JP3468854B2 - タービン制御装置 - Google Patents

タービン制御装置

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JP3468854B2
JP3468854B2 JP17487094A JP17487094A JP3468854B2 JP 3468854 B2 JP3468854 B2 JP 3468854B2 JP 17487094 A JP17487094 A JP 17487094A JP 17487094 A JP17487094 A JP 17487094A JP 3468854 B2 JP3468854 B2 JP 3468854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力・火力等の蒸気
タービンの蒸気弁を制御するタービン制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図11に原子力発電所における蒸気ター
ビン系統の一例を示す。
【0003】蒸気発生器1で発生した蒸気は、タービン
運転中、全開となっている主蒸気止め弁2を通して、蒸
気加減弁3に入り、この蒸気加減弁3の開度により調整
された蒸気量が、タービン4に入る。そして、タービン
4で仕事を終えた蒸気は復水器5に排出されて復水系へ
回収される。
【0004】タービン4の軸端には発電機6が直結さ
れ、タービンで得た機械出力が電気出力に変換されて負
荷7に電気を供給する。また、タービン4の軸端側には
タービン速度に比例した速度信号S2を検出するため速
度検出器4Sを設置している。
【0005】一方、主蒸気止め弁2の手前からタービン
バイパス弁8を通して、復水器5に蒸気を排出する配管
がある。また、主蒸気止め弁2の手前にはタービン入口
蒸気圧力を検出する圧力検出手段9Wと圧力検出手段9
Nの二つが設置してある。
【0006】これらの圧力検出手段9Wと圧力検出手段
9Nは、図12に示す検出特性を有しており、圧力検出
手段9Wは変化し得る最低(0%)から最大(100
%)の圧力値を0から1.0とする圧力値に比例した広
レンジ圧力信号PWを出力する。また、圧力検出手段9
Nは通常運転中に制御に使用する狭い範囲、例えば、図
12に示す例では40%から70%の圧力値を0から
1.0とする圧力値に比例した狭レンジ圧力信号PNを
出力する。
【0007】以上の蒸気タービン系統におけるタービン
制御装置の従来の実施例を図13に示す。
【0008】まず、タービン制御装置70では、タービ
ンの速度・負荷設定手段10により設定された速度・負
荷設定信号S1から速度検出器4Sにより検出したター
ビン速度信号S2が加算手段11により差し引かれて得
られた速度偏差信号S3が、係数設定手段12へ入力さ
れる。係数設定手段12では速度偏差信号S3に対して
どの程度の割合でCV流量を調整するかを設定し(これ
をCV速度調定率と呼ぶ)、一般に、速度偏差信号S3
が定格タービン速度の略5%のときに、CV流量を10
0%変化するように設定されて速度・負荷制御信号CV
1へ出力される。
【0009】一方、広レンジ圧力信号PWと狭レンジ圧
力信号PNが圧力信号切替部13へ入力して両者の信号
切替が行われ実圧力信号P1が出力される。
【0010】すなわち、圧力信号切替部13は、図14
に示すように構成され、図15を参照して説明すると、
まず、狭レンジ圧力信号PNが係数設定手段13aへ入
力して、係数倍[本例では(70−40)÷100=
0.3]した信号PN−1が出力される。
【0011】この係数倍した信号PN−1が信号発生手
段13bによって発生した基準信号PN−2(本例では
40%圧力に相当する信号)と加算手段13cによって
加算されて狭レンジ圧力信号PN−3となり、広レンジ
圧力信号PWと同じスケールの信号になる。
【0012】レベル検出手段13dでは、狭レンジを使
用する範囲を検出して条件信号PN−4を出力し、本例
では狭レンジ圧力信号PN−3が43%以上、67%以
下の時ON信号を出力する。
【0013】そして、広レンジ圧力信号PWと狭レンジ
圧力信号PN−3と条件信号PN−4とが切替手段13
eへ入力し、条件信号PN−4がONのときに、a−c
間が接続されるように切替えられて、狭レンジ圧力信号
PN−3を実圧力信号P1とする。また、条件信号PN
−4がOFFのときに、b−c間が接続されるように切
替えられ、広レンジ圧力信号PWを実圧力信号P1とす
る。
【0014】なお、このように狭レンジと広レンジの二
種類の圧力信号を使用するのは、後述するように、圧力
設定値と圧力信号の偏差値に比例してCV流量の調整を
行うが、圧力偏差が数%(一般に原子力発電所では定格
の約5%)でCV開度を全閉から全開にするような係数
で行うので、検出した圧力信号の誤差が制御に大きく影
響する。このため、通常運転時に使用する圧力信号の範
囲を高精度に検出するために狭レンジを使用する。
【0015】また、広レンジの方は蒸気発生器1で蒸気
を発生し始めて零圧から通常運用となる定格圧力近辺に
なるまでのタービン制御を行う上で使用される。なお、
圧力信号がタービン制御装置70に入力してからの演算
精度も制御に影響することになるが、一般にタービン制
御装置70はディジタル処理により、圧力アナログ信号
を高ビット(例えば、16ビット)のアナログ/ディジ
タル変換器を用いて取り込んでおり、制御には影響しな
い分解能と精度が得られるためこの点の問題はない。
【0016】次に、図13において、実圧力信号P1が
加算手段15へ入力され、実圧力信号P1から圧力設定
手段14により設定された圧力設定値P2が加算手段1
5により差し引いて得られた圧力偏差信号P3が係数設
定手段16に入力される。
【0017】係数設定手段16は圧力偏差信号P3に対
してどの程度の割合でCV流量を調整するかを設定する
もので(これを圧力調定率と呼ぶ)、一般に、圧力偏差
信号P3が定格のタービン入口蒸気圧力の略5%に対し
てCV流量が100%変化するように設定して圧力制御
信号CV2を出力する。
【0018】続いて、速度・負荷制御信号CV1と圧力
制御信号CV2とが低値選択手段17へ入力されて両者
の信号の低い方が選択されてCV流量指令信号CV3と
して出力される。そして、このCV流量指令信号CV3
が関数設定手段18へ入力し、CV流量指令信号CV3
をCV開度指令信号CV4に変換して出力する。この関
数は蒸気加減弁3の開度と通過蒸気流量が非線形特性を
有しているために図16に示すように設定されCV流量
指令信号CV3に対して実蒸気流量が直線比例するよう
にする。
【0019】次に、CV開度指令信号CV4から蒸気加
減弁3の弁開度検出手段19で検出したCV実開度信号
CV5が加算手段20によって差し引かれ得られたCV
開度偏差信号CV6が増幅手段21に入力する。増幅手
段21は所定の増幅係数で増幅された信号CV7を最大
値制限手段22に出力する。そして、最大値制限手段2
2では正極性偏差信号の最大値を制限した信号CV8を
弁操作手段23へ入力してCV開度の調節を行う。
【0020】前述した弁操作手段23は入力信号が正極
性のときには弁開方向に、負極性のときには弁閉方向に
変化し、また、信号の大きさに比例して弁の開閉速度が
変化する特性を有している。このため最大値制限手段2
2では正極性信号を制限することで弁の開方向変化率を
制限することが可能となる。
【0021】また、弁の開方向変化率の制限する目的
は、弁操作手段23は油圧信号により弁の開閉を行い、
弁を急激に開方向とする場合には、多くの油量を急激に
供給する必要があり油圧低下を回避するためである。
【0022】すなわち、大容量タービンでは蒸気加減弁
3を複数有しており、複数の弁が急開動作をすると、油
圧が低下して、油圧低下によるタービントリップ保護が
作動してしまう可能性がある。このため、油圧が所定値
以下にならないように急開速度を制限するもので、一般
には弁全閉までを10〜20秒程度にしてある。
【0023】なお、弁の閉方向については、タービン制
御の安全性を考慮して変化率制限をしていない。また、
閉方向については油量を抜く方向であるので油圧の低下
にはならない。
【0024】原子力発電所の通常運転は、圧力制御運転
となっている。すなわち、図13に示す速度・負荷制御
信号CV1が圧力制御信号CV2よりも大きな値となる
ように速度・負荷設定手段10によって設定して、CV
流量指令信号CV3が圧力制御信号CV2となるように
している。そして、原子炉、すなわち、蒸気発生器1で
発生した蒸気量が変化すれば、タービン入口蒸気圧力が
変化するので、この圧力を圧力設定値一定となるように
CV開度を調節することによりタービン出力を変化させ
る運転となっている。
【0025】ところが、発電機負荷7が減少してタービ
ン速度信号S2が上昇すると、速度・負荷制御信号CV
1が減少して圧力制御信号CV2よりも低い値になる。
この結果、蒸気加減弁3が絞られてタービン入口蒸気圧
力が上昇し、このまま放置しておくと規定圧力値を超え
て圧力高による原子炉スクラムに至ってしまう。
【0026】そこで、次のように通常運転中には全閉と
なっているタービンバイパス弁8を開けて圧力一定とす
る制御が行われる。
【0027】すなわち、圧力制御信号CV2からCV流
量指令信号CV3が変化率制限手段24を通して得られ
た信号CV9が加算手段25により差し引かれ、この差
し引かれた信号TBV1をTBV開度指令信号とする。
【0028】なお、変化率制限手段24は開方向信号の
最大変化率を制限するもので、前述したようにCV開度
の開方向変化率制限に相当する流量指令の開方向変化率
の制限をするものである。
【0029】次に、TBV開度指令信号TBV1からタ
