JPH0851855A - 脱穀装置の揺動選別機構 - Google Patents

脱穀装置の揺動選別機構

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JPH0851855A
JPH0851855A JP18698994A JP18698994A JPH0851855A JP H0851855 A JPH0851855 A JP H0851855A JP 18698994 A JP18698994 A JP 18698994A JP 18698994 A JP18698994 A JP 18698994A JP H0851855 A JPH0851855 A JP H0851855A
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Yoshiyuki Kono
嘉之 河野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グレンシーブから漏下してきた処理物を無理
なく効果的にほぐして選別性能を向上できるようにしな
がら、そのための構造を有効に利用して揺動選別ケース
の強度アップを図り、高速化にも十分対応できるように
する。 【構成】 揺動選別ケース13に取付けた1番物漏下用
のグレンシーブ17の下方に、唐箕5からの選別風が供
給される選別風路Fを形成した脱穀装置の揺動選別機構
において、左右の側壁21aとこれらを繋ぐ後壁21b
とを備えた平面形状コの字状の枠体21に、前記グレン
シーブ17を漏下してきた処理物に作用する補助シーブ
22を取付け、この補助シーブ22が前記グレンシーブ
17と略平行となる姿勢で、前記枠体21の左右の側壁
21aを前記揺動選別ケース13の左右側壁13aに連
結してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバインに搭載され
る脱穀装置の揺動選別機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンバインでは高能率化を推進す
るために、多条刈り化および収穫走行速度の高速化が進
められており、これに伴って選別能力の向上が必要とな
っている。また、雨上がりの後での収穫や早朝での収穫
のように雨や朝露で濡れた作物でも収穫して脱穀選別で
きること、いわゆる濡れ脱穀ができることが収穫時期や
収穫時間の制約が緩和できる上で有効であるとされ、こ
れに伴って揺動選別機構では高流量の処理物や水分の多
い処理物に対応できるように機能を高めることが望まれ
ている。このような要望に対応した揺動選別機構の一例
としては、例えば特開平6‐113665号公報に開示
されているように、1番物漏下用のグレンシーブの下方
に篩い線を後ろ下がりの片持ち状に配備して、グレンシ
ーブから漏下してきた処理物を篩い線で受け止めてほぐ
し、ほぐされたワラ屑類に唐箕からの選別風を効果的に
作用させることで1番物の選別精度の向上を図ったもの
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成は、高速収穫
に伴う高負荷作業や、濡れ脱穀に対しても選別精度を高
める上で有効な技術ではあるが、篩い線は揺動選別ケー
スの揺動作動に伴って受け止めた強力にほぐすとともに
自らの弾性変形および復帰作用によっても処理物を強力
に跳ね上げる機能を有しているために、ワラ屑類を効果
的にほぐし飛ばすことができる反面、1番物(穀粒)ま
で跳ね飛ばして2番回収部に送り出してしまいやすく、
1番物回収効率の低下や損傷穀粒の発生がもたらされる
おそれがあり、改良の余地があった。また、揺動選別ケ
ースの能力向上のためには揺動選別ケース駆動速度を高
めることが有効であるが、揺動選別ケースは中抜きの中
空状の枠体構造となっているために強度的に難点があ
り、また、振動軽減のために軽量化も望まれるために、
ケース構成部材の厚さを大きくして強度アップを図るに
も限界があった。本発明は、このような実情に着目して
なだれたものであって、グレンシーブから漏下してきた
処理物を無理なく効果的にほぐして選別性能を向上でき
るようにしながら、そのための構造を有効に利用して揺
動選別ケースの強度アップを図り、高速化にも十分対応
できるようにすることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のような構成をとる。すなわち、請求
