JPH0896351A - フレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてなるフロッピーディスク - Google Patents

フレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてなるフロッピーディスク

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JPH0896351A
JPH0896351A JP6225105A JP22510594A JPH0896351A JP H0896351 A JPH0896351 A JP H0896351A JP 6225105 A JP6225105 A JP 6225105A JP 22510594 A JP22510594 A JP 22510594A JP H0896351 A JPH0896351 A JP H0896351A
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magnetic recording
tape
flexible magnetic
recording disk
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JP6225105A
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Toshihiko Tomita
俊彦 富田
Hitoshi Matsuoka
均 松岡
Shinji Suzuki
伸治 鈴木
Masao Nakamura
正雄 中村
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】テープ全体の総厚みが薄いにも関わらず、接着
性に優れ、接着剤層の変形等の生じないフレキシブル磁
気記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてな
るフロッピーディスクを提供する。 【構成】テープ基材10と、このテープ基材10の表裏
両面に形成された感圧性接着剤層11とからなる3層構
造のフレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テープで
ある。そして、上記テープ基材10全面に、複数の微小
凹部12が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子機器用磁気
フロッピーディスクを構成するフレキシブル磁気記録デ
ィスクと、センターコアとを接着するフレキシブル磁気
記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてなる
フロッピーディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】3.5インチ以下の小形フレキシブル磁
気記録ディスクは、記録密度が高いために、キャッチン
グ精度(ディスク上のデータを正確にキャッチするため
の位置精度)をこれまで以上に高める必要がある。この
ため、上記小形フレキシブル磁気記録ディスクには、そ
の中央部に設けられた孔に金属製のセンターコアが嵌合
され固定されている。
【0003】上記フレキシブル磁気記録ディスク孔にセ
ンターコアを嵌合・固定する方法としては、ディスク孔
の内周縁に沿った環状部分と、センターコアの外周縁に
沿った環状部分とを接着する必要がある。この接着方法
としては、例えば、従来から、下記の〜に示す接着
方法が採用されている。
【0004】基材に、接着剤を塗布または含浸させた
シートをリング状に打ち抜いて作製した接着リングを用
い、これを介して接着する。 接着剤自体のシートをリング状に打ち抜いて接着リン
グを介して接着する。 液状接着剤を、ディスクとセンターコアの接着部分に
塗布して接着帯を形成してこの接着帯を介して接着す
る。 両面テープをリング状に打ち抜いたものを用い、これ
を介して接着する。
【0005】しかし、上記の両面テープを用いる場
合、離型紙を使用するために、接着剤層としては一定の
塗布厚みを持たせなければならず、作製する磁気フロッ
ピーディスクによってはさらに薄い塗布厚みでなければ
ならないものがある。このようなフロッピーディスクに
は、両面テープを使用することはできないという問題が
ある。
【0006】さらに、上記従来の両面テープとしては、
例えば、テープ基材の厚みが47μm、接着剤層の厚み
