JPH07118590A - 油性黒色インキ - Google Patents

油性黒色インキ

Info

Publication number
JPH07118590A
JPH07118590A JP29134493A JP29134493A JPH07118590A JP H07118590 A JPH07118590 A JP H07118590A JP 29134493 A JP29134493 A JP 29134493A JP 29134493 A JP29134493 A JP 29134493A JP H07118590 A JPH07118590 A JP H07118590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phthalate
weight
parts
oil
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29134493A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohisa Nishimoto
智久 西本
Hiroshi Takahashi
博 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP29134493A priority Critical patent/JPH07118590A/ja
Publication of JPH07118590A publication Critical patent/JPH07118590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニグロシン5〜15重量%と、メチルアルコ
ール、エチルアルコールなどの炭素数4以下の脂肪族ア
ルコール40〜90重量%と、ケトン樹脂、フェノール
樹脂などの前記炭素数4以下の脂肪族アルコールに可溶
な樹脂1〜20と、フタル酸モノメチル、フタル酸モノ
エチルなどのフタル酸エステル1〜20重量%とを少な
くとも含む。 【効果】 筆跡の定着性に優れ、長期間保管してもペン
先、吐出孔における目詰まりがなく筆跡にかすれが生じ
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記具用、記録計用及
びジェットプリンタ−用として好適な、筆跡の定着性及
び経時安定性に優れた油性黒色インキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、速乾性マーキングペン等の筆記具
などに用いる油性黒色インキは、油溶性黒色染料と油溶
性樹脂と溶剤とを主成分としている。水性染料と水とを
主成分とする水性インキに比べ、紙、ガラス、金属、プ
ラスチック、布などにも良好な筆記が可能であることか
ら多く使用されている。この油性黒色インキの着色材と
しては、濃度が高く低価格である等の理由によりニグロ
シンが用いられ、溶剤としては、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素やエチレングリコールモノメチルエー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコ
ールエーテル等が使用されている。しかしながら、上記
溶剤は臭気や毒性が高い等の問題があるので、近年、臭
気や毒性が低い炭素数4以下脂肪族アルコ−ルを油性イ
ンキの溶剤として使用することが多く提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、溶剤として炭
素数4以下の脂肪族アルコールを使用した油性黒色イン
キは、筆跡の非吸収面に対する定着性が悪いという問題
があった。そこで、定着性の効果を向上させるために樹
脂を多量に添加することが考えられるが、十分な定着性
を得るには到っていない。更に、ニグロシンや樹脂は炭
素数4以下の脂肪族アルコ−ルへの溶解性が悪く、長期
経時状態では溶剤の蒸発によりインキ中の固型分が析出
しやすくなる。そのため、ペン先やインキ吐出孔の毛細
管での目詰まりが起こり筆跡のかすれが発生し易いとい
う問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニグロシン
と、炭素数4以下の脂肪族アルコ−ルと、前記脂肪族ア
ルコ−ルに可溶な樹脂と、フタル酸エステルとを少なく
とも含むことを特徴とする油性黒色インキを要旨とする
ものである。
【0005】以下、詳細に説明する。ニグロシンは、着
色材として用いるものであり、具体的には、ニグロシン
ベ−スEX、ニグロシンベ−スEE、スペシャルブラッ
クEB、オイルブラックBY、オイルブラックNo.5
(以上、オリエント化学工業(株)製)、オイルブラッ
クS、オイルブラックFSスペシャル(以上、中央合成
化学(株)製)、ニグロシンベ−スLK(BASF社
製、独国)、SOTブラック−12H、SOTブラック
−13リキッド(保土ヶ谷化学工業(株)製)などが挙
げられる。上記例示したニグロシンの使用量は、油性黒
色インキ全量に対し5〜15重量%が好ましい。添加量
が5重量%より少なくなると筆跡とした場合の濃度が低
下する傾向にあり、添加量が15重量%より多くなると
粘度が高くなり筆記具用、記録計用及びジェットプリン
タ−用としてインキ吐出が低下する傾向にある。
【0006】炭素数4以下の脂肪族アルコールは、溶剤
として用いるものである。具体的には、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール
が挙げられる。これらは単独あるいは複数混合して使用
でき、使用量は油性黒色インキ全量に対して40〜90
重量%が好ましい。
【0007】脂肪族アルコールに可溶な樹脂は、粘度の
調整、色材の定着性向上のために用いられるものであ
る。例えば、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ロジン樹
脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられ
る。具体的一例を挙げれば、フェノール樹脂として、タ
マノール100S、同510(以上、荒川化学工業
(株)製)、ヒタノール1501、同2501(以上、
日立化成工業(株)製)などが、ケトン樹脂として、ケ
トンレジンK−90(荒川化学工業(株)製)、ハロン
80、同110H(本州化学(株)製)などが、ロジン
樹脂として、ハーコリンD、ペンタリン255、同26
1(以上、理化ハーキュレス(株)製)、ガムロジンW
W(中国産)などが、ブチラール樹脂として、デンカブ
チラール#2000−L、同#3000−1、同#30
00−2、同#3000−4、同#3000−K(以
上、電気化学工業(株)製)、エスレックBL−1、同
BL−3、同BL−S、同BX−L(以上積水化学工業
(株)製)などが、ポリアミド樹脂として、AQ−ナイ
ロンA−90、同A−70、同A−50、同P−70、
同K−80、同K−14(以上、(株)東レ製)、ニュ
ーマイド825、同840(以上、ケーシー有限会社
製)、トレジンF30、同MF−30、同EF−30
T、同M−20、同TK5036(以上、N−メトキシ
メチル化ナイロン、帝国化学産業(株)製)、バーサミ
ド744、同756、同711(以上、ヘンケル白水
(株)製)、トーマイド#90、同#92(以上、富士
化成工業(株)製)、サンマイド611DK−1、同6
15A(以上、三和化学工業(株)製)などが挙げられ
る。これらは単独あるいは複数混合して使用でき、使用
量は油性黒色インキ全量に対して1〜20重量%が好ま
しい。
【0008】フタル酸エステルは、筆跡の定着性を向上
しインキの経時安定性を高めるものである。具体的に
は、フタル酸モノメチル、フタル酸モノエチル、フタル
酸モノフェニル、フタル酸モノベンジル、フタル酸モノ
シクロヘキシル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジノルマルプロピル、フタル酸ジイソプロ
