JPH0854254A - アブソリュートエンコーダ - Google Patents

アブソリュートエンコーダ

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JPH0854254A
JPH0854254A JP6213169A JP21316994A JPH0854254A JP H0854254 A JPH0854254 A JP H0854254A JP 6213169 A JP6213169 A JP 6213169A JP 21316994 A JP21316994 A JP 21316994A JP H0854254 A JPH0854254 A JP H0854254A
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signal
circuit
absolute
bit
serial
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JP6213169A
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Inventor
Takashi Katagiri
崇 片桐
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 先行技術に対して機能的な支障を与えずに、
A,B相を検出するセンサ及びアブソリュートカウンタ
の応答性を下げることを可能とし、消費電流の低減を図
る。 【構成】 少なくとも2相のインクリメンタル信号
A’,B’を発生させるセンサ4bと、このセンサ4b
の出力変化をアップカウントまたはダウンカウントする
カウンタ43と、を備え、これらカウンタ43及びセン
サ4bをバックアップするアブソリュートエンコーダに
おいて、通常電源がオンしている場合に、位相差の異な
るインクリメンタル信号C,Dを用いて、アブソリュー
トデータの分解能を向上させる手段200,201を具
備してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アブソリュートエンコ
ーダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばブラシレスモータ等のモー
タにおいては、モータ主軸の位置データの検出が行われ
ている。このデータの検出は、モータ主軸端部にA,
B,Z相検出用の磁気記録媒体とU,V,W相検出用の
磁極検出用マグネットとを設け、磁気記録媒体から位置
データパルス信号を、磁極検出用マグネットから駆動用
位置データ信号をそれぞれ得ることにより行われてい
る。但し、A,B相とは、回転方向に応じて位相進み遅
れが変化する主軸1回転当たりnパルスの90°位相パ
ルスを発生するパルス発生器の出力信号と、Z相とはモ
ータ主軸1回転当たり1つのパルスを発生する原点パル
ス発生器の出力信号とそれぞれ定義する。また、U,
V,W相とは、モータの界磁マグネットの磁極位置に応
じたパルスを発生する磁極検出信号発生器の出力信号と
定義する。これらデータは、それぞれの伝送路を束ねた
ケーブルを介して制御装置に伝送され、これらデータに
基づいてフィードバック制御等の様々な処理がなされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記デ
ータ信号を伝送する装置においては、以下の問題点があ
った。すなわち、位置検出器をモータ主軸の絶対位置を
検出する所謂アブソリュートエンコーダとした場合に
は、A相、B相、シリアル相(Z,U,V,W相)及び
アブソリュートカウンタ値の4チャンネルの信号を伝送
するので、伝送線数が多く、それを束ねるケーブルも太
くしなければならないので、高コストとなるという問題
がある。しかも制御装置が比較的遠くに配置されている
場合には、伝送路を長くしなければならないので、さら
にその問題は大きくなる。また、ケーブルが太くなる
と、そのケーブルが機械本体内にも配線されている場合
には、そのケーブルの占有部分が大きく、また機械本体
外においては、ケーブルの振り回し等が制約され、さら
に機械本体内外の何れにおいてもケーブルを支持する支
持部材を比較的剛性の高い構造としなければならないの
で、設計の自由度が制限されるという問題もある。
【0004】そこで、本出願人は、先に出願した特願平
5−96629号明細書、特願平5−176021号明
細書において、上記問題点の解決を図っている。
【0005】特願平5−96629号明細書の方法は、
A,B相より得た一定時間内の回転体、すなわちモータ
の回転した回転量及びZ相並びにU,V,W相からなる
位置データをメインパラレル・シリアル変換器にてシリ
アル信号にすると共に、アブソリュートカウンタの出力
をサブパラレル・シリアル変換器にてシリアル信号に
し、このサブパラレル・シリアル変換器のシリアル信号
をメインパラレル・シリアル変換器のシリアル信号に重
畳して、1チャンネルの伝送路で制御装置(受信側)に
伝送するというものであり、受信側においては、これら
シリアル信号はメインシリアル・パラレル変換器にてパ
ラレル変換され、A,B相の位置データはA,B相再生
器により再生され、Z相並びにU,V,W相からなる位
置データはそのまま後続の処理に回され、アブソリュー
トカウンタ値はサブシリアル・パラレル変換器にてさら
にパラレル変換されて再生されるようになっている。
【0006】また、特願平5−176021号明細書
は、特願平5−96629号明細書の方法にあって生じ
る問題を解決するものであって、複数のパラレル・シリ
アル変換回路及びシリアル・パラレル変換回路をそれぞ
れ直列に接続してデータを伝送すると共に、伝送路上の
シリアル信号のフォーマットと、伝送路に対し前段のパ
ラレル・シリアル変換回路のフォーマットと、伝送路に
対して後段のシリアル・パラレル変換回路のフォーマッ
トとを同一とすることにより、サブ変換器及びその周辺
部とメイン変換器及びその周辺部とを同一とすることを
可能とし、特願平5−96629号明細書のものに対し
て、設計、部品、管理等のコスト低減を図るというもの
である。
【0007】また、パラレル・シリアル変換回路、シリ
アル・パラレル変換回路を伝送速度切り換え可能な個々
のICとすることにより、変換器同士を別体で搭載でき
るようにし、サブ変換器を不要なユーザーにとっては該
サブ変換器を搭載しなくても良くし、特願平5−966
29号明細書のものに対して、余分なコストを費やさな
いようにするというものである。
【0008】さらにまた、複数のパラレル・シリアル変
換回路及びシリアル・パラレル変換回路をそれぞれ直列
に接続してデータを伝送すると共に、伝送路に対し前段
のパラレル・シリアル変換回路のフォーマットと、伝送
路に対して後段のシリアル・パラレル変換回路のフォー
マットとを調歩同期式の同一フォーマットとすることに
より、サブ変換器として市販の汎用ICを用いることを
可能とし、特願平5−96629号明細書のものに対し
て、設計、部品、管理等のコスト低減を図るというもの
でもある。
【0009】しかしながら、上記明細書にあっても、以
下の問題点があった。すなわち、A、B相の周波数が高
いために、該A,B相を検出するセンサ及びアブソリュ
ートカウンタの応答性を上げざるを得ず、その結果消費
電流が大きくなるといった問題がある。
【0010】また、Z相の着磁が小さく、該Z相を検出
するセンサ出力が小さくなってしまうので、センサ後段
の波形整形回路を高精度としなければならないといった
問題もある。
【0011】そこで本発明は、消費電流が低減されるア
ブソリュートエンコーダを提供することを第1の目的と
する。
【0012】また、第1の目的に加えて、センサ後段の
波形整形回路の精度の許容度が向上されるアブソリュー
トエンコーダを提供することを第2の目的とする。
【0013】なお、本技術は、消費電流及びZ相センサ
後段の処理回路精度に対して、A相、B相、Z相の着磁
ピッチ(磁気記録媒体の寸法、記録磁極数)とのトレー
ドオフが可能である。すなわち、発明の目的を、上述の
ように、着磁ピッチを現状の2倍、4倍にして消費電流
低減とZ相センサ後段の処理回路精度の許容度改善を行
う場合と、それとは逆に消費電流、Z相センサ後段の処
