JP3785773B2 - 油性黒色インキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マーキングペンや筆ペン等の筆記具用及び記録計用、ジェットプリンター用として使用する油性黒色インキに関するものである。更に詳細には、筆跡の濃度及び経時安定性に優れた油性黒色インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、速乾性マーキングペン等に使用する油性インキは、油溶性染料と油溶性樹脂と溶剤とを主成分としている。油性インキは、水溶性染料と水とを成分とする水性インキに比べ、紙、布などのインキ吸収面ばかりでなく、ガラス、金属、プラスチック等のインキ非吸収面にも良好な筆記が可能である。油性インキの溶剤としては、油溶性染料に対する溶解力の高いトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素やエチレングリコールモノメチルエール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル等が使用されている。
しかしながら、上記溶剤は臭気や毒性が高い等、人体に対する安全性が問題となり、近年臭気や毒性が低い炭素数4以下の脂肪族アルコ−ル、特に安全性の高いエチルアルコールを油性インキの溶剤として使用することが要求されている。
【0003】
ところが、芳香族炭化水素やグリコールエーテル等を溶剤とした油性インキにおいて着色剤として使用された油溶性染料は、低級脂肪族アルコ−ルへの溶解性が悪い。特に黒色の色調を求める場合は、赤色や青色など他の色と比較して、多量の染料を添加しなければ十分な濃度が得られない。そのため、油性黒色インキとして良好な溶解性を要求すると、油溶性黒色染料の添加量が制限され、このインキを筆記具などに充填してインキ非吸収面に筆記した場合、濃度が薄く隠蔽力が不足した筆跡となってしまう。
例えば、コストが安いことから、油性黒色インキの着色剤として従来より多用されているニグロシン系染料は、低級脂肪族アルコ−ルへの溶解性が悪いため筆跡の濃度が薄いだけでなく、更に、長期経時状態では溶剤の蒸発によりインキ中の固型分が析出しやすくなる。そのため、繊維を集束したペン先やプラスチック押し出し成形によるペン先での毛細管の目詰まりが起こり、筆跡のカスレが発生しやすいという問題があった。
【0004】
そこで、これまでに低級脂肪族アルコ−ルを溶剤とした油性黒色インキにおいて、良好な溶解性を維持したまま十分な筆跡濃度を確保するために、種々の検討がなされている。
例えば、ニグロシン系染料の低級脂肪族アルコールに対する溶解性やインキ中における経時安定性を高めるために、各種の脂肪酸や未中和型のアニオン系界面活性剤などの使用により、染料を溶剤へ可溶化する方法が提案されている。具体例を挙げると、特開平6−329972号公報には、ニグロシン系染料の一種であるC.I.ソルベントブラック7の可溶化剤として脂肪酸を使用する方法が記載されている。
また、低級脂肪族アルコールに対する溶解性を向上した1:2型金属錯塩染料を着色剤として使用する方法も種々検討されている。具体例を挙げると、特公平6−903号公報、特開平6−340837号公報には、アニオン成分としての金属錯塩酸性染料と、第4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤とを造塩させて得られる着色剤を使用する方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、可溶化剤を使用してニグロシン系染料を多量に添加した油性黒色インキにおいては、経時安定性は良好なものの、インキが高粘度になり、筆記具などに使用した際のペン先からのインキ吐出低下を考慮すると、添加量が制限されるため、十分な濃度を得るには到っていない。
また、1:2型金属錯塩染料を使用した油性黒色インキは、経時増粘傾向がほとんどみられない優れた溶解安定性を有するが、その筆跡濃度は未だ不十分で、インキ非吸収面に筆記した場合の濃度は薄い。更に、1:2型金属錯塩染料はクロム等の重金属を使用して発色性を向上しているために、近年、人体への安全性が懸念され、着色剤としての使用が問題として挙げられている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ニグロシン系染料と、化1で示される赤色染料と、化2で示される青色染料と、化3で示される黄色染料と、炭素数4以下の脂肪族アルコールと、炭素数4以下の脂肪族アルコールに可溶な樹脂と、ニグロシン系染料の可溶化剤とを少なくとも含むことを特徴とする油性黒色インキを要旨とするものである。
【0007】
以下、詳細に説明する。
ニグロシン系染料は、油性黒色インキにおける主要着色剤として使用するものであり、C.I.ソルベントブラック5や同7などが挙げられる。具体的一例を挙げると、スピリットブラックSB、同SSBB、同AB、ニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルブラックBS(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンSOTブラック1、同10、同12、同13リキッド(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルブラックS、同SF、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215(以上、中央合成化学(株)製)、エルバゾールブラックB(ホリディ社製、英国)などが挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して使用できる。
