記整泡剤(c)とを組み合わせてなる密度2
0〜40kg/m3 の弾性ポリウレタンフォーム製造用
ポリオール組成物である。 ポリオール成分(a):活性水素当量が500〜180
0であり、末端第一級水酸基化率が30〜90%のポリ
エーテルポリオール(a1)と、ビニル重合体(p)か
らなるポリオール成分であり、ビニル重合体(p)が、
該ポリエーテルポリオール(a1)の少なくとも一部の
中で重合された重合体であり、(a1)と(p)の合計
100重量部当りのビニル重合体(p)の量(重量部)
(Y)が、2重量部以上で、且つ、(a1)の活性水素
当量(X)とYとの間で、次式 0.012X−15.6≦Y≦0.012X+1.4 (1) を満足する範囲であるポリオール成分。 整泡剤(c):一般式 R3SiO−(R2SiO)n−SiR3 (2) [式中、nは0〜3の整数、Rはアルキル基またはアリ
ール基である。]で表される低分子量シロキサン(c
1)からなる整泡剤。本発明はさらに、上記のポリオー
ル組成物を用いるポリウレタンフォームの製法であっ
て、該ポリオール成分(a)と有機ポリイソシアネート
成分(b)と、(a)100重量部当り3.5〜8重量
部の水とを、整泡剤(c)と触媒(d)の存在下で発泡
反応させて、密度20〜40kg/m3 の弾性ポリウレ
タンフォームを製造する方法でもある。
【0006】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明の方法に用
いるポリオール成分(a)を構成する該ポリエーテルポ
リオール(a1)は特定のものであり、ビニル重合体
(p)は、(a1)の少なくとも一部の中で重合された
重合体であり、成分(a)中の(a1)に対する(p)
の含有量は下限があると共に、式(1)を満足する一定
の範囲内にある。
【0007】ビニル重合体(p)は、該ポリエーテルポ
リオール(a1)の少なくとも一部の中で重合されたも
のであるため、ポリオール成分(a)中には重合体ポリ
オールが含まれる。一般に、重合体ポリオールは製造上
の都合から、ビニル重合体の含有量が通常20〜50重
量%で得られるが、本発明で用いるポリオール成分
(a)中の、ビニル重合体(p)の含有量は、上記の通
り限定された量とする必要がある。従ってポリオール成
分(a)は、換言すると、下記(a2)と必要により
(a11)からなるものである。 (a11):活性水素当量(活性水素含有基1個当りの
分子量;以下同じ)が500〜1800、末端第一級水
酸基化率が30〜90%のポリエーテルポリオール (a2) :活性水素当量が500〜1800、末端第
一級水酸基化率が30〜90%のポリエーテルポリオー
ル(a12)中でビニルモノマーを重合した重合体ポリ
オール [ここで、該ポリエーテルポリオール(a1)は、(a
11)と(a12)により構成され、(a11)と(a
12)は同じ組成でも違っていてもよい。]ビニル重合
体(p)の含有量を上記の限定された量とするための、
(a1)を構成するポリエーテルポリオール(a11)
/(a12)の重量比は、通常0/100〜97/3、
好ましくは10/90〜95/5である。
【0008】本発明の方法におけるポリエーテルポリオ
ール(a1)、即ち、(a11)、(a12)として
は、各々ポリウレタンに通常用いられるものが使用で
き、例えば、アルコール類、アミン類、アンモニア等の
アルキレンオキシド付加物1種以上が挙げられる。アル
コール類としては、例えば、炭素数9以下のモノオール
類(メタノール、エタノール、ブタノール等);炭素数
9以下のジオール類(エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1、6−ヘキサンジオール等);炭素数1
2以下のトリオール類(グリセリン、トリメチロールプ
ロパン等);炭素数12以下のテトラオール以上の多価
アルコール類(ペンタエリスリトール、メチルグルコシ
ド、ショ糖等)等が挙げられる。アミン類としては、例
えば、炭素数10以下の低級アミン又はアルカノールア
ミンであって、1価アミン類(ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン等);2価アミン類(メチルアミン、エチルア
ミン、アニリン等);3価アミン類(モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イ