理回路精度の許容度、着磁ピッチを現状のままとして、
同じ磁気記録媒体の寸法で出力パルス数を増やすことを
目的とする場合、或いは1/2、1/4の媒体の寸法で
同じパルス数を出力することを目的とする場合である
(回路的に2倍、4倍のパルスを発生するので、同じ寸
法の磁気記録媒体を使用すれば、発生パルスは2倍、4
倍となり、位置検出器の分解能は向上する。逆に、同じ
発生パルスで良ければ、磁気記録媒体の直径は1/2、
1/4となる)。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明のアブソリュー
トエンコーダは上記第1の目的を達成するために、少な
くとも2相のインクリメンタル信号を発生させるセンサ
と、このセンサの出力変化をアップカウントまたはダウ
ンカウントするカウンタと、を備え、これらカウンタ及
びセンサをバックアップするアブソリュートエンコーダ
において、通常電源がオンしている場合に、位相差の異
なるインクリメンタル信号を用いて、アブソリュートデ
ータの分解能を向上させる手段を具備した。
【0015】第2発明のアブソリュートエンコーダは上
記第2の目的を達成するために、上記第1発明に加え
て、少なくとも2相のインクリメンタル信号及び位相差
の異なるインクリメンタル信号からm倍(m≧2)のパ
ルス数にすると共に、90°の位相差を有する2個のイ
ンクリメンタル信号を出力するmてい倍回路と、このm
てい倍回路の出力信号及び原点信号並びに前記てい倍前
のインクリメンタル信号から、該原点信号のパルス幅よ
り短いパルス幅を有する原点信号に変換する手段と、を
具備した。
【0016】
【作用】このような第1手段におけるアブソリュートエ
ンコーダによれば、バックアップされるアブソリュート
カウンタ及びセンサの応答性を下げても、通常電源がオ
ンしている場合には、位相差の異なるインクリメンタル
信号が用いられて、アブソリュートデータの分解能が向
上され、先行技術(特願平5−176021号明細書)
と同じ分解能のアブソリュートデータが得られる。
【0017】このような第2手段におけるアブソリュー
トエンコーダによれば、原点信号の着磁を大きくして
も、変換手段により、検出された原点信号はパルス幅が
狭められ、先行技術と同じパルス幅の原点信号が得られ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例を示すアブソリュー
トエンコーダを適用した信号伝送装置の概略斜視図、図
2はエンコーダ内の構成図、図3は制御装置内の構成図
をそれぞれ示しており、この信号伝送装置は、例えばロ
ボットのアーム部に適用されている。図1において、符
号1は、例えばブラシレスモータを示しており、モータ
1の主軸1aの端面には、円盤状の磁極検出用マグネッ
ト2が設けられている。この磁極検出用マグネット2
は、N極とS極とが周方向に交互に着磁されており、
U,V,W相の駆動用位置データを送出するものであ
る。この磁極検出用マグネット2の手前には、円盤状の
磁気記録媒体3が設けられている。この磁気記録媒体3
は、N極とS極とが円周上に1極づつ並んで着磁される
上段部と、N極とS極とが円周上に交互に着磁される下
段部とを備えており、Z,A,B相の位置データを送出
するものである。
【0019】ここで、本実施例においては、磁気記録媒
体3の下段部の着磁ピッチは、先行技術(特願平5−1
76021号明細書)に対して2倍に伸ばされており、
上段部は先行技術に対して約2倍のパルス幅で着磁が施
されている。
【0020】モータ1には、上記A,B,Z,U,V,
W相の位置データ及びモータの絶対位置データをそれぞ
れ検出するためのアブソリュートエンコーダ4が付設さ
れている。このエンコーダ4のケース44(図が煩雑に
なるのを避けるために点線で示されている)内で磁極検
出用マグネット2、磁気記録媒体3の着磁部に対向する
位置には、ホール素子4a、MRセンサ4bがそれぞれ
配置されており、ホール素子4aは、後述の第1、第2
の波形整形回路4c,4d、4てい倍+方向検出回路4
0、アップダウンカウンタ5、メインパラレル・シリア
ル変換器6、メイン通信制御部50、第1のCRCbi
t付加器51、アブソリュートカウンタ43、全電源電
圧低下検出器70、温度異常検出器71、26ビットラ
ッチ72、サブパラレル・シリアル変換器130、サブ
通信制御部74、第2のCRCbit付加器52、フレ
ーム番号発生部73、ラインドライバ8、5V電源端子
18a、バックアップ電源端子18b、グランド電源1
9、2てい倍回路200、AND回路202、アブソリ
ュートデータ下位1ビット作成回路201より構成され
る信号処理回路17のベース裏面に取り付けられてい
る。
【0021】ここで、本実施例においては、MRセンサ
4bは、磁気記録媒体3の下段部の着磁ピッチ(A相、
B相用)が先行技術に対して2倍に伸ばされていること
から、それに合うように、先行技術に対してMRセンサ
パターンの変更が施されており、且つ0°、45°、9
0°、135°の位相差で信号(Va’,Vc,V
b’,Vd)を発生し得るように、MRセンサパターン
の変更が施されている。
【0022】また、MRセンサ4bは、磁気記録媒体3
の上段部(Z相用)が先行技術に対して約2倍のパルス
幅で着磁が施されていることから、約2倍のZ相パルス
Vz’を発生し得るように、該先行技術に対してMRセ
ンサパターンの変更が施されている。
【0023】ホール素子4a、MRセンサ4bの出力線
は、図2に示されるように、矩形波に波形整形するため
の第1、第2の波形整形回路4c,4dにそれぞれ接続
されている。第2の波形整形回路4dのA,B相の出力
線(信号A’,B’が伝送されるもの)は、2てい倍回
路200を構成する一方のEx.NOR(イクスクルー
シブ・ノア)ゲート200aに接続され、第1の波形整
形回路4cのVc,Vd用の出力線(信号C、Dが伝送
されるもの)は、2てい倍回路200を構成する他方の
Ex.NORゲート200bに接続されている(図13
参照)。
【0024】該2てい倍回路200の出力線(信号A
m,Bmが伝送されるもの)は、4てい倍パルスとアッ
プダウン信号にそれぞれ変換する4てい倍パルス+方向
検出回路40に接続されており、この4てい倍パルス+
方向検出回路40の出力線及びクリヤ、サンプリングの
指示信号を送出するメイン通信制御部50の出力線は、
Am,Bm相の位相の進み遅れに対応してアップまたは
ダウンをカウントする6ビットのアップダウンカウンタ
5に接続されている。このアップダウンカウンタ5の出
力線は、メインパラレル・シリアル変換器6に接続され
ており、他の相(U,V,W相)の出力線は第1の波形
整形回路4cを介して直接上記メインパラレル・シリア
ル変換器6にそれぞれ接続されている。
【0025】Vc用の第1の波形整形回路出力線(信号
Cが伝送されるもの)及び2てい倍回路200の出力線
(信号Amが伝送されるもの)は、AND回路202に
も接続されており、さらにこのAND回路202には、
第1の波形整形回路からのZ相の出力線(信号Z’が伝
送されるもの)が接続されている。そして、AND回路
202の出力線(信号Zmが伝送されるもの)は、上記
メインパラレル・シリアル変換器6に接続されている。
【0026】上記第2の波形整形回路4dの出力線(信
号A’,B’が伝送されるもの)は、23ビットのアブ
ソリュートカウンタ43にも接続されており、このアブ
ソリュートカウンタ43とバックアップ電源を含む電源
電圧が低下した時に異常を知らしめる全電源電圧低下検
出器70とモータ温度が異常に上昇したことを知らしめ
る温度異常検出器71のそれぞれの出力線と、サブ通信
制御部74の上記データを選択するための信号線は、2
6ビットラッチ72にそれぞれ接続されている。
【0027】上記2てい倍回路200の出力線(信号A
m,Bmが伝送されるもの)は、アブソリュートデータ
下位1ビット作成回路(Ex.OR回路:排他的論理
和)201にも接続されており、該アブソリュートデー
タ下位1ビット作成回路201の出力線(下位1ビッ
ト)は、上記26ビットラッチ72に接続されている。
【0028】サブ通信制御部74のインクリメント信号
線は2ビットのフレーム番号を発生するフレーム番号発