ニグロシン系染料の使用量は、油性黒色インキ全量に対して5.0〜15.0重量%添加することが好ましい。筆跡濃度を好適に保つ点で5.0重量%以上が好ましく、また、析出物の発生がなく良好な経時安定性を保ち、かつ、筆記具用及び記録計用、ジェットプリンター用として使用した場合のインキ吐出に好適な粘度となす点で15.0重量%以下が好ましい。
【0008】
化1で示される赤色染料及び化2で示される青色染料、化3で示される黄色染料は、油性黒色インキとしての筆跡濃度を向上するために使用するものである。これらの染料は、炭素数4以下の脂肪族アルコールに対しての溶解性が良く、ニグロシン系染料との相互作用による反応が少ない。
これら3種の染料の使用量は、油性黒色インキ全量に対して化1で示される赤色染料の使用量を0.1〜1.5重量%、化2で示される青色染料の使用量を0.1〜3.0重量%、化3で示される黄色染料の使用量を0.1〜3.0重量%添加することが好ましい。筆跡濃度を好適に保つ点で、それぞれ0.1重量%以上が好ましく、また、反応析出物の発生がなく、良好な経時安定性を保つ点で赤色染料1.5重量%以下、青色染料3.0重量%以下、黄色染料3.0重量%以下が好ましい。加えて、鮮明な黒色の筆跡を得るためには、3種の染料を併用することが重要であり、特に赤色染料100重量部に対して、青色染料190〜210重量部、黄色染料190〜210重量部の割合で使用した場合、黒色として最適な色調が得られる。
【0009】
化1で示される赤色染料は、従来公知の方法により容易に製造することができる。例えば、塩基性染料の水溶液と酸性染料、直接染料またはアニオン系界面活性剤の水溶液とを、温度が室温〜100℃の条件で混合攪拌する。その後、水不溶性となった反応生成物を濾過し、水洗い、乾燥して赤色染料を得ることができる。具体的一例を挙げると、C.I.ベーシックレッド1とC.I.アシッドイエロー23との造塩染料としてバリファーストレッド1308(オリエント化学工業(株)製)、ALレッド2308(中央合成化学(株)製)などが、C.I.ベーシックレッド1とC.I.アシッドイエロー42との造塩染料としてスピリットレッド102(オリエント化学工業(株)製)などが、C.I.ベーシックレッド1とドデシル(スルホフェノキシ)−ベンゼンスルホン酸との造塩染料としてスピロンレッドC−GH(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。化2で示される青色染料の具体的一例を挙げると、C.I.ソルベントブルー5と樹脂の混合物としてオイルブルー613(オリエント化学工業(株)製)、オイルブルー8B(中央合成化学(株)製)などが、C.I.ソルベントブルー4としてビクトリアブルーBベース(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。
化3で示される黄色染料の具体的一例を挙げると、化3で示される黄色染料中のR5 ドデシル基としたものとしてオイルイエローCH(中央合成化学(株)製)、スピロンイエローC−GNH(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの染料は、それぞれの使用範囲内であれば、単独あるいは複数混合して使用できる。
【0010】
炭素数4以下の脂肪族アルコールは、溶剤として使用するものである。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール等が挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して使用でき、その使用量は油性インキ全量に対して40.0〜90.0重量%添加することが好ましい。
【0011】
炭素数4以下の脂肪族アルコールに可溶な樹脂は、非吸収面に対するインキ塗膜の定着性向上、インキ粘度の調整のために使用するものである。例えば、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。