項1に係る発明は、揺動選別ケースに取付けた1番物漏
下用のグレンシーブの下方に、唐箕からの選別風が供給
される選別風路を形成した脱穀装置の揺動選別機構にお
いて、左右の側壁とこれらを繋ぐ後壁とを備えた平面形
状コの字状の枠体に、前記グレンシーブを漏下してきた
処理物に作用する補助シーブを取付け、この補助シーブ
が前記グレンシーブと略平行となる姿勢で、前記枠体の
左右の側壁を前記揺動選別ケースの左右側壁に連結して
あることを特徴とする。
【0005】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記枠体の後壁に、1番物流下案内
用シートの後端を取付けてあることを特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1に係る発明によると、グレンシーブを
漏下してきた処理物は補助シーブで一旦受け止められて
揺動選別作用を受け、絡まって塊状となった処理物はほ
ぐされてワラ屑と穀粒とが分離され、穀粒や細かいワラ
屑は補助シーブを通過して選別風路を通過する間に風選
別作用を受け、軽いワラ屑は選別風に乗って後方に吹き
飛ばされるとともに、重い穀粒は1番回収部に回収され
る。また、補助シーブ上でほぐされた長いワラ屑類は補
助シーブ上面に沿って後方に送られ、2番回収部あるい
は装置後端の排塵口に導かれる。また、上記補助シーブ
を取付けた平面形状コの字状の枠体における左右の側壁
を前記揺動選別ケースの左右側壁に連結しているので、
この枠体、特に枠体の後壁が揺動選別ケースの前後方向
の中間において揺動選別ケースの左右側壁を繋ぐ補強部
材として有効に働き、揺動選別ケースの剛性が高められ
る。
【0007】請求項2に係る発明によると、請求項1に
係る発明の上記機能を発揮するととに、枠体の後壁が1
番物流下案内用シートの後端の支持部材と兼用部材とし
て機能する。
【0008】
【発明の効果】従って、本発明によると以下のような効
果をもたらす。すなわち、請求項1に係る発明による
と、グレンシーブの下方にグレンシーブを漏下してきた
処理物受けてグレンシーブと略平行な作用面で篩い選別
して処理物をほぐし漏下させる補助シーブを配備したの
で、従来の篩い線でほぐし作用を与える場合のように穀
粒の跳ね飛ばしのない円滑な篩い選別をグレンシーブと
補助シーブとで行って風選別処理にかけることができ、
高流量時や濡れ脱穀時においてもワラ屑の混入の少ない
1番物回収を効率良く行うことができるようになった。
しかも、この補助シーブを取り付けるための枠体で揺動
選別ケースを補強できるので、揺動選別ケースを高速駆
動することも可能となり、これによっても、高負荷脱穀
や濡れ脱穀にも十分対応することができるようになっ
た。
【0009】また、請求項2に係る発明によると、請求
項1に係る発明の効果を発揮するとともに、部品の兼用
により構造の簡素化と製作費の低減を図ることができる
実用上の効果が高いものとなる。
【0010】
【実施例】図1に自脱型コンバインに搭載される脱穀装
置の縦断側面が示されている。この脱穀装置は、図示し
ない刈取り前処理部から搬送されてきた穀稈を横倒れ姿
勢で後方に挟持搬送するフィードチェーン1、扱室2、
扱室内に前後水平に軸支されて駆動される扱胴3、扱室
下部に沿って配備された樹脂製の受網4、扱室下方に設
けられた揺動選別機構S、選別風供給用の唐箕5、扱室
終端の送塵口6からの処理物をほぐすように横水平に軸
支された回転処理胴7、排塵ブロア8、1番回収部9、
2番回収部10、等を備えている。
【0011】前記揺動選別機構Sは、脱穀装置の左右側
板に取付けた前部ガイド11に沿って前後動可能に支持
されるとともに、偏心クランク機構12によって後部か
ら揺動駆動される揺動選別ケース13に、受網4から漏
下してきた処理物を受けるグレンパン14、これの後端
に引き続いて設けられた開度調節可能なチャフシーブ1
5、チャフシーブ15の前部下方に配備されたグレンパ
ン16、その終端に続く1番物漏下用のグレンシーブ1
7、チャフシーブ15の終端に続くストローラック1
8、等を装備して構成されており、受網4から漏下して
きた処理物、および、送塵口6からの処理物を揺動選別
ケース13で受け止めて後方に揺動移送しながら篩い選
別および風選別し、1番物(穀粒)を1番回収部9に回
収して機外のグレンタンクに送り出し、また、枝付き穀
粒などの2番物を2番回収部10に回収した後、揺動選
別ケース13上に還元するようになっている。また、揺