が各々49μmの総厚み145μmのものがあげられ、
上記接着剤層の収縮により層厚みにばらつきが生じ、フ
レキシブル磁気記録ディスクとセンターコアとを貼り合
わせた後、フレキシブル磁気記録ディスクに、センター
コアに対して放射状に皺が形成される(太陽マークの形
成)という技術上の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記両面
テープを用いた接着方法に関して、上記のような問題が
ある。しかし、このような問題があるにも関わらず、現
在の接着方法としては、両面テープを用いた接着が主流
であり、この接着方法が実施されている。これは、フレ
キシブル磁気記録ディスクとセンターコアの貼り合わせ
が瞬時にできるため、固定治具が不要であり、生産性と
いう点において有利となるからである。両面テープをこ
のような目的に用いるためには、この使用目的に適する
ように、両面テープをリング状にカットする必要があ
る。このリング状にカットする工程では、精密な作業が
必要とされ、しかも良好な再現性が要求される。
【0008】さらに、フレキシブル磁気記録ディスク
は、磁気ヘッドとの接触状態を一定にするため、その接
触部分近傍においては常に平坦な状態を保つ必要があっ
た。特に、電子カメラや電子手帳等の小形電子機器用磁
気フロッピーディスクに対する要求として、このフロッ
ピーディスクを小形かつ極力薄くすることが絶対的に必
要な条件としてあげられている。
【0009】上記フロッピーディスクを薄くするために
は、構成部品であるフレキシブル磁気記録ディスクを薄
くするとともに、薄いセンターコアと両面テープの超薄
化が要望されている。
【0010】しかしながら、上記の両面テープはもち
ろん、前記〜の接着方法のいずれの方法も、フレキ
シブル磁気記録ディスクとセンターコアとの接着部に発
生するディスクのうねりや、波うったような微細な凹
凸、いわゆる太陽マークの発生を防止することはできな
かった。
【0011】さらに、上記両面テープでは、接着剤を塗
布した際にテープ基材が伸びるために、超薄膜化された
両面テープのテープ基材に、接着剤を均一に塗布するこ
ともできなかった。
【0012】そして、両面テープの接着剤層が厚いと、
両面テープを構成する各部材の熱・湿度膨脹係数や残留
熱歪等が微妙に異なるため、耐候試験のように、種々の
温度・湿度の環境下におかれると、前記のうねりや波う
ち現象が局部的に発生し成長する傾向がみれらる。その
結果、接着部分近傍の内周トラックでは、その影響を受
けて、磁気ヘッドとの接触状態が不安定になり、モジュ
レーションやトラック品質が低下する現象が見受けられ
た。
【0013】上記太陽マークの発生を低減する接着方法
として、両面粘着テープを分割して用い、これによりフ
レキシブル磁気記録ディスクとセンターコアとを部分的
に接着する方法が提案されている(実開昭63−105
971号公報、特開平3−23767号公報)。上記方
法によれば、太陽マークの発生は低減することができる
が、接着剤層の接着面積が小さくなることによる接着力
の減少に伴い、フロッピーディスクが回転するに従っ
て、フレキシブル磁気記録ディスクとセンターコアのず
れが大きくなったり、剥離し易いという問題があった。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、テープ全体の総厚みが薄いにも関わらず、接着
性に優れ、接着剤層の変形等の生じないフレキシブル磁
気記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてな
るフロッピーディスクの提供をその目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、テープ基材と、このテープ基材の表裏両
面に形成された感圧性接着剤層を備えたフレキシブル磁
気記録ディスク接着用両面テープであって、上記テープ
基材全面に、複数の微小凹部が形成されているフレキシ
ブル磁気記録ディスク接着用両面テープを第1の要旨と
し、中心部に孔が設けられたフレキシブル磁気記録ディ
スクと、このフレキシブル磁気記録ディスクの孔に嵌合
接着された略円板状のセンターコアとを備えたフロッピ
ーディスクであって、上記フレキシブル磁気記録ディス
クの孔の内周縁部と、上記センターコア外周縁部とが、
上記フレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テープを
