JPH0872266A - ポンプおよび駆動装置付ポンプ - Google Patents

ポンプおよび駆動装置付ポンプ

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JPH0872266A
JPH0872266A JP6215548A JP21554894A JPH0872266A JP H0872266 A JPH0872266 A JP H0872266A JP 6215548 A JP6215548 A JP 6215548A JP 21554894 A JP21554894 A JP 21554894A JP H0872266 A JPH0872266 A JP H0872266A
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piston
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    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/02Rotary-piston machines or pumps of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C2/063Rotary-piston machines or pumps of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents with coaxially-mounted members having continuously-changing circumferential spacing between them
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B7/00Piston machines or pumps characterised by having positively-driven valving
    • F04B7/04Piston machines or pumps characterised by having positively-driven valving in which the valving is performed by pistons and cylinders coacting to open and close intake or outlet ports
    • F04B7/045Two pistons coacting within one cylinder

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸引したポンプ室内の流体の逆流を防止し、
吐出残量を低減するポンプを提供すること。 【構成】 まずピストン64のみが右側に移動され、ポ
ンプ室69の容積が増大され、ポンプ室69が負圧にな
りインクが吸引される。そして、ピストン62がピスト
ン64と共に右方向に移動されて、吐出口68が開放さ
れ、吸入口66が塞がれると、ピストン64の移動が停
止され、ピストン62のみが右方向へ移動される。これ
によりポンプ室69の容積が減少され、吸入されたイン
クが吐出口68から吐出される。ピストン62がピスト
ン64に当接した後、ピストン62,64共に左方向へ
移動されて元の位置に戻る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポンプおよび駆動装置付
ポンプに関するものであり、特にハウジングとそれに摺
動可能に嵌合された可動部材とにより形成される容積可
変のポンプ室を備えたポンプと、そのポンプと共に駆動
装置を含む駆動装置付ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3─5160号公報にこの種のポ
ンプの一種であるインク吸引ポンプが記載されている。
このインク吸引ポンプは、インクジェット記録装置にお
いてインクジェットヘッドの吐出口やインク液室からイ
ンクを吸引するポンプであり、図10,11に示すよう
に、筒状のハウジング300とその内部に液密かつ摺動
可能に嵌合された可動部材としての1個のピストン30
2とを備え、それらハウジング300とピストン302
とにより容積可変のポンプ室304が形成されたもので
ある。
【0003】この吸引ポンプにより吸引が行われる場合
には、まず、駆動軸308が図示しない移動装置により
図の右方へ移動させられる。ピストン302に形成され
た吐出口310が、駆動軸308と一体の第一頭部31
2によって塞がれるとともに、その第一頭部312によ
ってピストン302が右方へ移動させられる。駆動軸3
08の移動に伴ってポンプ室304の容積が増加し、ポ
ンプ室304の圧力が低下する。ハウジング300に形
成された吸入口316がポンプ室304に開放される
と、吸入口316からインクが吸入される。
【0004】次に、図11に示すように駆動軸308が
左方へ移動させられる。第二頭部318がピストン30
2の端面320に当接する一方、第一頭部312が端面
322から離間し、吐出口310がポンプ室304に開
放される。ピストン302は、第二頭部318によって
左方へ移動させられ、それに伴って、ポンプ室304の
容積が減少し、ポンプ室304に吸入されたインクが吐
出口310から吐出される。
【0005】このように、本インク吸引ポンプにおいて
は、吸入口316がピストン302によって開閉され、
吐出口310が駆動軸308と一体の第一頭部312に
よって開閉されるため、インクによって開閉される吸入
弁,吐出弁による場合に比較して吸入口,吐出口の開閉
が確実に行われる。しかも、ポンプ室304の容積を変
化させるためのピストン302および第一頭部312に
よって吸入口316および吐出口310が開閉されるた
め、専用の弁駆動装置が不要であって、構成が簡単であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
ンク吸引ポンプには、吸入口316がピストン302に
よって開閉され、吐出口310の開閉が駆動軸308と
一体の第一頭部312によって行われることによって不
可避的に生じる欠点がある。ポンプ室304に吸入され
たインクの一部が吸入口316から逆流することを避け
得ないことがその一例である。上述のように、吐出時に
は、図10に示す状態から駆動軸308が左方へ移動さ
せられ、第一頭部312が端面322から離間させられ
ることによって吐出口310が開放される。しかし、こ
の吐出口310が開放される時点には、吸入口316も
開放されている。そして、吸入口316が開放されたま
ま、駆動軸308が左方へ移動させられ、ポンプ室30
4の容積が減少させられるため、吸入口316が閉じら
れるまではポンプ室304のインクの一部が、吸入口3
16から逆流するのである。
【0007】また、このインク吸引ポンプには、吐出終
了時におけるポンプ室304の容積を十分小さくするこ
とができないという欠点もある。吐出終了時のポンプ室
304の容積を、吐出口310が開放された状態におけ
る第一頭部312とピストン302の端面322との距
離d(バルブリフト量と称する)に相当する大きさ、す
なわちポンプ室304の断面積と距離dとの積より小さ
くすることができないからである。上述のように、吐出
口310の開閉は、駆動軸308の第一頭部312が端
面322に対して当接,離間させられることによって行
われるようになっており、ピストン302は、駆動軸3
08の第二頭部318によって端面320側から押され
ることによって、左方へ移動させられるようになってい
る。そのためには、駆動軸308の第一頭部312と第
二頭部318との間の長さを、ピストン302の端面3
20,322間の長さよりバルブリフト量dだけ長くし
なければならない。したがって、駆動軸308が最も左
端まで移動させられても、ピストン302の端面322
と第一頭部312(ハウジング300の底部と見なすこ
とができる)との間には、上述のバルブリフト量dに相
当する隙間dが残ることを避け得ず、吐出されないでポ
ンプ室内に残るインクの量(吐出残量と称する)が多く
なるのである。
【0008】このインク吸引ポンプは他の液体や気体
(流体と総称する)を吸引するポンプとしては勿論、流
体を圧送するポンプとしても利用可能であり、上記例示
の欠点はそれらの場合にも同様に発生する。本願の第一
発明および第二発明は、以上の事情を背景として、吸入
口,吐出口の開閉が確実に行われ、しかも専用の弁駆動
装置が不要であって構成が簡単であるという特開平3─
5160号公報に記載のポンプの長所を維持しつつ、ポ
ンプ室の流体の吸入口への逆流や、吐出残量の低減困難
等の欠点を除去もしくは低減することが可能なポンプを
得ることを課題としてなされたものである。また、第三
