JPH086063Y2 - 吸水性タオル用編地 - Google Patents

吸水性タオル用編地

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JPH086063Y2
JPH086063Y2 JP1989087060U JP8706089U JPH086063Y2 JP H086063 Y2 JPH086063 Y2 JP H086063Y2 JP 1989087060 U JP1989087060 U JP 1989087060U JP 8706089 U JP8706089 U JP 8706089U JP H086063 Y2 JPH086063 Y2 JP H086063Y2
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knitted fabric
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yarns
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勝博 井上
久仁夫 赤崎
勉 森山
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Unitika Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は,吸水・吸汗・吸油性等に極めて優れ,家庭
用・業務用等のタオルに適した吸水性編物に関するもの
である。
【従来の技術】
吸水性能を有する編地は従来から数多く提案されてい
る。例えば,天然繊維やセルロース系繊維等繊維自体が
吸水性能を有している糸条を用いた編地・疎水性合成繊
維からなる編地に化学的または物理的な処理を施して吸
水性を付与した編地・親水性糸条と疎水性糸条を表裏に
配した2層構造交編編地等が挙げられる。 これらをタオルに使用した場合,性能的にいずれも長
短があり,例えば,天然繊維やセルロース繊維の紡績糸
を使用した編地は,吸水性は良好であるが,短繊維毛羽
が脱落し,脱落した毛羽が拭取り面に付着したり,タオ
ルの糸条内に取込まれた汚れが落とされにくいという欠
点があった。また,セルロース系長繊維糸条を用いた編
地は,水分吸収により繊維が膨潤し,軟弱となって拭取
り性が低下しやすく,しかも乾燥後,編地表面に皺が生
じたり,硬質化する等の問題を有していた。一方,疎水
性繊維からなる編地に化学的または物理的な処理を施し
たものは,上記のような欠点はないものの,洗濯を重ね
ることによって吸水性が低下することや,吸水能を有し
ても含水能に欠けるという理由から,長期使用や多量に
水分を拭取る用途には不適であった。さらに,親水性糸
条と疎水性糸条の交編による2層構造編地等は,親水性
糸条のみに吸水性を依存していることや,疎水性糸条の
毛細管現象から得られる拡散・脱水等の性能が親水性糸
条により阻まれる理由から,吸水・吸汗性や脱水・乾燥
性等,すべてに満足し得るものがなかった。
【考案が解決しようとする課題】
上述のように,従来から知られている編地には一長一
短があり,実用性の面において吸水性タオル用編地とし
ての機能を十分に果たせないものであった。 本考案は,従来編地の現状の問題を解決するものであ
り,特に編地の吸水拡散速度が極めて早く,同時に含水
性にも優れた高次元の機能性を有するタオル用編地を提
供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段および作用】
本考案者らは,上記目的を達成するために鋭意研究の
結果,編地構造の多層化と繊維特性を巧みに利用し,そ
の相乗効果により従来にない優れた吸水性能を有する編
地が得られることを見出し,本考案に到達した。 すなわち,本考案は,表裏の外層部と内層部に区分さ
れた3層構造を有する編地であって,該表裏外層部を構
成する糸条が疎水性マルチフイラメント糸と親水性マル
チフイラメント糸の混繊交絡糸,内層部を構成する糸条
が捲縮マルチフイラメント糸を重量比で50%以上含んで
いることを特徴とする吸水性タオル用編地を要旨とする
ものである。 以下,本考案について詳細に説明する。 まず,本考案の吸水性タオル用編地は,編地の厚さ方
向に表面外層部・内層部・裏面外層部の3層に区分され
た編構造であることを第1の構成要件とし,第2の構成
要件としては,表面・裏面の外層部を構成する糸条が,
疎水性マルチフイラメント糸と親水性マルチフイラメン
ト糸の混繊交絡糸,編地の内層部を構成する糸条が捲縮
マルチフイラメント糸を重量比で50%以上含んでいるこ
とである。 本考案の吸水性タオル用編地がタオルや布巾に適用さ
れるにあたり,汗や水分を吸収する面は,表裏の区別な
く編地の表裏の性能を同等とする。さらに,吸収した水