介して接着されているフロッピーディスクを第2の要旨
とする。
【0016】
【作用】すなわち、本発明者らは、総厚みを薄くすると
ともに、接着性等に優れたテープを得ることを目的に研
究を重ねた。そのなかで、両面テープ構成材料のうち、
テープ基材に着目し、このテープ基材の厚みを従来より
さらに薄く設定しながらも、引張強度の低下を防止する
ことが可能な要件について検討を重ねた。その結果、テ
ープ基材全面に、複数の微小凹部を形成すると、テープ
基材の強度が上がり、また、上記微小凹部内に接着剤が
閉じ込められることから、接着剤の流動が抑制される。
このため、接着剤の収縮等により厚みが変化することか
ら生ずる種々の問題の発生が防止されることを突き止め
た。しかも、上記微小凹部の底部が補強骨格となり、接
着剤の収縮に起因する厚み方向の変動が防止されること
を突き止めた。さらに、上記微小凹部の底部に微細貫通
孔を穿設し、接着剤の逃がし孔を開けると、接着剤がテ
ープ基材両面に移動可能となるため、接着剤層の厚みが
あたかも2倍のものと同等の接着力が得られるようにな
る。
【0017】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0018】本発明のフレキシブル磁気記録接着用両面
テープは、全面に複数の微小凹部が形成されたテープ基
材と、このテープ基材の表裏両面に形成された感圧性接
着剤層の3層構造からなる。
【0019】上記テープ基材としては、特に限定するも
のではなく、従来から両面テープのテープ基材として用
いられているものがあげられる。柔軟性が要求される場
合には、織布,不織布等があげられ、寸法精度が要求さ
れる場合には、プラスチックフィルム,金属箔,紙等が
あげられる。具体的には、打ち抜き加工のし易さを考慮
すると、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ
エチレンナフタレート(PEN),ポリブチレンテレフ
タレート(PBT),ポリエーテルケトン(PEK)等
が好適に用いられる。
【0020】上記テープ基材の両面に形成される感圧性
接着剤層形成材料としては、スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体(以下「SBS」と称す)を主
成分とし、このSBSに各種添加剤を配合したものがあ
げられる。上記SBSとしては、好適な弾性率が得られ
るという点から、スチレン含有量が20〜60モル%の
ものを用いることが好ましい。そして、上記各種添加剤
としては、例えば、粘着付与剤,軟化剤,可塑剤,老化
防止剤等があげられる。これら添加剤は、各々単独でも
しくは2種以上併せて用いられる。
【0021】上記粘着付与剤としては、ポリテルペン系
樹脂,脂肪族系石油樹脂,芳香族系石油樹脂,脂環族系
石油樹脂,テルペンフェノール樹脂,水添ロジンエステ
ル系樹脂,クマロン樹脂,スチレン系樹脂等があけられ
る。
【0022】上記軟化剤としては、パラフィン系プロセ
スオイル,芳香族プロセスオイル等があげられる。
【0023】上記可塑剤としては、ポリイソブチレン,
ポリブテン,液状ポリイソブチレン等の液状ゴムや、二
塩基酸エステル等があげられる。
【0024】上記老化防止剤としては、フェノール系,
アミン系,ベンズイミダゾール系等の従来公知のものが
あげられる。
【0025】上記各種添加剤の配合量は、適宜に設定す
ることができるが、本発明に用いられる感圧性接着剤の
形成材料としては、SBS100重量部(以下「部」と
略す)に対して、粘着付与剤を50〜100部、軟化剤
を0.5〜10部、可塑剤を5〜100部、老化防止剤
を0.5〜10部にそれぞれ設定することが好ましい。
【0026】上記感圧性接着剤層の形成材料を構成する
各成分および各成分の配合量は、上記範囲内で感圧性接
着剤の弾性率が40〜80g/mm2 となるよう、適宜
に設定される。特に好ましくは、弾性率が50〜70g
/mm2 である。すなわち、感圧性接着剤の弾性率が4
0g/mm2 未満では、接着力の低下を招くとともに、
両面テープとしてリング状に切断したときにその周縁部
分から接着剤が流れ出て周囲を汚染する恐れがある。ま
た、弾性率が80g/mm2 を超えると、この接着剤を
テープ基材に塗布した際にテープ基材に上向きに大きな
テンションがかかり、両面テープに歪みが生じることに
なる。
【0027】上記感圧性接着剤の弾性率は、つぎのよう
にして求める。すなわち、感圧性接着剤溶液を、セパレ
ータ上に塗布し、温度120℃で5分間乾燥することに
