JP2793770B2 - 位置検出器の信号伝送装置 - Google Patents

位置検出器の信号伝送装置

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JP2793770B2
JP2793770B2 JP6070068A JP7006894A JP2793770B2 JP 2793770 B2 JP2793770 B2 JP 2793770B2 JP 6070068 A JP6070068 A JP 6070068A JP 7006894 A JP7006894 A JP 7006894A JP 2793770 B2 JP2793770 B2 JP 2793770B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置検出器の信号伝送
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばブラシレスモータ等のモー
タにおいては、モータ主軸の位置データの検出が行われ
ている。この装置においては、モータ主軸端部にA,B
相検出用の磁気記録媒体が設けられており、この磁気記
録媒体から位置データ信号としてのインクリメンタル信
号を得るようにしている。そして、このインクリメンタ
ル信号はアップダウンカウンタによりカウンタ値に変換
されて伝送路で伝送され、このカウンタ値から位置を割
り出せるようになっている。
【0003】しかしながら上記装置においては、アップ
ダウンカウンタのカウンタ値をそのまま伝送しているこ
とから、信号量が多く、従って送信時間が長くなり制御
性能が劣化すると共に、記憶容量を大きくしなければな
らないといった等の種々の問題があった。
【0004】そこで、本出願人は上記問題点を解決する
インクリメンタル信号の伝送方法を先に出願した。この
方法は、インクリメンタル信号をカウンタに入力し、そ
のカウンタ値の一定時間における変化量をシリアル信号
に変換して転送し、このシリアル信号を受信してインク
リメンタル信号に変換するというものであり、一定時間
におけるカウンタ値の変化量を送信するので、信号量が
少なくなると共に送信時間が短縮されるという効果を奏
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記方法を適
用した位置検出器の信号伝送装置において、例えば図1
0(a)に示されるようなA相、B相、Z相の位置デー
タが検出されたとする。同図に示されるように、例えば
B相の立ち上がりはZ相のハイレベルの略中央にある。
しかしながら、受信側においては、受信回路の電源がオ
ンされると、図10(b)に示されるように、例えばB
相の立ち上がりはZ相のハイレベルの初めに来てしまう
というように、パルスずれという問題がある。このA
相、B相、Z相の位相関係のずれは、受信回路の電源が
オンする毎に確率的に発生する畏れがあり、この位相関
係のずれが発生すると、Z相とA相、B相の位相関係を
用いて位置決めを行う場合に、その精度が低下してしま
うという問題がある。
【0006】そこで本発明は、受信側におけるA,B,
Z相の位相のずれをなくし、位置決め精度の向上がなさ
れる位置検出器の信号伝送装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の位置検出器の信
号伝送装置は上記目的を達成するために、被検出体の位
置データを検出する位置検出器と、前記被検出体の位置
変化に応じて前記位置検出器より検出される2相のイン
クリメンタル信号を入力とするアップダウンカウンタ
と、前記2相のインクリメンタル信号をサンプリングす
るサンプリング回路と、前記アップダウンカウンタによ
りカウントされるカウンタ値の単位時間当たりの変化量
とサンプリングデータとをシリアル信号に変換する変換
回路部と、前記シリアル信号を伝送路を介して受信し、
前記変化量と前記サンプリングデータとで、2相のイン
クリメンタル信号を再生する受信回路とを備えてなるこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】このような手段における位置検出器の信号伝送
装置によれば、アップダウンカウンタのカウンタ値の単
位時間当たりの変化量と共に、2相のレベルデータがサ
ンプリングデータとして伝送され、これら変化量とサン
プリングデータとで、2相のインクリメンタル信号が再
生されるようになり、送信側のA,B相のレベルがその
