JPH0770875A - タオル地 - Google Patents
タオル地Info
- Publication number
- JPH0770875A JPH0770875A JP5243932A JP24393293A JPH0770875A JP H0770875 A JPH0770875 A JP H0770875A JP 5243932 A JP5243932 A JP 5243932A JP 24393293 A JP24393293 A JP 24393293A JP H0770875 A JPH0770875 A JP H0770875A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ground
- yarn
- weight
- pile
- fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Toilet Supplies (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 地経糸2と3本を一組とする地緯糸3a・3
b・3cとで地組織基布4を形成する。地組織基布4の
表裏に、パイル糸1によるパイル6が形成されている。
パイル糸1を係止する地緯糸3cがキュプラ繊維と極細
ポリエステル繊維とによって混繊されたマルチフィラメ
ント糸からなる。 【効果】 高度の耐水性を有する極細ポリエステル繊維
は、吸湿膨潤したセルロース系繊維の乾燥過程で折り皺
などがタオル地5にセットされるのを妨ぐ。0.9デニー
ル以下の極細ポリエステル繊維はセルロース系繊維間を
滑り易くする潤滑剤の如き作用をし、タオル地5を繰り
返し使用する過程で地組織基布4がゴワゴワした粗硬な
ものとならず、タオル地5のしなやかな触感を長期間に
わたって維持される。同時に、極細のポリエステル繊維
が細かく分かれて介在し、セルロース系繊維間の毛細管
現象を促すので、パイル6に付着した水分が地組織基布
4に速やかに移動吸収されることになり、水分吸収能の
高いタオル地5が得られる。
b・3cとで地組織基布4を形成する。地組織基布4の
表裏に、パイル糸1によるパイル6が形成されている。
パイル糸1を係止する地緯糸3cがキュプラ繊維と極細
ポリエステル繊維とによって混繊されたマルチフィラメ
ント糸からなる。 【効果】 高度の耐水性を有する極細ポリエステル繊維
は、吸湿膨潤したセルロース系繊維の乾燥過程で折り皺
などがタオル地5にセットされるのを妨ぐ。0.9デニー
ル以下の極細ポリエステル繊維はセルロース系繊維間を
滑り易くする潤滑剤の如き作用をし、タオル地5を繰り
返し使用する過程で地組織基布4がゴワゴワした粗硬な
ものとならず、タオル地5のしなやかな触感を長期間に
わたって維持される。同時に、極細のポリエステル繊維
が細かく分かれて介在し、セルロース系繊維間の毛細管
現象を促すので、パイル6に付着した水分が地組織基布
4に速やかに移動吸収されることになり、水分吸収能の
高いタオル地5が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タオル、ハンカチ、シ
ーツ、バスローブ、パーカー、および便座カバーなどに
使用されるタオル地に関する。
ーツ、バスローブ、パーカー、および便座カバーなどに
使用されるタオル地に関する。
【0002】
【従来の技術】タオル地には豊かな吸湿性が要求され
る。従って、慣用されるタオル地の殆どは吸湿性を有す
るセルロース系繊維、なかでも天然繊維である綿繊維で
構成されている。その吸湿性を高めるために、特開平2
−300348号公報では水膨潤度135%以上の再生
セルロース繊維を地組織基布に使用している。特開平5
−161559号公報では、水の伝播し易い溝が繊維軸
芯方向に向けて繊維表面に形成された異形断面の吸水性
合成繊維をタオル地の片面を構成するパイル糸に使用し
ている。近時は綿繊維45〜20重量%とレーヨン繊維
55〜80重量%を混用したタオル地や、レーヨン繊維
100重量%からなるタオル地が、いわゆる「朝シャン
用」の洗髪後の拭き取りタオルとして市販されている。
る。従って、慣用されるタオル地の殆どは吸湿性を有す
るセルロース系繊維、なかでも天然繊維である綿繊維で
構成されている。その吸湿性を高めるために、特開平2
−300348号公報では水膨潤度135%以上の再生
セルロース繊維を地組織基布に使用している。特開平5
−161559号公報では、水の伝播し易い溝が繊維軸
