JPH08503480A - 化粧品組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 剥脱性化粧品組成物は不溶固体粒状剥脱性物質を含み、該物質の粒子は、組成物の使用条件下においては脆い。適当な剥脱性物質は特定の凝集増粘シリカである。該組成物は頭皮及び毛髪のトリートメント用に特に有用であり、該物質はその脆砕性のために望ましくないざらざら感が全く残らない。

Description

【発明の詳細な説明】 化粧品組成物 本発明は、化粧品組成物、特に毛髪及び頭皮、又は身体に使用するための剥脱 性組成物に関する。 従来の剥脱性化粧品組成物は一般に「フェイシャルスクラブ」として知られて おり、主に顔に用いられている。そのような組成物は、剥離により、皮膚表面か ら死んでいるか又は不要な細胞を除去し得る。本明細書全体にわたり「剥脱」と いう用語は、この剥離作用と皮膚又は頭皮のマッサージとを含む。 公知の組成物の剥脱特性は組成物内部に懸濁された固体研摩材粒子によって与 えられる。公知の表皮剥脱性組成物に用いられている２種の公知の粒手状研摩材 は炭酸カルシウムとアプリコット種子の内果皮である。必要な剥離特性を具備す るために、粒子は一般に40μ以上の粒度を有し、固体であり且つ比較的密度が高 く、従って、それらは一般にある種の懸濁系と共に用いられる。 これら公知の剥脱性組成物を、頭皮に使用する、即ち、シャンプー又は他のヘ アケア製品として用いるための適用性を研究している間に、懸濁研摩材粒子に固 有の永久的な ざらざら感が、美容において受け入れ難い望ましくない製品を生み出すことが見 いだされた。 一方、飽和条件下において不溶であるが、水で希釈すると溶解する公知の研摩 材、例えば、硫酸カリウムは、シャンプー組成物から送出されるとその剥離作用 は一時的なので実際の剥脱／マッサージ有用性が著しく限定される。 従って、良好な剥脱又はマッサージ特性を有しながら、従来技術の懸濁研摩材 粒子に固有のざらざら感を回避する、特に頭皮への使用を目的とした剥脱／マッ サージ性化粧品の形態を案出することが本発明の目的である。 驚くべきことには、上記の目的は、剥脱／マッサージ性物質として、組成物の 使用条件下においては脆い研摩材粒子を用いることにより達成し得ることが見い だされた。 本発明により、粒状の剥脱又はマッサージ性物質を含む剥脱又はマッサージ性 化粧品組成物が提供され、該組成物は、該物質の粒子が組成物の使用条件下にお いては脆いことを特徴とする。 本発明の組成物は、ヘアケア組成物の形態で用いられる場合、頭皮に剥脱又は マッサージ効果を与えることのみならず、スタイリング又はコンディショニング のために毛髪 に付着した樹脂又は他のヘア化粧品物質のような材料を毛髪から除去する助けを することにおいて有用である。 本発明を以下に詳細に説明する。 本発明の剥脱／マッサージ性組成物は、上記のように通常の剥脱性製品では満 足が得られない頭皮への使用には特に魅力的であるが、本発明の剥脱／マッサー ジ性組成物はまた皮膚にも用いることができ、この使用においては一時的なざら ざら感の効果を利用することも可能である。 本発明によれば、シャンプー又はコンディショナーのような化粧品組成物を頭 皮にマッサージするか、又はフェイス若しくはボディーシャンプーを指で皮膚に すり込む（isworked on the skin）際に発生する剪断力及び圧潰力は、一定時間 後に、好ましくは短時間後に剥脱／マッサージ性物質の粒子を分裂させるに十分 であり、それによって、使用者がざらざら感を感じることが無くなる。 剥脱／マッサージ性物質の粒子が配合されている組成物の通常の使用状態にお いて発生する剪断力及び／又は圧潰力下の上限近くにおいて該粒子が脆いことが 好ましい。そのような状態においていずれの特定の位置で発生する剪断力や圧潰 力は絶えず変動しており、且つ最大に達するのは ほんの稀にしか過ぎないであろうから、これは、粒子の分裂の開始を遅らせる効 果があり、そのために、粒子が元のままに保たれ、最大の効果をもってその剥脱 ／マッサージ機能を遂行し得る、使用状態における始めの一時期が存在する。