JPH0885313A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

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JPH0885313A
JPH0885313A JP22373094A JP22373094A JPH0885313A JP H0885313 A JPH0885313 A JP H0885313A JP 22373094 A JP22373094 A JP 22373094A JP 22373094 A JP22373094 A JP 22373094A JP H0885313 A JPH0885313 A JP H0885313A
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JP
Japan
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radius rod
vehicle body
vehicle
suspension device
rear direction
Prior art date
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Application number
JP22373094A
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English (en)
Inventor
Kenji Kawagoe
健次 川越
Takuya Murakami
拓也 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】上下力によるコンプライアンスステアをアンダ
ーステア傾向に設定可能として車両安定性を向上させる
ことを目的としている。 【構成】車輪支持部材1と車体側部材との間に、車幅方
向に延在するロアリンク2及びアッパリンク5が架設さ
れている。また、車輪支持部材1に略車体前後方向に延
在するラジアスロッド8の後端部が連結し、そのラジア
スロッド8の前端部が車体側部材に連結している。ラジ
アスロッド8とロアリンク2の連結部分はブッシュ10
を介して連結されている。ラジアスロッド8における上
記ロアリンク2との連結部分よりも車体前後方向後側位
置に、ストラット13が連結している。そのストラット
13の軸線Pは、上方に向けて車幅方向内側に傾いて設
定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪を回転自在に支持
する車輪支持部材を3本のリンクで支持するサスペンシ
ョン装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来のサスペンション
装置としては、例えば,特開平5−042807号公報
に記載されたものがある。このサスペンションの構成
は、図18に示すように、図示しない車輪が車輪支持部
材50に回転自在に支持されている。この車輪支持部材
50の下部には、ロアリンク51の外端部が上下揺動可
能に連結し、該ロアリンク51は車幅方向内方に延在し
ている。そのロアリンク51の内端部は、サスペンショ
ンメンバ等の図示しない車体側部材に対して上下揺動可
能に連結している。
【0003】同様に、車輪支持部材50の上部に対し
て、アッパリンク52の外端部が上下揺動可能に連結し
ている。そのアッパリンク52は車幅方向に延び、その
内端部が、サスペンションメンバ等の車体側部材に上下
揺動可能に連結している。また、ラジアスロッド53
が、上記ロアリンク51と交差すると共に略車体前後方
向に向けて斜め方向に延在し、その外端部を、車輪支持
部材50から車体後方に張り出したアーム部50a先端
部へ揺動可能に連結すると共に、内端部を、車体側部材
に上下揺動可能に連結している。
【0004】そのラジアスロッド53とロアリンク51
との連結部54は、ボールジョイント等によって相互に
揺動可能が連結されている。また、上記アッパリンク5
2の上面に、ショックアブソーバ及びコイルスリングか
らなるストラット55の下端部が連結している。該スト
ラット55は上方に延びて車体側部材に弾性支持されて
いる。
【0005】そして、上記構成のサスペンション装置で
は、車輪を支持する車輪支持部材50が、上記アッパリ
ンク52、ロアリンク51,及びラジアスロッド53の