発明ないし第五発明は、第一発明または第二発明に係る
ポンプとそれに好適な駆動装置との組合わせである駆動
装置付ポンプを得ることを課題としてなされたものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】第一発明においては、上
記課題が、筒状のハウジングとその内部に液密かつ摺動
可能に嵌合された可動部材とを備え、それらハウジング
と可動部材とにより容積可変のポンプ室が形成されるポ
ンプにおいて、可動部材をハウジング内に少なくとも1
対互いに対向させて設け、各1対の可動部材の間にポン
プ室を形成するとともに、そのポンプ室の吸入口および
吐出口をハウジングの各1対の可動部材の各々により開
閉される位置に設けることにより解決される。
【0010】ハウジングは、内部に可動部材を設けるこ
とが可能な中空の筒状を成したものであれば、どのよう
な形状を成したものであってもよい。直線に沿って延び
た形状であっても、円弧等の曲線に沿って延びた形状で
あってもよいのである。また、断面形状は加工や気密保
持の容易さの点から円形が望ましいが、半円形,多角
形,それらの組合わせ等他の形状でもよい。一方、可動
部材は、少なくとも1対設ければよく、2対あるいは3
対以上設けてもよい。可動部材を2対以上設ければ、ポ
ンプ室が2個以上形成されることになる。なお、可動部
材を2対以上設ける場合に、1個の可動部材に2対の可
動部材の各一方を兼ねさせることも可能である。
【0011】第二発明の課題解決手段は、ハウジングを
真っ直ぐな筒状を成すものとし、吸入口と吐出口とをハ
ウジングの軸方向に離して形成することである。ハウジ
ングを円環状を成すものとし、可動部材をそのハウジン
グの周方向に摺動するものとすることも可能であり、こ
の場合には、吸入口と吐出口とを周方向に離して形成す
ることとなるが、真っ直ぐな筒状を成すものとすれば構
成が簡単になる。
【0012】第三発明の課題解決手段は、第一発明また
は第二発明に係るポンプに、前記少なくとも1対の可動
部材の各々とハウジングとを別個に相対移動させる駆動
装置を付加することである。駆動装置は、ハウジングと
可動部材の各々とを別個に相対移動させる装置であれ
ば、可動部材の各々をハウジングに対して別個に移動さ
せるものであっても、ハウジングと可動部材の各々との
両方をそれぞれ移動させるものであってもよい。また、
駆動装置は、ハウジングと可動部材の各々とを、直線状
のハウジングの軸方向に直線的に相対移動させるもので
あっても、円環状のハウジングと可動部材の各々とをハ
ウジングの中心線の回りに相対回転させるものであって
もよい。可動部材が2対以上設けられている場合には、
駆動装置を3つ以上設けることも可能であるが、2つの
駆動装置で2対以上の可動部材を移動させることも可能
である。後者の場合は、1つの駆動装置に複数の可動部
材を移動させるのである。
【0013】例えば、ポンプが直線状のハウジング内で
1対の可動部材が相対移動するものである場合には、駆
動装置を、1個の電動モータ等の駆動源と、その電動モ
ータの回転を軸方向の移動に変換する2つの運動変換装
置とを含むものとすることも、2つの駆動源と2つの運
動変換装置とを含むものとすることもできる。前者の場
合には、2つの運動変換装置が駆動源を共有することに
なる。また、駆動装置を、流体圧シリンダ等直線的な往
復作動を行う直線状往復駆動源を主体として構成するこ
とも可能である。一方、ポンプが円環状のハウジング内
で少なくとも1対の可動部材が相対回転するものである
場合には、駆動装置を、各対の可動部材の一方を回転さ
せる電動モータ等の回転駆動源と各対の可動部材の他方
を回転させる回転駆動源とを含むものとすることも、1
個の回転駆動源とそれの回転を各対の可動部材のそれぞ
れ一方の回転に変換する2つの運動変換機構とを含むも
のとすることができる。
【0014】第四発明の課題解決手段は、前記駆動装置
を、前記少なくとも1対の可動部材を前記ハウジングに
対して移動させるものとし、かつ、各1対の可動部材の
それぞれ一方ずつと共に移動可能な2個のカムフォロワ
と、それらカムフォロワと係合する2個のカムと、それ
らカムを一体的に回転させる1つの駆動源とを備えたも
のとすることである。また、第五発明の課題解決手段
は、前記駆動装置を、前記少なくとも1対の可動部材の
各々をハウジングに対して移動させるものとし、各対の
可動部材のそれぞれ一方ずつを駆動する2つの駆動源を
備えたものとすることである。
【0015】
【作用】第一発明のポンプは、少なくとも1対の可動部
材を備えている。そして、各1対の可動部材の間にポン
プ室が形成される。各1対の可動部材同士が互いに離間
させられれば、これらの間に形成されるポンプ室の容積
が増加させられ、互いに接近させられれば、ポンプ室の
容積が減少させられる。また、ポンプ室の吸入口および
吐出口が、ハウジングに形成され、可動部材の各々によ
って開閉される。すなわち、従来のポンプのように、吐
出口が可動部材に形成され、駆動軸によって開閉される
わけではない。したがって、吸入口が開放された状態に
おいてはポンプ室の容積が減少しないようにすることが
できる。また、理論上、可動部材同士を吐出口近傍で互
いに当接するまで接近させることも可能である。
【0016】例えば、1対の可動部材を備えたポンプに
おいて、1対の可動部材の各々を、一方の可動部材が吸
入口を閉じるまでは、両可動部材が一定の距離を保つ
か、あるいは互いに離間するように移動させ、吸入口が
閉じられるまではポンプ室の容積が減少しないように移
動させれば、ポンプ室に吸入された流体が吸入口から逆
流しないようにすることができる。また、1対の可動部
材を備えたポンプにおいて、吐出終了時にはそれら可動
部材が互いに当接するように両可動部材を移動させれ
ば、ポンプ室の容積を極めて小さく、あるいは実質的に
0にすることが可能であり、ポンプ室に吸入された流体
の殆ど全部が吐出されるようにすることができる。
【0017】第二発明のポンプにおいては、軸方向に真
っ直ぐに延びたハウジングの軸方向に離れた位置に形成
された吸入口と吐出口とが可動部材の直線往復運動に伴
って開閉される。
【0018】第三発明の駆動装置付ポンプにおいては、
ポンプの可動部材の各々とハウジングとが、駆動装置に
よって、別個に相対移動させられる。そのため、1対の
可動部材を互いに接近させたり、離間させたりすること
が可能となり、ポンプ室の容積をこれらの相対移動に伴
って変えることができる。また、可動部材の各々とハウ
ジングとの相対移動に伴って、吸入口のみを塞いだり、
吐出口のみを塞いだり、吸入口と吐出口との両方を塞い
だり、両方を開放したりすることが可能となる。さら
に、ポンプ室の容積の増,減開始時期と吸入口,吐出口
の開閉時期との組み合わせに相当の自由度を持たせるこ
とができ、目的に適した駆動装置付ポンプを得ることが
容易である。
【0019】第四発明の駆動装置付ポンプにおいては、
可動部材が1対のみ設けられる場合には、それら一対の
可動部材の各々と共に移動する2個のカムフォロワが2
個のカムにより移動させられ、それら2個のカムは1つ
の駆動源によって回転させられる。2個のカムは、例え
ば1個の回転部材の一端面に2つのカム溝を形成する等
により、一体的に構成することも可能である。可動部材
が2対以上設けられる場合には、それら可動部材の各対
の一方が1個のカムおよびカムフォロワにより移動させ
られ、他方が別のカムおよびカムフォロワにより移動さ
せられる。この場合にも2個のカムは1つの駆動源によ
り一体的に回転させられる。いずれの場合も、可動部材
の各々の移動速度の変化をカムに形成されるカム部の形
状によって決めることが可能であり、通常の電動モータ
等等速回転駆動源を駆動源として使用し得る。
【0020】第五発明の駆動装置付ポンプにおいては、
各対の可動部材のそれぞれ一方が別の駆動源を備えた駆
動装置により駆動される。
【0021】
【発明の効果】第一発明によれば、少なくとも1対の可
動部材を備え、それら可動部材の各々によってハウジン
グに形成された吸入口と吐出口との開閉が行われるポン
プを得ることができる。そのため、例えば、吸入口が開
放された状態でポンプ室の容積が減少させられないよう
にすれば、吸入口からポンプ室内の流体が逆流すること
を回避することができる。また、吐出終了時に可動部材
の各々が吐出口近傍で互いに当接するようにすれば、ポ
ンプ室に供給された流体の殆どすべてを吐出させること
ができる。また、第二発明によれば、第一発明の効果に
加え、ハウジングおよび可動部材のの形状が単純で加工
が容易である効果が得られる。
【0022】第三発明によれば、さらに、上述の可動部
材の各々とハウジングとを、別個に相対移動させること
ができる。そのため、ポンプ室の容積の増減開始時期と
吸入口,吐出口の開閉時期との組み合わせに相当な自由
度を持たせることができ、第一発明あるいは第二発明の