ソプロパノールアミン等);4価アミン類(エチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン等)等が挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシドと、プ
ロピレンオキシド、1,2−、1,4−および2,3−
ブチレンオキシドおよびこれらの2種以上の併用が挙げ
られる。これらのうち好ましいものはプロピレンオキシ
ドとエチレンオキシドの併用であり、その場合の付加形
式はブロックまたはランダムのいずれであってもよい。
【0009】重合体ポリオール(a2)としては、ポリ
エーテルポリオール(a12)中、ラジカル開始剤存在
下、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン等の
ビニルモノマーを重合し、生成するビニル重合体(p)
を安定分散させたものが挙げられる。前記のとおり、
(a2)中のビニル重合体(p)の含有量は、通常20
〜50重量%である。
【0010】(a1)の活性水素当量は、通常500〜
1800、好ましくは800〜1700である。活性水
素当量が500未満ではポリウレタンフォームを形成す
るポリマーが剛直となり、ポリウレタンフォームの反発
弾性率が小さくなる。活性水素当量が1800を超える
と、ポリマーが軟弱となり、自動車シートバック用に適
した密度20〜40kg/m3 で、フォーム硬さ(25
%ILD)を約12kgfに維持するためには、(a
2)中のビニル重合体含量を増したり、(a2)の使用
量を増したりしてポリオール成分(a)中のビニル重合
体含量を増加させなければならず、この場合、ポリウレ
タンフォームを形成するポリマーの柔軟性が小さくなり
ポリウレタンフォームの湿熱残留歪率が大きくなる。
(a11)と(a12)が違うものである場合、(a
1)の活性水素当量(X)は、(a11)と(a12)
の各活性水素当量の数平均値となる。
【0011】自動車シートバック用に適した密度20〜
40kg/m 3で、フォーム硬さ(25%ILD)が約
12kgfの弾性ポリウレタンフォームを製造するに
は、(a1)と(p)の合計100重量部当りのビニル
重合体(p)の量(重量部)(Y)が、2重量部以上
で、且つ、(a1)の活性水素当量(X)とYとの間
で、次式(1)を満足させる必要がある。 0.012X−15.6≦Y≦0.012X+1.4 (1) ここで、Yは、ポリエーテルポリオール(a11)と、
重合体ポリオール(a2)の合計100重量部当りのビ
ニル重合体(p)の含有量(重量部)と換言することも
できる。
【0012】(a1)に対するビニル重合体(p)の量
であるYが2重量部未満では、フォームの硬さが不十分
であり、且つ、モールド成型する場合はガスぬけが不十
分である。Yが式(1)を満足するときは、ポリウレタ
ンフォームを形成するポリマーの柔軟性が確保できるた
めに湿熱残留歪率が小さくなり、良好な弾性ポリウレタ
ンフォームが得られる。一方、Yが0.012X−1
5.6未満では、得られるフォームの硬さが不十分であ
り、0.012X+1.4を超えると、ポリウレタンフ
ォームを形成するポリマーの柔軟性が小さくなるために
湿熱残留歪率が大きくなる。
【0013】また(a1)、即ち(a11)、(a1
2)各々の末端第一級水酸基化率は、通常30〜90
%、好ましくは45〜85%である。末端第一級水酸基
化率が30%未満ではポリウレタンフォーム成形時の硬
化が遅く、90%を超えるとポリウレタンフォームを構
成するセルが独立気泡となり、フォームの収縮や割れと
いった不具合が生じる。(a1)の末端第一級水酸基化
率とは、(a1)中の全水酸基数に対する末端第一級水
酸基数の比率であり、1H核磁気共鳴分光法により測定
できる。
【0014】有機ポリイソシアネート成分(b)として
は、ポリウレタンに通常使用される公知のもの、例え
ば、 ・炭素数(NCO基中の炭素数を除く;以下のイソシア
ネートも同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート
[2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、2,4’−もしくは4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製
