JPH0849505A - 蒸気弁試験装置 - Google Patents

蒸気弁試験装置

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JPH0849505A
JPH0849505A JP18445594A JP18445594A JPH0849505A JP H0849505 A JPH0849505 A JP H0849505A JP 18445594 A JP18445594 A JP 18445594A JP 18445594 A JP18445594 A JP 18445594A JP H0849505 A JPH0849505 A JP H0849505A
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JP
Japan
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signal
flow rate
steam
output
valve
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JP18445594A
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Hiroyuki Ichikawa
裕之 市川
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気弁の試験において弁急速操作器が動作し
て試験対象である蒸気弁が急速に動作する場合の出力変
動の幅を抑制、弁急速操作器動作後における出力変動時
間を短縮することを目的とする。 【構成】 実開度信号は、関数発生器30A〜Dに入力し
て開度値を蒸気流量信号F1A〜Dに変換し、信号切換
器31に入力する。テスト信号TA〜TDによって試験弁
の実開度信号のみを通し、信号F2として出力する。弁
急閉操作器動作指令QA〜Dと信号TA〜Dを各蒸気加
減弁について論理積演算器32A〜Dに入力して、信号Q
1A〜Dを出力し、検出器36の信号CP1を論理和演算
器33に入力する。論理和演算器33が成立すると、記憶器
34でこの成立時の信号F2を記憶し続け、信号F3とし
て出力する。加算器35にて、信号F3,F2とを入力し
て偏差信号E1を出力し、偏差信号E1がゼロ以外の値
である時に信号CP3が出力する。加算器29は、流量補
正バイアス信号B3,B2と共に主制御流量要求信号F
に加算し、修正流量要求信号Gとを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力、火力等の蒸気タ
ービンの蒸気弁試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7に火力発電プラントにおける蒸気タ
ービン系統の一例を示す。蒸気発生器1で生成した蒸気
は、タービン運転中は全開となっている主蒸気止め弁2
を通して、並列に配置した複数の蒸気加減弁3A〜3D
に入る。これらの蒸気加減弁3A〜3Dは、タービン制
御装置4によって開度を調整制御することにより、ター
ビン5に流入する蒸気量を調節して、タービンの出力制
御を行っている。
【0003】タービン5で仕事をした蒸気は、復水器6
に排出されて、蒸気を水に還元し再び蒸気発生器1に戻
る。また、タービン5の軸端には発電機7が直結され、
タービン5で発生した機械出力は発電機7で電気出力に
変換されて負荷8に電気を供給する。
【0004】タービン5の軸端に設置されている速度検
出器5Sは、タービン速度に比例した速度信号S2を検
出する。タービン出口に設置されている圧力検出器5E
は、タービンへの流入蒸気流量、すなわちタービン出力
に比例した蒸気圧力信号TP1を検出する。
【0005】発電機7の出力側に設置している負荷検出
器7Gは、負荷8に比例した発電機負荷値G1を検出す
る。通常運転中の発電機7の出力は電力系統と接続して
同期運転しているので、タービン回転数の変動はわずか