ポンプの利点を特に有効に享受することができる。
【0023】また、第四発明においては、各対の可動部
材の各々をハウジングに対して別個に相対移動させるの
に、駆動源が1つでよいため、その分、コストダウンを
図ることができる。また、可動部材の速度変化をカムの
形状によって実現し得、かつ、2個のカムを1つの駆動
源により一体的に回転させることによって各対に属する
各可動部材相互の運動を正確に規定し得るため、駆動源
は通常の電動モータ等単純な等速回転駆動源でよくこの
点からもコストダウンを図り得る。一方、第五発明によ
れば、2つの駆動源をそれぞれ制御することにより各対
に属する2個の可動部材の相対運動を制御することがで
き、それら2個の可動部材の相対運動の変更を容易に行
うことができる。第四発明におけるようにカムを利用す
る場合には、2個の可動部材の相対運動を変更するため
にはカムを交換することが必要なのであるが、駆動源自
体の制御による場合には、駆動源の電気的な制御を変更
すればよく、変更が容易なのである。
【0024】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行
う。 (1)前記可動部材の少なくとも前記ハウジングに液密
に嵌合される部分が、ゴム状弾性材で形成され、その外
径がハウンジングの内径より僅かに大きい請求項1ない
し5のいずれか1つに記載のポンプまたは駆動装置付ポ
ンプ。可動部材のハウジングに液密に嵌合される部分が
ゴム状弾性材で形成されていれば、可動部材の外径がハ
ウジングの内径より僅かに大きくても、ハウジングに無
理なく嵌合することができる。可動部材には、外径がハ
ウジングの内径より大きい部分が1箇所だけ設けられて
いても、複数箇所設けられていてもよく、可動部材全体
の外径がハウジングの内径より大きくされていてもよ
い。また、可動部材のゴム状弾性材によって形成される
部分は、可動部材のハウジングの内径より大きい部分の
みであっても、外周部周辺のみであってもよく、全体が
ゴム状弾性材によって形成されていてもよい。
【0025】(2)前記駆動装置が、少なくとも前記吸
入口が前記ポンプ室に開放されている間は、前記少なく
とも1対の可動部材の各対の可動部材の各々とハウジン
グとをポンプ室の容積が減少しない状態を保ちつつ相対
移動させる構成を有する請求項1〜5,態様1のいずれ
か1つに記載のポンプまたは駆動装置付ポンプ。吸入口
がポンプ室に開放されている間にポンプ室の容積が減少
すると、ポンプ室内にある流体が吸入口から逆流するお
それがある。それに対して、吸入口がポンプ室に開放さ
れている間はポンプ室の容積が一定に保たれるか、ある
いは増加させられるようにすれば、吸入口から流体が逆
流することはない。
【0026】(3)前記駆動装置が、前記少なくとも1
対の可動部材の各対の可動部材の各々をハウジングに対
して軸方向に移動させる装置であって、軸状を成し、中
間部が各対の可動部材の一方に相対移動不能に固定され
る一方、他方に相対移動可能に嵌合され、かつ、前記他
方の可動部材に対して前記一方の可動部材とは反対側に
ストッパが設けられた駆動軸と、その駆動軸を軸方向に
往復移動させる駆動装置とを備えた請求項1〜3,態様
1,2のいずれか1つに記載のポンプまたは駆動装置付
ポンプ。 (4)前記他方の可動部材のハウジングに対する摩擦係
数が、その他方の可動部材の前記駆動軸に対する摩擦係
数より大きい態様3に記載のポンプまたは駆動装置付ポ
ンプ。
【0027】一対のピストンにおいて、駆動軸が、他方
の可動部材側から一方の可動部材側に向かう方向に移動
させられれば、一方の可動部材のみが駆動軸の移動に伴
って移動させられ、他方の可動部材は静止している。一
方の可動部材が他方の可動部材から離間させられるので
ある。その後、ストッパが他方の可動部材に当接すれ
ば、1対の可動部材の各々が同速で同方向に移動させら
れる。したがって、1対の可動部材間に形成されるポン
プ室の容積は、増加させられた後、一定に保たれる。駆
動軸の移動方向が上述と逆にされれば、一方の可動部材
が他方の可動部材に接近させられ、これらの間のポンプ
室の容積が減少させられる。なお、他方の可動部材のハ
ウジングに対する摩擦係数が、駆動軸に対するそれより
大きければ、駆動軸の移動に伴って他方の可動部材が移
動させられることを簡単に回避することができる。ま
た、駆動軸が1個でよいため、駆動装置も1つでよい。
【0028】(5)前記吸入口と吐出口との少なくとも
一方が、前記ハウジングの、前記可動部材の摺動方向に
ついては同一で、その摺動方向とは直交する方向におい
ては異なる位置に2個以上設けられた請求項1〜5,態
様1〜4のいずれか1つに記載のポンプまたは駆動装置
付ポンプ。吸入口,吐出口の軸方向の寸法が大きい場合
には、これら吸入口,吐出口を開閉するための可動部材
の各々とハウジングとの相対移動量をその分大きくする
必要がある。吸入口,吐出口の軸方向の寸法を小さくし
て代わりに周方向の寸法を大きくすればこの問題は解決
できるが、可動部材のハウジングに液密に嵌合される部
分がゴム状弾性材で形成されている場合には、このゴム
状弾性材で形成されている部分の吸入口,吐出口への食
い込み量が多くなり、摩耗の増大や損傷の発生によって
耐久性が低下する。それに対し、吸入口,吐出口を、可
動部材の摺動方向に直角な方向に隔てて複数個形成すれ
ば、吸入口,吐出口の開閉に要する相対移動量を小さく
し、かつ、可動部材のゴム状弾性材で形成されている部
分の耐久性低下の問題も回避することができる。
【0029】
【実施例】第一および第二発明に共通の一実施例である
吸引ポンプを備えたインクジェット記録装置を図面に基
づいて詳細に説明する。このインクジェット記録装置
の、吸引ポンプとそれを駆動する駆動装置の組み合わせ
である駆動装置付吸引ポンプが第三および第四発明に共
通の一実施例である。図1において、10はプラテンで
ある。このプラテン10は軸方向に延びた円筒状を成し
たものであり、図示しない軸を介してフレーム12に矢
印A方向に回転可能に取り付けられている。プラテン1
0に対向してインク噴射ヘッド14が設けられている。
【0030】インク噴射ヘッド14は、キャリッジ16
上に載置されている。キャリッジ16は、プラテン10
の中心線に平行に配設されたガイドロッド20に摺動可
能に支持されるとともに、一対のプーリ22,24に巻
付けられたタイミングベルト26に係合させられてい
る。一方のプーリ22がキャリッジ駆動モータ28によ
って回転させられ、タイミングベルト26が送られるこ
とによりキャリッジ16は、プラテン10に沿って矢印
B方向に移動させられる。インク噴射ヘッド14は、記
録時には、予め定められた記録範囲内において往復動さ
せられるが、記録が終了すれば、図示する非記録位置に
移動させられるようになっている。
【0031】インク噴射ヘッド14は、図示しない多数
個のインク流路と、それらインク流路に対応して設けら
れた多数個のノズルを含むものである。インク流路に
は、フレーム12に固定され、あるいはキャリッジ16
に載置された図示しないインク供給装置からインクが供
給される。インク流路の壁は振動板によって形成され、
その振動板が後述する制御装置30の指令に基づいて図
示しない駆動回路により変形させられると、その変形に
起因する圧力変化によりインクがノズルから噴射され
る。したがって、振動板は記録データに基づいて変形さ
せられ、インク流路に供給されたインクは、記録データ
に基づいて決められたノズルから噴射されることにな
る。インクは、プラテン10とインク噴射ヘッド14と
の間に供給される記録用紙32に、キャリッジ16の移
動に伴って噴射され、それにより1行分の画像が形成さ
れる。1行分の画像形成が終了したならば、プラテン1
0の回転により記録用紙32が1行分送られ、再び1行
分の画像の形成が行われる。この繰返しにより、記録用
紙32全体の画像形成が行われる。記録用紙32は、フ
レーム12の後方の図示しない用紙供給口から矢印C方
向に供給され、プラテン10の回転によって矢印D方向
に送られ、図示しない用紙排出口から排出される。
【0032】非記録位置にあるインク噴射ヘッド14に
対向する位置にはキャップ装置34が設けられている。
キャップ装置34はプラテン10の一端の側方に設けら
れており、インク噴射ヘッド14に対向する位置にキャ
ップゴム36を備えている。キャップゴム36の中央部
には、幅1.5mm×長さ20mm×深さ1mmの大きさの窪
み37が形成されている。この窪み37を囲むキャップ
ゴム36の先端面が、インク噴射ヘッド14の先端面の
ノズル列を囲む部分に密着することによって、ノズル列
が気密に覆われる。以下、単に、ノズルが覆われると称
することにする。また、窪み37の底面には孔が形成さ
れており、キャップ装置34の本体に形成された図示し
ないインク通路に接続されている。インク通路は、吸引
ポンプ38に吸引チューブ40によって接続されてい
る。