ピル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジノルマルブチル、
フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フ
タル酸ジフェニル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ジヘ
プチル、フタル酸ジノルマルオクチル、フタル酸ジイソ
オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸
ジノニル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジイソデシル、
フタル酸ジドデシル、フタル酸メチルエチル、フタル酸
ブチルベンジル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸デ
シルイソオクチルなどが挙げられる。その添加量は油性
黒色インキ全量に対して1〜20重量%が好ましく、1
重量%より少なくなると効果が小さくなり、20重量%
より多くなると筆跡乾燥性が悪くなる傾向にある。
【0009】更に、以上に示した成分以外に必要に応じ
て、防腐剤、防黴剤、湿潤剤、可溶化剤、乾燥抑制剤、
粘度調節剤、凍結安定剤、消泡剤、界面活性剤など、種
々の添加剤を適宜選択して使用することもできる。
【0010】本油性インキの調製は、上記必須成分を従
来知られている撹拌機を用いて撹拌混合し、均一に溶解
することによって得られる。
【0011】
【作用】フタル酸エステルは、高沸点で安定な物質であ
り、炭素数4以下の脂肪族アルコ−ルに良く可溶すると
共に、樹脂との相溶性に優れている。そこでインキ組成
中にフタル酸エステルを使用すると、樹脂の分子間に入
り込み、樹脂の硬い網状構造であるファン・デル・ワ−
ルス結合を弱めることにより、柔軟性を高め、分散性を
良くする。そのため、非吸収面に筆記した時も、面に対
して均一に広がり接着されるので筆跡の定着性が向上す
る。また、ペン先やインキ吐出孔で、揮発性の高い脂肪
族アルコ−ルが揮発した後も、ニグロシンや樹脂の溶解
が安定しているので、ペン先の目詰まりを発生すること
が少なく、インキの吐出が良好であると推察される。
【0012】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明する。
【0013】実施例1 ニグロシンベ−スEX(ニグロシン、オリエント化学工業(株)製) 10重量部 エチルアルコ−ル 72重量部 ハロン110H(ケトン樹脂、本州化学(株)製) 8重量部 フタル酸ジ−2−エチルヘキシル 5重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸(可溶化剤) 5重量部 上記成分を撹拌機にて4時間撹拌して油性黒色インキを
得た。
【0014】実施例2 オイルブラックFSスペシャル(ニグロシン、中央合成化学(株)製) 5重量部 イソプロピルアルコ−ル 65重量部 ペンタリン261(ロジン樹脂、理化ハーキュレス(株)製) 10重量部 フタル酸ジエチル 20重量部 上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得
た。
【0015】実施例3 ニグロシンベ−スEX(前述) 12重量部 ノルマルプロピルアルコ−ル 71重量部 タマノ−ル100S(フェノール樹脂、荒川化学工業(株)製) 5重量部 フタル酸ジメチル 10重量部 オレイン酸(可溶化剤) 2重量部 上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得
た。
【0016】実施例4 オイルブラックS(ニグロシン、中央合成化学(株)製) 9重量部 エチルアルコ−ル 49重量部 ノルマルブチルアルコ−ル 20重量部 ト−マイド#92(ポリアミド樹脂、富士化成工業(株)製) 12重量部 フタル酸ジイソデシル 7重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸(可溶化剤) 3重量部 上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得
た。
【0017】実施例5 ニグロシンベ−スEE(ニグロシン、オリエント化学工業(株)製) 15重量部 エチルアルコ−ル 60重量部 メチルアルコ−ル 10重量部 ガムロジンWW(中国産) 8重量部 フタル酸ブチルドデシル 2重量部 オレイン酸(可溶化剤) 5重量部 上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得
た。
【0018】実施例6 SOTブラック12H(保土ヶ谷化学工業(株)製) 7重量部 イソプロピルアルコ−ル 62重量部 デンカブチラ−ル#2000−L(ブチラール樹脂、電気化学工業(株)製) 3重量部 フタル酸ジエチル 15重量部 ベンジルアルコ−ル(粘度調節剤) 13重量部 上記成分を実施例1と同様になして油性黒色インキを得
た。
【0019】比較例1 実施例1においてフタル酸ジ−2−エチルヘキシルを除
き、その量だけエチルアルコ−ルを加えた他は、実施例
1と同様になして油性黒色インキを得た。
【0020】比較例2 実施例2においてフタル酸ジエチルを除き、その量だけ
ノルマルブチルアルコ−ルを加えた他は、実施例2と同
様になして油性黒色インキを得た。
【0021】比較例3 実施例3においてフタル酸ジメチルを除き、その量だけ
をノルマルプロピルアルコ−ル加えた他は、実施例3と
同様になして油性黒色インキを得た。
【0022】上記、実施例1〜6、比較例1〜3で得た
油性インキを用いて定着性碁盤目試験を行なった。ま
た、繊維芯のペン先、中綿を使用した筆記具(マ−クぺ
んてるMS50、ぺんてる(株)製)に充填し経時後筆
記試験を行なった。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】定着性碁盤目試験 上記の油性インキをガラス面上に塗布して乾燥させた
後、カミソリの刃を用いて1mm間隔で碁盤状に切りつ
け、その碁盤をセロテ−プにより、強制的に剥離させる
動作を10回繰り返した。判定方法は、傷つけたマス1
00個に対して剥がれた数を数える。ただし、1マス中
少しでも剥がれたら1個と数える。
【0025】経時後筆記試験 上記の油性インキを充填した筆記具を50℃恒温室に一
ヶ月保管した後、JISP 3201筆記用紙Aに手書き
で螺旋筆記した。 評価 ○:あざやかで良好な筆跡が得られた △:一重量部カスレあり ×:筆記不能
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る油性黒色インキは、筆跡の定着性に優れると共に経
時後も良好に筆記ができるという特徴を有するものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニグロシンと、炭素数4以下の脂肪族ア
    ルコ−ルと、前記脂肪族アルコ−ルに可溶な樹脂と、フ
    タル酸エステルとを少なくとも含むことを特徴とする油
    性黒色インキ。
JP29134493A 1993-10-27 1993-10-27 油性黒色インキ Pending JPH07118590A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29134493A JPH07118590A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 油性黒色インキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29134493A JPH07118590A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 油性黒色インキ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07118590A true JPH07118590A (ja) 1995-05-09

