JPH0873796A - 油性黒色インキ - Google Patents
油性黒色インキInfo
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- JPH0873796A JPH0873796A JP29066794A JP29066794A JPH0873796A JP H0873796 A JPH0873796 A JP H0873796A JP 29066794 A JP29066794 A JP 29066794A JP 29066794 A JP29066794 A JP 29066794A JP H0873796 A JPH0873796 A JP H0873796A
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- ink
- resin
- manufactured
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ニグロシン系染料と、炭素数4以下の脂肪族
アルコ−ルと、前記アルコ−ルに可溶な樹脂と、沸点が
240〜420℃(760mmHg時)である鎖式炭化
水素系カルボン酸エステル及び/又はリン酸トリエステ
ルとを少なくとも含むもの。 【効果】 筆跡の定着性に優れると共に経時後も良好に
筆記ができる。
アルコ−ルと、前記アルコ−ルに可溶な樹脂と、沸点が
240〜420℃(760mmHg時)である鎖式炭化
水素系カルボン酸エステル及び/又はリン酸トリエステ
ルとを少なくとも含むもの。 【効果】 筆跡の定着性に優れると共に経時後も良好に
筆記ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記具用、記録計用及
びジェットプリンタ−用として好適に用いられ、筆跡の
定着性及び経時安定性に優れた油性黒色インキに関する
ものである。
びジェットプリンタ−用として好適に用いられ、筆跡の
定着性及び経時安定性に優れた油性黒色インキに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、速乾性マーキングペン等に用いる
油性黒色インキは、油溶性黒色染料と油溶性樹脂と溶剤
とを主成分としている。油性黒色インキは、水性染料と
水とを主成分とする水性インキに比べ、紙、布などのイ
ンキ吸収面ばかりでなく、ガラス、金属、プラスチック
等のインキ非吸収面にも良好な筆記が可能であることか
ら多く使用されている。油性黒色インキの着色剤として
は、濃度が高く低価格である等の理由によりニグロシン
系染料が用いられ、溶剤としては、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素やエチレングリコールモノメチルエ
ール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリ
コールエーテル等が使用されている。しかしながら、上
記溶剤は臭気や毒性が高いなど人体に対する安全性が問
題となり、近年、臭気や毒性が低い炭素数4以下脂肪族
アルコ−ルを油性インキの溶剤として使用することが多
く提案されている。
油性黒色インキは、油溶性黒色染料と油溶性樹脂と溶剤
とを主成分としている。油性黒色インキは、水性染料と
水とを主成分とする水性インキに比べ、紙、布などのイ
ンキ吸収面ばかりでなく、ガラス、金属、プラスチック
等のインキ非吸収面にも良好な筆記が可能であることか
ら多く使用されている。油性黒色インキの着色剤として
は、濃度が高く低価格である等の理由によりニグロシン
系染料が用いられ、溶剤としては、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素やエチレングリコールモノメチルエ
ール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリ
コールエーテル等が使用されている。しかしながら、上
記溶剤は臭気や毒性が高いなど人体に対する安全性が問
題となり、近年、臭気や毒性が低い炭素数4以下脂肪族
アルコ−ルを油性インキの溶剤として使用することが多
く提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、溶剤として炭
素数4以下の低級脂肪族アルコールを使用した油性黒色
インキは、物体との接触、摩擦により筆跡が消去されや