生部73に接続されており、このフレーム番号発生部7
3と26ビットラッチ72とサブ通信制御部74とエラ
ー検出用の第2のCRCビット付加器52の出力線及び
メイン通信制御部50のアブソリュートシリアル信号入
力用クロック線は、サブパラレル・シリアル変換器13
0にそれぞれ接続されている。このサブパラレル・シリ
アル変換器130の出力線は、上記メインパラレル・シ
リアル変換器6に接続されており、このメインパラレル
・シリアル変換器6には、エラー検出用の第1のCRC
ビット付加器51の出力線も接続されている。そして、
メインパラレル・シリアル変換器6からのシリアル信号
線7は、ラインドライバ8に接続されている。
【0029】このラインドライバ8のBUS線10及び
反転BUS線11は、図3に示されるように、制御装置
16内のラインレシーバ14にそれぞれ接続されてい
る。信号処理回路17及び制御装置16にはグランド電
源19,42がそれぞれ設けられており、これらグラン
ド電源19,42同士はグランド電源線13によりそれ
ぞれ接続されている。制御装置16には、商用電源76
に接続され5V程度の直流電源を形成する5V定電圧回
路77及び停電時のバックアップを行うための電池から
なるバックアップ電源80がそれぞれ設けられており、
5V定電圧回路77からの5V電源線81は信号処理回
路17内の5V電源端子18aに、バックアップ電源8
0からのバックアップ電源線82はバックアップ電源端
子18bにそれぞれ接続されている。5V電源線81、
バックアップ電源線82、グランド電源線13は、上記
BUS線10及び反転BUS線11と共にエンコーダケ
ーブル9内に束ねられており、このエンコーダケーブル
9は図示されない支持部材により適宜支持されている。
【0030】上記5V電源端子18a(バックアップさ
れない電源)には信号処理回路17内の全ての回路が接
続されており(バックアップ電源系統へはダイオードを
経由して接続されており)、バックアップ電源端子18
b(バックアップされる電源)には、MRセンサ4b
(A、B相を検出する図2における下側の部分のみ)、
第2の波形整形回路4d、アブソリュートカウンタ4
3、全電源電圧低下検出器70等が接続されている。図
2においては、各回路の上に示された黒塗り三角印によ
りバックアップ電源端子18bが各回路に接続されてい
ることを示している。なお、図が煩雑となるのを避ける
ために、5V電源端子18a,18bから各回路に接続
される電源線は省略されている。
【0031】制御装置16内のラインレシーバ14の出
力線は、図3に示されるように、シリアル信号線30を
介してメインシリアル・パラレル変換器15に接続され
ており、このメインシリアル・パラレル変換器15から
上記Z,U,V,W相の位置データとA,B相のカウン
タ値及びエラー検出用のCRCビット並びにアブソリュ
ートシリアル信号をパラレルに出力できるようになって
いる。このメインシリアル・パラレル変換器15のカウ
ンタ値の出力線は、正の値か負の値かを判別し、負の値
の場合には正の値に変更する絶対値回路45に、Z,
U,V,W相の位置データ及びカウンタ値及びアブソリ
ュートシリアル信号並びにCRCビットの全出力線は、
エラー検出を行う第1のエラー検出器48にそれぞれ接
続されており、この第1のエラー検出器48のホールド
指示を行う出力線は絶対値回路45及びラッチ49にそ
れぞれ接続されている。
【0032】第1のエラー検出器48の出力は外部へ1
回エラーアラームとして出力され、また、3回連続検出
回路83にも接続されている。3回連続検出回路83の
出力は外部へ3回連続エラーアラームとして出力されて
いる。伝送路の品質のよい場合は、1回エラーアラーム
出力は図示されていないモータ通電停止回路へ接続され
ている。逆に、伝送路の品質の良くない場合は、3回連
続アラームかモータ通電停止回路に接続されている。
【0033】このメインシリアル・パラレル変換器15
の1フレームのシリアル信号に対応したリセット信号の
出力線は、10MHzの基本クロックを入力とし、(2
n −1)個のパルスを発生させる1/12分周器43に
接続されており、この1/12分周器43の出力線は、
5種類の粗密の異なるパルス列をそれぞれ発生する1/
n 分周器44に接続されている。この1/2n 分周器
44の出力線及び上記絶対値回路45の出力線は、絶対
値に応じてパルスを選択するパルス発生器46に接続さ
れており、このパルス発生器46の出力線は、カウンタ
値b5 の値(詳しくは後述)に従ってアップダウンの切
り換えを行い、Am相、Bm相の矩形波の再生を行うA
mBm相発生回路47に接続されている。
【0034】上記メインシリアル・パラレル変換器15
からのアブソリュートシリアル信号線はサブシリアル・
パラレル変換器131に接続されており、このサブシリ
アル・パラレル変換器131には、上記10MHzの基
本クロックを38分の1に分周する1/38分周器84
の出力線が接続されている。
【0035】サブシリアル・パラレル変換器131のア
ブソリュートカウンタ値及びフレーム番号及び全電源電
圧低下エラーデータ及び温度異常エラーデータ並びにC
RCビットの全出力線は、エラー検出を行う第2のエラ
ー検出器87に接続されており、第2のエラー検出器8
7の出力は外部へ1回エラーアラームとして出力され、
伝送路の品質のよい場合は、1回エラーアラーム出力は
図示されていないモータ通電停止回路へ接続されてい
る。
【0036】サブシリアル・パラレル変換器131の2
ビットのフレーム番号を出力する出力線はフレーム番号
判別器85に、8ビットのアブソリュートカウンタデー
タを含む全データを出力する出力線はデマルチプレクサ
86にそれぞれ接続されており、フレーム番号判別器8
5からのフレーム選択信号線はデマルチプレクサ86に
接続されている。デマルチプレクサ86には8ビットの
フレームラッチ88〜91がそれぞれ接続されており、
第0フレームラッチ88からは全電源電圧が低下したか
否かの情報とモータ温度が異常に上昇したか否かの情報
が、第1フレームラッチ89からはアブソリュートカウ
ンタの上位8ビット(ad23’〜ad16’)が、第2フ
レームラッチ90からはアブソリュートカウンタの中位
8ビット(ad15’〜ad8 ’)が、第3フレームラッ
チ91からはアブソリュートカウンタの下位8ビット
(ad7 ’〜ad0 ’)がそれぞれ得られるようになっ
ている。
【0037】ここで、送信側のメインパラレル・シリア
ル変換器6とサブパラレル・シリアル変換器130、第
1のCRCビット付加器51と第2のCRCビット付加
器52、メイン通信制御部50とサブ通信制御部74は
それぞれ同一の回路より構成されており、また受信側の
メインシリアル・パラレル変換器15とサブパラレル・
シリアル変換器131、第1のエラー検出器48と第2
のエラー検出器87もそれぞれ同一の回路より構成され
ている(理由については後述)。
【0038】そして、制御装置16とモータ1とは、図
1に示されるようにモータケーブル31により接続され
ており、制御装置16からモータ1を駆動できるように
なっている。
【0039】次に、上記信号伝送装置の動作について、
以下説明する。モータ1を稼働すべく、制御装置16か
らモータケーブル31を介して駆動電力がモータ1に供
給されると、主軸1aが回転を始め、磁極検出用マグネ
ット2及び磁気記録媒体3により磁界が変化する。この
磁界の変化は、ホール素子4aにおいてはU,V,W相
の駆動用位置データとしてそれぞれ検出される。また、
MRセンサ4bにおいてはZ,A,B相の位置データと
してそれぞれ検出され、A,B相は正弦波として検出さ
れる。これらデータ信号Vu,Vv,Vw,Vz’,V
a’,Vb’,Vc,Vd(図2参照)は、第1、第2
の波形整形回路4c,4dに入力されて矩形波に波形整
形される。
【0040】上記MRセンサ4bにより検出されたデー
タ信号Vz’を示したのが図11(f)であり、第1の
波形整形回路4cからは、図11(g)に示される矩形
波Z’が出力される。また、MRセンサ4bにより検出
されたデータ信号Va’,Vc,Vb’,Vdを示した
のが図12(a)であり(位相差は上述のように0°、
45°、90°、135°)、第1の波形整形回路4
c、第2の波形整形回路4dからは、図12(b)〜