具体的一例を挙げれば、フェノール樹脂として、タマノール100S、同510(以上、荒川化学工業(株)製)、ヒタノール1501、同2501(以上、日立化成工業(株)製)、YSポリスターS145、YP−90L(以上、ヤスハラケミカル(株)製)などが、ケトン樹脂として、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株)製)、ハロン80、同110H(以上、本州化学(株)製)、シンセティックレジンAP、同SK、同1201(以上、ヒュルス社製、独国)などが、ロジン樹脂として、ハーコリンD、ペンタリン255、同261(以上、理化ハーキュレス(株)製)、ハリエスターNL、ネオトールC、ガムロジンX(以上、ハリマ化成(株)製)、ガムロジンWW(中国産)、エステルガムH(荒川化学工業(株)製)などが、ブチラール樹脂として、デンカブチラール#2000−L、同#3000−1、同#3000−2、同#3000−4、同#3000−K(以上、電気化学工業(株)製)、エスレックBL−1、同BL−3、同BL−S、同BX−10(以上、積水化学工業(株)製)などが、ポリアミド樹脂として、AQ−ナイロンA−90、同A−70、同A−50、同P−70、同K−80、同K−14(以上、東レ(株)製)、ニューマイド825、同840(以上、ケーシー有限会社製)、トレジンF30、同MF−30、同EF−30T、同M−20、同TK5036(以上、帝国化学産業(株)製)、バーサミド744、同756、同711(以上、ヘンケル白水(株)製)、トーマイド#90、同#92(以上、富士化成工業(株)製)、サンマイド611DK−1、同615A (以上、三和化学工業(株)製)などが挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して使用できる。
炭素数4以下の脂肪族アルコールに可溶な樹脂の使用量は、油性黒色インキ全量に対して1.0〜20.0重量%添加することが好ましい。筆跡の定着力を好適に保つ点で1.0重量%以上が好ましく、筆記具用及び記録計用、ジェットプリンター用として使用した場合のインキ吐出に好適な粘度となす点で20.0重量%以下が好ましい。
【0012】
ニグロシン系染料の可溶化剤は、ニグロシン系染料の低級脂肪族アルコールに対する可溶化剤として、インキの経時安定性を向上するために使用するものである。具体的には、脂肪酸として、カプリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸や、オレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸などがあり、未中和型の陰イオン系界面活性剤として、N−アシルアミノ酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して使用できる。
ニグロシン系染料の可溶化剤の使用量は、油性黒色インキ全量に対して0.5〜10.0重量%添加することが好ましい。インキの経時安定性の効果を好適に保つ点で0.5重量%以上が好ましく、筆跡乾燥性の悪化を防ぎ、好適な粘度となす点で10.0重量%以下が好ましい。
【0013】
また、上記必須成分以外でも必要に応じて、インキの粘度調節剤、金属の腐食防止のための防蝕剤、インキ塗膜に柔軟性を与え密着性を高める可塑剤などを、適宜選択して使用することができる。
例えば、インキの粘度調節剤としては、ベンジルアルコール等の高沸点アルコール系溶剤、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール低級アルキルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤が挙げられる。金属の防蝕剤としては、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。可塑剤としては、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸エステル、マレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、トリメット酸エステル等が挙げられる。
【0014】
更に、ペン先の乾燥防止剤、インキの塗布性向上剤、インキの吐出向上剤として、各種界面活性剤を使用することもできる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル類、デカグリセリン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンパーフルオロエーテル等のフッ素系界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
【0015】
本願発明の油性黒色インキは、上記必須成分を従来知られている撹拌機を使用して撹拌混合し、均一に溶解することによって得られる。
また、上記成分の添加順序として、まず炭素数4以下の脂肪族アルコールと樹脂と可溶化剤とを攪拌混合し、次にニグロシン系染料を添加ししばらく攪拌混合した後に、化1で示される赤色染料及び化2で示される青色染料、化3で示される黄色染料を添加すると、より経時安定性の良い油性黒色インキが得られる。
【0016】
【作用】
本来、低級脂肪族アルコールへの溶解度が低いニグロシン系染料を、アルコールへ可溶するためには、脂肪酸や未中和型のアニオン系界面活性剤などの可溶化剤を使用することが必要である。しかしながら、その染料溶解度には限度があり、インキの粘度や溶解性を考慮して限界値まで染料を添加した油性黒色インキにおいても、筆記具などに使用した際、十分な筆跡濃度を得ることはできない。
そこで、油性黒色インキの濃度を向上するために、赤色や黄色などの補色染料を添加することが考えられる。しかし、ニグロシン系染料は、その分子中に1個以上の活性水素を有する複数の構造物の混合染料であるために、他の染料と相互反応し、不溶解物として析出しやすい。その結果、析出物によるインキの濃度低下、ペン先の目詰まりが発生するという問題をかかえている。
