JPH087043Y2 - ダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑装置 - Google Patents
ダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑装置Info
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- JPH087043Y2 JPH087043Y2 JP1988142187U JP14218788U JPH087043Y2 JP H087043 Y2 JPH087043 Y2 JP H087043Y2 JP 1988142187 U JP1988142187 U JP 1988142187U JP 14218788 U JP14218788 U JP 14218788U JP H087043 Y2 JPH087043 Y2 JP H087043Y2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M9/00—Lubrication means having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M7/00
- F01M9/10—Lubrication of valve gear or auxiliaries
- F01M9/101—Lubrication of valve gear or auxiliaries of cam surfaces
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/04—Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
- F01L1/047—Camshafts
- F01L1/053—Camshafts overhead type
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M9/00—Lubrication means having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M7/00
- F01M9/10—Lubrication of valve gear or auxiliaries
- F01M9/102—Lubrication of valve gear or auxiliaries of camshaft bearings
-
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B2275/00—Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
- F02B2275/18—DOHC [Double overhead camshaft]
Description
本考案は、車両用水平対向型エンジンにおいて油圧式
ハイドロリックラッシュアジャスタを用いたダブルオー
バヘッドカム（DOHC）型動弁機構の潤滑装置に関する。
ハイドロリックラッシュアジャスタを用いたダブルオー
バヘッドカム（DOHC）型動弁機構の潤滑装置に関する。
近年、車両用エンジンの出力アップに伴い水平対向型
エンジンにおいても、油圧式ハイドロリックラッシュア
ジャスタをエンドピボット式に用いたDOHC型動弁機構が
提案されている。 このDOHC型動弁機構では、吸，排気弁にそれぞれカ
ム、ロッカアーム、ハイドロリックラッシュアジャスタ
の機構、ハイドロリックラッシュアジャスタへの給油経
路、各摺動部への潤滑経路が設けられる。従って、特に
ハイドロリックラッシュアジャスタへの給油を含む潤滑
系に関しては、オイルを有効に使用するように引回すこ
とが要求される。 そこで従来、上記ハイドロリックラッシュアジャスタ
を用いた動弁機構の潤滑に関しては、例えば実開昭61-1
7408号公報の先行技術がある。ここで、シングルオーバ
ヘッドカム（SOHC）型動弁機構において、メインギャラ
リからハイドロリックラッシュアジャスタのオイルギャ
ラリとカム軸の全長に設けられる油路とに分流し、この
カム軸の油路からカム面およびジャーナルを潤滑するこ
とが示されている。
エンジンにおいても、油圧式ハイドロリックラッシュア
ジャスタをエンドピボット式に用いたDOHC型動弁機構が
提案されている。 このDOHC型動弁機構では、吸，排気弁にそれぞれカ
ム、ロッカアーム、ハイドロリックラッシュアジャスタ
の機構、ハイドロリックラッシュアジャスタへの給油経