芯方向に向けて繊維表面に形成された異形断面の吸水性
合成繊維をタオル地の片面を構成するパイル糸に使用し
ている。近時は綿繊維45〜20重量%とレーヨン繊維
55〜80重量%を混用したタオル地や、レーヨン繊維
100重量%からなるタオル地が、いわゆる「朝シャン
用」の洗髪後の拭き取りタオルとして市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】吸湿膨潤するセルロー
ス系繊維なかでも綿繊維布帛では、吸湿膨潤時に付いた
折り皺などが乾燥後に確りとセットされて残る。綿繊維
100%のタオル地は、繰り返し使用するうちに、次第
にしなやかさを失ってゴワゴワした粗硬な触感を与える
ものになる。この点、特開平5−161559号公報が
示唆する如くパイル糸に合成繊維を混用すると、当初の
柔らかい触感が維持される。但し、ここでの合成繊維で
は繊維表面の細かい溝に水分が入り込んで保持されるも
のの、繊維素材自体が吸湿性を有しないので洗顔や洗髪
タオルには不向きである。
ス系繊維なかでも綿繊維布帛では、吸湿膨潤時に付いた
折り皺などが乾燥後に確りとセットされて残る。綿繊維
100%のタオル地は、繰り返し使用するうちに、次第
にしなやかさを失ってゴワゴワした粗硬な触感を与える
ものになる。この点、特開平5−161559号公報が
示唆する如くパイル糸に合成繊維を混用すると、当初の
柔らかい触感が維持される。但し、ここでの合成繊維で
は繊維表面の細かい溝に水分が入り込んで保持されるも
のの、繊維素材自体が吸湿性を有しないので洗顔や洗髪
タオルには不向きである。
【0004】特開平2−300348号公報が示す如
く、水膨潤度135%以上の再生セルロース繊維を使用
したタオル地では、高度の吸水性を有するが乾き難い。
従って例えばバスタオルやシーツなどの身体に直接触れ
るタオルには不向きである。そこで本発明の目的は、し
なやかで柔らかい触感を保持し、高度の吸水性を有する
とともに、乾燥し易いタオル地を得るにある。
く、水膨潤度135%以上の再生セルロース繊維を使用
したタオル地では、高度の吸水性を有するが乾き難い。
従って例えばバスタオルやシーツなどの身体に直接触れ
るタオルには不向きである。そこで本発明の目的は、し
なやかで柔らかい触感を保持し、高度の吸水性を有する
とともに、乾燥し易いタオル地を得るにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、パイル糸1が
セルロース系繊維を主材とし、地経糸2と地緯糸3とが
セルロース系繊維を含む織成されたタオル地において、
そのパイル糸1が形成するパイル6の根元7に接する地
経糸2または地緯糸3の少なくとも何れか一方が、繊度
0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維を30〜60
重量%含んでいることを特徴とするものである。その極
細ポリエステル繊維は、地経糸2と地緯糸3が形成する
地組織基布4の重量の3〜30重量%を占めているもの
にすることができる。
セルロース系繊維を主材とし、地経糸2と地緯糸3とが
セルロース系繊維を含む織成されたタオル地において、
そのパイル糸1が形成するパイル6の根元7に接する地
経糸2または地緯糸3の少なくとも何れか一方が、繊度
0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維を30〜60
重量%含んでいることを特徴とするものである。その極
細ポリエステル繊維は、地経糸2と地緯糸3が形成する
地組織基布4の重量の3〜30重量%を占めているもの
にすることができる。
【0006】具体的には、地組織基布4に3本以上の地
緯糸3a・3b・3cが順に繰り返し打ち込まれてお
り、パイル糸1が数本の地緯糸(3a・3b)の表を越
えてループパイル6を形成するとともに、他の地緯糸3
cの裏に潜って地組織基布4に係止されていること、パ
イル糸1を係止する地緯糸3cが、キュプラ繊維と繊度
0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維とによって混
繊されたマルチフィラメント糸であり、その40〜70
重量%をキュプラ繊維が占め、60〜30重量%を極細
ポリエステル繊維が占めていること、パイル糸1が越え
る地緯糸3a・3bと地経糸2とは、その90重量%以
上が綿繊維で占められていること、パイル糸1が、綿繊
維90〜70重量%とレーヨン繊維10〜30重量%と