すい等、筆跡の非吸収面に対する定着性が悪いという問
題があった。この問題を解決するには、定着性の効果を
向上させるために樹脂を多量に添加することが考えられ
るが、樹脂を多量に添加した場合、インキが高粘度にな
り、筆記具などに使用した際のペン先からのインキ吐出
低下を考慮すると、添加量が制限される為、十分な定着
性を得るには到っていない。更に、ニグロシン系染料や
樹脂は低級脂肪族アルコ−ルへの溶解性が悪く、長期経
時状態では溶剤の蒸発によりインキ中の固型分が析出し
やすくなる。その為、ペン先の毛細管での目詰まりが起
こり筆跡のカスレが発生し易いという問題があった。ま
た、ニグロシン系染料のインキ中における経時安定性を
高めるために、脂肪酸カルボン酸やアニオン系界面活性
剤などにより、染料の溶剤への可溶化が行なわれてる
が、長期間の経時においては効果が十分であるとは言え
なかった。
素数4以下の低級脂肪族アルコールを使用した油性黒色
インキは、物体との接触、摩擦により筆跡が消去されや
すい等、筆跡の非吸収面に対する定着性が悪いという問
題があった。この問題を解決するには、定着性の効果を
向上させるために樹脂を多量に添加することが考えられ
るが、樹脂を多量に添加した場合、インキが高粘度にな
り、筆記具などに使用した際のペン先からのインキ吐出
低下を考慮すると、添加量が制限される為、十分な定着
性を得るには到っていない。更に、ニグロシン系染料や
樹脂は低級脂肪族アルコ−ルへの溶解性が悪く、長期経
時状態では溶剤の蒸発によりインキ中の固型分が析出し
やすくなる。その為、ペン先の毛細管での目詰まりが起
こり筆跡のカスレが発生し易いという問題があった。ま
た、ニグロシン系染料のインキ中における経時安定性を
高めるために、脂肪酸カルボン酸やアニオン系界面活性
剤などにより、染料の溶剤への可溶化が行なわれてる
が、長期間の経時においては効果が十分であるとは言え
なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニグロシン系
染料と、炭素数4以下の脂肪族アルコ−ルと、前記アル
コ−ルに可溶な樹脂と、沸点が240〜420℃(76
0mmHg時)である鎖式炭化水素系カルボン酸エステ
ル及び/又はリン酸トリエステルとを少なくとも含むこ
とを特徴とする油性黒色インキを要旨とするものであ
る。
染料と、炭素数4以下の脂肪族アルコ−ルと、前記アル
コ−ルに可溶な樹脂と、沸点が240〜420℃(76
0mmHg時)である鎖式炭化水素系カルボン酸エステ
ル及び/又はリン酸トリエステルとを少なくとも含むこ
とを特徴とする油性黒色インキを要旨とするものであ
る。
【0005】以下、詳細に説明する。ニグロシン系染料
は着色剤として用いるものであり、具体的には、ニグロ
シンベ−スEX、ニグロシンベ−スEE、スペシャルブ
ラックEB、オイルブラックBY、オイルブラックN
o.5(以上、オリエント化学工業(株)製)、オイル
ブラックS、オイルブラックFSスペシャル(以上、中
央合成化学(株)製)、ニグロシンベ−スLK(BAS
F社製、独国)、SOT Black−12H、SOT
Black−13Liquid(以上、保土ヶ谷化学
工業(株)製)などが挙げられる。上記例示したニグロ
シン系染料の添加量は、インキ全量に対し、5〜15重
量%添加することが好ましい。添加量が5重量%より少
なくなると筆跡とした場合の濃度が低下する傾向にあ
り、添加量が15重量%より多くなると粘度が高くなり
筆記具用、記録計用及びジェットプリンタ−用としてイ
ンキ吐出が低下する傾向にある。
は着色剤として用いるものであり、具体的には、ニグロ
シンベ−スEX、ニグロシンベ−スEE、スペシャルブ
ラックEB、オイルブラックBY、オイルブラックN
o.5(以上、オリエント化学工業(株)製)、オイル
ブラックS、オイルブラックFSスペシャル(以上、中
央合成化学(株)製)、ニグロシンベ−スLK(BAS
F社製、独国)、SOT Black−12H、SOT
Black−13Liquid(以上、保土ヶ谷化学
工業(株)製)などが挙げられる。上記例示したニグロ
シン系染料の添加量は、インキ全量に対し、5〜15重
量%添加することが好ましい。添加量が5重量%より少
なくなると筆跡とした場合の濃度が低下する傾向にあ
り、添加量が15重量%より多くなると粘度が高くなり
筆記具用、記録計用及びジェットプリンタ−用としてイ
ンキ吐出が低下する傾向にある。
【0006】炭素数4以下の脂肪族アルコールは、溶剤