路、各摺動部への潤滑経路が設けられる。従って、特に
ハイドロリックラッシュアジャスタへの給油を含む潤滑
系に関しては、オイルを有効に使用するように引回すこ
とが要求される。 そこで従来、上記ハイドロリックラッシュアジャスタ
を用いた動弁機構の潤滑に関しては、例えば実開昭61-1
7408号公報の先行技術がある。ここで、シングルオーバ
ヘッドカム（SOHC）型動弁機構において、メインギャラ
リからハイドロリックラッシュアジャスタのオイルギャ
ラリとカム軸の全長に設けられる油路とに分流し、この
カム軸の油路からカム面およびジャーナルを潤滑するこ
とが示されている。
ところで、前記先行技術のものはSOHC型のもので、DO
HC型に適用するとオイル使用量が多くなり過ぎて、各部
の潤滑が不足する恐れがある。 ここで水平対向型エンジンのDOHC型動弁機構では、
吸，排気弁側ハイドロリックラッシュアジャスタのギャ
ラリ油圧を同一に確保する必要がある。DOHCでは１バル
ブ当りのスプリング荷重がバルブ径の減少に応じて小さ
くなるため、ハイドロリックラッシュアジャスタの突き
上げを防ぐように油圧調整する必要がある。動弁系では
カム軸等の倍増で必要駆動力と共にベルト張力が増大
し、カムジャーナルの焼付きを生じ易いので、これに対
処する必要がある。ハイドロリックラッシュアジャスタ
は水平より上向きまたは下向きの取付状態になつて、停
止時のオイル洩れを生じ易いため、これに対処する必要
がある。 本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、水平対向型エンジンのDOHC型動弁機
構において、上述の各条件を満たして適正な給油と潤滑
を行うことが可能な潤滑装置を提供することにある。
HC型に適用するとオイル使用量が多くなり過ぎて、各部
の潤滑が不足する恐れがある。 ここで水平対向型エンジンのDOHC型動弁機構では、
吸，排気弁側ハイドロリックラッシュアジャスタのギャ
ラリ油圧を同一に確保する必要がある。DOHCでは１バル
ブ当りのスプリング荷重がバルブ径の減少に応じて小さ
くなるため、ハイドロリックラッシュアジャスタの突き
上げを防ぐように油圧調整する必要がある。動弁系では
カム軸等の倍増で必要駆動力と共にベルト張力が増大
し、カムジャーナルの焼付きを生じ易いので、これに対
処する必要がある。ハイドロリックラッシュアジャスタ
は水平より上向きまたは下向きの取付状態になつて、停
止時のオイル洩れを生じ易いため、これに対処する必要
がある。 本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、水平対向型エンジンのDOHC型動弁機
構において、上述の各条件を満たして適正な給油と潤滑
を行うことが可能な潤滑装置を提供することにある。
上記目的を達成する手段として本考案は、水平対向型
エンジンの左右バンクのシリンダヘッドに、吸，排気弁
にそれぞれ対応したハイドロリックラッシュアジャス
タ、ロッカアーム、およびカム軸が配設されるダブルオ
ーバヘッドカム型動弁機構において、上記各ハイドロリ
ックラッシュアジャスタにオイルを供給するハイドロリ
ックラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、上記各カ
ム軸に潤滑用のオイルを供給するカム軸用オイルギャラ
リとを別系統に設けると共に、上記各ハイドロリックラ
ッシュアジャスタには空気抜き孔をそれぞれ設け、吸気
弁側ハイドロリックラッシュアジャスタの空気抜き孔と
排気弁側ハイドロリックラッシュアジャスタの空気抜き
孔とをオイル通路を介して集合し、各ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ内の空気を上記オイル通路の上部位置
から外部に抜く構成としたことを特徴とする。
エンジンの左右バンクのシリンダヘッドに、吸，排気弁
にそれぞれ対応したハイドロリックラッシュアジャス
タ、ロッカアーム、およびカム軸が配設されるダブルオ
ーバヘッドカム型動弁機構において、上記各ハイドロリ
ックラッシュアジャスタにオイルを供給するハイドロリ
ックラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、上記各カ
ム軸に潤滑用のオイルを供給するカム軸用オイルギャラ
リとを別系統に設けると共に、上記各ハイドロリックラ
ッシュアジャスタには空気抜き孔をそれぞれ設け、吸気
弁側ハイドロリックラッシュアジャスタの空気抜き孔と
排気弁側ハイドロリックラッシュアジャスタの空気抜き
孔とをオイル通路を介して集合し、各ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ内の空気を上記オイル通路の上部位置
