JPH08500074A - 接着剤および／またはシーラント用のパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 空気および／または湿気に対して感受性を有し、流動可能な物質のためのパッケージならびにそのような物質を充填し排出する方法を開示する。パッケージは、充填および排出デバイスを汚さないための追加の丸いプレートを有しており、そして、均質なパッケージ材料を使用することによって、処分すべき廃棄物が減り、或いは材料の再利用がより容易になったりしている。

Description

【発明の詳細な説明】 接着剤および／またはシーラント用のパッケージ 本発明は、請求の範囲の前段（preamble）に記載のような接着剤および／また はシーラント用のパッケージ（pack,Verpackung、容器）、それらの使用ならび にそれらを充填および排出する（empty）方法に関する。 産業的レベルの使用者に対して、接着剤およびシーラントは、一般に金属製の ドラムまたは類似の大容量の容器に入れられて供給される。湿気および／または 空気によって硬化する一成分系接着剤用としては、これらのパッケージは空気お よび湿気の侵入を効果的に防止して、接着剤／シーラントの早すぎる（即ち、使 用前における）硬化または固化（curing or hardening）を防止しなければなら ない。空気および湿気に対するこの不浸透性は、パッケージの充填、移送、貯蔵 および排出の間中保証される必要がある。 ますます厳格になりつつある汚染を監制する法令を考慮すると、この種のパッ ケージは完全にまたは少なくとも部分的にリサイクル可能であることも必要とさ れる。水分硬化性および／または空気硬化性である接着剤／シーラントの場合に はこの要求を満足することが特に困難であって、それは、ペースト状または高粘 度の物質の場合、特に接着剤／シーラントを排出する最中またはその後、大気中 の水分が微量侵入することによって、ドラムの内側で部分的または完全な硬化を 生じさせることがあるからである。これは、ドラムの内側または底に強固に付着 し、ドラムの清浄化を行うことを不可能としないまでも困難にする被覆をしばし ば生じさせる。ドラムが廃物金属として利用される場合でさえも、固化した接着 剤／シーラント残物から問題となる燃焼生成物が生じうる。 ドイツ国特許（ＤＥ−Ｃ）第３６ ０５ ４２２号には、流動性物質用の容器 の充填および排出方法が記載されており、その物質は、その物質が浸透しない可 撓性の内側パッケージの中に入れられる。この内側パッケージは外側の移送容器 の寸法に適合しており、移送容器は一般に金属ドラムまたは封止される金属ペー ル（pail）缶容器である。この方法では、まず、適当な充填装置によって、ポッ ト 状の一時容器（temporary container）の中で袋状の内側パッケージに流動性物 質を充填する。一時容器の寸法は、実際の移送容器の対応する内側寸法よりも幾 分小さい。続いて、剛性のカバー・プレートを物質の表面に位置させて、内側パ ッケージの上方端部においてエッジ部分を互いに折り重ね、一体に融着させるこ とによって内側パッケージをしっかりと封じる。続いて、このように充填して封 じた内側パッケージを一時容器と一緒に１８０度ひっくり返して、幾分大きな移 送容器上に位置させると、充填され封じられた内側パッケージを移送容器の中に 入れることができる。続いて、移送容器を蓋で閉鎖する。使用する場所に移した 後、物質の取り出しのために蓋をはずした後、適当なポンプ手段によって物質を 取り出す。ポンプを圧力フォロワ・プレート（pressure follower plate，Druck folgeplatte、圧力従動プレート）に接続するのが最良である。平らな表面に開 口部を切り込んだ後、圧力フォロワ・プレートを適用し、内側パッケージを圧縮 して取り出すべき物質を上方に押し出す。ドイツ国特許（ＤＥ−Ｃ）第３６ ０ ５ ４２２ ２６頁にも詳細に記載されている。 特に鋭敏な物質の場合、中に入れる物質に対して内側パッケージが不透過性で あるだけでは充分でない。