JP3345231B2 - ポンプ装置およびインク噴射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置 - Google Patents

ポンプ装置およびインク噴射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置

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JP3345231B2
JP3345231B2 JP23730795A JP23730795A JP3345231B2 JP 3345231 B2 JP3345231 B2 JP 3345231B2 JP 23730795 A JP23730795 A JP 23730795A JP 23730795 A JP23730795 A JP 23730795A JP 3345231 B2 JP3345231 B2 JP 3345231B2
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Brother Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ装置および
インク噴射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、インク噴射式プリンタの噴射ノズ
ルを清掃して、その詰まりを防止したり解消したりする
装置として、シリンダとその内部に摺動可能に配置され
たピストンとにより容積可変のポンプ室が形成された噴
射ノズル清掃用の吸引ポンプ装置が知られていた。この
吸引ポンプ装置においては、図11,12に示す行程に
て、噴射ノズルの吸引を実行していた。
【0003】すなわち、従来の吸引ポンプ装置において
は、カム202の回転に伴い、第1カム溝204および
第2カム溝206に挿入された第1摺動ピン208およ
び第2摺動ピン210がカム202の回転軸212の中
心へ向けまたはその逆方向に移動される。このことによ
り、第1摺動ピン208を先端に有する第1駆動軸21
4を介して第1ピストン216が、第2摺動ピン210
を先端に有する第2駆動軸218を介して第2ピストン
220が、それぞれシリンダ222内で摺動し、吸引チ
ューブ224を介して、吸引部226の移動体228の
先端に備えられているゴム製のキャップ230の吸引凹
部232内部を負圧にして、キャップ230に密着して
いるインク噴射ヘッド234の噴射ノズル234aから
インクを吸引する動作が行われる。
【0004】まず最初に、図11(a)に示す状態か
ら、カム202の回転により、突条236が回転軸21
2から離れることから、コイルバネ238に付勢され
て、移動体228がインク噴射ヘッド234側に前進し
て、図11(b)に示すごとく、キャップ230がイン
ク噴射ヘッド234の噴射ノズル234a表面に密着
し、吸引凹部232が噴射ノズル234aの噴射口を覆
う。次に図11(c)に示すごとく、第1摺動ピン20
8と第2摺動ピン210との位置関係が変化して、第1
ピストン216と第2ピストン220との間のポンプ室
240の容積が増加する。このことにより、ポンプ室2
40に連通する吸引チューブ224、移動体228の内
部空間244を介して、キャップ230の吸引凹部23
2を負圧にして、インク噴射ヘッド234の噴射ノズル
234aからインクを強制的に吸引する。
【0005】インクの吸引が終了すると、図11(d)
に示すごとく、突条236が回転軸212に近づいてキ
ャップ230をインク噴射ヘッド234から離し、次
に、図12(e)に示すごとく、第1摺動ピン208と
第2摺動ピン210との位置関係が変化して、第1ピス
トン216と第2ピストン220との間のポンプ室24
0の容積が更に増加する。このことにより、キャップ2
30の吸引凹部232は開放された状態で、内部に残留
するインクが吸引される。
【0006】次に、図12(f)に示すごとく、第3カ
ム溝246が回転軸212から離れることによりワイパ
ー部248が前進して、ワイパー部248の先端に存在
する板状ゴム製のワイパーブレード250が吸引された
ばかりの噴射ノズル234aの表面を拭う位置まで突出
する。
【0007】この状態で、次の噴射ノズル234bの吸
引に移るために、図示しないキャリッジがインク噴射ヘ
ッド234を1ノズル分移動する。この時、突出してい
るワイパーブレード250が噴射ノズル234aの表面
に残留するインクを掻き取る。また同時に第1摺動ピン
208と第2摺動ピン210との位置関係が変化して、
シリンダ222に設けられた排出口252から図示しな
い廃液ホームへポンプ室240内のインクが排出され
る。この状態が図12(g)に示される。更に、第3カ
ム溝246が回転軸212に近づくことにより、図12
(h)に示すごとくワイパーブレード250は元の位置
に戻る。こうして、次の、噴射ノズル234bの吸引処
理に移り、図11(a)〜図12(h)の処理を繰り返
す。
【0008】前述したごとく、噴射ノズル234aの吸
引の後に、一旦、噴射ノズル234aからキャップ23
0を離して吸引、すなわち、空吸引している。これは、
吸引凹部232内部に残留するインクを取り除くことに
より、吸引後に吸引凹部232からインクが垂れること
がないようにするとともに、次の噴射ノズル234bを
吸引処理する場合に、吸引凹部232に残留するインク
がその噴射ノズル234bを汚してしまうのを防止する
ためでもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成にも次のような問題点が存在した。すなわち、ポンプ
装置が単一の態様でしか動作しないため、噴射ノズル2
34aからインクを吸引するときと、キャップ230内
の残留インクを吸収するときとで、キャップ230を噴
射ノズル234aに対し接離しなければならない。この
ため、吸引後に、空吸引を実行するためにキャップ23
0を噴射ノズル234aから離す際に、吸引凹部232
や噴射ノズル234a表面に存在するインクが垂れ落ち
る場合が有り、キャップ230や噴射ノズル234a周
辺を汚す場合があった。
【0010】また、空吸引はキャップ230側のみであ
るため、噴射ノズル234aの表面に残留するインクは
ワイパーブレード250にて掻き取られるが、比較的大
量に掻き取られることになる。したがって、ワイパーブ
レード250から垂れ落ちたり、ワイパーブレード25
0のインクを吸い取るワイパーフォームを大型化しなく
てはならなかった。
【0011】更に、噴射ノズル234aにキャップ23
0を密着する場合も、図11(b)に示すごとく、ポン
プ室240に吸引されるまでは、吸引凹部232内の空
気が逃げることができないので、密着時の押し付け動作
により一時的に吸引凹部232内部の圧力が上がり、噴
射ノズル234a内にその噴射口から空気が入る場合が
有り、この空気のためにインク噴射に支障を来す場合が
あった。
【0012】本発明は、これらの問題点を解消するもの
であり、二態様で吸引できるポンプ装置を提供するとと
もに、インク噴射式プリンタにおいてインク噴射ヘッド
からインクを吸引後、キャップを離すことなくそのキャ
ップ内の残留インクを吸引するようにして、インクの垂
れ落ち等を防止することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】請求項1
記載の発明は、シリンダとその内部に摺動可能に配置さ
れた複数個のピストンとにより容積可変のポンプ室が形
成され、ピストンがシリンダ内部で摺動されることによ
り吸引行程と排出行程とを実行するポンプ装置におい
て、前記ポンプ室に接続された吸引部と、一端が前記吸
引部に接続されかつ他端が前記シリンダの側面に形成さ
れた貫通孔に接続されて前記吸引部の外部に開口され、
前記複数個のピストンの内の1つのピストンの摺動に伴
いそのピストンの外周が前記貫通穴を開閉することによ
って開または状態とされる流通路と、前記1つのピス
トンが前記貫通穴を閉じる第1位置に摺動することで
記流通路を閉状態にして、前記吸引行程において前記吸
引部から流体を吸引する動作と、前記1つのピストンが
前記貫通穴を前記ポンプ室には接続せず前記シリンダ外
部に接続状態にする第2位置に摺動することで前記流通
路を開状態にして前記吸引部が流通路を通して外部に接
続した状態で、前記吸引行程において前記吸引部から流
体を吸引する動作とを実行するように、前記複数個のピ
ストンを制御する制御手段と、を備えることを特徴とす
るポンプ装置である。
【0014】
【0015】請求項記載の発明は、前記ピストンが、
前記シリンダの内面に接触する外周に、前記ポンプ室に
は接続せず前記シリンダ外部に接続する凹部を備えるこ
とを特徴とする請求項記載のポンプ装置である。
【0016】請求項記載の発明は、前記シリンダの側
面に外部に開口されたもう1つの貫通孔が形成され、前
記ピストンが前記第2位置をとるとき、前記2つの貫通
孔が前記凹部を通して相互に接続されることを特徴とす
る請求項記載のポンプ装置である。
【0017】請求項記載の発明は、前記吸引部が、前
記吸引対象物から流体を吸引するために、吸引対象物に
密着されるキャップを備え、前記ポンプ室および前記流
通路が前記キャップ内部と接続されることを特徴とする
請求項1〜のいずれか記載のポンプ装置である。
【0018】請求項記載の発明は、前記吸引対象物が
インク噴射式プリンタのインク噴射ヘッドであり、前記
キャップがその記録ヘッドに密着されてインクを吸引す
るために用いられることを特徴とする請求項記載のポ
ンプ装置である。
【0019】請求項記載の発明は、インク噴射ヘッド
のインク噴射面を開閉可能に覆うキャップと、そのキャ
ップ内に接続するポンプ室を有し、そのキャップ内を負
圧にするポンプ手段と、前記キャップがインク噴射面を
覆った状態でそのキャップ内を、大気に対してほぼ密封
状態と連通状態とに切り替える切替手段と、前記切替手
段を前記密封状態にして前記ポンプ手段を駆動し、その
後、前記切替手段を前記連通状態に切り替え前記ポンプ
手段を駆動するように、前記キャップ、前記切替手段お
よび前記ポンプ手段を連動制御する制御手段と、を備
え、前記インク噴射ヘッドからインクを吸引した後、前
記インク噴射ヘッドからインクを吸引することなく前記
キャップ内のインクを吸引するように構成されており、
前記ポンプ手段は、シリンダと、その内部に摺動可能に
配置された複数個のピストンとを備え、前記切替手段
は、前記シリンダの側面に設けられ前記キャップ内と接
続した貫通孔と、前記複数のピストンの内の1つのピス
トンの側面によって構成され前記貫通孔を密封および大
気と連通状態にする開閉弁とから構成されることを特徴
とするインク噴射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装
置である。
【0020】
【0021】請求項記載の発明は、前記制御手段は、