として用いるものである。具体的には、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール
などが挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して
使用でき、使用量はインキ全量に対して40〜90重量
%添加することが好ましい。
として用いるものである。具体的には、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール
などが挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して
使用でき、使用量はインキ全量に対して40〜90重量
%添加することが好ましい。
【0007】炭素数4以下の脂肪族アルコールに可溶な
樹脂は、インキ粘度の調整、色材の定着性向上の為に用
いられるものである。例えば、フェノール樹脂、ケトン
樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂な
どが挙げられる。具体的一例を挙げれば、フェノール樹
脂として、タマノール100S、同510(以上、荒川
化学工業(株)製)、ヒタノール1501、同2501
(以上、日立化成工業(株)製)などが、ケトン樹脂と
して、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株)
製)、ハロン80、同110H(以上、本州化学(株)
製)などが、ロジン樹脂として、ハーコリンD、ペンタ
リン255、同261(以上、理化ハーキュレス(株)
製)、ハリエスターNL、ネオトールC、ガムロジンX
(以上、ハリマ化成(株)製)、ガムロジンWW(中国
産)、エステルガムH(荒川化学工業(株)製)など
が、ブチラール樹脂として、デンカブチラール#200
0−L、同#3000−1、同#3000−2、同#3
000−4、同#3000−K(以上、電気化学工業
(株)製)、エスレックBL−1、同BL−3、同BL
−S、同BX−L(以上、積水化学工業(株)製)など
が、ポリアミド樹脂として、AQ−ナイロンA−90、
同A−70、同A−50、同P−70、同K−80、同
K−14(以上、(株)東レ製)、ニューマイド82
5、同840(以上、ケーシー有限会社製)、トレジン
F30、同MF−30、同EF−30T、同M−20、
同TK5036(以上、帝国化学産業(株)製)、バー
サミド744、同756、同711(以上、ヘンケル白
水(株)製)、トーマイド#90、同#92(以上、富
士化成工業(株)製)、サンマイド611DK−1、同
615A(以上、三和化学工業(株)製)などが挙げら
れる。これらは単独あるいは複数混合して使用でき、使
用量はインキ全量に対して1〜20重量%添加すること
が好ましい。
樹脂は、インキ粘度の調整、色材の定着性向上の為に用
いられるものである。例えば、フェノール樹脂、ケトン
樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂な
どが挙げられる。具体的一例を挙げれば、フェノール樹
脂として、タマノール100S、同510(以上、荒川
化学工業(株)製)、ヒタノール1501、同2501
(以上、日立化成工業(株)製)などが、ケトン樹脂と
して、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株)
製)、ハロン80、同110H(以上、本州化学(株)
製)などが、ロジン樹脂として、ハーコリンD、ペンタ
リン255、同261(以上、理化ハーキュレス(株)
製)、ハリエスターNL、ネオトールC、ガムロジンX
(以上、ハリマ化成(株)製)、ガムロジンWW(中国
産)、エステルガムH(荒川化学工業(株)製)など
が、ブチラール樹脂として、デンカブチラール#200
0−L、同#3000−1、同#3000−2、同#3
000−4、同#3000−K(以上、電気化学工業
(株)製)、エスレックBL−1、同BL−3、同BL
−S、同BX−L(以上、積水化学工業(株)製)など
が、ポリアミド樹脂として、AQ−ナイロンA−90、
同A−70、同A−50、同P−70、同K−80、同
K−14(以上、(株)東レ製)、ニューマイド82
5、同840(以上、ケーシー有限会社製)、トレジン
F30、同MF−30、同EF−30T、同M−20、
同TK5036(以上、帝国化学産業(株)製)、バー