によって構成されていることを内容とする。
緯糸3a・3b・3cが順に繰り返し打ち込まれてお
り、パイル糸1が数本の地緯糸(3a・3b)の表を越
えてループパイル6を形成するとともに、他の地緯糸3
cの裏に潜って地組織基布4に係止されていること、パ
イル糸1を係止する地緯糸3cが、キュプラ繊維と繊度
0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維とによって混
繊されたマルチフィラメント糸であり、その40〜70
重量%をキュプラ繊維が占め、60〜30重量%を極細
ポリエステル繊維が占めていること、パイル糸1が越え
る地緯糸3a・3bと地経糸2とは、その90重量%以
上が綿繊維で占められていること、パイル糸1が、綿繊
維90〜70重量%とレーヨン繊維10〜30重量%と
によって構成されていることを内容とする。
【0007】又は、地組織基布4に3本以上の地緯糸3
a・3b・3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイ
ル糸1が数本の地緯糸3a・3bの表を越えてループパ
イル6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に潜っ
て地組織基布4に係止されていること、そのうえでパイ
ル糸1を係止する地緯糸3c、およびパイル糸1に隣合
って配列されてパイル6の根元7に接する地経糸2が、
キュプラ繊維と繊度0.9デニール以下の極細ポリエステ
ル繊維とによって混繊されたマルチフィラメント糸であ
り、その50〜60重量%をキュプラ繊維が占め、50
〜40重量%を極細ポリエステル繊維が占めているこ
と、パイル糸1が越える地緯糸3a・3bは、その90
重量%以上が綿繊維で占められていること、パイル糸1
が綿繊維90〜70重量%とレーヨン繊維10〜30重
量%とによって構成されていることを内容とする。セル
ロース系繊維としては綿繊維、レーヨン繊維、キュプラ
繊維、アセテート繊維、ポリノジック繊維などを挙げる
とができる。
a・3b・3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイ
ル糸1が数本の地緯糸3a・3bの表を越えてループパ
イル6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に潜っ
て地組織基布4に係止されていること、そのうえでパイ
ル糸1を係止する地緯糸3c、およびパイル糸1に隣合
って配列されてパイル6の根元7に接する地経糸2が、
キュプラ繊維と繊度0.9デニール以下の極細ポリエステ
ル繊維とによって混繊されたマルチフィラメント糸であ
り、その50〜60重量%をキュプラ繊維が占め、50
〜40重量%を極細ポリエステル繊維が占めているこ
と、パイル糸1が越える地緯糸3a・3bは、その90
重量%以上が綿繊維で占められていること、パイル糸1
が綿繊維90〜70重量%とレーヨン繊維10〜30重
量%とによって構成されていることを内容とする。セル
ロース系繊維としては綿繊維、レーヨン繊維、キュプラ
繊維、アセテート繊維、ポリノジック繊維などを挙げる
とができる。
【0008】
【作用】繊度0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維
は、ポリエステル繊維が高度の耐水性を有し、その吸湿
率が1%未満であって殆ど吸湿せず、使用中に吸湿劣化
することがないので、そのしなやかな物性を保持し、吸
湿膨潤したセルロース系繊維の乾燥過程で折り皺などが
セットされるのを妨ぐ。
は、ポリエステル繊維が高度の耐水性を有し、その吸湿
率が1%未満であって殆ど吸湿せず、使用中に吸湿劣化
することがないので、そのしなやかな物性を保持し、吸
湿膨潤したセルロース系繊維の乾燥過程で折り皺などが
セットされるのを妨ぐ。
【0009】その場合、天然の綿繊維の太さは、産地に
よって異なるものの概して20〜30μmであり、綿繊
維に代用される化学繊維であるレーヨン繊維、キュプラ
繊維、アセテート繊維などのセルロース系繊維には綿繊
維と同程度の太さのものが使用できる。
よって異なるものの概して20〜30μmであり、綿繊
維に代用される化学繊維であるレーヨン繊維、キュプラ
繊維、アセテート繊維などのセルロース系繊維には綿繊
維と同程度の太さのものが使用できる。
【0010】繊度0.9デニールのポリエステル繊維の太
さは約9.5μmとなり、セルロース系繊維の比重が約1.