3本のリンクによって、車幅方向及び車体前後方向の位
置を規制されつつ、上下方向へストローク可能となり、
車輪のバウンド・リバウンドが可能となっている。この
とき、ロアリンク51とラジアスロッド53とは交差し
た状態で連結されているため、この連結部54からラジ
アスロッド53の車体側取付け点及び車輪側取付け点ま
での距離、並びにロアリンク51の車体側取付け点及び
車輪側取付け点までの距離の比に応じて、バウンド・リ
バウンド等による所定のサスペンションジオメトリを当
該サスペンション装置に設定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなサスペンション装置にあっては、ショックアブソ
ーバやサスペンションスプリングからなるストラット5
5が、アッパリンク52側に支持される構造となってい
るので、バウンド時に、該ショックアブソーバやサスペ
ンションスプリングが伸縮しても、その上下力によって
車輪にトー角変化が発生しない。即ち、上下力によるコ
ンプライアンスステアをアンダーステア傾向に設定する
ことができないという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、上下力によるコンプライアンスステア
をアンダーステア傾向に設定可能として車両安定性を向
上させることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のサスペンション装置は、車輪を回転自在に
支持する車輪支持部材と車体側部材との間の下部領域
が、略車幅方向に延びるロアリンクと、略車体前後方向
に斜めに延びるラジアスロッドによって構成され、前記
ロアリンクの両端部間位置とラジアスロッドの両端部間
位置とが揺動可能に連結しているサスペンション装置に
おいて、サスペンションスプリング若しくはショックア
ブソーバの軸線を、下方に向けて車幅方向外方に傾ける
と共に、そのサスペンションスプリング若しくはショッ
クアブソーバの下端部を、ラジアスロッドの車体側部材
に対する弾性中心よりも車体前後方向後方位置で該ラジ
アスロッドに連結したことを特徴としている。
【0009】このとき、例えば、請求項2に記載された
ように、ラジアスロッドの車体前後方向前側端部が車体
側に連結している場合に、上記サスペンションスプリン
グ若しくはショックアブソーバの下端部の位置を、上記
ロアリンクとラジアスロッドとの連結部よりも車体前後
方向後方位置に配したことを特徴とする。または、請求
項3に記載されているように、ラジアスロッドの車体前
後方向前側端部が車体側に連結している場合に、車体前
後方向における上記サスペンションスプリング若しくは
ショックアブソーバの下端部の位置を、側面視で、ホィ
ールセンタと同一位置若しくはその近傍に設定したこと
を特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載されているように、
車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と車体側部材と
の間の下部領域が、略車幅方向に延びるロアリンクで連
結されると共に略車体前後方向に斜めに延びるラジアス
ロッドによって連結され、さらに、そのロアリンクの途
中位置とラジアスロッドの途中位置とが揺動可能に連結
しているサスペンション装置において、サスペンション
スプリング若しくはショックアブソーバの軸線を、下方
に向けて車幅方向内方に傾けると共に、そのサスペンシ
ョンスプリング若しくはショックアブソーバの下端部
を、ラジアスロッドの車体側部材に対する弾性中心より
も車体前後方向前方位置で該ラジアスロッドに連結した
ことを特徴としている。
【0011】
【作用】車輪がバウンドすると、ラジアスロッドに下端
部を連結しているサスペンションスプリング若しくはシ
ョックアブソーバが収縮し、その反作用で、該サスペン
ションスプリング若しくはショックアブソーバからラジ
アスロッドに向けて下向きの反力が入力される。
【0012】このとき、サスペンションスプリング若し
くはショックアブソーバは、その軸線を、上方から下方
に向けて車幅方向外方に傾けて設定されているので、上
記反力における横成分(車幅方向)の分力によって、ラ
ジアスロッドにおける、該サスペンションスプリング若
しくはショックアブソーバの下端部を連結している部分
に、車幅方向外方に向かう力が負荷される。