そこで、ドイツ国実用新案（ＤＥ−Ｕ）第８８ １２ ０１２号には、内側パッケージ用に多層複合フィルム製の袋が提案されており、 そこでは複合フィルムが３層のポリマーフィルムおよび１層の金属箔からなり、 湿気および／または空気の影響に対する一層良好な保護を接着剤／シーラントに 付与している。 これらの既知の方法によれば移送容器をほぼ完全に空にすることができるので 、 空の内側パッケージを取り出して、通常の方法で再コンディショニング（condit ioning、状態調節）した後に、それらの容器を再使用することができる。再使用 できない移送容器は、空の内側パッケージを取り出した後、廃棄物としてリサイ クルすることができる。 しかしながら、実際には、ある重要な観点において従来技術を改良する必要が あることが見い出された： −充填プロセスの最中に、圧力フォロワ・プレートが充填物質によって汚染され る。ドラムの交換中に、この充填物質が大気中の湿気にさらされて部分的硬化が 生じ、次の充填サイクルにおいて、接着剤／シーラント中に硬い膜状の小片また は固化した塊の形態の物質の汚染が生じる。 −ドイツ国特許第３６ ０５ ４２２号の剛性カバー・プレートは実際には、一 般に少なくとも２mmの厚さのポリプロピレンまたはポリエチレンのプレートであ って、接着剤／シーラントの残留分と一緒に空の内側パッケージの中に残り；適 正なコスト（出費）で内側パッケージをリサイクルすることができないので、内 側パッケージのコストが全体としてかなりかさむ。更に、実際には、内側パッケ ージとしては金属箔を有する多層複合フィルムのみが具合よく使用されており、 その結果、異なるパッケージ材料の分離できない混合物が存在するために、内側 パッケージのリサイクルが複雑化されている。 −中に入れる物質（接着剤／シーラント）または助剤、例えば潤滑剤などによっ て内側パッケージの融着すべき領域の壁材料が汚染されることが避けられないた めに、空気および湿気に対して不浸透性の融着継目であることのいかなる保証も 与えられないので、内側パッケージの上方端部を折り重ねて融着することは実際 には成功していない。従って、この問題点は、内側パッケージの上方端部を数回 巻き付けたワイヤーで結ぶことによって解決されていた。 −排出するためには、内側パッケージの表面に孔を切り込み、この孔を通して接 着剤／シーラントを、内側パッケージを圧縮する圧力フォロワ・プレートによっ て上方に押し出される。孔が切り込まれた内側パッケージは、しばしば裂けるに 至り、排出装置の圧力フォロワ・プレートに望ましくない汚染が生じる事態にな る。 本発明が解決しようとする課題は、低コストの方式で上述の問題点を回避でき るように既知のパッケージおよびそれを充填および排出する方法を更に改良する ものである。 本発明によって提供される上記の問題点を解決するための手段は、請求の範囲 に定義されている。 本発明の一つの態様例を、添付図面を参照して、以下詳細に説明する。図面は 、パッケージの好ましい態様ならびにパッケージの充填および排出に関する種々 の段階を示している。全ての図面は、パッケージの垂直断面図である。 図１は、一時容器の中における内側パッケージの充填を示している。 図２は、一時容器の中の封じられた内側パッケージを示している。 図３は、パッケージ化された内側パッケージと移送容器を示している。 図４は、ユーザーによって排出されている最中の開口した移送容器を示してい る。 物質の充填および排出のためのポンプは、基本的に同じ物が同様に示されてい る。 図１において、一時（仮）容器１の中に内側パッケージ２が入れられている。 続いて、ディスク３が圧力フォロワ・プレート４に取り付けられる。ディスクは 、圧力フォロワ・プレートの外辺を越えて突き出るように圧力フォロワ・プレー トよりもわずかに大きい。例えばクリップなどによって、ディスクを圧力フォロ ワ・プレートに機械的に取り付けることができる。ディスクは、物質供給チュー ブ５の直径に適合する中央孔を有する。好ましい態様において、ディスクは四角 形のブランク（square blank）である。