5でポリエステル繊維の比重が約1.4であって両者の比
重は略同じである。それらをセルロース系繊維50〜6
0重量%と極細ポリエステル繊維50〜40重量%との
割合で混用するときは、その混用する極細ポリエステル
繊維の本数はセルロース系繊維の4倍以上になり、極細
ポリエステル繊維がセルロース系繊維間を分け隔てる分
散剤の如くセルロース系繊維の間に介在するので、乾燥
過程でセルロース系繊維に生じるセット性を効果的に阻
害することになる。
さは約9.5μmとなり、セルロース系繊維の比重が約1.
5でポリエステル繊維の比重が約1.4であって両者の比
重は略同じである。それらをセルロース系繊維50〜6
0重量%と極細ポリエステル繊維50〜40重量%との
割合で混用するときは、その混用する極細ポリエステル
繊維の本数はセルロース系繊維の4倍以上になり、極細
ポリエステル繊維がセルロース系繊維間を分け隔てる分
散剤の如くセルロース系繊維の間に介在するので、乾燥
過程でセルロース系繊維に生じるセット性を効果的に阻
害することになる。
【0011】ポリエステル繊維は、接着性が悪く滑り易
いものであるから、セルロース系繊維間に介在し、セル
ロース系繊維間を滑り易くする潤滑剤の如き機能を発揮
する。その結果、タオル地5を繰り返し使用する過程で
地組織基布4がゴワゴワした粗硬なものとならず、タオ
ル地5のしなやかな触感が長期に維持される。非吸湿性
のポリエステル繊維は、繊度が0.9デニール以下と極細
であり、セルロース系繊維間に細かく分かれて介在し、
セルロース系繊維間での毛細管現象を促すので、その混
用した地経糸2や地緯糸3に付着した水分はポリエステ
ル繊維に導かれてセルロース系繊維間に吸収される。従
って、極細ポリエステル繊維を混用した地経糸2や地緯
糸3がパイル6の根元7に接する位置に配置されるとき
は、パイル6に付着した水分はそれらの地経糸2や地緯
糸3へと速やかに移動し吸収される。
いものであるから、セルロース系繊維間に介在し、セル
ロース系繊維間を滑り易くする潤滑剤の如き機能を発揮
する。その結果、タオル地5を繰り返し使用する過程で
地組織基布4がゴワゴワした粗硬なものとならず、タオ
ル地5のしなやかな触感が長期に維持される。非吸湿性
のポリエステル繊維は、繊度が0.9デニール以下と極細
であり、セルロース系繊維間に細かく分かれて介在し、
セルロース系繊維間での毛細管現象を促すので、その混
用した地経糸2や地緯糸3に付着した水分はポリエステ
ル繊維に導かれてセルロース系繊維間に吸収される。従
って、極細ポリエステル繊維を混用した地経糸2や地緯
糸3がパイル6の根元7に接する位置に配置されるとき
は、パイル6に付着した水分はそれらの地経糸2や地緯
糸3へと速やかに移動し吸収される。
【0012】そのためには、ポリエステル繊維に混用す
るセルロース系繊維にはヤング率が低く可撓なキュプラ
繊維のマルチフィラメント糸を、極細ポリエステル繊維
マルチフィラメント糸と混繊して使用するとよい。その
場合の混繊比率はキュプラ繊維40〜70重量%、極細
ポリエステル繊維60〜30重量%、更に好ましくはキ
ュプラ繊維50〜60重量%、極細ポリエステル繊維5
0〜40重量%とする。その場合、極細ポリエステル繊
維とキュプラ繊維を混繊したマルチフィラメント糸は格
別に加撚せず無撚または極甘撚のものにするとよい。極
細ポリエステル繊維を混繊したマルチフィラメント糸を
地経糸2に用いる場合は、パイル糸1に隣合って配列さ
れてパイル6の根元7に接する地経糸2に用いる。
るセルロース系繊維にはヤング率が低く可撓なキュプラ
繊維のマルチフィラメント糸を、極細ポリエステル繊維
マルチフィラメント糸と混繊して使用するとよい。その
場合の混繊比率はキュプラ繊維40〜70重量%、極細
ポリエステル繊維60〜30重量%、更に好ましくはキ
ュプラ繊維50〜60重量%、極細ポリエステル繊維5
0〜40重量%とする。その場合、極細ポリエステル繊
