JPH0893560A - 気化器のエアベント装置 - Google Patents

気化器のエアベント装置

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JPH0893560A
JPH0893560A JP6233809A JP23380994A JPH0893560A JP H0893560 A JPH0893560 A JP H0893560A JP 6233809 A JP6233809 A JP 6233809A JP 23380994 A JP23380994 A JP 23380994A JP H0893560 A JPH0893560 A JP H0893560A
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air vent
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carburetor
vent passage
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JP6233809A
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Takashi Yokoyama
隆 横山
Koki Kobayashi
弘毅 小林
Kenichi Nishizawa
賢一 西沢
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Honda Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M5/00Float-controlled apparatus for maintaining a constant fuel level
    • F02M5/08Float-controlled apparatus for maintaining a constant fuel level having means for venting float chambers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低速走行時に気化器のフロート室で気化した
燃料がエアベント通路から空気吸入路内に入り込むのを
防止する。 【構成】 車両用エンジン4の気化器3のフロート室1
2に連通するエアベント通路14の上流側にアウタベン
ト通路17とインナベント通路18を設け、これら1
7、18をソレノイドバルブ22によって切換え可能に
する。そしてインナベント通路18の開口部を吸入ダク
ト1内に開口させ、アウタベント通路17の開口部17
aを前面空気取入れ口1aから充分離れた位置に開口さ
せる。そして、低速走行時はソレノイドバルブ22の切
換えにてアウタベント通路17をフロート室3に連通さ
せ、高速走行時はインナベント通路18をフロート室3
に連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に低速走行時に気化
器のフロート室で気化した燃料がエアベント通路を介し
て空気吸入路内に入り込む不具合を無くすようにしたエ
アベント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用エンジンの気化器のフロート室に
連通するエアベント装置として、実開平3−87956
号公報に開示されるものがあり、このエアベント装置
は、空気吸入路に連通するエアベント通路の他に大気に
連通する大気ベント通路を設け、これら通路を、エンジ
ン吸気負圧に感応する切換弁によって切換えるようにし
ている。そしてこの装置では、前記切換弁によりエンジ
ン停止中は大気ベント通路側とフロート室を連通させ、
エンジン運転中は空気吸入路内とフロート室を連通させ
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したエアベント装
置にあっては、切換弁をエンジン吸気負圧によって作動
させ、エンジン作動の状態では走行速度に関係なく空気
吸入路内とフロート室を連通させるようにしているた
め、特に低速走行のような場合には、エンジン熱により
フロート室で気化した燃料が空気吸入路内に向けて逆流
し、この逆流した燃料ガスが気化器に吸入されて燃料の
