JPH089641B2 - 抵分子量キトサンの製造方法 - Google Patents
抵分子量キトサンの製造方法Info
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- JPH089641B2 JPH089641B2 JP63114905A JP11490588A JPH089641B2 JP H089641 B2 JPH089641 B2 JP H089641B2 JP 63114905 A JP63114905 A JP 63114905A JP 11490588 A JP11490588 A JP 11490588A JP H089641 B2 JPH089641 B2 JP H089641B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明の低分子量キトサンに関し、更に詳しくは着色
の少ない低分子量キトサンの製造方法に関する。
の少ない低分子量キトサンの製造方法に関する。
(従来の技術及びその問題点) キトサンの原料であるキチンはカミやエビの甲殻中に
含まれる天然高分子物であり、多量に入手でき、その誘
導体であるキトサンは特異な性質、例えば、塩基性、保
湿性、生理活性等を有することから水処理技術の凝集
剤、化粧品原料、医療用材料、食品添加剤等の各分野で
注目されている。
含まれる天然高分子物であり、多量に入手でき、その誘
導体であるキトサンは特異な性質、例えば、塩基性、保
湿性、生理活性等を有することから水処理技術の凝集
剤、化粧品原料、医療用材料、食品添加剤等の各分野で
注目されている。
上記キトサンは通常0.5%酢酸水溶液中0.5重量%濃度
の粘度(20℃、以下同じ)が100cps以上の高分子物であ
り、殆どの一般的溶剤に不溶性であって、唯一酸性の水
に可溶であるが、濃度の上昇とともに液の粘度が著しく
高くなり、例えば、数%以上では殆どゲル化して使用上
取扱い困難となっている。
の粘度(20℃、以下同じ)が100cps以上の高分子物であ
り、殆どの一般的溶剤に不溶性であって、唯一酸性の水
に可溶であるが、濃度の上昇とともに液の粘度が著しく
高くなり、例えば、数%以上では殆どゲル化して使用上
取扱い困難となっている。
従ってキトサンを低分子量化して高濃度且つ低粘度の
キトサン水溶液を得るために種々の提案がなされてい
る。
キトサン水溶液を得るために種々の提案がなされてい
る。
キトサンを低分子量化する代表的な方法としては、キ
トサン水溶液を酸化剤によって分解する方法があるが、
この方法は原料キトサン自体が高濃度にならないこと及
び酸化剤として高価且つ毒性の高いものが必要で、生産
性が低く工業的には利用できない。
トサン水溶液を酸化剤によって分解する方法があるが、
この方法は原料キトサン自体が高濃度にならないこと及
び酸化剤として高価且つ毒性の高いものが必要で、生産
性が低く工業的には利用できない。
又、固定状のキトサンを媒体中に分散させ、これを酸
化剤で分解する方法も知られており、この方法では5%
酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が1,000乃至1万cpsの
範囲の分子量のキトサンの製造には有用であるが、更に
反応を進めて5%酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が20
0cps以下の分子量のキトサンにすると、脱アミノ基反応
や強い着色が生じ高品質の低分子量キトサンが得られな
いという問題がある。
化剤で分解する方法も知られており、この方法では5%
酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が1,000乃至1万cpsの
範囲の分子量のキトサンの製造には有用であるが、更に
反応を進めて5%酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が20
0cps以下の分子量のキトサンにすると、脱アミノ基反応
や強い着色が生じ高品質の低分子量キトサンが得られな
いという問題がある。
従って本発明の目的は脱アミノ基反応や着色等の問題
を生じることなく低分子量のキトサンを安価且つ安全な
薬剤によって生産性良く提供することである。
を生じることなく低分子量のキトサンを安価且つ安全な
薬剤によって生産性良く提供することである。
(問題点を解決するための手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、キトサンを低分子量化する方法
において、固体状キトサンを液媒体中に分散させて塩素
以外の酸化剤によって5%酢産水溶液中10重量%濃度の
粘度が100乃至10万cpsの範囲の分子量に迄低分子量化さ
せ、その後反応を中断して生成キトサンを単離し、これ
を再度液媒体中に分散又は溶解して該酸化剤によって5
%酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が200cps以下に迄低
分子量化することを特徴とする低分子量キトサンの製造
方法である。
において、固体状キトサンを液媒体中に分散させて塩素
以外の酸化剤によって5%酢産水溶液中10重量%濃度の
粘度が100乃至10万cpsの範囲の分子量に迄低分子量化さ
せ、その後反応を中断して生成キトサンを単離し、これ
を再度液媒体中に分散又は溶解して該酸化剤によって5
%酢酸水溶液中10重量%濃度の粘度が200cps以下に迄低