サミド744、同756、同711(以上、ヘンケル白
水(株)製)、トーマイド#90、同#92(以上、富
士化成工業(株)製)、サンマイド611DK−1、同
615A(以上、三和化学工業(株)製)などが挙げら
れる。これらは単独あるいは複数混合して使用でき、使
用量はインキ全量に対して1〜20重量%添加すること
が好ましい。
【0008】沸点が240〜420℃(760mmHg
時)である鎖式炭化水素系カルボン酸エステル及び/又
はリン酸トリエステルは、筆跡の定着性を向上し、イン
キの経時安定性を高めるものである。鎖式炭化水素系カ
ルボン酸エステル及び/又はリン酸トリエステルの沸点
が240℃未満であると溶剤中での樹脂の分散性、染料
の溶解安定性が悪くなり、420℃を超えるとこの物質
自体の溶剤への溶解性が悪くなり、インキ中固型分の析
出現象が発生するおそれがある。具体的には、マレイン
酸ジブチル(280℃)、フマル酸ジ−2−メチルプロ
ピル(249℃)、フマル酸ジブチル(285℃)、コ
ハク酸ジプロピル(251℃)、リンゴ酸ジエチル(2
53℃)、酒石酸ジメチル(280℃)、酒石酸ジエチ
ル(280℃)、酒石酸ジプロピル(303℃)、酒石
酸ジブチル(312℃)、アジピン酸ジエチル(240
℃)、アジピン酸ジイソブチル(279℃)、アジピン
酸ジヘキシル(305℃)、アジピン酸ジ−2−エチル
ヘキシル(335℃)、アジピン酸ジデシル(348
℃)、クエン酸トリエチル(294℃)、アセチルクエ
ン酸トリブチル(343℃)、カプリル酸ブチル(24
1℃)、カプリン酸エチル(244℃)、アゼライン酸
ジエチル(291℃)、アゼライン酸ジ−2−エチルヘ
キシル(376℃)、セバシン酸ジブチル(345
℃)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(377
℃)、ミリスチン酸エチル(295℃)、ステアリン酸
ブチル(343℃)、ステアリン酸アミル(360
℃)、リン酸トリブチル(289℃)、リン酸トリフェ
ニル(370℃)、リン酸オクチルジフェニル(375
℃)、リン酸トリノルマルオクチル(370℃)、リン
酸トリクレシル(420℃)、リン酸トリブトキシエチ
ル(316℃)などが挙げられる。その添加量はインキ
全量に対し、1〜20重量%添加することが好ましい。
1重量%より少なくなると効果が小さくなり、20重量
%より多くなると筆跡乾燥性が悪くなる傾向にある。ま
た、定着性及び経時安定性に関してより効果の高いもの
としては、エステル基を2個以上含有しているものが好
ましく、特にアジピン酸ジエステル、リン酸トリエステ
ルが好ましい。
時)である鎖式炭化水素系カルボン酸エステル及び/又
はリン酸トリエステルは、筆跡の定着性を向上し、イン
キの経時安定性を高めるものである。鎖式炭化水素系カ
ルボン酸エステル及び/又はリン酸トリエステルの沸点
が240℃未満であると溶剤中での樹脂の分散性、染料
の溶解安定性が悪くなり、420℃を超えるとこの物質
自体の溶剤への溶解性が悪くなり、インキ中固型分の析
出現象が発生するおそれがある。具体的には、マレイン
酸ジブチル(280℃)、フマル酸ジ−2−メチルプロ
ピル(249℃)、フマル酸ジブチル(285℃)、コ
ハク酸ジプロピル(251℃)、リンゴ酸ジエチル(2
53℃)、酒石酸ジメチル(280℃)、酒石酸ジエチ
ル(280℃)、酒石酸ジプロピル(303℃)、酒石
酸ジブチル(312℃)、アジピン酸ジエチル(240
℃)、アジピン酸ジイソブチル(279℃)、アジピン
酸ジヘキシル(305℃)、アジピン酸ジ−2−エチル
ヘキシル(335℃)、アジピン酸ジデシル(348
℃)、クエン酸トリエチル(294℃)、アセチルクエ
ン酸トリブチル(343℃)、カプリル酸ブチル(24
1℃)、カプリン酸エチル(244℃)、アゼライン酸
ジエチル(291℃)、アゼライン酸ジ−2−エチルヘ
キシル(376℃)、セバシン酸ジブチル(345
℃)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(377
℃)、ミリスチン酸エチル(295℃)、ステアリン酸
ブチル(343℃)、ステアリン酸アミル(360
℃)、リン酸トリブチル(289℃)、リン酸トリフェ
ニル(370℃)、リン酸オクチルジフェニル(375
℃)、リン酸トリノルマルオクチル(370℃)、リン
酸トリクレシル(420℃)、リン酸トリブトキシエチ