【0013】この連結部分は、ラジアスロッドの車体側
部材に対する弾性中心よりも車体前後方向後方に位置し
ているため、上記反力によって、ラジアスロッドは、車
体に対してトーイン方向に回動する。このラジアスロッ
ドのトーイン方向への回動によって、車輪支持部材,さ
らには車輪に対してもトーイン方向のトー角変化が発生
する。
【0014】このとき、ラジアスロッドの車体前後方向
前側端部が車体側に連結している場合には、車体側部材
に対するラジアスロッドの弾性中心は、該ラジアスロッ
ドの車体側取付け部位置でのバネ定数、ラジアスロッド
とロアリンクとの連結点におけるバネ定数、及びロアリ
ンクの車体側取付け部位置でのバネ定数によって、ほぼ
決定されて、上記弾性中心の位置は、側面視で、ラジア
スロッドの前端部である車体側取付け部と、該ラジアス
ロッドとロアリンクとの連結部との間に位置する。即
ち、上記弾性中心は、該ラジアスロッドとロアリンクと
の連結部よりも車体前後方向前方に位置するので、請求
項2に記載した位置にサスペンションスプリング若しく
はショックアブソーバの下端部を配することで、ラジア
スロッドの車体前後方向前側端部が車体側に連結してい
る場合には、上記作用が実現される。
【0015】同様に、ラジアスロッドの車体前後方向前
側端部が車体側に連結している場合には、上記弾性中心
は、ラジアスロッドとロアリンクとの連結部位置よりも
車体前後方向前方に位置する。また、通常、レイアウト
の関係から、上記ラジアスロッドとロアリンクとの連結
位置は、車体前後方向においてホィールセンタの位置と
同一位置若しくはその近傍に位置している。このため、
請求項3に記載されているように、車体前後方向におけ
るホィールセンタと同一位置若しくはその近傍位置で、
ショックアブソーバ若しくはサスペンションスプリング
の下端部をラジアスロッドに連結しても、上記作用を持
たせることができる。
【0016】さらに、この場合には、車体前後方向にお
けるホィールセンタと同一位置若しくはその近傍位置
で、ショックアブソーバ若しくはサスペンションスプリ
ングの下端部を連結した場合、該ショックアブソーバ若
しくはサスペンションスプリングの下端部の位置が、側
面視でホィールセンタに対して車体前後方向へのオフセ
ットを持たなくなる。
【0017】上記オフセットが存在すると、路面凹凸か
らの上下入力を受けた際に、上記オフセット量に応じて
車輪支持部材に回転トルクが入力され、このトルクに抗
してサスペンションリンクのブッシュに拗れが発生する
が、請求項2に記載された発明では、上記オフセット値
がゼロ又はゼロに近い値に設定されて、凹凸を有する路
面を走行してもサスペンションリンクのブッシュに拗れ
が発生することが抑えられる。
【0018】次に、請求項4に記載された発明では、車
輪がバウンドすると、ラジアスロッドに下端部を連結し
ているサスペンションスプリング若しくはショックアブ
ソーバが収縮し、その反作用で、該サスペンションスプ
リング若しくはショックアブソーバからラジアスロッド
に向けて下向きの反力が入力される。このとき、サスペ
ンションスプリング若しくはショックアブソーバは、そ
の軸線を、上方から下方に向けて車幅方向内方に傾けて
設定されているので、上記反力における横成分(車幅方
向)の分力によって、ラジアスロッドにおける、該サス
ペンションスプリング若しくはショックアブソーバの下
端部を連結している部分に、車幅方向内方に向かう力が
負荷される。
【0019】この連結部分は、ラジアスロッドの車体側
部材に対する弾性中心よりも車体前後方向前方に位置し
ているため、上記反力によって、ラジアスロッドは、車
体に対してトーイン方向に回動する。このラジアスロッ
ドのトーイン方向への回動によって、車輪支持部材,さ
らには車輪に対してもトーイン方向のトー角変化が発生
する。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1から図3に示すように、図
示しない左右の車輪がそれぞれ車輪支持部材1に回転自
在に支持されている。その車輪支持部材1の下部には、
ブッシュ3を介してロアリンク2の外端部が上下方向へ
揺動可能に連結し、該ロアリンク2は車幅方向内方に延
びている。そのロアリンク2の内端部は、ブッシュ4を
介して上下方向へ揺動可能に図示しない車体側部材、例
えばサスペンションメンバや車体フレームに連結してい
る。
【0021】同様に、車輪支持部材1の上部には、アッ