(e)(図11(h)〜(k)も同じ)に示される矩形
波A’,B’,C,Dが出力される。
【0041】上記データ信号Vz’及び矩形波Z’,
A’,B’に対応する先行技術のデータ信号Vz及び矩
形波Z,A,Bを示したのが図11(a)〜(d)であ
り、図から明らかなように、矩形波Z’のパルス幅は先
行技術の矩形波Zの2倍に、また矩形波A’,B’の周
波数は先行技術の矩形波A,Bに対して1/2になって
いる。
【0042】上記信号A’,B’,C,Dは、2てい倍
回路200に入力され、該2てい倍回路200からは、
図11(l)、(m)(図4の(b),(c)に示され
るものと同じ)に示されるような、排他的論理和を反転
した信号Am,Bmが出力される。
【0043】信号Am及び上記信号C,Z’はAND回
路202に入力されて論理積がとられ、該AND回路2
02からは、図11(n)に示されるような、矩形波Z
mが出力される。これら信号Zm,Am,Bmは、先行
技術の対応する信号Z,A,B(図11(b)〜(d)
参照)に対して、図から判るように、同じ(同様なパル
ス幅)となっている。そして、Z相の信号Zmはメイン
パラレル・シリアル変換器6に入力される。
【0044】このように、本実施例においては、2てい
倍回路200の出力信号Am及び原点信号Z’並びにイ
ンクリメンタル信号A’,B’とてい倍前のインクリメ
ンタル信号Cから、該原点信号Z’のパルス幅より短い
パルス幅を有する原点信号Zmに変換する手段たるAN
D回路202と、を具備しているので、原点信号の着磁
を大きくしても、AND回路202により、検出された
原点信号Z’はパルス幅が狭められ、先行技術と同じパ
ルス幅の原点信号Zを得ることができるようになってい
る。すなわち、原点信号の着磁を大きくすることができ
るようになっており、原点信号を検出するセンサ4b後
段の第1の波形整形回路4cの精度の許容度を向上する
ことが可能となっている。
【0045】ところで、第2の波形整形回路4dからの
信号A’,B’はアブソリュートカウンタ43にも入力
されており、このアブソリュートカウンタ43からは、
図11(o)に示されるような、上位23ビットの信号
ad1 〜ad23として出力され、この上位23ビットの
信号ad1 〜ad23及び全電源電圧低下検出器70、温
度異常検出器71からのそれぞれ1ビットのエラー信号
は、26ビットラッチ72に入力される。
【0046】また、上記2てい倍回路200からの信号
Am,Bmは、アブソリュートデータ下位1ビット作成
回路201にも入力されており、該アブソリュートデー
タ下位1ビット作成回路201において排他的論理和が
とられ、図11(p)に示されるような、パルス波形が
26ビットラッチ72に入力される。そして、サブ通信
制御部74からのデータ選択信号に従って26ビットの
ラッチがなされ、8ビット毎のサブパラレル・シリアル
変換器130へのデータの送出が行われる。
【0047】ここで、全電源電圧低下検出器70におい
ては、5V電源電圧及びバックアップ電源電圧が所定電
圧より低下した際に異常信号として0が送出され、温度
異常検出器71においては、モータの巻線温度あるいは
エンコーダ室内温度が所定値に達したら異常信号として
0が送出されるようになっている。
【0048】26ビットラッチ72から出力される8ビ
ットのデータはサブパラレル・シリアル変換器130に
入力され、さらに2ビットのフレーム番号も入力され、
このサブパラレル・シリアル変換器130からは図7
(a)〜(d)に示されるようなフォーマットのシリア
ル信号adが送出される。このシリアル信号は、図7
(a)〜(d)に示される4つフレームで1回分のデー
タとなっている。なお、符号としてはマンチェスタ符号
が使用されており、このマンチェスタ符号は、図9
(a)に示されるように、例えば0の時ビットの真ん中
で立ち上がり、1の時立ち下がるようになっている(以
降このフォーマットをフォーマットBと記し、このフォ
ーマットBについての詳細は後述する)。
【0049】すなわち、通常電源がオンしている場合
(5V定電圧回路77が動作してる場合)には、図11
(q)に示されるように、バックアップされていた上位
23ビットのアブソリュートカウンタ値(図11(o)
参照)に下位1ビットのアブソリュートカウンタ値(図
11(p)参照)を連結し24ビットとして、伝送する
ようになっている。この24ビット連結時のアブソリュ
ートカウンタ値に対応する先行技術のアブソリュートカ
ウンタ値を示したのが図11(e)であり、図から判る
ように、両者とも同じとなっている。
【0050】このように、本実施例においては、通常電
源がオンしている場合に、位相差の異なるインクリメン
タル信号C,Dを用いて、アブソリュートデータの分解
能を向上させる手段たるアブソリュートデータ下位1ビ
ット作成回路201を具備しているので、バックアップ
されるアブソリュートカウンタ43及びMRセンサ4b
(図2における下側のもの)の応答性を下げても、通常
電源がオンしている場合には、位相差の異なるインクリ
メンタル信号C,Dが用いられて、アブソリュートデー
タの分解能が向上されるようになっており、先行技術と
同じ分解能のアブソリュートデータを得ることができる
ようになっている。すなわち、バックアップされるアブ
ソリュートカウンタ43及びMRセンサ4bの応答性を
下げることができるようになっており、消費電流を低減
することが可能となっている。
【0051】ところで、上記2てい倍回路200の出力
信号Am,Bmは、4てい倍パルス+方向検出回路40
において4てい倍パルス並びにアップダウン信号に変換
され、これら4てい倍パルス並びにアップダウン信号は
6ビットのアップダウンカウンタ5に入力され、アップ
ダウンカウンタ5においてアップカウントまたはダウン
カウントされる。
【0052】ここで、上記4てい倍パルス+方向検出回
路40及びアップダウンカウンタ5の動作の一例を示し
たのが図6である。同図に示されるように、4てい倍パ
ルス(a)は信号Am,Bmのエッジ(信号の切り換わ
り部分)に従って発生し、アップダウン信号(b)は信
号Am,Bmの位相の進み遅れに従って、Bm相が進ん
でいる場合にはアップを、Am相が進んでいる場合には
ダウンを指示するようになっており、アップダウンカウ
ンタ5のカウンタ値(c)は、これら4てい倍パルス
(a)及びアップダウン信号(b)に従って、階段状の
カウントがなされるようになっている。
【0053】ところで、アップダウンカウンタ5は、メ
イン通信制御部50からの図4(e)に示されるサンプ
リング信号に従って、一定時間毎にカウンタ値のサンプ
リングを行うようになっており、このサンプリングされ
たカウンタ値をメインパラレル・シリアル変換器6にロ
ードすると、メイン通信制御部50からの図4(f)に
示されるクリヤ信号に従ってカウンタ値をクリヤするよ
うになっている。ここで、本実施例においては、信号A
m,Bmの位相の進み具合はBm相が常に進んでいるの
で、アップダウンカウンタ5のカウンタ値は、図4の
(d)に示されるようになる。
【0054】そして、これらカウンタ値は6ビットの信
号b0 〜b5 としてメインパラレル・シリアル変換器6
に入力され、一方、上記矩形波に整形された位置データ
信号U,V,Wは、直接このメインパラレル・シリアル
変換器6にそれぞれ入力される。すなわち、6ビットの
アップダウンカウンタ値及び位置データ信号U,V,
W,Zm並びに上述のアブソリュートシリアル信号は共
に、メインパラレル・シリアル変換器6に入力され、こ
のメインパラレル・シリアル変換器6からは図4(a)
に示されるようなフォーマットのシリアル信号が送出さ
れる(以降このフォーマットをフォーマットAと記
す)。
【0055】なお、カウンタ値のb5 をMSB、b0
LSBとしており、Bm相の位相が進んでいる場合には
5 =0、Am相の位相が進んでいる場合にはb5 =1
となるように設定している。
【0056】また、図4の(b),(c)における丸印
で囲まれた数字は、図4の(d)におけるそれらに対応
している。つまり(b),(c)のAm,Bm相の変化
点がカウンタ値の変化に対応していることを示してい
る。また、(d)の丸印で囲まれていない数字はカウン
タ値を示している。
