JPH0867165A - 作業車の動力取出装置 - Google Patents

作業車の動力取出装置

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JPH0867165A
JPH0867165A JP20718594A JP20718594A JPH0867165A JP H0867165 A JPH0867165 A JP H0867165A JP 20718594 A JP20718594 A JP 20718594A JP 20718594 A JP20718594 A JP 20718594A JP H0867165 A JPH0867165 A JP H0867165A
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Kenji Shiba
健二 芝
Yasuo Seno
泰男 瀬野
Atsuo Yoshina
敦生 吉名
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行速度を変更する変速装置が中立位置また
は後進位置の少なくともいずれかに操作された時に、前
記動力取出装置の動力取出軸を駆動停止させるように設
ける牽制手段を変速装置の種類に関係なく取り付けられ
るようにする。 【構成】 牽制手段を、変速操作レバーにつながる変速
アーム43と、動力取出軸20の入切クラッチCを操作
するクラッチアーム37との間を連動連係する牽制プレ
ート40であって、変速アーム43が前進位置でクラッ
チアームを駆動位置に変位させ、そして、変速アームを
中立位置または後進位置の少なくともいずれかに位置さ
せたときにはクラッチアームを駆動停止位置に変位させ
るように揺動する牽制プレート40を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走行速度を変更自在とす
る変速装置の変速操作時に、所定変速位置で作業機の動
力取出軸を「入」「切」牽制するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、作業車のトランスミッションに、
走行速度を変更自在な油圧クラッチ式変速装置と、作業
機を駆動停止自在な動力取出装置を備えたものにおい
て、前記変速装置が中立位置または後進位置の少なくと
もいずれかに操作された時、前記動力取出装置の動力取
出軸の駆動を停止させるための油圧アクチュエーター
に、前記油圧クラッチ式変速装置を切り換えるスプール
に設けた油路を通じて油圧が供給されるようにして牽制
機構が構成されていた。例えば実公昭62−42585
号や、実公平2−42507号の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成は油
圧クラッチ式変速装置に用いる油圧を利用して、動力取
出軸の駆動切換を行うので、走行のための変速装置が油
圧クラッチ式のものに限定され、歯車噛合式変速装置や
ベルト式無段変速装置等を備えたトランスミッションで
は牽制することができず、特別に油圧装置を付加する必
要があったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を解決するために、次のような手段を用いるものであ
る。即ち、作業車のトランスミッションに、走行速度を
変更自在な変速装置と、作業車に搭載した作業機を駆動
停止自在な動力取出装置を備え、前記変速装置が中立位
置または後進位置の少なくともいずれかに操作された時
に、前記動力取出装置の動力取出軸を駆動停止させる牽
制手段を設けたものにおいて、該牽制手段を、変速操作
レバーにつながる変速アームと、動力取出軸の入切クラ
ッチを操作するクラッチアームとの間を連動連係する牽
制プレートであって、変速アームが前進位置でクラッチ
アームを駆動位置に変位させ、そして、変速アームを中
立位置または後進位置の少なくともいずれかに位置させ
たときにはクラッチアームを駆動停止位置に変位させる
ように揺動する牽制プレートを設けた。
【0005】
【作用】次に作用を説明する。作業車の前進走行速度を
変更すべく変速操作レバーを回動すると、リンク等を介
して変速アームも回動され、該変速アームに連動連係し
た牽制アームが一方側へ回動されて、該牽制プレートに
連動連係したクラッチアームが回動されて、動力取出装
置の入切クラッチが「入」側に切り換えられて、動力取
出軸が駆動される。
【0006】変速操作レバーを中立位置または後進位置
に回動すると、牽制プレートは前記と他方側に回動され
て、該牽制プレートに連係されたクラッチアームも逆方
向に回動されて、動力取出装置の入切クラッチが「切」
側に切り換えられて、動力取出軸の駆動が停止する。
【0007】
