JPH085743Y2 - パチンコ機のセーフ球受口器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は起立及び傾動自由な一対の開閉翼片を有する
パチンコ機のセーフ球受口器に関するものである。

〔従来の技術〕

取付板の前面に一対の開閉翼片を有し、その開閉翼片
の間に打球が入るごとにこれが平行起立したり逆八字状
に傾動することにより入賞の確立が変化して遊技者の興
味を引くようにしたパチンコ機のセーフ球受口器は各種
知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕 ところで、従来のセーフ球受口器の開閉翼片は、単に
打球を受け入れるだけに過ぎず、単調で面白さに欠ける
ものであった。また外観的にも旧態然として独創性，新
鮮味を失いつつあるという問題点があった。

本考案は、上述のような問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、動的な面白さに加え
て意匠的にも斬新で新規なパチンコ機のセーフ球受口器
を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、取付板の前面
に起立及び傾動自由な一対の開閉翼片と、その開閉翼片
の間を通る打球を受けるチヤツカーを取付けてなるセー
フ球受口器において、前記開閉翼片に風車を取付けたも
のである。

上記風車を取付ける位置は、開閉翼片の適当な個所と
することが可能であるが、特に開閉翼片の軸に取付ける
とよい。また風車と一体に軸を形成し、その軸に開閉翼
片を取付けてもよい。また開閉翼片自体に１個ないし複
数個の風車を取付けたり、風車の径を大小に異ならせる
と良い。さらに、チヤツカーに風車を取付けてもよい。

〔作用〕

上記のように構成されたセーフ球受口器は、打球の入
賞による開閉翼片の開閉動作とともに風車が回転して遊
技者の興味を一層引くことができる。

また開閉翼片の起立又は傾動に拘わらず打球が風車に
当たると、その風車の回転によって打球の速度、方向を
多様な状態で変化させることが可能となり、遊技内容を
面白くすることができる。

〔実施例〕

以下本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。第１図ないし第６図は第１実施例を示し、第１図は
セーフ球受口器の斜視図、第２図はその分解斜視図であ
る。図において、１は取付板であって、裏面にスリツト
上の光拡散部２が形成された透光性のレンズ部材３と、
該レンズ部材３の外周に嵌合する外郭部材４とに二分割
して形成される。前記レンズ部材３には球入口５が設け
られ、その球入口５の上方の両側には軸受用の凹孔6,6
とランプが臨む透孔7,7が設けられる。また球入口５の
下方の両側には係合孔8,8が設けられ、さらにレンズ部
材３の裏面には箱枠９が一体成形される。レンズ部材３
と外郭部材４とは、レンズ部材３の上縁を外郭部材４の
裏面側からその前縁に係合させ、さらに外郭部材４の下
側裏面側に突設した上向爪片4a,4aをレンズ部材３の下
側裏面側に突設した受片10,10に係合させることによっ
て係脱自在に結合される。

11,11は一対の開閉翼片であって、透光性の合成樹脂
により後面が開口した中空状に形成され、下部に挿入孔
12,12が設けられる。また開閉翼片11,11の前面には第６
図に示すように挿入孔12,12を中心とした半円状の凹面
部13,13が設けられる。この凹面部13,13には後述する風
車20,20が位置される。

14はチヤツカーであって、前面板15の両側に半円状の
切欠部16,16が設けられる。また切欠部16,16に対応する
前面板15の内側にはＬ状に屈折する軸受片17,17が一体
に設けられ、その上縁に切溝18,18が形成される。また
チヤツカー14の後面縁には外方へ屈曲した係合片19,19
が形成される。

20,20は風車であって、裏面に複数本のピン21を等間
隔に突設してなる飾り円盤22と、その中心から後方へ突
出する軸23とが合成樹脂により一体に形成されており、
その軸23の基部に周溝24が設けられている。

この実施例のセーフ球受口器は、チヤツカー14の軸受
片17,17の切溝18,18に風車20,20の軸23,23の周溝24,24
を嵌め、その風車20,20の軸23,23に開閉翼片11,11の挿
入孔12,12を通し、さらにチヤツカー14の係合片19,19を
取付板１の係合孔8,8にう挿入して係合させると共に、
開閉翼片11,11の後面から突出する風車20,20の軸23,23
の後端を凹孔6,6に嵌め、それによってチヤツカー14の
取付板１の前面への取付けを施こすと同時に開閉翼片1
1,11と風車20,20とを回転可能に支持する。