前記キャップ、前記切替手段および前記ポンプ手段をそ
れぞれ駆動するカム部材を備えていることを特徴とする
請求項記載のインク噴射式プリンタのインク噴射ヘッ
ド回復装置である。
【0022】請求項記載の発明は、前記制御手段は、
前記複数個のピストンをそれぞれ駆動するカム部材を備
えていることを特徴とする請求項6又は7記載のインク
噴射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置である。
【0023】請求項記載の発明は、前記制御手段は、
前記キャップが前記インク噴射面を覆うとき、前記切替
手段を前記連通状態にし、前記キャップが前記インク噴
射面を覆った後、前記切替手段を前記密封状態にするこ
とを特徴とする請求項のいずれか記載のインク噴
射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置である。
【0024】ここで、請求項1のポンプ装置は、吸引
部、流通路および制御手段とを備え、吸引部は前記ポン
プ室に接続されており、流通路は、一端がこの吸引部に
接続されかつ他端が吸引部の外部に開口され、シリンダ
内の複数個のピストンの内の1つのピストンの摺動に伴
いそのピストンの外周によって開閉されるように構成さ
れている。これに対して、制御手段は、流通路を閉状態
にして、吸引行程において吸引部から流体を吸引する動
作と、流通路を開状態にして吸引部が流通路を通して外
部に接続した状態で、吸引行程において吸引部から流体
を吸引する動作とを実行するように、その複数個のピス
トンを制御する。
【0025】このポンプ装置によれば、流体を、吸引部
を外部と遮断した状態と、吸引部を外部と接続した状態
との二態様で吸引し、目的に応じた動作で使用すること
ができる。しかも複数個のピストンの内の一つを利用し
て外部との接続、遮断を行うため、簡単な構造とするこ
とができる。このポンプ装置は、従来技術にて述べたイ
ンク噴射式プリンタにおいて、吸引部すなわちキャップ
を通してインク噴射ヘッドの噴射ノズルからインクを吸
引したり、キャップ内の残留インクを吸引するポンプ装
置として好適である。
【0026】また特に、このポンプ装置においては、
通路が他端をシリンダの側面に形成された貫通孔に接続
され、ピストンがその貫通孔を閉じる第1位置と同貫通
孔をポンプ室には接続せずシリンダ外部に接続する第2
位置とをとるように構成してあるので、流通路の開閉は
特別に独立した開閉弁を用意する必要はなく、本発明の
構成として既に存在するシリンダとピストンとを利用し
て、部品点数をほとんど増加させること無く、極めて簡
便に開閉弁を構成することができ、コストダウンに貢献
する。
【0027】尚、この開閉弁の一部を構成するピストン
側の構成としては、そのピストンが、シリンダの内面に
接触する外周に、ポンプ室には接続せずシリンダ外部に
接続する凹部を備えるものであっても良く。また、シリ
ンダの側面に外部に開口されたもう1つの貫通孔が形成
され、ピストンが前記第2位置をとるとき、前記2つの
貫通孔がこの凹部を通して相互に接続されるように構成
しても良い。
【0028】前述したごとく、インク噴射式プリンタ等
に適用するためには、吸引部が、インク噴射ヘッド等の
吸引対象物から流体を吸引するために、吸引対象物に密
着されるキャップを備え、ポンプ室および流通路がこの
キャップ内部と接続されるように構成される。
【0029】そして、実際に、インク噴射式プリンタの
インク噴射ヘッド回復装置としての構成としては、キャ
ップ、ポンプ手段、切替手段および制御手段を備えて、
キャップがインク噴射ヘッドのインク噴射面を開閉可能
に覆うようにし、ポンプ手段は、そのキャップ内に接続
するポンプ室を有してそのキャップ内を負圧にし、切替
手段は、前記キャップがインク噴射面を覆った状態でそ
のキャップ内を、大気に対してほぼ密封状態と連通状態
とに切り替える。これに対して、制御手段は、前記切替
手段を密封状態にしてポンプ手段を駆動し、その後、切
替手段を連通状態に切り替えポンプ手段を駆動するよう
に、キャップ、切替手段およびポンプ手段を連動制御す
る。このことにより、まず、キャップがインク噴射面を
覆った状態でそのキャップ内を大気に対してほぼ密封状
態とすれば、インク噴射ヘッドからインクを吸引でき、
その後、キャップがインク噴射面を覆った状態でそのキ
ャップ内を大気に対して連通状態とすれば、残留インク
を垂れ落ちさせること無く、空吸引できる。また、前述
したごとく、噴射ノズルの表面に残留するインクもこの
空吸引にてほとんど無くなっているので、ワイパーブレ
ードにて掻き取られてもわずかな量である。したがっ
て、ワイパーブレードから垂れ落ちたり、ワイパーブレ
ードのインクを吸い取るワイパーフォームを大型化する
必要はなくなる。
【0030】更に、噴射ノズルにキャップを密着する際
に、流通路を連通状態として密着し、その後、前述のご
とく流通路を密封状態として吸引行程を行うようにすれ
ば、キャップ内の空気を流通路から逃すことができるの
で、密着時の押し付け動作により一時的にキャップ内部
の圧力が上がることが防止され、噴射ノズルに空気が入
ることがなく、インク噴射に支障を来すことが無くな
る。
【0031】また特に、このインク噴射ヘッド回復装置
において、ポンプ手段は、シリンダと、その内部に摺動
可能に配置された複数個のピストンとを備え、切替手段
は、シリンダの側面に設けられキャップ内と接続した貫
通孔と、複数のピストンの内の1つのピストンの側面に