MDI等]; ・炭素数2〜18の脂肪族イソシアネート(ヘキサメチ
レンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等); ・炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート(イソフ
ォロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシア
ネート等); ・これらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、
カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ウレ
トジオン基、ビュウレット基、ウレトンイミン基、イソ
シアヌレート基またはオキサゾリドン基含有変性物等、
例えば、これらのいずれかの基を含有する変性MD
I);およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
【0015】これら(b)として例示したもののうち好
ましいものは、TDI単独、および下記MDI・TDI
混合物である。 MDI・TDI混合物:粗製MDIおよび/または変性
MDIと、TDIとの混合物であって、TDIが70重
量%以上のもの MDI・TDI混合物中のTDI含量が70重量%未満
では、発泡したポリウレタンフォームの圧縮残留歪率お
よび湿熱残留歪率が大きくなり、反発弾性率および伸び
が低下する。
【0016】整泡剤(c)はポリオール成分(a)に予
め混合しておいて用いてもよいし、ポリウレタンフォー
ムを製造する際に併用してもよい。整泡剤(c)として
は、下記一般式(2) R3SiO−(R2SiO)n−SiR3 (2) [式中、nは0〜3の整数、Rはアルキル基またはアリ
ール基である。]で表される低分子量シロキサン(c
1)からなる整泡剤を使用する。上記一般式(2)にお
いて、nは通常0〜3の整数、好ましくは0〜2の整数
である。Rはアルキル基および/またはアリール基を示
し、好ましくはメチル基である。nが3を超えると破泡
性を示し、ウレタンフォーム成形時にフォームが崩壊し
たり、セルが粗大化し実用に適さない。該(c1)の具
体例としては、トーレダウコーニングシリコーン(株)
製の「SRX−253」、「SH−200オイル」(粘
度1cSt)等が挙げられる。
【0017】(c1)と通常ウレタンフォームの発泡に
使用されるポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡
剤との違いを以下に説明する。本発明に使用されるポリ
オール(a)にポリエーテル変性ジメチルシロキサン系
整泡剤のうち整泡力の弱い(c2)[例えば日本ユニカ
ー(株)製の「L−3601」、トーレダウコーニング
シリコーン(株)製の「SF2969」等を単独で使用
すると整泡力が弱すぎてウレタンフォームのセルが粗大
化し実用に適さない。またポリエーテル変性ジメチルシ
ロキサン系整泡剤のうち整泡力が(c2)よりも強いも
の(c3)[例えば日本ユニカー(株)製の「SZ−1
306」、「L−5309」、トーレダウコーニングシ
リコーン(株)製の「SRX−274C」等を(c2)
に徐々に添加して使用すると整泡力が上がるためにウレ
タンフォームのセルは細かく均一になるが、セルが独立
気泡となり湿熱永久歪率が大きくなってしまう。一方整
泡剤として(c1)を単独、あるいは(c1)と(c
2)を併用した場合はウレタンフォームのセルは細かく
均一になり、しかも湿熱永久歪率は小さい。
【0018】本発明の方法において(c1)は必須であ
る。(c1)は単独で用いてもよいし、整泡力の弱いポ
リエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤(c2)を
併用してもよい。(c2)を併用する場合の(c2)の
使用量は、(c)100重量部中、通常80重量部以
下、好ましくは60重量部以下である。80重量部を超
えると、整泡力が弱すぎてウレタンフォームのセルが粗
大化し実用に適さない。
【0019】触媒(d)としては、ポリウレタンに通常
使用される公知のもの、例えば、 ・カルボン酸の金属塩(酢酸ナトリウム、オクチル酸
鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、スタナスオ