から外部に抜く構成としたことを特徴とする。
【作用】 このような手段を採用した本考案では、ハイドロリッ
クラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、カム軸用オ
イルギャラリとが別系統に設けられるので、カム軸用オ
イルギャラリから各カム軸に潤滑用のオイルを多量に供
給しても、ハイドロリックラッシュアジャスタ用オイル
ギャラリから各ハイドロリックラッシュアジャスタに供
給されるオイルの油圧は低下することがない。 また、各ハイドロリックラッシュアジャスタ内の空気
は、各空気抜き孔からオイル通路に集合してその上部位
置から外部に抜ける。
クラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、カム軸用オ
イルギャラリとが別系統に設けられるので、カム軸用オ
イルギャラリから各カム軸に潤滑用のオイルを多量に供
給しても、ハイドロリックラッシュアジャスタ用オイル
ギャラリから各ハイドロリックラッシュアジャスタに供
給されるオイルの油圧は低下することがない。 また、各ハイドロリックラッシュアジャスタ内の空気
は、各空気抜き孔からオイル通路に集合してその上部位
置から外部に抜ける。
以下、本考案の実施例を添付の図面に基づいて具体的
に説明する。 第１図において、符号１は水平対向型エンジンの左右
バンクのシリンダヘッドであり、燃焼室２の上方の吸気
ポート３にバルブスプリング４を備えた吸気弁５が水平
より上向きに傾いて設置され、下方の排気ポート６にバ
ルブスプリング７を備えた排気弁８が水平より下向きに
傾いて設置される。そしてこれらの吸気弁５、排気弁８
にDOHC型動弁機構10が設けてある。 動弁機構10は、シリンダヘッド１において吸気弁５の
ステム5a側下部に油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20′が同じ上向きに傾いて取付けられ、油圧式ハイ
ドロリックラッシュアジャスタ20′で支持されたロッカ
アーム11が吸気弁５のステムエンド5bに当接し、ロッカ
アーム11の中央にカム軸12のカム12aが摺接する。ま
た、排気弁８においてもそのステム8a側上部に油圧式ハ
イドロリックラッシュアジャスタ20が同じ下向きに傾い
て取付けられ、油圧式ハイドロリックラッシュアジャス
タ20と排気弁８のステムエンド8bにロッカアーム13、カ
ム軸14のカム14aが配設されて、DOHC型を成す。 第２図において、排気弁側油圧式ハイドロリックラッ
シュアジャスタ20について詳細に述べる。先ず、シリン
ダヘッド１の凹部1a内に有底筒状のリザーバケース21が
圧入して取付けられ、このリザーバケース21の内部中間
にボデー22が嵌着され、ボデー22内部に中実のプランジ
ャ23が移動可能に挿入される。またリザーバケース21内
部の開口側にピボット24が移動可能に挿入され、このピ
ボット24がプランジャ23に当接して連結している。そし
てリザーバケース21内部の底部とボデー22との間にリザ
ーバ室25が形成され、ボデー22内部の底部とプランジャ
23の凹部23aとの間に高圧室26が形成される。高圧室26
内部でプランジャ23にはスプリング27が付勢され、リザ
ーバ室25との連通孔28にチェック弁29が設けられる。 ボデー22の中間の径方向および外周に小孔22aおよび
溝22bが設けられ、ボデー22とリザーバケース21との間
がＯリング30でシールされており、これにより高圧室26
から洩出するオイルをリザーバ室25に回収するようにな
っている。 ボデー22の開口側にはリザーバケース21の溝や孔によ
る通路21aと連通するオイル溜め31が設けられ、このオ
イル溜め31がピポット24の底部の溝24aを介して中心の
通路24bに常時連通する。また、オイル溜め31内部でボ
デー22の先端の受け22cとピポット24の溝24cとの間に、
プランジャスプリング27を補助するヘルパースプリング
32が付勢される。 一方、シリンダヘッド１の凹部1aの底部下方に給油用
オイルギャラリ40が連通して設けられ、この給油用オイ
ルギラリ40がリザーバケース21の溝や孔による通路21b
を介してリザーバ室25に連通して給油される。また、凹
部1aの通路21aの部分に潤滑用オイルギャラリ41が設け
られて給油するようになっている。 ここで水平より下向き配置の油圧式ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ20は、リザーバ室25が高圧室26より上