ル(316℃)などが挙げられる。その添加量はインキ
全量に対し、1〜20重量%添加することが好ましい。
1重量%より少なくなると効果が小さくなり、20重量
%より多くなると筆跡乾燥性が悪くなる傾向にある。ま
た、定着性及び経時安定性に関してより効果の高いもの
としては、エステル基を2個以上含有しているものが好
ましく、特にアジピン酸ジエステル、リン酸トリエステ
ルが好ましい。
【0009】更に、以上に示した成分以外に必要に応じ
て、防腐剤、防黴剤、湿潤剤、可溶化剤、乾燥抑制剤、
粘度調節剤、凍結安定剤、消泡剤、界面活性剤など、種
々の添加剤を適宜選択して使用することもできる。
て、防腐剤、防黴剤、湿潤剤、可溶化剤、乾燥抑制剤、
粘度調節剤、凍結安定剤、消泡剤、界面活性剤など、種
々の添加剤を適宜選択して使用することもできる。
【0010】本油性インキの調製は、上記成分を従来知
られている撹拌機を用いて撹拌混合し、均一に溶解する
ことによって得られる。
られている撹拌機を用いて撹拌混合し、均一に溶解する
ことによって得られる。
【0011】
【作用】沸点が240〜420℃(760mmHg時)
である鎖式炭化水素系カルボン酸エステル及び/又はリ
ン酸トリエステルは、高沸点で難揮発性の安定な物質で
あり、低級脂肪族アルコ−ルに良く溶解すると共に、樹
脂との相溶性に優れている。そこでインキ組成中にこの
物質を使用すると、樹脂の分子間に入り込み、樹脂の硬
い網状構造であるファン・デル・ワ−ルス結合を弱める
ことにより、柔軟性を高め、分散性を向上する。その
為、非吸収面に筆記した時も、被筆記面に対して均一に
広がり接着されるので筆跡の定着性が向上する。また、
長期経時状態において、揮発性の高い低級脂肪族アルコ
−ルの一部が揮発した後も、油溶性染料や樹脂の溶解が
安定しているので、ペン先の目詰まりを発生することが
少なく、インキの吐出が良好であると推察される。
である鎖式炭化水素系カルボン酸エステル及び/又はリ
ン酸トリエステルは、高沸点で難揮発性の安定な物質で
あり、低級脂肪族アルコ−ルに良く溶解すると共に、樹
脂との相溶性に優れている。そこでインキ組成中にこの
物質を使用すると、樹脂の分子間に入り込み、樹脂の硬
い網状構造であるファン・デル・ワ−ルス結合を弱める
ことにより、柔軟性を高め、分散性を向上する。その
為、非吸収面に筆記した時も、被筆記面に対して均一に
広がり接着されるので筆跡の定着性が向上する。また、
長期経時状態において、揮発性の高い低級脂肪族アルコ
−ルの一部が揮発した後も、油溶性染料や樹脂の溶解が
安定しているので、ペン先の目詰まりを発生することが
少なく、インキの吐出が良好であると推察される。
【0012】
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表1、2の説明 着色剤: ニグロシンベースEX(ニグロシン系染料、オリエント
化学工業(株)製) ニグロシンベースEE(ニグロシン系染料、オリエント
化学工業(株)製) オイルブラックS(ニグロシン系染料、中央合成化学
(株)製) オイルブラックFSスペシャル(ニグロシン系染料、中
央合成化学(株)製) SOTブラック12H(ニグロシン系染料、保土ヶ谷化
学工業(株)製)
化学工業(株)製) ニグロシンベースEE(ニグロシン系染料、オリエント
化学工業(株)製) オイルブラックS(ニグロシン系染料、中央合成化学
(株)製) オイルブラックFSスペシャル(ニグロシン系染料、中
央合成化学(株)製) SOTブラック12H(ニグロシン系染料、保土ヶ谷化
学工業(株)製)
【0016】樹脂 ハロン110H(ケトン樹脂、本州化学(株)製) ペンタリン261(ロジン樹脂、理化ハーキュレス
(株)製) タマノール1OOS(フェノール樹脂、荒川化学工業
(株)製) トーマイド#92(ポリアミド樹脂、富士化成工業
(株)製) ガムロジンWW(ロジン樹脂、中国産)
(株)製) タマノール1OOS(フェノール樹脂、荒川化学工業
(株)製) トーマイド#92(ポリアミド樹脂、富士化成工業
(株)製) ガムロジンWW(ロジン樹脂、中国産)
【0017】添加剤: ネオペレックスFS(ドデシルベンゼンスルホン酸、花
王(株)製) サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミ
カルズ(株)製) オレイン酸D−100(オレイン酸、新日本理化(株)
製)
