JPH085742B2 - 単結晶の育成方法 - Google Patents

単結晶の育成方法

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JPH085742B2
JPH085742B2 JP1306588A JP1306588A JPH085742B2 JP H085742 B2 JPH085742 B2 JP H085742B2 JP 1306588 A JP1306588 A JP 1306588A JP 1306588 A JP1306588 A JP 1306588A JP H085742 B2 JPH085742 B2 JP H085742B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、YAG(Y3Al5O12)単結晶あるいはNd:YAG(Y
AGにNd2O3をドープ)単結晶の育成方法に関する。
〔従来の技術〕
Nd:YAG単結晶の作成は通常引き上げ法(チョクラルス
キー法)によって行なわれている。引き上げ法で単結晶
を作成する場合の技術課題は第1に目的に合致する良質
な結晶を作成すること、第2に所定の直径を有する長い
結晶を作成することである。第1の課題に関しては、高
純度原料の使用、育成時の雰囲気や温度の安定化、圧力
制御などがある。第2の課題に関しては重量法あるいは
光学法による自動育成方法がいくつか提案されている。
それはメニスカスラインをレーザ光線で照射しつつ引き
上げを行う方法(特開昭59−5494)、重量減少量の微分
値に対応した基準発生機構をもつ方法(特公昭54−434
5)、重量信号の精度を上げるためにロードセルの温度
を一定に保つ方法(特公昭54−4771)である。これらは
いずれも自動育成システムの構成を示すものであって、
直径制御に対する具体的制御時に引上げ開始してから直
胴部に入る(肩の部分)方法は何ら示されていない。更
にNd:YAG単結晶の自動直径制御の実施例はなくもちろん
発表された例もない。即ち、Nd:YAG単結晶は非常に高い
温度でしかも引上げ速度が遅い(0.5〜1mm/hr)こと
や、結晶の長さ方向に使用するため、長期安定の高信頼
性システムの開発が必要なため自動育成は困難とされて
いるのが実状である。従って、Nd:YAG単結晶の育成は、
熟練された経験者によって行なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
Nd:YAG単結晶の育成温度が他の酸化物単結晶(例えば
GGG等)と比べて非常に高いために保温耐火物の材質や
構成の少しの変化でも温度の履歴に関与してくる。この
ため種付の温度が毎回異ると共に肩の部分の制御方法も
異って来る。又、より安定を保つために耐火物構成はよ
り複雑化すると共に結晶の監視窓が非常に小さくなり育
成状態を見るのが困難となっている。この様な状況下に
おいての結晶育成方法は、作業者が長年の経験をもとに
重量変化等を参考に肩作りあるいは直径の制御を行って
いた。したがって、熟練者であっても肩作りに失敗する
こともあり当然ながら未経験者では、Nd:YAG単結晶の育
成は困難である。
本発明の目的は、この問題を解決し、誰でも再現性よ
く肩作りの制御ができる方法を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は単結晶の育成中の重量変化および高周波電力
を検出し、肩作りの条件を育成中に制御するチョクラル
スキー法による単結晶の育成方法において、育成中の結
晶の結晶直径Diが目標の直径Doの60%以上85%以内のあ
るあらかじめ定められた値に達した時刻t1から以後の高
周波電力の変化率を一定値に保つと共に、育成時間があ
らかじめ定められたt1+4≦t2≦t1+10を満たす時刻t2
(単位:時間)に達し、Diの変化量がほぼ一定となり且
つ0.9Do<Di<0.99Doを満たす値となった時点で、目標
の直径Doをその時点におけるDiの値に設定し直し、その
後結晶育成を続けることを特徴とする。
〔作用〕
本発明は上述の構成、方法によって、Nd:YAG単結晶の
理想的な肩作りを行う方法を得た。
本発明者等は理想的な肩作りを行うために、育成され
た単結晶の直径の変化と、高周波電力の関係について詳
細に分析しかつ種々の研究を行なった。この結果、育成
結晶の直径Diが目標とする結晶直径Doに達する直前で高
周波電力の変化率を一定にした場合、Doのわずかな変更
によって以後の結晶育成が理想的に行なえることを見い
出した。このため条件設定のため多くの実験を行なっ
た。それより得た方法を第1図をもって説明する。まず
Diを制御するためには高周波電力を変える必要がある。
高周波電力を大きくするとDiは細くなり、小さくすると
Diは太くなる。Nd:YAG単結晶においては、急激な温度変
化は結晶品質に著しく悪影響を及ぼすため、DoとDiに下
が生じても、高周波電力の変化は長い時間をかけて行う
ようにしている。すなわち、品質を悪くしない範囲内で
変化量を決め変化率Voとして設定されている。このため
Diの受ける影響について調べたところDiがDoの85%以内
に達した直径D1、時刻t1後にVoを変えた場合、直径の目
標曲線が一定直径になった後でDiに影響が表われてく
る。従ってDiがDoの85%以内ではVoを変えずに育成する
方が肩作りの条件選定には得策であった。Voを一定にす
ることにより以後のDiの変化の仕方は、Voを一定にする