前記箱枠９の内部には第３図に示すようにカム車25が
横軸26によって回転可能に軸支されている。カム車25
は、この実施例では中心から放射方向にほぼ等角度で突
出する４枚の球接触片27と、その各球接触片27の対角状
の両側端面に係合壁28,28を設けて構成され、係合壁28,
28が開閉翼片11,11間に介入することによってその起立
を保持し、また起立した開閉翼片11,11間に入ってチヤ
ツカー14の底部から球入口５に流出する球の接触により
カム車25が回転し、開閉翼片11,11間に係合壁28,28のな
い部分が介入したときその傾動を生じさせる。すなわ
ち、カム車25は90度（360度／球接触片の数）づつの回
転を生じるようにされており、従って開閉翼片11,11は
起立と傾動を交互に行う。29は箱枠９の内部に封入した
鋼球で、該鋼球29の重量を一つの球接触片27に掛けるこ
とによってカム車25の盲動を防止して正しい停止角に停
止させる作用をなす。

なお、第１実施例では開閉翼片11,11の開閉動作をカ
ム車25によって行う型式のものとして説明したが、前記
カム車25に変えて例えば実公昭56−29027号公報に示さ
れるようなシーソー動作の球導板を用いたものでも良
い。また前記風車20は飾り円盤22と軸23とを合成樹脂に
より一体成形したものとして例示したが、これに限らず
第７図に示すように飾り円盤22に金属等のピン23aをイ
ンサート若しくは圧入するようにしても良い。

上記したように、この実施例においては、開閉翼片1
1,11間に打球が入ると、これが風車20,20のピン21に接
触して該風車20,20を回転させながら開閉翼片11,11の起
立と傾動を交互に制御する通常の作用を行わせ得るもの
であって、開閉翼片11,11の開閉動作とともに風車20,20
が回転する極めて特異な作用を生じて遊技者の興味をそ
そり得る効果をもたらす。

第８図ないし第10図は、第２実施例を示すもので、第
１実施例と異なるところは開閉翼片11,11と風車20,20を
完全に別の支持ピン30により軸支するようにした点であ
る。その相違点を中心にして、以下第２実施例を説明す
る。第８図はセーフ球受口器の斜視図、第９図は分解斜
視図であり、第２図と異なるところは、風車20,20の中
心に支持ピン30の挿入孔31,31を設け、箱枠９の両側に
軸受筒32,32が設けられている点である。なお、第１実
施例のチヤツカー14に形成された軸受片17,17は不要と
なる。前記支持ピン30は、先端に抜止め用の頭部33を設
け、後端には係合用の周溝34を設けている。また軸受筒
32,32の後端には内向係止爪35,35を一体形成している。

なお、第８図ないし第10図において第２図と対応する
部分には同一の符号を付した。

この実施例のセーフ球受口器は、支持ピン30,30を風
車20,20の挿入孔31,31と開閉翼片11,11の挿入孔12,12に
通した状態で支持ピン30,30を軸受筒32,32に嵌挿して押
し込む。これによって、内向係止爪35,35が支持ピン30,
30の周溝34に係合し、支持ピン30,30を前後方向への移
動不能にして風車20,20と開閉翼片11,11を支持する。

上記したように、この第２実施例は、第１実施例と同
じ動作をするとともに、開閉翼片11,11と風車20,20を完
全に別の支持ピン30,30によって支持するようにしたも
のであるから、開閉翼片11,11及び風車20,20ともに軽快
な回転が保証される。

第11図ないし第13図は第３実施例を示すもので、この
第３実施例は第２実施例とほぼ同じであるが、第２実施
例と異なるところは、開閉翼片11,11と風車20,20を支持
する支持ピン36を取付板１と一体に形成するようにした
点である。