従 って、組成物の剥脱／マッサージ力はある程度粒子の物理的強度によって制御さ れ得る。 しかしより一般的には、剥脱／マッサージ性粒子はそれを配合した組成物の使 用状態下に通常発生する剪断力及び／又は圧潰力の範囲内でのみ脆ければ十分で ありそうに思われる。というのは、特定の位置で使用時間に亘って発生する剪断 力や圧潰力はかなり変動し得るので、少なくとも粒子の一部はその剥脱／マッサ ージ機能を満足すべき程度に遂行させるに十分な程長い間元のままに保たれ得る からである。 粒子の平均圧壊強さを調節することにより粒子の分解時間を設計することが可 能である。これは、特定の粒状物質を選択するか、又は以下にさらに説明するよ うに製造工程の間に構造改質を行うことにより実行可能である。使用中に粒子の 触知性が失われるということは、十分なマッサージ又はすり込みが行われたこと が触覚で判るというさらな る利点を与え得るものであり、それによって良好な製品の使用及び効果が促進さ れる。 粒子強度は、単一の粒子の圧潰強さとして測定するか又は一軸限定圧縮法（un iaxially confined compaction techniques）によって計測可能である。後者の 方法において、平均粒子強度は、Power Tech．（1970/71），4，61-68，“Some considerations on powder compression equations”， eとKawakitaの関係式で表すことができる。 約５〜約40MPa（50％相対湿度及び294Kで）の範囲、よ 強度を示す粒子が本発明における使用に好適であることが見いだされた。下限は 化粧品組成物の製造に用いられる方法により設定されるが、加工の間に凝集塊が 有意な程度には破壊されないということが重要である。上限は組成物の意図され た使用の間に通常発生する圧潰力により設定される。凝集塊が使用中に満足でき る程度に粉砕され分解するには、上限はこれらの力を下廻る必要がある。 物質の粒度は、頭皮又は皮膚に十分な剥脱効果を与える ように選択する。粒度は、約0.03〜約3mmの範囲が好ましく、約0.05〜約2mmの範 囲であればなお好ましく、約0.1〜約１mmの範囲が最も好ましい。 剥脱性粒子が剪断力及び圧潰力の作用下に分裂したときに得られる平均粒度（ 直径）は典型的には約40μ未満であろう。そのような低い粒度を有する粒子はざ らざらした感じを与えない。 本発明に用いられる物質は、剥脱機能を果たすに十分な硬度を有しながら、脆 砕性を示し且つこれらの粒子が混和される組成物の通常の使用条件下において粒 子が分裂し得る構造を有するいずれの物質であってもよい。 適当な物質には、特定のシリカ、アルミナ及び剥離特性を有する他の結晶性又 は無定形物質が含まれる。特に好ましいのは、特定の無定形シリカであり、その ような物質は通常不活性であり、従って安全性については殆ど又は全く問題がな い。 本発明における使用に好適な１種の好ましい粒状剥脱性物質は、Sident 22S（ Degussa社製）という商標で販売されている増粘シリカ由来の構造的に改質され たシリカである。他の適当なシリカには、Zeosyl 200（Zeofinn社製）、 Sorbosil TC 15（Crosfield Chemicals社製）、Tixosil 333（Rhone-Poulenc社 製）、Silox 15X（W． R． Grace社製）が含まれる。 本発明に使用するために、これら市販の粒状シリカを、予備凝集、例えば湿気 に暴露し、次いで乾燥することにより構造的に改質してよい。 これらの無定形シリカをこのような方法で予備凝集するのに好適にする特性は 、それらが、典型的には約0.01〜0.2μの範囲、より一般的には約0.01〜0.1μの 範囲、最も典型的には約0.05μの極めて小さい一次粒子の粒度と、典型的には約 １〜３cm³g^-1の範囲、より一般的には約２cm³g^-1の領域（水銀多孔度測定法及び BET窒素吸着法により測定して）の高い細孔容積とを有していることにある。例 えば窒素吸着法により測定される表面積は、約100〜約300m²g^-1の範囲が好まし く、約250m²g^-1がより好ましい。 