以前の履歴によって決定され目標曲線よりも速くDoに到
達したり、仲々到達しない場合も観測された。この中で
DiがDoに近づくのが遅い場合、ある時間t2を経過すると
Diの太り方が一定に近づくことを見い出した。その時間
t2はt1で設定されたVoに対しDiが受ける影響が安定化し
た時間を示すもので、引上げ開始してから、Diを制御す
るための高周波電力の変化量に依存している。すなわ
ち、変化量が小さいほど、t2は短くなる。従ってt2は育
成中の制御状態によって決定され、本発明者等は4から
10時間が適当であることを多くの実験から明らかになっ
た。t2以後Diの太り方が一定になり長い時間をかけると
Di=Doとなるが、原料が高温に置かれる時間が長いほど
メルトの質が悪化し結晶品質が低下してくる。一方高品
質な単結晶を得るには凹凸の少い育成条件の選択が必要
である。肩作り以後はDoに於いて一定直径に成るように
直径制御が行なわれる。この肩作りから直径制御に移行
する過程でDiとDoの差が小さいほどスムーズに直胴部に
入るが、DiとDoに差が生じるとこの差に比例した高周波
電力の変化が必要となる。従って、結晶品質を保証し得
る方法を検討した結果、DiがDoの90〜99%でありかつt2
経過した時に、Do=DiとしこのDoを基に直径制御すると
高品質な結晶が育成できることを見い出した。又、Diが
t2以前にDoの90〜99%内に達した場合初期に設定された
Doで直径制御すれば良いことも明らかとなった。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
第2図の単結晶育成装置の85φ×100h×1.7tのIrルツ
ボ1にNd:YAG単結晶原料(高純度Al2O3,Y2O3に0.8at%N
dのドープしそれぞれ適当量秤量し混合した)を2100g加
え、保温耐火物を設置し、高周波コイル3の中心に設け
た。パーソナルコンピュータ5の指令によってD/A変換
器7を介しアナログコントローラ8、高周波発振器9に
よって高周波コイル3に電力が加わりIrルツボ内の原料
を溶解した。次にYAG単結晶(Ndドープしていない)を
種結晶<111>とし前記溶液に浸し、最適な温度条件で
あることを確認し、引き上げを開始した。引上げ速度1m
m/hrで回転速度は20rpmとした。引上げ開始してから育
成結晶2の太り方が約60%になるように、A/D変換器6
を介してロードセル4からの信号、あるいは真空熱電対
10からの信号を用いパーソナルコンピュータ5で高周波
電力を制御している。引上げ開始してから25時間後に結
晶の直径は24φに達した。この時の高周波電力の制御電
圧の変化量RF0は15μV/hrであった。このためRFoはこの
まま継続しながら時刻tの計測を開始した。このtが3
時間の時27φに達し、更に6時間の時に29φであった
が、目標の直径Doを30φから29φに修正した後育成を続
行すると共にパーソナルコンピュータ5で直径の制御を
行いながら約160時間後に結晶の切り離しを行い育成を
終了した。育成された結晶は自然な形で直胴部に移行し
ており凹凸の少い単結晶が得られた。更に結晶から切り
出したロッド(4φ×63.5mm)を位相差により複屈折測
定すると△n=1×10-7以下が得られ、光学歪の非常に
少い高品質なNd:YAG単結晶が得られた。
〔発明の効果〕
本発明の単結晶の育成方法によれば誰でも理想的な肩
作りが可能であり、良質な結晶を自動育成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明である肩作りの制御方法を示す図、第
2図は単結晶育成装置を示す図である。 1……Irルツボ、2……Nd:YAG育成結晶、3……高周波
コイル、4……ロードセル、5……パーソナルコンピュ
ータ、6……A/D変換器、7……D/A変換器、8……アナ
ログコントローラ、9……高周波発振器、10……真空熱
電対。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶の育成中の重量変化および高周波電
    力を検出し、肩作りの条件を育成中に制御するチョクラ
    ルスキー法による単結晶の育成方法において、育成中の
    結晶の結晶直径Diが目標の直径Doの60%以上85%以内の
    あるあらかじめ定められた値に達した時刻t1から以後の
    高周波電力の変化率を一定値に保つと共に、育成時間が
    あらかじめ定められたt1+4≦t2≦t1+10を満たす時刻
    t2(単位:時間)に達し、Diの変化量がほぼ一定となり
    且つ0.9Do<Di<0.99Doを満たす値となった時点で、目
    標の直径Doをその時点におけるDiの値に設定し直し、そ
    の後結晶育成を続けることを特徴とする単結晶の育成方
    法。
JP1306588A 1988-01-22 1988-01-22 単結晶の育成方法 Expired - Lifetime JPH085742B2 (ja)

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JPH01188489A JPH01188489A (ja) 1989-07-27
JPH085742B2 true JPH085742B2 (ja) 1996-01-24

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