クトエート等); ・アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のアルコキシ
ドもしくはフェノキシド(ナトリウムメトキシド、ナト
リウムフェノキシド等); ・3級アミン類(トリエチルアミン、トリエチレンジア
ミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノメチルフ
ェノール、ピリジン等); ・4級アンモニウム塩(テトラエチルヒドロキシルアン
モニウム等); ・イミダゾール類(イミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール等);並びに、 ・スズ、アンチモン等の金属を含有する有機金属化合物
(テトラフェニルスズ、トリブチルアンチモンオキサイ
ド等)等が挙げられる。 これらのうち好ましいものは、3級アミン類およびスズ
またはアンチモンを含有するカルボン酸の金属塩または
有機金属化合物である。
【0020】本発明の方法において、必要により鎖延長
剤および/または架橋剤(e)を使用することができ
る。該(e)としては、ポリウレタンに通常使用できる
ものが用いられ、具体例としてはエチレングリコール、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
D−ソルビット等が挙げられ、さらにはこれらのものに
活性水素当量が150以下となるようにプロピレンオキ
シドおよび/またはエチレンオキシドを付加させたもの
も包含される。とくにグリセリンにエチレンオキシドを
付加させたものはポリウレタンフォームの湿熱残留歪率
を小さくする効果がある。
【0021】本発明の製法における水、(b)、
(c)、(d)および(e)各成分の使用量は次の通り
である。水の使用量は、(a)100重量部当り、通常
3.5〜8重量部、好ましくは4.0〜5.5重量部で
ある。3.5重量部未満では発泡倍率が小さく発泡した
ポリウレタンフォームの密度が40kg/m3 以下とな
らず、また8重量部を超えると、発泡が不安定となり実
用に適さない。(b)の使用量は、NCO指数[ポリオ
ール成分(水、(e)を含む)中の活性水素基1当量当
りの(b)のイソシアネート基の当量数×100]が通
常70〜130、好ましくは85〜115となる量であ
る。NCO指数が70未満ではフォームの圧縮残留歪率
および湿熱残留歪率が大きくなり、また硬化時間が長く
なって生産性が低下し、130を超えると発泡したポリ
ウレタンフォームが脆くなり実用に適さない。(c)は
(a)100重量部当り通常0.1〜5重量部、好まし
くは0.3〜2.5重量部である。(d)は(a)10
0重量部当り通常0.1〜5重量部である。(e)は
(a)100重量部当り通常0〜10重量部、好ましく
は1〜7重量部である。
【0022】ポリオール成分(a)[具体的には(a1
1)および(a2)]と、(c)、(d)、水および必
要により(e)の各成分とを混合したものと、有機ポリ
イソシアネート成分(b)とを通常の方法により攪拌、
混合して発泡させることにより、弾性ポリウレタンフォ
ームが得られる。
【0023】本発明の方法を用いた自動車シートバック
用弾性ポリウレタンフォーム等の製造は、通常モールド
成型により行われる。また本発明の方法を用いた弾性ポ
リウレタンフォームの生産方式としてはコールドキュア
ー方式が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。な
お、実施例および比較例中の発泡処方欄の数値は重量部
を示す。
【0025】実施例1〜7および比較例1〜11 表1〜3に示した発泡処方に従って、金型内でポリウレ
タンフォームを発泡し、金型から取り出して、一昼夜放
置後ポリウレタンフォームを切断して、その物性を測定
した。その結果を表1〜3に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】(使用原料の記号の説明) ポリエーテルポリオール(a11); a11−1:グリセリンのプロピレンオキシド−エチレ
ンオキシド付加物、活性水素当量=1000、エチレン
オキシドの末端含有量14重量%、末端第一級水酸基化
率66% a11−2:グリセリンのプロピレンオキシド−エチレ
ンオキシド付加物、活性水素当量=1300、エチレン
