JPH0680925A - 油性黒色インキ - Google Patents

油性黒色インキ

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JPH0680925A
JPH0680925A JP25546392A JP25546392A JPH0680925A JP H0680925 A JPH0680925 A JP H0680925A JP 25546392 A JP25546392 A JP 25546392A JP 25546392 A JP25546392 A JP 25546392A JP H0680925 A JPH0680925 A JP H0680925A
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JP
Japan
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oil
ink
black ink
parts
acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP25546392A
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English (en)
Inventor
Mariko Nagashima
真理子 長島
Hiromi Sano
博美 佐野
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニグロシンとアルコ−ル系溶剤と脂肪酸と酸
価が150〜200軟化点が70〜100の油溶性ロジ
ン樹脂とからなる油性黒色インキ。 【効果】 筆記具に使用した際のインキ吐出が良く、経
時安定性に優れたものであり、経時カスレのない実用性
に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニグロシンと、アルコ
−ル系溶剤と、樹脂と、官能基としてカルボキシル基を
1つ有する化合物とから少なくともなる油性黒色インキ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油性黒色インキとしては、濃度が
高く、隠蔽力があるなどの理由により、染料として、ニ
グロシンを用いたものが知られている。ところが、ニグ
ロシンは有機溶剤に対して溶解安定性が悪いので、比較
的溶解安定性の優れた溶剤としてキシレン・トルエン等
の芳香族炭化水素などを使用して溶解性を安定化させる
試みがなされてきた。然し乍ら、近年、油性インキを低
毒化するという検討が進み、インキ溶剤としてアルコ−
ル系溶剤が用いられるようになってきたため、新たな問
題が生じてきた。すなわち、上記のニグロシンを着色材
として使用した油性黒色インキは、アルコ−ル系溶剤に
対しても溶解性に優れないことから粘度が高くなり、筆
記具に使用するとインキ吐出が少ないという問題点や、
それに加えて、溶解性が安定しないため、経時によりペ
ン先のインキ通路にて染料が析出し、詰まってしまい、
筆跡にカスレが生じたり、筆記不可能になるといった問
題点を有していた。そこで、可溶化剤としてオレイン酸
などの脂肪酸を上記インキに添加し、少しでも溶解安定
性を向上する試みがなされてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】可溶化剤として脂肪酸
を添加したものにおいても効果は十分なものといえなか
った。本発明は上記の問題点であるインキの粘度の高さ
によるインキ吐出の悪さとペン先でのインキの経時カス
レを解決することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニグロシン
と、アルコ−ル系溶剤と、樹脂と、官能基としてカルボ
キシル基を1つ有する化合物とから少なくともなる油性
黒色インキにおいて、前記樹脂を酸価が150〜200
軟化点が70〜100の油溶性ロジン樹脂としたことを
特徴とする油性黒色インキを要旨とする。
【0005】以下、本発明の黒色油性インキについて詳
細に説明する。ニグロシンは着色剤として使用するもの
であり、具体的には、ニグロシンベ−スEX、ニグロシ
ンベ−スEE、スペシャルブラックEB、オイルブラッ
クBY、オイルブラックNo.5(以上、オリエント化
学工業(株)製)、オイルブラックS、オイルブラック
スペシャルFS(以上、中央合成化学(株)製)、ニグ
ロシンベ−スLK(BASF社製、独国)、S.O.
T.BLACK12H(保土谷化学工業(株)製)など
が挙げられ、これらの一種もしくは二種以上混合して使
用できる。使用量はインキ全量に対して5〜20重量%
が好ましく、添加量が少ないと、濃度が低下し、添加量
が多くなると、粘度が高くなる傾向にある。
【0006】アルコ−ル系溶剤はインキ溶剤として使用
するものであり、具体的にはメタノ−ル、エタノ−ル、
n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル,n−ブタノ−
ル、イソブタノ−ル、ベンジルアルコ−ルなどが挙げら
れ、これらは、単独、もしくは複数混合して使用でき
る。その使用量はインキ全量に対して40〜90重量%
が好ましい。
【0007】官能基としてカルボキシル基を1つ有する
化合物は、ニグロシンの可溶化剤として使用するもので
あり、具体的には、ギ酸、酢酸、カプリル酸、ラウリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、オレイ
ン酸、リノ−ル酸などの脂肪酸、N−アシルアミノ酸な
どの他にジエチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、
ポリオキシエチレンアルキルエ−テル酢酸ナトリウム、
ジポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸、トリポ
リオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸などのアニオ
ン系界面活性剤が使用できるが、臭気、安全性の面から
特にオレイン酸、ステアリン酸が好ましい。その添加量
は、インキ全量に対し、1〜10重量%が好ましく、1
重量%より少なくなると、効果が小さくなり、10重量
%より多くなると、粘度が高くなる傾向にある。
【0008】本発明の骨子であるロジン樹脂は、通常、
筆跡の定着性向上剤として使用するものであるが、本発
明では可溶加材としても機能するものであり、酸価が1
50〜200、軟化点が70〜100のものを使用す
る。具体的には、ハリタックF75、ハリマックT8
0、ハリマックFX25(以上、播磨化成工業(株)
製)ガムロジンWW(中国製)などが挙げられ、その添
加量はインキ全量に対して1〜20重量%が好ましい。
【0009】なお、上記成分以外に必要に応じて防錆
剤、湿潤剤、粘度調整剤、消泡剤、界面活性剤など、種