維とキュプラ繊維を混繊したマルチフィラメント糸は格
別に加撚せず無撚または極甘撚のものにするとよい。極
細ポリエステル繊維を混繊したマルチフィラメント糸を
地経糸2に用いる場合は、パイル糸1に隣合って配列さ
れてパイル6の根元7に接する地経糸2に用いる。
【0013】特に、地組織基布4が数本の地緯糸3a・
3b・3cを繰り返し打ち込んで織成され、パイル糸1
がそのうちの数本の地緯糸3a・3bの表を越えてルー
プパイル6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に
潜って地組織基布4に係止される場合には、極細ポリエ
ステル繊維を混繊したマルチフィラメント糸を、それに
直交してパイル6の根元7を係止する地緯糸3cに使用
すると、パイル6から地緯糸3cへと水分が移行し易い
ので効果的である。このように本発明において繊度0.9
デニール以下の極細ポリエステル繊維を使用する理由
は、極細ポリエステル繊維によって地組織基布4のしな
やかさを長期間にわたって保持するとともに、地組織基
布4に水分を吸収させてパイル1の水吸収能を高めるに
ある。
3b・3cを繰り返し打ち込んで織成され、パイル糸1
がそのうちの数本の地緯糸3a・3bの表を越えてルー
プパイル6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に
潜って地組織基布4に係止される場合には、極細ポリエ
ステル繊維を混繊したマルチフィラメント糸を、それに
直交してパイル6の根元7を係止する地緯糸3cに使用
すると、パイル6から地緯糸3cへと水分が移行し易い
ので効果的である。このように本発明において繊度0.9
デニール以下の極細ポリエステル繊維を使用する理由
は、極細ポリエステル繊維によって地組織基布4のしな
やかさを長期間にわたって保持するとともに、地組織基
布4に水分を吸収させてパイル1の水吸収能を高めるに
ある。
【0014】その場合、0.1デニールの極細ポリエステ
ル繊維の太さは約3.2μmであり、太さ20〜30μm
の天然の綿繊維に代用される化学繊維(セルロース系繊
維)の太さの6分の1であるから、極細ポリエステル繊
維とセルロース系繊維との混用重量%比率が50〜40
対50〜60となる場合は、それらの本数の比率は約3
6対1となり、極細ポリエステル繊維がセルロース系繊
維の間に細かく分かれて介在し、地組織基布4のしなや
かさを長期保持するとともに、地組織基布4に対する水
吸収能を高める。
ル繊維の太さは約3.2μmであり、太さ20〜30μm
の天然の綿繊維に代用される化学繊維(セルロース系繊
維)の太さの6分の1であるから、極細ポリエステル繊
維とセルロース系繊維との混用重量%比率が50〜40
対50〜60となる場合は、それらの本数の比率は約3
6対1となり、極細ポリエステル繊維がセルロース系繊
維の間に細かく分かれて介在し、地組織基布4のしなや
かさを長期保持するとともに、地組織基布4に対する水
吸収能を高める。
【0015】従って、極細ポリエステル繊維の単糸繊度
を0.5デニール以下、更に好ましくは0.1デニール以下
にし、極細ポリエステル繊維の太さがセルロース系繊維
の太さの半分以下になるようにし、且つ極細ポリエステ
ル繊維が地組織基布4の3〜30重量%を占めるように
することが推奨される。勿論、セルロース系繊維にも細
デニールのものを使用することが推奨される訳であり、
それが天然の綿繊維であれば経済的に成り立つ限りシー
アイランドコットン(海島綿)の如く太さ10μm前後
の高価なものを用いるとよいことはいうまでもない。
を0.5デニール以下、更に好ましくは0.1デニール以下
にし、極細ポリエステル繊維の太さがセルロース系繊維
の太さの半分以下になるようにし、且つ極細ポリエステ
ル繊維が地組織基布4の3〜30重量%を占めるように
することが推奨される。勿論、セルロース系繊維にも細
デニールのものを使用することが推奨される訳であり、