に位置しており、リザーバ室25内の空気は高圧室26から
最も遠い上方角部に溜る。そこで、リザーバケース21の
底部の上方角部に空気抜き孔21cが設けられる。 吸気弁側油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ2
0′も同一構成で、水平より上向き配置で取付けられ、
オイルギャラリ40′がリザーバケース21′の通路21′ｂ
を介してリザーバ室25′に給油可能に連通する。この場
合はリザーバ室25′が高圧室26′の下に位置し、空気が
ボデー22′の近くの上方に溜るため、その部分に空気抜
き孔21′ｃが設けられる。そしてこの空気抜き孔21′ｃ
は、シリンダヘッド１側の溝42を介してリザーバケース
21′の通路21′ａの部分の外部の溝43に連通し、またこ
の溝43には空気抜き孔21cも通路44を介して連通し、空
気を溝43からまとめて外部にリークするようになってい
る。 一方、通路44は油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20′、具体的にはピポット24′およびロッカアーム
11の潤滑用オイルの給油にも使用される。 第３図において潤滑系について述べると、メインギャ
ラリ50からハイドロリックラッシュアジャスタ用ギャラ
リ51とカム軸用ギャラリ52とに分岐し、ハイドロリック
ラッシュアジャスタ用ギャラリ51は低圧に油圧制御する
オリフィス53を有して給油用オイルギャリ40,40′に分
岐する。これらの並列接続する給油用オイルギャラリ4
0,40′は共にリリーフ弁54に接続し、オリフィス53とリ
リーフ弁54とにより油路40,40′に常に一定の圧力を等
しく生じている。 カム軸用ギャラリ52はカム軸12に沿う２本のオイルギ
ャラリ55,56に分岐し、オイルギャラリ56から更に分岐
するオイルギャラリ57がカム軸14に沿って設けられ、オ
イルギャラリ55,56の入口にオリフイス58,58が設けられ
ている。 オイルギャラリ55は、第１図に示すようにカム12aと
ロッカアーム11との摺接部の斜め上方に設けられ、オイ
ルギャラリ55からカム12aとロッカアーム11との摺接部
に向って噴出口59が給油可能に開口する。またオイルギ
ャラリ56は、カム軸12の各ジャーナル12b,12bに接続
し、更にカム軸12内部でフロントホルダ60との間に細く
て短かい通路12cが設けられてこの通路12cにもオイルギ
ャラリ56が接続する。さらにオイルギャラリ57は、カム
軸14のジャーナル14b,14bおよび上述の通路12cと同様の
通路14cに接続している。このカム軸14のカム14aの部分
は上方の噴出口59からの噴出オイルで潤滑するようにな
っている。更に、油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20の潤滑用オイルギャラリ41はオイルギャラリ57か
ら分岐して設けられる。 次いで、かかる構成の油圧式ハイドロリックラッシュ
アジャスタおよび潤滑系の作用について述べる。 先ず、エンジン運動時に給油用オイルギャラリ40によ
り油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ20のリザー
バ室25に常に給油されてオイルが充満し、高圧室26にも
所定のオイルが封入されている。そこでカム14aのリフ
ト時にロッカアーム13を介して油圧式ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ20側が押圧されると、その押圧力がピ
ボット24、プランジャ23を介して高圧室26に作用し、そ
れに対抗した高圧を生じて支持する。このため、ロッカ
アーム13がピボット24を支点に揺動し、排気弁８を動作
させることで開弁する。 一方、カム14aのベースサークルにより排気弁８が閉
弁し、ピボット24が無負荷状態になると、高圧室26の油
圧とプランジャスプリング27とによりプランジャ23とピ
ボット24とが押上げられて高圧室26の容積を増す。そこ
で連通孔28のチェック弁29が開いてリザーバ室25から高
圧室26にオイルが補給されるのであり、こうして常にバ
ルブクリアランスを零にするように作用する。また排気
弁８の熱的伸縮に対し、高圧室26の容積が変化してその
伸縮を吸収する。 このとき、オイルギャラリ57から分岐する潤滑用オイ
ルギャラリ41からオイル溜め31にオイルが供給され、こ
のオイルが常に溝24a,通路24bに流れてピボット24とロ
ッカアーム13との摺接部等が潤滑される。またオイルは
リザーバケース21とピボット24との隙間にも供給されて
潤滑する。高圧室26から洩れたオイルはプランジャ23を