凝集シリカ粒子は、多孔質であるために、着色顔料のような物質又はふけ止め 活性成分のような美容若しくは医薬活性成分の送出媒体として作用することが可 能である。そのような粒状ふけ止め活性成分の１種は、ピリチオン亜鉛である。 このようにして混和し得る他の物質には、クエン 酸亜鉛、抗菌剤並びに芳香剤及び香味剤がある。そのような物質は慣用技術によ り脆い物質の細孔内に導入され得、組成物の使用中に粒子が分裂し、組成物から 頭皮及び毛髪又は皮膚上に放出される。 水を用いて凝集し、このように形成された改質構造を引き続いて乾燥すること により、かなり大きな粒度を有する粒子が生成するが、該粒子は比較的低い剪断 力下に容易に粉々になり、小さな構成部分に分裂する。 上記のような構造的に改質された粒状研摩材の適当な工業用形成法には、適量 の水又は他の揮発性液体で湿らせた粒状物質を噴霧乾燥する方法、顆粒形態の固 体洗剤の製造に用いられているものと同様な顆粒化法及び加圧圧縮法が含まれる 。そのような方法は周知のものである。本発明の説明のみの目的で、以下に一つ の好適な方法を示す。 約1,000cm³のSident 22Sを二枚羽根高速混合機に入れる。次いでモーターを運 転しながら、シリカが遊離浮遊粉末から凝集粒子に変化する臨界点に達するまで 水を加える。所要水量は、シリカの初期含湿量に応じて変える。典型的には、1, 000cm³のSident 22Sに対して水約170〜約240cm³の範囲であってよい。次いで凝 集した粒子を乾燥する。 本発明の剥脱性化粧品組成物において、粒状物質の量は、例えば、所望の最終 製品の物理的形態に応じて広範囲にわたって変化させてよい。 粒状物質は液体組成物中に懸濁しているのが好ましい。固体と液体の比率及び 液相の粘度を適宜に調整することにより、組成物は濃厚なペースト又はゲルと低 粘度の液体との間の任意の物理的形態をとることが可能である。 本発明の好ましい組成物においては、粒状物質はベース組成物に不溶である。 ここで「不溶」とは、組成物の使用条件下の固体粒子の脆砕性、従ってその剥脱 機能遂行能に悪影響を与えないような、周囲温度で固体粒子が組成物に溶解され ずに保たれるか又は実質的に溶解しない程度の十分低い溶解度を有することを意 味する。粒状物質はまた、組成物が用いられる一般により水性の環境においても 不溶であることが好ましい。 本発明の好ましい実施態様において、粒状物質は、組成物中に約1〜約99重量 ％の範囲、より好ましくは約2〜約60重量％の範囲、さらに好ましくは約3〜約40 重量％の範囲の量で存在する。液体組成物においては、約3〜約40重量％の量が 特に好適である。 本発明の剥脱性化粧品組成物は、以下に説明するように、意図する製品の最終 用途に応じて１種以上の追加成分を含んでいてよい。 洗浄組成物はさらに、好ましくはアニオン性、非イオン性、両性及び双性イオ ン界面活性剤並びにそれらの混合物から選択される１種以上の界面活性剤を含む のが好ましい。上記の溶解度基準を満たしていれば、いずれの界面活性剤又は界 面活性剤混合物を用いることも可能である。 界面活性剤は、本発明の化粧品組成物中に、約1〜約50重量％の範囲、好まし くは約2〜約30重量％の範囲の総量で存在してよい。 水は、本発明の組成物の他の好ましい成分であり、約10〜約90重量％の範囲、 好ましくは約20〜約80重量％の範囲、より好ましくは約40〜約75重量％の範囲の 量で存在してよい。 本発明の組成物において、粒状物質を組成物全体に安定に分散された状態にす るためには、１種以上の増粘剤又は懸濁剤を含むのが特に好ましい。 一つの好ましい懸濁法は、組成物中で界面活性剤ラメラ相を形成することによ るものであり、該方法において剥脱 性物質の粒子は、組成物中で沈殿が防止され、懸濁状態に保たれる。 ラメラ界面活性剤相の形成に適当な電解質には、水溶性アルカリ金属又はアン モニウム塩、例えば、塩化物、硫酸塩又はクエン酸塩が含まれる。 他の好ましい懸濁法は、膨潤性粘土を用いて、重力下に物質から粒子が沈殿す るのを防止する規則的な網目状構造を形成することによる。