Family

ID=17767712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29134493A Pending JPH07118590A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 油性黒色インキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07118590A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5939468A (en) * 1996-07-26 1999-08-17 Videojet Systems International, Inc. Blush resistant invisible fluorescent jet ink
JP2006104364A (ja) * 2004-10-07 2006-04-20 Pilot Ink Co Ltd 油付着金属面用マーキングインキ組成物
JP2007099834A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Fujifilm Corp インク組成物、インクセット及びインクジェット画像記録方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5939468A (en) * 1996-07-26 1999-08-17 Videojet Systems International, Inc. Blush resistant invisible fluorescent jet ink
JP2006104364A (ja) * 2004-10-07 2006-04-20 Pilot Ink Co Ltd 油付着金属面用マーキングインキ組成物
JP4699000B2 (ja) * 2004-10-07 2011-06-08 パイロットインキ株式会社 油付着金属面用マーキングインキ組成物
JP2007099834A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Fujifilm Corp インク組成物、インクセット及びインクジェット画像記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3304612B2 (ja) 筆記具用蛍光色インキ組成物
JPH07118590A (ja) 油性黒色インキ
JPH1112518A (ja) 油性インキ
JP3785773B2 (ja) 油性黒色インキ
JPH1143637A (ja) 水性インキ
JP2007099860A (ja) 油性マーキングペン用インキ組成物
JP3158635B2 (ja) 油性インキ
JPH0873796A (ja) 油性黒色インキ
JP2004330456A (ja) 油性筆記具
JPH05320558A (ja) 油性黒色インキ
JPH0971745A (ja) 油性黒色インキ
JPH11193361A (ja) 水性インキ
JP3677897B2 (ja) 油性黒色インキ
JPH08183922A (ja) 油性黒色インキ
JPS6225184A (ja) 油性インキ
JPH08218027A (ja) 油性インキ組成物
JP2003138174A (ja) 油性インキ
JPS62174282A (ja) 油性インキ
JP3033366B2 (ja) 記録液
JP2797284B2 (ja) 筆記板用水性マーキングペンインキ組成物
JPH0128788B2 (ja)
JPH05179186A (ja) 油性黒色インキ
JPH06228487A (ja) 耐水性を有する水性インキ組成物
JP2002256183A (ja) 油性インキ
JPH0680925A (ja) 油性黒色インキ