潤滑し、その後にリザーバ室25に回収される。 また吸気弁５でも油圧式ハイドロリックラッシュアジ
ャスタ20′により上述と同様に作用し、通路44でオイル
溜め31′に供給されるオイルでピボット24とロッカアー
ム13との摺接部が潤滑される。更にリザーバ室25,25′
にオイルに混って流入する空気は、高所の空気抜き孔21
c,21′ｃにより抜かれ、通路44や溝42より溝43に流入し
て外部に排出される。これにより、リザーバ室25,25′
から高圧室26,26′への空気吸入が防止される。 次に、カム軸側と別経路の給油用オイルギャラリ40,4
0′はオリフィス53とリリーフ弁54とにより所定の圧力
に保持され、これにより各気筒の吸，排気弁側油圧式ハ
イドロリックラッシュアジャスタ20,20′に、突き上げ
を生じることなく安定した給油が行われる。 吸，排気弁側カム軸12,14のジャーナル12b,14bとフロ
ントホルダ60には、オイルギャラリ56,57と通路12c,14c
とにより給油され、低速，高速運転時とも充分な潤滑が
行われる。 上方に位置する吸気側カム12aとロッカアーム11はオ
イルギャラリ55の噴出口59からのオイルで直接潤滑さ
れ、下方位置の排気側カム14aとロッカアーム13はこの
オイルが流下して潤滑される。 更に油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ20のピ
ボット24とロッカアーム13は、オイルギャラリ57,潤滑
用オイルギャラリ41によるオイルで、また油圧式ハイド
ロリックラッシュアジャスタ20′のピボット24′とロッ
カアーム11は通路44によるオイルで潤滑される。 なお、本考案は上記実施例のみに限定されない。
に説明する。 第１図において、符号１は水平対向型エンジンの左右
バンクのシリンダヘッドであり、燃焼室２の上方の吸気
ポート３にバルブスプリング４を備えた吸気弁５が水平
より上向きに傾いて設置され、下方の排気ポート６にバ
ルブスプリング７を備えた排気弁８が水平より下向きに
傾いて設置される。そしてこれらの吸気弁５、排気弁８
にDOHC型動弁機構10が設けてある。 動弁機構10は、シリンダヘッド１において吸気弁５の
ステム5a側下部に油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20′が同じ上向きに傾いて取付けられ、油圧式ハイ
ドロリックラッシュアジャスタ20′で支持されたロッカ
アーム11が吸気弁５のステムエンド5bに当接し、ロッカ
アーム11の中央にカム軸12のカム12aが摺接する。ま
た、排気弁８においてもそのステム8a側上部に油圧式ハ
イドロリックラッシュアジャスタ20が同じ下向きに傾い
て取付けられ、油圧式ハイドロリックラッシュアジャス
タ20と排気弁８のステムエンド8bにロッカアーム13、カ
ム軸14のカム14aが配設されて、DOHC型を成す。 第２図において、排気弁側油圧式ハイドロリックラッ
シュアジャスタ20について詳細に述べる。先ず、シリン
ダヘッド１の凹部1a内に有底筒状のリザーバケース21が
圧入して取付けられ、このリザーバケース21の内部中間
にボデー22が嵌着され、ボデー22内部に中実のプランジ
ャ23が移動可能に挿入される。またリザーバケース21内
部の開口側にピボット24が移動可能に挿入され、このピ
ボット24がプランジャ23に当接して連結している。そし
てリザーバケース21内部の底部とボデー22との間にリザ
ーバ室25が形成され、ボデー22内部の底部とプランジャ
23の凹部23aとの間に高圧室26が形成される。高圧室26
内部でプランジャ23にはスプリング27が付勢され、リザ
ーバ室25との連通孔28にチェック弁29が設けられる。 ボデー22の中間の径方向および外周に小孔22aおよび
溝22bが設けられ、ボデー22とリザーバケース21との間
がＯリング30でシールされており、これにより高圧室26
から洩出するオイルをリザーバ室25に回収するようにな
っている。 ボデー22の開口側にはリザーバケース21の溝や孔によ
る通路21aと連通するオイル溜め31が設けられ、このオ
イル溜め31がピポット24の底部の溝24aを介して中心の
通路24bに常時連通する。また、オイル溜め31内部でボ
デー22の先端の受け22cとピポット24の溝24cとの間に、
プランジャスプリング27を補助するヘルパースプリング
32が付勢される。 一方、シリンダヘッド１の凹部1aの底部下方に給油用
オイルギャラリ40が連通して設けられ、この給油用オイ
ルギラリ40がリザーバケース21の溝や孔による通路21b
を介してリザーバ室25に連通して給油される。また、凹