適当な膨潤性粘土に は、例えば、Laponite （Laporte社製）がある。 他の適当な懸濁剤は当該分野において周知であり、例えば、ポリアクリル酸、 アクリル酸のコポリマー及び架橋ポリマー、アクリル酸と疎水性モノマーとのコ ポリマー、カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとのコポリマー、アク リル酸とアクリル酸エステノとの架橋コポリマー、エチレングリコールのエステ ル又はポリエチレングリコールのエステル（例えば、それらの脂肪酸エステル） 、ヘテロ多糖類ガム、並びにナトリウムカルボキシメチルセルロースのような特 定のセルロース誘導体を含む。 ポリアクリル酸は、Carbopol 420，Carbopol 488又はCarbopol 943（Goodrich から）として市販されている。多官 能性剤と架橋したアクリル酸の適当なポリマーには、Carbopol 910、Carbopol 9 34、Carbopol 940及びCarbopol 941（Goodrichから）として市販されているもの が含まれる。 カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとの適当なコポリマーの例は、 Carbopol 1342（Goodrichから）である。アクリル酸とアクリル酸エステルとの 架橋ポリマーの適当な例としては、Pemulan PRI及びPemulan PR2がある。適当な ヘテロ多糖類ガムにはキサンタンガム及びグアガムが含まれる。 他の適当な懸濁剤は、化粧品組成物中で真珠光沢剤として機能する物質である 。 真珠光沢剤は、広範にわたる真珠光沢剤、例えば、Ｃ₁₆−Ｃ₂₂脂肪酸、脂肪酸 とアルコールとのＣ₁₆−Ｃ₂₂エステル及びアルキレングリコール単位のような要 素を含む脂肪酸のＣ₁₆−Ｃ₂₂エステルなどから選択してよい。より高いアルキレ ン鎖長のグリコールを用いてもよいが、適当なアルキレングリコール単位には、 エチレングリコール及びプロピレングリコールが含まれる。適当な高アルキレン 鎖長グリコールには、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールな どが含まれる。真珠光沢剤は１〜７個の エチレンオキシド単位を有するＣ₁₆−Ｃ₂₂脂肪酸のポリエチレングリコールモノ 又はジエステルから選択されるのが好ましい。 増粘剤又は懸濁剤は、単独又は２種以上のそのような物質の混合物として用い てよく、組成物の約0.1〜約60重量％の範囲の総量で、界面活性剤懸濁液の場合 には好ましくは約5〜約20％の範囲の量で、また膨潤性粘土懸濁液の場合には約0 .5〜約5％の範囲の量で、またポリマー懸濁液の場合には約0.1〜約5％の範囲の 量で存在してよい。 本発明の組成物は、毛髪又は皮膚用の化粧品組成物に通常存在する他の成分を 含んでいてよい。適当な追加成分には、１種以上のヘアコンディショニング剤、 例えば、カチオン界面活性剤、カチオンポリマー、揮発性シリコーン、非揮発性 シリコーン、少なくとも１個の長鎖のアルキル又はアルケニル基を有する第４級 アンモニウム塩、タンパク加水分解産物、４級化タンパク加水分解産物、香料、 不透明剤、着色剤、保存料、ふけ止め剤、皮膚湿潤剤、ハーブ及び植物エキス、 精油、タンパク質、ｐＨ調節剤、並びに抗菌剤が含まれる。 本発明の組成物に用いてよい他の任意成分には、従来技 術の剥脱性組成物に通常存在するような１種以上の通常の研摩材が含まれる。そ のような物質は、例えば特に強力な剥脱／マッサージ効果が必要とされる場合に 、例えば脆い粒状物質と組み合わせて剥脱及び／又はマッサージ効果を増大させ るために用いてよい。 本発明の組成物は通常の化粧品組成物、例えばフェイシャルスクラブの製造法 を用いて製造してよい。しかし懸濁が界面活性剤ラメラ相形成によって行われる 場合には、粒状物質が組成物中に首尾よく且つ安定に配合されるように、分散し ている粒子を安定化させるラメラ相を形成する前に粒状物質を組成物に混和する のが好ましい。