王(株)製) サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミ
カルズ(株)製) オレイン酸D−100(オレイン酸、新日本理化(株)
製)
【0018】実施例1〜12の油性黒色インキの調整 表1、2の成分を、撹拌機にて4時間撹拌して油性黒色
インキを得た。
インキを得た。
【0019】比較例1 実施例1においてアジピン酸ジエチルを除き、その量だ
けエチルアルコ−ルを加えた他は、実施例と同様になし
て油性黒色インキを得た。
けエチルアルコ−ルを加えた他は、実施例と同様になし
て油性黒色インキを得た。
【0020】比較例2 実施例2においてアジピン酸ジ−2−エチルヘキシルを
除き、その量だけエチルアルコ−ルを加えた他は、実施
例と同様になして油性黒色インキを得た。
除き、その量だけエチルアルコ−ルを加えた他は、実施
例と同様になして油性黒色インキを得た。
【0021】比較例3 実施例5においてリン酸トリブチルを除き、その量だけ
エチルアルコ−ルを加えた他は、実施例と同様になして
油性黒色インキを得た。
エチルアルコ−ルを加えた他は、実施例と同様になして
油性黒色インキを得た。
【0022】比較例4 実施例7においてリン酸トリノルマルオクチルを除き、
その量だけイソプロピルアルコ−ルを加えた他は、実施
例と同様になして油性黒色インキを得た。
その量だけイソプロピルアルコ−ルを加えた他は、実施
例と同様になして油性黒色インキを得た。
【0023】比較例5 実施例5においてリン酸トリブチルを除き、その量だけ
サリチル酸メチル(沸点224℃、760mmHg時)
を加えた他は、実施例と同様になして油性黒色インキを
得た。
サリチル酸メチル(沸点224℃、760mmHg時)
を加えた他は、実施例と同様になして油性黒色インキを
得た。
【0024】比較例6 実施例6においてリン酸トリクレシルを除き、その量だ
けトリメット酸トリス−2−エチルヘキシル(沸点43
0℃、760mmHg時)を加えた他は、実施例と同様
になして油性黒色インキを得た。
けトリメット酸トリス−2−エチルヘキシル(沸点43
0℃、760mmHg時)を加えた他は、実施例と同様
になして油性黒色インキを得た。
【0025】上記、実施例1〜12、比較例1〜6で得
た油性インキを用いて定着性碁盤目試験を行なった。ま
た、繊維芯のペン先、中綿を使用した筆記具(マ−クぺ
んてるMS50、ぺんてる(株)製)に充填し経時後筆
記試験を行なった。結果を表3に示す。
た油性インキを用いて定着性碁盤目試験を行なった。ま
た、繊維芯のペン先、中綿を使用した筆記具(マ−クぺ
んてるMS50、ぺんてる(株)製)に充填し経時後筆
記試験を行なった。結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】定着性碁盤目試験 上記の油性インキをガラス面上に塗布して乾燥させた
後、カミソリの刃を用いて1mm間隔で碁盤状に切りつ
け、その碁盤をセロハン粘着テープ(共和(株)製)に
より、強制的に剥離させる動作を10回繰り返した。判
定方法は、傷つけたマス100個に対して剥がれた数を
数えた。ただし、1マス中少しでも剥がれたら1個と数
えた。
後、カミソリの刃を用いて1mm間隔で碁盤状に切りつ
け、その碁盤をセロハン粘着テープ(共和(株)製)に
より、強制的に剥離させる動作を10回繰り返した。判
定方法は、傷つけたマス100個に対して剥がれた数を
数えた。ただし、1マス中少しでも剥がれたら1個と数
えた。
【0028】経時後筆記試験 上記の油性インキを充填した筆記具を温度50℃の恒温
室に一ヶ月保管した後、JIS P 3201筆記用紙
Aに手書きで螺旋筆記した。 評価 ○:あざやかで良好な筆跡が得られた △:一部カスレあり ×:筆記不能
室に一ヶ月保管した後、JIS P 3201筆記用紙
Aに手書きで螺旋筆記した。 評価 ○:あざやかで良好な筆跡が得られた △:一部カスレあり ×:筆記不能
【0029】以上、詳細に説明したように、本発明に係
る油性黒色インキは、筆跡の定着性に優れると共に経時
後も良好に筆記ができる。
る油性黒色インキは、筆跡の定着性に優れると共に経時
後も良好に筆記ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ニグロシン系染料と、炭素数4以下の脂
肪族アルコ−ルと、前記アルコ−ルに可溶な樹脂と、沸
点が240〜420℃(760mmHg時)である鎖式
炭化水素系カルボン酸エステル及び/又はリン酸トリエ