であるが、系統事故などにより発電機が電力系統から切
り離されて電気負荷が喪失するとタービン負荷が急減し
て、タービンが加速して規定の上限値を越えようとす
る。
【0006】これを防ぐために蒸気加減弁には弁を急速
に全閉するための過速防止・急速作動機能を設けてい
る。そして、このような緊急事態にこの機能が正常に動
作する必要があり、この機能の動作を確認するためには
通常運転中に蒸気加減弁をテストする必要がある。図8
は、蒸気加減弁3A〜3Dのうち一弁分(ここでは、1
例として蒸気加減弁3Aを用いて説明する。)の閉方向
弁テスト系統図である。
【0007】タービン制御装置4から試験信号が出力さ
れると、電気信号J5は電油変換器9Aを通して油圧信
号に変換され、この油圧信号により弁操作器10Aが動作
し、蒸気加減弁3Aの開度を減少させる。この蒸気加減
弁3Aの開度が、所定の開度以下(一般に10%以下)に
なると、タービン制御装置4から弁急閉操作器動作信号
QAが出力され、弁急操作器11Aが作動して、蒸気加減
弁3Aが急速に全閉する。
【0008】図9に、従来のタービン制御装置の構成を
示し、図中の一点鎖線枠は蒸気加減弁3A〜3Dに夫々
対応して設けられている加減弁制御回路A〜Dを示すも
のである。なお、各加減弁制御回路の構成は同一によ
り、ここでは一例として蒸気加減弁3Aの加減弁制御回
路Aについて説明し、他の加減弁制御回路B〜Dの説明
は加減弁制御回路Aと同様のため省略する。
【0009】タービンの基準速度設定器12で設定した基
準速度信号S1から速度検出器5Sで検出したタービン
速度信号S2を加算器13により差し引いて得られた速度
偏差信号S3と、出力設定器14による設定出力信号P
は、主制御部15において主制御流量要求信号Fとなる。
【0010】この主制御流量要求信号Fは、後述する流
量補正バイアス演算部16を経て、修正流量要求信号Gと
なり、この修正流量要求信号Gは複数の加減弁制御回路
A〜Dに並列に入力する。
【0011】修正流量要求信号Gは、蒸気加減弁の流量
特性を補正する流量/開度関数発生器17Aに入力され、
それぞれ蒸気加減弁の開度要求信号J1に変換される。
信号発生器18Aは、テスト信号TAの入力に応じて所定
のレート信号Cを出力する。例えば、テスト信号TAが
オンの場合には閉方向の閉方向レート信号C−が出力さ
れ、テスト信号TAがオフの場合には開方向の開方向レ
ート信号C+が出力される。
【0012】低値選択器19Aは、レート信号Cと開度要
求信号J1の内、低い値の信号を選択して開度要求信号
J2として出力する。なお、レート信号Cが選択された
場合は低値選択器19Aから検出信号LAを出力する。
【0013】変化率制限器20Aは、開度要求信号J2を
入力して、所定の制限を介した後に開度要求信号J3を
出力する。即ち、変化率制限器20Aは、入力する開度要
求信号J2の最大変化率値を制限する機能を有し、変化
率の設定は信号発生器21Aで設定した弁開速度制限信号
U1である。
【0014】また、変化率制限の目的は、何らかの要因
で開度要求信号J1が急増したときに蒸気加減弁3A〜
3Dの複数の弁が急開動作することにより、弁駆動に使
用している制御油圧を急激に供給することになり、油圧
が低下するのを防止するためのものである。
【0015】加算器23Aは、開度要求信号J3と蒸気加
減弁3Aの実開度を検出する弁開度検出器22で検出した
実開度信号KAとを入力して、両者の偏差信号J4を出
力する。
【0016】この偏差信号J4は、増幅器24Aに入力さ
れ信号J5となる。そして、信号J5は電油変換器9A
は、電気信号である信号J5を油圧信号に変換し、この
油圧信号により弁操作器10Aを動かす。
【0017】図10は、流量補正バイアス演算部16の構成
図である。記憶器25は、加減弁制御回路A〜Dの低値選
択器19A〜Dから出力される検出信号LA〜LDを入力
する論理和演算器26の出力である弁テスト信号TがON
している間は、減テスト信号TがONした時点に圧力検
