JPH08509536A - 自動車用ステアリングナックル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ホイールサスペンションに取付可能に形成されたキャリア部材（１）を具備し、フローティングディスクブレーキ及びホイール軸受（２１）を担持し、回転可能に設けられたホイール軸（２３）が、駆動用の定速ジョイント及びブレーキディスク（８）取付用のフランジ（２５）を有するホイール軸（２３）を有する自動車の駆動ホイール用ステアリングナックル装置において、個々の部品点数，重量及び組立ての複雑さ軽減する。本発明によれば，ディスクブレーキ及びホイール軸（２３）と一緒のホイール軸受（２１）、フランジ（２５）、ブレーキディスク（８）、及び定速ジョイント部のシェル状部（２４）を有するキャリア部材（１）が、自動車の最終組立て時，予め組立てられたユニットとしてホイールサスペンションに取付けることができるモジュールを形成する用に結合されている。上記キャリア部材（１）が、好ましくは，ディスクブレーキのための支持アーム（４，５）、ホイールサスペンションのための固定部（１５，１６）及びステアリングのためのレバー（１９）と一体に形成される一方、他方では，ホイール軸受（２１）の径方向内側のリング（２２）、定速ジョイント部のシェル状部（２４）及びブレーキディスクを取付けるフランジ（２５）が、ホイール軸（２３）と一体に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車用ステアリングナックル装置 本発明は請求項１の前提部分の構成による自動車用ステアリングナックル装置 に関する。 一般的なステアリングナックル装置は、例えば独国特許出願Ｎｏ．３０４４１ ８５に開示されている。この従来のステアリングナックル装置は、相当な取付け 手間をかけて互いに連結しなければならない多数の個別部材からなっており、又 ，別の構成部材が連結手段として必要とされる。このことは製造コストだけでな くステアリングナックルの重量も増大する。 さらに，車両の最終組立ての複雑さを最大限に縮小することが試みられてきた 。何故ならディスクブレーキや駆動ホイール対する定速ジョイントが、自動車の ホイールサスペンションに，ステアリングナックル装置のキャリア部材を取付け た後に，さらに取付けねばならないということは不利であると考えられていた。 本発明の目的は、通常タイプのステアリングナックル装置を、重量軽減及び簡 便な組立てを達成し得るように改良することにあり、そして特に，自動車におけ る最終組立ての複雑さを軽減することを意図するものである。 本発明の目的は請求項１の特徴部分の構成により達成される。本発明によるス テアリングナックルアセンブリにおける大部分の部材は、既に前組立てされ、下 請供給者から自動車 メーカにユニットとして供給されるモジュールを形成するように結合される。車 両の最終組立てに際し，前組立てされたユニットをホイールサスペンションに取 付けるための数少ない作業を要するに過ぎない。 本発明によるステアリングナックルアセンブリにおいて特に部材点数及び重量 の軽減するための好適な実施例は、従属請求項に示されている。 請求項２による好適な実施例において，浮動型キャリパーディスクブレーキの 支持アームは、ステアリングナックルアセンブリのキャリア部材にワンピースで 一体に構成されている。これによって，支持アームをキャリア部材に取付けるた めの手間、及びねじ締付に要する手間を取り除く。ブレーキキャリアの全機能は キャリア部材に組み込まれており、請求項３によれば，フローティングキャリパ は支持アームに移動可能にガイドされている。 請求項４による好適な実施例において，ホイール軸受の径方向外側のリングは キャリア部材に押し込みによって取付けられる。固定するための装備を別途に要 しない。その他の好適な手段として請求項５に示されており、それにはホイール 軸受の径方向内側のリングが回転軸部材と一体に形成されている。 軸部材の構成を簡素化するための好適な展望が、請求項６及び７に示されてお り、定速ジョイント或いはブレーキディスクの取付け用フランジの一部が，ホイ ール軸と一体的に形成されている。 