まま受信側で再生されて、受信側におけるA,B,Z相
の位相のずれがなくなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例を示す位置検出器の信号
伝送装置の概略斜視図である。同図において、符号1
は、例えばブラシレスモータを示しており、モータ1の
主軸1aの端面には、円盤状の磁極検出用マグネット2
が設けられている。この磁極検出用マグネット2は、N
極とS極とが周方向に交互に着磁されており、U,V,
W相の駆動用位置データを送出するものである。この磁
極検出用マグネット2の手前には、円盤状の磁気記録媒
体3が設けられている。この磁気記録媒体3は、N極と
S極とが円周上に1極づつ並んで着磁される上段部と、
N極とS極とが円周上に交互に着磁される下段部とを備
えており、Z,A,B相の位置データを送出するもので
ある。
【0010】モータ1には、上記A,B,Z,U,V,
W相の位置データをそれぞれ検出するための、例えばエ
ンコーダー等の位置検出器4が付設されている。このエ
ンコーダー4のケース44(図が煩雑になるのを避ける
ために点線で示されている)内で磁極検出用マグネット
2、磁気記録媒体3の着磁部に対向する位置には、磁極
検出部たるホール素子4a、MRセンサ4bがそれぞれ
配置されており、ホール素子4aは、後述の波形整形回
路4c、4てい倍+方向検出回路40、アップダウンカ
ウンタ5、パラレル・シリアル変換器6、通信制御部5
0、CRCbit付加器51、サンプリング回路たるホ
ールド回路60、ラインドライバ8、5V電源18、グ
ランド電源19より構成される信号処理回路17のベー
ス裏面に取り付けられている。ホール素子4a、MRセ
ンサ4bの出力線は、図2に示されるように、矩形波に
波形整形するための波形整形回路4cに接続されてい
る。この波形整形回路4cのA,B相の出力線は、4て
い倍パルスとアップダウン信号にそれぞれ変換する4て
い倍パルス+方向検出回路40に接続されており、この
4てい倍パルス+方向検出回路40の出力線及びクリ
ヤ、サンプリングの指示信号を送出する通信制御部50
の出力線は、A,B相の位相の進み遅れに対応してアッ
プまたはダウンをカウントする6ビットのアップダウン
カウンタ5に接続されている。このアップダウンカウン
タ5の出力線は、パラレル・シリアル変換器6に接続さ
れており、他の相(Z,U,V,W相)の出力線は直接
上記パラレル・シリアル変換器6にそれぞれ接続されて
いる。
【0011】上記波形整形回路4cのA,B相の出力線
及び通信制御部50の出力線は、A,B相のインクリメ
ンタル信号をサンプリングするホールド回路60にも接
続されており、このホールド回路60の出力線は、上記
パラレル・シリアル変換器6に接続され、このパラレル
・シリアル変換器6には、エラー検出用のCRCビット
付加器51の出力線も接続されている。そして、シリア
ル変換器6からのシリアル信号線7は、ラインドライバ
8に接続されている。
【0012】 このラインドライバ8のBUS線10及
び反転BUS線11は、図3に示されるように制御装置
16内のラインレシーバ14にそれぞれ接続されてい
る。制御装置16には、5V電源41、グランド電源4
2がそれぞれ設けられており、この制御装置16の5V
電源41、上述した信号処理回路17の5V電源18同
士は5V電源線12により接続され、制御装置16のグ
ランド電源42、上述した信号処理回路17のグランド
電源19同士はグランド電源線13により接続されてい
る。これら5V電源線12、グランド電源線13は、上
記BUS線10及び反転BUS線11と共にエンコーダ
ケーブル9内に束ねられている。このエンコーダケーブ
ル9は図示されない支持部材により適宜支持されてい
る。
【0013】 制御装置16内のラインレシーバ14の
出力線は、シリアル信号線30を介してシリアル・パラ
レル変換器15に接続されており、このシリアル・パラ
レル変換器15から上記Z,U,V,W相の位置デー
タ、カウンタ値及びサンプリング信号並びにエラー検出
用のCRCビットをパラレルに出力できるようになって
いる。このシリアル・パラレル変換器15のカウンタ値
の出力線は、正の値か負の値かを判別し、負の値の場合
には正の値に変更する絶対値回路45に接続され、Z,
U,V,W相の位置データ、カウンタ値及びサンプリン
グ信号並びにCRCビットの全出力線は、エラー検出を
行うエラー検出器48に接続されており、このエラー検
出器48のホールド指示を行う出力線は絶対値回路45