混合比が狂うことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、車両用エンジンの気化器のフロート室に連通
するエアベント通路を切換弁によって大気又は空気吸入
路内のいずれかに切換え可能としたエアベント装置にお
いて、切換弁をエンジン始動スイッチのオン、オフ及び
車両の所定速度で作動させるようにした。そして、この
切換弁にて切換えられる大気側の開口部は吸入空気と同
等の圧力を受け且つ逆流する気化ガスが空気吸入路内に
再吸入されない場所とし、また切換弁を電磁切換弁とし
た。
【0005】また、空気吸入路内に所定の車両速度で切
換えられる流路変換部材を設け、この流路変換部材の切
換えによって空気吸入路の空気取入れ口を可変にすると
ともに、一方の空気取入れ口は圧力変動を受けにくく且
つ水が侵入しにくい場所とした。そして、流路変換部材
を切換える車両の速度と、前記切換弁を切換える車両の
速度を同一にした。
【0006】
【作用】エアベント通路を切換える切換弁の作動をエン
ジン始動スイッチのオン、オフのみならず車両の所定速
度で制御し、例えばエンジン始動スイッチがオンで且つ
低速走行時は、気化ガスが再吸入されない場所で大気に
連通させ、高速走行時は空気吸入路内に連通させる。こ
のため、低速走行時にフロート室で気化した燃料が空気
吸入路内に逆流するといった不具合を生じない。また、
大気開口部の位置を吸入空気と同等の圧力を受ける場所
にすることで、空気吸入路内の空気圧とエアベント通路
の空気圧のバランスが保つことが出来る。
【0007】また、エアベント通路を大気側にしている
時に突風等によって吸入空気側に圧力変動が起きると、
吸入空気とエアベント通路の空気圧に差が生じバランス
が崩れる可能性があるため、エアベント通路が大気側に
切換えられているような低速走行時には、切換弁の切換
えと同時に空気吸入路内の流路変換部材を切換えて突風
等の影響を受けにくい場所を空気取入れ口にし、エアベ
ント通路内の空気圧とのバランスを図る。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について添付した図面に基づ
き説明する。ここで、図1は本発明の気化器のエアベン
ト装置を適用した自動二輪車の外観図、図2は図1の方
向から見た気化器のエアベント装置の要部拡大図、図3
及び図4は図2の平面視による作用図、図5は電磁弁の
内部構造を示す断面図、図6は気化器の作用を説明する
ための内部構造図、図7、図8はシステム全体の作用図
である。図1において自動二輪車のエンジン吸気系統
は、車体前面に前面空気取入れ口1aを有する空気吸入
路としての吸入ダクト1と、この吸入ダクト1に接続さ
れるエアクリーナ2と、このエアクリーナ2に接続する
気化器3を備え、この気化器3で空気と燃料を所定の混
合比で混合してエンジン4のシリンダ部4aに供給する
ようにしている。そして、エンジン4の排気系統とし
て、排気管5を介してマフラ6が接続され、車体の後方
に延出している。尚、図中、8はカウリングであり、9
はラジエータである。
【0009】本発明のエアベント装置を説明する前に、
図6に基づき気化器3の作動の概要について説明する。
気化器3にはベンチュリー部が形成されたキャブボディ
3aと、このキャブボディ3aのベンチュリー部に燃料
を供給するフロート室12と、ベンチュリー径を可変に
するためのダイアフラム室13が設けられており、フロ
ート室12上部のエア溜り部12aには、下流側のエア
ベント通路14の末端開口部14aが開口している。
【0010】また、フロート室12の下部には燃料溜り
部12bが設けられ、この燃料溜り部12bの液面に浮
いた不図示のフロートの上下動によってニードルバルブ
15を上下動させ、燃料溜り部12bの燃料を一定に保
つようにするとともに、エア溜り部12aの空気圧が高
まるとニードルジェット12c内の燃圧が高まるように
している。
【0011】前記ダイヤフラム室13の下室13aに
は、ダイヤフラムエア通路16の末端開口部16aが開
口しており、このダイヤフラムエア通路16から供給さ
れる空気圧とベンチュリー部の圧力差によってダイヤフ
ラム13bを制御するようにしている。そして、このダ
イヤフラム13bにはピストン13pを一体に設けてお
り、このピストン13pの先端に、スプリングsで付勢
されるジェットニードル13cを設けて前記ニードルジ
ェット12c内に挿入させている。