分が表裏外層部にできるだけ残留しないようにし,しか
も吸収した水分を編地内層部に大量に含むことができる
ものが好ましい。すなわち,本考案の吸水性タオル用編
地は,水分吸収能力を主として上記表裏外層部の繊維特
性に依存し,編構造がその吸水能力を助長するものであ
る。また,吸収した水分を素早くかつ大量に含水する能
力は,主として編地の3層構造が作用を及ぼし,繊維特
性がそれを促進するものである。 次に,図面を用いてさらに詳しく説明する。 第1図は,本考案の吸水性タオル用編地の一実施態様
を示す概略断面図である。表裏外層部A,A′は,編地の
表面がフラツトなニードルループで形成され,かつ該表
裏外層部A,A′間は,交絡糸2による連結がなく,各々
分離独立した編目構造となっている。該表裏外層部A,
A′間の編目を連結している糸条は,内層部Bを形成し
ている捲縮糸3である。第1図の編構造では,捲縮糸3
が表裏の表層面に露出しないように,タツク編で内層部
Bを構成している。 第1図に示すような3層構造編地を製編する具体的手
段としては,第2図に示す編成作用図の組織が挙げられ
る。第2図において給糸口No.F2,F5とF1,F4は,各々シ
リンダー針CNとダイヤル針DNによって編目が形成され,
編地の表側と裏側,すなわち本考案の吸水性タオル用編
地1における表裏外層部A,A′を構成する。従って,前
記4給糸口のすべてに上記交絡糸2を供給すると,編地
の表裏外層部A,A′が該糸条により形成されることにな
る。一方,給糸口No.F3,F6では,ダイヤル針DN,シリン
ダー針CNともタツク編成されているため,この2給糸口
F3,F6で形成される編目は編地の表裏表層面に現れるこ
となく,本考案でいう内層部Bを構成することになる。 第3図は,本考案の吸水性タオル用編地の表裏外層部
A,A′を構成する交絡糸2の一例を示す概略側面図であ
る。すなわち,疎水性マルチフイラメント糸イと親水性
マルチフイラメント糸ロの混繊交絡糸を示す。 第4図は,内層部Bを構成する捲縮糸3の一例を示す
概略側面図である。 次に,上記交絡糸2および捲縮糸3についてさらに詳
しく説明する。 吸水性タオル用編地1の表裏外層部A,A′を構成する
交絡糸2は,疎水性マルチフイラメント糸と親水性マル
チフイラメント糸の混繊交絡糸であって,編地表裏の表
層部に露出している。該交絡糸2は,付着水4と接触し
た場合,瞬時に水分を糸条内に吸収,浸透させ得る機能
を有するものである。すなわち,親水性マルチフイラメ
ント糸の吸水作用と,さらに,該疎水性マルチフイラメ
ント糸と親水性マルチフイラメント糸が混繊交絡してい
る糸条形態であるため,フイラメント間に微小な空隙を
有し,この微小空隙と疎水性マルチフイラメント糸の密
集により効果的な毛細管現象が生じ,水分吸収作用と導
水作用が同時に起こる。従って,表裏外層部A,A′の表
面には,水分がほとんど残留することなく,吸水性タオ
ル用編地1の内層部Bに水分が速やかに浸透,移行する
ことになる。一方,吸水性タオル用編地1の内層部B
は,構成する糸条の50%以上が捲縮マルチフイラメント
糸3(以下,捲縮糸と称する)であるため,捲縮糸の各
フイラメントに形成しているクリンプによるフイラメン
ト間の微小な空隙と捲縮による伸縮特性から,一種のス
ポンジ的吸水効果を発揮することになる。すなわち,編
地上の付着水4が表裏外層部A,A′から吸収され,上記
のように内層部Bへ移行する際に,捲縮糸3の微小空隙
と伸縮特性によるスポンジ的吸水作用が働き,より早
く,より多くの水分が内層部Bに取込まれて含水される
ことになる。 さらに,上記で説明したように,編構造が表裏外層部
A,A′と内層部Bの3層に明瞭に区分されていることに
より,捲縮糸3は表裏面に露出しておらず,編地内部に
密閉された構造であるため,内層部Bへ導水された水分
は,捲縮糸3のフイラメント群のクリンプ空隙や捲縮糸
3間の空間に含水されやすく,ある程度の外圧を加えな
い限り表層面への水分の逆流が生じにくい。 本考案者らの実験によると,上記混繊交絡糸の疎水性
マルチフイラメント糸と親水性マルチフイラメント糸が
重量%で30:70〜70:30の構成比であれば,吸水性・導水
性がより向上することが分かった。さらに,上記疎水性
マルチフイラメント糸の単糸繊度が2.4デニール以下で
あれば,導水性・拡散性が向上することも分かった。 なお,本考案の吸水性タオル用編地1において,疎水
性マルチフイラメント糸とは公定水分率が5%未満であ
る繊維であり,親水性マルチフイラメント糸とは公定水
分率が5%以上である繊維である。また,疎水性マルチ
フイラメント糸と親水性マルチフイラメント糸の混繊交
絡糸2を得る手段としては,例えば,インターレースノ
ズルやタスランノズルを用いて,圧縮流体による交絡処
理方法等が採用できる。さらに,捲縮糸3を得る手段と