キャリア部材の好適な実施例が請求項８乃至１２に示されており、キャリア部 材の一つ或いは複数の固定部分、或いは操向ホイールの場合は操行用レバーが設 けられており、好ましくはキャリア部材と一体に形成される。請求項１２におい ては，鋳造のごとき簡単で低コストな手段でキャリア部材を形成することを提案 している。 本発明の一実施例を図面を参照してより詳細に述べる。 図面において， 第１図は浮動型キャリパーディスクブレーキである本発明によるステアリングナ ックルアセンブリのキャスティングの一部断面図、第２図は第１図のＡ方向にお けるキャスティングの部分図、第３図は回転部材及びホイールリムを含むすでに 組立てられたステアリングナックルアセンブリの、第１図におけるＢ−Ｂ線に沿 う主要部分の断面図である。 第１図は実質的に環状のセンター部２及びセンターボア３を有するキャリア部 材１を示す。２つのの支持アーム４，５が、最初はセンター部２から破線で示す ブレーキディスク８の外側縁部まで，径方向外方に延出し、この領域で方向を変 え、ブレーキディスク８の縁部を越えて軸方向に突出するガイド部６，７を有す る。 ブレーキディスク８の両側に配置されたブレーキパッド９，１０は、上記ガイ ド部６，７上を軸回りでスライド可能にガイドされる。第３図に明示されるよう に，フローティングキャリパー１１はキャリア部材１に２つのピンガイド１２に よって取付けられており、又，軸方向にスライド可能に案内支 持されている。フローティングキャリパー１１はブレーキディスク８の外側縁部 及び２つの挟み式のブレーキパッド９，１０を跨いでいる。軸方向内側に，ブレ ーキピストン１４を有するブレーキシリンダ１３が配置され、ブレーキ適用時， 内側のブレーキパッド９上に直接作動する。上記ブレーキパッド９がブレーキデ ィスク８に押圧される時，フローティングキャリパ１１は、反作用力によりピン ガイド１２を介して外側のブレーキパッド１０がブレーキディスク８の他側に押 圧されるまで移動する。ブレーキパッド９，１０の適用に要する締付力はフロー ティングキャリパ１１から伝達される。摩擦によるブレーキ作動中，増大する円 周方向の力は、ブレーキパッド９，１０から直接支持アーム４，５のガイド部６ ，７に伝達される。 キャリア部材１は２つの大きさの異なる固定部１５，１６を有し、これらはセ ンター部２から膨出し、実質的に反対方向に延出している。各固定部１５，１６ はホイールサスペンションに取付けるためのアイレット１７，１８を有し、大き な固定部６の大きなアイレット１８だけが第２図に示されている。さらにキャリ ア部材１はレバー１９を有し、センター部２に始まり，ブレーキディスクから径 方向に離間するように延出し、車両のステアリングリンクに結合するように意図 されている。 キャリア部材１は単独の鋳造により造られ、支持アーム４，５、固定部１５， １６及びレバー１９は上記固定部２と一体に形成されている。 ホイール軸受２１の外側リング２０はキャリア部材１のセンターボア３内に押 し込まれている。ホイール軸受２１の内側リング２２はホイール軸２３と一体に 形成されている。定速ジョイント部のシェル状部２４はホイール軸２３の内側に 一体に形成されており、ホイール軸を介して駆動軸（図示せず）により駆動され る。最後に，ブレーキディスク８及びホイールリム２６を取付けるフランジ２５ はホイール軸２３と一体に形成される。 かくして回転可能に設けられ、一体をなすホイール軸部は、ホイール軸，ホイ ール軸受２１の内側リング２２，定速ジョイント部のシェル状部及びブレーキデ ィスク８とホイールリム２６の機能を奏する。有利なことに，これは各要素の結 合及び上記機能を奏する部材を結合するに要する手間を取り除くことができる。 ねじ孔２７を有するフランジ２５は、その中にホイールラグボルト２８がねじ 込まれており、ホイールリム２６及びブレーキディスク８の両者をフランジ２５ に連結する働きをする。 特に，キャリア部材１及び結合構成部材としてのホイール軸２３の構成は、ス テアリング軸組立体の重量を都合良く軽くし、かつ製造を低コストで行い得るよ うにする。本発明において，特別な利点は、ディスクブレーキ１１及びホイール 軸２３を伴うホイール軸受２１を有するキャリア部材１が、フランジ２５及びシ ェル状部２４及びブレーキディスク８を具備し、自動車の最終的な組み立てのた めに，予め組立てら れたユニットとして提供されるモジュールを形成するように結合されていること によって達成される。