出器5Eで検出された蒸気圧力信号TP1を記憶し続
け、この記憶されている蒸気圧力信号TP1を蒸気圧力
信号TP2として出力する。
【0018】加算器27は、蒸気圧力信号TP1と蒸気圧
力信号TP2の偏差信号すなわち流量補正バイアス信号
B1を演算して出力し、増幅器28で増幅された後、加算
器29で主制御流量要求信号Fに加算され、修正流量要求
信号Gとなる。
【0019】以上説明した構成において、図11を参照し
て動作を説明する。例えば、テスト信号TAが時刻t1
にONすると、テスト対象である蒸気加減弁3Aの開度
状態を示す実開度信号KAは閉方向レートC−で下が
る。これにより、タービンに流入する蒸気量が減少して
蒸気圧力信号TP1が低下する。
【0020】そして、弁テスト信号TがONすることに
より、記憶器25の出力信号である蒸気圧力信号TP2と
蒸気圧力信号TP1の偏差B1が増加する。このため、
流量補正バイアス演算部16で作られる流量補正バイアス
信号B2が増加し、他の蒸気加減弁B〜Dの実開度信号
KB〜KDが開方向に変化し、タービンに流入する蒸気
量の低下を抑え、発電機出力G1の変動を抑える。
【0021】そして、時刻t2に蒸気加減弁3Aの実開
度KAが所定の開度以下(例えば10%開度以下)にな
り、タービン制御装置4から弁急閉操作器動作指令信号
QAが出力され弁急閉操作器11A、弁操作器10Aを動作
することにより蒸気加減弁3Aの実開度KAが急速に減
少し、全閉状態となる。
【0022】このことにより、蒸気圧力信号TP1も急
速に減少するため偏差信号B2が急速に増大する。さら
に、他の蒸気加減弁B〜Dの開度要求信号J2は大きく
開方向に変化するが、変化率制限器20により制限され開
度要求信号J3として出力される。
【0023】そして、時刻t3にテスト信号TAがOF
Fすると、再度テスト対象である蒸気加減弁3Aの実開
度信号KAは開方向レートC+で上昇し、タービンに流
入する蒸気量が増加することで蒸気圧力信号TP1が増
加する。
【0024】そして、実開度信号KAが増加し、テスト
開始時(時刻t1)の開度に達した時(時刻t5)に検
出信号LAがOFFすることにより弁テスト信号TもO
FFとなり、記憶器25は入力する蒸気圧力信号TP1を
そのまま蒸気圧力信号TP2として出力する。このこと
により、偏差信号B1がゼロとなり、流量補正バイアス
信号B2もゼロとなる。なお、弁テスト信号TがONし
た時点の蒸気圧力信号TP1と弁テスト信号TがOFF
した時点の蒸気圧力信号TP1の差は小さいため流量補
正バイアス信号B2が急にゼロになることに開度要求信
号J2の変化は小さい。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】以下、従来の構成にお
いて生じる問題点を図11を用いて、テスト対象を蒸気加
減弁Aとした場合で説明する。第1に、テスト信号TA
が出力されるとテスト対象である蒸気加減弁Aの実開度
KAは、テスト弁閉レートC−で下がり、タービンへ流
入する蒸気量が減少にともない蒸気圧力信号TP1が減
少する。このため、流量補正バイアス演算部16において
作成される流量補正バイアス信号B2が増加し、他の蒸
気加減弁の開度が開方向に変化してタービンに流入する
蒸気量の低下を抑え、発電機出力G1の変動を抑えるよ
うにしている。
【0026】しかしながら、蒸気圧力信号TP1を用い
たフィードバック制御では、弁急閉操作部11Aが動作し
蒸気加減弁Aが急速に全閉して、急速な蒸気流量の減少
を補正することになるが、圧力検出器5Eの検出遅れに
より一時的な発電機出力G1の変動が発生する。第2
に、流量補正バイアス演算部16では弁急閉操作器11Aが
動作した場合、急激な蒸気量の低下を抑えるために更に
大きい流量補正バイアス信号B2を作成する。
【0027】しかしながら、蒸気圧力信号TP1を用い
てタービン出力の変動をゼロとするような流量補正バイ
アス信号B2を加えて修正流量要求信号Gを作成して