それが天然の綿繊維であれば経済的に成り立つ限りシー
アイランドコットン(海島綿)の如く太さ10μm前後
の高価なものを用いるとよいことはいうまでもない。
【0016】パイル糸1には綿繊維90〜70重量%と
レーヨン繊維10〜30重量%の混紡糸を使用するとよ
い。極細ポリエステル繊維を混繊したマルチフィラメン
ト糸以外の地経糸2および地緯糸3(3a・3b)は、
その90重量%以上を綿繊維で構成するとよく、その場
合の地組織基布4は極細ポリエステル繊維を混繊したマ
ルチフィラメント糸と綿紡績糸とによって構成されるこ
とになる。その場合にも極細ポリエステル繊維が地組織
基布4の3〜30重量%を占めるようにするとよい。
レーヨン繊維10〜30重量%の混紡糸を使用するとよ
い。極細ポリエステル繊維を混繊したマルチフィラメン
ト糸以外の地経糸2および地緯糸3(3a・3b)は、
その90重量%以上を綿繊維で構成するとよく、その場
合の地組織基布4は極細ポリエステル繊維を混繊したマ
ルチフィラメント糸と綿紡績糸とによって構成されるこ
とになる。その場合にも極細ポリエステル繊維が地組織
基布4の3〜30重量%を占めるようにするとよい。
【0017】
【発明の効果】かかる本発明によると、しなやかで柔ら
かい触感を保持し、高度の吸水性を有するタオル地5が
得られる。このタオル地5のパイル6に覆われる地組織
基布4は、その3〜30重量%が非吸湿性の極細ポリエ
ステル繊維で占められるので使用後に乾燥させ易い。地
組織基布4を構成する極細ポリエステル繊維が、セルロ
ース系繊維に比して強い物性強度を有するので、本発明
に係るタオル地5は耐久性に優れたものとなる。
かい触感を保持し、高度の吸水性を有するタオル地5が
得られる。このタオル地5のパイル6に覆われる地組織
基布4は、その3〜30重量%が非吸湿性の極細ポリエ
ステル繊維で占められるので使用後に乾燥させ易い。地
組織基布4を構成する極細ポリエステル繊維が、セルロ
ース系繊維に比して強い物性強度を有するので、本発明
に係るタオル地5は耐久性に優れたものとなる。
【0018】
(実施例1)図1および図2において、符号1はパイル
糸、2は地経糸、3は地緯糸である。地緯糸3は3本を
一組とする第1地緯糸3a、第2地緯糸3bおよび第3
地緯糸3cからなる。地経糸2と地緯糸3とで地組織基
布4を形成し、タオル地5は地組織基布4の表裏面にパ
イル糸1によるパイル6が形成されている。図2におい
て、パイル糸1は傾斜線で第3地緯糸3cは点描によっ
て表現した。すなわち、パイル糸1と地経糸2とは交互
に配置し、地組織基布4には3本の地緯糸3a・3b・
3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイル糸1がふ
たつの第1・第2地緯糸3a・3bの表を越えてループ
パイル6を形成するとともに、該パイル6の根元7が他
の第3緯糸3cの裏に潜って地組織基布4に係止されて
いる。
糸、2は地経糸、3は地緯糸である。地緯糸3は3本を
一組とする第1地緯糸3a、第2地緯糸3bおよび第3
地緯糸3cからなる。地経糸2と地緯糸3とで地組織基
布4を形成し、タオル地5は地組織基布4の表裏面にパ
イル糸1によるパイル6が形成されている。図2におい
て、パイル糸1は傾斜線で第3地緯糸3cは点描によっ
て表現した。すなわち、パイル糸1と地経糸2とは交互
に配置し、地組織基布4には3本の地緯糸3a・3b・
3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイル糸1がふ
たつの第1・第2地緯糸3a・3bの表を越えてループ
パイル6を形成するとともに、該パイル6の根元7が他
の第3緯糸3cの裏に潜って地組織基布4に係止されて
いる。
【0019】そのうえで、パイル糸1は綿繊維を80重
量%、レーヨン繊維を20重量%含む混紡糸からなる。
地経糸2および第1・第2地緯糸3a・3bはそれぞれ
綿繊維100%の綿糸である。第3地緯糸3cは繊度0.