この実施例の支持ピン36は、取付板１のレンズ部材３
と一体成形され、その先端の中心に嵌合孔37を設けてい
る。そして、支持ピン36に開閉翼片11,11の挿入孔12,12
を通し、さらに風車20,20の挿入孔31,31を通して開閉翼
片11,11と風車20,20を取付け、しかるのちに支持ピン36
の嵌合孔37に止め具38を嵌めて抜け止めを施こす。

なお、第11図ないし第13図において、第９図と対応す
る部分には同一の符号を付した。

この第３実施例は、第１及び第２実施例と同じ動作を
するとともに、開閉翼片11,11と風車20,20を支持ピン36
に取付けた状態でチヤツカー14を取付けることができる
から、組立作業が容易となる。なお、上述した第３実施
例においては、取付板１がレンズ部材３に一体成形され
たものを示したが、第14図に示すように取付板39が一体
成形される場合にも同じように適用できる。また第15図
に示すように支持ピン36の先端中心に突起39を突設し該
突起39に止め具38を嵌めて抜け止めを施こすようにして
も良い。

第16図ないし第18図は第４実施例を示すもので、第３
実施例と異なるところは、取付板１と箱枠９を分離して
その夫々を別体に形成し、その箱枠９と一体状に支持ピ
ン40を形成した点である。このため取付板１のレンズ部
材３には支持ピン40を前面側に突出させるための透孔4
1,41を設け、外郭部材４には箱枠９の係合片42を嵌容す
る受部43を設ける。またチヤツカー14の後面縁には係合
孔8,8に挿入する細長状の外向係止爪44,44を設けてい
る。

なお、第16図ないし第18図において、第12図と対応す
る部分には同一の符号を付した。

この第４実施例の場合、レンズ部材３の透孔41,41に
支持ピン40,40を後面から挿入して箱枠９をレンズ部材
３の裏面に密着させ、しかるのちチヤツカー14の外向係
止爪44,44を係合孔8,8から裏面側に挿入して受部43に係
合させることにより取付板１と箱枠９を係脱自在に結合
する。そして、前記第３実施例と同じように支持ピン40
に開閉翼片11,11と風車20,20を取付ける。この第４実施
例は、第１ないし第３実施例と同じ動作をするととも
に、取付板１と箱枠９を係脱自在に構成することによっ
て、箱枠９の内部に設けられるカム車25の取付作業が容
易となる。

第19図及び第20図は第５実施例を示すもので、第１な
いし第４実施例と異なるところは、風車20,20を開閉翼
片11,11自体に取付けた点である。その相違点を中心に
して、以下第５実施例を説明する。第19図はセーフ球受
口器の正面図、第20図は開閉翼片11の側面図である。こ
の実施例においては、開閉翼片11の側面に上方に開口し
た風車取付部45を設け、その取付部45に風車20を嵌挿し
て回転自在に取付けている。この実施例の風車20は、飾
り円盤22の両側面にピン21を等間隔に突設したものとし
て例示したが第１ないし第４実施例の風車20と同じもの
であっても良い。また第21図に示すように２つの風車20
を対向状に設けるようにしても良い。また第22図に示す
ように風車20を開閉翼片11の前面に取付けたり、或いは
第23図に示すように開閉翼片11の側面に取りつけるよう
にしても良い。この他に第24図に示すように複数の風車
20を取付けたり、或いは第25図に示すように風車20の径
を大小に異ならせることも考えられる。また複数の風車
20を取付ける場合には夫々の風車20を色違いに形成した
り、或いは前面の色さし又はシールを異ならせることに
よって美的効果を一層高めることができる。

なお、第19図ないし第25図において、第１図と対応す
る部分には同一の符号を付した。

この第５実施例においては、開閉翼片11,11の起立又
は傾動時に関係なく打球が上方から落下して風車20に当
接すると、その落下速度、方向等の状態に応じて回転し
ながら打球の速度、方向を変化させることができる。ま
た開閉翼片11,11の起立時と傾動時によって風車20の位
置が移動するため、打球の速度、方向をさらに多様な状
態で変化させることが可能となり遊技内容を非常に面白
くすることができる。