よって構成され貫通孔を密封および大気と連通状態にす
る開閉弁とから構成されている。このことにより、ポン
プ手段に存在するシリンダとピストンとを利用して、部
品点数をほとんど増加させること無く、極めて簡便に開
閉弁を構成することができ、コストダウンに貢献する。
【0032】制御手段によるこのような制御は、例え
ば、キャップ、切替手段およびポンプ手段をそれぞれ駆
動するカム部材を備えて、その回転位相により前述した
動作となるように制御しても良い。更に、ポンプ手段に
おける複数個のピストンもそれぞれカム部材にて駆動す
るように構成しても良い。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が適用されたイン
ク噴射式プリンタ2の要部を示している。プラテン4は
軸方向に伸びた円筒状をなし、図示しない軸を介してフ
レーム6に矢印H方向に回転可能に取り付けられてい
る。このプラテン4に対向してインク噴射ヘッド8が設
けられている。
【0034】インク噴射ヘッド8はキャリッジ10上に
載置されている。キャリッジ10はプラテン4の軸に平
行に設けられたガイドロッド12に摺動可能に支持され
ると共に、一対のプーリ14,16に巻き付けられたタ
イミングベルト18に係合されている。一方のプーリ1
4がキャリッジ駆動モータ20により回転され、タイミ
ングベルト18が送られることにより、キャリッジ10
はプラテン4に沿って矢印K方向へ移動される。
【0035】インク噴射ヘッド8は、記録時には、予め
定められた記録範囲内において往復動される。インク噴
射ヘッド8は、図示しない多数個のインク流路と、それ
らインク流路に対応して設けられた多数個のインク噴射
口をそれぞれ有する複数個例えば4個の噴射ノズル9,
11,…を含むものである。インク流路には、フレーム
6に固定され、あるいはキャリッジ10に載置された図
示しないインク供給装置からインクが供給される。イン
ク流路の壁は振動板によって形成され、その振動板が図
示しないコントロール部の指令に基づいて図示しない駆
動回路により変形されると、その変形に起因する圧力変
化によりインクが噴射ノズル9の噴射口から噴射され
る。インクは、プラテン4とインク噴射ヘッド8との間
に供給される記録用紙22に、キャリッジ10の移動に
伴って噴射され、それにより1行分の画像が形成され
る。1行分の画像形成が終了したならば、プラテン4の
回転により記録用紙22が1行分送られ、再び1行分の
画像の形成が行われる。この繰り返しにより、記録用紙
22全体の画像形成が行われる。
【0036】記録用紙22は、フレーム6の後方の図示
しない用紙供給口から矢印L方向へ供給され、プラテン
4の回転によって矢印M方向に送られ、図示しない用紙
排出口から排出される。非記録位置にあるインク噴射ヘ
ッド8に対向する位置にはキャップ装置24が設けられ
ている。キャップ装置24はプラテン4の側方に設けら
れており、その表面にゴム製のキャップ26を備えてい
る。このキャップ26には、噴射ノズル数に対応した4
つの矩形の凹部28が形成されている。印刷動作停止時
に、キャリッジ10がキャップ装置24の位置まで移動
して来た場合に、キャップ装置24の突出係合部30に
キャリッジ10の一部が係合してキャップ装置24をキ
ャリッジ10と共に移動させる。この移動に応じて図示
しない機構によりキャップ26がインク噴射ヘッド8の
噴射ノズル9側に突出して、その凹部28がインク噴射
ヘッド8の各噴射ノズル9にそれぞれ液密状態に嵌合す
る。
【0037】また、プラテン4に隣接して、ワイパー装
置32が設けられ、後述するカム54の回転に応じて、
そのゴム製のワイパーブレード34をN方向に前進させ
て後述するインク吸引装置50にて吸引された後の各噴
射ノズル9の先端面に残っているインクを拭き取る作用
をなしている。
【0038】このワイパー装置32とキャップ装置24
との間には、ポンプ装置およびインク噴射ヘッド回復装
置としてのインク吸引装置50が設けられている。この
インク吸引装置50の詳細を図2〜図4に示す。図2は
その正面図、図3は図2のX−X断面図、図4は背面図
である。
【0039】インク吸引装置50は、吸引部52、ポン
プ56、それらを制御するカム54を含む制御手段およ
び廃液ホーム58を備えている。吸引部52はプラテン
4とキャップ装置24との間にインク噴射ヘッド8側に
向けて配置され、インク噴射ヘッド8側に向けて開口す
る収納室60には、移動体62がインク噴射ヘッド8方
向に摺動可能に収納されている。この移動体62はキャ
ップ部64および移動体駆動軸66を備えている。この
キャップ部64には、図5の水平断面図に示すごとく、
インク噴射ヘッド8側に向けて開口する凹部68が設け
られ、その凹部68にはゴム製キャップ70が嵌合され
ている。キャップ70の前端面には、吸引時にインク噴
射ヘッド8の噴射ノズル9に密着して、インクを吸引す
るための吸引凹部72が設けられている。吸引凹部72
の上方と下方にはそれぞれキャップ部64の凹部68に
連通する貫通孔74a,74bが設けられている。
【0040】この貫通孔74a,74bは、凹部68内
に突出する接続パイプ62a,62bに嵌合されてい
る。接続パイプ62a,62bは、それぞれ移動体62
の側面63に突出している接続パイプ63a,63bに
連通している。この上方の接続パイプ63aに、ポンプ
56から伸びている空気導入チューブ79が接続され、
下方の接続パイプ63bには、ポンプ56から伸びてい
る吸引チューブ80が接続されている。尚、吸引部52