ービンバイパス弁8の弁開度検出手段26によって検出
されたTBV実開度信号TBV2が加算手段27により
差し引かれて得られた開度偏差信号TBV3が増幅手段
28で増幅されて増幅信号TBV4となる。この増幅信
号TBV4は弁操作手段29に入力してTBV開度の調
節が行われる。
【0030】なお、弁操作手段29は蒸気加減弁3用の
弁操作手段23と同等機能のため説明を省略する。ま
た、タービンバイパス弁8の弁操作手段も油圧により行
われているが急開/急閉しても油圧変動しないような構
造になっていることから弁の変化率制限は行われていな
い。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たタービン制御装置には、次のような二つの問題があ
る。
【0032】その一つは、図13に示す圧力信号切替部
13によって広レンジと狭レンジの圧力信号を相互に切
替えているが、この切替えの際に圧力制御信号CV2が
大きく変動するという問題がある。
【0033】具体的に説明すると、広レンジ圧力信号P
Wは狭レンジ圧力信号PNよりも蒸気圧力値に対する検
出誤差が大きい。これは、例えば、図17に示すような
特性で、蒸気圧力値に対して広レンジ圧力信号PWが約
0.1だけ高めに信号を出力すると、図18に示すよう
に広レンジ圧力信号PWと狭レンジ圧力信号PN−3に
は約10%の偏差が生じる。
【0034】このような状態で、広レンジと狭レンジ信
号の相互切替えが行われると、この偏差に相当する分だ
け圧力偏差信号P3が変動する。そして、この変動は係
数設定手段16で設定した係数倍の信号となって圧力制
御信号CV2が大きく変動する。このため、蒸気加減弁
3開度が大きく変動するのでタービン出力値の変動と共
に蒸気圧力が変動して最悪の状況では原子炉を停止させ
るような事態に発展する可能性がある。
【0035】もう一つは、蒸気加減弁3が急閉したと
き、蒸気加減弁3とタービンバイパス弁8とへ流れる実
流量の合計が増加してタービン入口圧力制御が不安定と
なるという問題がある。
【0036】この問題を図19を参照して説明すると、
この図は、圧力制御運転中にタービン速度信号S2が急
上昇して、その後に急回復したときの各部の信号の変化
を示している。
【0037】まず、図上段において速度・負荷制御信号
CV1が減少して時刻t1で圧力制御信号CV2よりも
小さい値になり、CV流量指令信号CV3が減少し始め
て時刻t2で0%になった場合には、時刻t1でTBV
開度指令信号TBV1が上昇を開始して時刻t2で10
0%になる。
【0038】この間の図中段において、CV開度指令信
号CV4は、関数設定手段18により設定されたCVの
非線形特性による出力となり、CV実開度信号CV5も
これに追従して変化する。従って、図下段において蒸気
加減弁3の実流量は直線的な変化となり、弁開度と実流
量が直線比例の関係にあるタービンバイパス弁8の実流
量と相殺する値になって、蒸気圧力は一定に維持され
る。
【0039】また、時刻t3以降から速度・負荷制御信
号CV1が急上昇してCV流量指令信号CV3とCV開
度指令信号CV4が急上昇を開始するが、CV実開度信
号CV5は最大値制限手段22で制限した最大変化率値
に抑えられて上昇し、蒸気加減弁3の実流量は蒸気加減
弁3の非線形特性で上昇する。これに対して、時刻t3
以降から減少を開始したTBV開度指令信号TBV1に
追従してタービンバイパス弁8の実開度信号TBV2と
タービンバイパス弁8の実流量は直線的に減少する。
【0040】以上の結果、図19の下段の斜線で示す範
囲の流量値が蒸気加減弁3とタービンバイパス弁8の流
量のアンマッチ、すなわち、この状態では本来流すべき
蒸気加減弁3の実流量よりも多くの流量が蒸気加減弁3
に流れることで蒸気圧力が低下してタービンバイパス弁
8による圧力一定制御に外乱を与えるという不都合があ
る。
【0041】そこで、本発明の第1目的として広レンジ
と狭レンジの蒸気圧力信号の切替をバンプレスに行い、
切替時のタービン出力変動と蒸気圧力変動を防止し、お
よび、第2の目的として蒸気加減弁とタービンバイパス
弁によるタービン入口圧力一定制御において、蒸気加減
弁とタービンバイパス弁の実蒸気流量とのアンマッチを
無くし安定な圧力制御を行うタービン制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ター
ビン速度信号と速度・負荷設定信号との偏差に基づく速
度・負荷制御信号を出力する手段と、タービン入口圧力
を検出するための狭いレンジの圧力検出手段による狭レ
ンジ圧力信号と広レンジの圧力検出手段による広レンジ
圧力信号とに基づく広いレンジ側または狭レンジ側の出
力信号のいずれかを選択して切替えて実圧力信号として
出力する圧力信号切替部と、実圧力信号と圧力設定信号
との偏差に基づく圧力制御信号を出力する手段と、ター
ビン速度制御時に速度・負荷制御信号に基づく制御信号
により蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を制御する
一方、タービン入口圧力制御時に圧力制御信号に基づく
制御信号により蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を
制御する手段とを有するタービン制御装置において、圧
力信号切替部は、広レンジ圧力信号あるいは狭レンジ圧
力信号に基づいて切替えのための条件信号を出力する条
件信号出力手段と、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信
号との偏差を補充するように広レンジ側の出力信号であ
る広レンジ出力信号へ追従して狭レンジ出力信号を出力
する狭レンジ圧力信号出力手段と、狭レンジ圧力信号と
広レンジ圧力信号との偏差を補充するように狭レンジ出
力信号へ追従して広レンジ出力信号を出力する広レンジ
圧力信号出力手段と、条件信号によって狭レンジ出力信
号と広レンジ出力信号とのいずれか一方を選択して切替
え前記実圧力信号とする切替手段とを設けるようにした
ものである。
【0043】請求項2の発明は、請求項1記載のタービ
ン制御装置において、条件信号出力手段は、狭レンジ圧
力信号が所定の領域内のときONの条件信号を出力する
手段を設け、狭レンジ圧力信号出力手段は、広レンジ出
力信号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
号を出力する第1の加算手段と、偏差信号を入力して条
件信号がONとなったとき偏差信号を記憶して保持信号
を出力する第1信号記憶手段と、保持信号と狭レンジ圧
力信号とを加算して狭レンジ出力信号とする第2の加算
手段とを設け、広レンジ圧力信号出力手段は、狭レンジ
出力信号から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差
信号を出力する第3の加算手段と、偏差信号を入力して
条件信号がOFFとなったとき偏差信号を記憶して保持
信号を出力する第2信号記憶手段と、保持信号と広レン
ジ圧力信号とを加算して広レンジ出力信号とする第4の
加算手段とを設け、切替手段は広レンジ出力信号を実圧
力信号として出力する一方、条件信号がONのとき狭レ
ンジ出力信号を実圧力信号として出力する手段を設ける
ようにしたものである。
【0044】請求項3の発明は、請求項1記載のタービ
ン制御装置において、条件信号出力手段は、前記狭レン
ジ圧力信号が所定の領域内のときONの条件信号を出力
する手段を設け、狭レンジ圧力信号出力手段は、実圧力
信号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号
を出力する第1の加算手段と、偏差信号を入力して条件
信号がONとなったとき偏差信号を記憶して保持信号を
出力する第1信号記憶手段と、保持信号と狭レンジ圧力
信号とを加算して狭レンジ出力信号とする第2の加算手
段とを設け、広レンジ圧力信号出力手段は、実圧力信号
から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
力する第3の加算手段と、偏差信号を入力して条件信号
がOFFとなったとき偏差信号を記憶して保持信号を出
力する第2信号記憶手段と、保持信号と広レンジ圧力信
号とを加算して広レンジ出力信号とする第4の加算手段
とを設け、切替手段は広レンジ出力信号を実圧力信号と
して出力する一方、条件信号がONのとき狭レンジ出力
信号を実圧力信号として出力する手段を設けるようにし
たものである。
【0045】請求項4の発明は、請求項1記載のタービ
ン制御装置において、条件信号出力手段は、狭レンジ圧
力信号が所定の領域内のときONの条件信号を出力する
手段を設け、狭レンジ圧力信号出力手段は、広レンジ出
力信号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
号を出力する第1の加算手段と、偏差信号を入力して条
件信号がONとなったとき偏差信号を記憶すると共に、
この偏差信号を零とするように所定の変化率で減少する
出力信号を出力する第1変化率設定手段と、出力信号と
狭レンジ圧力信号とを加算して狭レンジ出力信号とする
第2の加算手段とを設け、広レンジ圧力信号出力手段
は、狭レンジ出力信号から広レンジ圧力信号を減算して
得られる偏差信号を出力する第3の加算手段と、偏差信
号を入力して条件信号がOFFとなったとき偏差信号を
記憶すると共に、この偏差信号を零とするように所定の
変化率で減少する出力信号を出力する第2変化率設定手
段と、出力信号と広レンジ圧力信号とを加算して広レン
ジ出力信号とする第4の加算手段とを設け、切替手段は
広レンジ出力信号を実圧力信号として出力する一方、条
件信号がONのとき狭レンジ出力信号を実圧力信号とし