も、開度要求信号J2が変化率制限器20において弁開速
度制限信号U1で制限されるため、開度要求信号J3は
蒸気量の低下を抑えるために演算された開度要求信号J
2より小さくなり、実際の残りの蒸気加減弁の開方向動
作が蒸圧量の低下を抑えるために演算された開方向動作
より遅れるため、蒸気流量の補正が間に合わず、発電機
出力の変動を抑えることができない。
【0028】本発明の第1の目的は、蒸気加減弁のテス
トにおいて弁急速操作器が動作してテスト弁が急速に動
作する場合に生じる発電機出力の変動の幅を抑制するこ
とを目的とする。本発明の第2の目的は、弁急速操作器
動作後における発電機の出力変動整定時間を短縮するこ
とを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ター
ビンの調速および負荷制御を行うためにタービン蒸気圧
力を補正信号として用い調整制御する複数の蒸気弁の動
作を試験する蒸気弁試験装置において、タービン速度信
号と設定速度信号の速度偏差信号に基づき流量指令値を
算出する指令値演算手段と、試験対象である蒸気弁の実
開度信号に基づき流量信号を出力する関数発生手段と、
試験指令と流量偏差信号の出力の論理和が成立中には前
記関数発生手段の出力を記憶して出力する流量記憶手段
と、前記流量記憶手段の出力と前記関数発生手段の出力
との流量偏差信号を出力する第1の加算手段と、前記第
1の加算手段から出力される流量偏差信号と前記補正信
号を前記流量指令に加えて修正流量要求指令として出力
する第3の加算手段と、試験対象時の場合には、所定の
特性に従い蒸気弁開度の制御を行ない、試験対象外の場
合には前記修正流量要求指令に基づき蒸気弁開度の制御
を行なう蒸気弁制御手段とを備えることを特徴とする。
【0030】請求項2の発明は、タービンの調整および
負荷制御を行うために調整制御する複数の蒸気弁の動作
を試験する蒸気弁試験装置において、タービン速度信号
と設定速度信号の速度偏差信号に基づき流量指令値を算
出する指令値演算手段と、試験指令時に、前記修正流量
要求指令の代わりに所定の特性に従い試験対象の蒸気弁
の開度制御を行っている場合にはタービン出口側の蒸気
圧力信号を記憶して出力する圧力記憶手段と、前記圧力
記憶手段の出力と前記蒸気圧力信号との圧力偏差に基づ
き流量偏差信号を出力する第1の加算手段と、前記第1
の加算手段から出力される流量偏差信号を前記流量指令
に加えて修正流量要求指令として出力する第2の加算手
段と、所定の弁レート信号と前記修正要求指令に基づ
き、試験対象時の場合には所定の特性に従う蒸気弁開度
の制御を行なう信号を出力し、試験対象外の場合には前
記修正流量要求指令に基づき蒸気弁開度の制御を行なう
信号を出力する制御信号出力手段と、試験対象である蒸
気弁の状態に応じた制限値にて前記制御信号出力手段か
ら出力される信号を制限する信号制限手段を備えること
を特徴とする。
【0031】請求項3の発明は、タービンの調速および
負荷制御を行うためにタービン蒸気圧力を補正信号とし
て用い調整制御する複数の蒸気弁の動作を試験する蒸気
弁試験装置において、タービン速度信号と設定速度信号
の速度偏差信号に基づき流量指令値を算出する指令値演
算手段と、試験対象である蒸気弁の実開度信号に基づき
流量信号を出力する関数発生手段と、試験指令と流量偏
差信号の出力の論理和が成立中には前記関数発生手段の
出力を記憶して出力する流量記憶手段と、前記流量記憶
手段の出力と前記関数発生手段の出力との流量偏差信号
を出力する第1の加算手段と、前記第1の加算手段から
出力される流量偏差信号と前記補正信号を前記流量指令
に加えて修正流量要求指令として出力する第2の加算手
段と、所定の弁レート信号と前記修正要求指令に基づ
き、試験対象時の場合には所定の特性に従う蒸気弁開度
の制御を行なう信号を出力し、試験対象外の場合には前
記修正流量要求指令に基づき蒸気弁開度の制御を行なう
信号を出力する制御信号出力手段と、試験対象である蒸
気弁の状態に応じた制限値にて前記制御信号出力手段か