の本体52aと、移動体62のキャップ部64との間に
は、圧縮状態のコイルバネ82が配置されており、移動
体62全体を吸引部52から突出させる方向へ付勢して
いる。
【0041】キャップ部64と一体に形成されている移
動体駆動軸66は、吸引部本体52aを摺動自在に貫通
しており、その先端が直角方向に突出するカムフォロワ
66aを形成している。このカムフォロワ66aは、カ
ム54の裏面側に環状に設けられている突条54aの内
面54bに、コイルバネ82の付勢力により当接した状
態にある。したがって、カム54の回転位置に応じて、
カム54の回転中心から突条54aの内面54bまでの
距離が変化すると、その変化に応じてキャップ部64が
矢印P方向に移動するので、カム54の回転により、突
出量を調節することができる。
【0042】カム54は、両端がインク噴射式プリンタ
2のフレーム6側の軸受6a,6bに支持された回転軸
84に回転自在に支持されている。尚、カム54は裏面
側の外周近くに環状に設けられた歯列54cにて歯車と
しても構成されており、この歯列54cに噛み合わされ
た駆動力伝達歯車86を介して、図示しないコントロー
ル部により制御されたモータから駆動力を伝達されると
矢印S方向へ回転する。尚、カム54には外周の一部に
切欠54dが設けられている。この切欠54dは、カム
54の所定の回転位相位置で、リミットスイッチ55と
カム54とを非接触として、コントロール部にカム54
の基準となる回転位相を検出させることができる。
【0043】ポンプ56は、シリンダ88、その内部に
摺動可能に配置された第1ピストン90,第2ピストン
92、第1駆動軸94,第2駆動軸96および軸受98
を備えている。シリンダ88は円筒状をなし、内部に
は、それぞれゴム製の第1ピストン90および第2ピス
トン92が、シリンダ88の軸方向に摺動可能に配置さ
れている。第1ピストン90には第1駆動軸94が取り
付けられ、第2ピストン92には第2駆動軸96が取り
付けられている。第2駆動軸96は第1駆動軸94の内
部で軸方向に設けられた軸受94aにより摺動可能に支
持され、第1駆動軸94はシリンダ88と一体に形成さ
れた軸受98により摺動可能に支持されている。
【0044】尚、第1駆動軸94には、その外周に軸方
向に突条94bが設けられ、断面略U字状の軸受98の
内面には軸方向に溝98aが設けられ、突条94bは摺
動可能に溝98a内に配置されている。このため、第1
駆動軸94は軸受98に対して回転が阻止された状態で
軸受98内で摺動することができる。更に、第1駆動軸
94内の円柱状の空間に設けられた軸受94aは、カム
54方向に開口し軸方向に長い長孔94cを有し、この
長孔94cに第2駆動軸96の先端に固定された第2摺
動ピン102が摺動可能に貫通しているため、第2駆動
軸96は第1駆動軸94に対して回転が阻止された状態
で第1駆動軸94内で摺動することができる。したがっ
て、第2駆動軸96は第1駆動軸94を介して軸受98
に対して回転が阻止された状態で支持されて移動するこ
とができる。
【0045】また、第1駆動軸94の先端にも第1摺動
ピン100がカム54に向けて突出した状態で固定され
ている。これら第1摺動ピン100および第2摺動ピン
102は、カム54の表面側に設けられた第1カム溝1
04および第2カム溝106に摺動可能状態で挿入され
ている。したがって、カム54が回転すると、両摺動ピ
ン100,102の位置で、カム54の回転中心とカム
溝104,106との距離の変化が生じ、この変化に応
じて、摺動ピン100,102が回転軸84の中心に向
けまたはその反対方向に移動する。
【0046】この摺動ピン100,102の移動によ
り、第1駆動軸94および第2駆動軸96を介して、第
1ピストン90および第2ピストン92がシリンダ88
内で摺動して、シリンダ88側面の貫通孔88aに設け
られた接続パイプ88bに接続されている吸引チューブ
80を介して、キャップ70の吸引凹部72の下方から
内部の流体、ここではインクまたは空気を吸引する。
【0047】また、図6に示すごとく、第1ピストン9
0の摺動位置に応じて、第1ピストン90の周面90b
に設けられた凹部90aがシリンダ88側面に隣接して
設けられた2つの貫通孔89a,89bに共に重なると
(第2位置に該当)、凹部90aを介して2つの貫通孔
89a,89bが相互に連通する。すなわち、第1ピス
トン90の周面90b、その凹部90aおよび貫通孔8
9a,89bからなる開閉弁が開き、図示矢印方向また
はその矢印と逆方向に空気の流路が形成される。このこ
とにより、キャップ70の吸引凹部72側が負圧であれ
ば、大気側から図示矢印のごとく空気が、貫通孔89b
から凹部90a、貫通孔89aへと流れて、更に、この
貫通孔89aに設けられた接続パイプ89cに接続され
ている空気導入チューブ79を介して、キャップ70の
吸引凹部72の上方から吸引凹部72内部へ導入され
る。この貫通孔89bから空気導入チューブ79までが
流通路に該当する。
【0048】ワイパー装置32は、フレーム6に固定さ
れた支持部32aの摺動部32bに摺動体32cが配置
されており、支持部32aの上下ガイド面32dと規制
片32eにて摺動体32cの上下の各ガイド辺32fを
ガイドすることにより、摺動体32cは矢印P方向に摺
動可能に支持されている。この摺動体32cの先端部に
はゴム製のワイパーブレード34が配置されている。ま
た基端部側では、その突条32g部分で、軸受6a側に