とラッチ49に接続されている。エラー検出器48の出
力は外部へ1回エラーアラームとして出力され、また、
3回連続検出回路99にも接続されている。3回連続検
出回路99の出力は外部へ3回連続エラーアラームとし
て出力されている。伝送路の品質のよい場合は、1回エ
ラーアラーム出力は図示されていないモータ通電停止回
路へ接続されている。逆に、伝送路の品質の良くない場
合は、3回連続アラームがモータ通電停止回路に接続さ
れている。このシリアル・パラレル変換器15の1フレ
ームのシリアル信号に対応したリセット信号の出力線
は、10MHzの基本クロックを入力とし、2−1個
のパルスを発生させる1/12分周器43に接続されて
おり、この1/12分周器43の出力線は、5種類の粗
密の異なるパルス列をそれぞれ発生する1/2分周器
44に接続されている。この1/2分周器44の出力
線及び上記絶対値回路45の出力線は、絶対値に応じて
パルスを選択するパルス発生器46に接続されており、
このパルス発生器46の出力線は、カウンタ値bの値
(詳しくは後述)に従ってアップダウンの切り換えを行
い、A相、B相の矩形波の再生を行うA,B相発生回路
47に接続されている。このA,B相発生回路47に
は、上記シリアル・パラレル変換器15からのサンプリ
ングデータの出力線が上記ラッチ49を介して接続され
ている。また、シリアル・パラレル変換器15からの上
記Z,U,V,W相の位置データは上記ラッチ49を介
してそのまま出力される。そして、制御装置16とモー
タ1とは、図1に示されるようにモータケーブル31に
より接続されており、制御装置16からモータ1を駆動
できるようになっている。
【0014】次に、上記信号伝送装置の動作について、
以下簡単に説明する。モータ1を稼働すべく、制御装置
16からモータケーブル31を介して駆動電力がモータ
1に供給されると、主軸1aが回転を始め、磁極検出用
マグネット2及び磁気記録媒体3により磁界が変化す
る。この磁界の変化は、ホール素子4aにおいてはU,
V,W相の駆動用位置データとしてそれぞれ検出され
る。また、MRセンサ4bにおいてはZ,A,B相の位
置データとしてそれぞれ検出され、A,B相は正弦波と
して検出される。これらデータ信号Vu,Vv,Vw,
Vz,Va,Vb(図2参照)は、波形整形回路4cに
入力されて矩形波に波形整形される。この波形整形回路
4cにおいて波形成形されたA,B相の信号を示したの
が、図5(b),(c)である。これら矩形波に整形さ
れた信号(インクリメンタル信号)A,Bは、4てい倍
パルス+方向検出回路40において4てい倍パルス並び
にアップダウン信号に変換され、これら4てい倍パルス
並びにアップダウン信号は6ビットのアップダウンカウ
ンタ5に入力され、アップダウンカウンタ5においてア
ップカウントまたはダウンカウントされる。
【0015】ここで、上記4てい倍パルス+方向検出回
路40及びアップダウンカウンタ5の動作の一例を示し
たのが図7である。同図に示されるように、4てい倍パ
ルス(a)は信号A,Bのエッジ(信号の切り換わり部
分)に従って発生し、アップダウン信号(b)は信号
A,Bの位相の進み遅れに従って、B相が進んでいる場
合にはアップを、A相が進んでいる場合にはダウンを指
示するようになっており、アップダウンカウンタのカウ
ンタ値(c)は、これら4てい倍パルス(a)及びアッ
プダウン信号(b)に従って、階段状のカウントがなさ
れるようになっている。
【0016】ところで、本実施例においては、アップダ
ウンカウンタ5は、通信制御部50からの図5(g)に
示されるサンプリング信号に従って、一定時間毎にカウ
ンタ値のサンプリングを行うようになっており、このサ
ンプリングされたカウンタ値をパラレル・シリアル変換
器6にロードすると、通信制御部50からの図5(h)
に示されるクリヤ信号に従ってカウンタ値をクリヤする
ようになっている。ここで、本実施例においては、信号
A,Bの位相の進み具合はB相が常に進んでいるので、
アップダウンカウンタ5のカウンタ値は、図5の(f)
に示されるようになる。
【0017】そして、これらカウンタ値は6ビットの信
号b0 〜b5 としてパラレル・シリアル変換器6に入力
され、一方、上記矩形波に整形された位置データ信号
U,V,W,Zは、直接このパラレル・シリアル変換器
6にそれぞれ入力される。なお、カウンタ値のb5 をM
SB、b0 をLSBとしており、B相の位相が進んでい
る場合にはb5 =0、A相の位相が進んでいる場合には