パリンク5の外端部がブッシュ6を介して上下方向へ揺
動可能に連結している。そのアッパリンク5は、車幅方
向内方に延び、その内端部をブッシュ7を介して車体側
部材に上下方向へ揺動可能に連結している。また、車輪
支持部材1の本体から車体前後方向後方にサイドアーム
1aが張り出し、そのサイドアーム1aの先端部に、図
4に示すように、ボールジョイント7を介してラジアス
ロッド8の後端部が回動可能に連結している。そのラジ
アスロッド8は、上記ロアリンク2の下側を通って、車
体前後方向前方に向けて斜めに延び、その前端部をブッ
シュ9を介して車体側部材に連結している。
【0022】上記ラジアスロッド8とロアリンク2の連
結部分は、図5に示すように、ブッシュ10を介して連
結されている。即ち、ラジアスロッド8におけるロアリ
ンク2の両側面に対向可能な位置に一対の取付けブラケ
ット11が立ち上がっていて、該一対の取付けブラケッ
ト11間に対向された部分に開口されたロアリンク2の
取付け孔に対してブッシュ10の外筒10aが固定さ
れ、また、ブッシュ10の内筒10b側が取付けボルト
12を介して上記一対のブラケット11に取り付けられ
ている。
【0023】また、上記ラジアスロッド8における上記
ロアリンク2との連結部分よりも車体前後方向後側位置
に、ストラット13の下端部が連結している。そのスト
ラット13は、上方の延びているが、その軸線Pは、上
方に向けて車幅方向内側に傾いて設定されている。な
お、該ストラット13は、ショックアブソーバ13aと
サスペンションスプリングであるコイルスプリング13
bとから構成されている。
【0024】なお、図1中、15はディファレンシャル
ギヤ、16は駆動軸をそれぞれ表している。ここで、ラ
ジアスロッド8の車体側部材に対する弾性中心Eの位置
を、図6に基づいて説明する。まず、ラジアスロッド8
の車体側取付け部に設けられたブッシュ9の車幅方向の
バネ定数をk1 、ラジアスロッド8とロアリンク2との
連結部Hに設けられたブッシュ10の車幅方向のバネ定
数をk2 、ロアリンク2の車体側取付け部に設けられた
ブッシュ4の車幅方向のバネ定数をk3 とすると、車体
側に対するラジアスロッド8とロアリンク2の連結部H
における車幅方向のバネ定数kT は、次の式で表され
る。
【0025】 (1/kT )=(1/k2 )+(1/k3 ) 即ち、kT =(k2 +k3 )/(k2 ・k3 ) ・・・(1) 従って、ラジアスロッド8は、車幅方向に対しては、前
端部である車体側取付け点をバネ定数k1 で車体側に支
持されと共にロアリンク2との連結部Hをバネ定数kT
で、車体側に支持された状態となっている。
【0026】このため、車体側取付け点と、ロアリンク
2との連結との間の車体前後方向の距離をLとすると、
車体側に対するラジアスロッド8の弾性中心Eは、側面
視で、車体側取付け点から次の式で表される位置にあ
る。 L1 =(kT /(k1 +kT ))・L ・・・(2) この(2)式から分かるように、L1 <Lであるので、
車体に対するラジアスロッド8の弾性中心Eは、ロアリ
ンク2との連結部Hよりも前側にあることが分かる。
【0027】従って、ストラット13の下端部を上記ロ
アリンク2とラジアスロッド8との連結部Hよりも後方
位置Gで、該ラジアスロッド8に連結することで、該ス
トラット13のラジアスロッド8への連結部Gは、上記
弾性中心Eよりも車体前後方向後方に配置されているこ
とになる。上記のような構成のサスペンション装置で
は、車輪Wを支持する車輪支持部材1が、上記アッパリ
ンク5、ロアリンク2,及びラジアスロッド8の3本の
リンクによって、車幅方向及び車体前後方向の位置を規
制されつつ、上下方向へストローク可能となり、車輪W
のバウンド・リバウンドが可能となっている。
【0028】そして、車輪Wがバウンドすると、ラジア
スロッド8を介してストラット13にその軸方向上方に
向かう力が負荷されると共に、その反力Fが、図7に示
すように、ストラット13の軸線Pに沿って下方に向け
てラジアスロッド8に入力される。このとき、ストラッ
ト13の軸線Pは、下方に向けて車幅方向方外方に傾い
て設定されているので、上記反力における車幅方向の分
力FS は、図7に示すような外方に向かう外力としてラ
ジアスロッド8に入力される。
【0029】このとき、上記分力FS の着力点Gは、上
記説明したように車体に対する弾性中心Eよりも車体前
後方向後方に位置しているので、図8に示すように、上