て出力する手段を設けるようにしたものである。
【0046】請求項5の発明は、請求項1記載のタービ
ン制御装置において、条件信号出力手段は、狭レンジ圧
力信号が所定の領域内のときONの条件信号を出力する
手段を設け、狭レンジ圧力信号出力手段は、実圧力信号
から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
力する第1の加算手段と、偏差信号を入力して条件信号
がONとなったとき偏差信号を記憶すると共に、この偏
差信号を零とするように所定の変化率で減少する出力信
号を出力する第1変化率設定手段と、出力信号と狭レン
ジ圧力信号とを加算して狭レンジ出力信号とする第2の
加算手段とを設け、広レンジ圧力信号出力手段は、実圧
力信号から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
号を出力する第3の加算手段と、偏差信号を入力して条
件信号がOFFとなったとき偏差信号を記憶すると共
に、この偏差信号を零とするように所定の変化率で減少
する出力信号を出力する第2変化率設定手段と、出力信
号と前記広レンジ圧力信号とを加算して広レンジ出力信
号とする第4の加算手段とを設け、切替手段は広レンジ
出力信号を実圧力信号として出力する一方、条件信号が
ONのとき狭レンジ出力信号を実圧力信号として出力す
る手段を設けるようにしたものである。
【0047】請求項6の発明は、タービン速度信号と速
度・負荷設定信号との偏差に基づく速度・負荷制御信号
を出力する手段と、タービン入口圧力を検出するための
狭いレンジの圧力検出手段による狭レンジ圧力信号と広
いレンジの圧力検出手段による広レンジ圧力信号とのい
ずれかと圧力設定信号との偏差に基づく圧力制御信号を
出力する圧力偏差演算切替部と、タービン速度制御時に
前記速度・負荷制御信号に基づく制御信号により蒸気加
減弁およびタービンバイパス弁を制御する一方、タービ
ン圧力制御時に前記圧力制御信号に基づく制御信号によ
り蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を制御する手段
とを有するタービン制御装置において、圧力偏差演算切
替部は、広レンジ圧力信号あるいは狭レンジ圧力信号に
基づいて切替えのための条件信号を出力する切替信号生
成部と、圧力設定信号と狭レンジ圧力信号との偏差に基
づく狭レンジ圧力制御信号を出力する狭レンジ側圧力制
御信号出力部と、圧力設定信号と広レンジ圧力信号との
偏差に基づく広レンジ圧力制御信号を出力する広レンジ
側圧力制御信号出力部と、広レンジ圧力制御信号と狭レ
ンジ圧力制御信号との偏差を補充するように追従制御し
て狭レンジ圧力制御信号を出力する狭レンジ側圧力設定
信号出力部と、狭レンジ圧力制御信号と広レンジ圧力制
御信号との偏差を補充するように追従制御して広レンジ
圧力制御信号を出力する広レンジ側圧力設定信号出力部
と、条件信号によって狭レンジ圧力制御信号と広レンジ
圧力制御信号とのいずれか一方を選択して切替え圧力制
御信号とする切替手段とを設けるようにしたものであ
る。
【0048】請求項7の発明は、請求項6記載のタービ
ン制御装置において狭レンジ側圧力設定信号出力部は、
前記広レンジ圧力制御信号と狭レンジ圧力制御信号との
偏差を補充するように追従制御して狭レンジ圧力制御信
号とし切替手段によって選択されたとき狭レンジ圧力制
御信号を圧力制御信号として出力する一方、広レンジ側
圧力設定信号出力部は、狭レンジ圧力制御信号と広レン
ジ圧力制御信号との偏差を補充するように追従制御して
広レンジ圧力制御信号とし切替手段によって選択された
とき広レンジ圧力制御信号を圧力制御信号として出力す
るようにしたものである。
【0049】請求項8の発明は、請求項6記載のタービ
ン制御装置において狭レンジ側圧力設定信号出力部は、
狭レンジ圧力制御信号と圧力制御信号との偏差を補充す
るように追従制御して狭レンジ圧力制御信号とし切替手
段によって選択されたとき狭レンジ圧力制御信号を圧力
制御信号として出力する一方、広レンジ側圧力設定信号
出力部は、広レンジ圧力制御信号と圧力制御信号との偏
差を補充するように追従制御して広レンジ圧力制御信号
とし切替手段によって選択されたとき広レンジ圧力制御
信号を圧力制御信号として出力するようにしたものであ
る。
【0050】請求項9の発明は、タービン速度信号と速
度・負荷設定信号との偏差に基づく速度・負荷制御信号
を出力する手段と、タービン入口圧力を検出する圧力検
出手段による圧力信号と圧力設定信号との偏差に基づく
圧力制御信号を出力する手段と、タービン圧力制御時に
圧力制御信号に基づく制御信号により蒸気加減弁および
タービンバイパス弁を制御するタービン入口蒸気圧力制
御手段とを有するタービン制御装置において、タービン
入口蒸気圧力制御手段は、圧力制御信号に基づく蒸気加
減弁流量指令信号が急開方向から急閉方向へ移行したと
きに、蒸気加減弁およびタービンバイパス弁へ流れる総
実流量の変動を阻止する手段を設けるようにしたもので
ある。
【0051】請求項10の発明は、請求項9記載のター
ビン制御装置においてタービン入口蒸気圧力制御手段
は、蒸気加減弁流量指令信号を予め設定された関数によ
って蒸気加減弁開度指令信号に変換する関数設定手段
と、この関数設定手段による蒸気加減弁開度指令信号が
急開方向となったとき開方向の最大変化率を制限して蒸
気加減弁の実開度を制御する変化率制限手段と、この変
化率制限手段の出力信号に基づく制御信号により蒸気加
減弁を制御する手段と、変化率制限手段の出力信号と予
め設定された関数とによって蒸気加減弁の実流量に相当
する蒸気加減弁流量信号に変換する関数設定手段と、こ
の関数設定手段の出力する蒸気加減弁流量信号と圧力制
御信号との偏差に基づく制御信号によりタービンバイパ
ス弁を制御する手段とを設けるようにしたものである。
【0052】請求項11の発明は、請求項9記載のター
ビン制御装置においてタービン入口蒸気圧力制御手段
は、蒸気加減弁流量指令信号に応じた蒸気加減弁の開方
向の最大変化率を制限する流量変化率制限設定値を出力
する関数設定手段と、流量変化率制限設定値と蒸気加減
弁流量指令信号と予め設定された関数とから蒸気加減弁
の実流量に相当し、かつ、開方向の最大変化率を制限し
た蒸気加減弁流量指令信号を出力する変化率制限手段
と、この蒸気加減弁流量指令信号と予め設定された関数
とから得られた制御信号により蒸気加減弁を制御する手
段と、蒸気加減弁流量指令信号と圧力制御信号の偏差に
基づく制御信号によりタービンバイパス弁を制御する手
段とを設けるようにしたものである。
【0053】
【作用】請求項1の発明によれば、狭レンジ圧力信号出
力手段が、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との偏
差を補充するように広レンジ出力信号へ追従して狭レン
ジ出力信号を出力すると共に、広レンジ圧力信号出力手
段が、狭レンジ圧力信号と広レンジ圧力信号との偏差を
補充するように狭レンジ出力信号へ追従して広レンジ出
力信号を出力して条件信号によって狭レンジ出力信号と
広レンジ出力信号とのいずれか一方が選択される。これ
により、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に
誤差があっても常に広レンジ出力信号と狭レンジ出力信
号とがほぼ一致している。従って、切替手段によりいず
れか一方へ切替るときバンプレスに行われてタービン出
力変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0054】請求項2の発明によれば、第1記憶手段
が、広レンジ出力信号から狭レンジ圧力信号を減算して
得られる偏差信号を条件信号がONとなったとき記憶し
て保持信号を出力し、保持信号と狭レンジ圧力信号とを
加算して狭レンジ出力信号とする一方、第2記憶手段
が、狭レンジ出力信号から広レンジ圧力信号を減算して
得られる偏差信号を条件信号がOFFとなったとき記憶
して保持信号を出力し、保持信号と広レンジ圧力信号と
を加算して広レンジ出力信号とする。切替手段では広レ
ンジ出力信号を実圧力信号として出力する一方、条件信
号がONのとき狭レンジ出力信号を実圧力信号として出
力する。これによって、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧
力信号との間に誤差があっても常に広レンジ出力信号と
狭レンジ出力信号とがほぼ一致して切替手段へ入力して
いる。従って、いずれか一方へ切替るときバンプレスに
切替えられ、制御信号の変動がないためにタービン出力
変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0055】請求項3の発明によれば、第1記憶手段が
実圧力信号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏
差信号を条件信号がONとなったとき記憶して保持信号
を出力し、保持信号と狭レンジ圧力信号とを加算して狭
レンジ出力信号とする一方、第2記憶手段が、実圧力信
号から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を
条件信号がOFFとなったとき記憶して保持信号を出力
し、保持信号と広レンジ圧力信号とを加算して広レンジ
出力信号とする。そして、切替手段により広レンジ出力
信号が実圧力信号として出力される一方、条件信号がO
Nのとき狭レンジ出力信号を実圧力信号として出力す
る。これに伴い、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号
との間に誤差があっても常に切替手段の入力である広レ