設けられたガイド溝6cにて矢印P方向に摺動可能に支
持されている。
【0049】また、摺動体32cの基端部には、直角に
カム54方向に突出するカムフォロワ32hが設けられ
ている。このカムフォロワ32hは、カム54の裏面側
に環状に設けられているカム溝107に挿入されてい
る。したがって、カム54の回転位置に応じて、カム5
4の回転中心からカム溝107までの距離が変化する
と、その変化に応じて摺動体32cが矢印P方向に移動
するので、カム54の回転により、ワイパーブレード3
4の突出量を調節することができる。
【0050】ここで、カム54の回転に応じてなされる
インク吸引装置50の一連の動作について、図7〜図9
に基づいて説明する。まず、図7(a)の状態から、突
条54aが回転軸84から離れることによりカムフォロ
ワ66aが開放されて、コイルバネ82の付勢力により
吸引部52の移動体62がインク噴射ヘッド8側に移動
して、キャップ70が噴射ノズル9の前面9aに密着す
る。このことにより、図7(b)に示すごとく、キャッ
プ70の吸引凹部72が噴射ノズル9の前面9aにある
噴射口を覆う。この時に、シリンダ88の2つの貫通孔
89a,89bは、図6に示した場合と同様に第1ピス
トン90の凹部90aにて連通状態に有り、キャップ7
0の吸引凹部72内部は空気導入チューブ79、貫通孔
89a、凹部90aおよび貫通孔89bを介して大気に
開放されている。すなわち、開閉弁は開位置にある。
【0051】したがって、コイルバネ82にて噴射ノズ
ル9の前面9aに押し付けられたキャップ70の吸引凹
部72内部が完全な密閉状態ならば、圧力が上昇して、
噴射ノズル9の噴射口内に空気が入ることによって、噴
射に支障を来す恐れがあるが、吸引凹部72内部の空気
は、空気導入チューブ79、貫通孔89a、凹部90a
および貫通孔89bを介して大気中に逃げることができ
るので、吸引凹部72内部の圧力は大気圧と同じに維持
され、噴射口への空気の侵入が防止される。
【0052】次に、両カム溝104,106が近接して
いる状態のまま、共に両カム溝104,106を次第に
回転軸84から離して行くことにより、図7(c)の状
態まで、第1ピストン90と第2ピストン92とを密着
させて、ポンプ室108の容積がほぼゼロの状態で、カ
ム54の回転軸84から離れる方向に移動させる。この
移動に伴い、第1ピストン90の凹部90aは、2つの
貫通孔89a,89bから外れて、2つの貫通孔89
a,89bは第1ピストン90の通常の周面90bにて
覆われ(第1位置に該当)、貫通孔89aと貫通孔89
bとの連通状態は断たれる。すなわち、開閉弁は閉位置
となる。この時から後述する図8(f)の空吸引まで、
シリンダ88の外周に貫通形成された排出口110は、
第2ピストン92の外周で閉じられている。
【0053】次に、第2ピストン92のみを第1ピスト
ン90から離れる方向に移動して、図8(d)に示すご
とく貫通孔88aを開放すると、既にポンプ室108内
は負圧となっているので、急速に、貫通孔88a、吸引
チューブ80および移動体62を介して、キャップ70
の吸引凹部72内部を吸引する。この時、貫通孔89a
と貫通孔89bとの連通状態は断たれているので、空気
導入チューブ79側から吸引凹部72内に大気が流れ込
むことはなく、十分な負圧が吸引凹部72内部に発生し
て、キャップ70に密着しているインク噴射ヘッド8の
噴射ノズル9からインクが吸引凹部72内に吸引され
る。
【0054】次に、図8(e)に示すごとく、第1ピス
トン90と第2ピストン92との間隔を維持したまま、
すなわち、ポンプ室108の容積を維持したまま、第1
ピストン90と第2ピストン92とを回転軸84に近付
ける。このことにより、貫通孔88aは第2ピストン9
2の側面で塞がれると共に、第1ピストン90は、図6
に示した位置と同じ位置に戻り、凹部90aが2つの貫
通孔89a,89bを連通する。すなわち、開閉弁が開
位置となり、キャップ70の吸引凹部72が大気開放状
態となる。
【0055】次に、図8(f)に示すごとく、第1ピス
トン90を停止した状態で、第2ピストン92を回転軸
84から離す方向に移動させる。このことにより、ポン
プ室108の容積が増大し、貫通孔88aおよび吸引チ
ューブ80を介してキャップ70の吸引凹部72内部の
吸引が再度行われる。この時、凹部90aによる2つの
貫通孔89a,89bの連通状態が維持されていること
から、貫通孔89b、凹部90a、貫通孔89aおよび
空気導入チューブ79を介して吸引凹部72の上方から
導入される空気の流れにより、吸引凹部72内部の残留
インクおよび噴射ノズル9の前面9aに付着している残
留インクが吸引チューブ80側へ押し出され、そのまま
ポンプ室108に吸引される。ただし、負圧はほとんど
無いので、噴射ノズル9の噴射口からインクは吸引され
ない。すなわち、キャップ70が噴射ノズル9に密着し
ている状態で、空吸引がなされる。
【0056】そして、空吸引が終了した後で、または空
吸引の最後(すなわち空吸引が終わる前に)で凹部90
aによる2つの貫通孔89a,89bの連通状態が維持
されている時に、突条54aが回転軸84に近づくこと
により、図9(g)に示すごとく、キャップ70を噴射
ノズル9から離す。この時には、既に空吸引にて吸引凹
部72内部および噴射ノズル9の前面9aの残留インク
は除去されているので、キャップ70を噴射ノズル9か
ら離す動作を行っても、残留インクが垂れ落ちることは
ない。
【0057】更に、カム溝107の位置が回転軸84か