記分力FS によってラジアスロッド8はトーイン方向に
回動する。このラジアスロッド8のトーイン方向への回
動によって、車輪支持部材1,更には車輪Wがトーイン
方向に回動変位する。
【0030】このように、本実施例のサスペンション装
置では、上下力のよるコンプライアンスステアはアンダ
ーステアとなり、操作応答時の安定性が向上する。な
お、上記実施例では、ロアリンク2とラジアスロッド8
とをブッシュ10を介して連結した例で説明している
が、図9及び図10に示すように、ボールジョイトによ
って連結してもよい。
【0031】この場合には、ラジアスロッド8とロアリ
ンク2との間の剛性が高くなるので、上記k2 は無視さ
れ、ラジアスロッド8におけるロアリンク2との連結部
Hの車体に対するバネ定数kT はk3 とほぼ等しくな
る。従って、上記弾性中心Eの位置は、下式で表され
る。 L1 =(k3 /(k1 +k3 ))・L ここで、サスペンション装置のキャンバ剛性を高く設定
する場合には、k3 ≫k1 と設定されるので、上記弾性
中心Eは、図11に示すように、ラジアスロッド8とロ
アリンク2との連結部Hに近づく。このため、この場合
には、モーメントの腕が短くなって、上下力によるコン
プライアンスステアのアンダーステア傾向は上記例に比
べて若干,落ちる。
【0032】次に、第2実施例について説明する。な
お、第1実施例と同様な部材には、同一の符号を附して
説明する。第2実施例のサスペンション装置の基本構成
は、上記第1実施例と同様であり、ストラット13の取
付け位置を相違させている。第2実施例では、図12及
び図13に示すように、車体前後方向における、ロアリ
ンク2との連結部Hと同位置にストラット13の下端部
を配置したものである。
【0033】このとき、上記位置の上方にはアッパリン
ク5が配置されているので、ラジアスロッド8に設けら
れてロアリンク2を取り付けるために第1実施例で使用
された1対のブラケット11の代わりに、アッパリンク
5の位置よりも背が高い逆U字形状のブラケット20を
使用している。そして、その逆U字形状のブラケット2
0の上にストラット13の下端部を取り付けたものであ
る。
【0034】なお、ストラット13の軸線Pは、第1実
施例と同様に上方に延びると共に、車幅方向内方に傾け
て配設されている。この実施例の場合にも、車体に対す
るラジアスロッド8の弾性中心Eの位置よりも車体前後
方向後方にストラット13下端部の取付け点Gが位置し
ている。このため、バウンド時に、ストラットからラジ
アスロッドに向けて車幅方向外方に向かう外力FS が負
荷されて、図14に示すように、上記のようにバウンド
時に車輪Wがトーイン変化するように、上下力によるコ
ンプライアンスステアがアンダーステア傾向に設定され
る。
【0035】さらに、上記ロアリンク2との連結部H
は、ホィールセンタの位置と、側面視で、車体前後方向
ほぼ同一位置であるので、ストラット13の下端部が、
ホィールセンタに対して車体前後方向へのオフセットを
持たないように設定される。このため、路面凹凸によっ
て車輪Wを介して上下入力を受けた際に、車輪支持部材
1に回転トルクが入力されないので、該回転トルクに対
してサスペンションリンクが抗することなくサスペンシ
ョンリンクの各ブッシュに拗れが生じることが回避さ
れ、乗り心地が向上する。
【0036】例えば、第1実施例のサスペンション装置
の構成では、図15に示すように、ストラット13の下
端部は、車体前後方向にホィールセンタからオフセット
して配置されているので、路面から上下入力を受ける
と、図15に示すように、ホィールセンタ位置で上方に
向かう力FD が負荷されると共に、ストラット13から
下方に向けてその反力Fが入力されて、上記オフセット
量aに比例した回転トルクが車輪支持部材1に負荷さ
れ、サスペンションリンク2,5,8はこれを抑制する
ために各サスペンションリンク2,5,8のブッシュに
拗れが入力される。
【0037】これが、上記第2実施例のようなサスペン
ション装置の構成とすることで回避される。なお、上記
全実施例では、ショックアブソーバ13aとコイルスプ
リング13bからなるストラット13をラジアスロッド
8に連結したが、上記ショックアブソーバ13aとコイ
ルスすプリングを別にして、ショックアブソーバ13a
若しくはコイルスプリグだけを、上記実施例のようにし
て連結し、他方を従来と同様にアッパリンク5に連結し