々の添加剤を適宣使用出来る。
【0010】
【作用】本発明の油性黒色インキが何故、低粘度でイン
キ吐出が良く、経時によるカスレが生じないかについて
は、以下のように推察される。本発明で使用する油溶性
ロジン樹脂は、樹脂酸からなり、また、酸価が高いもの
を使用するため、ニグロシンに対して高い可溶化力を持
つ。よって、ニグロシンが溶剤に良好に溶解し、粘度も
下がりその溶解性は経時的にも安定なので、ペン先での
染料の析出を防止する。また、軟化点が低いものを使用
するため、更に、粘度を低く抑えることができ、インキ
吐出が良好となるものと推測される。そして、この樹脂
の本来の機能である定着性能を保持したまま、この機能
を発揮できるところに利点がある。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、実施例、比較例中に単に「部」とあるのは「重
量部」を示す。
【0012】(実施例1) エタノ−ル 61.0部 イソプロピルアルコ−ル 10.0部 ガムロジンWW(中国製) 5.0部 ニグロシンベ−スEX (オリエント化学工業(株)製) 13.0部 ベンジルアルコ−ル 5.0部 オレイン酸 6.0部 上記各成分を混合し、市販の撹拌機で2時間撹拌するこ
とにより油性黒色インキを得た。
【0013】(実施例2) エタノ−ル 61.0部 n−プロピルアルコ−ル 10.0部 ハリタックF75(ロジン系樹脂 播磨化成工業(株)製) 5.0部 オイルブラックS(中央合成化学(株)製) 13.0部 ベンジルアルコ−ル 5.0部 サルコシネ−トOH(日光ケミカルズ(株)製) 6.0部 上記各成分を混合し、実施例1と同様にして油性黒色イ
ンキを得た。
【0014】(実施例3) エタノ−ル 61.0部 イソプロピルアルコ−ル 10.0部 ハリマックT80(播磨化成工業(株)製) 5.0部 ニグロシンベ−スEX (オリエント化学工業(株)製) 13.0部 ベンジルアルコ−ル 5.0部 ステアリン酸 6.0部 上記各成分を混合し、市販の撹拌機で2時間撹拌するこ
とにより油性黒色インキを得た。
【0015】(比較例1)実施例1よりガムロジンWW
を除き、その量だけハリフェノ−ルAS−5(ロジン樹
脂、播磨化成工業(株)製)を加えた以外は実施例1と
同様にして油性黒色インキを得た。
【0016】(比較例2)実施例2よりハリタックF7
5を除き、その量だけハリエスタ−DS90(ロジン樹
脂、播磨化成工業(株)製)を加えた以外は実施例1と
同様にして油性黒色インキを得た。
【0017】(比較例3)実施例2よりハリタックF7
5を除き、その量だけヒタノ−ル1501(フェノ−ル
樹脂、日立化成(株)製)を加えた以外は実施例2と同
様にして油性黒色インキを得た。
【0018】(比較例4)実施例3よりハリマックT8
0を除き、その量だけタマノル100S(フェノ−ル樹
脂、荒川化学工業(株)製)を加えた以外は実施例3と
同様にして油性黒色インキを得た。
【0019】
【発明の効果】実施例1〜3、比較例1〜4により得ら
れた油性黒色インキを市販の中綿式筆記具(合成樹脂製
ペン先筆記具、極細タイプ、MF50ぺんてる(株)
製)に充填し、インキ吐出、経時カスレ(50℃、3
日)を試験した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】インキ吐出試験 前記市販の中綿式筆記具に各インキを充填後、筆記具を
横たえた状態でペン先にインキが浸透し、筆記可能にな
るまでの時間を測定した。(室温20℃湿度50%) ○:1分以内で筆記可 △:1〜5分で筆記可 ×:5分以上
【0022】経時カスレ試験 前記市販の中綿式筆記具に各インキを充填後、50℃の
恒温室に一週間放置し、市販の自転式連続筆記試験機
(画線機、TS−4、有限会社 精機工業研究所製)を
用いて筆記速度7(cm/sec)、筆記荷重100
(g)、筆記角度60度で連続螺旋筆記を行い筆跡の状
態を目視により評価した。 ○:カスレ無し △:初期からカスレ発生し、筆記50cm以内で筆記可
能に回復 ×:初期からカスレ発生し、筆記50cm以降に筆記可
能に回復 (回復しないものも含む)
【0023】以上のように、本発明の油性黒色インキ
は、ニグロシンとアルコ−ル系溶剤と樹脂と官能基とし
てカルボキシル基を1つ有する化合物とから少なくとも
なる油性黒色インキにおいて、前記樹脂を酸価が150
〜200軟化点が70〜100の油溶性ロジン樹脂とし
たので、筆記具に使用した際のインキ吐出が良く、経時
安定性に優れたものであり、経時カスレのない実用性に
優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニグロシンと、アルコ−ル系溶剤と、樹
    脂と、官能基としてカルボキシル基を1つ有する化合物
    とから少なくともなる油性黒色インキにおいて、前記樹
    脂を酸価が150〜200軟化点が70〜100の油溶
    性ロジン樹脂としたことを特徴とする油性黒色インキ。
JP25546392A 1992-08-31 1992-08-31 油性黒色インキ Pending JPH0680925A (ja)

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JP25546392A JPH0680925A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 油性黒色インキ

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0801115A3 (en) * 1996-04-08 1998-12-09 Morton International, Inc. Water-reducible nigrosine dye compositions
EP1111011A3 (en) * 1999-12-21 2003-10-15 Sunbelt Corporation Black alcohol soluble dye formulation
JP2007211198A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Pilot Ink Co Ltd 筆記具用油性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0801115A3 (en) * 1996-04-08 1998-12-09 Morton International, Inc. Water-reducible nigrosine dye compositions
EP1111011A3 (en) * 1999-12-21 2003-10-15 Sunbelt Corporation Black alcohol soluble dye formulation
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