ンジ出力信号と狭レンジ出力信号とがほぼ一致してい
る。従って、切替手段によりいずれか一方へ切替るとき
バンプレスに切替えられ、タービン出力変動と蒸気圧力
を防止することができる。
【0056】請求項4の発明によれば、第1変化率設定
手段により、広レンジ出力信号から狭レンジ圧力信号を
減算して得られる偏差信号を条件信号がONとなったと
き記憶すると共に、偏差信号を零とするように所定の変
化率で減少させた出力信号を出力し、この出力信号と狭
レンジ圧力信号とが加算されて狭レンジ出力信号とされ
る。一方、第2変化率設定手段により、狭レンジ出力信
号から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を
条件信号がOFFとなったとき記憶すると共に、この偏
差信号を零とするように所定の変化率で減少させた出力
信号を出力し、この出力信号と広レンジ圧力信号とが加
算されて広レンジ出力信号とされる。このために、広レ
ンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差があって
も常に広レンジ出力信号と狭レンジ出力信号とがほぼ一
致して切替手段へ入力されている。従って、切替手段に
よりいずれか一方へ切替るときバンプレスに行われてタ
ービン出力変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0057】請求項5の発明によれば、第1変化率設定
手段により、実圧力信号から狭レンジ圧力信号を減算し
て得られる偏差信号を条件信号がONとなったとき記憶
すると共に、この偏差信号を零とするように所定の変化
率で減少させた出力信号が出力され、この出力信号と狭
レンジ圧力信号とが加算されて狭レンジ出力信号とされ
る。一方、第2変化率設定手段によって、実圧力信号か
ら広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を条件
信号がOFFとなったとき記憶すると共に、この偏差信
号を零とするように所定の変化率で減少させた出力信号
が出力され、この出力信号と広レンジ圧力信号とが加算
されて広レンジ出力信号とされる。これにより、広レン
ジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差があっても
常に広レンジ圧力出力信号と狭レンジ圧力出力信号とが
ほぼ一致している。これにより、切替手段によりいずれ
か一方へ切替るときバンプレスに切替えられ、タービン
出力変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0058】請求項6の発明によれば、狭レンジ側圧力
設定信号出力部が広レンジ圧力制御信号と狭レンジ圧力
制御信号との偏差を補充するように追従制御して狭レン
ジ圧力制御信号を出力する。一方、広レンジ側圧力設定
信号出力部が狭レンジ圧力制御信号と広レンジ圧力制御
信号との偏差を補充するように追従制御して広レンジ圧
力制御信号を出力する。そして、切替手段が条件信号に
よって狭レンジ圧力制御信号と広レンジ圧力制御信号と
のいずれか一方を選択して切替える。これにより、広レ
ンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差があって
も常に広レンジ圧力制御信号と狭レンジ圧力制御信号と
がほぼ一致している。従って、切替手段によりいずれか
一方へ切替るときバンプレスに圧力制御信号が切替えら
れてタービン出力変動と蒸気圧力を防止することができ
る。
【0059】請求項7の発明によれば、広レンジ圧力制
御信号と狭レンジ圧力制御信号との偏差を補充するよう
に追従制御して狭レンジ圧力制御信号とし切替手段によ
って選択されたとき狭レンジ圧力制御信号が圧力制御信
号として出力される一方、狭レンジ圧力制御信号と広レ
ンジ圧力制御信号との偏差を補充するように追従制御し
て広レンジ圧力制御信号とし切替手段によって選択され
たとき広レンジ圧力制御信号が圧力制御信号として出力
される。これにより、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力
信号との間に誤差があっても常に広レンジ圧力制御信号
と狭レンジ圧力制御信号とがほぼ一致している。従っ
て、切替手段によりいずれか一方へ切替るときバンプレ
スに圧力制御信号が切替えられてタービン出力変動と蒸
気圧力を防止することができる。
【0060】請求項8の発明によれば、狭レンジ圧力制
御信号と圧力制御信号との偏差を補充するように追従制
御して狭レンジ圧力制御信号とし切替手段によって選択
されたとき狭レンジ圧力制御信号が圧力制御信号として
出力される一方、広レンジ圧力制御信号と圧力制御信号
との偏差を補充するように追従制御して広レンジ圧力制
御信号とし切替手段によって選択されたとき広レンジ圧
力制御信号が圧力制御信号として出力される。これによ
り、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差
があっても常に広レンジ圧力制御信号と狭レンジ圧力制
御信号とがほぼ一致している。これにより、切替手段に
よりいずれか一方へ切替るときバンプレスに圧力制御信
号が切替えられてタービン出力変動と蒸気圧力を防止す
ることができる。
【0061】請求項9の発明によれば、圧力制御信号に
基づく蒸気加減弁流量指令信号が急開方向から急閉方向
へ移行したときに、蒸気加減弁およびタービンバイパス
弁へ流れる総実流量の変動を阻止する手段を設けたこと
により、タービン入口圧力を安定に制御することができ
る。
【0062】請求項10の発明によれば、蒸気加減弁の
実流量に相当する蒸気加減弁流量信号と圧力制御信号と
の偏差に基づく制御信号によってタービンバイパス弁が
制御される。従って、蒸気加減弁の急開時に蒸気加減弁
とタービンバイパス弁との総流量が変動することが防止
されて安定したタービン入口圧力ができる。
【0063】請求項11の発明によれば、蒸気加減弁流
量指令信号に応じた蒸気加減弁の開方向の最大変化率を
制限する流量変化率制限設定値と蒸気加減弁流量指令信
号と予め設定された関数とから蒸気加減弁の実流量に相
当し、かつ、開方向の最大変化率を制限した蒸気加減弁
流量指令信号が出力され、この蒸気加減弁流量指令信号
と予め設定された関数とから得られた制御信号により蒸
気加減弁が制御され、また、蒸気加減弁流量指令信号と
圧力制御信号の偏差に基づく制御信号によりタービンバ
イパス弁が制御される。従って、蒸気加減弁の急開時に
蒸気加減弁とタービンバイパス弁との総流量が変動する
ことが防止されて安定したタービン入口圧力ができる。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0065】図1は、本発明の第1実施例を示すタービ
ン制御装置の構成図であり、図2は、図1に示す圧力信
号切替部30の詳細構成図である。図1において、従来
例を示す図13と異なる点は、圧力信号切替部13の構
成を異にし圧力信号切替部30としたことである。
【0066】圧力信号切替部30は、切替手段31と条
件信号出力手段74と狭レンジ圧力信号出力手段75と
広レンジ圧力信号出力手段76とから構成されている。
【0067】そして、条件信号出力手段74は、係数手
段13aと信号発生手段13bと加算手段11とレベル
検出手段13dとからなっており、狭レンジ圧力信号出
力手段75は、加算手段32Nと信号記憶手段33Nと
加算手段34Nとからなり、広レンジ圧力信号出力手段
76は、論理否定手段35と加算手段32Wと信号記憶
手段33Wと加算手段34Wとからなっている。
【0068】ここで、切替手段31は、切替えのための
条件信号PN−4がONのとき、a−c間が接続されて
狭レンジ出力信号PN−7を実圧力信号P1として出力
する一方、条件信号PN−4がOFFのときb−c間が
接続され広レンジ出力信号PW−7を実圧力信号P1と
して出力するものである。
【0069】加算手段32Nは、後述する広レンジ出力
信号PW−7から狭レンジ圧力信号PN−3を差し引い
て得られた偏差入力信号PN−5を信号記憶手段33N
へ入力するものである。
【0070】加算手段32Wは、後述する狭レンジ出力
信号PN−7から広レンジ圧力信号PWを差し引いて得
られた偏差信号PW−5を信号記憶手段33Wへ入力す
るものである。
【0071】信号記憶手段33Nは、条件信号PN−4
の条件に基づいて入力信号を記憶するもので、条件信号
PN−4がOFFからONに変化した瞬間の偏差入力信
号PN−5を記憶して信号PN−6を出力し、条件信号
PN−4がOFFからONに変化するまでの期間、記憶
された信号を出力し続けるものである。
【0072】信号記憶手段33Wは、条件信号PN−4
を論理否定手段35により論理反転した信号PW−4の
条件に基づいて入力信号を記憶するもので、信号PW−
4がOFFからONに変化した瞬間の偏差入力信号PN
−5を記憶して信号PW−6を出力し、信号PW−4が
OFFからONに変化するまでの期間、記憶された信号
を出力し続けるものである。
【0073】加算手段34Nは、信号PN−6と狭レン
ジ圧力信号PN−3を加算して得られた信号PN−7を
狭レンジ出力信号として出力するものである。
【0074】加算手段34Wは、信号PW−6と広レン
ジ圧力信号PWを加算して得られた信号PW−7を広レ
ンジ出力信号として出力するものである。
【0075】論理否定手段35は、条件信号PN−4を
反転して信号PW−4を出力するものである。
【0076】以上の構成で、図3の動作図を参照して説
明すると、ここで、図17および図18に示したような
狭レンジと広レンジ圧力信号に差があるとする。この場