本発明で使用する化1で示される赤色染料及び化2で示される青色染料、化3で示される黄色染料は、低級脂肪族アルコ−ルに対し安定した溶解状態を保つと共に、ニグロシンとの相互反応がきわめて少ない構造を持っている。そこで、これらの染料は、ニグロシン系染料が可溶化剤により均一に溶解された油性黒色インキに添加された場合でも、ニグロシン系染料への相互反応が少なく、安定して相溶することが可能である。これにより、主要着色剤であるニグロシン系染料の添加量を抑えたまま、インキの濃度を向上することができる。更に、長期経時状態において揮発性の高い低級脂肪族アルコ−ルの一部が揮発した後も、油溶性染料の溶解が安定しているので、ペン先の目詰まりを発生することが少なく、インキの吐出が良好であると推察される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により更に詳細に説明する。
上記成分を撹拌機にて4時間撹拌して油性黒色インキを得た。
【0018】
上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0019】
上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0020】
上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0021】
実施例5
オイルブラックSF(前述) 14.0重量部
バリファーストレッド1308(前述) 0.2重量部
オイルブルー8B(前述) 1.4重量部
スピロンイエローC−GNH(前述) 1.4重量部
エチルアルコ−ル 65.0重量部
ガムロジンWW(前述) 5.0重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸(前述) 6.0重量部
ベンジルアルコール(前述) 7.0重量部
上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0022】
比較例1
実施例1においてスピロンレッドC−GH及びオイルブルー613、オイルイエローCHを除き、その量だけニグロシンベースEXを加えた他は、実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0023】
比較例2
実施例2においてオイルブルー8Bを除き、バリファーストレッド1308を1.7重量部、スピロンイエローC−GNHを1.8重量部とした他は、実施例2と同様になして油性黒色インキを得た。
【0024】
比較例3
実施例3においてスピリットレッド102をサビニールレッド3BLS(C.I.ソルベントレッド91、サンド社製、スイス国)、ビクトリアブルーBベースをバリファーストブルー1603(C.I.ベーシックブルー7とC.I.ダイレクトブルー86との造塩染料、オリエント化学工業(株)製)とした他は、実施例3と同様になして油性黒色インキを得た。
【0025】
比較例4
実施例4においてオイルブラックS及びスピロンレッドC−GH、オイルブルー613、オイルイエローCHを除き、その量だけC.I.アシッドブラック52(金属錯塩酸性染料)と塩化ジオクチルジメチルアンモニウム(カチオン界面活性剤)との造塩染料を加えた他は、実施例1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0026】
上記、実施例1〜5、比較例1〜4で得た油性黒色インキに関して、インキ経時試験を行った。また、繊維芯のペン先と中綿を使用した筆記具(ぺんてるペン<グリーンラベル>NN50<丸芯>、ぺんてる(株)製)に充填し、筆跡濃度試験及び経時後筆記試験を行なった。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
また、比較例2の筆跡濃度試験における筆跡は、色調が赤味になった。
【0028】
筆跡濃度試験
クリアーシート〔薄口〕(リコー教育機器(株)製)に、上記油性黒色インキを充填した筆記具を使用して、横1回均一にインキを塗布し乾燥させたものを、SMカラーコンピューター(MODEL、SM−4、スガ試験機(株)製)により濃度を測定した。判定方法は、視感反射率Y値を用いて評価し、その数値は小さいほど濃度が高い。(単位:%)
【0029】
インキ経時試験
上記の油性黒色インキを蓋付きビンに密封し、50℃恒温室に3ヶ月間保管した後、インキを濾紙(アドバンテック東洋(株)製)で濾過し、濾紙上の残留物の状態を確認した。
【0030】
経時後筆記試験
上記の油性黒色インキを充填した筆記具を、50℃恒温室に横向きに1ヶ月間保管した後、上質紙に手書きで螺旋筆記し、筆跡を目視評価した。
【0031】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る油性黒色インキは、濃度の高い筆跡を与えると共に、経時的に析出物がなく、筆記具などに充填して使用した場合でも安定したインキ吐出が得られるという特長を有するものである。
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