より、厚み45μmの感圧性接着剤層を形成する。これ
を、長さ30mm×幅10mmの大きさに切断しサンプ
ルを得る。ついで、このサンプルを万能引張試験機(東
洋測器社製、テンシロンUTM−III−100)を用
い、温度23℃,湿度65%,チャック間隔10mm、
引張速度50mm/minの条件で荷重−伸長曲線をグ
ラフ用紙に描き、原点近傍の直線部分を延長して、伸長
率200%における荷重を読み取る方法により求める。
【0028】本発明の両面テープは、例えばつぎのよう
にして得られる。すなわち、上記成分を適宜に配合して
有機溶媒に溶解することにより感圧性接着剤溶液を調製
する。一方、通常のテープ基材を準備し、これに公知の
方法であるエンボス加工を施すことにより、図1および
図2に示すように、テープ基材10全面に複数の微小凹
部12を形成する。ついで、エンボス加工されたテープ
基材の微小凹部12を含む表裏とも全面に、上記感圧性
接着剤溶液をコーター等を用いた公知の方法により塗布
して乾燥する。そして、所定の形状、例えば、リング状
に打ち抜き加工することにより得られる。
【0029】上記有機溶媒としては、特に限定するもの
ではなく上記感圧性接着剤を溶解可能なものであればよ
い。例えば、トルエン,キシレン,酢酸エチル等があげ
られる。
【0030】このようにして得られる両面テープは、図
3に示すように、エンボス加工により微小凹部12が形
成されたテープ基材10の両面に、感圧性接着剤層11
がそれぞれ形成された3層構造のものである。この両面
テープは、微小凹部12内に感圧性接着剤が充填されて
いるとともに、微小凹部12以外のテープ面にも均一な
感圧性接着剤層11が形成されている。そして、この両
面テープを、フロッピーディスク製造に用いるには、リ
ング状に打ち抜き加工された両面テープが用いられる。
上記テープ基材10の厚みは8〜12μmに設定され
る。また、上記感圧性接着剤層11の厚みは各々15〜
30μmに設定される。特に、好ましい設定は、上記テ
ープ基材10の厚みが12μmに、上記感圧性接着剤層
11の厚みが各々24μmである。さらに、上記エンボ
ス加工により形成された微小凹部12の深さは4〜20
μmに、また直径は5〜50μmに設定することが好ま
しい。特に好ましくは深さ8〜12μm、直径20〜3
0μmである。また、上記微小凹部12間の間隔として
は、適宜に設定されるが、例えば、5〜50μm程度に
設定することが好ましい。
【0031】さらに、本発明のフレキシブル磁気記録デ
ィスク接着用両面テープの他の例を図4に示す。これ
は、図5および図6に示すように、エンボス加工により
形成された複数の微小凹部12の底部に微細貫通孔13
が形成されたテープ基材10aを用いた例である。この
ように、微小凹部12の底部に貫通孔13を設けること
により、テープ基材10aの表裏両面に形成された接着
剤層11の接着剤が、上記微細貫通孔13を通ってテー
プ基材10aを挟み他面側に移動して、あたかも接着剤
層11の厚みが2倍になったと同じ効果を示すようにな
り、より接着力に優れた両面テープが得られるようにな
る。したがって、接着力の低下を招くことなく接着剤層
11の厚みをより薄く形成することが可能となる。
【0032】なお、上記複数の微小凹部12の底部に微
細貫通孔13を形成する方法としては、特に限定するも
のではなく、従来の貫通孔穿設方法、例えば、エンボス
ロールを用いエンボス加工の施されたテープ基材10a
の、微小凹部12に位置合わせを行い微細貫通孔13を
形成することができる。また、微小凹部12と微細貫通
孔13とを同時に形成することもできる。
【0033】本発明の両面テープをフレキシブル磁気記
録ディスクとセンターコアとの接着材料として用いるに
は、クリープ試験によるクリープ値が80μm以下、ま
た、90°ピール試験による接着力が200g以上、さ
らに、劈開試験による接着力が14kg以上であること
が要求される。
【0034】上記クリープ試験は、つぎのようにして行
いクリープ値を測定する。すなわち、図7に示すよう
に、センターコア2の外周縁部(つば部)に、リング状
の両面テープ5(斜線部分)を貼り付け、この両面テー
プ5を介して半円のフレキシブル磁気記録ディスク4を
貼り付ける。ついで、上記フレキシブル磁気記録ディス
ク4の下端に荷重(72g)6を取り付け、センターコ
ア2の中心から針金1で吊るす。そして、1時間経過し
た後に、図8に示すように、フレキシブル磁気記録ディ
スク4とセンターコア2とのずれ(変位量)Yを測定