上述のような形状のために、内側パッケ ージの中に入れられる接着剤／シーラントによる圧力フォロワ・プレート４の汚 染が確実に防止される。一時容器の内側壁に対してしわを形成することなく内側 パッケージが円滑に圧迫するように、内側パッケージ２の上方端部は一時容器の 縁７を越えて引き出される。続いて（図示しない）送給ポンプによって、充填物 質は、物質供給チューブを通って内側パッケージの中へ矢印の方向に導かれる。 それと同時に、ドラムの充填レベルに応じて、押え手段（hold-down means）６ によって圧力フォロワ・プレートを上方に移動させてもよい。或いは、圧力フォ ロワ・プ レートおよび物質フィード・チューブからなる装置を押え手段６がしっかりと固 定してもよく、その場合には、充填レベルに応じて一時容器１が下方に移動する 。 好ましい態様において、内側パッケージ２およびディスク３は多層複合材料か らなり、１層は金属箔（metal foil）からなる。複合材料は少なくとも３層から なり、金属箔が２つのポリマーフィルムの間に積層されている。ポリマーフィル ム層は、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレンおよび／またはポリエチレン などからなることが好ましく、金属箔はアルミニウム箔であることが好ましい。 しかしながら、３つ以上のポリマー層を有する内側パッケージおよびディスクを 使用することもできる。層の数が何層であろうと、中間層として金属箔が設けら れなければならない。他のポリマー層として適当な材料は、例えば、ポリアミド またはポリエステルである。特に好ましい態様において、袋状の内側パッケージ は、一時容器の中に入れられた後、（内側）パッケージの底が完全に平らでしわ のないように形成される。 パッケージを完全に充填した後、圧力フォロワ・プレート４からディスク３を 解放し、接着剤／シーラントの表面の保護カバーとしてディスクを残す。 図２は、一時容器１の中の閉鎖された内側パッケージ２を示している。驚くべ きことに、内側パッケージ２およびディスク３に上述の複合材料を使用する場合 、湿気および／または空気の侵入に対する接着剤／シーラントの安全な保護を保 証するためには、内側パッケージの上方端部を必ずしも融着する必要がなく、８ で示すように折り重ねることだけが必要とされるということが判った。これによ って、かなり簡略化され、コストが低減される。 充填され封じられた内側パッケージは、続いて、矢印１０の向きにひっくり返 されて移送容器９の中に入れられる。 移送容器を閉鎖する前に、図３に示すように、中央孔１３を有するカバー・デ ィスク１２を、内側パッケージの平らな表面上に位置させる。カバー・ディスク １２の機能を以下詳細に説明する。カバー・ディスクの構成材料の品質はあまり 重要ではないので、処分するのが容易な安価な材料、例えば板紙（cardboard） ディ スクなどを用いるのが好ましい。最後に、移送容器９を蓋１１により閉鎖する。 図４は、ユーザーによるパッケージからの排出を示している。蓋１１を取り外 し、カバー・ディスク１２をテンプレート（template、型板）として用いて、中 央孔１３に合致させて内側パッケージに孔１４を開口させる。押え手段６によっ て圧力フォロワ・プレート４を可撓性の内側パッケージ２に押し下げ、接着剤／ シーラントを、物質フィード・チューブ５を通して（図示しない）ポンプヘ、そ してそこから適用システムヘ供給する。高いフィード圧下において内側パッケー ジ２の壁が裂けることがあっても、カバー・プレート１２は、圧力フォロワ・プ レート４を接着剤／シーラントによる汚染から確実に防止する。カバー・プレー ト１２が存在しない場合には、そのような汚染がしばしば生じる。 取り出しの際、圧力フォロワ・プレート４の下で、可撓性の内側パッケージ２ はコンサーティーナ（concertina、六角形アコーディオン）（１５）のように一 緒に折り重なる。 驚くべきことに、内側パッケージ２と同じ複合材料からなるディスク３は、排 出プロセスの最後において、ディスク３が物質供給チューブ５に入るのを防止す るのに充分な剛性を有している。 