【0033】キャップ装置34は、矢印E方向に移動可
能とされている。常には、後方の退避位置にあるが、記
録終了後にインク噴射ヘッド14が記録終了位置から非
記録位置に移動させられると、それに連動して前進させ
られるようになっている。本実施例においては、インク
噴射ヘッド14が記録終了位置から非記録位置に移動さ
せられると図示しないクラッチが接続され、キャップ装
置34が駆動モータ28の駆動により前進させられるよ
うになっているのである。同様に、記録開始時にインク
噴射ヘッド14が非記録位置から記録開始位置(記録終
了位置と同じ)に移動させられると、それに連動してキ
ャップ装置34が後退させられる。したがって、インク
噴射ヘッド14が非記録位置にある間には、キャップ装
置34は前進位置にあり、キャップゴム36がノズルを
覆う状態にある。
【0034】一方、プラテン10とキャップ装置34と
の間には、ワイパブレード44が移動装置により矢印F
方向に移動可能に取り付けられている。ワイパブレード
44は、F方向に延びた平板状を成した可撓性部材であ
り、矢印G方向に撓み易くなっている。常には、後方の
退避位置にあるが、記録終了時には、ワイパ駆動モータ
46(図3参照)の駆動により前進させられる。その
後、インク噴射ヘッド14の記録終了位置から非記録位
置への移動に伴って、ワイパブレード44が撓められな
がらノズル先端部に摺接することによって、先端面が拭
われることになる。ワイパブレード44は、所定時間経
過後に後退位置に戻される。同様に、記録開始時にも前
進させられ、インク噴射ヘッド14の非記録位置から記
録開始位置への移動に伴ってノズル先端面が拭われる。
【0035】前記吸引ポンプ38には、吸引チューブ4
0の他に吐出チューブ48が接続されており、その吐出
チューブ48が吸着体50が収容された廃インクタンク
52に接続されている。したがって、吸引ポンプ38に
よって、吸引されたノズル内のインクは、吐出チューブ
48を経て廃インクタンク52内の吸着材50に吸着さ
れる。
【0036】吸引ポンプ38は、図2に示すように、駆
動装置54と共に駆動装置付吸引ポンプ56を構成して
おり、この駆動装置付吸引ポンプ56が前記キャップ装
置34,キャップ装置34を進退させるキャップ装置移
動装置および吸引チューブ40等と共に吸引装置58を
構成している。吸引ポンプ38は、軸方向に真っ直ぐに
延びた円筒状の本体60と、その本体60の内部に本体
60に対して軸方向に相対移動可能に嵌合された一対の
可動部材としてのピストン62,64とを備えている。
本実施例においては、本体60が固定され、ピストン6
2,64が移動させられることによって、ピストン6
2,64と本体60とが相対移動させられるようになっ
ている。
【0037】本体60の中間部には、吸入口66と吐出
口68とが軸方向、すなわち、ピストン62,64の移
動方向に隔たった位置に設けられている。吸入口66に
は、吸引チューブ40が接続され、吐出口68には、吐
出チューブ48が接続される。吸入口66および吐出口
68は、図には、1個の孔として記載されているが、実
際には、それぞれ周方向に並んだ複数個の小孔から成っ
ている。また、ハウジング60の内部には、ピストン6
2,64が対向して配設され、これらの間にポンプ室6
9が形成される。また、ピストン62,64は、それぞ
れ、駆動軸70,72に嵌合され、駆動軸70,72
は、ハウジング60と同軸に配設されている。
【0038】駆動軸70の一端部78は中空の駆動軸7
2の内部に相対移動可能に配設され、その一端部78よ
り小径の他端部80はハウジング60の端壁81に形成
されボス部82内の貫通孔83に摺動可能に嵌合されて
いる。貫通孔83はボス部82の中央部に、ハウジング
60の中心線と平行に形成されている。したがって、駆
動軸70の軸方向の移動が貫通孔83によってガイドさ
れることになり、ボス部82によってガイド部が構成さ
れることになる。
【0039】一端部78には、カムフォロワ86が固定
され、後述するカム88のカム溝90に嵌合されてい
る。また、他端部80には、2個のフランジ92,93
が設けられ、フランジ92,93の間に前記ピストン6
2が嵌合されている。ピストン62は、ニトリルゴム
(NBR)等のゴム状弾性材によって成形された円筒状
を成したものである。軸方向の両端部付近には、外径が
ハウジング60の内径より大径の環状の大径部94,9
5が形成されている。大径部94,95が設けられてい
るのは、ピストン62の外周面とハウジング60の内周
面との間を液密に保つためである。ピストン62の内径
は他端部80の外径より多少大きくされ、軸方向の長さ
は、フランジ92,93間の距離より多少長く、端面9
6には円環状の溝98が形成されている。
【0040】溝98が形成されているのは、ピストン6
2の駆動軸70への嵌合を容易にするためである。ピス
トン62を駆動軸70に嵌め込む場合には、ピストン6
2の内径を広げながら比較的小径で一端部に丸みが付け
られたフランジ92側から挿入することになるが、この
場合に溝98の幅を狭めれば、フランジ92の通過が容
易になる。ピストン62の内径が他端部80の外径より
大きくされているのも、ピストン62の駆動軸70への
嵌合を容易にするためである。また、ピストン62の軸
方向の長さがフランジ92,93の間の距離より長いの
は、ピストン62と駆動軸70との間を液密に保つため
である。ピストン62がフランジ92,93間に嵌合さ
れた状態においては、ピストン62の溝98より内周側
の部分が、軸方向に圧縮され、フランジ92,93に弾
性的に当接させられることになる。なお、ピストン62
は、駆動軸70の2個のフランジ92,93に挟まれた
状態となるため、駆動軸70に対して軸方向に移動不能
となる。
【0041】駆動軸72は、概して円筒状を成してお
り、内部には、上述のように、駆動軸70が半径方向の
隙間を残して嵌合されている。駆動軸72は、一端部が
環状に半径方向外向きに延び出した環状のフック99と
され、中間部は、駆動軸70と同様に、ハウジング60
の端壁100に設けられたボス部101に摺動可能に支
持されている。また、他端部にはカムフォロワ102が
固定され、前記カム88のカム溝104に嵌合されてい
る。フック99の近傍には、フランジ106が設けられ
ている。
【0042】ピストン64は、ピストン62と同様にニ
トリルゴムによって成形された円筒状部材である。軸方
向の両端部には、環状の大径部110,112が形成さ
れてハウジング60に液密に嵌合される一方、内径は駆
動軸70の一端部78の外径より僅かに小さくされてい
る。ピストン64には、また、形状が前記フック99と
ほぼ同じで、フック99より若干大きい環状の溝114
が形成されており、この溝114がフック99に引っか
けられることによって駆動軸72に嵌合される。この状
態ではピストン64の内周部がフック99とフランジ1
06とにより軸方向の両側から挟まれ、ピストン64が
駆動軸72に対して軸方向に移動不能となる。なお、内
径が一端部78の外径より小さくされているため、ピス
トン64と駆動軸70との間の液密が保持される。
【0043】以上の説明から明らかなように、ピストン
62,64とハウジング60の内周面との間が共に液密
に保たれ、かつ、ピストン62,64と駆動軸70との
間も液密に保たれため、前記ピストン62,64間に形
成されたポンプ室69は大気に開放されたピストン62
と端壁81との間の大気圧室118、ピストン64と端
壁100との間の大気圧室122から完全に遮断される
ことになる。
【0044】駆動軸70の一端部78の、駆動軸72の
カムフォロワ102が固定される部分付近には、軸方向
に延びた長穴126が形成され、カムフォロワ102の
軸がガイド軸128として貫通している。これにより、
カムフォロワ86とカム溝90との摩擦力によって駆動
軸70を図2の面に直角な方向へ移動させようとする力
は、ガイド軸128と長穴126の内面との接触により
駆動軸72に伝達され、さらに駆動軸72からハウジン
グ60に伝達される。ハウジング60は固定されている
ため、前記伝達された力が吸引装置58に悪影響を与え
ることが回避される。
【0045】駆動装置54は、上述の駆動軸70,7
2、カムフォロワ86,102、カム溝90,104が
形成されたカム88および駆動源としての電動モータで
あるポンプ駆動モータ130等を備えている。カム88
がカム軸回りにポンプ駆動モータ130の駆動により回
転させられると、カムフォロワ86,102と駆動軸7
0,72とがカム溝90,104の作用により駆動軸7
0,72の軸方向に移動させられ、これら駆動軸70,
72と共にピストン62,64が移動させられるのであ
る。カム溝90,104は、ピストン62,64が後述
するように移動させられるように形成されている。カム
溝90,104が形成されたカム88は、電動モータ1
30の回転を軸方向の直線運動に変換する運動変換機能