【0012】このため、走行速度が速くなってエアベン
ト通路14及びダイヤフラムエア通路16の空気圧が高
まると、ダイヤフラム13bの膨張に伴ってピストン1
3pがスプリングs力に抗して没入し、ベンチュリー径
が増大し、空気量が増加する。同時にジェットニードル
13cとニードルジェット12cの隙間が大きくなり、
燃圧の高まったニードルジェット12c内からの燃料吹
出し量が増加する。従って、ベンチュリー部を通過する
空気量と燃料の混合比はバランスが保たれる。因みに図
中10はスロットルバルブである。
【0013】以上のような気化器3の構成にあって、本
発明のエアベント装置は、フロート室12のエア溜り部
12aに開口する下流側のエアベント通路14の上流側
に複数のエアベント通路を接続し、イグニションのオ
ン、オフ及び車両速度によって通路を切換えるようにし
たものであり、以下、図2乃至図5に基づき説明する。
【0014】前記エアベント通路14の上流のエアベン
ト通路として、図2、図3に示すように、前記カウリン
グ8に開口するアウタベント通路17と、吸入ダクト1
内に開口するインナベント通路18を設けている。そし
て、アウタベント通路17は2ヵ所のカウル開口部17
a、17aから延びる2本の分岐管17b、17bを集
合させた集合管17cをフィルタ21を介して接続管1
7dによりソレノイドバルブ22に接続している。そし
てこのソレノイドバルブ22には前記エアベント通路1
4を接続している。尚、このカウル開口部17aは吸入
ダクト1に吸入される空気と同等の圧力を受け、且つア
ウタベント通路17内を逆流した気化ガスが吸入ダクト
1に再吸入されることのないよう、前面空気取入れ口1
aから充分離れた位置にしている。
【0015】また、実施例では気化器3は4バレルタイ
プのものを示し、エアベント通路14を分岐させて4ヵ
所のフロート室12に導くようにしている。また、前記
アウタベント通路17の分岐管17bから集合管17c
にかけて上下に複雑に蛇行させているのは、水が入り込
むのを防止するためである。
【0016】前記インナベント通路18は図3に示すよ
うに、吸入ダクト1内の中間部進行方向左側に開口部1
8aを備え、フィルタ24を介して接続管18bにより
前記ソレノイドバルブ22に接続されている。そして、
ソレノイドバルブ22はイグニッションのオンオフ及び
車両の速度に感応する電磁切換弁としており、図5に示
すように、コイル22aに電流が流れるとプランジャ2
2bを引き付けてバルブ22dによってインナベント通
路18を遮断するとともにアウタベント通路17をエア
ベント通路14に連通させ、電流が流れなくなるとスプ
リング22c力によってバルブ22dを上方に押付け、
アウタベント通路17を遮断するとともにインナベント
通路18をエアベント通路14に連通させるようにして
いる。
【0017】また、このコイル22aへの電流は、イグ
ニッションのオンオフのみならず、車両の速度によって
もコントロールするようにしている。すなわち、図7に
示すように、ソレノイドバルブ22とイグニッションを
結ぶ配線の途中にはノーマルクローズドリレー42が介
設され、このノーマルクローズドリレー42をスピード
センサ40で検知した速度信号にて制御するようにして
いる。すなわち、速度が20km/H以下では、図7に示す
ようにノーマルクローズドリレー42をクローズにし、
速度が20km/H以上では、図8に示すようにノーマルク
ローズドリレー42をオープンにする。ここで車速20
km/Hでソレノイドバルブ22を切換えるのは、この速度
以上であるとフロート室12で気化した燃料がベント通
路を逆流してもエンジン不調にまでは至らないからであ
る。尚、図番の41はスピードメータである。
【0018】また吸入ダクト1内の中間部進行方向右側
には、図3に示すように前記ダイヤフラム通路16の先
端開口部16bが開口しており、また、このダイヤフラ
ム通路16の途中にはダイヤフラムフィルタ25を設け
ている。
【0019】以上のように構成した気化器のエアベント
装置の作用について図7及び図8に基づき説明する。こ
こで、図7はイグニッションがオンで速度が20km/H以
下の場合の作用図、図8は速度が20km/H以上の場合の
作用図である。図7に示すように、イグニッションがオ
ンで速度が20km/H以下の場合、スピードセンサ40に
よる測定値は20km/H以下を示し、ノーマルクローズド