分子量化することを特徴とする低分子量キトサンの製造
方法である。
(作用) キトサンの低分子量化反応を2段階で行い、途中でキ
トサンを単離して再度分解反応を行うことによって、脱
アミノ基反応及び着色等を生じることなく高品質の且つ
無着色の低分子量キトサンが容易に提供される。
トサンを単離して再度分解反応を行うことによって、脱
アミノ基反応及び着色等を生じることなく高品質の且つ
無着色の低分子量キトサンが容易に提供される。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細しく
説明する。
説明する。
本発明において使用するキトサンとは、カニやエビの
甲殻或いはキノコ等に含まれている天然高分子物の1種
であるキチンを脱アセチル化して得られるものであり、
又、キトサン自体を市場から入手して本発明において使
用することができる。これらのキトサンは通常白色の粉
末であり、0.5%酢酸水溶液中0.5重量%濃度の粘度が10
0cps以上の分子量を有している。
甲殻或いはキノコ等に含まれている天然高分子物の1種
であるキチンを脱アセチル化して得られるものであり、
又、キトサン自体を市場から入手して本発明において使
用することができる。これらのキトサンは通常白色の粉
末であり、0.5%酢酸水溶液中0.5重量%濃度の粘度が10
0cps以上の分子量を有している。
本発明においては上記キトサンを水、アルコール或い
はそれらの混合物中に約0.1乃至30重量%の濃度で分散
させて分散液を調製する。この中に酸化剤を加え好まし
くは30乃至100℃の温度で1乃至24時間混合攪拌してキ
トサンを酸化分解して低分子量化を行う。反応の進行に
従って低分子量化が進み、やがてキトサンが黄色に着色
する本発明ではこの黄色の着色又は粘度の変化を目安と
し、黄色の着色が始まる以前又は若干黄色になった段階
或いは所定の粘度になった時に反応を終了する。
はそれらの混合物中に約0.1乃至30重量%の濃度で分散
させて分散液を調製する。この中に酸化剤を加え好まし
くは30乃至100℃の温度で1乃至24時間混合攪拌してキ
トサンを酸化分解して低分子量化を行う。反応の進行に
従って低分子量化が進み、やがてキトサンが黄色に着色
する本発明ではこの黄色の着色又は粘度の変化を目安と
し、黄色の着色が始まる以前又は若干黄色になった段階
或いは所定の粘度になった時に反応を終了する。
反応終了後反応液をろ過しキトサンを反応液、副生物
及び残余の酸化剤から分離し、必要に応じて水又はアル
コール或いはこれらの混合物で十分に洗浄する。この段
階で得られるキトサンは5%酢酸水溶液中10重量%濃度
の粘度が100乃至10万cpsの範囲の分子量となっている。
及び残余の酸化剤から分離し、必要に応じて水又はアル
コール或いはこれらの混合物で十分に洗浄する。この段
階で得られるキトサンは5%酢酸水溶液中10重量%濃度
の粘度が100乃至10万cpsの範囲の分子量となっている。
以上の1段階目の反応を使用する酸化剤としては過酸
化水素、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、臭素、亜硝
酸塩、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩、過酢酸等公知の
酸化剤でよく、塩としてはナトリウム、カリウム、アン
モニウム等の如く一般的なものでよい。又、これらの酸
化剤の使用量は酸化剤の種類や反応条件によって一概に
は規定できないが、一般的にはキトサン100重量部当り
0.05乃至20重量部の範囲が好ましい。本発明において特
に好ましい酸化剤は取扱い容易で且つ危険性の少ない過
酸化物、特に過酸化水素である。
化水素、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、臭素、亜硝
酸塩、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩、過酢酸等公知の
酸化剤でよく、塩としてはナトリウム、カリウム、アン
モニウム等の如く一般的なものでよい。又、これらの酸
化剤の使用量は酸化剤の種類や反応条件によって一概に
は規定できないが、一般的にはキトサン100重量部当り
0.05乃至20重量部の範囲が好ましい。本発明において特
に好ましい酸化剤は取扱い容易で且つ危険性の少ない過
酸化物、特に過酸化水素である。
本発明の第2段階目の反応では、上記で得られたキト
サンを上記第1段階目と同様な操作を繰返すことによっ
て目的とする低分子量キトサンが得られるが、その他の
方法としては、第1段階目で得られたキトサンを酢酸、
ギ酸、乳酸等の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸
の稀薄水溶液に溶解してこの溶液を前記酸化剤によって
好ましくは20乃至50℃で2時間乃至2週間の条件で同様
に分解して低分子量化を行ってもよい。更に生成物であ
る低分子量化キトサンが化粧品や食品関係に使用される
場合には酵素や微生物を用いて分解を行って毒性等の心
配をなくすこともできる。勿論本発明においては上記第
2段階目の反応は第1段階目の反応に引続いて行う必要
はなく、予め第1段階目で得られると同様な分子量のキ
トサンを他から入手して十分に精製後に上記第2段階目
の反応を行ってもよい。
サンを上記第1段階目と同様な操作を繰返すことによっ
て目的とする低分子量キトサンが得られるが、その他の
方法としては、第1段階目で得られたキトサンを酢酸、