25デニールのキュプラ繊維55重量%と、繊度0.1デ
ニールの極細ポリエステル繊維45重量%とを含むマル
チフィラメント糸からなる。そして、極細ポリエステル
繊維は、地組織基布4の重量の15重量%を占めるもの
とした。
量%、レーヨン繊維を20重量%含む混紡糸からなる。
地経糸2および第1・第2地緯糸3a・3bはそれぞれ
綿繊維100%の綿糸である。第3地緯糸3cは繊度0.
25デニールのキュプラ繊維55重量%と、繊度0.1デ
ニールの極細ポリエステル繊維45重量%とを含むマル
チフィラメント糸からなる。そして、極細ポリエステル
繊維は、地組織基布4の重量の15重量%を占めるもの
とした。
【0020】(実施例2)地経糸2を先の第3地緯糸3
cと同様のキュプラ繊維および極細ポリエステル繊維を
含むマルチフィラメント糸にした以外は実施例1と同様
にした。これら実施例1・2で得られたタオル地はよく
所期の目的を達成するものであった。
cと同様のキュプラ繊維および極細ポリエステル繊維を
含むマルチフィラメント糸にした以外は実施例1と同様
にした。これら実施例1・2で得られたタオル地はよく
所期の目的を達成するものであった。
【図1】タオル地の拡大断面図である。
【図2】タオル地のパイル糸と地経糸および地緯糸の配
置と組織構造を示す平面図である。
置と組織構造を示す平面図である。
1 パイル糸 2 地経糸 3 地緯糸 4 地組織基布 5 タオル地 6 パイル 7 根元
Claims (4)
- 【請求項1】 パイル糸1がセルロース系繊維を主材と
し、地経糸2と地緯糸3とがセルロース系繊維を含む織
成されたタオル地において、 パイル糸1が形成するパイル6の根元7に接する地経糸
2または地緯糸3の少なくとも何れか一方が、繊度0.9
デニール以下の極細ポリエステル繊維を30〜60重量
%含んでいることを特徴とするタオル地。 - 【請求項2】 極細ポリエステル繊維は、地経糸2と地
緯糸3が形成する地組織基布4の重量の3〜30重量%
を占めている請求項1記載のタオル地。 - 【請求項3】 地組織基布4に3本以上の地緯糸3a・
3b・3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイル糸
1が数本の地緯糸(3a・3b)の表を越えてループパ
イル6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に潜っ
て地組織基布4に係止されており、 パイル糸1を係止する地緯糸3cが、キュプラ繊維と繊
度0.9デニール以下の極細ポリエステル繊維とによって
混繊されたマルチフィラメント糸であり、その40〜7
0重量%をキュプラ繊維が占め、60〜30重量%を極
細ポリエステル繊維で占められており、 パイル糸1が越える地緯糸3a・3bと地経糸2とは、
その90重量%以上が綿繊維で占められており、 パイル糸1が、綿繊維90〜70重量%とレーヨン繊維
10〜30重量%とによって構成されている請求項1記
載のタオル地。 - 【請求項4】 地組織基布4に3本以上の地緯糸3a・
3b・3cが順に繰り返し打ち込まれており、パイル糸
1が数本の地緯糸3a・3bの表を越えてループパイル
6を形成するとともに、他の地緯糸3cの裏に潜って地
組織基布4に係止されており、 パイル糸1を係止する地緯糸3c、およびパイル糸1に
隣合って配列されてパイル6の根元7に接する地経糸2
が、キュプラ繊維と繊度0.9デニール以下の極細ポリエ
ステル繊維とによって混繊されたマルチフィラメント糸
であり、その50〜60重量%をキュプラ繊維が占め、
50〜40重量%を極細ポリエステル繊維が占めてお
り、 パイル糸1が越える地緯糸3a・3bは、その90重量
%以上が綿繊維で占められており、 パイル糸1が、綿繊維90〜70重量%とレーヨン繊維
10〜30重量%とによって構成されている請求項1記
載のタオル地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5243932A JPH0770875A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | タオル地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5243932A JPH0770875A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | タオル地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770875A true JPH0770875A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=17111175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5243932A Pending JPH0770875A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | タオル地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0770875A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-09-03 JP JP5243932A patent/JPH0770875A/ja active Pending
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