あるいは、クリームとかペーストの場合には、ベース成分を混合 し、増粘剤又は懸濁剤を用いる場合には、ベース成分にそれらを添加して混ぜ合 わせてベース組成物を調製し、次いで予備形成された粒状物質を低剪断下でこれ に混合して製造してよい。 本発明の組成物の製造においては、全ての混合を、脆い粒状物質が粒子の多く を粉砕するのに十分な程大きな応力をその粒状物質が受けない程度の低い剪断下 に行うことが重要である。 好ましい組成物用の好ましい製造法は下記の段階からなる。 （ａ）塩又は他のラメラ相形成成分を加熱せずに水に溶解する段階、 （ｂ）保存料、酸化防止剤をもし用いる場合には、これらを添加する段階、 （ｃ）粒状物質を混ぜ合わせながら添加する段階、 （ｄ）界面活性剤を添加する段階、 （ｅ）他の残りの任意成分、例えば、不透明剤、真珠光沢剤、着色剤、香料など を添加する段階、 （ｆ）最後に、助界面活性剤（例えば、ベタイン）を添加する段階。 しかし、懸濁が膨潤性粘土により形成される網目状構造を構成することにより 行われる場合には、先ず粘土ゾルを製造し、次いでゲル化又はエアレーション処 理せずに界面活性剤と粒状物質を添加して安定な製品を形成する必要がある。 従って、これに関連した好ましい製造法は以下の段階からなる。 （ａ）膨潤粘土を激しく撹拌しながら予熱した水に導入し てゾルを製造し、さます段階、 （ｂ）高剪断応力混合装置を用いて界面活性剤を希釈する段階、 （ｃ）ゾルと水を混合する段階、 （ｄ）界面活性剤を添加する段階、 （ｅ）粒状物質を混合しながら添加する段階、 （ｆ）保存料及び他の残りの任意成分、例えば、不透明剤、真珠光沢剤、着色剤 、香料などを添加する段階、 （ｇ）助界面活性剤を添加する段階、 （ｈ）最後に、必要なら塩を添加して粘度を調節する段階。 本発明の剥脱性化粧品組成物は通常の剥脱性組成物と同様な方法で用いてよい 。頭皮に用いられる場合には、組成物は通常のシャンプー又はコンディショナー と同じように用いてよい。即ち、適量の組成物を湿っているか又は洗った毛髪に 塗布し、頭部を組成物でマッサージして、頭部表皮を剥脱し、毛髪を洗浄する。 粒状物質は、その脆砕性のために、使用者が経験するざらざら感はすぐに消え、 そのために、粒状物質が一旦その剥脱機能を発揮したら、必要に応じ組成物中の 他の成分による１種以上の利点を更に得るために組成物をさらにマッサージする か又はすり込むた めに用いることが可能である。 下記の非限定的実施例により本発明をさらに説明する。実施例１（シャンプー） 成分 重量％ ナトリウムラウリルエーテルスルフェート 2E0 12.0 ココアミドプロピルベタイン 2.0 Cyclomide CD⁽¹⁾ 1.0 粒状物質（100 - 1000μ） 5.0 塩化ナトリウム 14.0 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量⁽¹⁾ 椰子油ジエタノールアミド（Cycloから）実施例２（シャンプー） 成分 重量％ アンモニウムラウリルスルフェート 12.0 ラウリルベタイン 4.0 粒状物質（500 - 700μ） 10.0 塩化ナトリウム 14.0 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量実施例３（シャンプー） 成分 重量％ ナトリウムラウリルエーテルスルフェート 3E0 14.0 ココアミドベタイン 2.0 粒状物質（700 - 1000μ） 5.0 Laponite XLS 1.5 塩化ナトリウム⁽²⁾ 1.0 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量⁽²⁾ 追加増粘剤 実施例１から３に用いられた粒状物質は、一次粒子の粒度が0.02〜0.04のSide nt 22Sであった。ふるいを用いて、テスト用の異なる粒度の分画を得た。他の適 当な「増粘」タイプのシリカ、例えば、Tixosil 333（Rhone-Poulenc）、Sorbos il TC15（Crosfield Chemicals）の一次粒子の粒度も0.01〜0.1μの範囲である 。これらの適当な物質はさらに、1.5cm³g^-1より大きな細孔容積及び150g/100gよ り大きなあまに油吸収度（Linseed Oil Absorptions）を有することを特徴とし ている。 