合に、図3に示す如く、時刻t1直前では、狭レンジ圧
力信号PN−3が40%、広レンジ圧力信号PWが42
%の偏差があり、信号記憶手段33Wが0%を出力して
いるとすれば、加算手段32Nの出力である偏差入力信
号PN−5が+2%(42%−40%=2%)となって
おり、切替手段31がb−c間に接続され、広レンジ出
力信号PW−7の42%が実圧力信号P1として出力さ
れている。
【0077】やがて、時刻t1になると、レベル検出手
段13dが狭レンジ圧力信号によるPN領域になったこ
とを検出し、条件信号PN−4がOFFからONにな
る。これにより、偏差入力信号PN−5の+2%が信号
記憶手段33Nに記憶され、信号PN−6が+2%とし
て出力し、加算手段34Nで狭レンジ圧力信号PN−3
と加算された狭レンジ出力信号PN−7が42%(40
%+2%=42%)となる。
【0078】さらに、条件信号PN−4がONとなるた
めに切替手段31がa−c間接続され、狭レンジ出力信
号PN−7の42%が実圧力信号P1として出力され
る。従って、切替手段31によって広レンジ出力信号P
W−7から狭レンジ出力信号PN−7へバンプレスに切
替えられる。
【0079】その後、圧力信号切替部30では、狭レン
ジ圧力信号PN−3の値に常に信号PN−6の2%が加
算された狭レンジ出力信号PN−7が実圧力信号P1と
して切替手段31から時刻t2まで出力される。
【0080】この場合に、時刻t1直前では実圧力信号
P1が広レンジ圧力信号PWとほぼ値で出力され時刻t
1以降から時刻t2までは、狭レンジ圧力信号PN−3
に対して2%の偏差分に加えた実圧力信号P1が出力さ
れる。
【0081】すなわち、狭レンジ圧力信号PN−3は、
この圧力信号切替部30で切替えることにより絶対値と
して2%の誤差を新たに含むことになるが、上記2%の
誤差分は、変動しない固定値である。従って、上記固定
値を含めてもこの固定値を考慮して運転すれば、精度の
悪い広レンジ圧力信号PWをそのまま実圧力信号P1と
して用いるより圧力信号切替部30により切替えて本来
精度の良い狭レンジ圧力信号PN−3に基づく信号を用
いる方が精度の高い圧力制御をすることができる。
【0082】その後、時刻t2になるとレベル検出手段
13dが広レンジ圧力信号によるPW領域になったこと
を検出すると、条件信号PN−4がONからOFFにな
る。この時刻t2の直前では狭レンジ圧力信号PN−3
が70%であり、これが信号PN−6の2%と加算手段
34Nで加算され、狭レンジ出力信号PN−7が72%
(70%+2%=72%)となり、狭レンジ出力信号P
N−7が72%が出力されている。
【0083】また、加算手段32Wからの偏差信号PW
−5が0%(72%−72%=0%)となり、これが条
件信号PW−4のONに伴って信号記憶手段33Wへ入
力され、この0%が記憶されると共に、この0%が加算
手段34Wにより広レンジ圧力信号PWの72%と加算
され、72%が広レンジ出力信号PW−7として切替手
段31へ出力される。そして、条件信号PN−4が0F
Fとなると、b−c間が接続され、狭レンジ出力信号P
N−7から広レンジ出力信号PW−7へほぼ同じ72%
の状態で切替えられる。
【0084】その後、状態が変化して圧力が降下して、
例えば、時刻t3に条件信号PN−4がONとなったと
き、信号PN−6が2%として加算手段34Nへ出力さ
れる。従って、次の切替時点の時刻t4以前では、偏差
信号PW−5が0%となり、時刻t4に条件信号PN−
4がOFFとなったときも、時刻t4の直前の広レンジ
出力信号PW−7がほぼ42%で、狭レンジ出力信号P
N−7がほぼ42%で一致して切替えられ、信号PW−
6が0%を出力する。
【0085】以上のように狭レンジと広レンジの圧力信
号を切替える際に、相手レンジの信号に自レンジの信号
を一致させるようにしてバンプレスに両信号を切替える
ことにより切替時の実圧力信号P1の変動を防止する。
【0086】なお、加算手段32Nと加算手段32Wへ
入力する広レンジ出力信号PW−7と狭レンジ出力信号
PN−7に替えて、実圧力信号P1を入力しても同等の
効果が得られる。
【0087】図4は、本発明の第2実施例を示すタービ
ン制御装置に備える圧力信号切替部の構成図である。
【0088】図4において、図2に示す第1実施例と同
一符号は、同一部分または相当部分を示し、圧力信号切
替部40は、切替手段31と条件信号出力手段74と狭
レンジ圧力信号出力手段77と広レンジ圧力信号出力手
段78とから構成されている。
【0089】そして、狭レンジ圧力信号出力手段77
は、加算手段32Nと信号発生手段41と変化率設定手
段42Nと加算手段34Nとを設け、広レンジ圧力信号
出力手段78は、論理否定手段35と加算手段32Wと
変化率設定手段42Wと加算手段34Wとを設けてい
る。
【0090】ここで、信号発生手段41は、0%の一定
信号PN−8を変化率設定手段42Nと変化率設定手段
42Wへ出力するものである。
【0091】変化率設定手段42Nは、条件信号PN−
4がOFFからONに変化した瞬間の偏差入力信号PN
−5を記憶し、その後は一定信号PN−8を目標にして
一定の変化率で変化する信号PN−9を出力するもので
ある。
【0092】変化率設定手段42Wは、条件信号PN−
4がOFFからONに変化した瞬間の偏差信号PW−5
を記憶し、その後は一定信号PN−8を目標にして一定
の変化率で変化する信号PW−9を出力するものであ
る。
【0093】以上の構成で、図5の動作図を参照して説
明すると、まず、図17および図18に示すように、狭
レンジと広レンジ圧力信号に差があるとする。この場合
に、最初狭レンジ圧力信号PN−3が43%と広レンジ
圧力信号PWとが53%となっており、偏差入力信号P
N−5が10%(53%−43%=10%)となり、変
化率設定手段42Nに記憶される一方、広レンジ出力信
号PW−7が実圧力信号P1として53%を出力してい
る。
【0094】ここで、時刻t1にレベル検出手段13d
が狭レンジ圧力信号のPN領域になったことを検出する
と、条件信号PN−4がOFFからONになる。この結
果、条件信号PN−4のONによって狭レンジ出力信号
PN−7が実圧力信号P1として出力される。
【0095】そして、変化率設定手段42Nは信号発生
手段41で発生した0%の一定信号PN−8を目標にし
て一定の変化率で減少して行き、時刻t2で0%にな
る。この時点で、狭レンジ圧力信号PN−3と狭レンジ
出力信号PN−7とが等しい値となる。
【0096】なお、変化率設定手段の変化率はタービン
出力変動や蒸気圧力変動を最小に抑えつつ蒸気圧力制御
を安定に継続できる値としている。
【0097】その後、時刻t3にレベル検出手段13d
が広レンジ圧力信号のPW領域になったことを検出する
と、条件信号PN−4がOFFからONになる。このと
き狭レンジ圧力信号PN−3が67%、広レンジ圧力信
号PWが77%である。これにより、偏差信号PW−5
が−10%(67%−77%=−10%)で、この値を
変化率設定手段42Wが記憶して、信号PW−9が−1
0%を出力し、加算手段34Wで広レンジ圧力信号PW
と加算され広レンジ出力信号PW−7が67%(77%
−10%=67%)となる。
【0098】切替手段31の条件信号PN−4がOFF
となっているので実圧力信号P1が広レンジ出力信号P
W−7を出力する。
【0099】そして、変化率設定手段42Wの出力信号
PW−9が信号発生手段41で発生した0%の一定信号
PN−8を目標にして一定の変化率で減少する。時刻t
4になると0%になり、この時点で広レンジ圧力信号P
Wと広レンジ出力信号PW−7が等しい値となる。
【0100】なお、変化率設定手段の変化率はタービン
出力変動や蒸気圧力変動を最小に抑えつつ蒸気圧力制御
を安定に継続できる値としている。
【0101】さらに、時刻t5〜時刻t8にかけて図示
する動作がされる。
【0102】以上のように狭レンジと広レンジの圧力信
号を切替える際に、相手レンジの信号に自レンジの信号
を一致させるようにして出力した信号を切替えることに
より切替時の実圧力信号P1の変動を防止することがで
きる。
【0103】また、狭レンジ圧力信号PNの検出精度が
高く、広レンジ圧力信号PWの検出精度が低いが、前述
の第1実施例では、精度の悪い広レンジの誤差を加算し
た状態で狭レンジの信号が出力されることがあるが、本
実施例では最終的には切替手段により現在選択されてい
る側の蒸気圧力信号を使用することになり狭レンジでの
制御精度が向上する。
【0104】なお、加算手段32Nと加算手段32Wに
入力する広レンジ出力信号PW−7と狭レンジ出力信号
PN−7に替えて、実圧力信号P1を入力しても同等の
効果が得られる。また、第2実施例では、説明のため狭
レンジ圧力信号PN−3と広レンジ圧力信号PWとの偏
差を10%〜20%としているが実際には数%とかなり
小さな値となっている。
【0105】図6は、本発明の第3実施例を示すタービ
ン制御装置に備える圧力偏差演算切替部の構成図であ
る。
【0106】圧力偏差演算切替部50は、操作手段14
Aと狭レンジ側圧力設定信号出力部51Nと広レンジ側
圧力設定信号出力部51Wと切替信号生成部52と狭レ
ンジ側圧力制御信号出力部53Nと広レンジ側圧力制御
信号出力部53Wと切替手段31Aとを設けている。
【0107】ここで、操作手段14Aは、オペレータに
よる圧力設定増および減を行うもので増操作をすると、
P2−1がONとなる増信号を出力し、減操作をすると
信号P2−2がONとなる減信号を出力する。
【0108】狭レンジ側圧力設定信号出力部51Nは、
信号発生手段54Nと切替手段55Nと信号発生手段5
6Nと切替手段57Nと切替手段58Nと積分手段59
Nと加算手段60Nと増幅手段61Nとから構成されて