従って、本発明のパッケージの構成によれば、複雑で、充分な信頼性を有さな い内側パッケージの閉鎖、例えば融着またはワイヤーによる巻き付けなどをもは や必要としないので、特に経済的な、更に特に空気および／または湿分感受性で あるペースト状および／または高粘度の接着剤／シーラント用のパッケージ形態 が提供され、更に、排出した後の内側パッケージ残存物は処分するのが一層容易 であり、より安価である。ディスク３および内側パッケージ２は同じ材料からな り、リサイクルが容易である。カバープレート１２は、処分が容易である安価な 板紙ディスクからなることが好ましい。 多くの自動車組立用の接着剤／シーラント、特に窓にガラスを直接取り付ける ための接着剤／シーラントは非常に高い粘度を有するので、移送を容易にするた めに圧力フォロワ・プレートならびに連結された供給ホースおよび／またはチュ ーブが加熱される。本発明のパッケージは、この取り出し方法にも適合する。 従って、本発明は、流動可能な接着剤／シーラント用の容器の充填および排出 のためのパッケージならびに方法を提供し、それによって、特に空気感受性およ び／または湿分感受性である物質の取扱いを、特に低コストかつ環境的に安全な 方式で行えるようにするものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）ドラム状の一時容器（１）またはドラム状の移送容器（９）、 ｂ）複合フィルム製の袋状の内側パッケージ（２）および ｃ）中央の孔（１３）を有するカバー・ディスク（１２） を有する接着剤および／またはシーラント用のパッケージであって、 内側パッケージ（２）の充填開口部に複合フィルムのフィルム状ディスク（３） が存在することを特徴とするパッケージ。 ２．内側パッケージ（２）が平坦な底部を有する請求の範囲１記載のパッケー ジ。 ３．内側パッケージ（２）およびディスク（３）が３層の複合フィルムからな り、好ましくは内側パッケージおよびディスクが同じ複合フィルムからなる請求 の範囲１または２記載のパッケージ。 ４．３層の複合フィルムが、間に金属層を有する２つのポリマー層からなるこ とを特徴とする請求の範囲３記載のパッケージ。 ５．ポリマー層がポリオレフィンであり、金属層がアルミニウム層である請求 の範囲４記載のパッケージ。 ６．ポリオレフィンとして、ポリエチレンおよび／またはポリプロピレンを使 用する請求の範囲５記載のパッケージ。 ７．複合フィルムが４層以上の層からなり、中間の少なくとも１つの層が金属 層である請求の範囲１記載のパッケージ。 ８．複合フィルムの３層以上のポリマー層がポリアミドおよび／またはポリエ ステルからなる請求の範囲１記載のパッケージ。 ９．カバー・ディスク（１２）が板紙からなることを特徴とする請求の範囲１ または２記載のパッケージ。 １０．圧力フォロワ・プレート（４）を用いて、請求の範囲１〜９のいずれか に記載のパッケージを充填する方法であって、圧力フォロワ・プレート（４）お よびディスク（３）を載せ、まず、一時容器（１）の中に挿入された内側パッケ ージ（２）の中に接着剤／シーラントを注入し、ディスク（３）の上方で内側パ ッケージ（２）の上側端部にて内側パッケージ（２）を閉鎖した後、内側パッケ ージをドラム状 の移送容器（９）の中に入れ、同時に、内側パッケージの充填用開口部が移送容 器（９）の底部にくるように内側パッケージを１８０°ひっくり返し、内側パッ ケージ（２）の上端部に平らなカバー・ディスク（１２）を設けることを特徴と する方法。 １１．場合によって加熱される圧力フォロワ・プレート（４）を用いて、請求 の範囲１〜９のいずれかに記載のパッケージからの排出を行う方法であって、テ ンプレートとしてのカバー・ディスク（１２）によって内側パッケージ（２）の 上端部を部分的に開口（１４）させ、その後、内側パッケージ（２）の頂部に位 置するカバー・ディスク（１２）に圧力フォロワ・プレート（４）を適用するこ とを特徴とする方法。 １２．反応性の接着剤および／またはシーラントを詰めるための請求の範囲１ 〜９のいずれかに記載のパッケージの使用。