【実施例】次に本発明の一実施例を図面に従って説明す
る。図1はコンバインの全体側面図、図2はミッション
ケースの右側面図、図3は図2に於けるA−A矢視断面
図、図4は図2に於けるB−B矢視断面図、図5は図2
に於けるC−C矢視断面図、図6は図4に於けるD−D
矢視断面図、図7は牽制装置の側面図、図8は入切クラ
ッチが油圧クラッチ式の場合の図2に於けるA−A矢視
断面図、図9は同じく図2に於けるB−B矢視断面図、
図10は図8に於けるE−E矢視断面図である。
【0008】図1は作業車の一例にあげたコンバインを
示し、左右一対のクローラ式走行装置100,100、
及び、脱穀装置101を装備した機体フレーム102の
前部に作業装置として、引起し装置103、刈取装置1
04、穀稈搬送装置105から成る刈取部106が昇降
自在に搭載されている。図2は走行用の伝動系と、前記
刈取部駆動のための動力取出用の伝動系とを収容したミ
ッションケース1の右側面を示し、該ミッションケース
1はその外方に、前記機体フレーム102に搭載したエ
ンジン107からの出力を入力するための入力軸1、及
び前記クローラ式走行装置100,100を駆動するた
めの車軸12,12を突出させている。
【0009】前記入力軸2にテンションクラッチ(図示
せず)を介してベルト伝達されたエンジン動力は、ミッ
ションケース1内で走行系と動力取出系とに分岐され
る。即ち、入力プーリ2a(図3)を経て入力軸2に導
入された動力の一部は、該入力軸2と変速軸5の間に構
成した3段のギア式副変速装置、そして、該変速軸5と
第1油圧クラッチ軸6、並びに該変速軸5と第2油圧ク
ラッチ軸7の間に構成した前進3段・後進1段の油圧ク
ラッチ式主変速装置、及び操向軸9上に構成した油圧作
動型操向クラッチブレーキの入力歯車10と出力歯車1
1を経て、該出力歯車11より車軸12上の歯車13に
伝えて車軸12を駆動するように構成している。
【0010】そして、図3に示すように、前記入力軸2
上には、前記3段のギア式副変速装置の一部である変速
歯車3a,3b,4が設置されている。該変速歯車3
a,3bは一体化され、前記入力軸2に対して相対回転
不能ではあるが軸方向へは摺動自在に取り付けられ、変
速歯車4は前記入力軸2に対して遊嵌されている。前記
変速歯車3a,3bを軸方向へ摺動させて変速軸5上の
歯車(図示せず)に噛合させるか、変速歯車4に噛合さ
せるかによって3段の変速回転が変速軸5に得られるよ
うになっている。
【0011】前記油圧クラッチ式主変速装置はミッショ
ンケース1の右側面に配置した変速アーム43を回動操
作することによって、クラッチ操作用油圧回路に組み込
んだ図6に示す切換弁Vを摺動操作して行う。該変速ア
ーム43はミッションケース1に回動自在に横架した変
速軸46の一側の突出端に固着されて、運転席近傍に配
した主変速レバー108にワイヤー等を介して連係して
いる。前記変速軸46の他側にはピン49を備えたアー
ム47を固着している。前記切換弁Vはミッションケー
ス1の肉厚壁の中に軸方向へ摺動自在に収容されてお
り、該切換弁Vの頭部を前記ピン49に係止させてい
る。変速アーム43を図示のF1,F2,F3及びRの
いずれかの位置におくように回動操作すると、変速軸4
6が一体的に回動して切換弁Vを同位置に切り換え操作
し、クラッチ軸6,7上に設置した前進1速用、前進2
速用、前進3速用、及び後進用の油圧クラッチに択一的
に圧油が供給されて主変速装置が所望の変速状態におか
れる。
【0012】前記入力軸2上の変速歯車3aの回転は、
また、カウンター軸15上に固設した幅広歯車16に常
時伝えられ、該幅広歯車16は動力取出軸20上の変速
筒軸19上に遊嵌した歯車21と噛合し、カウンター軸
15上に固設した歯車17は動力取出軸20上に遊嵌し
た歯車22と噛合し、該歯車21・22にはそれぞれク
ラッチ爪21a・22aが設けられ、また、前記変速筒
軸19上には変速スライダ23がスプライン嵌合され、
該変速スライダ23にはクラッチ爪23a・23bが設
けられ、変速スライダ23を摺動させることによって前
記クラッチ爪21a・22aと噛合可能として、動力取
出軸20の回転を2段に変速可能な動力取出装置を構成
している。そして、前記変速筒軸19上には伝動体24
が固定され、該伝動体24にクラッチ爪24aが設けら
れ、一方、動力取出軸20上にクラッチスライダ25が
スプライン嵌合され、該クラッチスライダ25にクラッ
チ爪25aが設けられて、該クラッチスライダ25を摺
動させることによって前記クラッチ爪24aと噛合可能
として、クラッチ爪24aとクラッチ爪25aを噛合さ
せることで動力取出軸20へ動力を伝えたり、噛合を解
除してその動力伝達を断つようにして、ドッグ式の入切
クラッチCが構成されている。