【0057】ここで、上記アップダウンカウンタ5を6
ビットとした理由を説明する。メインパラレル・シリア
ル変換器6から出力するシリアル信号の伝送速度を、例
えば500kbps、またシリアル信号のフォーマット
を図4(a)とすると1フレームのサンプリングに当た
り38μsかかることになる。Am,Bm相が主軸1a
の1回転当たり2048パルス出力され、主軸が最高5
000rpmで回転すると仮定すると、4てい倍パルス
の周波数は 5000rpm÷60秒×2048パルス×4てい倍=
682.7kHz となる。サンプリング周期は上述の如く38μsである
から、この間に 682.7kHz×38μs=25.9パルス/周期 のパルスが入ることになる。ここで、25.9<31=
5 −1であるから、カウント方向を考慮してアップダ
ウンカウンタ5のカウンタ値は6ビットで充分となる。
【0058】上記フォーマットAは、上述の通り伝送速
度を500kbpsとしており、1フレーム当たりの伝
送時間を38μsとしている。符号20は各種データ送
信前の3ビットの休みスペースを、21はスペース20
に続き送信開始を知らしめる1ビットの0のスタートビ
ットを、22はスタートビット21に続きアップダウン
カウンタ5から伝送される6ビットのアップダウンカウ
ンタ値を、23はカウンタ値22に続き波形整形回路4
cから伝送される各1ビットの位置データ信号U,V,
W,Zmを、24は位置データ信号23に続きサブパラ
レル・シリアル変換器130から伝送されるアブソリュ
ートカウンタ値24ビット、異常信号2ビットのアブソ
リュートシリアル信号のうちの1ビットのadを、25
は一連のデータを検査する4ビットのCRCビットをそ
れぞれ示している。ここで、このCRCビット25は、
エラー検出用の第1のCRCビット付加器51からの信
号によりデータ信号に付加されるようになっており、休
みスペース20,スタートビット21,アップダウンカ
ウンタ値22,位置データ信号23,アブソリュートシ
リアル信号のうちの1ビットad24,CRCビット2
5からなる19ビットにより1フレームが構成されてい
る。従って、1ビット当たりの伝送時間は38μs÷1
9ビット=2μsとなっている。符号としては、サブパ
ラレル・シリアル変換器130の場合と同様にマンチェ
スタ符号が使用されており、このマンチェスタ符号は、
上述の如く、0の時ビットの真ん中で立ち上がり、1の
時立ち下がるようになっている。
【0059】上記1フレームのシリアル信号は、ホール
素子4a及びMRセンサ4bからの検出信号に従って、
伝送データを更新しながら繰り返しラインドライバ8、
エンコーダケーブル9を介して制御装置16に伝送され
る。この信号は、上述の如く、メイン通信制御部50か
らのサンプリング信号、クリヤ信号に従って一定時間毎
にサンプリングされた信号である。
【0060】上記シリアル信号は、エンコーダケーブル
9を介して制御装置16内のラインレシーバ14に受信
される。このシリアル信号は、メインシリアル・パラレ
ル変換器15においてパラレル信号に変換され、CRC
ビット25を確認した時点、すなわち図5の(g)に示
されるタイミングでデータが発生する。
【0061】パラレル変換されたU,V,W,Z相の位
置データU’,V’,W’,Zm’はそのまま後続の処
理に回され、一方6ビットのカウンタ値は絶対値回路4
5に入力され、絶対値回路45において、b5 の値に基
づいて正の値か負の値かが判別される。ここで、b5
0の場合に正の値、b5 =1の場合に負の値と判別する
ようになっており、b5 =1の場合には、100000
(2)−b43210 (2)の計算をして出力
する。この出力は5ビットとなり、b4 ’b3’b2
1 ’b0 ’と符号化される。なお、括弧内の数字は進
数を表しており、(2)は2進法の数であることを示し
ている。
【0062】次に、1/12分周器43について説明す
る。上述のカウンタの必要ビット数の計算によれば、後
段のパルス発生器46において38μs間に最高26個
のパルスを発生すれば良いが、本実施例においてはA,
B相の信号のジッタを少なくするために、38μs間に
31パルスを発生し得るクロックが必要となる(詳しく
は後述)。すなわち、 31パルス÷38μs=815.8kHz のクロックが必要となる。これは基本クロックを10M
Hzとすると、 10MHz÷815.8kHz=12.3分周 すれば良い。従って、本実施例においては、1/12分
周器43を用いている。
【0063】しかしながら、この1/12分周器43の
出力、すなわち10/12MHzクロックの31パルス
が38μsにぴたりと一致しないので、メインシリアル
・パラレル変換器15から1フレームのシリアル信号に
対応したリセット信号を受信して帳じり合わせを行って
いる。このリセット信号を示したのが図5の(h)であ
り、図5の(i)に示される10/12MHzクロック
の31パルス目を発生させた後、1/12分周器43を
リセット、停止させ、図5の(g)のデータ確定のタイ
ミングで1/12分周器43のリセットを解除するよう
にしている。従って1パルスは1.2μs毎に発生し、
31パルス目と次の1パルス目との間のインターバルは
2.0μsとなっている。
【0064】この31パルスの分周信号は1/2n 分周
器44に入力され、この1/2n 分周器44において5
種類の粗密の異なるパルス列に分けられる。この1/2
n 分周器44及び後述のパルス発生器46の考え方につ
いては、『ディジタル回路−基礎と応用−』(昭和57
年10月15日発行,著者:河原田 弘,発行社:株式
会社 昭晃堂)第154頁から第157頁に記載されて
おり、このMIT方式のパルス分配原理に従って、10
/12MHzクロックは図5(j)〜(n)に示される
クロックに分配される。CLK16は奇数番目のパルス
を、CLK8は4で割って余りが2のパルスを、CLK
4は8で割って余りが4のパルスを、CLK2は16で
割って余りが8のパルスを、CLK1は32で割って余
りが16のパルスをそれぞれ有している。これらCLK
16、CLK8、CLK4、CLK2、CLK1及び上
記絶対値回路45からの出力信号b4 ’b3 ’b2 ’b
1 ’b0 ’はパルス発生器46にそれぞれ入力される。
【0065】このパルス発生器46は図10に示される
AND回路46aとOR回路46bより構成されてお
り、b4 ’b3 ’b2 ’b1 ’b0 ’の信号に従ってC
LK16、CLK8、CLK4、CLK2、CLK1を
選択し、論理和を出力するようになっている。従って、
4 ’b3 ’b2 ’b1 ’b0 ’が図5の(o)の中央
に示されるような01101(2)の場合には、CLK
8、CLK4、CLK1が選択され、すなわち10/1
2MHzクロックの2,4,6,10,12,14,1
6,18,20,22,26,28,30番目のパルス
が選択され、加算され、図5の(p)に示されるパルス
が出力される。このパルスは図5の(p)より明らかな
ように、ほぼ均等になっており、ジッタが少なくなるよ
うになっている。従って、後述のAmBm相発生回路4
7の出力Am’,Bm’もジッタが少なくなっている。
【0066】上記図5の(p)に示されるパルス列はA
mBm相発生回路47に入力され、このAmBm相発生
回路47においてインクリメンタル信号Am’,Bm’
の再生が行われる。このAmBm相発生回路47は、上
記伝送されてきた6ビットのカウンタ値のb5 の値に応
じて、パルス発生器46からの出力をアップまたはダウ
ン入力に切り換えるようになっており、b5 =0の時に
アップに、b5 =1の時にダウンに切り換えるよう設定
されている。そしてAm,Bm2相の矩形波は、パルス
発生器46からの出力に1パルス加算するとBm相の位
相が進むというように、発生するようになっており、ア
ップ入力の時にはBm相の位相を進ませ、ダウン入力の
時にはAm相を進ませるようになっている。このAmB
m相発生回路47からの出力信号を示したのが図5の
(q),(r)であり、この図からも明らかなようにB
m相の位相が進んでいることが判る。なお、図4の
(b),(c)におけるエッジ符号,・・・は、図
5の(q),(r)におけるエッジ符号,・・・に
対応しており、タイムラグが発生している。これはシリ
アル伝送遅れやデータ確定待ちに起因するものである