いる。
【0109】信号発生手段54Nは、狭レンジ側圧力設
定信号の増速度を設定するための増設定信号(正極性信
号)P2−3Nを出力し、信号発生手段56Nは、狭レ
ンジ側圧力設定信号の減速度を設定するための減設定信
号(負極性信号)P2−4Nを出力する。
【0110】切替手段55Nは、増信号P2−1がON
となったときa−c間を接続して増設定信号P2−3N
をP2−5Nに出力する。切替手段57Nは、減信号P
2−2がONとなったときa−c間を接続して減設定信
号P2−4NをP2−5Nに出力する。
【0111】切替手段58Nは、条件信号PN−4に基
づく信号切替を行うもので、条件信号PN−4がONの
ときには、a−c間を接続して増/減設定信号P2−5
NをP2−6Nへ出力し、条件信号PN−4がOFFの
ときには、b−c間を接続して信号P2−10NをP2
−6Nへ出力する。
【0112】積分手段59Nは、信号P2−6Nを入力
して積分して狭レンジ圧力設定信号P2−8Nを出力す
る。
【0113】加算手段60Nは、狭レンジ圧力制御信号
CV2−1Nから広レンジ圧力制御信号CV2−1Wを
減算して得られる信号P2−9Nを出力する。増幅手段
61Nは、信号P2−9Nを増幅して増幅信号P2−1
0Nを出力する。
【0114】広レンジ側圧力設定信号出力部51Wは、
信号発生手段54Wと切替手段55Wと信号発生手段5
6Wと切替手段57Wと切替手段58Wと積分手段59
Wと加算手段60Wと増幅手段61Wとから構成されて
いる。
【0115】信号発生手段54Wは、広レンジ側圧力設
定信号の増速度を設定するための増設定信号(正極性信
号)P2−3Wを出力し、信号発生手段56Wは、広レ
ンジ側圧力設定信号の減速度を設定するための減設定信
号(負極性信号)P2−4Wを出力する。
【0116】切替手段55Wは、増信号P2−1がON
となったときa−c間を接続して増設定信号P2−3W
をP2−5Wに出力する。切替手段57Wは、減信号P
2−2がONとなったときa−c間を接続して減設定信
号P2−4WをP2−5Wに出力する。
【0117】切替手段58Wは、条件信号PW−4に基
づく信号切替を行うもので、条件信号PW−4がONの
ときにはa−c間を接続して広レンジ増/減設定信号P
2−5WがP2−6Wに出力され、条件信号PW−4が
OFFのときにはb−c間が接続されて信号P2−10
WがP2−6Wへ出力される。
【0118】積分手段59Wは、信号P2−6Wを入力
して積分して広レンジ圧力設定信号P2−8Wを出力す
る。
【0119】加算手段60Wは、広レンジ圧力制御信号
CV2−1Wから狭レンジ圧力制御信号CV2−1Nを
減算して得られる信号P2−9Wを出力する。増幅手段
61Wは、信号P2−9Wを増幅して増幅信号P2−1
0Wを出力する。
【0120】切替信号生成部52は、レベル検出手段1
3dと論理否定手段35とからなり、条件信号PN−4
と条件信号PW−4のいずれかを出力する。
【0121】狭レンジ側圧力制御信号出力部53Nは、
加算手段63Nと係数設定手段64Nとからなる。加算
手段63Nは、狭レンジ圧力信号PNから狭レンジ圧力
設定信号P2−8Nを差し引いて得られた信号P3−1
Nを狭レンジ圧力偏差信号P3−1Nとして出力する。
【0122】係数設定手段64Nは、この偏差信号を入
力して、圧力偏差量に対してどの程度の割合でCV流量
を調整するかの係数を設定して狭レンジ圧力制御信号C
V2−1Nを出力する。
【0123】広レンジ側圧力制御信号出力部53Wは、
加算手段63Wと係数設定手段64Wとからなってお
り、加算手段63Wは、広レンジ圧力信号PWから広レ
ンジ圧力設定信号P2−8Wを差し引いて得られた信号
P3−1Wを広レンジ圧力偏差信号P3−1Wとして出
力する。
【0124】係数設定手段64Wは、この偏差信号を入
力して圧力偏差量に対してどの程度の割合でCV流量を
調整するかの係数を設定して広レンジ圧力制御信号CV
2−1Wを出力する。
【0125】切替手段31Aは、条件信号PN−4がO
Nのとき、a−c間が接続されて狭レンジ圧力制御信号
CV2−1Nが圧力制御信号CV2となる一方、条件信
号PN−4がOFFのときb−c間が接続されて、広レ
ンジ圧力制御信号CV2−1Wが圧力制御信号CV2と
なる。
【0126】次に、第3実施例の作用を説明する。
【0127】まず、狭レンジ圧力信号PNを使用する領
域のときには、切替信号生成部52のレベル検出手段1
3dによって条件信号PN−4がONとなる。これによ
り、切替手段58Nのa−c間が接続されて積分手段5
9Nには狭レンジ増/減設定信号P2−5Nが入力され
る。このため操作手段14Aの操作に応じて狭レンジ圧
力設定信号P2−8Nが積分される。また、狭レンジ圧
力制御信号CV2−1Nが切替手段31Aにより選択さ
れ、圧力制御信号CV2となって出力し、これにより、
CV開度を調整し圧力制御が行われている。
【0128】一方、この状態のとき広レンジ側では、条
件信号PW−4がOFFのために、切替手段58Wのb
−c間が接続されて積分手段59Wには狭レンジと広レ
ンジの圧力制御信号の偏差を増幅した信号P2−10W
が入力される。
【0129】この結果、広レンジ圧力制御信号CV2−
1Wが狭レンジ圧力制御信号CV2−1Nと等しくなる
ような追従動作が行われる。なお、増幅手段61Wの増
幅度を比較的大きく設定することで、追従動作を速くし
て、偏差信号P2−9Wを常に零にすることが可能とな
る。
【0130】一方、広レンジ圧力信号PWを使用する領
域のときには、条件信号PN−4がOFF、条件信号P
W−4がONとなり、切替手段58Wのa−c間が接続
されて積分手段59Wには広レンジ増/減設定信号P2
−5Wが入力され、操作手段14Aの操作に応じて広レ
ンジ圧力設定信号P2−8Wが積分される。また、広レ
ンジ圧力制御信号CV2−1Wが切替手段31Aによっ
て選択され、圧力制御信号CV2となって出力され、こ
れにより、CV開度を調整し圧力制御が行われている。
【0131】この状態のとき狭レンジ側では、条件信号
PN−4がOFFのために、切替手段58Nのb−c間
が接続され、積分手段59Nには狭レンジと広レンジの
圧力制御信号の偏差値を増幅した信号P2−10Nが入
力される。
【0132】この結果、狭レンジ圧力制御信号CV2−
1Nが広レンジ圧力制御信号CV2−1Wと等しくなる
ような追従動作が行われる。なお、増幅手段61Nの増
幅度を比較的大きく設定することで、追従動作を速くし
て、偏差信号P2−9Nを常に零にすることが可能とな
る。
【0133】以上、第3実施例によれば、相手レンジを
使用して制御中には自レンジの圧力制御信号を相手レン
ジの信号に常に追従させているために、相互のレンジ切
替時の圧力制御信号の変動が発生しない。
【0134】また、圧力設定手段が狭レンジ側と広レン
ジ側と個別に有しているために制御装置内の演算スケー
ル値をそれぞれが使用する範囲にすることが可能で、特
に狭レンジでの演算精度がさらに向上する。
【0135】また、前述の圧力信号切替える第2実施例
では、圧力信号切替えを行った後に自レンジの信号が復
旧するまでの過程でタービン出力と蒸気圧力の変動が徐
々に発生するが、本実施例では圧力制御信号を一致させ
るように積分器を用いて制御していることから切替後の
変動が全く発生しない。
【0136】また、一般に、広レンジの圧力信号は原子
炉を起動して蒸気圧力となるまでの蒸気発生器の出力が
低い領域で使用され、また、狭レンジの圧力信号は通常
運転中の蒸気発生器出力の高い領域で使用される。これ
に対応して、圧力偏差に対するCV流量の変化割合を設
定する係数設定手段の係数値を蒸気発生器が低出力状態
と高出力状態で設定を変えることが制御性を高めるため
に必要となる。本実施例では圧力制御信号演算出力を二
つの回路に分割していることにより、それぞれの制御に
適した係数値の設定が可能であり、圧力制御性をさらに
向上させることが可能となる。
【0137】なお、加算手段60Nと加算手段60Wへ
入力する狭レンジ圧力制御信号CV2−1Nと広レンジ
圧力制御信号CV2−1Wに替えて、圧力制御信号CV
2を入力しても同等の効果が得られる。
【0138】図7は本発明の第4実施例を示すタービン
制御装置に備えるタービン入口圧力制御部分の構成図で
ある。
【0139】図7において、従来例を示す図13と異な
る部分を一点鎖線72で囲んでおり、同一符号は、同一
部分または相当部分を示している。
【0140】関数設定手段18は、CV流量指令信号C
V3を入力してCV開度指令信号CV4を出力するもの
で、この設定は従来実施例と同じ図16のような特性と
なっている。
【0141】変化率制限手段65は、CV開度指令信号
CV4を入力して開方向信号の最大変化率値を制限した
CV開度指令信号CV10を出力する。この変化率設定
は従来実施例では、図13に示す最大値制限手段22と
同様の効果を持たせたもので、蒸気加減弁3の急開によ
る弁操作手段の油圧低下を防止する目的で、弁全閉から
弁全開までの開速度を制限した設定となっている。
【0142】加算手段20は、CV開度指令信号CV1
0からCV実開度信号CV5を差し引いて得られたCV
開度偏差信号CV6を増幅手段21へ入力するもので、
ここでは、CV開度偏差信号CV6に対して所定の増幅
を行った後に、弁操作手段23へ入力し、CV実開度が
CV開度指令値と等しくなるように閉ループを形成して
いる。
【0143】関数設定手段66は、CV開度指令信号C
V10を入力して、TBV開度指令信号を演算するため
のCV流量信号CV11を出力し、その設定は図8に示
すような特性となっており、関数設定手段18の逆関数
を設定している。加算手段25は、圧力制御信号CV2
からCV流量信号CV11を差し引いて得られた信号を