と、ピストン62,60の移動速度を決定する速度決定
機能との両方を備えることになる。
【0046】上記ポンプ駆動モータ130と、前記キャ
リッジ駆動モータ28およびワイパ駆動モータ46と
は、当該インクジェット記録装置の制御装置30により
駆動回路を介して制御される。制御装置30は、CPU
132,RAM133,ROM134,入力部135,
出力部136等を備えたものであり、インクジェット記
録装置全体の作動を制御するものであるが、図3には、
吸引ポンプ38の作動に関連する部分のみが記載されて
いる。
【0047】RAM133には、記録すべき記録データ
が格納される記録データメモリが設けられ、ROM13
4のプログラムメモリには、吸引作動プログラム等が格
納されている。また、入力部135には、吸引スイッチ
140,141等各種スイッチが接続されるとともに図
示しない記録データ入力手段が接続されている。また、
出力部136には、キャリッジ駆動モータ28,ポンプ
駆動モータ130,ワイパ駆動モータ46を制御する駆
動回路142,143,144等が接続されるとともに
インク噴射ヘッド14の振動板を制御する図示しない駆
動回路等が接続されている。
【0048】以上のように構成されたインクジェット記
録装置における作動について説明する。本インクジェッ
ト記録装置において、通常は、インク噴射ヘッド14
は、ノズルがキャップゴム36に覆われた状態で非記録
位置にある。記録データが入力されると記録が行われ
る。記録用紙32が、プラテン10とインク噴射ヘッド
14との間に供給される。ワイパ駆動モータ46が駆動
され、それによりワイパブレード44が前進させられ
る。また、キャリッジ駆動モータ28の作動によりイン
ク噴射ヘッド14が非記録位置から記録開始位置に移動
させられ、それと同時に、キャップ装置34が後退させ
られる。その結果、インク噴射ヘッド14が、ノズルの
先端部がワイパブレード44によって拭われた後、記録
開始位置に移動させられることになる。インク噴射ヘッ
ド14が、記録データに基づいてインクを噴射しつつ記
録範囲内において往復動させられることによって、記録
用紙32上に所望の画像が形成される。
【0049】RAM133の記録データメモリに記録す
べき記録データがなくなり、記録が終了すると、ワイパ
ブレード44が前進させられ、インク噴射ヘッド14が
記録終了位置から非記録位置に移動させられ、キャップ
装置34が前進させられる。その結果、ノズルの先端部
がワイパブレード44によって拭われた後、ノズルがキ
ャップゴム36によって覆われることになる。このよう
に、ノズルがキャップゴム36によって覆われれば、使
用しない間にノズル先端部が乾燥することが回避され
る。
【0050】インク噴射ヘッド14が非記録位置にあ
り、ノズルがキャップゴム36によって覆われた状態に
ある間に、吸引スイッチ140が操作されれば、吸引作
動プログラムが実行され、ポンプ駆動モータ130が制
御される。本実施例においては、ポンプ駆動モータ13
0は、吸引、吐出が1回行われる間駆動されるようにな
っている。一方、吸引スイッチ141が操作されれば、
吸引,吐出が複数回行われるようになっている。
【0051】吸引スイッチ140,141は、インク噴
射不良が生じた場合,メンテナンスを行う場合等インク
を吸引する必要がある場合に操作されるスイッチであ
る。吸引スイッチ141は、吸引スイッチ140の操作
による吸引では、インク噴射不良が直らなかった場合,
インク供給装置のインクカートリッジが交換された場合
等インクを多量に吸引する必要がある場合に操作され
る。ノズルに気泡,塵等が溜まることが原因で噴射不良
が生じた場合には、通常、吸引スイッチ140が操作さ
れる。以下、駆動装置付吸引ポンプ56の作動について
説明する。
【0052】駆動装置付吸引ポンプ56の吸引ポンプ3
8において、通常は、ピストン62,64は、図4の
(A)に示す位置にある。ピストン62が吸入口66よ
り図における左側にあり、ピストン64がフランジ93
に当接する位置にある。また、吐出口68はピストン6
4の外周面(厳密には大径部110,112)によって
塞がれている。
【0053】ポンプ駆動モータ130の作動によりカム
88が回転させられる。(B)に示すように、ピストン
64のみが右方へ移動させられ、ピストン62は静止し
たままに保たれてポンプ室69の容積が増大させられ
る。ポンプ室69が負圧になり、ノズル内のインクが吸
引され、吸入口66からポンプ室69に吸入される。厳
密にいえば、インクは、キャップゴム36の窪み37内
の空気が吸入された後に吸入される。ピストン64の右
方への移動に伴って、ポンプ室69の容積が増大させら
れる間、インクの吸入が継続される。
【0054】ポンプ室69の容積が(C)に示す大きさ
になると、ピストン62がピストン64と共に同じ速度
で右方へ移動させられる。ポンプ室69の容積が一定に
保たれたままでピストン62,64が移動させられるの
である。この間においても、ポンプ室69が大気圧にな
るまでインクは吸引され、吸入口66からポンプ室69
に流入する。ピストン62,64の移動速度が非常に遅
い場合には、ポンプ室69の容積の増大に伴う吸入口6
6からのインクおよび空気の流入によって、ポンプ室6
9の圧力を常に大気圧に保つことも可能であるが、本実
施例においては、ピストン62,64がポンプ室69の
圧力がインク等の流入により大気圧に戻るより早く移動
させられる。そのため、ポンプ室69が、容積の増加に
伴って負圧にされ、ポンプ室69の容積が一定に保たれ
ている間においても、インクが吸引され、吸入口66か
らポンプ室69に流入するのである。
【0055】(D)に示すように、吐出口68が開放さ
れ、吸入口66が塞がれると、ピストン64の移動が停
止させられ、ピストン62のみが右方へ移動させられ
る。ポンプ室69の容積が減少させられ、それに伴って
ポンプ室69に吸入されたインクが吐出口68から吐出
される。インクは、吐出チューブ48を経て廃インクタ
ンク52に排出される。
【0056】本実施例においては、吸入口66が開放さ
れている間は、ポンプ室69の容積が一定に保たれ、吸
入口66が塞がれて吐出口68が開放された後、容積が
減少させられる。そのため、吸入口66からインクが逆
流することが回避される。本実施例の駆動装置付吸引ポ
ンプ56においては、一対のピストン62,64が設け
られ、かつ、ピストン62,64が各々別個に移動させ
られるため、ピストン62,64間に形成されるポンプ
室69の容積をインクが逆流しないように変化させるこ
とができるのである。
【0057】また、ピストン62は、(E)に示すよう
に、フランジ93が吐出口68の右縁にあるピストン6
4に当接するまで移動させられる。この場合には、ポン
プ室69の容積はフランジ93の外周に形成される環状
の空間に対応する大きさとなり、非常に小さい。このよ
うに、ポンプ室69の容積を非常に小さくできるのは、
吸引ポンプ38が2個のピストン62,64を備えてお
り、吐出口68近傍でこれらを当接させることができる
からである。なお、フランジ93の外径をハウジング6
0の内径とほぼ同じにすれば、吐出終了時のポンプ室6
9の容積を殆ど0にすることができ、理論的には0にす
ることが可能である。以上の作動の後、(F)に示すよ
うに、ピストン62,64は共に左方へ移動させられ、
(A)に示す状態に戻される。
【0058】このように、本実施例によれば、ピストン
62,64を2個備えた吸引ポンプ38によって、ノズ
ル内に溜まった気泡,塵等をインクと共に吸引して良好
に排除することができ、インクの噴射不良等を解消する
ことができる。また、一旦吸入口66からポンプ室69
に吸入されたインクが逆流することを回避することがで
きるため、逆流防止用の弁を設ける必要がなくなり、そ
の分、部品点数を減らし得、コストダウンを図ることが
できる。さらに、吐出終了時にポンプ室69の容積を非
常に小さくすることができるため、吸引されたインクお
よび空気の殆どすべてをポンプ室69から吐出させるこ
とができる。吐出終了時のポンプ室69の容積が十分に
小さくできず、空気を完全に排出することができない場
合には、次にインクを吸入する際、ポンプ室69内の負
圧の高まりを妨げ、インクの吸引能力を低下させるので
あるが、本実施例においてはこの不都合を良好に回避す
ることができるのである。
【0059】また、本実施例においては、駆動装置54
が、2個のカム溝90,104が形成されたカム88を
含むものであるため、2個のピストン62,64を移動
させるのに、カム88およびポンプ駆動モータ130が
1個で済み、その分コストダウンを図ることができる。
【0060】なお、上記実施例においては、(C)に示
す状態から(D)に示す状態まではピストン62,64
がポンプ室69の容積を一定に保って移動させられるよ
うになっていたが、ポンプ室69の容積が増大するよう
に移動させられるようにしてもよい。そのためには、カ