ギ酸、乳酸等の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸
の稀薄水溶液に溶解してこの溶液を前記酸化剤によって
好ましくは20乃至50℃で2時間乃至2週間の条件で同様
に分解して低分子量化を行ってもよい。更に生成物であ
る低分子量化キトサンが化粧品や食品関係に使用される
場合には酵素や微生物を用いて分解を行って毒性等の心
配をなくすこともできる。勿論本発明においては上記第
2段階目の反応は第1段階目の反応に引続いて行う必要
はなく、予め第1段階目で得られると同様な分子量のキ
トサンを他から入手して十分に精製後に上記第2段階目
の反応を行ってもよい。
以上の第2段階で得られるキトサンの分子量は5%酢
酸水溶液中10重量%濃度の粘度が200cps以下となってお
り、殆ど着色がなく、又、脱アミノ基反応を生じていな
い白色の固体であり、酸性の水に対して高濃度に溶解さ
せることができ、又、特に分子量の低いものは中性の水
に対しても優れた溶解性を有している。
酸水溶液中10重量%濃度の粘度が200cps以下となってお
り、殆ど着色がなく、又、脱アミノ基反応を生じていな
い白色の固体であり、酸性の水に対して高濃度に溶解さ
せることができ、又、特に分子量の低いものは中性の水
に対しても優れた溶解性を有している。
又、本発明では上記2段階目の反応における温度、反
応時間、酸化剤の種類や量等の調整によって種々の分子
量のキトサンが任意に得られる。従って本発明にいう
「低分子量キトサン」とは、分子量が数百乃至数千程度
のキトオリゴ糖及び分子量数千乃至数万の低分子量キト
サンの双方を含む。
応時間、酸化剤の種類や量等の調整によって種々の分子
量のキトサンが任意に得られる。従って本発明にいう
「低分子量キトサン」とは、分子量が数百乃至数千程度
のキトオリゴ糖及び分子量数千乃至数万の低分子量キト
サンの双方を含む。
又、本発明では上記の如くして得られる低分子量キト
サンは、そのまま空気中に放置しておくと徐々に黄色に
着色するものであるが、この着色を防止できる方法を見
い出した。
サンは、そのまま空気中に放置しておくと徐々に黄色に
着色するものであるが、この着色を防止できる方法を見
い出した。
すなわち、上記低分子量キトサンは粉末、分散液又は
水溶液の状態でも時間の経過とともに徐々に黄色に変色
するが、低分子量キトサンの分散液、水溶液又は酸性の
水溶液に少量の酸化剤、好ましくは過酸化水素を約0.01
乃至2重量%の濃度に加えておくことにより、理由は不
明であるが、上記の変色は全く生じることがなく、無色
又は白色の状態に長期間保存可能であることを見い出し
た。使用に際しては例えば加熱や還元剤等によって過酸
化物を分解すればよい。
水溶液の状態でも時間の経過とともに徐々に黄色に変色
するが、低分子量キトサンの分散液、水溶液又は酸性の
水溶液に少量の酸化剤、好ましくは過酸化水素を約0.01
乃至2重量%の濃度に加えておくことにより、理由は不
明であるが、上記の変色は全く生じることがなく、無色
又は白色の状態に長期間保存可能であることを見い出し
た。使用に際しては例えば加熱や還元剤等によって過酸
化物を分解すればよい。
尚、本発明における粘度の数値はB型粘度計を使用し
20℃で30回転の条件で測定した値である。
20℃で30回転の条件で測定した値である。
(効果) 以上の如き本発明によれば、キトサンの低分子量化反
応を2段階で行い、途中でキトサンを単離して再度分解
反応を行うことによって、脱アミノ基反応及び着色等を
生じることなく高品質の且つ無着色の低分子量キトサン
が容易に提供される。
応を2段階で行い、途中でキトサンを単離して再度分解
反応を行うことによって、脱アミノ基反応及び着色等を
生じることなく高品質の且つ無着色の低分子量キトサン
が容易に提供される。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準である。
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準である。
実施例1 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度2,000c
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭化ナトリウム20部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、得られたキトサンを5%酢酸水溶液に濃度10%にな
るように溶解した。この溶液の粘度は約1,500cpsであっ
た。この溶液200部に30%過酸化水素水を下記第1表に
記載の条件で添加及び反応させ種々の粘度のキトサン水
溶液を得た。
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭化ナトリウム20部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、得られたキトサンを5%酢酸水溶液に濃度10%にな
るように溶解した。この溶液の粘度は約1,500cpsであっ
た。この溶液200部に30%過酸化水素水を下記第1表に
記載の条件で添加及び反応させ種々の粘度のキトサン水
溶液を得た。
上記で得られたキトサン水溶液はいずれも殆ど無色で
あり、中和後透析処理により低分子量不純物を除き凍結
乾燥して低分子量キトサンの白色粉末を得た。尚、表中