ら離れて、ワイパー装置32の摺動体32cがインク噴
射ヘッド8側に移動して、ワイパーブレード34が噴射
ノズル9の前面9aを拭う位置となる。更に第1ピスト
ン90と第2ピストン92とはその間隔を維持して、回
転軸84に近づき、排出口110をポンプ室108に開
放する。
【0058】このことにより、次の噴射ノズル11の吸
引処理のためにキャリッジ10を移動させるに伴い、ワ
イパーブレード34が噴射ノズル9の前面9aを拭う。
この時、前面9aの残留インクはキャップ状態での空吸
引により十分に除去されているので、ワイパーブレード
34に大量に残留インクが付着することはない。したが
って、ワイパーブレード34からインクが垂れ落ちた
り、ワイパーブレード34からインクを吸収するため
の、図示しないワイパーフォームを大型化する必要が無
くなる。
【0059】また、これと同時に、図9(h)に示すご
とく、第1ピストン90の位置が維持されたまま、第2
ピストン92が第1ピストン90に近づくので、排出口
110を介して排出パイプ110aから廃液ホーム58
にインクが排出される。排出されたインクは廃液ホーム
58内部のインク吸着材58aに吸着される。
【0060】そして、図9(i)に示すごとく、ワイパ
ー装置32の摺動体32cを後退させて元の位置に戻
し、第1ピストン90および第2ピストン92を共に回
転軸84から離して、シリンダ88の2つの貫通孔89
a,89bを、第1ピストン90の凹部90aで連通す
ることにより、図7(a)に示した最初の位置に戻した
後、前述したごとくの工程を繰り返して、次の噴射ノズ
ル11の吸引処理を実行する。これを、すべての噴射ノ
ズルの吸引処理が終了するまで繰り返す。
【0061】このようにして、カム54の回転およびキ
ャリッジ10の移動に伴って、吸引処理がなされる。本
実施の形態例では、第1ピストン90の周面90b、こ
の周面90bに設けられた凹部90aおよびシリンダ8
8の側面に設けられた貫通孔89a,89bにより切替
手段すなわち開閉弁が形成され、残留インクの吸引に伴
う第1ピストン90の移動により、開閉弁の開閉が制御
できる。したがって、ほとんど部品点数を増加させるこ
と無く、極めて簡単な構成でポンプ56に開閉弁を追加
することができる。このため、大きなコストアップを招
くことは無く、またインク噴射式プリンタの大型化を招
くことも無い。
【0062】しかも、この開閉弁により、前述した行程
によって、噴射ノズル9にキャップ70を密着させた状
態で空吸引の実行が可能となったことから、従来より
も、インクの垂れ落ちの少ない吸引作業が可能となる。
また、噴射ノズル9にキャップ70を密着させる場合に
も、噴射ノズル9の噴射口に空気を入れる恐れも無くな
り、その後の印刷作業が効率的に実施できるようにな
る。
【0063】[その他] 前述した実施の形態例では、シリンダ88の側面に2つ
の貫通孔89a,89bを設けて、第1ピストン90の
周面90bに設けられた凹部90aがその2つの貫通孔
89a,89bに共に重なると、その凹部90aが2つ
の貫通孔89a,89bを連通させることにより、空気
導入チューブ79を介してキャップ70の吸引凹部72
内部を大気開放状態としていたが、図10に示すごとく
の構成としても良い。すなわち、シリンダ88には1つ
の貫通孔89aを設け、第1ピストン90の周面90b
には軸回りを一回りする環状の凹部90cを設け、その
凹部90cを更に軸に沿った凹部90dにてポンプ室1
08とは反対側の第1ピストン90の端部に開放させる
ことにより、凹部90c,90dをシリンダ88と第1
駆動軸94との隙間を介して外部に開放させる構成とし
ても良い。こうすることにより、貫通孔89aが環状の
凹部90cに位置した時に、空気導入チューブ79を介
してキャップ70の吸引凹部72を大気開放することが
できる。この構成においても、図7〜図9の行程によ
り、図示矢印のごとく、または図示矢印とは逆方向に空
気の流路が形成され、前述の実施の形態例と同じ効果を
生じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたインク噴射式プリンタの
要部構成図である。
【図2】 インク吸引装置の正面図である。
【図3】 インク吸引装置のX−X断面図である。
【図4】 インク吸引装置の背面図である。
【図5】 吸引部の移動体の水平断面図である。
【図6】 ポンプの拡大断面図である。
【図7】 インク吸引装置の作動説明図である。
【図8】 インク吸引装置の作動説明図である。
【図9】 インク吸引装置の作動説明図である。
【図10】 他の形態例のポンプの拡大断面図である。
【図11】 従来例のインク吸引装置の作動説明図であ
る。
【図12】 従来例のインク吸引装置の作動説明図であ
る。
【符号の説明】
2…インク噴射式プリンタ 8…インク噴射ヘッド 9,11…噴射ノズル 9a…前面 10…キャ
リッジ 32…ワイパー装置 32h…カムフォロワ 34…ワイパーブレード 50…インク吸引装置
52…吸引部 52a…吸引部本体 54…カム 54a…突条
54b…内面 54c…歯列 54d…切欠 55…リミットスイ
ッチ 56…ポンプ 58…廃液ホーム 60…収納室
62…移動体 62a,62b…接続パイプ 63…側面 63a,63b…接続パイプ 64…キャップ部 66…移動体駆動軸 66a…カムフォロワ 70
…キャップ 72…吸引凹部 74a,74b…貫通孔 79…
空気導入チューブ 80…吸引チューブ 82…コイルバネ 84…回