部1aの通路21aの部分に潤滑用オイルギャラリ41が設け
られて給油するようになっている。 ここで水平より下向き配置の油圧式ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ20は、リザーバ室25が高圧室26より上
に位置しており、リザーバ室25内の空気は高圧室26から
最も遠い上方角部に溜る。そこで、リザーバケース21の
底部の上方角部に空気抜き孔21cが設けられる。 吸気弁側油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ2
0′も同一構成で、水平より上向き配置で取付けられ、
オイルギャラリ40′がリザーバケース21′の通路21′ｂ
を介してリザーバ室25′に給油可能に連通する。この場
合はリザーバ室25′が高圧室26′の下に位置し、空気が
ボデー22′の近くの上方に溜るため、その部分に空気抜
き孔21′ｃが設けられる。そしてこの空気抜き孔21′ｃ
は、シリンダヘッド１側の溝42を介してリザーバケース
21′の通路21′ａの部分の外部の溝43に連通し、またこ
の溝43には空気抜き孔21cも通路44を介して連通し、空
気を溝43からまとめて外部にリークするようになってい
る。 一方、通路44は油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20′、具体的にはピポット24′およびロッカアーム
11の潤滑用オイルの給油にも使用される。 第３図において潤滑系について述べると、メインギャ
ラリ50からハイドロリックラッシュアジャスタ用ギャラ
リ51とカム軸用ギャラリ52とに分岐し、ハイドロリック
ラッシュアジャスタ用ギャラリ51は低圧に油圧制御する
オリフィス53を有して給油用オイルギャリ40,40′に分
岐する。これらの並列接続する給油用オイルギャラリ4
0,40′は共にリリーフ弁54に接続し、オリフィス53とリ
リーフ弁54とにより油路40,40′に常に一定の圧力を等
しく生じている。 カム軸用ギャラリ52はカム軸12に沿う２本のオイルギ
ャラリ55,56に分岐し、オイルギャラリ56から更に分岐
するオイルギャラリ57がカム軸14に沿って設けられ、オ
イルギャラリ55,56の入口にオリフイス58,58が設けられ
ている。 オイルギャラリ55は、第１図に示すようにカム12aと
ロッカアーム11との摺接部の斜め上方に設けられ、オイ
ルギャラリ55からカム12aとロッカアーム11との摺接部
に向って噴出口59が給油可能に開口する。またオイルギ
ャラリ56は、カム軸12の各ジャーナル12b,12bに接続
し、更にカム軸12内部でフロントホルダ60との間に細く
て短かい通路12cが設けられてこの通路12cにもオイルギ
ャラリ56が接続する。さらにオイルギャラリ57は、カム
軸14のジャーナル14b,14bおよび上述の通路12cと同様の
通路14cに接続している。このカム軸14のカム14aの部分
は上方の噴出口59からの噴出オイルで潤滑するようにな
っている。更に、油圧式ハイドロリックラッシュアジャ
スタ20の潤滑用オイルギャラリ41はオイルギャラリ57か
ら分岐して設けられる。 次いで、かかる構成の油圧式ハイドロリックラッシュ
アジャスタおよび潤滑系の作用について述べる。 先ず、エンジン運動時に給油用オイルギャラリ40によ
り油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ20のリザー
バ室25に常に給油されてオイルが充満し、高圧室26にも
所定のオイルが封入されている。そこでカム14aのリフ
ト時にロッカアーム13を介して油圧式ハイドロリックラ
ッシュアジャスタ20側が押圧されると、その押圧力がピ
ボット24、プランジャ23を介して高圧室26に作用し、そ
れに対抗した高圧を生じて支持する。このため、ロッカ
アーム13がピボット24を支点に揺動し、排気弁８を動作
させることで開弁する。 一方、カム14aのベースサークルにより排気弁８が閉
弁し、ピボット24が無負荷状態になると、高圧室26の油
圧とプランジャスプリング27とによりプランジャ23とピ
ボット24とが押上げられて高圧室26の容積を増す。そこ
で連通孔28のチェック弁29が開いてリザーバ室25から高
圧室26にオイルが補給されるのであり、こうして常にバ
ルブクリアランスを零にするように作用する。また排気
弁８の熱的伸縮に対し、高圧室26の容積が変化してその
伸縮を吸収する。 このとき、オイルギャラリ57から分岐する潤滑用オイ
ルギャラリ41からオイル溜め31にオイルが供給され、こ
のオイルが常に溝24a,通路24bに流れてピボット24とロ