が、その時間差は64μsであり、インクリメンタル信
号の伝送遅れとしては特に問題とならないレベルであ
る。しかも伝送速度を500kbpsから1Mbpsに
上げれば、さらにこの伝送遅れを小さくすることができ
る。
【0067】ところで、第1のエラー検出器48におい
ては、伝送されてくるCRCビット25からエラーを検
出することが可能となっており、エラーが検出された場
合には、一回エラーアラームを出力し、また絶対値回路
45とラッチ49にホールド信号を送出し、1回前に受
信したブロックのデータb5 〜b0 ,U,V,W,Z
m,adを再度使用するようにしている。データb5
0 は再度使用されても等速回転していることと等価な
のでモータの回転としては全く問題とならず、データ
U,V,W,Zmに関しては周波数が低いので問題とな
らない。また、adについては、第2のエラー検出器8
7にてCRCビットによるエラー検出或はマンチェスタ
符号でないことによるエラー検出等により誤りが検出さ
れる。また、3回連続してエラーが発生した場合は3回
連続検出回路83から3回連続エラーアラームが出力さ
れる。
【0068】ここで、本実施例においては、1回エラー
アラームが発生した場合には、ここでモータを停止し、
使用者に知らしめるようになっている。また、1回エラ
ーアラームは無視して、3回連続エラーアラームでモー
タを停止し、使用者に知らせるようにすれば、1回前に
受信したブロックのデータb5 〜b0 を使用するように
しているので、ノイズによる頻繁なモータ停止及び誤動
作が回避されるようになっている。しかしながら、3回
続けてエラーが発生した場合には、通信路の品質レベル
が低下した等の真のエラーだと判定し、3回連続エラー
アラームを発生し知らしめるようになっている。なお、
図3において再生される信号はAm’,Bm’,U’,
V’,W’,Zm’,ad’というように ’が付して
あるが、これは信号Am,Bm,U,V,W,Zm,a
dに対して伝送遅れがあるために区別する意味で付して
ある。
【0069】ところで、アブソリュート信号は、上述の
如く、シリアル信号にされフォーマットAに搭載されて
伝送され、このシリアル信号の再生がなされるわけであ
るが、本実施例においては、送信側のメインパラレル・
シリアル変換器6とサブパラレル・シリアル変換器13
0、第1のCRCビット付加器51と第2のCRCビッ
ト付加器52、メイン通信制御部50とサブ通信制御部
74、受信側のメインシリアル・パラレル変換器15と
サブパラレル・シリアル変換器131、第1のエラー検
出器48と第2のエラー検出器87をそれぞれ同一の回
路にすべく、フォーマットAとフォーマットBとメイン
シリアル・パラレル変換器15からのフォーマット(以
降フォーマットB’と記す)とを全て同一にしている。
【0070】ここで、図7(a)〜(d)に示されるフ
ォーマットBについて説明する。このフォーマットB
は、上述のように、(a)〜(d)に示される4つフレ
ームで1回分のデータとなっている。これは、フォーマ
ットAのデータ部(アップダウンカウンタ値22、位置
データ信号23、アブソリュートシリアル信号の1ビッ
トad24)が11ビットしかないために24ビットの
アブソリュートデータと2ビットの異常信号を1フレー
ムで全部送ることができないからである。図7(a)に
示される第0フレームを説明すると、符号92はデータ
送信前の3ビットの休みスペースを示しており、この休
みスペース92はそれぞれハイレベルとなっている。符
号93はスペース92に続き送信開始を知らしめる1ビ
ットの0のスタートビットを、94はスタートビット9
3に続く1ビットの空きスペースを、95は空きスペー
ス94に続き何番目のフレームかを知らしめるフレーム
番号発生部73より入力される2ビットのフレーム番号
ビットを、96はフレーム番号ビット95に続く6ビッ
トの空きスペースを、97は空きスペース96に続き温
度異常検出器71より入力される1ビットの温度異常ビ
ットを、98は温度異常ビット97に続き全電源電圧低
下検出器70より入力される1ビットの全電源電圧異常
ビットを、99は全電源電圧異常ビット98に続き一連
のデータを検査する(エラーチェックを行うための)4
ビットのCRCビットをそれぞれ示しており、CRCビ
ット99は第2のCRCビット付加器52からの信号に
よりデータ信号に付加される。
【0071】ここで、1フレームは19ビットで構成さ
れている。フォーマットBはマンチェスタ符号を用いて
いるために、2つのレベルで1つの信号とする必要があ
り、従って1ビット当たりの伝送時間は、 38μs(フォーマットAの伝送時間)×2倍=76μ
s 伝送速度は、 500kbps(フォーマットAの伝送速度)÷[19
(フォーマットAの1フレームのビット数)×2倍]=
500/38kbps 1フレームの伝送時間は、76μs×19ビット=1.
444msとなっている。因に、マンチェスタ符号を用
いていない場合には、上記各式の×2倍がなくなり、例
えばフォーマットBの伝送速度は500/19kbps
となるというのはいうまでもない。
【0072】このように、フォーマットBはフォーマッ
トAと同一となっている、すなわち休み92のビット数
が3ビットでそれぞれハイレベル、スタートビット93
のビット数が1ビットで“0”、データビット94〜9
8のビット数が11ビット、CRCビット99のビット
数が4ビット、CRCビット99を作成するためのルー
ル(生成多項式)、マンチェスタ符号の約束事(例えば
0の時ビットの真ん中で立ち上がり、1の時立ち下が
る)等全てが同一となっている。
【0073】そして、第0フレームに続いて出力される
第1フレームにおいては、図7(b)に示されるよう
に、空きスペース96及び温度異常ビット97、全電源
電圧異常ビット98よりなる8ビットに代えて、アブソ
リュートカウンタの上位8ビットad23’〜ad16
が、第1フレームに続いて出力される第2フレームにお
いては、図7(c)に示されるように、アブソリュート
カウンタの中位8ビットad15’〜ad8 ’が、第2フ
レームに続いて出力される第3フレームにおいては、図
7(d)に示されるように、アブソリュートカウンタの
下位8ビットad7’〜ad0 ’の情報がそれぞれ載せ
られるようになっており、以降図7(a)〜(d)に示
される第0フレーム〜第3フレームが繰り返し送出され
るようになっている。このように、第1フレーム〜第3
フレームも第0フレームと同様にフォーマットAと同じ
となっており、これら4フレームで1回分のデータとな
っている。なお、第1フレーム〜第3フレームにおいて
は、フレーム番号ビット95の内容がそれぞれフレーム
番号を知らしめるべく図示の如く変えられている。
【0074】次に、これらフォーマットBよりなるアブ
ソリュートシリアル信号の送出タイミングについて説明
する。該アブソリュートシリアル信号は、メイン通信制
御部50から入力され、図8(c),(g),(k)に
示されるアブソリュートシリアル信号入力用クロック
(基本クロック500kHzの1/19)の図中のZの
タイミングで次に送るデータが確定される。メインパラ
レル・シリアル変換器6はメイン通信制御部50より、
図8(b),(f),(j)に示される入力サンプリン
グ信号を受けており、このタイミングで上記確定された
図8(d),(h),(l)に示されるアブソリュート
シリアル信号を取り込んで図8(a),(e),(i)
に示されるadシリアルビットに搭載し、受信側に伝送
するようになっている。
【0075】メインシリアル・パラレル変換器15にお
いては、図9(b),(d),(f)に示されるCRC
ビット25を受信した後、エラーなしの場合に受信デー
タを確定し、フォーマットAの休0 のタイミングでデー
タを変化させ、図9(c),(e),(g)に示される
ようなアブソリュートシリアル信号をサブパラレル・シ
リアル変換器131に送出する。このアブソリュートシ
リアル信号のフォーマットB’はadシリアルビットか
らマンチェスタ符号を再生するために2つのレベルが必
要であり、従って送信側のサブパラレル・シリアル変換
器130と同様に、1ビット当たりの伝送時間は38μ
s(フォーマットAの伝送時間)×2倍=76μs、伝
送速度は500kbps(フォーマットAの伝送速度)