ム溝90,104の少なくとも一方の形状を変えればよ
い。吸引口66がポンプ室69に開放されている間に
は、ポンプ室69の容積が増大させられるようにすれ
ば、インクの逆流を一層確実に回避することができる。
【0061】また、上記実施例においては、インク噴射
ヘッド14のノズル先端部が、ワイパブレード44によ
って、記録開始時と、終了時との両方において拭われる
ようになっていたが、いずれか一方においてのみ拭われ
るようにしてもよい。さらに、使用者がワイピングさせ
るための操作ボタンを押下することによって、ワイパ駆
動モータ46の駆動が行われるようにしてもよい。
【0062】また、上記実施例においては、ハウジング
60が固定され、ピストン62,64が移動させられる
ようになっていたが、ピストン62,64のいずれか一
方が固定され、ピストン62,64の他方とハウジング
60とが移動させられるようにし、あるいはピストン6
2,64の両方とハウジング60とが移動させられるよ
うにしても、同様の目的を達することができる。
【0063】また、ピストン62,64の材質は、ニト
リルゴム以外のゴム状弾性材であってもよい。さらに、
ピストン62,64や駆動軸70,72の形状も、上記
実施例に限らず、他の形状であってもよい。また、第一
発明ないし第三発明においては、駆動装置54を、カム
溝等のカム部がそれぞれ1個ずつ形成された2個のカム
を含む駆動装置や、ポンプ駆動モータを2個含む駆動装
置に変更することも可能である。さらに、運動変換装置
は、ねじ機構を利用するもの等他の態様のものであって
もよい。
【0064】次に、第一発明ないし第三発明に共通の一
実施例としての駆動装置付き吸引ポンプを図5に基づい
て説明する。この駆動装置付吸引ポンプは、ねじ機構を
利用した運動変換装置を備えたものである。駆動装置付
吸引ポンプは、ハウジング60,ピストン154,15
6を含む吸引ポンプ158と、1個の駆動軸160,ポ
ンプ駆動モータ161,図示しないねじ機構を利用する
運動変換装置等を含む駆動装置162とを備えたもので
ある。ポンプ駆動モータ161はキャリッジ駆動モータ
28等と共に、制御装置163により図示しない駆動回
路を介して制御される。
【0065】吸引ポンプ158において、吸入口66,
吐出口68を有するハウジング60の内部には、2個の
ピストン154,156が対向して配設され、これらの
間にポンプ室164が形成されている。ピストン154
は駆動軸160の中間部に固定され、駆動軸160と一
体的に軸方向に移動させられるようになっている。それ
に対してピストン156は、駆動軸160に対して液密
かつ相対移動可能に嵌合されている。また、ピストン1
56の外周面とハウジング60の内周面との間の摩擦力
は、ピストン156の内周面と駆動軸160の外周面と
の間の摩擦力より大きくされており、駆動軸160の移
動に伴って、ピストン156が移動させられないように
なっている。駆動軸160の、ピストン156に対して
ピストン154とは反対側の部分(図示の例では先端
部)にはストッパ166が設けられている。
【0066】ピストン154,156は、上記実施例に
おけるピストン62,64と同様に、ニトリルゴムによ
って成形された円筒状を成したものであり、ハウジング
60の内周面との間が液密に保たれている。その結果、
ポンプ室164は、ピストン156の左側の大気圧室や
ピストン154の右側の大気圧室から完全に遮断されて
いる。
【0067】駆動装置162において、ポンプ駆動モー
タ161の回転が、ねじとナットとを含むねじ機構によ
って軸方向の移動に変換され、それによって駆動軸16
0が移動させられる。また、制御装置163の入力部に
は、上述の吸引スイッチ140,141等の他に光電セ
ンサ168,170が接続され、出力部には、ポンプ駆
動モータ161を駆動する図示しない駆動回路等が接続
されている。
【0068】光電センサ168,170は、駆動軸16
0の位置を検出する位置センサであり、駆動装置付吸引
ポンプのフレーム172に固定されている。光電センサ
168,170はそれぞれ発光部と受光部とを備えた透
過型のセンサであり、発光部から発射された光が、駆動
軸160に設けられたドグ174によって遮られ、受光
部に受光されなくなることによって、ドグ174を検出
するものである。
【0069】ドグ174が光電センサ168によって検
出されれば、駆動軸160が左端にあり、ピストン15
4,156が左端にあることが判り、光電センサ170
によって検出されれば、駆動軸160が右端にあり、ピ
ストン156の右側端面176が吐出口68の左縁の位
置にあることが判る。
【0070】吸引スイッチ140が操作されると、ポン
プ駆動モータ161は、駆動軸160を右方へ移動させ
る方向に回転させられる。そして、ドグ174が光電セ
ンサ170によって検出されると、回転方向が逆にされ
る。駆動軸160を左方へ移動させる方向に回転させら
れるのである。ドグ174が光電センサ168によって
検出されると、回転が停止させられる。これによって、
駆動軸160が軸方向に一往復動させられ、一回の吸
引,吐出が行われる。
【0071】以下、この吸引,吐出を説明する。通常、
ピストン154,156は、図5の(A)に示すよう
に、ハウジング60の左端付近にある。ポンプ駆動モー
タ161が回転させられると、(B)に示すように、駆
動軸160が右方へ移動させられる。駆動軸160の移
動に伴ってピストン154のみが右方へ移動させられる
が、ピストン156は静止したままである。その結果、
ピストン154,156の間に形成されるポンプ室16
4の容積が増加してポンプ室164内が負圧になる。そ
の後、ストッパ166がピストン156に当接させられ
ると、ピストン156は、ピストン154と一体的に移
動させられる。ピストン154,156が一体的に移動
させられれば、ポンプ室164の容積は一定に保たれ
る。
【0072】(C)に示すように、ピストン154の左
側端面178が吸入口66の左縁より右方に位置する
と、吸入口66が開放される。ノズル内のインクが吸引
され、吸入口66からポンプ室164に供給される。本
実施例においては、吸入口66が、予め負圧にされたポ
ンプ室164に開放されるため、ノズル内のインクが急
速に吸引されることになる。したがって、上記実施例に
おける場合より、インクの流速を大きくすることがで
き、ノズル内に溜まった気泡,塵等を良好に排除するこ
とができる。また、その場合に必要なインクの量が少な
くて済むという利点もある。
【0073】さらに、ピストン154,156は、ポン
プ室164の容積を一定の大きさに保ちつつ移動させら
れるが、この間も、ポンプ室164が大気圧に戻される
まで、インクが吸引され、吸入口66からインクが供給
される。(D)に示す状態において、吐出口68がポン
プ室164に開放されるが、この時点においてはポンプ
室164の圧力がほぼ大気圧にあるため、吐出口68か
らインクが流出したり、流入したりすることは殆どな
い。
【0074】(E)に示すように、吸入口66がポンプ
室164から遮断され、ピストン156の右側端面17
6が吐出口68の左縁より右方に位置する状態になった
後、駆動軸160が逆方向に移動させられる。(F)に
示すように、駆動軸160の左方への移動によってピス
トン154が左方へ移動させられるが、ピストン156
は静止したままである。ピストン154の移動に伴い、
ポンプ室164の容積が減少させられ、ポンプ室164
内のインクは吐出口68から吐出される。
【0075】やがて、(G)に示すように、ピストン1
54の左側端面178がピストン156の右側端面17
6に当接してポンプ室164の容積は殆ど0になり、ポ
ンプ室164に収容されたインクの殆どすべてが吐出さ
れる。その後、駆動軸160の左方への移動に伴いピス
トン154,156が左方へ移動させられ、(A)に示
す状態に戻される。
【0076】以上のように、本実施例においては、一対
のピストン154,156が1個の駆動軸160の移動
によってそれぞれ相対移動させられるようになってい
る。そのため、駆動源としてのポンプ駆動モータ161
と、運動変換装置としてのねじ機構が1個で済むという
利点がある。また、本実施例においては、駆動軸160
にストッパ166が設けられているため、ストッパ16
6を利用して一対のピストン154,156を、ポンプ
室164の容積を正確に一定に保ったまま移動させるこ
とができる。
【0077】なお、本実施例においては、吸入口66が
ポンプ室164に開放される以前に、ストッパ166が
ピストン156に当接させられ、ポンプ室164の容積
が一定に保たれるようになっていたが、ポンプ室164
の容積が増大途中にある時に吸入口66が開放されるよ
うにしてもよい。この場合にも、インクを大きな吸引力
で吸引することができる。さらに、(A),(E)ない
し(G)に示す状態において、吸入口66がピストン1