【0013】20aは動力取出軸20の端部に固設した
出力プーリであり、前記入力軸2へ導入されたエンジン
動力の一部はここから、前記刈取部106の入力部に対
してベルト伝達される。
【0014】また、図4に示すように、前記変速スライ
ダ23はスライドフォーク26に係止されている。該ス
ライドフォーク26はシフター軸27に摺動自在に外嵌
され、動力取出変速操作軸32の動力取出変速アーム3
0に設けたピン31が嵌合されている。ミッションケー
ス1外側の動力取出変速操作軸32上には回動アーム3
3が固設されて、運転席に配備された動力取出変速レバ
ー109と連結されている。
【0015】また、シフター軸27上には切換フォーク
34が摺動自在に外嵌され、該切換フォーク34のボス
部34aの一端面には、V字状の切欠34bが設けら
れ、一方、シフター軸27上にはピン35が突出されて
前記切欠34bに嵌入されている。前記ボス部34aの
他端面とミッションケース1の内壁面との間にはスプリ
ング36が、シフター軸27に巻回するようにして設け
られて、前記切欠34bの最深部にピン35を位置させ
るようにしている。前記シフター軸27はミッションケ
ース1内で軸芯方向へは摺動不能ではあるが、軸芯回り
に回動自在となるように横架され、前記変速軸46と平
行している。そして、前記変速軸46の一端側と同様
に、ミッションケース1の右側面に向けてシフター軸2
7の一端をミッションケース1外へ突出させ、クラッチ
アーム37が固設されている。ここで、図示の状態から
前記クラッチアーム37によってシフター軸27を一方
向へ回動すると、ピン35も同方向へ回動してボス部3
4aの切欠34bに対する相対位置が変位し、切欠34
bの浅部にピン35が乗り上がる恰好で切換フォーク3
4が紙面左方向へ移動し、クラッチスライダ25をクラ
ッチ切り方向へ移動させることができる。
【0016】次に、本発明の牽制位置の構造を図6に基
づいて説明する。前記変速アーム43は略V字形を成
し、その先端に前記主変速レバー108に対する取付ピ
ン45を植設した第1アーム部43aと、その先端にロ
ーラ44を備えたピン42を植設した第2アーム部43
bとを有する。
【0017】また、前記クラッチアーム37の先端には
ピン39を植設してある。そして、前記ミッションケー
ス1の右側面で前記変速アーム43とクラッチアーム3
7の近傍位置に牽制プレート40を配設し、その基部を
ミッションケース1の右側壁に植設した支軸41によっ
て回動自在に取り付けている。該牽制プレート40に
は、前記ローラ44が摺接するカム溝401と、前記ピ
ン39が摺接するカム溝402を備えている。
【0018】前記カム溝401は、ローラ44が(F
1)位置の時に牽制プレート40を実線の第1位置にお
き該牽制プレート40が同位置のままでローラ44の
(F2),(F3)位置への移動を許容する第1円弧部
401aと、該ローラ44が(N)位置の時に該牽制プ
レート40を二点鎖線の第2位置におき該牽制プレート
40が同位置のままでローラ44の(R)位置への移動
を許容する第2円弧部401bとを有し、第1円弧部4
01aと第2円弧部401bの間には、ローラ44が
(F1)位置から(N)位置へ移動する時の操作力を牽
制プレート40に作用させて第1位置から第2位置へ変
位させるための屈折部を設けて両円弧部401a,40
1bを連続させている。
【0019】前記カム溝402は、牽制プレート40が
第1位置にある時にはピン39を(入)位置においてク
ラッチアーム37を駆動位置におき、該牽制プレート4
0が第2位置へ移動した時にのみ該ピン39を二点鎖線
で示す(切)位置へ変位させて駆動停止位置におくこと
ができるような直線長溝形状とされている。
【0020】このような構成において、主変速レバー1
08を操作して「F1」「F2」「F3」の前進速とし
た場合には、図7に示すように、変速アーム43に設け
たローラー44はカム溝401の第1円弧部401aに
位置して、クラッチアーム37を2点鎖線方向に回動す
ることはない。よって、入切クラッチCは入状態に保持
され、コンバインが前進している間は刈取部106は駆
動され続けるのである。変速レバー108を操作して
「ニュートラル(N)」及び「後進(R)速」とした場
合には、変速アーム43の回動によりローラー44は第
2円弧部401bに移動し、牽制プレート40は支軸4
1を中心にして二点鎖線で示した方向へ変位し、この牽
制プレート40の変位に連動してカム溝402を通じて
ピン39を二点鎖線方向へ変位させ、クラッチアーム3
7が強制的に駆動停止位置まで回動されて、シフター軸
27を一方向へ回動させる結果切換フォーク34を紙面
左方向へ摺動し(図3)、クラッチスライダ25を摺動
してクラッチ爪25aとクラッチ爪24aの噛合が解除