ッカアーム13との摺接部等が潤滑される。またオイルは
リザーバケース21とピボット24との隙間にも供給されて
潤滑する。高圧室26から洩れたオイルはプランジャ23を
潤滑し、その後にリザーバ室25に回収される。 また吸気弁５でも油圧式ハイドロリックラッシュアジ
ャスタ20′により上述と同様に作用し、通路44でオイル
溜め31′に供給されるオイルでピボット24とロッカアー
ム13との摺接部が潤滑される。更にリザーバ室25,25′
にオイルに混って流入する空気は、高所の空気抜き孔21
c,21′ｃにより抜かれ、通路44や溝42より溝43に流入し
て外部に排出される。これにより、リザーバ室25,25′
から高圧室26,26′への空気吸入が防止される。 次に、カム軸側と別経路の給油用オイルギャラリ40,4
0′はオリフィス53とリリーフ弁54とにより所定の圧力
に保持され、これにより各気筒の吸，排気弁側油圧式ハ
イドロリックラッシュアジャスタ20,20′に、突き上げ
を生じることなく安定した給油が行われる。 吸，排気弁側カム軸12,14のジャーナル12b,14bとフロ
ントホルダ60には、オイルギャラリ56,57と通路12c,14c
とにより給油され、低速，高速運転時とも充分な潤滑が
行われる。 上方に位置する吸気側カム12aとロッカアーム11はオ
イルギャラリ55の噴出口59からのオイルで直接潤滑さ
れ、下方位置の排気側カム14aとロッカアーム13はこの
オイルが流下して潤滑される。 更に油圧式ハイドロリックラッシュアジャスタ20のピ
ボット24とロッカアーム13は、オイルギャラリ57,潤滑
用オイルギャラリ41によるオイルで、また油圧式ハイド
ロリックラッシュアジャスタ20′のピボット24′とロッ
カアーム11は通路44によるオイルで潤滑される。 なお、本考案は上記実施例のみに限定されない。
以上説明したとおり本考案によれば、ハイドロリック
ラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、カム軸用オイ
ルギャラリとが別系統に設けられるので、カム軸用オイ
ルギャラリを介して各カム軸に多量の潤滑用オイルを供
給しつつ、ハイドロリックラッシュアジャスタ用オイル
ギャラリを介して各ハイドロリックラッシュアジャスタ
に高圧のオイルを供給することができる。 また、各ハイドロリックラッシュアジャスタ内の空気
は、各空気抜き孔からオイル通路に集合してその上部位
置から確実に外部に抜けるので、水平対向型エンジンの
ダブルオーバヘッド型動弁機構にあっても、ハイドロリ
ックラッシュアジャスタ内に空気が存在することに起因
する騒音発生の問題を確実に解消することができる。
ラッシュアジャスタ用オイルギャラリと、カム軸用オイ
ルギャラリとが別系統に設けられるので、カム軸用オイ
ルギャラリを介して各カム軸に多量の潤滑用オイルを供
給しつつ、ハイドロリックラッシュアジャスタ用オイル
ギャラリを介して各ハイドロリックラッシュアジャスタ
に高圧のオイルを供給することができる。 また、各ハイドロリックラッシュアジャスタ内の空気
は、各空気抜き孔からオイル通路に集合してその上部位
置から確実に外部に抜けるので、水平対向型エンジンの
ダブルオーバヘッド型動弁機構にあっても、ハイドロリ
ックラッシュアジャスタ内に空気が存在することに起因
する騒音発生の問題を確実に解消することができる。
第１図は本考案の潤滑装置の実施例を示す断面図、 第２図は要部の拡大断面図、 第３図は潤滑系の回路図である。 １……シリンダヘッド、５……吸気弁、８……排気弁、
11,13……ロッカアーム、12,14……カム軸、12c,14c…
…通路、20,20′……油圧式ハイドロリックラッシュア
ジャスタ、40,40′……給油用オイルギャラリ、55,56,5
7……オイルギャラリ、60……フロントホルダ
11,13……ロッカアーム、12,14……カム軸、12c,14c…
…通路、20,20′……油圧式ハイドロリックラッシュア
ジャスタ、40,40′……給油用オイルギャラリ、55,56,5
7……オイルギャラリ、60……フロントホルダ
Claims (1)
- 【請求項１】水平対向型エンジンの左右バンクのシリン
ダヘッドに、吸，排気弁にそれぞれ対応したハイドロリ
ックラッシュアジャスタ、ロッカアーム、およびカム軸
が配設されるダブルオーバヘッドカム型動弁機構におい
て、 上記各ハイドロリックラッシュアジャスタにオイルを供
給するハイドロリックラッシュアジャスタ用オイルギャ
ラリと、上記各カム軸に潤滑用のオイルを供給するカム
軸用オイルギャラリとを別系統に設けると共に、 上記各ハイドロリックラッシュアジャスタには空気抜き