÷[19(フォーマットAの1フレームのビット数)×
2倍]=500/38kbpsとなる。マンチェスタ符
号を用いていない場合には、フォーマットB’の伝送速
度は500/19kbpsとなるというのはいうまでも
ない。
【0076】メインシリアル・パラレル変換器15から
出力されたフォーマットB’は、上述の如く、図7に示
したフォーマットBと同じ(勿論フォーマットAとも同
じ)であり、その一部を示したのが図9(c),
(e),(g)である。これは勿論送信側と同じであ
り、先頭から38μs毎に1,1,1,1,1,1が6
回続いて出力され、76μsを1ビットとして休みが3
回として再生される(1,1で休み1回とする)。次の
0,1はスタートビットの0(立上り)を、更にその次
の0,1,0,1はデータが0,0と続いていることを
示している。なお、紙面の都合上、この後に続く9ビッ
トのデータ及びCRCビットは省略されている。このよ
うに、重畳されているアブソリュートシリアル信号は、
伝送速度を500kbps、1フレームの伝送時間を3
8μsとしたフォーマットAに対し、伝送速度500/
38kbpsのマンチェスタ符号になっている。
【0077】従って、伝送速度500/38kbpsに
対応すべく、この実施例においては、10MHzの基本
クロックを1/38する1/38分周器84を設けてお
り、この出力をサブシリアル・パラレル変換器131に
入力するようにしている。因に、アブソリュートデータ
はフォーマットB’が4個で1回分のデータとなるの
で、所要時間は、 19ビット×76μs×4回=5.776ms となるが、このアブソリュートカウンタ値は現在位置を
確認するものであり、フィードバック制御には使用しな
いので、問題はない。
【0078】上記サブシリアル・パラレル変換器131
からの出力はデマクチプレクサ86に入力され、フレー
ム番号判別器85から出力されるフレーム番号に従って
第0〜第3フレームラッチ88〜91にそれぞれラッチ
され、第0フレームラッチ88からは、全電源電圧が低
下したか否かの情報及びモータ温度が異常に上昇したか
否かの情報が、第1フレームラッチ89からはアブソリ
ュートカウンタの上位8ビット(ad23’〜ad16’)
が、第2フレームラッチ90からはアブソリュートカウ
ンタの中位8ビット(ad15’〜ad8 ’)が、第3フ
レームラッチ91からはアブソリュートカウンタの下位
8ビット(ad7 ’〜ad0 ’)がそれぞれ送出される
ことになる。
【0079】ところで、第2のエラー検出器87におい
ては、伝送されてくるCRCビット99(図7参照)か
らエラーを検出することが可能となっており、エラーが
検出された場合には、一回エラーアラームを出力して使
用者に知らしめるようになっている。
【0080】このように、本実施例においては、フォー
マットA(メインパラレル・シリアル変換器6からのフ
ォーマット)とフォーマットB(サブパラレル・シリア
ル変換器130からのフォーマット)とフォーマット
B’(メインシリアル・パラレル変換器15からのフォ
ーマット)とを全て同一にしているので、送信側のメイ
ンパラレル・シリアル変換器6とサブパラレル・シリア
ル変換器130、第1のCRCビット付加器51と第2
のCRCビット付加器52、メイン通信制御部50とサ
ブ通信制御部74、受信側のメインシリアル・パラレル
変換器15とサブパラレル・シリアル変換器131、第
1のエラー検出器48と第2のエラー検出器87をそれ
ぞれ同一の回路とすることができるようになっており、
設計、部品、管理等のコスト低減を図ることが可能とな
っている。但し、フォーマットB及びB’の伝送速度は
フォーマットAの伝送速度に対して1/38となってい
るので、サブパラレル・シリアル変換器130及びサブ
シリアル・パラレル変換器131のクロック入力を1/
38とする必要がある。
【0081】図14は本発明の第2実施例を示すアブソ
リュートエンコーダを適用した信号伝送装置のエンコー
ダ内の構成図である。この第2実施例のアブソリュート
エンコーダが第1実施例のそれと違う点は、MRセンサ
4b(図における下側のもの)の出力線を加算回路20
5、減算回路206にそれぞれ接続し、これら加算回路
205、減算回路206により、データ信号Vc’,V
d’(第1実施例の信号Vc,Vdに対して振幅のみ違
うもの)を得るようにした点である。
【0082】ここで、MRセンサ4bにより検出された
データ信号Va’,Vb’及び加算回路205、減算回
路206から出力される信号Vc’,Vd’は、図15
(a)に示されるようになり、信号Vc’,Vd’は第
1実施例で説明した信号Vc,Vdに対して振幅が大き
くなっているが、周波数が同じであるために、第1の波
形整形回路からの出力は、図15(d)、(e)に示さ
れるように、第1実施例と同じ信号C,Dとなる。
【0083】従って、第1実施例と同様な効果を得るこ
とができるというのはいうまでもない。
【0084】図16は本発明の第3実施例を示すアブソ
リュートエンコーダを適用した信号伝送装置のエンコー
ダ内の構成図である。この第3実施例のアブソリュート
エンコーダにあっては、先の第2の実施例と同様に、M
Rセンサ4b(図における下側のもの)の出力線は加算
回路205、減算回路206にそれぞれ接続され、これ
ら加算回路205、減算回路206により、データ信号
Vc’,Vd’が得られるようになっている。
【0085】また、磁気記録媒体3の下段部の着磁ピッ
チ(A相、B相用)が、第2実施例よりさらに2倍伸ば
されており(先行技術に対しては4倍伸ばされているこ
とになる)、これに合うように、MRセンサパターンの
変更が施されていると共に、位相差の異なるMRセンサ
出力信号Ve,Vfが新たに発生し得るようになってい
る。
【0086】MRセンサ4b(図における上側のもの)
の出力線は、さらに加算回路207、減算回路208に
それぞれ接続されており、これら加算回路207、減算
回路208により、データ信号Vg,Vhがさらに得ら
れるようになっている。
【0087】また、磁気記録媒体3の上段部(Z相用)
は、第2実施例よりさらに2倍のパルス幅で着磁が施さ
れており(先行技術に対しては4倍のパルス幅で着磁が
施されていることになる)、MRセンサ4bは、約2倍
(先行技術に対しては4倍)のZ相アナログ信号Vz”
を発生し得るように、MRセンサパターンの変更が施さ
れている。
【0088】そして、データ信号Va”,Ve,V
c’,Vg,Vb”,Vf,Vd’,Vhは、その順に
22.5°位相差となっている。
【0089】次に、このように構成されたアブソリュー
トエンコーダの動作について、以下説明する。MRセン
サ4bにより検出されるデータ信号Vz”は、図18
(f)に示されるようになり、第1の波形整形回路4c
からは、図18(g)に示される矩形波Z”が出力され
る。また、MRセンサ4bにより検出されたデータ信号
Va”,Vb”,Ve,Vf及び演算されたデータ信号
Vc’,Vd’,Vg,Vhは、図17(a)に示され
るようになり(位相差は上述の順で各22.5°)、第
1の波形整形回路4c、第2の波形整形回路4dから
は、図17(b)〜(i)(図18(h)〜(o)も同
じ)に示される矩形波A”,B”,C’,D’,E,
F,G,Hが出力される。
【0090】上記アナログ信号Vz”及び矩形波Z”,
A”,B”に対応する先行技術のアナログ信号Vz及び
矩形波Z,A,Bを示したのが図18(a)〜(d)で
あり、図から明らかなように、矩形波Z”のパルス幅は
先行技術の矩形波Zの4倍に、また矩形波A”,B”の
周波数は先行技術の矩形波A,Bに対して1/4になっ
ている。
【0091】上記信号A”,B”,C’,D’,E,
F,G,Hは、4てい倍回路211に入力され、該4て
い倍回路211からは、図18(p)、(q)に示され
るような、A”,B”のEx.OR回路の出力とC’,
D’のEx.OR回路の出力とを入力としたEx.NO
R回路の出力信号Amと、E,FのEx.OR回路の出
力とG,HのEx.OR回路の出力とを入力としたE
x.NOR回路の出力信号Bmがそれぞれ出力される。
【0092】信号Am及び上記信号G,Z”はAND回
路202に入力されて論理積がとられ、該AND回路2
02からは、図18(r)に示されるような、矩形波Z