リレー42はクローズで、ソレノイドバルブ22のプラ
ンジャ22bはコイル22aに吸引されてアウタベント
通路17が選択されている。つまり、上流側のアウタベ
ント通路17から導入された空気が気化器3のフロート
室12(図6)に送られる。
【0020】このため、20km/H以下の低速で走行中、
エンジン熱によってフロート室12の燃料が気化して
も、この燃料ガスはアウタベント通路17から逆流する
ことになり、このアウタベント通路17のカウル開口部
17aは吸入ダクト1の下面空気取入れ口1aから充分
離れているため、空気取入れ口1aから吸入されて燃料
の混合比が狂うような虞はない。
【0021】次に、図8に示すように、イグニッション
がオンで速度が20km/H以上になると、スピードセンサ
40で測定した測定値は20km/H以上を示し、ノーマル
クローズドリレー42はオープンとなり、ソレノイドバ
ルブ22のコイル22aの吸引力がなくなってインナベ
ント通路18側が選択される。すなわち、プランジャ2
2bはスプリング22cにて押し上げられ、上流側のイ
ンナベント通路18から導入された空気が気化器3のフ
ロート室12(図6)に送られる。この際、この速度域
ではフロート室12から逆流した気化ガスの再吸入によ
る影響は少なく、また、インナベント通路18と、吸気
通路11内に供給される空気は同じ吸入ダクト1から導
かれたもので空気圧のバランスが取られているため、精
度の高い混合気が得られる。
【0022】次に図9乃至図11に基づき第2の構成例
について説明する。ここで、図9はイグニッションオフ
の時の作用図、図10は速度20km/H以下の時の作用
図、図11は速度20km/H以上の時の作用図である。ま
た、図中、前記と同一の箇所には同一の番号を付してい
る。この構成例はイグニッションをオフにした時、エア
ベント通路14をキャニスターに接続するようにしたも
のであり、このため、新たな第2ソレノイドバルブ26
を設けている。そして、アウタベント通路17のフィル
タ21と第2ソレノイドバルブ26を接続管17eで接
続するとともに、第2ソレノイドバルブ26と前記ソレ
ノイドバルブ22を接続管17fで接続し、また、第2
ソレノイドバルブ26にはキャニスター通路27を接続
して不図示のキャニスターに連通させている。
【0023】そして、この第2ソレノイドバルブ26も
前記ソレノイドバルブ22と同一の構成であり、イグニ
ッションをオフにした時(図9)は接続管17fとキャ
ニスター通路27を連通させ、イグニッションをオンに
した時(図10、図11)は接続管17eと接続管17
fを連通させる。この場合、イグニッションをオフにし
た時はフロート室13とキャニスター通路27が連通す
るため、気化した燃料はキャニスターに導かれ、内部の
活性炭によって吸着される。尚、速度が20km/H以下の
時(図10)と20km/H以上の時(図11)の作用は前
記構成例と同一であるため、説明を省略する。
【0024】次に図12乃至図15に基づき第3の構成
例について説明する。ここで図12、図13は平面視に
よるエアベント装置の作用図、図14、図15はシステ
ム全体の作用図で、図12及び図14は速度20km/H以
下の時の作用図、図13及び図15は速度20km/H以上
の時の作用図である。この構成例は前記アウタベント通
路17を廃止して、代りに吸入ダクト1に吸入口切換え
フラップ31を設けたものであり、このフラップ31に
よって、車両停止時或いは低速走行時には大気から圧力
変動を受けにくく、且つ水侵入の虞れの少ない箇所を空
気取入れ口として開放するようにしている。
【0025】すなわち、図14に示すように吸入ダクト
1内には、ラジエータ9よりやや後方であって、走行風
圧の影響及び突風等の影響を受けにくい下面に下面空気
取入れ口1bが設けられ、この下面空気取入れ口1bの
前縁附近のヒンジ32によってフラップ31が揺動可能
に取り付けられている。そして、このフラップ31の揺
動によって下面空気取入れ口1bと前記前面空気取入れ
口1aのいずれか一方が択一的に選択されて開放される
ようにしている。そして、このフラップ31は、ヒンジ
32に設けたスプリングによって平素は吸入ダクト1の
前面を閉鎖する方向(前面空気取入れ口1aを閉じて下
面空気取入れ口1bを開く方向)に付勢されており、車
両速度が20km/H以上になったら、下面空気取入れ口1
bを閉じて前面空気取入れ口1aを開くようにしてい