の粘度7.2cps及び10.3cpsのものは前pH領域において水
溶性であった。
あり、中和後透析処理により低分子量不純物を除き凍結
乾燥して低分子量キトサンの白色粉末を得た。尚、表中
の粘度7.2cps及び10.3cpsのものは前pH領域において水
溶性であった。
又、これらの低分子量キトサンの水溶液は殆ど無色透
明であり、約1週間放置すると若干黄色に着色したが、
同一の溶液に過酸化水素を0.3%の濃度に加えた溶液は
いずれも3ケ月間保存しても全く着色しなかった。
明であり、約1週間放置すると若干黄色に着色したが、
同一の溶液に過酸化水素を0.3%の濃度に加えた溶液は
いずれも3ケ月間保存しても全く着色しなかった。
実施例2 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度2,000c
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム20部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、得られたキトサンを2,000部の水に再分散させ再び6
0℃に加熱し、攪拌しながら過炭酸ナトリウム20重量部
を添加して60℃に保持しつつ4時間反応させた。その後
冷却ろ過及び水洗して凍結乾燥し、殆ど白色の低分子量
キトサン164部を得た。このものの水溶液の粘度は5%
酢酸水溶液中10%濃度で120cpsを示し、着色が殆ど無い
溶液であった。
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム20部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、得られたキトサンを2,000部の水に再分散させ再び6
0℃に加熱し、攪拌しながら過炭酸ナトリウム20重量部
を添加して60℃に保持しつつ4時間反応させた。その後
冷却ろ過及び水洗して凍結乾燥し、殆ど白色の低分子量
キトサン164部を得た。このものの水溶液の粘度は5%
酢酸水溶液中10%濃度で120cpsを示し、着色が殆ど無い
溶液であった。
比較例1 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度2,000c
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、80℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム20部を添加して80℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、黄色の低分子量キトサン170部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で880cpsを示し、低分子量化が不十分であるとともに
黄色に着色した溶液であった。
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、80℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム20部を添加して80℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、黄色の低分子量キトサン170部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で880cpsを示し、低分子量化が不十分であるとともに
黄色に着色した溶液であった。
比較例2 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度2,000c
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム40部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、白色の低分子量キトサン176部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で1,220cpsを示し、低分子量化が不十分であった。
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、60℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム40部を添加して60℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、白色の低分子量キトサン176部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で1,220cpsを示し、低分子量化が不十分であった。
比較例3 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度2,000c
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、80℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム40部を添加して80℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、黄色の低分子量キトサン162部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で450cpsを示し、低分子量化は幾分進行したが、強く