mが出力される。これら信号Zm,Am,Bmは、先の
第1実施例と同じ(同様なパルス幅)となっており、従
って先行技術の対応する信号Z,A,B(図18(b)
〜(d)参照)とも同じとなっている。
【0093】ここで、上記4てい倍回路211からの信
号Am,Bmは、アブソリュートデータ下位2ビット作
成回路210に入力される。該アブソリュートデータ下
位2ビット作成回路210は、図18(t)に示される
ように、下位1ビット目をAm,Bmの排他的論理和を
とることにより得、下位2ビット目をAmを反転するこ
とにより得るようになっている。
【0094】従って、通常電源がオンしている場合(5
V定電圧回路77が動作してる場合)には、図18
(u)に示されるように、バックアップされていた上位
22ビットのアブソリュートカウンタ値(図18(s)
参照)に下位2ビットのアブソリュートカウンタ値(図
18(t)参照)を連結し24ビットとして、伝送する
ようになっている。この24ビット連結時のアブソリュ
ートカウンタ値に対応する先行技術のアブソリュートカ
ウンタ値を示したのが図18(e)であり、図から判る
ように、両者とも同じとなっている。
【0095】このように構成しても、先の実施例と同様
に、バックアップされるアブソリュートカウンタ43及
びMRセンサ4bの応答性を下げる(分解能は先行技術
に対して1/4)ことができるようになっているので、
消費電流を低減することが可能となると共に、原点信号
の着磁を大きくすることができるようになっているの
で、原点信号を検出するセンサ4b後段の第1の波形整
形回路4cの精度の許容度を向上することが可能とな
る、という効果を得ることができるというはいうまでも
ない。
【0096】以上本発明者によってなされた発明を各実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0097】例えば、上記実施例の図2では、信号A
m,Z’,CのANDにより、パルス幅の狭い信号Zm
を作成するようにしているが、信号Cの代わりに、図1
1(h)のA’信号、或いは(i)のB’信号を用いて
も、同じパルス幅且つ同じ位相関係のZm信号が得られ
る。また、図14に示される第2実施例、図16、図1
8に示される第3実施例においても、同様に他の信号を
使用することが可能である。
【0098】
【発明の効果】以上述べたように第1発明のアブソリュ
ートエンコーダによれば、通常電源がオンしている場合
に、位相差の異なるインクリメンタル信号を用いて、ア
ブソリュートデータの分解能を向上させる手段を具備し
たので、バックアップされるアブソリュートカウンタ及
びセンサの応答性を下げても、通常電源がオンしている
場合には、位相差の異なるインクリメンタル信号が用い
られて、アブソリュートデータの分解能が向上され、先
行技術と同じ分解能のアブソリュートデータを得ること
ができる。すなわち、バックアップされるアブソリュー
トカウンタ及びセンサの応答性を下げることができ、消
費電流を低減することが可能となる。
【0099】また、第2発明のアブソリュートエンコー
ダによれば、第1発明に加えて、少なくとも2相のイン
クリメンタル信号及び位相差の異なるインクリメンタル
信号からm倍(m≧2)のパルス数にすると共に、90
°の位相差を有する2個のインクリメンタル信号を出力
するmてい倍回路と、このmてい倍回路の出力信号及び
原点信号並びに前記てい倍前のインクリメンタル信号か
ら、該原点信号のパルス幅より短いパルス幅を有する原
点信号に変換する手段と、を具備したので、原点信号の
着磁を大きくしても、変換手段により、検出された原点
信号はパルス幅が狭められ、先行技術と同じパルス幅の
原点信号を得ることができる。すなわち、原点信号の着
磁を大きくすることができ、原点信号を検出するセンサ
後段の波形整形回路の精度の許容度を向上することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すアブソリュートエン
コーダを適用した信号伝送装置の概略斜視図である。
【図2】エンコーダ内の構成図である。
【図3】制御装置内の構成図である。
【図4】図2に示される回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図5】図3に示される回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図6】4てい倍+方向検出回路及びアップダウンカウ
ンタの動作の一例を説明するためのタイミングチャート
である。
【図7】フォーマットB,B’を説明するための図であ
る。
【図8】サブ及びメインパラレル・シリアル変換器の動
作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】サブ及びメインシリアル・パラレル変換器の動
作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】パルス発生器の構成図である。
【図11】図2に示される回路動作のうち本願に特に関
する回路動作を先行技術と比較して説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図12】図2に示されるMRセンサ及び第1、第2の
波形整形回路の出力波形図である。
【図13】2てい倍回路の構成図である。
【図14】本発明の第2実施例を示すアブソリュートエ
ンコーダを適用した信号伝送装置のエンコーダ内の構成
図である。
【図15】図14に示されるMRセンサ、加算回路、減
算回路及び第1、第2の波形整形回路の出力波形図であ
る。
【図16】本発明の第3実施例を示すアブソリュートエ
ンコーダを適用した信号伝送装置のエンコーダ内の構成
図である。
【図17】図16に示されるMRセンサ、加算回路、減
算回路及び第1、第2の波形整形回路の出力波形図であ
る。
【図18】図16に示される回路動作のうち本願に特に
関する回路動作を先行技術と比較して説明するためのタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
4b センサ 43 カウンタ 200,211 mてい倍回路 201,210 アブソリュートデータの分解能を向上
させる手段 202 変換手段 A’,A”,B’,B” 2相のインクリメンタル信号 Am,Bm 90°の位相差を有する2個のインクリメ
ンタル信号 C,C’D,D’,E,F,G,H 位相差の異なるイ
ンクリメンタル信号 Z’,Z” 原点信号 Zm 変換された原点信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02K 11/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2相のインクリメンタル信号
    を発生させるセンサと、このセンサの出力変化をアップ
    カウントまたはダウンカウントするカウンタと、を備
    え、これらカウンタ及びセンサをバックアップするアブ
    ソリュートエンコーダにおいて、 通常電源がオンしている場合に、位相差の異なるインク
    リメンタル信号を用いて、アブソリュートデータの分解
    能を向上させる手段を具備したアブソリュートエンコー
    ダ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアブソリュートエンコー
    ダにおいて、 少なくとも2相のインクリメンタル信号及び位相差の異
    なるインクリメンタル信号からm倍(m≧2)のパルス
    数にすると共に、90°の位相差を有する2個のインク
    リメンタル信号を出力するmてい倍回路と、 このmてい倍回路の出力信号及び原点信号並びに前記て
    い倍前のインクリメンタル信号から、該原点信号のパル
    ス幅より短いパルス幅を有する原点信号に変換する手段
    と、を具備したアブソリュートエンコーダ。
JP6213169A 1994-08-15 1994-08-15 アブソリュートエンコーダ Pending JPH0854254A (ja)

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