5 =1となるように設定している。また、図5の
(b),(c)における丸印で囲まれた数字は、図5の
(f)におけるそれらに対応している。つまり(b),
(c)のAB相の変化点がカウンタ値の変化に対応して
いることを示している。また、(f)の丸印で囲まれて
いない数字はカウンタ値を示している。
【0018】ここで、上記アップダウンカウンタ5を6
ビットとした理由を説明する。パラレル・シリアル変換
器6から出力するシリアル信号の伝送速度を、例えば5
00kbps、またシリアル信号のフォーマットを図5
(a)とすると1フレームのサンプリングに当たり38
μsかかることになる。AB相が主軸1aの1回転当た
り2048パルス出力され、主軸が最高5000rpm
で回転すると仮定すると、4てい倍パルスの周波数は5
000rpm÷60秒×2048パルス×4てい倍=6
82.7kHzとなる。サンプリング周期は上述の如く
38μsであるから、この間に682.7kHz×38
μs=25.9パルス/周期のパルスが入ることにな
る。ここで、25.9<31=25 −1であるから、カ
ウント方向を考慮してアップダウンカウンタ5のカウン
タ値は6ビットで充分となる。
【0019】 一方、上記波形整形回路4cからのA,
B相のインクリメンタル信号はホールド回路60にも入
力されており、このホールド回路60において、通信制
御部50からのサンプリング信号(g)に従って、A,
B相のインクリメンタル信号のレベルのサンプリングと
1フレーム(38μs)間のホールドを行うようになっ
ている。このホールド回路60からは、図5(d),
(e)に示されるような信号A,Bが送出され、こ
れら信号A,Bはパラレル・シリアル変換器6に入
力される。これらサンプリング信号A,Bはパラレ
ル・シリアル変換器6において、上記カウンタ値及び位
置データ信号U,V,W,Zと共にパラレル・シリアル
変換され、このパラレル・シリアル変換器6からは図5
(a)に示されるようなフォーマットのシリアル信号が
送出される。
【0020】このフォーマットは、上述の通り伝送速度
を500kbpsとしており、1フレーム当たり38μ
sとなっている。同図において、符号20は各種データ
送信前の休みスペースを、21はスペース20に続き送
信開始を知らしめるスタートビットを、22はスタート
ビット21に続きアップダウンカウンタ5から伝送され
る6ビットのアップダウンカウンタ値を、23はカウン
タ値22に続きホールド回路60から伝送されるサンプ
リング信号A0 ,B0 を、24はサンプリング信号A
0 ,B0 に続き波形整形回路4cから伝送されるZ,
U,V,Wの位置データ信号を、25はZ,U,V,W
の位置データ信号24に続き一連のデータを検査するC
RCビットをそれぞれ示している。ここで、このCRC
ビット25は、エラー検出用のCRCビット付加器51
からの信号によりデータ信号に付加されるようになって
おり、休みスペース20,スタートビット21,アップ
ダウンカウンタ値22,サンプリング信号(A0 ,B
0 )23,位置データ信号24,CRCビット25によ
り1フレームが構成されている。符号としては、例えば
マンチェスタ符号が使用される。
【0021】上記1フレームのシリアル信号は、ホール
素子4a及びMRセンサ4bからの検出信号に従って、
伝送データを更新しながら繰り返しラインドライバ8、
エンコーダケーブル9を介して制御装置16に伝送され
る。この信号は、上述の如く、通信制御部50からのサ
ンプリング信号、クリヤ信号に従って一定時間毎にサン
プリングされた信号である。
【0022】上記シリアル信号は、エンコーダケーブル
9を介して制御装置16内のラインレシーバ14に受信
される。このシリアル信号は、シリアル・パラレル変換
器15においてパラレル信号に変換され、CRCビット
25を確認した時点、すなわち図6の(i)に示される
タイミングでデータが発生する。
【0023】パラレル変換されたU,V,W,Z相の位
置データU’,V’,W’,Z’はそのまま後続の処理
に回され、一方6ビットのカウンタ値は絶対値回路45
に入力され、絶対値回路45において、b5 の値に基づ
いて正の値か負の値かが判別される。ここで、b5 =0
の場合に正の値、b5 =1の場合に負の値と判別するよ
うになっており、b5 =1の場合には、100000
(2)−b43210 (2)の計算をして出力
する。この出力は5ビットとなり、b4 ’b3’b2
1 ’b0 ’と符号化される。なお、括弧内の数字は進