TBV開度指令信号TBV1とするものである。
【0144】以上の構成で、CV流量指令信号CV3が
急閉してCV開度指令信号CV4が急開すると、変化率
制限手段65により開方向最大変化率が制限されたCV
開度指令信号CV10が出力され、この信号により蒸気
加減弁3の実開度の制御が行われる。また、CV開度指
令信号CV10の開度値が関数設定手段66により流量
値に変換して蒸気加減弁3の流量に等しいCV流量信号
CV11を得て、これによりTBV開度指令信号TBV
1の演算を行う。
【0145】以上、第4実施例によれば、CV開度指令
信号とCV実開度信号が等しく、CV開度指令信号から
CV通過蒸気流量値を演算して、これをTBV開度指令
演算に使用しているので、CV開度が発生しても、蒸気
加減弁3とタービンバイパス弁8の流量変化にアンマッ
チが発生しない。つまり、蒸気加減弁3とタービンバイ
パス弁8のの流量の合計に大きな変化が生じない。従っ
て、タービン入口圧力制御が不安定となることを防止す
ることができる。
【0146】なお、CV閉方向変化率が弁操作手段の特
性で制限される場合や、運用上の関係からCV閉方向変
化率制限が必要な場合には、変化率制限手段を閉方向で
も制限できるものに置き換えることで実現可能である。
【0147】図9は、本発明の第5実施例を示すタービ
ン制御装置に備えるタービン入口圧力制御部分の構成図
である。
【0148】図9において、従来例を示す図13と異な
る部分を一点鎖線73で囲んでおり、同一符号は、同一
部分または相当部分を示している。
【0149】関数設定手段67は、CV流量指令信号C
V3を入力してCV流量の開方向の最大変化率を制限す
るための流量変化率制限設定値CV12を出力する。こ
の設定は例えば、図10に示すような特性で、図16で
示したCV流量とCV開度の関係から、CV開度の開方
向変化率を制限するためのCV流量信号の変化率を求め
て設定したものである。
【0150】変化率制限手段68は、CV流量指令信号
CV3と流量変化率制限設定値CV12を入力して、C
V開方向信号の最大変化率値を制限したCV流量指令信
号CV13を出力し、この信号は関数設定手段18へ入
力してCV開度指令信号CV4を出力する。関数設定手
段18は、従来実施例と同じ図16のような特性となっ
ている。
【0151】加算手段20は、CV開度指令信号CV4
からCV実開度信号CV5を差し引いて得られたCV開
度偏差信号CV6を増幅手段21へ入力して、所定の増
幅を行った後に、弁操作手段23に入力し、蒸気加減弁
3の実開度が蒸気加減弁3の開度指令値と等しくなるよ
うに閉ループを形成している。
【0152】以上の構成で、CV流量指令信号CV3が
急開すると、変化率制限手段68により開方向最大変化
率が制限されたCV流量指令信号CV13が出力され
る。ここで、この変化率制限の設定はCV開度ベースで
の制限がされ、CV開度とCV流量の関数(図16)か
らCV流量に変換した場合の流量変化率制限設定値CV
12を算出して関数設定手段67へ出力する。
【0153】図10は、蒸気加減弁3の全閉から全開ま
での時間を10秒に制限するための設定で、図16では
開度0%から20%まで2秒の変化率制限となるが、こ
れを流量値に変換すると0%から50%を2秒で制限す
る必要があり、これは100%/4秒に相当する。
【0154】以下同様にして流量ベースの変化率制限値
が求められ制限されたCV流量指令信号CV13が出力
される。そして、このCV流量指令信号CV13が流量
信号を開度信号に変換する関数設定手段18に入力され
てCV開度指令信号CV4が出力され、この信号により
CV実開度の制御が行われる。また、変化率の制限され
たCV流量指令信号CV13によりTBV開度指令信号
TBV1の演算を行う。
【0155】以上、第5実施例によれば、CV開度の変
化率制限に等しいCV流量指令信号を得た後に、CV開
度指令信号を出力することでCV実開度の変化率制限が
できる。また、CV実流量に等しい信号に基づいてTB
V開度指令演算を行っているので、CV急開が発生して
も、蒸気加減弁3とタービンバイパス弁8の流量変化に
アンマッチが発生しない。つまり、蒸気加減弁3とター
ビンバイパス弁8の流量の合計に大きな変化が生じな
い。従って、タービン入口圧力制御が不安定となること
を防止することができる。
【0156】なお、CV閉方向変化率が弁操作手段の特
性で制限される場合や、運用上の関係からCV閉方向変
化率制限が必要な場合には、CV流量指令信号CV3に
応じて閉方向変化率を制限する制限設定値を出力する関
数設定手段を追加して、変化率制限手段を閉方向でも制
限できるものに置き換えることで実現可能である。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との偏差を
補充するように広レンジ出力信号へ追従して狭レンジ出
力信号を出力し、狭レンジ圧力信号と広レンジ圧力信号
との偏差を補充するように狭レンジ出力信号へ追従して
広レンジ出力信号を出力していずれか一方が選択される
ようにしたために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号
との間に誤差があっても常に広レンジ出力信号と狭レン
ジ出力信号とがほぼ一致している。従って、切替手段に
よりいずれか一方へ切替るときバンプレスに行われてタ
ービン出力変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0158】請求項2の発明によれば、広レンジ出力信
号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を
条件信号がONとなったとき記憶した保持信号と狭レン
ジ圧力信号とを加算して狭レンジ出力信号とし、狭レン
ジ出力信号から広レンジ圧力信号を減算して得られる偏
差信号を条件信号がOFFとなったとき記憶した保持信
号と広レンジ圧力信号とを加算して広レンジ出力信号と
したために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間
に誤差があっても常に広レンジ出力信号と狭レンジ出力
信号とがほぼ一致して切替手段へ入力している。従っ
て、いずれか一方へ切替るときバンプレスに切替えら
れ、制御信号の変動がないためにタービン出力変動と蒸
気圧力を防止することができる。
【0159】請求項3の発明によれば、実圧力信号から
狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を条件信
号がONとなったとき記憶した保持信号と狭レンジ圧力
信号とを加算して狭レンジ出力信号とし、実圧力信号か
ら広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を条件
信号がOFFとなったとき記憶した保持信号と広レンジ
圧力信号とを加算して広レンジ出力信号とするようにし
たために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に
誤差があっても常に切替手段の入力である広レンジ出力
信号と狭レンジ出力信号とがほぼ一致している。従っ
て、切替手段によりいずれか一方へ切替るときバンプレ
スに切替えられ、タービン出力変動と蒸気圧力を防止す
ることができる。
【0160】請求項4の発明によれば、広レンジ出力信
号から狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を
条件信号がONとなったとき記憶すると共に、偏差信号
を零とするように所定の変化率で減少させた出力信号と
狭レンジ圧力信号とが加算されて狭レンジ出力信号と
し、狭レンジ出力信号から広レンジ圧力信号を減算して
得られる偏差信号を条件信号がOFFとなったとき記憶
すると共に、この偏差信号を零とするように所定の変化
率で減少させた出力信号と広レンジ圧力信号とが加算さ
れて広レンジ出力信号とするようにしたために広レンジ
圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差があっても常
に広レンジ出力信号と狭レンジ出力信号とがほぼ一致し
て切替手段へ入力されている。従って、切替手段により
いずれか一方へ切替るときバンプレスに行われてタービ
ン出力変動と蒸気圧力を防止することができる。
【0161】請求項5の発明によれば、実圧力信号から
狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を条件信
号がONとなったとき記憶すると共に、この偏差信号を
零とするように所定の変化率で減少させた出力信号と狭
レンジ圧力信号とが加算されて狭レンジ出力信号とさ
れ、実圧力信号から広レンジ圧力信号を減算して得られ
る偏差信号を条件信号がOFFとなったとき記憶すると
共に、この偏差信号を零とするように所定の変化率で減
少させた出力信号と広レンジ圧力信号とが加算されて広
レンジ出力信号とされるようにしたために広レンジ圧力
信号と狭レンジ圧力信号との間に誤差があっても常に広
レンジ圧力出力信号と狭レンジ圧力出力信号とがほぼ一
致している。これにより、切替手段によりいずれか一方
へ切替るときバンプレスに切替えられ、タービン出力変
動と蒸気圧力を防止することができる。
【0162】請求項6の発明によれば、広レンジ圧力制
御信号と狭レンジ圧力制御信号との偏差を補充するよう
に追従制御して狭レンジ圧力制御信号を出力し、狭レン
ジ圧力制御信号と広レンジ圧力制御信号との偏差を補充
するように追従制御して広レンジ圧力制御信号を出力す
るようにしたために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信