る。
【0026】このため、フラップ31の裏面にはケーブ
ル33が接続され、このケーブル33には負圧利用式の
アクチュエータ34が接続されるとともに、このアクチ
ュエータ34を負圧ソレノイドバルブ35及び大気ソレ
ノイドバルブ36にて切換え作動させるようにしてい
る。そして、この負圧ソレノイドバルブ35及び大気ソ
レノイドバルブ36は、図14に示すように、前記スピ
ードセンサ40、スピードメータ41の検知速度によっ
て作動するノーマルオープンリレー44、ノーマルクロ
ーズドリレー45によって制御され、負圧取り出し口3
7から取り出したエンジンマニホールドの負圧を利用し
て、アクチュエータ34を作動させるようにしている。
尚、図中、38はバキュームタンクであり、39はワン
ウェイバルブである。
【0027】また、図12に示すように、ソレノイドバ
ルブ22に接続するアウタベント通路の代りに大気開放
通路50が設けられて気化器3の後方で大気に開放して
おり、ソレノイドバルブ22によってインナベント通路
18の接続管18bと大気開放通路50が択一的に切換
えられるようになっている。因みに、この大気開放通路
50が開口している気化器3の後方は、走行風圧を受け
ない場所である。
【0028】このようなフラップ式の構成例の作用につ
いて述べる。今、図12及び図14に示すように、スピ
ードセンサ40が20km/H以下の速度を検知するとノー
マルオープンリレー44はオープンで負圧ソレノイドバ
ルブ35は負圧を遮断する。一方、ノーマルクローズド
リレー45はクローズで大気ソレノイドバルブ36は大
気と連通する状態になり、アクチュエータ34内に大気
が導入されてダイヤフラム34aによるケーブル33の
引張り力がなくなる。従って、フラップ31は立った姿
勢(前面空気取入れ口1aを遮断し、下面空気取入れ口
1bを開放させた状態)になる。また、同時にソレノイ
ドバルブ22は大気開放通路50を開放する側に選択さ
れる。つまり、エアベント通路14と大気開放通路50
が連通し、また、吸入ダクト1には下面空気取入れ口1
bから空気が導入される。
【0029】また、図13及び図15に示すように、車
両速度が20km/H以上になったらノーマルオープンリレ
ー44はクローズで負圧ソレノイドバルブ35は負圧側
に連通する状態になる。一方、ノーマルクローズドリレ
ー45はオープンで大気ソレノイドバルブ36は大気を
遮断する状態になる。従ってアクチュエータ34には負
圧が導入されてダイヤフラム34aによってケーブル3
3が引張られ、フラップ31は倒れた姿勢(前面空気取
入れ口1aを開放し、下面空気取入れ口1bを遮断した
状態)になる。また、同時にソレノイドバルブ22はイ
ンナベント通路18側が選択される。つまり、エアベン
ト通路14とインナベント通路18が連通し、また、吸
入ダクト1には前面空気取入れ口1aから空気が導入さ
れる。
【0030】そして、このフラップ式の構成例ではアウ
タベント通路17に代えて大気開放通路50を設け、こ
の大気開放通路を走行風の影響を受けない場所にすると
ともに、低速時の吸入ダクト1に対する空気取入れ口は
圧力変動を受けにくい下面空気取入れ口1bにしている
ため、例えば低速走行中に突風、或いは他車の追い越し
等によって空気吸入路内の空気圧とエアベント通路の空
気圧との間に圧力差を生じるような不具合を防止出来、
精密な混合気を得ることが出来る。また、この下面空気
取入れ口1bは水が侵入しにくいため、例えばスチーム
洗車等を行ってもエアクリーナ2等に水が侵入するよう
な不具合もない。
【0031】尚、フラップ31の作動機構は、実施例の
ように負圧利用型のアクチュエータ34に限られるもの
ではなく、例えば電気式のロータリーソレノイド、或は
モータ作動によるようにしてもよく、ケーブル33を用
いることなく直接フラップ31にアクチュエータを取り
付けてもよく、アクチュエータによらず走行風の風圧を
利用してスプリングの荷重調整で行うようにしてもよ
い。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の気化器のエアベン
ト装置はエンジン始動スイッチのオン、オフ及び車両の
所定速度によって大気又は空気吸入路のいずれかに切換
え、特に低速走行時に気化した燃料が逆流して空気吸入
路に入り込むのを防止するようにしたため、常に燃料混
合比を精密に保持することが出来る。また、空気吸入路