し、これをクリープ値とする。図において、10,10
aはテープ基材、11は感圧性接着剤層である。クリー
プ試験による変位量は1時間当たりの変位量であり、こ
の値が小さければ小さいほど好ましい。そして、この値
は、実用上最も重要視されるファクターの一つである。
なお、この変位が生ずる機構は、通常の両面テープを用
いた場合、図8に示すように、感圧性接着剤層11の流
動変形が原因と考えられる。しかしながら、本発明の両
面テープは、図4に示すように、接着剤層11が、エン
ボス加工により形成された微小凹部12内に埋設されて
いるため、接着剤層11の流動が抑制されて、上記クリ
ープ試験による変位量も小さくなる。
【0035】上記90°ピール試験は、つぎのようにし
て行う。すなわち、図9に示すように、センターコア2
の外周縁部に、リング状の両面テープ5(斜線部分)を
貼り付け、この両面テープ5を介してフレキシブル磁気
記録ディスク4を貼り付けたフロッピーディスクを準備
する。ついで、センターコア2の中心の穴に固定用治具
9を取り付け、その下部を下部チャック8に接続する。
一方、上記フレキシブル磁気記録ディスク4の端部に導
き用テープ7を取り付け、この導き用テープ7の端部を
上部チャック15に接続する。そして、上記上部チャッ
ク15を矢印方向Aに、ピール速度5mm/minで引
っ張り、ディスク4がセンターコア2から剥離始めたと
きの接着力を測定する。
【0036】上記劈開試験は、つぎのようにして行う。
すなわち、図10に示すように、センターコア2を中心
に両面にディスク用フィルム21を配設し、さらに上記
両ディスク用フィルム21面に両面テープ5を介して、
上部のディスク用フィルム21面には引上用治具20
を、下部のフィルム21面には固定用治具22を接着す
る。そして、上記引上用治具20の凸部に針金23をか
け、矢印方向Bに、ピール速度50mm/minで引っ
張り、劈開するときの接着力を測定する。通常、サンプ
ル数を5個としその平均をとる。
【0037】本発明のフロッピーディスクは、センター
コアの外周縁部(つば部)に、リング状の両面テープ
(斜線部分)を貼り付け、この両面テープを介してフレ
キシブル磁気記録ディスクを貼り付けることにより得ら
れる。
【0038】このようにして得られるフロッピーディス
クの一例を図11に示す。図において、2は中央が凸部
に形成され外周につば部が形成されたセンターコア、4
はフレキシブル磁気記録ディスク、5は両面テープであ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の両面テープは、
エンボス加工により全面に複数の微小凹部が形成された
テープ基材と、このテープ基材の表裏両面ともに形成さ
れた感圧性接着剤層を備えた両面テープである。このた
め、複数の微小凹部の形成によりテープ基材の厚みをよ
り薄く設定しても、引張強度を高めることが可能とな
り、テープ全体の総厚みを従来よりも薄く形成できる。
また、上記複数の微小凹部に接着剤が閉じ込められるた
め、テープの両面に形成される接着剤層の厚みを一定に
保つことが容易となり、接着剤の収縮により厚みが変化
すること等に起因する皺等の発生が抑制され、うねりや
太陽マークの発生が防止される。しかも、接着剤層の厚
みが薄いにも関わらず、接着性に優れている。さらに、
この両面テープを用いて、フレキシブル磁気記録ディス
クの孔に略円板状のセンターコアを嵌合接着した際に、
皺等が発生することもない。そして、接着用テープとし
て、例えば、リング状に打ち抜く際の寸法精度の狂いが
少なく歪みの発生が抑制され、生産性の向上にも大きく
貢献する。加えて、上記微小凹部の底部に貫通孔を穿設
し、接着剤の逃がし孔を設けると、接着剤がテープ基材
を挟んで基材の他面側に移動可能となるため、接着剤層
の厚みがあたかも2倍のものと同等の接着力を有するよ
うになり、一層優れた接着性が得られる。したがって、
本発明の両面テープを用いて得られるフロッピーディス
クは、電子カメラや電子手帳等の小形電子機器用磁気フ
ロッピーディスクのような小形かつ薄形のフロッピーデ
ィスクの要求に対応した優れたものである。
【0040】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0041】
【実施例1】スチレン含有量40モル%のSBS100
部に対し、ポリテルペン系樹脂(粘着付与剤)100
部、ナフテン系プロセスオイル(軟化剤)5部をトルエ
ンに溶解して固形分濃度40重量%の感圧性接着剤溶液
を調製した。