数を表しており、(2)は2進法の数であることを示し
ている。
【0024】次に、1/12分周器43について説明す
る。上述のカウンタの必要ビット数の計算によれば、後
段のパルス発生器46において38μs間に最高26個
のパルスを発生すれば良いが、本実施例においてはA,
B相の信号のジッタを少なくするために、38μs間に
31パルスを発生し得るクロックが必要となる(詳しく
は後述)。すなわち、 31パルス÷38μs=815.8kHz のクロックが必要となる。これは基本クロックを10M
Hzとすると、 10MHz÷815.8kHz=12.3分周 すれば良い。従って、本実施例においては、1/12分
周器43を用いている。
【0025】しかしながら、この1/12分周器43の
出力、すなわち10/12MHzクロックの31パルス
が38μsにぴたりと一致しないので、シリアル・パラ
レル変換器15から1フレームのシリアル信号に対応し
たリセット信号を受信して帳じり合わせを行っている。
このリセット信号を示したのが図6の(j)であり、図
6の(k)に示される10/12MHzクロックの31
パルス目を発生させた後、1/12分周器43をリセッ
ト、停止させ、図6の(i)のデータ確定のタイミング
で1/12分周器43のリセットを解除するようにして
いる。従って1パルスは1.2μs毎に発生し、31パ
ルス目と次の1パルス目との間のインターバルは2.0
μsとなっている。
【0026】この31パルスの分周信号は1/2n 分周
器44に入力され、この1/2n 分周器44において5
種類の粗密の異なるパルス列に分けられる。この1/2
n 分周器44及び後述のパルス発生器46の考え方につ
いては、『ディジタル回路−基礎と応用−』(昭和57
年10月15日発行,著者:河原田 弘,発行社:株式
会社 昭晃堂)第154頁から第157頁に記載されて
おり、このMIT方式のパルス分配原理に従って、10
/12MHzクロックは図6(l)〜(p)に示される
クロックに分配される。CLK16は奇数番目のパルス
を、CLK8は4で割って余りが2のパルスを、CLK
4は8で割って余りが4のパルスを、CLK2は16で
割って余りが8のパルスを、CLK1は32で割って余
りが16のパルスをそれぞれ有している。これらCLK
16、CLK8、CLK4、CLK2、CLK1及び上
記絶対値回路45からの出力信号b4 ’b3 ’b2 ’b
1 ’b0 ’はパルス発生器46にそれぞれ入力される。
【0027】このパルス発生器46は図4に示されるA
ND回路46aとOR回路46bより構成されており、
4 ’b3 ’b2 ’b1 ’b0 ’の信号に従ってCLK
16、CLK8、CLK4、CLK2、CLK1を選択
し、論理和を出力するようになっている。従って、b
4 ’b3 ’b2 ’b1 ’b0 ’が図6の(q)の中央に
示されるような01101(2)の場合には、CLK
8、CLK4、CLK1が選択され、すなわち10/1
2MHzクロックの2,4,6,10,12,14,1
6,18,20,22,26,28,30番目のパルス
が選択され、加算され、図6の(r)に示されるパルス
が出力される。このパルスは図6の(r)より明らかな
ように、ほぼ均等になっており、ジッタが少なくなるよ
うになっている。従って、後述のAB相発生器47の出
力A’B’もジッタが少なくなっている。
【0028】 上記図6の(r)に示されるパルス列及
びサンプリング信号A’,B’はAB相発生器47
に入力される。このサンプリング信号A’,B’は
図6の(i)のデータ確定のタイミングで発生し、従っ
て図6(s),(t)に示されるようなハイ、ロー信号
なる。そして、このサンプリング信号A’,B
及びパルス発生器46からのパルス列を基に、インクリ
メンタル信号A’,B’の再生が行われる。
【0029】このAB相発生器47は、上記伝送されて
きた6ビットのカウンタ値のb5 の値に応じて、パルス
発生器46からの出力をアップまたはダウン入力に切り
換えるようになっており、b5 =0の時にアップに、b
5 =1の時にダウンに切り換えるよう設定されている。
そして、図6(i)に示されるタイミングで、サンプリ
ング信号A0 ’,B0 ’をAB相発生器出力A’,B’
の初期値としてロードする。これは図6(u),(v)
の丸印で示されている。さらにアップ入力が1パルス入
る毎にB’相が進み位相の波形を発生させ、逆にダウン
入力が1パルス入る毎にA’相が進み位相の波形を発生
させるようになっている。ここで、サンプリング信号A