使用した凝集粒子の脆砕性をテストするために、実施例１に従って配合し、粒 度500 - 700μの凝集塊0.05g（5w/w%ドライ）を含有するシャンプー1.0gで毛髪1 0gを手で30秒間洗った。毛髪をすすぎ、目の大きさが250μのふるいに毛髪試料 の全てのすすぎ水を通過させた。保持された粒子を 50℃で乾燥して恒量にした。同じテストを３回行った。洗浄後の250μより大き な粒子の平均重量は0.003gであり、これは、これらの条件下に凝集塊の95％が分 解したことを示している。 本発明のシャンプーで洗浄した頭皮を通常の非剥脱性シャンプーで洗浄した頭 皮の他の半分と比較してビデオレコーディングした。剥脱性シャンプーは、皮膚 の表層をより多く除去することが示された。実施例４（シャンプー） 成分 重量％ ナトリウムラウリルスルフェート 2E0 12.0 ココアミドベタイン 2.0 Cyclomido CD 1.0 粒状物質（500 - 700μ） 10.0 Ｌａｐｏｎｉｔｅ ＸＬＳ 1.5 Ｋｅｌｚａｎ Ｓ 0.2 塩化ナトリウム⁽³⁾ 1.0 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量⁽³⁾ 追加増粘剤実施例５（シャワーゲル） 成分 重量％ Ｇｅｎｏｐｏｌ ＺＲＯ⁽⁴⁾ 11.7 ココアミドプロピルベタイン 1.8 粒状物質（100 - 500μ） 10.00 Ｌａｐｏｎｉｔｅ ＸＬＳ 1.35 塩化ナトリウム 1.15 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量⁽⁴⁾ ナトリウムラウリルエーテルスルフェート 3E0 （Hoechstから）実施例６（シャワーゲル） 成分 重量％ Genopol ZRO⁽⁴⁾ 11.3 ココァミドプロピルベタイン 1.8 粒状物質（100 - 500μ） 5.0 Sorbosil TC 15⁽⁵⁾ 8.0 塩化ナトリウム 13.0 不透明剤⁽⁶⁾ 1.0 香料、着色剤、保存料 十分量 水 100％までの量⁽⁵⁾ 増粘剤⁽⁶⁾ 例えば、エチレングリコールジアステレート実施例７（ふけ止めシャンプー） ふけ止め粒子が凝集塊に有益に取り込まれてシャンプーから送出され得るかを 検査するテストを行った。シャンプ ーベースは実施例１に用いられたものと同一であり、シリカは実施例２に用いら れたものと同一であった。シリカとふけ止め粒子の比率は10：1であった。ふけ 止め粒子の90％が20メッシュふるい（841μ ASTM E-11-61）を通過した。剥脱 性粒子がシャンプー中５％及び10％になる量で凝集塊を用いた。ヒトの毛髪をシ ャンプーで洗浄した。凝集塊を用いることにより、ふけ止め活性成分を頭皮及び 毛髪の基部を標的にして送出することが可能になる。不活性シリカ顆粒内に混和 することにより、比較的多量の潜在的に有害な物質、例えば、亜鉛ピリチオンを シャンプーから送出することが可能になる。剥脱剤はまた、取り除かなければ毛 包をふさいで活性成分の侵入を妨げる皮脂を部分的に取り除くことにより毛包に ふけ止め活性成分を送出する助けもする。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１０月１９日 【補正内容】 一方、飽和条件下において不溶であるが、水で希釈すると溶解する公知の研摩 材、例えば、硫酸カリウムは、シャンプー組成物から送出されるとその剥離作用 は一時的なので実際の剥脱／マッサージ有用性は著しく限定される。さらに、日 本国特許要約書、第９巻、317号及びJP-A-60152407号（資生堂）には、洗浄効果 とマッサージ作用を有し且つ外用剤と予め水不溶性結合剤を用いて顆粒化した顆 粒とをブレンドすることにより使用後の満足感が改良された皮膚洗浄組成物が記 載されている。顆粒は、組成物の0.1〜50重量％の量で含まれてよく、その粒度 は0.05〜2.0mmの範囲であり、使用中に徐々に小さくなるようになっている。 