【0042】一方、厚み12μmのPETフィルムを準
備し、このフィルム全面に直径30μm×深さ12μm
の微小凹部をエンボス加工処理した。なお、上記微小凹
部同士の間隔は30μmであった。
【0043】ついで、このエンボス加工処理したPET
フィルム表裏両面に、上記感圧性接着剤溶液を塗布する
ことにより、上記フィルムの微小凹部内に接着剤溶液を
充填し、さらに、7μm分盛り上げ、他面側も厚み7μ
mとなるよう塗布した。そして、温度120℃で5分間
乾燥することにより、上記PETフィルムの表裏両面
に、各々厚み7μmの感圧性接着剤層を有する両面接着
材を得た。上記感圧性接着剤層の弾性率は60g/mm
2 であった。
【0044】ついで、上記両面接着材を用い、打ち抜き
加工によりリング状の両面テープを作製した。そして、
この両面テープを、ステンレス製センターコアの外周縁
部に接着し、この両面テープを介してフレキシブル磁気
記録ディスクを貼り付け接着することにより図11に示
す構造のフロッピーディスクを製造した。
【0045】
【実施例2〜5】後記の表1に示す厚みのPETフィル
ムを準備し、このフィルム全面に、エンボス加工処理す
ることにより直径20μm×深さ8μmの微小凹部を形
成した。なお、上記微小凹部同士の間隔は20μmであ
った。
【0046】ついで、このエンボス加工処理したPET
フィルム表裏両面に、上記感圧性接着剤溶液を塗布する
ことにより、上記フィルムの微小凹部内に接着剤溶液を
充填し、さらに、後記の表1に示す厚みとなるよう、接
着剤溶液を盛り上げ、他面側も同様の厚みとなるよう塗
布した。そして、温度120℃で5分間乾燥することに
より、上記PETフィルムの表裏両面に、後記表1に示
す厚みの感圧性接着剤層を有する両面接着材を得た。上
記感圧性接着剤層の弾性率を表1に併せて示す。そし
て、実施例1と同様にして両面テープを作製し、これを
用いて図5に示す構造のフロッピーディスクを製造し
た。
【0047】
【比較例1,2】PETフィルム(厚み14μm)にエ
ンボス加工処理を施さなかった。これに、上記感圧性接
着剤溶液を用い、後記の表1に示す厚みとなるよう、フ
ィルムの表裏両面に接着剤層を形成した。それ以外は実
施例1と同様にして両面テープを作製し、これを用いて
図5に示す構造のフロッピーディスクを製造した。
【0048】
【従来例】PETフィルム(厚み47μm)の表裏両面
に、上記感圧性接着剤溶液を用い、厚み49μmとなる
よう接着剤層を形成した。それ以外は実施例1と同様に
して両面テープを作製し、これを用いて図5に示す構造
のフロッピーディスクを製造した。なお、上記感圧性接
着剤の弾性率は60g/mm2 であった。
【0049】
【実施例6〜10】厚み8μmのPETフィルムを準備
し、このフィルム全面に、エンボス加工処理することに
より直径20μm×深さ8μmの微小凹部を形成した。
つぎに、フィルム全面に形成された微小凹部の底部に、
直径3μmの貫通孔を形成した。なお、上記微小凹部同
士の間隔は20μmであった。
【0050】ついで、上記エンボス加工処理したPET
フィルム表裏両面に、上記感圧性接着剤溶液を塗布する
ことにより、上記フィルムの微小凹部内に接着剤溶液を
充填し、さらに、7μm分盛り上げ、他面側も厚み7μ
mとなるよう塗布した。そして、温度120℃で5分間
乾燥することにより、上記PETフィルムの表裏両面
に、各々厚み7μmの感圧性接着剤層を有する両面接着
材を得た。上記感圧性接着剤層の弾性率は下記の表3に
示す。そして、実施例1と同様にして両面テープを作製
し、これを用いて図5に示す構造のフロッピーディスク
を製造した。
【0051】
【表1】
【0052】このようにして得られたフロッピーディス
クを用い、90°ピール試験および劈開による試験での
接着力,クリープ値の時間変位,太陽マークの発生(皺
の発生)の有無,塗布状況,打ち抜き寸法の精度を測定
・評価した。そして、これら測定・評価から総合評価を
行った。その結果を下記の表2および表3に示す。
【0053】上記接着力,クリープ値は、前記方法によ
り測定した。ただし、クリープ値の測定に際しては、フ
ロッピーディスクを60℃×90%RHの条件下、12
時間後放置後,24時間放置後,48時間放置後および
72時間放置後の状態を各々測定した。また、上記太陽
マークは、センターコアに、両面テープを介してフレキ
シブル磁気記録ディスクを接着した際に生じた皺の有無
を目視により判定し評価した。そして、皺が発生したも
のを×、若干の皺の発生が確認されたものを△、殆ど皺