0 ’,B0 ’はカウンタ値の変化前のレベルデータであ
り、このレベルを基に再生しているので、信号処理回路
17の4てい倍+方向検出回路40の入力A,Bと、A
B相発生器47の出力A’,B’とは、位相関係が狂わ
ないようになっている。
【0030】このAB相発生器47からの出力信号を示
したのが図6の(u),(v)であり、この図からも明
らかなようにB相の位相が進んでいることが判る。な
お、図5の(b),(c)におけるエッジ符号,・
・・は、図6の(u),(v)におけるエッジ符号,
・・・に対応しており、タイムラグが発生している。
これはシリアル伝送遅れやデータ確定待ちに起因するも
のであるが、その時間差は64μsであり、A,B相の
伝送遅れとしては特に問題とならないレベルである。し
かも伝送速度を500kbpsから1Mbpsに上げれ
ば、さらにこの伝送遅れを小さくすることができる。
【0031】 ところで、エラー検出器48において
は、伝送されてくるCRCビット24からエラーを検出
することが可能となっており、エラーが検出された場合
には、一回エラーアラームを出力し、また絶対値回路4
5とラッチ49にホールド信号を送出し、1回前に受信
したブロックのデータb〜b,U,V,W,Zを再
度使用するようにしている。データb〜bは再度使
用されても等速回転していることと等価なのでモータの
回転としては全く問題とならず、データU,V,W,Z
に関しては周波数が低いので問題とならない。また、3
回連続してエラーが発生した場合は3回連続検出回路
から3回連続エラーアラームが出力される。従って、
エラーが発生した場合には1回エラーアラームが発生さ
れるので、ここでモータを停止し、使用者に知らせるこ
とが可能になりシステムの信頼性を上げることができ
る。また、1回エラーアラームは無視して、3回連続エ
ラーアラームでモータを停止し、使用者に知らせるよう
にすれば1回前に受信したブロックのデータb〜b
を使用するようにしているので、ノイズによる頻繁なモ
ータ停止及び誤動作が回避されるようになっている。し
かしながら、3回続けてエラーが発生した場合には、通
信路の品質レベルが低下した等の真のエラーだと判定
し、3回連続エラーアラームを発生し知らしめるように
なっている。なお、図3における受信側の信号はA’,
B’,U’,V’,W’,Z’,A’,B’という
ように ’が付してあるが、これは信号A,B,U,
V,W,Z,A,Bに対して伝送遅れがあるために
区別する意味で付してある。
【0032】このように、本実施例においては、アップ
ダウンカウンタ5のカウンタ値の単位時間当たりの変化
量と共に、A,B相のレベルデータをサンプリングデー
タとして伝送し、フレーム毎これら変化量とサンプリン
グデータとを基にして、A,B相のインクリメンタル信
号を再生するようにしているので、送信側のA,B相の
レベルがそのまま受信側で再生できるようになってお
り、受信側におけるA,B,Z相の位相のずれがなくな
っている。
【0033】 図8は上記実施例の変形例を示すタイミ
ングチャートであり、図6(e)のB ではローレベル
のみであったが、ホールド回路60においてハイレベル
のB のサンプリングがなされる場合の例を示すもので
ある。
【0034】図9は本発明の他の実施例を示す位置検出
器の信号伝送装置の構成図である。この実施例の位置検
出器の信号伝送装置が先の実施例のそれと違う点は、伝
送エラー検出を行うための比較器61を新たに設けた点
である。この比較器61は、図6(i)のシリアル信号
データが確定した時点で、今回受信したサンプリング信
号A0 ’,B0 ’と、カウンタに基づいて再生した出力
A’,B’の最終レベルとを比較するもので、レベルが
異なった場合には、伝送エラーを発生し得るようになっ
ている。
【0035】従って、本装置が、例えばノイズ環境の良
くない場所で使用された場合には、カウンタ値やサンプ
リングデータが誤って受信されることがあるが、その場
合のエラーをチェックできるようになっており、伝送デ
ータの信頼性を向上することができるようになってい
る。
【0036】以上本発明者によってなされた発明を各実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば、上記実施例においては、アップダウンカウンタ5
をサンプリング信号に従ってサンプリングし、パラレル
・シリアル変換器6へロードした後、該アップダウンカ
ウンタ5をクリヤするようにしているが、該アップダウ
ンカウンタ5をクリヤせずにフリーランさせると共に、