黄色に着色した溶液となった。
ps)200部を4,000部の水中に分散させ、80℃の温度で攪
拌しながら過炭酸ナトリウム40部を添加して80℃に保持
しながら4時間反応させた。その後冷却ろ過及び水洗
し、凍結乾燥し、黄色の低分子量キトサン162部を得
た。このものの水溶液の粘度は5%酢酸水溶液中10%濃
度で450cpsを示し、低分子量化は幾分進行したが、強く
黄色に着色した溶液となった。
以上の比較例から明らかな様にキトサンの低分子量化
にあたり、反応温度を上昇させたり、酸化剤の使用量を
上げても、それ以上の低分子量化は進行せず、逆に副反
応が生じて著しく黄色に変色するものであった。
にあたり、反応温度を上昇させたり、酸化剤の使用量を
上げても、それ以上の低分子量化は進行せず、逆に副反
応が生じて著しく黄色に変色するものであった。
実施例3 キトサン(0.5%酢酸水溶液中0.5%濃度で粘度1,000c
ps)100部を2,000部の水中に分散させ、室温で攪拌しな
がら炭酸ナトリウム2.5部及びメタ過ヨウ素酸ナトリウ
ム2.5部を添加して室温に保持しながら8時間反応させ
た。その後冷却ろ過及び水洗し、得られたキトサンを3
%塩酸に10%濃度となる様に溶解させた。この溶液の粘
度は320cpsであった。この溶液200部に臭素水溶液(臭
素2部、臭化ナトリウム4部及び水30部)を攪拌しなが
ら滴下した。滴下によりキトサンが析出するがしばらく
攪拌することにより溶解した。そのまま室温で2日間反
応させると粘度が10cpsとなった。次に炭酸ナトリウム
水溶液でpH8乃至9迄中和しシアン化水素化ホウ素ナト
リウム1部を添加して室温で3時間反応させ還元処理を
する。次に透析を行って脱塩し、凍結乾燥して低分子量
キトサン15部を得た。このものの水溶液の粘度は5%酢
酸水溶液中10%濃度で9.5cpsを示し、着色が殆ど無い溶
液であった。
ps)100部を2,000部の水中に分散させ、室温で攪拌しな
がら炭酸ナトリウム2.5部及びメタ過ヨウ素酸ナトリウ
ム2.5部を添加して室温に保持しながら8時間反応させ
た。その後冷却ろ過及び水洗し、得られたキトサンを3
%塩酸に10%濃度となる様に溶解させた。この溶液の粘
度は320cpsであった。この溶液200部に臭素水溶液(臭
素2部、臭化ナトリウム4部及び水30部)を攪拌しなが
ら滴下した。滴下によりキトサンが析出するがしばらく
攪拌することにより溶解した。そのまま室温で2日間反
応させると粘度が10cpsとなった。次に炭酸ナトリウム
水溶液でpH8乃至9迄中和しシアン化水素化ホウ素ナト
リウム1部を添加して室温で3時間反応させ還元処理を
する。次に透析を行って脱塩し、凍結乾燥して低分子量
キトサン15部を得た。このものの水溶液の粘度は5%酢
酸水溶液中10%濃度で9.5cpsを示し、着色が殆ど無い溶
液であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−186504(JP,A) 特公 昭56−33401(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】キトサンを低分子量化する方法において、
固体状キトサンを液媒体中に分散させて塩素以外の酸化
剤によって5%酢酸水溶液中10重量%濃度の20℃におけ
る粘土が100乃至10万cpsの範囲の分子量に迄低分子量化
させ、その後反応を中断して生成キトサンを単離し、こ
れを再度液媒体中に分散又は溶解して該酸化剤によって
5%酢酸水溶液10重量%濃度を20℃における粘度が200c
ps以下に迄低分子量化することを特徴とする低分子量キ
トサンの製造方法。 - 【請求項2】5%酢酸水溶液中10重量%濃度の20℃にお
ける粘度が10万cps以下のキトサンの水溶液及びこの中
に溶解した酸化剤とからなるキトサン水溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63114905A JPH089641B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | 抵分子量キトサンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63114905A JPH089641B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | 抵分子量キトサンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01287102A JPH01287102A (ja) | 1989-11-17 |
JPH089641B2 true JPH089641B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=14649562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63114905A Expired - Fee Related JPH089641B2 (ja) | 1988-05-13 | 1988-05-13 | 抵分子量キトサンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089641B2 (ja) |
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