の発生がみられないものを○、皺の発生が全くみられな
いものを◎として表示した。上記打ち抜き寸法精度の評
価は、打ち抜いたAリング形状に歪みのあるもの、ある
いは打ち抜きが不完全なものを×、実用上問題はないが
若干の問題(耳立ち等)があるものを○、全く問題のな
いものを◎として表示した。そして、総合評価は、実用
上使用不可能なものを×、若干問題のあるものを△、実
用上問題のないものを○、各性能に優れ実用に最適なも
のを◎として表示した。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】上記表2および表3の結果から、従来例
は、劈開による接着力が低く、両面テープ全体の総厚み
も厚くなり薄化の要求に応えられるものではない。ま
た、比較例1は、テープ基材が平滑なものであって、高
い接着力を得るためには、接着剤層の厚みが厚くなり、
その結果、両面テープ全体の総厚みも厚くなってしまっ
た。比較例2では、平滑なテープ基材を用い、しかも薄
化の要求に応えるために、接着剤層の厚みを薄く設定し
たため、接着力に劣る。これに対して、実施例品はテー
プ基材であるPETフィルムの厚みおよび感圧性接着剤
層の厚みが薄く、両面テープ全体の総厚みを薄く設定し
たにも関わらず、接着力およびクリープ値とも必要条件
を満たし、しかも、太陽マークが発生せず、打ち抜き寸
法の精度も良好であった。そして、PETフィルムに対
する接着剤溶液の塗布においても均一な塗布がなされ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブル磁気記録ディスク接着用
両面テープの構成材料であるテープ基材を示す平面図で
ある。
【図2】上記テープ基材のX−X断面矢視図である。
【図3】本発明のフレキシブル磁気記録ディスク接着用
両面テープを示す断面図である。
【図4】本発明のフレキシブル磁気記録ディスク接着用
両面テープの他の例を示す断面図である。
【図5】上記他の例の両面テープの構成材料であるテー
プ基材を示す平面図である。
【図6】上記テープ基材のZ−Z断面矢視図である。
【図7】クリープ試験方法を示す説明図である。
【図8】クリープ値を示す断面図である。
【図9】90°ピール試験による接着力の測定方法を示
す説明図である。
【図10】劈開の試験方法を示す説明図である。
【図11】本発明のフロッピーディスクを示す一部断面
図である。
【符号の説明】
10 テープ基材 11 感圧性接着剤層 12 微小凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKP JLE (72)発明者 中村 正雄 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ基材と、このテープ基材の表裏両
    面に形成された感圧性接着剤層を備えたフレキシブル磁
    気記録ディスク接着用両面テープであって、上記テープ
    基材全面に、複数の微小凹部が形成されていることを特
    徴とするフレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テー
    プ。
  2. 【請求項2】 上記感圧性接着剤層の弾性率が40〜8
    0g/mm2 に設定されている請求項1記載のフレキシ
    ブル磁気記録ディスク接着用両面テープ。
  3. 【請求項3】 上記複数の微小凹部の底部に、微細貫通
    孔が設けられている請求項1または2記載のフレキシブ
    ル磁気記録ディスク接着用両面テープ。
  4. 【請求項4】 中心部に孔が設けられたフレキシブル磁
    気記録ディスクと、このフレキシブル磁気記録ディスク
    の孔に嵌合接着された略円板状のセンターコアとを備え
    たフロッピーディスクであって、上記フレキシブル磁気
    記録ディスクの孔の内周縁部と、上記センターコア外周
    縁部とが、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレキ
    シブル磁気記録ディスク接着用両面テープを介して接着
    されていることを特徴とするフロッピーディスク。
JP6225105A 1994-09-20 1994-09-20 フレキシブル磁気記録ディスク接着用両面テープおよびそれを用いてなるフロッピーディスク Pending JPH0896351A (ja)

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