孔をそれぞれ設け、吸気弁側ハイドロリックラッシュア
ジャスタの空気抜き孔と排気弁側ハイドロリックラッシ
ュアジャスタの空気抜き孔とをオイル通路を介して集合
し、各ハイドロリックラッシュアジャスタ内の空気を上
記オイル通路の上部位置から外部に抜く構成としたこと
を特徴とするダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑
装置。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988142187U JPH087043Y2 (ja) | 1988-10-29 | 1988-10-29 | ダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑装置 |
| US07/425,801 US4942855A (en) | 1988-10-29 | 1989-10-23 | Lubricating system of a valve mechanism for a double overhead camshaft engine |
| GB8924105A GB2224313A (en) | 1988-10-29 | 1989-10-26 | Lubricating double overhead camshaft opposed cylinder i.c. engines |
| DE3935923A DE3935923A1 (de) | 1988-10-29 | 1989-10-27 | Schmiersystem fuer einen ventilmechanismus eines boxermotors mit zwei obenliegenden nockenwellen |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988142187U JPH087043Y2 (ja) | 1988-10-29 | 1988-10-29 | ダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0263004U JPH0263004U (ja) | 1990-05-11 |
| JPH087043Y2 true JPH087043Y2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=15309409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988142187U Expired - Lifetime JPH087043Y2 (ja) | 1988-10-29 | 1988-10-29 | ダブルオーバヘッドカム型動弁機構の潤滑装置 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4942855A (ja) |
| JP (1) | JPH087043Y2 (ja) |
| DE (1) | DE3935923A1 (ja) |
| GB (1) | GB2224313A (ja) |
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- 1988-10-29 JP JP1988142187U patent/JPH087043Y2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1989
- 1989-10-23 US US07/425,801 patent/US4942855A/en not_active Expired - Lifetime
- 1989-10-26 GB GB8924105A patent/GB2224313A/en not_active Withdrawn
- 1989-10-27 DE DE3935923A patent/DE3935923A1/de not_active Ceased
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US4942855A (en) | 1990-07-24 |
| JPH0263004U (ja) | 1990-05-11 |
| GB2224313A (en) | 1990-05-02 |
| GB8924105D0 (en) | 1989-12-13 |
| DE3935923A1 (de) | 1990-05-03 |
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