第26図及び第27図は第６実施例を示すもので、前記第
１ないし第５実施例と異なるところは、チヤツカー14に
複数の横長の羽根46を有する風車47を取付けた点であ
る。この実施例においては、開閉翼片11,11間に入って
チヤツカー14に受けられた打球が風車47に当って後方へ
誘導されることになるため、風車47の回転に伴なう動的
な面白さの他に打球をカム車25に確実に接触させること
ができて作動確実性が向上する。なお、この実施例の場
合、第28図に示すように前記第１実施例と組合せること
によってさらに遊技者の興味を引くことができる。また
前記第２ないし第５実施例との組合せも考えられる。

なお、第26図ないし第28図において、第１図と対応す
る部分には同一の符号を付した。

〔考案の効果〕

本考案は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されるような効果を奏する。

開閉翼片に風車を取付けることにより、意匠的にすこ
ぶる斬新となり美的効果を向上させることができる上、
従来のセーフ球受口器の観念を一新して遊技盤面の装飾
効果を大いに高めることができる。

そして、開閉翼片と風車を同軸を以って支持すること
により、開閉翼片の開閉動作に応じて風車も回転するこ
とになり、従来にない動的な面白さが楽しめて遊技者の
興味をそそることができる。

また風車を開閉翼片自体に取付けることにより、開閉
翼片の起立又は傾動に拘わらず打球が風車に当たって該
打球の速度，方向を変えることができる上、開閉翼片の
開閉によって風車位置が移動するので打球の速度，方向
をさらに多様な状態で変化させることができ、遊技内容
を面白くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は、第１実施例を示し、第１図はセ
ーフ球受口器の斜視図、第２図はその分解斜視図、第３
図は中央縦断側面図、第４図は開閉翼片と風車の軸受部
分を示す断面図、第５図は取付板の前面を示す斜視図、
第６図は開閉翼片の前面を示す斜視図である。なお、第
７図は風車のさらに他の例を示す断面図である。 第８図ないし第10図は、第２実施例を示し、第８図はセ
ーフ球受口器の斜視図、第９図はその分解斜視図、第10
図は開閉翼片と風車の軸受け部分を示す断面図である。 第11図ないし第13図は、第３実施例を示し、第11図はセ
ーフ球受口器の斜視図、第12図はその分解斜視図、第13
図は開閉翼片と風車の軸受部分を示す断面図である。 なお、第14図は取付板のさらに他の例を示す斜視図、第
15図は支持ピンの抜止め構造の他の例を示す断面図であ
る。 第16図ないし第18図は、第４実施例を示し、第16図はセ
ーフ球受口器の斜視図、第17図はその分解斜視図、第18
図は開閉翼片と風車の軸受部分を示す断面図である。 第19図及び第20図は、第５実施例を示し、第19図はセー
フ球受口器の正面図、第20図は開閉翼片の側面図であ
る。なお、第21図は開閉翼片の他の実施例の側面図、第
22図ないし第25図はセーフ球受口器の他の正面図であ
る。 第26図及び第27図は、第６実施例を示し、第26図はセー
フ球受口器の他の正面図、第27図は中央縦断側面図であ
る。なお第28図はセーフ球受口器のさらに他の実施例を
示す正面図である。 １…取付板、11…開閉翼片、14…チヤツカー、20,47…
風車、23…風車の軸。

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】取付板の前面に起立及び傾動自由な一対の
   開閉翼片と、その開閉翼片の間を通る打球を受けるチヤ
   ツカーを取付けてなるセーフ球受口器において、 前記開閉翼片に風車を取付けたパチンコ機のセーフ球受
   口器。
2. 【請求項２】開閉翼片の軸に風車を取付けた第１項記載
   のパチンコ機のセーフ球受口器。
3. 【請求項３】風車に軸を形成し、その軸に開閉翼片を取
   付けた第１項記載のパチンコ機のセーフ球受口器。
4. 【請求項４】開閉翼片自体に風車を取付けた第１項記載
   のパチンコ機のセーフ球受口器。
5. 【請求項５】開閉翼片に複数の風車を取付けた第１項な
   いし第４項記載のパチンコ機のセーフ球受口器。
6. 【請求項６】開閉翼片に複数の風車を取付け、その風車
   の径を大小に異ならせた請求項５記載のパチンコ機のセ
   ーフ球受口器。
7. 【請求項７】チヤツカーに風車を取付けたパチンコ機の
   セーフ球受口器。