この場合，モジュールの組立てに要する全ての作業は、下 請供給者のプラントにおいて遂行することができ、従って最終的な組立てに要す る手間と装備を最小なものとする効果がある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バイラー、ロルフ ドイツ連邦共和国、65817 エップシュタ イン、ツム・コールバルトフェルト 20 【要約の続き】 径方向内側のリング（２２）、定速ジョイント部のシェ ル状部（２４）及びブレーキディスクを取付けるフラン ジ（２５）が、ホイール軸（２３）と一体に形成されて いる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ホイールサスペンションに取付可能に形成されたキャリア部材（１）を有 し、フローティングディスクブレーキ及び回転可能に設けられ，駆動用の定速ジ ョイント及びブレーキディスク（８）の取付用のフランジ（２５）を有するホイ ール軸（２３）を担持する自動車の駆動ホイール用ステアリングナックル装置に おいて、ディスクブレーキ及びホイール軸（２３）と一緒のホイール軸受（２１ ）、フランジ（２５）、ブレーキディスク（８）、及び定速ジョイントのシェル 状部（２４）を有するキャリア部材（１）が、予め組立てられたユニットとして ，自動車の最終組立て時にホイールサスペンションに取付け可能になっているこ とを特徴とするステアリングナックル装置。 ２． 前記キャリア部材（１）が、２つの一体に形成された支持アーム（４，５ ）を有し、それらはガイド部（６，７）を有しており、ブレーキディスク（８） の外側縁部を跨ぎ、その上にディスクブレーキのブレーキパッド（９，１０）が 支持され、かつ軸方向に移動可能にガイドされていることを特徴とする請求項１ に記載のステアリングナックル装置。 ３． フローティングキャリパ（１１）が、前記支持アーム（４，５）に軸方向 に対し移動可能にガイドされ、好ましくは２つのピンガイド（１２）によってガ イドされていることを特徴とする請求項２に記載のステアリングナックル装置。 ４． ホイール軸受（２１）の径方向外側のリング（２０） が、キャリア部材（１）のセンターボア（３）内に押し込まれていることを特徴 とする前記請求項の何れか１つに記載のステアリングナックル装置。 ５． ホイール軸受（２１）の径方向内側のリング（２２）が、ホイール軸（２ ３）と一体に形成されていることを特徴とする前記請求項の何れか１つに記載の ステアリングナックル装置。 ６． 定速ジョイント部のシェル状部（２４）が、ホイール軸（２３）と一体に 形成されていることを特徴とする請求項５に記載のステアリングナックル装置。 ７． ブレーキディスク（８）を取付けるためのフランジ（２５）が、ホイール 軸（２３）に一体に形成され、上記フランジ（２５）が好ましくはねじ孔（２７ ）を有し、好ましくはホイールラグボルト（２８）により固定されたブレーキデ ィスク（８）を有することを特徴とする請求項５又は６に記載のステアリングナ ックル装置。 ８． 前記キャリア部材（１）が、ホイールサスペンションに取付けるためのア イレット（１７，１８）を有する少なくとも１つの固定部（１５，１６）を具備 することを特徴とする前記請求項の何れか１つに記載のステアリングナックル装 置。 ９． 前記固定部（１５，１６）が、キャリア部材（１）と一体に形成されてい ることを特徴とする請求項８に記載のステアリングナックル装置。 １０．前記キャリア部材（１）が、車両ホイールにおけるス テアリングのためのレバー（１９）を有することを特徴とする前記請求項の何れ か１つに記載のステアリングナックル装置。 １１．前記レバー（１９）が、キャリア部材（１）と一体に形成されていること を特徴とする請求項１０に記載のステアリングナックル装置。 １２．前記キャリア部材（１）が、１つの鋳造体からなり、その上にディスクブ レーキ用の支持アーム（４，５）、ホイールサスペンション用の固定部（１５， １６）、及びステアリング用のレバー（１９）が一体に形成されていることを特 徴とする請求項１に記載のステアリング装置。