ステルとを少なくとも含むことを特徴とする油性黒色イ
ンキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29066794A JPH0873796A (ja) | 1994-02-28 | 1994-10-31 | 油性黒色インキ |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5511894 | 1994-02-28 | ||
JP16744994 | 1994-06-27 | ||
JP6-167449 | 1994-06-27 | ||
JP6-55118 | 1994-06-27 | ||
JP29066794A JPH0873796A (ja) | 1994-02-28 | 1994-10-31 | 油性黒色インキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0873796A true JPH0873796A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=27295502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29066794A Pending JPH0873796A (ja) | 1994-02-28 | 1994-10-31 | 油性黒色インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0873796A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030073A (ja) * | 1996-07-15 | 1998-02-03 | Dainippon Toryo Co Ltd | ジェット印刷用インク組成物 |
JP2002060661A (ja) * | 2000-08-17 | 2002-02-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | ジェットプリンター用インク組成物 |
JP2012214611A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Pentel Corp | 油性マーキングペン用インキ |
WO2021029097A1 (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-18 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具用油性インク組成物 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP29066794A patent/JPH0873796A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1030073A (ja) * | 1996-07-15 | 1998-02-03 | Dainippon Toryo Co Ltd | ジェット印刷用インク組成物 |
JP2002060661A (ja) * | 2000-08-17 | 2002-02-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | ジェットプリンター用インク組成物 |
JP2012214611A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Pentel Corp | 油性マーキングペン用インキ |
WO2021029097A1 (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-18 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具用油性インク組成物 |
JP2021028362A (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-25 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具用油性インク組成物 |
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