転軸 88…シリンダ 88a…貫通孔 88b…接続パ
イプ 89a,89b…貫通孔 89c…接続パイプ 9
0…第1ピストン 90a…凹部 90b…周面 90c…凹部 9
0d…凹部 92…第2ピストン 94…第1駆動軸 96…第
2駆動軸 100…第1摺動ピン 102…第2摺動ピン 104
…第1カム溝 106…第2カム溝 107…カム溝 108…ポンプ
室 109…吸入口 110…排出口 110a…排出パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 7/00 B41J 2/175 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとその内部に摺動可能に配置され
    た複数個のピストンとにより容積可変のポンプ室が形成
    され、ピストンがシリンダ内部で摺動されることにより
    吸引行程と排出行程とを実行するポンプ装置において、 前記ポンプ室に接続された吸引部と、 一端が前記吸引部に接続されかつ他端が前記シリンダの
    側面に形成された貫通孔に接続されて前記吸引部の外部
    に開口され、前記複数個のピストンの内の1つのピスト
    ンの摺動に伴いそのピストンの外周が前記貫通穴を開閉
    することによって開または状態とされる流通路と、前記1つのピストンが前記貫通穴を閉じる第1位置に摺
    動することで 前記流通路を閉状態にして、前記吸引行程
    において前記吸引部から流体を吸引する動作と、前記1
    つのピストンが前記貫通穴を前記ポンプ室には接続せず
    前記シリンダ外部に接続状態にする第2位置に摺動する
    ことで前記流通路を開状態にして前記吸引部が流通路を
    通して外部に接続した状態で、前記吸引行程において前
    記吸引部から流体を吸引する動作とを実行するように、
    前記複数個のピストンを制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするポンプ装置。
  2. 【請求項2】前記ピストンが、前記シリンダの内面に接
    触する外周に、前記ポンプ室には接続せず前記シリンダ
    外部に接続する凹部を備えることを特徴とする請求項
    記載のポンプ装置。
  3. 【請求項3】前記シリンダの側面に外部に開口されたも
    う1つの貫通孔が形成され、前記ピストンが前記第2位
    置をとるとき、前記2つの貫通孔が前記凹部を通して相
    互に接続されることを特徴とする請求項記載のポンプ
    装置。
  4. 【請求項4】前記吸引部が、前記吸引対象物から流体を
    吸引するために、吸引対象物に密着されるキャップを備
    え、前記ポンプ室および前記流通路が前記キャップ内部
    と接続されることを特徴とする請求項1〜のいずれか
    記載のポンプ装置。
  5. 【請求項5】前記吸引対象物がインク噴射式プリンタの
    インク噴射ヘッドであり、前記キャップがその記録ヘッ
    ドに密着されてインクを吸引するために用いられること
    を特徴とする請求項記載のポンプ装置。
  6. 【請求項6】インク噴射ヘッドのインク噴射面を開閉可
    能に覆うキャップと、 そのキャップ内に接続するポンプ室を有し、そのキャッ
    プ内を負圧にするポンプ手段と、 前記キャップがインク噴射面を覆った状態でそのキャッ
    プ内を、大気に対してほぼ密封状態と連通状態とに切り
    替える切替手段と、 前記切替手段を前記密封状態にして前記ポンプ手段を駆
    動し、その後、前記切替手段を前記連通状態に切り替え
    前記ポンプ手段を駆動するように、前記キャップ、前記
    切替手段および前記ポンプ手段を連動制御する制御手段
    と、 を備え、前記インク噴射ヘッドからインクを吸引した
    後、前記インク噴射ヘッドからインクを吸引することな
    く前記キャップ内のインクを吸引するように構成されて
    おり、 前記ポンプ手段は、シリンダと、その内部に摺動可能に
    配置された複数個のピストンとを備え、 前記切替手段は、前記シリンダの側面に設けられ前記キ
    ャップ内と接続した貫通孔と、前記複数のピストンの内
    の1つのピストンの側面によって構成され前記貫通孔を
    密封および大気と連通状態にする開閉弁とから構成され
    ことを特徴とするインク噴射式プリンタのインク噴射
    ヘッド回復装置。
  7. 【請求項7】前記制御手段は、前記キャップ、前記切替
    手段および前記ポンプ手段をそれぞれ駆動するカム部材
    を備えていることを特徴とする請求項記載のインク噴
    射式プリンタのインク噴射ヘッド回復装置。
  8. 【請求項8】前記制御手段は、前記複数個のピストンを
    それぞれ駆動するカム部材を備えていることを特徴とす
    る請求項6又は7記載のインク噴射式プリンタのインク
    噴射ヘッド回復装置。
  9. 【請求項9】前記制御手段は、前記キャップが前記イン
    ク噴射面を覆うとき、前記切替手段を前記連通状態に
    し、前記キャップが前記インク噴射面を覆った後、前記
    切替手段を前記密封状態にすることを特徴とする請求項
    のいずれか記載のインク噴射式プリンタのインク
    噴射ヘッド回復装置。
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