た構成であってもよい。
【0038】次に、第3実施例について説明する。第3
実施例のサスペンション装置の基本構成は、上記第1実
施例と同様であり、ただストラット13の取付け位置及
びその姿勢が相違している。第3実施例のサスペンショ
ン装置では、図16に示すように、上記第1実施例で説
明した方法で決定される車体に対するラジアスロッド8
の弾性中心Eよりも車体前後方向前側位置で、ストラッ
ト13の下端部を、ラジアスロッド8に連結している。
【0039】さらに、該ストラット13は、軸線Pを上
下にして配設されると共にその軸線Pを上方に向けて車
幅方向外方に傾けて配設されている。上記構成のサスペ
ンション装置では、車輪Wがバウンドすると、ラジアス
ロッド8を介してストラット13にその軸方向上方に向
かう力が負荷されると共に、その反力が、ストラット1
3の軸線Pに沿って下方に向けてラジアスロッド8に入
力される。このとき、ストラット13の軸線Pは、下方
に向けて車幅方向方内方に傾いて設定されているので、
上記反力における車幅方向の分力FS は、図16に示す
ような車幅方向内方に向かう外力としてラジアスロッド
8に入力される。
【0040】このとき、上記分力FS の着力点Gは、上
記説明したように車体に対する弾性中心Eよりも車体前
後方向前方に位置しているので、上記分力FS によって
ラジアスロッド8はトーイン方向に回動する。このラジ
アスロッド8のトーイン方向への回動によって、車輪支
持部材1,更には車輪Wがトーイン方向に回動変位す
る。
【0041】このように、本実施例のサスペンション装
置では、上下力のよるコンプライアンスステアはアンダ
ーステアとなり、操作応答時の安定性が向上する。な
お、上記全実施例では、ラジアスロッド8における車体
前後方向前側を車体側取付け部としたサスペンション装
置で説明しているが、図17に示すように、ラジアスロ
ッド8の車体前後方向前側を車輪支持部材1に連結し、
該ラジアスロッド8の車体前後方向後側を車体側に連結
した構成のサスペンション装置に適用しても構わない。
なお、図16ではストラットを省略している。
【0042】但し、この場合には、車体に対するラジア
スロッド8の弾性中心Eは、ラジアスロッド8とロアリ
ンク2との連結部Hよりも車体前後方向前方に位置する
ので、例えば、第2実施例のように、車体前後方向でホ
ィールセンタ位置、即ちラジアスロッド8とロアリンク
2との連結部Hと同位置にストラット13の下端部を連
結するときには、該ストラット13の軸線Pを上方に向
けて車幅方向外方に傾けて、バウンド時に車幅方向内方
に向かう分力がラジアスロッド8の掛かるように設定す
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したきたように、本発明のサス
ペンション装置では、請求項1又は請求項4に記載した
構成を採用することで、上下力によるコンプライアンス
ステアをアンダーステアに設定可能となり、車両安定性
が向上するという効果を得ることができる。
【0044】上記効果を発揮させるためには、例えば、
請求項2又は請求項3に記載された構成を採用するとよ
い。このとき、請求項2に記載した構成を採用すること
で、バウンド時のおけるショックアブソーバ若しくはサ
スペンションスプリングの反力によって、サスペンショ
ンリンクのブッシュに拗れが発生せず、乗り心地上,有
利となるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のサスペンション装置を示
す斜視図である。
【図2】本発明に係る実施例のサスペンション装置を示
す概略平面図である。
【図3】本発明に係る実施例のサスペンション装置を示
す概略側面図である。
【図4】図1におけるA−A断面図である。
【図5】図1におけるB−B断面図である。
【図6】弾性中心の位置を説明するための図である。
【図7】ストラットに発生する反力を説明するための図
である。
【図8】ラジアスロッド及び車輪の回動変位を示す図で
ある。
【図9】本発明に係る実施例の別の例のサスペンション
装置を示す図である。
【図10】図8におけるC−C断面図である。
【図11】弾性中心の位置を説明するための図である。
【図12】本発明に係る第2実施例のサスペンション装
置を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る第2実施例のサスペンション装