動選別ケース13上の処理物量の検知に基づいてチャフ
シーブ15の開度が自動的に調節制御されるようになっ
ている。
【0012】以上の構成は従来と特に変わるところはな
く、本発明では以下に示す構成が付加されている。つま
り、前記グレンシーブ17の下方に形成された選別風路
F中に、補助選別機構20が装備されている。この補助
選別機構20は、左右の側壁21aとこれらを繋ぐ後壁
21bとを備えた平面形状コの字状の枠体21に、前記
グレンシーブ17を漏下してきた処理物に作用する補助
シーブ22を取付けて構成されたものであり、この補助
シーブ22がグレンシーブ17と略平行となる姿勢で、
枠体21の左右の側壁21aが揺動選別ケース13の左
右側壁13aにボルト連結され、揺動選別ケース13が
この枠体21によって補強されている。
【0013】前記補助シーブ22は、直径が約2mmの
丸鋼線材からなる桟部材22aを前後方向に約15mm
のピッチで左右水平に架設したものであり、グレンシー
ブ17から漏下してきた処理物を一旦受け止め、絡まっ
たワラ屑類をほぐして選別風路Fに放出することで、ほ
ぐされたワラ屑類が容易に唐箕6からの選別風で飛ばさ
れて後方に送られるようになっている。
【0014】なお、前記桟部材22aは、枠体21にお
ける左右側壁21aに形成した取付け孔21cにその両
端が差し込み保持されるとともに、側壁21aの外側面
に着脱自在に取付けた支持板23で抜け止めされてお
り、桟部材22aを適当に間引くことで補助シーブ22
の漏下目合いを変更することが可能となっている。
【0015】また、枠体21の左右の側壁21aと揺動
選別ケース13の左右側壁13aとの各連結部が上下の
長孔連結構造になっており、各連結部の上下調節によっ
て、グレンシーブ17と補助シーブ22との間隔を平行
に変更調節したり、グレンシーブ17と補助シーブ22
とのなす角度を変更調節することが可能である。
【0016】また、前記枠体21の後壁21bに、1番
物流下案内用シート24の後端が取付けられ、シート前
部が1番回収部9の流下案内面に載せ付けられている。
【0017】〔別実施例〕前記補助シーブ22の構成は
上記構成に限られるものではなく、例えば、金属線を編
んで構成したクリンプ網を利用してもよい。また、枠体
21を揺動選別ケース13に対して前後に位置調節可能
に連結してもよい。
【0018】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱穀装置の縦断側面図
【図2】補助選別機構の側面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】要部の分解斜視図
【符号の説明】
5 唐箕 13 揺動選別ケース 17 グレンシーブ 21 枠体 21a 側壁 21b 後壁 22 補助シーブ 23 1番物流下案内用シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動選別ケース(13)に取付けた1番
    物漏下用のグレンシーブ(17)の下方に、唐箕(5)
    からの選別風が供給される選別風路(F)を形成した脱
    穀装置の揺動選別機構において、 左右の側壁(21a)とこれらを繋ぐ後壁(21b)と
    を備えた平面形状コの字状の枠体(21)に、前記グレ
    ンシーブ(17)を漏下してきた処理物に作用する補助
    シーブ(22)を取付け、この補助シーブ(22)が前
    記グレンシーブ(17)と略平行となる姿勢で、前記枠
    体(21)の左右の側壁(21a)を前記揺動選別ケー
    ス(13)の左右側壁(13a)に連結してある脱穀装
    置の揺動選別機構。
  2. 【請求項2】 前記枠体(21)の後壁(21b)に、
    1番物流下案内用シート(23)の後端を取付けてある
    請求項1記載の脱穀装置の揺動選別機構。
JP18698994A 1994-08-09 1994-08-09 脱穀装置の揺動選別機構 Expired - Fee Related JP2949037B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021023105A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 株式会社クボタ 脱穀装置

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