ら出力される信号を制限する信号制限手段を備えること
を特徴とする。
【0032】
【作用】請求項1の発明によれば、試験指令時に、試験
対象である蒸気弁が急速動作した場合に急変する流量
を、流量偏差信号として流量指令に加算する。そして、
流量記憶手段は試験対象である蒸気弁の流量を記憶した
後、流量偏差信号が検出されている間継続してこの値を
記憶する。このことにより、試験指令がOFFした瞬間
に流量偏差信号が検出されなくなり、流量偏差信号が瞬
時にゼロになるのを防ぐ。そして、試験対象である蒸気
弁の開度が所定の特性に従い上昇するのに伴い、流量偏
差信号が減少するので、試験対象である蒸気弁開度が弁
試験開始時の開度に戻るまで流量偏差信号を減少させバ
ンプレスに抜くことができる。
【0033】請求項2の発明によれば、閉方向弁試験に
おける発電機出力の変動を補正するための流量偏差信号
を流量指令に加えても、弁試験中の制限値によって信号
制限手段で制限を受けるので、このようなときには十分
な効果を得られない。
【0034】そこで、試験指令が出されている間は、信
号制限手段に入力する信号を弁試験中の信号に切換え、
試験対象である蒸気弁急閉時には変化率を制限すること
なく出力する。このことにより、将来より大きいレート
で残りの弁を開方向動作させることができ、発電機の出
力変動をより短時間に補正を行うことができる。
【0035】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
によって作られた修正流量要求指令を、請求項2の発明
によって試験対象である蒸気弁急閉時には変化率制限す
ることなく出力し、発電機の出力変動をより短時間に小
さい値で抑制することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示すター
ビン制御装置の構成図である。本実施例は、従来例を示
す図7と同一符号は同一部分または相当部分を示し、図
7とは流量補正バイアス演算部の構成を異にし新たに流
量補正バイアス演算部100 を設けたものである。
【0037】図中の一点鎖線枠は蒸気加減弁3A〜3D
に夫々対応して設けられている加減弁制御回路A〜Dを
示すものである。なお、各加減弁制御回路の構成は同一
により、ここでは一例として蒸気加減弁3Aの加減弁制
御回路Aを用いて説明し、他の加減弁制御回路B〜Dの
説明は省略する。
【0038】図2は、流量補正バイアス演算部100 の構
成図を示す。蒸気加減弁3A〜3Dの実開度信号KA〜
KDは、関数発明器30A〜30Dにそれぞれ入力して
各開度値を蒸気流量信号F1A〜F1Dに変換し、信号
切換器31に入力する。
【0039】信号切換器31は、テスト信号TA〜TDに
よって弁試験している蒸気加減弁の実開度信号のみを通
し、信号F2して出力する。弁急閉操作器動作指令QA
〜QDとテスト信号TA〜TDを蒸気加減弁3A〜3D
それぞれについて論理積演算器32A〜32Dに入力して、
弁急閉操作器動作指令信号Q1A〜Q1Dを出力する。
【0040】これらの信号Q1A〜Q1Dと後述する検
出器36の出力信号CP1を論理和演算器33に入力する。
この論理和演算器33の出力Qが成立すると、記憶器34で
この成立時点の信号F2を記憶し続け、この信号F2を
信号F3として出力する。
【0041】加算器35は、信号F3と信号F2とを入力
して両者の偏差信号E1を出力する。検出器36は、入力
した偏差信号E1がゼロ以外の値である時に信号CP1
を出力する。
【0042】増幅器37は、偏差信号E1に対して比例演
算を施し流量補正バイアス信号B3として出力する。加
算器29は、流量補正バイアス信号B3と流量補正バイア
ス信号B2とともに主制御流量要求信号Fに加算し、修
正流量要求信号Gを出力する。
【0043】なお、流量補正バイアス信号B2は図示し
た構成、即ち図10に示した構成に基づき演算されるもの
であり、同一構成によりここでは説明は省略する。以上
の構成で、弁急閉操作器11Aが動作することによって試