置を示す概略平面図である。
【図14】本発明に係る第2実施例のサスペンション装
置における回動変位を説明するための図である。
【図15】サスペンションリンクの各ブッシュに入力さ
れる拗れ発生を説明するための図である。
【図16】本発明に係る第3実施例のサスペンション装
置を説明するための図である。
【図17】本発明に係る実施例の別構造のサスペンショ
ン装置を示す図である。
【図18】従来のサスペンション装置を示す図である。
【符号の説明】
1 車輪支持部材 2 ロアリンク 5 アッパリンク 8 ラジアスロッド 13 ストラット 13a ショックアブソーバ 13b コイルスプリング P 軸線 W 車輪 G ストラットの取付け点及び着力点 H ラジアスロッドとロアリンクとの連結部 E 弾性中心

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    と車体側部材との間の下部領域が、略車幅方向に延びる
    ロアリンクと、略車体前後方向に斜めに延びるラジアス
    ロッドによって構成され、前記ロアリンクの両端部間位
    置とラジアスロッドの両端部間位置とが揺動可能に連結
    しているサスペンション装置において、 サスペンションスプリング若しくはショックアブソーバ
    の軸線を、下方に向けて車幅方向外方に傾けると共に、
    そのサスペンションスプリング若しくはショックアブソ
    ーバの下端部を、ラジアスロッドの車体側部材に対する
    弾性中心よりも車体前後方向後方位置で該ラジアスロッ
    ドに連結したことを特徴とするサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 ラジアスロッドの車体前後方向前側端部
    が車体側に連結している場合に、上記サスペンションス
    プリング若しくはショックアブソーバの下端部の位置
    を、上記ロアリンクとラジアスロッドとの連結部よりも
    車体前後方向後方位置に配したことを特徴とする請求項
    1に記載されたサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 ラジアスロッドの車体前後方向前側端部
    が車体側に連結している場合に、車体前後方向における
    上記サスペンションスプリング若しくはショックアブソ
    ーバの下端部の位置を、側面視で、ホィールセンタと同
    一位置若しくはその近傍に設定したことを特徴とする請
    求項1に記載されたサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    と車体側部材との間の下部領域が、略車幅方向に延びる
    ロアリンクと、略車体前後方向に斜めに延びるラジアス
    ロッドによって構成され、前記ロアリンクの両端部間位
    置とラジアスロッドの両端部間位置とが揺動可能に連結
    しているサスペンション装置において、 サスペンションスプリング若しくはショックアブソーバ
    の軸線を、下方に向けて車幅方向内方に傾けると共に、
    そのサスペンションスプリング若しくはショックアブソ
    ーバの下端部を、ラジアスロッドの車体側部材に対する
    弾性中心よりも車体前後方向前方位置で該ラジアスロッ
    ドに連結したことを特徴とするサスペンション装置。
JP22373094A 1994-09-19 1994-09-19 サスペンション装置 Pending JPH0885313A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014193646A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Fuji Heavy Ind Ltd サスペンション装置
JP2014193652A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Fuji Heavy Ind Ltd サスペンション装置
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CN107471940B (zh) * 2013-03-28 2019-11-01 株式会社斯巴鲁 悬架装置

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