前回のサンプリングしたカウンタ値を記憶しておき、今
回のサンプリングしたカウンタ値から記憶しておいた前
回のカウンタ値を減算して、その変化量を伝送するよう
にしても良い。
【0037】 また、上記実施例においては、サンプリ
ング信号A’,B’を毎回使用して位置信号A’,
B’を再生するようにしているが、受信側の回路の電源
電圧が、その回路の動作可能となった時のみサンプリン
グ信号A’,B’を使用するようにしても良い。ま
た、受信側の回路がリセットされた直後のみ使用するよ
うにしても良い。また、データ受信の複数回に1回とい
うように、間引きして使用するようにしても良い。ま
た、Z相がアクティブになった時のみ使用するようにし
ても良い。さらにまた、カウンタ値が0、すなわちb
〜bが全て0の時のみ使用するようにしても良い。こ
の時は、カウンタ値が変化していないので、A,B
ホールド不要となり、ホールド回路60前のA,Bを
使用して良い。すなわち、図5(g)タイミングのA,
Bのレベルを38μs待たずに、すぐに図5(a)のフ
ォーマットのA,Bビット23へ載せても良い。
【0038】また、上記実施例においては、A,B,Z
相の位置データの他に、U,V,W相の位置データも伝
送、処理する装置に対する適用例が述べられているが、
A,B,Z相の位置データのみを伝送、処理する装置に
対しても勿論適用可能である。
【0039】また、上記実施例においては、伝送フォー
マットにA0 ,B0 の専用ビット23が設けられている
が、他のデータの中に混入させることも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明の位置検出器の
信号伝送装置によれば、アップダウンカウンタのカウン
タ値の単位時間当たりの変化量と共に、2相のレベルデ
ータをサンプリングデータとして伝送し、これら変化量
とサンプリングデータとで、2相のインクリメンタル信
号を再生するようにしたので、送信側のA,B相のレベ
ルがそのまま受信側で再生できるようになり、受信側に
おけるA,B,Z相の位相のずれがなくなって、位置決
め精度を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す位置検出器の信号伝送
装置の概略斜視図である。
【図2】エンコーダ内の構成図である。
【図3】制御装置内の構成図である。
【図4】パルス発生器の構成図である。
【図5】図2に示される回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図6】図3に示される回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図7】4てい倍+方向検出回路及びアップダウンカウ
ンタの動作の一例を説明するためのタイミングチャート
である。
【図8】本発明の一実施例の変形例を示す位置検出器の
信号伝送装置におけるタイミングチャートである。
【図9】本発明の他の実施例を示す位置検出器の信号伝
送装置の構成図である。
【図10】位相のずれを説明するための図である。
【符号の説明】
1a 被検出体 4 位置検出器 5 アップダウンカウンタ 6 変換回路部 9 伝送路 15,47 受信回路 60 サンプリング回路 61 比較器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体の位置データを検出する位置検
    出器と、 前記被検出体の位置変化に応じて前記位置検出器より検
    出される2相のインクリメンタル信号を入力とするアッ
    プダウンカウンタと、 前記2相のインクリメンタル信号をサンプリングしたサ
    ンプリングデータと前記アップダウンカウンタによりカ
    ウントされる値の単位時間当たりの変化量とをシリアル
    信号に変換する変換回路部と、 前記シリアル信号を伝送路を介して受信し、前記変化量
    と前記サンプリングデータとで、2相のインクリメンタ
    ル信号を再生する受信回路と、 を備えてなる位置検出器の信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 受信回路は、前記サンプリングデータと
    前記2相の再生信号とを比較して、伝送エラー検出を行
    うことを特徴とする請求項1記載の位置検出器の信号伝
    送装置。
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