験対象である蒸気弁が急速全閉した場合に急減する流量
(約10%開度分)を、流量補正バイアス信号B3として
主制御流量要求信号Fに加算する。
【0044】図3に蒸気加減弁試験時の記憶器34の動作
を示す。テスト信号TAが時刻t1にONすると、試験
対象である蒸気加減弁3Aの開度状態を示す実開度信号
KAは閉方向レートC−で下がる。
【0045】そして、時刻t2に実開度KAが所定開度
(例えば10%開度)により、タービン制御装置4から弁
急閉操作器動作指令QAが出力され、弁急閉操作器動作
指令QがONする。
【0046】そして、弁急閉操作器動作指令QAが出力
した時点の試験対象である蒸気弁流量F2を記憶した
後、検出器36で偏差信号E1がゼロ以外の値であること
を検出している間継続してこの値を記憶する。
【0047】このことにより、テスト信号TAがOFF
した瞬間(時刻t3)に、偏差信号E1がゼロとなり、
流量補正バイアス信号B3が瞬時にゼロになるのを防止
する。そして、蒸気加減弁Aの実開度KAが開方向レー
トC+に従い上昇にともない、偏差信号E1が減少す
る。よって、蒸気加減弁Aの実開度KAが試験開始時
(時刻t1)の開度に戻るまで流量補正バイアス信号B
3を減少させ、バンプレスに抜くことができる。
【0048】このように本実施例によれば、試験対象で
ある蒸気加減弁が急速全閉して変化した時の開度から求
めた流量の値を補正バイアスとすることにより、タービ
ン出口の蒸気圧力信号のみを用いた補正を行う場合に生
じる時間遅れを補い速い補正が可能となり、発電機出力
の変動幅を抑制することができる。
【0049】次に、本発明の第2の実施例を図4を参照
して説明する。図4は、本発明の第2の実施例を示すタ
ービン制御装置の構成図である。本実施例は、従来例を
示す図7と同一符号は同一部分または相当部分を示し、
図7とは変化率制限器20Aに入力される信号を作成する
構成を異にし新たに信号発生器21A,38A,39Aを設け
たものである。
【0050】図中の一点鎖線枠は蒸気加減弁3A〜3D
に夫々対応して設けられている加減弁制御回路A〜Dを
示すものである。なお、各加減弁制御回路の構成は同一
により、ここでは一例として蒸気加減弁3Aの加減弁制
御回路Aを用いて説明し、他の加減弁制御回路C〜Dの
説明は省略する。
【0051】切換器39Aは、信号発生器21Aからの出力
である弁開速度制限信号U1と、信号発生器38Aから出
力する弁開速度制限信号U1よりも大きい弁試験中の弁
開速度制限信号U2を信号切換器39Aに入力し、弁急閉
操作器指令信号QA成立時は信号U2、不成立時は信号
U1を信号U3として出力する。
【0052】この信号U3と開度要求信号J2を変化率
制限器20Aに入力して、開度要求信号J3として出力す
るように構成する。以上の構成により、図5の動作図に
示すように弁急閉操作器動作指令信号QAが出されてい
る間(時刻t2〜t3)は、変化率制限器20Aに入力す
る弁開速度制限信号U3を弁試験中の弁開速度制限信号
U2に切換え、試験対象である蒸気弁急閉時には開度要
求信号J2を変化率制限することなくJ3として出力
し、発電機の出力変動により短時間に抑制するように補
正を行うことができる。
【0053】なお、弁開速度制限信号U1は、本来蒸気
加減弁制御油圧の低下を防ぐために設けられたものであ
るが、一弁の開度10%分流量を残りの弁で補正する程度
の一時的な急開動作では、制御油圧の低下に対する影響
が少ないので、本発明を採用することによる技術的な問
題はない。
【0054】このように本実施例によれば、流量補正バ
イアス演算部の出力信号Gを変化率制限しない開度要求
信号として出力することにより、発電機出力の変動をよ
り短時間で小さく抑制することができる。
【0055】次に、本発明の第3の実施例を図2、図6
を参照して説明する。図6は、本発明の第3の実施例を
示すタービン制御装置の構成図である。本実施例は、従
来例を示す図7と同一符号は同一部分または相当部分を
示し、図7とは流量補正バイアス演算部の構成を異にし