されて、動力取出軸20への動力の伝達が断たれ、刈取
部106の駆動が停止するのである。
【0021】なお、本実施例では、走行速度を変更する
変速装置の形態を油圧クラッチ式としたが、変速軸46
を軸芯まわりで回動させることによって前後進及び変速
切り換えが行われるようなものであれば、どのような形
態のものでも良く、例えば、キーシフト式変速装置、静
油圧式無段変速装置、或いは、ベルト式無段変速装置等
でも本発明の牽制装置を適用することができる。
【0022】また、前記動力取出軸20の入切クラッチ
Cは上述した実施例ではドッグ式に構成されているも、
次のように油圧クラッチ式にしても良い。即ち、油圧ク
ラッチで構成した入切クラッチC’について、図7、図
8、図9により説明する。変速筒軸19の端部には、第
1実施例の前記伝動体24に代えて複数の摩擦板55・
・・を設置している。そして、動力取出軸20上には相
対回転不能で、かつ、軸方向へ摺動可能なクラッチケー
ス53を設け、その内部には、動力取出軸20に固定し
た受圧板56を収容すると共に、前記摩擦板55・・・
に重合する複数の相手板を固着している。前記摩擦板5
5・・・の一方側はクラッチケース53の開口端に係止
した止輪が接し、他方側は前記受圧板56に接してい
る。前記クラッチケース53と受圧板56との間には油
室が形成され、動力取出軸20内に穿設した油路20a
を通じて油圧供給可能にすると共に、クラッチケース5
3の外には、該クラッチケース53を受圧板56方向へ
押圧する戻しバネ54が設けられている。前記油室に圧
油を送油することによって、クラッチケース53を摺動
させて前記受圧板56と止輪の間に摩擦板55・・・と
相手板を圧接して変速筒軸19側から動力取出軸20側
へ動力を伝えられるようにしている。前記油室への圧油
供給が断たれると前記戻しバネ54の付勢力を受けてク
ラッチケース53は紙面右方向へ移動して前記摩擦板5
5・・・と相手板との圧接が解かれて入切クラッチC’
が切状態となる。
【0023】そして、この入切クラッチC’に対する圧
油給排は、ミッションケース1の左側面の外壁に装着し
た開閉弁60によって行われるように構成している。該
開閉弁60は図10に示すバルブケース57内に、その
スプール61をスライド自在にして収容して成る。
【0024】シフター軸27は、前記と同様にその一端
側にクラッチアーム37を有し、またその他端側は前記
バルブケース57内に突入する長さにまで延伸させてあ
り、その延伸部分に、ピン63を溶着した筒体62を被
嵌している。そして、該ピン63を前記スプール61の
頭部に係止させて、シフター軸27の回動操作に連動し
て該スプール61がスライド変位するようになってい
る。図10においてシフター軸27が図示位置から右回
りに回動すると該スプール61が紙面左方向へスライド
変位するのである。
【0025】前記スプール61はそのスライド変位によ
って、前記油路20aにつながるクラッチポート57a
に対して、油圧ポンプPからの高圧油が導入されるポン
プポート57b、或いは、ミッションケース1内につな
がるタンクポート57c、のいずれかに択一的に接続す
ることができる。
【0026】なお、該スプール61には前記高圧油を所
定のクラッチ作動圧に調整するリリーフ弁64が内蔵さ
れていて、前記ポンプポート57bを前記クラッチポー
ト57aに接続した時には、そこを流れる高圧油はスプ
ール61の内部油路に導かれてリリーフ弁64を作動さ
せる。リリーフされた油は出口ポート57dに流され、
後述する油圧作動型操向クラッチブレーキのコントロー
ル装置SVを介し、該クラッチブレーキの作動油として
使用される。
【0027】本実施例の牽制装置としては、前記した図
7に示したものと同じものが用いられており、変速アー
ム43を(F1),(F2),(F3)のいずれかの位
置におくと牽制プレート40が第1位置をとり、クラッ
チアーム37が駆動位置におかれる。その駆動位置での
シフター軸27は前記開閉弁60のスプール61を図1
0の実線位置から左方へ押し込んでいるので、ポンプポ
ート57bがクラッチポート57aに接続され、入切り
クラッチC’が入状態となり動力取出軸20に動力を伝
える。また、変速アーム43を(N),(R)のいずれ
かの位置におくと牽制プレート40が第2位置をとり、
クラッチアーム37が駆動停止位置に変位し、シフター
軸27が一方向に回動して前記開閉弁60のスプール6
1を図10の実線位置まで引き出され、クラッチポート
57aがタンクポート57cに接続されて入切クラッチ
C’が切状態とされ、動力取出軸20への動力の伝達が
断たれるのである。
【0028】図5はミッションケース1の前面に装着さ
れた、油圧作動型操向クラッチブレーキのコントロール
装置SVの断面図である。該コントロール装置SVはロ