従って、良好な剥脱又はマッサージ特性を有しながら、従来技術の懸濁研摩材 粒子に固有のざらざら感を回避し、特に頭皮に使用される剥脱／マッサージ性化 粧品の形態を案出することが本発明の目的である。 驚くべきことには、上記の目的は、剥脱／マッサージ性物質として組成物の使 用条件下では脆い研摩材粒子を用いて達成し得ることが見いだされた。 本発明により、粒状の剥脱又はマッサージ性物質を含む剥脱又はマッサージ性 化粧品組成物が提供され、該組成物 は、該物質の粒子が組成物の使用条件下では脆いことを特徴とする。 本発明の組成物は、ヘアケア組成物の形態で用いられる場合、頭皮に剥脱又は マッサージ効果を与えるのみならず、スタイリング又はコンディショニングのた めに毛髪に付着した樹脂又は他のヘア化粧品物質のような材料を毛髪から除去す る助けをする点で有用である。 請求の範囲 １．0.03〜3mmの範囲の粒度を有する粒状剥脱性物質を含む剥脱性組成物であっ て、該粒状物質が0.01〜0.2μの範囲の一次粒子の粒度を有する凝集シリカから なり、該凝集シリカは脆く且つ組成物の使用条件下に40μ未満の平均粒度を有す る粒子に分裂することを特徴とする前記剥脱性組成物。 ２．粒状物質が頭皮及び毛髪上における組成物の使用条件下において脆い、ヘア ケア組成物の形態にある請求項１に記載の化粧品組成物。 ３．粒状物質が50％相対湿度及び294Kで５〜40MPaの範囲 な）を有する請求項１又は２に記載の化粧品組成物。 ４．粒状物質が使用前も使用中も組成物に不溶である請求項１に記載の化粧品組 成物。 ５．アニオン性、非イオン性、両性及び双性イオン界面活性剤並びにそれらの混 合物から選択される１種以上の界面活性剤をさらに含む請求項１に記載の化粧品 組成物。 ６．１種以上の増粘剤又は懸濁剤をさらに含む請求項１に 記載の化粧品組成物。 ７．0.03〜3mmの範囲の粒度を有する粒状剥脱性物質を含む剥脱性組成物を頭皮 又は皮膚に塗布し、マッサージするか又はすり込むことからなる、頭皮又は皮膚 の表面から死んでいるか又は不要な細胞を除去する方法であって、該粒状物質が 脆く且つ組成物の使用条件下において40μ未満の平均粒度を有する粒子に分裂す ることを特徴とする前記方法。 ８．組成物の使用条件下において脆い粒子を含む粒状物質の化粧品組成物中での 剥脱性物質としての使用。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ドウソン，ピーター、レオナルド イギリス国、シー・エイチ・２・１・イ ー・エイ、チエスター、アプトン、リンク ス・ウエイ・６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．0.03〜3mmの範囲の粒度を有する粒状剥脱性物質を含む剥脱性組成物であっ て、該粒状物質が脆く且つ組成物の使用条件下に40μ未満の平均粒度を有する粒 子に分裂することを特徴とする前記剥脱組成物。 ２．粒状物質が頭皮及び毛髪上における組成物の使用条件下において脆い、ヘア ケア組成物の形態にある請求項１に記載の化粧品組成物。 ３．粒状物質が50％相対湿度及び294Kで５〜40MPaの範囲 な）を有する請求項１又は２に記載の化粧品組成物。 ４．粒子が40μ未満の粒子の凝集塊である請求項１に記載の化粧品組成物。 ５．粒状物質がシリカである請求項１に記載の化粧品組成物。 ６．粒状物質が使用前も使用中も組成物に不溶である請求項１に記載の化粧品組 成物。 ７．アニオン性、非イオン性、両性及び双性イオン界面活性剤並びにそれらの混 合物から選択される１種以上の界面 活性剤をさらに含む請求項１に記載の化粧品組成物。 ８．１種以上の増粘剤又は懸濁剤をさらに含む請求項１に記載の化粧品組成物。 ９．0.03〜3mmの範囲の粒度を有する粒状剥脱性物質を含む剥脱性組成物を頭皮 又は皮膚に塗布し、マッサージするか又はすり込むことからなる、頭皮又は皮膚 の表面から死んでいるか又は不要な細胞を除去する方法であって、該粒状物質が 脆く且つ組成物の使用条件下において40μ未満の平均粒度を有する粒子に分裂す ることを特徴とする前記方法。 １０．組成物の使用条件下において脆い粒子を含む粒状物質の化粧品組成物にお ける剥脱性物質としての使用。