新たに流量補正バイアス演算部100 を設けるとともに、
変化率制限器20Aに入力される信号を作成する構成を異
にし新たに信号発生器21A,38A,39Aを設けたもので
ある。
【0056】なお、流量補正バイアス演算部100 および
変化率制限器20Aに入力される信号を作成する構成は、
第1の実施例および第2の実施例において説明した各構
成と同一により説明を省略する。
【0057】本実施例によれば、試験対象である蒸気弁
が急速全閉して変化した値を補正バイアスとすることに
より、蒸気圧力TP1のみを用いた補正を行う場合に生
じる時間遅れを補う速い補正が可能となり、発電機出力
の変動幅を抑制することができるとともに、流量補正バ
イアス演算部100 の出力信号Gを変化率制限しない開度
要求指令を出力することにより、発電機出力の変動をよ
り短時間で小さく抑制することができる。
【0058】なお、本発明は次のように実施できる。 1)本発明は、火力発電所のタービン系統で説明してい
るが、原子力発電所を含めた汽力タービンであれば同様
に実施することができる。
【0059】2)本発明は、複数の弁によって蒸気流量
を調整制御するいずれの部分の弁試験においても、目的
に応じた効果を得ることができる。 3)信号発生器が出力する閉方向レート信号を弁急閉操
作器動作指令と同時刻の全閉値(0%)に変化するよう
にしていた場合には、流量補正バイアス信号を作る際、
試験対象である蒸気弁の実開度信号を用いる代わりに、
試験対象である蒸気弁に対する開度要求信号J2または
J3を用いても同様の効果を得ることができる。
【0060】4)低値選択器と信号発生器を流量/開度
関数発生器の入力側に移し且つ、信号発生器が出力する
閉方向レート信号を弁急閉操作器動作指令と同時に全閉
値(0%)に変化するようにしていた場合には、各開度
/流量関数発生器の代わりに信号切換器の入力を低値選
択器の出力とすることでも同様の効果を得ることができ
る。 5)第1の実施例の説明では弁閉方向の試験を説明して
いるが、弁開方向試験を行う弁の弁急開動作をも同様に
実施できる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、蒸気弁試験において弁
急閉操作器動作によって当該試験対象である蒸気弁が急
閉動作した場合に、主制御流量要求信号に急閉動作補正
バイアスを加え、さらに弁開度レート制限値を取り除く
ことにより他の蒸気加減弁を急開するので、発電機出力
の変動を抑制し、その後の制御の安定性を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例を示すタービン制御
装置の構成図。
【図2】本発明による第1の実施例の流量補正バイアス
演算部の構成図。
【図3】本発明による第1の実施例の動作図。
【図4】本発明による第2の実施例を示すタービン制御
装置の構成図。
【図5】本発明による第2の実施例の動作図。
【図6】本発明による第3の実施例を示すタービン制御
装置の構成図。
【図7】火力発電プラントの系統図。
【図8】蒸気加減弁の試験系統図。
【図9】従来のタービン制御装置の構成図。
【図10】従来の流量補正バイアス演算部の構成図。
【図11】従来のタービン制御装置の動作図。
【符号の説明】
1…蒸気発生器、2…主蒸気止め弁、3A〜3D…蒸気
加減弁、4…タービン制御装置、5…タービン、6…復
水器、7…発電機、8…負荷、9A…電油変換器、10A
…弁操作器、11A…弁急閉操作器、12…基準速度設定
器、13,23A,27,35…加算器、14…出力設定器、15…
主制御部、16,100 …流量補正バイアス演算部、17A,
30A〜30D…関数発生器、18A,21A,36,38A…信号
発生器、19A…低値選択器、20A…変化率制限器、22A
…弁開度検出器、24A,28,37…増幅器、25,34…記憶
器、26,33…論理和演算器、31,39…信号切換器、31A