56の外周面によって完全に塞がれた状態とすることも
できる。
【0078】また、本実施例においては、ポンプ駆動モ
ータ161の駆動が光電センサ168,170の出力信
号に基づいて制御されるようになっていたが、ポンプ駆
動モータがサーボモータ,ステップモータ等回転量の制
御が可能な回転駆動装置である場合には、回転量に基づ
いて制御されるようにすることができる。その場合には
光電センサ168,170は不要となる。サーボモータ
等を予め決められた回転数だけ一方向に回転させた後、
逆方向に同じ数の回転数だけ回転させれば、駆動軸16
0を決まった距離だけ一往復動させることができる。
【0079】さらに、運動変換装置を、ねじ機構を利用
したものに限らず、ラックアンドピニオン機構,クラン
ク機構等を利用したものとすることができる。クランク
機構等を利用するものとした場合には、回転運動が直線
往復運動に変換されるとともに駆動軸160の移動範囲
が決まるため、ポンプ駆動モータの回転方向を逆にする
必要がなく、また、回転量をそれほど正確に制御する必
要がなくなる利点がある。また、駆動軸160の位置を
検出するセンサは、リミットスイッチ,近接スイッチ等
であってもよい。さらに、駆動軸160を手動で移動さ
せてもよい。
【0080】さらに、第一ないし第四発明に共通の別の
実施例である駆動装置付吸引ポンプを図6に示す。駆動
装置付吸引ポンプは、ハウジング60,ピストン20
0,202を含む吸引ポンプ204と、1個のカム溝が
それぞれ形成された2個のカム206,208,カム2
06,208を回転させる電動モータである1個のポン
プ駆動モータ210,駆動軸212,214等を含む駆
動装置216とを備えたものである。
【0081】吸引ポンプ204のハウジング60の内部
には、ピストン200,202が液密かつ摺動可能に互
いに対向して設けられ、これらの間にポンプ室218が
形成されている。また、ピストン200,202からそ
れぞれ駆動軸212,214が反対方向に延び出させら
れている。また、駆動軸212,214の先端部には、
図示しないカムフォロワが固定され、カム206,20
8の図示しないカム溝に嵌合されている。
【0082】駆動装置216において、ポンプ駆動モー
タ210の回転によってカム206,208が回転させ
られる。それに伴って、カムフォロワが固定された駆動
軸212,214が軸方向に予め決められた速度変化で
移動させられる。本実施例においては、駆動装置216
が2つの駆動装置を備え、それら2つの駆動装置が1個
のポンプ駆動モータ210を駆動源として共有している
ことになる。
【0083】以上のように構成された駆動装置付吸引ポ
ンプの作動を説明する。図6の(A)に示すように、通
常は、ピストン200,202は、左端位置にある。ポ
ンプ駆動モータ210によりカム206,208が回転
させられ、(B)に示すように、ピストン202が右方
へ移動させられる一方、ピストン200が静止状態に保
たれる。それによって、ピストン200,202が互い
に離間させられ、これらの間のポンプ室218の容積が
増加させられる。(C)に示すように、ピストン202
の移動により吸入口66がポンプ室218に開放される
と、ノズル内のインクが吸引され、ポンプ室218に吸
入される。吸入口66は、上記第二実施例における場合
と同様に、予め負圧にされたポンプ室218に開放され
るのであるが、本実施例においては、容積が増大途中の
ポンプ室218に開放されることになる。
【0084】その後、(D),(E)に示すように、ピ
ストン200,202が右方へ同速で移動させられ、ポ
ンプ室218の容積が一定に保たれる。吸入口66がポ
ンプ室218から遮断された後、ピストン200の移動
が停止させられ、ピストン202が左方へ移動させられ
る。(F)に示すように、ポンプ室218の容積が減少
させられ、ポンプ室218内のインクが吐出される。
(G)に示すように、ピストン200,202同士が当
接させられた後、ピストン200も左方へ移動させられ
る。ピストン200,202が共に左方へ移動させら
れ、(A)に示す位置に戻されることになる。
【0085】以上のように、本実施例においては、カム
206,208が共通のポンプ駆動モータ210によっ
て回転させられるため、カム206,208を同期して
回転させ、ピストン200,202を予め定められた相
対速度で正確に移動させることが容易である。
【0086】なお、上記実施例においては、2つの駆動
装置に1個のポンプ駆動モータ210が共有とされてい
たが、第一,第二,第五発明によれば、ポンプ駆動モー
タをそれぞれのカム206,208に対して別々に設け
てもよい。その場合には、2個のポンプ駆動モータの電
気的制御を変更することによりピストン200,202
の相対速度をある程度変更することができ、ポンプ駆動
モータを2つの駆動装置に兼用する場合に比較して変更
が容易である。
【0087】また、カム206,208の代わりにそれ
ぞれねじ機構等を利用した運動変換装置を設け、駆動軸
212,214がそれぞれ運動変換装置を介して別々の
電動モータによって駆動されるようにしてもよい。その
場合には、電動モータの制御のみによってピストン20
0,202の相対運動を制御することができるため、さ
らに、相対運動の変更を容易にすることができる。すな
わち、上記実施例においては、相対運動を任意に変える
ためにはカムを交換する必要があるが、本実施例によれ
ば、電気的な制御を変更すればよいのである。
【0088】さらに、第一実施例の駆動装置付吸引ポン
プにおけるピストンの移動速度を、第二実施例あるいは
第三実施例におけるピストンの移動速度と同様にするこ
とも、第二,第三実施例の駆動装置付吸引ポンプにおけ
るピストンの移動速度を第一実施例におけるそれと同様
にすることもできる。
【0089】また、上記各実施例の駆動装置付き吸引ポ
ンプにおいては、ピストンが1対しか設けられていなか
ったが、2対以上設けてもよい。その場合には、上記各
実施例における1対のピストンを直列に複数対設けても
よく、複数対設ける場合に、図7に示すように、1個の
ピストンを2対のピストン対に共有させることも可能で
ある。いずれにしても、1つのインク吸引ポンプによっ
て複数のキャップ装置からインクを吸引することがで
き、カラーインクジェット記録装置等、複数のインク噴
射ヘッドを有するインクジェット記録装置用のインク吸
引ポンプとして好適である。
【0090】ハウジング230には、吸入口232,2
34,吐出口236,238がそれぞれ2個(実際には
複数個の小孔から成っている)づつ形成されている。ま
た、内部には、3個のピストン240〜242が液密か
つ摺動可能に配設されている。ピストン240,241
によって一方のピストン対244が構成され、ピストン
241,242によって他方のピストン対245が構成
される。ピストン240,241の間がポンプ室246
とされ、ピストン241,242の間がポンプ室248
とされる。本実施例においては、ピストン241が、2
対のピストン対244,245によって共有されている
のである。また、本実施例においては図示しない2つの
駆動装置が設けられ、ピストン240,242が一方の
駆動装置によって駆動され、ピストン241が他方の駆
動装置によって駆動されるようになっている。この場合
の駆動部材としては、例えば、ピストン242からピス
トン241とは反対側に延び出た中空軸と、その中空軸
に挿通されるとともにピストン242を液密に貫通して
ピストン241に固定される中軸と、偏心位置において
ピストン241を液密に貫通してピストン240とピス
トン242とを連結する複数の連結ロッドとの組み合わ
せを採用することができる。
【0091】以下、作動を説明する。(A)に示す状態
において、ポンプ室248には前回吸引されたインクが
蓄えられている。この状態においては吐出口238は開
放されているが、吐出口236,吸入口232,234
は塞がれている。まず、ピストン241のみが右方へ移
動させられる。ポンプ室248の容積が減少させられ、
ポンプ室248内のインクが吐出口238から吐出させ
られる。また、ピストン241の移動に伴って吸入口2
32が開放されるとともにポンプ室246の容積が増加
させられ、ノズルのインクが吸入口232から吸入され
る。
【0092】(B)に示すように、ピストン241が吐
出口238近傍においてピストン242に当接させら
れ、ポンプ室248内のインクの吐出が終了する。次
に、ピストン240,242も、ピストン241と共に
右方へ移動させられる。ピストン241は、(C)に示
すように、吐出口236を開放し、吐出口238を塞ぐ
位置に来ると停止させられる。また、その時点において
は、吸入口232はピストン240によって塞がれる。
なお、この間は、ポンプ室246の容積は一定に保たれ
るため、吸入口232からインクが逆流することがな
い。
【0093】次に、ピストン240,242のみが右方