オキシドの末端含有量15重量%、末端第一級水酸基化
率73% a11−3:グリセリンのプロピレンオキシド−エチレ
ンオキシド付加物、活性水素当量=1600、エチレン
オキシドの末端含有量16重量%、末端第一級水酸基化
率78%
【0030】重合体ポリオール(a2)〔ポリエーテル
ポリオール(a12)中でビニルモノマーを重合したも
の〕; a2−1:a12−1(a11−3と同じ組成)中でア
クリロニトリルおよびスチレンを重合して得たもの、ア
クリロニトリル含有量20重量%、スチレン含有量20
重量% a2−2:a12−1(a11−3と同じ組成)中でア
クリロニトリル、スチレンおよび塩化ビニリデンを重合
して得たもの、アクリロニトリル含有量15重量%、ス
チレン含有量20重量%、塩化ビニリデン含有量5重量
【0031】その他のポリオール(a3)〔本発明の
(a11)、(a2)以外のポリオール〕; a3−1:グリセリンのプロピレンオキシド−エチレン
オキシド付加物、活性水素当量=2000、エチレンオ
キシドの末端含有量16重量%、末端第一級水酸基化率
82% a3−2:グリセリンのプロピレンオキシド付加物、活
性水素当量=1300、末端第一級水酸基化率0% a3−3:グリセリンのプロピレンオキシド−エチレン
オキシド付加物、活性水素当量=1600、エチレンオ
キシドの末端含有量30重量%、末端第一級水酸基化率
95%
【0032】有機ポリイソシアネート成分(b); b−1:日本ポリウレタン工業(株)製コロネートT−
80(TDI、NCO%=48.3) b−2:(TDI/粗製MDI=80/20混合物、N
CO%=44.7) その他の有機ポリイソシアネート成分(b2)〔本発明
の(b)以外の有機ポリイソシアネート〕; b2−1:(TDI/粗製MDI=50/50混合物、
NCO%=39.7)
【0033】低分子量シロキサン系整泡剤(c1); c1−1:トーレダウコーニングシリコーン(株)製S
RX−253 ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤のうち整
泡力の弱いもの(c2); c2−1:日本ユニカー(株)製のL−3601 ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤のうち整
泡力が(c2)よりも強いもの(本発明の範囲外)(c
3); c3−1:トーレダウコーニングシリコーン(株)製S
RX−274C 上記以外の本発明の範囲外の整泡剤〔(c1)以外のシ
ロキサン〕; c4−1:トーレダウコーニングシリコーン(株)製S
H−200オイル(粘度10cSt)
【0034】触媒(d); d−1:活剤ケミカル(株)製ミニコールL−1020
(トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコー
ル溶液) d−2:東ソー(株)製TOYOCAT ET(ビス−
N,N−ジメチルアミノエチルエーテルの70%ジプロ
ピレングリコール溶液)
【0035】鎖延長剤、架橋剤(e); e−1:ジエタノールアミン e−2:グリセリンのエチレンオキシド付加物、活性水
素当量=70 e−3:グリセリンのエチレンオキシド付加物、活性水
素当量=120
【0036】(発泡条件) 金型形状:400mm×400mm×100mm 材質 :アルミニウム製 金型温度:62±2℃ 発泡方法:(b)、(b2)以外の上記の各成分及び水
をプレミックスした後、(b)又は(b2)を加えて6
秒間攪拌し金型に注入した。 ミキシング方法:ハンドミキシング 攪拌羽回転数:5000回転/分 原料温度:25±1℃
【0037】(表1〜3における記号の説明) A:(a11)と(a12)の数平均の活性水素当量、
又は(a12)と(a3)の数平均の活性水素当量をX
としたときの、0.012X+1.4の値 B:(a11)、(a2)及び(a3)の合計100重
量部当りのビニル重合体含量(重量部)
【0038】(表1〜3における表面状態欄の語句の説
明) 良好:ウレタンフォームのセルが細かく均一になってい
る状態。 粗大:ウレタンフォームのセルが粗大で不均一になって
いる状態。
【0039】(表1〜3における物性欄の記号の説明) イ:ポリウレタンフォームの見かけ密度を示す。単位は
kg/m3。 ロ:ポリウレタンフォームの硬さを示す。単位はkg
f。 ハ:ポリウレタンフォームの反発弾性率を示す。単位は