の空気取入れ口を流路変換部材によって可変にし、低速
走行時にエアベント通路を大気側に切換えたような場合
に、これに合せて空気吸入路内の流路変換部材を切換え
て空気取入れ口を突風等の影響を受けにくい場所に開口
させれば、エアベント通路の空気と空気吸入路から吸引
される空気の空気圧のバランスをとることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化器のエアベント装置を適用した自
動二輪車の外観図
【図2】図1の方向から見た気化器のエアベント装置の
要部拡大図
【図3】図2の平面視による作用図で、イグニッション
オンで速度0〜20km/H時のベント通路の連通状態図
【図4】同図2の平面視による作用図で、速度20km/H
以下時のベント通路の連通状態図
【図5】電磁弁の内部構造を示す断面図
【図6】気化器の作用を説明するための内部構造図
【図7】システム全体の構成図で、速度0〜20km/Hの
作用図
【図8】同システム全体の構成図で、速度20km/H以上
の作用図
【図9】第2構成例の作用図で、イグニッションオフの
時のベント通路の連通状態図
【図10】同第2構成例の作用図で、速度0〜20km/H
のベント通路の連通状態図
【図11】同第2構成例の作用図で、速度20km/H以上
のベント通路の連通状態図
【図12】第3構成例の作用図で、速度0〜20km/Hの
ベント通路の連通状態図
【図13】同第3構成例の作用図で、速度20km/H以上
のベント通路の連通状態図
【図14】第3構成例のシステム全体の構成図で、速度
0〜20km/Hの作用図
【図15】同第3構成例のシステム全体の構成図で、速
度20km/H以上の作用図
【符号の説明】
1…吸入ダクト、1a…前面空気取入れ口、1b…下面
空気取入れ口、3…気化器、12…フロート室、17…
アウタベント通路、18…インナベント通路、22…ソ
レノイドバルブ、31…フラップ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用エンジンの気化器のフロート室に
    連通するエアベント通路を切換弁によって大気又は空気
    吸入路内のいずれかに切換え可能としたエアベント装置
    において、前記切換弁をエンジン始動スイッチのオン、
    オフ及び車両の所定速度により作動させることを特徴と
    する気化器のエアベント装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の気化器のエアベント装
    置において、前記切換弁にて切換えられる大気側の開口
    部は、前記空気吸入路内に吸入される吸入空気と同等の
    圧力を受け且つ逆流する気化ガスが該空気吸入路内に再
    吸入されない場所であることを特徴とする気化器のエア
    ベント装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の気化器
    のエアベント装置において、前記切換弁はエンジン始動
    スイッチのオン、オフ及び車両の所定速度に感応する電
    磁切換弁であることを特徴とする気化器のエアベント装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載の気化器の
    エアベント装置において、前記空気吸入路内に所定の車
    両速度で切換えられる流路変換部材を設け、この流路変
    換部材の切換えにより前記空気吸入路の空気取入れ口を
    可変としたことを特徴とする気化器のエアベント装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の気化器のエアベント装
    置において、前記流路変換部材にて切換えられる一方の
    空気取入れ口は圧力変動を受けにくく且つ水が侵入しに
    くい場所であることを特徴とする気化器のエアベント装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の気化器
    のエアベント装置において、前記流路変換部材を切換え
    る所定の車両速度は、前記エアベント通路の切換弁を作
    動させる車両の所定速度と同一であることを特徴とする
    気化器のエアベント装置。
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