へ移動させられる。ポンプ室246の容積が減少させら
れ、それに伴ってインクが吐出口236から吐出され
る。また、ピストン242の移動に伴って吸入口234
が開放され、ノズルのインクが吸入口234から吸入さ
れる。
【0094】(D)に示すように、ピストン240がピ
ストン241に当接した後、ピストン240〜242が
同速で左方へ移動させられ、(A)に示す状態に戻され
る。ポンプ室246のインクは吐出されるが、ポンプ室
248には吸入されたインクが残る。すなわち、本実施
例においては、一方のピストン対244によって吸引が
行われるのと並行して他方のピストン対245によって
吐出が行われることになる。したがって、1対のみのピ
ストンを備え、1往復動作で同量のインクを吸引するイ
ンク吸引ポンプに比較して、ピストン240,241,
242の所要スロトークが短くて済み、駆動装置の小形
化が可能になるとともに、ピストン240,241,2
42を複数回往復移動させてインクを吸引する際の所要
時間が短くて済む効果が得られる。また、本実施例によ
れば、2対のピストンを直列に設けるより、ポンプ室の
同じ容積変化を得るために必要な全長を短くできる。
【0095】なお、上記実施例においては、(A)に示
す状態において、吐出口238が開放されていたが、ピ
ストン242によって塞がれた状態にあってもよい。そ
の場合には、ピストン240の初期位置を図示するより
僅かに左方とし、最初にピストン240〜242すべて
を同時に僅かに右方へ移動させればよい。
【0096】また、本実施例は、駆動装置によって、第
一ないし第三発明に共通の一実施例と考えることも、第
一ないし第四発明に共通の一実施例と考えることも、第
一,第二,第五発明に共通の一実施例と考えることもで
きる。
【0097】上記各実施例においてはハウジングが真っ
直ぐな筒状を成すものであったが、第一,第五発明によ
れば、図8,9に示すように、ハウジングを円弧状に曲
がった筒状を成すものとすることもできる。ハウジング
260は、外殻262と内殻264,266とを備えて
いる。外殻262の周方向に隔たった位置には、吸入口
268,269,吐出口270,271がそれぞれ2個
づつ形成されている。
【0098】また、外殻262の内部には、4個のピス
トン273〜276が液密かつ摺動可能に嵌合されてい
る。ピストン273,275は内殻264の外周面の1
80度隔たった位置に固定され、ピストン274,27
6は、内殻266の外周面の同じく180度隔たった位
置に一体的に固定されている。一方、内殻266には中
軸278が相対回転不能に嵌合され、その中軸278
が、内殻264の中央部に形成された貫通孔280を貫
通してハウジング260の外部に突出させられている。
一方、内殻264の貫通孔280周辺部から中空軸28
2がハウジング260の外部へ突出させられている。
【0099】本実施例においては、中軸278にはポン
プ駆動モータ284が連結され、中空軸282にはポン
プ駆動モータ286が連結されている。ポンプ駆動モー
タ284によって、ピストン274,276および内殻
266が回転させられ、ポンプ駆動モータ286によっ
てピストン273,275および内殻264が回転させ
られるのである。したがって、ピストン273,274
から成るピストン対,ピストン275,276から成る
ピストン対のそれぞれにおけるピストンが別個にハウジ
ング260に対して相対回転させられることになる。本
実施例においては、内殻264,266がハウジング2
60を構成する部材としての機能と、駆動部材としての
機能との両方を果たすことになる。作動についての説明
は、上記各実施例における場合と同様であるため省略す
るが、本実施例においては各ピストン対において吸引,
吐出が同時に行われる。
【0100】このように、ハウジングを円弧に沿った筒
状とすれば、ポンプ室の容積変化量が同じ場合には、直
径は大きくなるが軸方向の寸法は短くなる。そのため、
許容される設置スペースによっては、本実施例の構成が
有利になる場合がある。また、ポンプ室を複数個、特に
3個以上形成する場合には本実施例の構成が有利であ
る。なお、ハウジングを円環状とする代わりに、円環の
一部から成る部分円環状とすることも可能であり、この
場合には、部分円環状ハウジングの開口端から駆動部材
を挿入してハウジング内のピストンを駆動することがで
きる。
【0101】さらに、上記各実施例においては、駆動装
置付吸引ポンプがインクジェット記録装置のインクを吸
引するために使用されていたが、それ以外の目的で使用
することもできる。その他、いちいち例示することはし
ないが、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明ないし第四発明に共通の一実施例であ
る駆動装置付吸引ポンプを備えたインクジェット記録装
置全体の概略図である。
【図2】上記駆動装置付吸引ポンプの正面断面図であ
る。
【図3】上記インクジェット記録装置の制御装置のブロ
ック図である。
【図4】上記駆動装置付吸引ポンプの作動を説明するた
めの図である。
【図5】第一発明ないし第三発明に共通の実施例である
駆動装置付吸引ポンプの構造を概念的に示すとともに、
作動を説明するための図である。
【図6】第一発明ないし第四発明に共通の別の実施例で
ある駆動装置付吸引ポンプの構造を概念的に示すととも
に、作動を説明するための図である。
【図7】第一発明ないし第三発明に共通の別の実施例で
ある駆動装置付吸引ポンプの構造を概念的に示すととも
に、作動を説明するための図である。
【図8】第一発明,第五発明に共通の一実施例である駆
動装置付吸引ポンプの図9におけるI−I断面図であ
る。
【図9】図8のII─II断面図である。
【図10】従来のインク吸引ポンプの一例を示す正面断
面図である。
【図11】図10のインク吸引ポンプの異なる作動状態
を示す正面断面図である。
【符号の説明】
14 インク噴射ヘッド 38,158,204 吸引ポンプ 54,216 駆動装置 56 駆動装置付吸引ポンプ 58 吸引装置 60 ハウジング 66,232,234,268,269 吸入口 68,236,238,270,271 吐出口 70,72,160,212,214 駆動軸 62,64,154,156,200,202,24
0,241,242,273,274,275,276
ピストン 86,102 カムフォロワ 69,164,218,246,248 ポンプ室 88,206,208 カム 90,104 カム溝 130,161,210,284,286 ポンプ駆動
モータ 30,162 制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のハウジングとその内部に液密かつ
    摺動可能に嵌合された可動部材とを備え、それらハウジ
    ングと可動部材とにより容積可変のポンプ室が形成され
    たポンプであって、 前記可動部材が前記ハウジング内に少なくとも1対互い
    に対向して設けられ、各1対の可動部材の間に前記ポン
    プ室が形成されるとともに、そのポンプ室の吸入口およ
    び吐出口が前記ハウジングの各1対の可動部材の各々に
    より開閉される位置に設けられたことを特徴とするポン
    プ。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングが真っ直ぐな筒状を成
    し、前記吸入口と吐出口とがハウジングの軸方向に離れ
    て形成されたことを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポンプの前記
    少なくとも1対の可動部材の各々とハウジングとを別個
    に相対移動させる駆動装置を備えたことを特徴とする駆
    動装置付ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記駆動装置が、前記少なくとも1対の
    可動部材の各々をハウジングに対して移動させるもので
    あって、各対の可動部材のそれぞれ一方ずつと軸方向に
    一体的に移動可能な2個のカムフォロワと、それらカム
    フォロワと係合する2個のカムと、それらカムを一体的
    に回転させる1つの駆動源とを備えたことを特徴とする
    請求項3記載の駆動装置付ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記駆動装置が、前記少なくとも1対の
    可動部材の各々をハウジングに対して移動させるもので
    あって、各対の可動部材のそれぞれ一方ずつを駆動する
    2つの駆動源を備えたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の駆動装置付ポンプ。
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