ータリ式の切換弁200と、該切換弁200の回動変位
に伴ってそのリリーフ値を高めるように連係された可変
リリーフ弁201との組合せで構成される。
【0029】切換弁200は、ミッションケース1の前
壁に設置されたバルブケース200a内に、その回動軸
心を左右方向に添わせて収容されている。51は切換弁
200の外端に固設された切換アームであって、該切換
アーム51が機体の外側寄りに配置されていることによ
って、車輌の運転席近傍に配置された操向レバーに対す
る連係構成を簡素化できる利点がある。該切換アーム5
1によって切換弁200を中立位置より左右の操向位置
に回動させると、開閉弁60及びリリーフ弁64を経て
入口ポート200bに導入される油圧ポンプPの高圧油
は、油圧作動型操向クラッチブレーキの左右アクチュエ
ータにつながった各々の出口ポート200c,200d
のいずれかに択一供給されるようになっている。
【0030】前記可変リリーフ弁201は、ミッション
ケース1の前壁の肉厚部内に摺動自在に収容した押圧体
202と、該押圧体202の中で油路202aを通じ前
記入口ポート200aに流れる圧油の一部が導入されて
リリーフ作動する弁体203とで構成される。204は
弁体203を付勢するリリーフバネである。前記押圧体
202は、前記切換弁200が中立位置から左右の操向
位置へ回動する際に、その回動量に比例して弁体203
とともにミッションケース1内に押し込められ、弁体2
03に対するリリーフバネ204の付勢力が高められる
ように連係してある。
【0031】前記入口ポート200bから前記出口ポー
ト200c,200dへ供給される圧油は、前記可変リ
リーフ弁201によって前記切換弁200の回動変位量
に応じた油圧力に調整されるので、油圧作動型操向クラ
ッチブレーキに対する作動油圧を任意に変更して機体の
旋回半径を任意に制御することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので次の
ような効果を奏するものである。即ち本発明の牽制装置
は、走行系の変速装置が、油圧クラッチ式のものに限ら
ず、機械式等であっても簡単に付設することができ、作
業機を安全に駆動できる。また、牽制装置の変速アー
ム、クラッチアーム、牽制プレートは同一方向の平面上
に位置してコンパクトに連動連係することができたので
ある。また、その実施例に示したように、ミッションケ
ースの外側の立面に牽制プレートを配したことによって
は、ゴミ等の異物は牽制プレート上に停滞することな
く、すぐ落下するので、その牽制運動の妨げになるよう
なことがなく、長期間にわたり安定して作動させること
ができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図である。
【図2】ミッションケースの右側面図である。
【図3】図2に於けるA−A矢視断面図である。
【図4】図2に於けるB−B矢視断面図である。
【図5】図2に於けるC−C矢視断面図である。
【図6】図4に於けるD−D矢視断面図である。
【図7】牽制装置の側面図である。
【図8】入切クラッチが油圧クラッチ式の場合の図2に
於けるA−A矢視断面図ある。
【図9】同じく図2に於けるB−B矢視断面図である。
【図10】図8に於けるE−E矢視断面図ある。
【符号の説明】
1 ミッションケース 20 動力取出軸 C(C’) 入切クラッチ 37 クラッチアーム 40 牽制プレート 43 変速アーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業車のトランスミッションに、走行速
    度を変更自在な変速装置と、作業車に搭載した作業機を
    駆動停止自在な動力取出装置を備え、前記変速装置が中
    立位置または後進位置の少なくともいずれかに操作され
    た時に、前記動力取出装置の動力取出軸を駆動停止させ
    る牽制手段を設けたものにおいて、該牽制手段を、変速
    操作レバーにつながる変速アームと、動力取出軸の入切
    クラッチを操作するクラッチアームとの間を連動連係す
    る牽制プレートであって、変速アームが前進位置でクラ
    ッチアームを駆動位置に変位させ、そして、変速アーム
    を中立位置または後進位置の少なくともいずれかに位置
    させたときにはクラッチアームを駆動停止位置に変位さ
    せるように揺動する牽制プレートを設けたことを特徴と
    する作業車の動力取出装置。
JP20718594A 1994-08-31 1994-08-31 作業車の動力取出装置 Expired - Fee Related JP3443458B2 (ja)

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