しては,仮撚加工法,押込法,賦形法等,一般に知られ
ている捲縮加工法が適する。
【実施例】
以下,本考案を実施例に基づいて具体的に説明する。 第1表に示す糸構成で,第2図に示す編組織により,
本考案の吸水性タオル用編地1である実施例1,2および
本考案の構成要件を一部しか満たしていない比較例1,2,
3,4の編地,計6点を製編した。 吸水性の評価をJIS−L−1096のバイレツク法に基づ
き,一定時間後の水の吸上げ高さ(mm)を測る方法で行
い,上記6点の編地の縦方向・緯方向の評価結果を各々
第5図,第6図に示した。 第5図,第6図に示されたように,本考案の吸水性タオ
ル用編地1である実施例1,2は,比較例1,2,4に対して吸
水速度および吸水高さが明らかに優れており,タオルと
して十分満足できるものであった。 一方,本考案の構成要件を一部しか満たしていない比
較例1,2,3,4のうち,1,2および4は,いずれも吸水速度
が遅く,吸水高さも低いため,実用には不向きなもので
あった。 また,比較例3は,吸水能力においては優れているも
のの,水分吸収に伴い編地がたらつき,取扱いにくく,
しかも乾燥後に硬質化したり,皺が発生し,乾燥に長時
間を要する等,実用面で不適当な編地であった。
【考案の効果】
以上のように,本考案の吸水性タオル用編地は,その
表裏外層部が疎水性マルチフイラメント糸と親水性マル
チフイラメント糸の混繊交絡糸で構成されているから,
以下のような効果を示す。 まず,水分の吸水速度や水分拡散が早く,しかも毛細
管現象による導水効果を有するため,編地内層部への水
分移行性も早い。そして,内層部を構成する捲縮マルチ
フイラメント糸を含んだ糸条が編地の表層部に露出して
いない編構造であるから,移行した水分が捲縮マルチフ
イラメント糸の特性により含水されやすく,外層部への
水分逆流が生じにくい。 また,表裏外層部を構成する糸条がすべて長繊維糸条
であるため,タオルに適用した場合,短繊維毛羽等の脱
落がない。 さらに,疎水性マルチフイラメント糸と親水性マルチ
フイラメント糸が混繊交絡しているため,乾燥後も皺や
硬質化がほとんど発生しない等の効果が現れ,極めて実
用価値の高い編地である。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本考案の吸水性タオル用編地の厚さ方向の断
面を示す模式図である。 第2図は本考案例の吸水性タオル用編地の製造方法を示
す編成作用図である。 第3図は本考案の吸水性タオル用編地の表裏外層部を構
成する糸条の概略側面図,第4図は内層部を構成する糸
条の概略側面図である。 第5図・第6図は実施例と比較例の編地の吸水性を示す
グラフである。 A,A′……編地表裏外層部 B……編地内層部 1……吸水性タオル用編地 2……交絡糸 3……捲縮マルチフイラメント糸 4……付着水 F1〜F6……給糸口No. CN……シリンダー針 DN……ダイヤル針 イ……疎水性マルチフイラメント糸 ロ……親水性マルチフイラメント糸 ハ……捲縮マルチフイラメント糸

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏の外層部と内層部に区分された3層構
    造を有する編地であって,該表裏外層部を構成する糸条
    が疎水性マルチフィラメント糸と親水性マルチフィラメ
    ント糸の混繊交絡糸であり,内層部を構成する糸条が捲
    縮マルチフィラメント糸を重量比で50%以上含んでいる
    ことを特徴とする吸水性タオル用編地。
  2. 【請求項2】表裏の外層部と内層部に区分された3層構
    造を有する編地であって,該表裏外層部を構成する糸条
    が疎水性マルチフィラメント糸30〜70重量%と親水性マ
    ルチフィラメント糸70〜30重量%の構成比である混繊交
    絡糸であり,内層部を構成する糸条が捲縮マルチフィラ
    メント糸を重量比で50%以上含んでいることを特徴とす
    る吸水性タオル用編地。
  3. 【請求項3】単糸繊度が2.4デニール以下である疎水性
    マルチフィラメントからなる請求項1又は2記載の吸水
    性タオル用編地。
JP1989087060U 1989-07-24 1989-07-24 吸水性タオル用編地 Expired - Lifetime JPH086063Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0768661B2 (ja) * 1985-01-14 1995-07-26 ユニチカ株式会社 二重編地
JP2563906B2 (ja) * 1986-06-30 1996-12-18 株式会社東芝 フロツピ−デイスク装置のデイスク回転機構

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