%。 ニ:ポリウレタンフォームの圧縮残留歪率を示す。単位
は%。 ホ:ポリウレタンフォームの湿熱残留歪率を示す。単位
は%。(上記イ〜ホのフォーム物性の測定はJIS K
6401に準拠した。ただし湿熱残留歪率の測定は圧
縮残留歪率測定時の条件70℃×22時間を 50℃、
95%R.H.×22時間にして測定した。) ヘ:ポリウレタンフォームの伸び率を示す。単位は%。
(上記ヘのフォーム物性の測定はJIS K 6301
に準拠した。)
【0040】
【発明の効果】本発明の方法を用いることにより、従来
よりも低密度(20〜40kg/m3)で且つ湿熱残留
歪率が小さい弾性ポリウレタンフォームを製造すること
が可能となる。上記効果を奏することから本発明の方法
を用いて得られる弾性ポリウレタンフォームは、自動車
シートバック用に特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08G 18/63 101:00)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記ポリオール成分(a)と下記整泡剤
    (c)とを組み合わせてなる密度20〜40kg/m3
    の弾性ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物。 ポリオール成分(a):活性水素当量が500〜180
    0であり、末端第一級水酸基化率が30〜90%のポリ
    エーテルポリオール(a1)と、ビニル重合体(p)か
    らなるポリオール成分であり、ビニル重合体(p)が、
    該ポリエーテルポリオール(a1)の少なくとも一部の
    中で重合された重合体であり、(a1)と(p)の合計
    100重量部当りのビニル重合体(p)の量(重量部)
    (Y)が、2重量部以上で、且つ、(a1)の活性水素
    当量(X)とYとの間で、次式 0.012X−15.6≦Y≦0.012X+1.4 (1) を満足する範囲であるポリオール成分。 整泡剤(c):一般式 R3SiO−(R2SiO)n−SiR3 (2) [式中、nは0〜3の整数、Rはアルキル基またはアリ
    ール基である。]で表される低分子量シロキサン(c
    1)からなる整泡剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリオール組成物を用い
    るポリウレタンフォームの製法であって、該ポリオール
    成分(a)と有機ポリイソシアネート成分(b)と、
    (a)100重量部当り3.5〜8重量部の水とを、整
    泡剤(c)と触媒(d)の存在下で発泡反応させて、密
    度20〜40kg/m3 の弾性ポリウレタンフォームを
    製造する方法。
  3. 【請求項3】 さらに鎖延長剤および/または架橋剤
    (e)を加えて発泡反応させる請求項2記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ポリオール成分(a)が、 (a11):活性水素当量が500〜1800、末端第
    一級水酸基化率が30〜90%のポリエーテルポリオー
    ルと、 (a2) :活性水素当量が500〜1800、末端第
    一級水酸基化率が30〜90%のポリエーテルポリオー
    ル(a12)中でビニルモノマーを重合した重合体ポリ
    オールとからなるポリオール成分であり、該ポリエーテ
    ルポリオール(a1)が、(a11)と(a12)によ
    り構成され、(a11)と(a12)は同じでも違って
    いてもよい請求項2または3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 モールド成形方法により発泡反応を行わ
    せる請求項2〜4のいずれか記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 (b)が、TDI単独または下記MDI
    ・TDI混合物である請求項2〜5のいずれか記載の製
    造方法。 MDI・TDI混合物:粗製MDIおよび/または変性
    MDIと、TDIとの混合物であって、TDIが70重
    量%以上のもの
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