〜32D…論理積演算器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンの調速および負荷制御を行うた
    めにタービン蒸気圧力を補正信号として用い調整制御す
    る複数の蒸気弁の動作を試験する蒸気弁試験装置におい
    て、タービン速度信号と設定速度信号の速度偏差信号に
    基づき流量指令値を算出する指令値演算手段と、試験対
    象である蒸気弁の実開度信号に基づき流量信号を出力す
    る関数発生手段と、試験指令と流量偏差信号の出力の論
    理和が成立中には前記関数発生手段の出力を記憶して出
    力する流量記憶手段と、前記流量記憶手段の出力と前記
    関数発生手段の出力との流量偏差信号を出力する第1の
    加算手段と、前記第1の加算手段から出力される流量偏
    差信号と前記補正信号を前記流量指令に加えて修正流量
    要求指令として出力する第2の加算手段と、試験対象時
    の場合には、所定の特性に従い蒸気弁開度の制御を行な
    い、試験対象外の場合には前記修正流量要求指令に基づ
    き蒸気弁開度の制御を行なう蒸気弁制御手段とを備える
    ことを特徴とする蒸気弁試験装置。
  2. 【請求項2】 タービンの調整および負荷制御を行うた
    めに調整制御する複数の蒸気弁の動作を試験する蒸気弁
    試験装置において、タービン速度信号と設定速度信号の
    速度偏差信号に基づき流量指令値を算出する指令値演算
    手段と、試験指令時に、前記修正流量要求指令の代わり
    に所定の特性に従い試験対象の蒸気弁の開度制御を行っ
    ている場合にはタービン出口側の蒸気圧力信号を記憶し
    て出力する圧力記憶手段と、前記圧力記憶手段の出力と
    前記蒸気圧力信号との圧力偏差に基づき流量偏差信号を
    出力する第1の加算手段と、前記第1の加算手段から出
    力される流量偏差信号を前記流量指令に加えて修正流量
    要求指令として出力する第2の加算手段と、所定の弁レ
    ート信号と前記修正要求指令に基づき、試験対象時の場
    合には所定の特性に従う蒸気弁開度の制御を行なう信号
    を出力し、試験対象外の場合には前記修正流量要求指令
    に基づき蒸気弁開度の制御を行なう信号を出力する制御
    信号出力手段と、試験対象である蒸気弁の状態に応じた
    制限値にて前記制御信号出力手段から出力される信号を
    制限する信号制限手段を備えることを特徴とする蒸気弁
    試験装置。
  3. 【請求項3】 タービンの調速および負荷制御を行うた
    めにタービン蒸気圧力を補正信号として用い調整制御す
    る複数の蒸気弁の動作を試験する蒸気弁試験装置におい
    て、タービン速度信号と設定速度信号の速度偏差信号に
    基づき流量指令値を算出する指令値演算手段と、試験対
    象である蒸気弁の実開度信号に基づき流量信号を出力す
    る関数発生手段と、試験指令と流量偏差信号の出力の論
    理和が成立中には前記関数発生手段の出力を記憶して出
    力する流量記憶手段と、前記流量記憶手段の出力と前記
    関数発生手段の出力との流量偏差信号を出力する第1の
    加算手段と、前記第1の加算手段から出力される流量偏
    差信号と前記補正信号を前記流量指令に加えて修正流量
    要求指令として出力する第2の加算手段と、所定の弁レ
    ート信号と前記修正要求指令に基づき、試験対象時の場
    合には所定の特性に従い蒸気弁開度の制御を行なう信号
    を出力し、試験対象外の場合には前記修正流量要求指令
    に基づき蒸気弁開度の制御を行なう信号を出力する制御
    信号出力手段と、試験対象である蒸気弁の状態に応じた
    制限値にて前記制御信号出力手段から出力される信号を
    制限する信号制限手段を備えることを特徴とする蒸気弁
    試験装置。
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