号との間に誤差があっても常に広レンジ圧力制御信号と
狭レンジ圧力制御信号とがほぼ一致している。従って、
切替手段によりいずれか一方へ切替るときバンプレスに
圧力制御信号が切替えられてタービン出力変動と蒸気圧
力を防止することができる。
【0163】請求項7の発明によれば、広レンジ圧力制
御信号と狭レンジ圧力制御信号との偏差を補充するよう
に追従制御して狭レンジ圧力制御信号とし切替手段によ
って選択されたとき狭レンジ圧力制御信号が圧力制御信
号として出力される一方、狭レンジ圧力制御信号と広レ
ンジ圧力制御信号との偏差を補充するように追従制御し
て広レンジ圧力制御信号とし切替手段によって選択され
たとき広レンジ圧力制御信号が圧力制御信号として出力
されるようにしたために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧
力信号との間に誤差があっても常に広レンジ圧力制御信
号と狭レンジ圧力制御信号とがほぼ一致している。従っ
て、切替手段によりいずれか一方へ切替るときバンプレ
スに圧力制御信号が切替えられてタービン出力変動と蒸
気圧力を防止することができる。
【0164】請求項8の発明によれば、狭レンジ圧力制
御信号と圧力制御信号との偏差を補充するように追従制
御して狭レンジ圧力制御信号とし切替手段によって選択
されたとき狭レンジ圧力制御信号が圧力制御信号として
出力される一方、広レンジ圧力制御信号と圧力制御信号
との偏差を補充するように追従制御して広レンジ圧力制
御信号とし切替手段によって選択されたとき広レンジ圧
力制御信号が圧力制御信号として出力されるようにした
ために広レンジ圧力信号と狭レンジ圧力信号との間に誤
差があっても常に広レンジ圧力制御信号と狭レンジ圧力
制御信号とがほぼ一致している。これにより、切替手段
によりいずれか一方へ切替るときバンプレスに圧力制御
信号が切替えられてタービン出力変動と蒸気圧力を防止
することができる。
【0165】請求項9の発明によれば、圧力制御信号に
基づく蒸気加減弁流量指令信号が急開方向から急閉方向
へ移行したときに、蒸気加減弁およびタービンバイパス
弁へ流れる総実流量の変動を阻止する手段を設けたこと
により、タービン入口圧力を安定に制御することができ
る。
【0166】請求項10の発明によれば、蒸気加減弁の
実流量に相当する蒸気加減弁流量信号と圧力制御信号と
の偏差に基づく制御信号によってタービンバイパス弁を
制御するようにしたために蒸気加減弁の急開時に蒸気加
減弁とタービンバイパス弁との総流量が変動することが
防止されて安定したタービン入口圧力ができる。
【0167】請求項11の発明によれば、流量変化率制
限設定値と蒸気加減弁流量指令信号と予め設定された関
数とから蒸気加減弁の実流量に相当し、かつ、開方向の
最大変化率を制限した蒸気加減弁流量指令信号に基づく
信号により蒸気加減弁を制御し、また、タービンバイパ
ス弁を制御するようにしたために蒸気加減弁の急開時に
蒸気加減弁とタービンバイパス弁との総流量が変動する
ことが防止されて安定したタービン入口圧力ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すタービン制御装置の
構成図である。
【図2】図1のタービン制御装置に備える圧力信号切替
部の構成図である。
【図3】図1の圧力信号切替部の作用を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例を示すタービン制御装置に
備える圧力信号切替部の構成図である。
【図5】図4の圧力信号切替部の作用を示す説明図であ
る。
【図6】本発明の第3実施例を示すタービン制御装置に
備える圧力信号切替部の構成図である。
【図7】本発明の第4実施例を示すタービン制御装置に
備えるタービン入口圧力制御部分の構成図である。
【図8】図7のタービン入口圧力制御部に備える関数設
定手段の特性図である。
【図9】本発明の第5実施例を示すタービン制御装置に
備えるタービン入口圧力制御部分の構成図である。
【図10】図9のタービン入口圧力制御部分に備える関
数設定手段の特性図である。
【図11】原子力発電所の蒸気タービンの系統図であ
る。
【図12】圧力検出手段の特性図である。
【図13】従来例を示すタービン制御装置の構成図であ
る。
【図14】図13の圧力信号切替部の構成図である。
【図15】図14の圧力信号切替部の特性図である。
【図16】図13のタービン制御装置に備える関数設定
手段の特性図である。
【図17】蒸気圧力に対する蒸気圧力信号の特性図であ
る。
【図18】蒸気圧力に対する圧力信号の特性図である。
【図19】従来のタービン制御装置によるタービン入口
圧力制御部の作用図である。
【符号の説明】
4S 速度検出器 9N,9W 圧力検出手段 10 速度・負荷設定手段 11,13c,15,20,32N,32W,34N,
34W,60N,60W,63N,63W 加算手段 12,13a,16,64N,64W 係数設定手段 13,30,40 圧力信号切替部 13b,41,54N,54W,56N,56W 信
号発生手段 13d レベル検出手段 13e,31,55N,55W,57N,57W,58
N,58W 切替手段 14 圧力設定手段 14A 操作手段 17 低値選択手段 18,66,67 関数設定手段 19 弁開度検出手段 21,61N,61W 増幅手段 22 最大値制限手段 23 弁操作手段 24,65,68 変化率制限手段 33N,33W 信号記憶手段 35 論理否定手段 42N,42W 変化率設定手段 50 圧力偏差演算切替部 51N 狭レンジ側圧力設定信号出力部 51W 広レンジ側圧力設定信号出力部 52 切替信号生成部 53N 狭レンジ側圧力制御信号出力部 53W 広レンジ側圧力制御信号出力部 59N,59W 積分手段 70 タービン制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 17/24 F01D 21/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービン速度信号と速度・負荷設定信号
    との偏差に基づく速度・負荷制御信号を出力する手段
    と、タービン入口圧力を検出するための狭いレンジの圧
    力検出手段による狭レンジ圧力信号と広いレンジの圧力
    検出手段による広レンジ圧力信号とに基づく広レンジ側
    または狭レンジ側の出力信号のいずれかを選択して一方
    へ切替えて実圧力信号として出力する圧力信号切替部
    と、前記実圧力信号と圧力設定信号との偏差に基づく圧
    力制御信号を出力する手段と、タービン速度制御時に前
    記速度・負荷制御信号に基づく制御信号により蒸気加減
    弁およびタービンバイパス弁を制御する一方、タービン
    入口圧力制御時に前記圧力制御信号に基づく制御信号に
    より前記蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を制御す
    る手段とを有するタービン制御装置において、 前記圧力信号切替部は、前記広レンジ圧力信号あるいは
    前記狭レンジ圧力信号に基づいて切替えのための条件信
    号を出力する条件信号出力手段と、 前記広レンジ圧力信号と前記狭レンジ圧力信号との偏差
    を補充するように前記広レンジ側の出力信号である広レ
    ンジ出力信号へ追従して狭レンジ出力信号を出力する狭
    レンジ圧力信号出力手段と、 前記狭レンジ圧力信号と前記広レンジ圧力信号との偏差
    を補充するように前記狭レンジ出力信号へ追従して広レ
    ンジ出力信号を出力する広レンジ圧力信号出力手段と、 前記条件信号によって前記狭レンジ出力信号と前記広レ
    ンジ出力信号とのいずれか一方を選択して切替え前記実
    圧力信号とする切替手段とを備えることを特徴とするタ
    ービン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記条件信号出力手段は、前記狭レンジ
    圧力信号が所定の領域内のときONの前記条件信号を出
    力する手段を設け、 前記狭レンジ圧力信号出力手段は、前記広レンジ出力信
    号から前記狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
    号を出力する第1の加算手段と、前記偏差信号を入力し
    て前記条件信号がONとなったとき前記偏差信号を記憶
    して保持信号を出力する第1信号記憶手段と、前記保持
    信号と前記狭レンジ圧力信号とを加算して前記狭レンジ
    出力信号とする第2の加算手段とを設け、 前記広レンジ圧力信号出力手段は、前記狭レンジ出力信
    号から前記広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
    号を出力する第3の加算手段と、前記偏差信号を入力し
    て前記条件信号がOFFとなったとき前記偏差信号を記
    憶して保持信号を出力する第2信号記憶手段と、前記保
    持信号と前記広レンジ圧力信号とを加算して前記広レン
    ジ出力信号とする第4の加算手段とを設け、 前記切替手段は前記広レンジ出力信号を前記実圧力信号
    として出力する一方、条件信号がONのとき前記狭レン
    ジ出力信号を前記実圧力信号として出力する手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載のタービン制御装置。
  3. 【請求項3】 前記条件信号出力手段は、前記狭レンジ
    圧力信号が所定の領域内のときONの前記条件信号を出
    力する手段を設け、 前記狭レンジ圧力信号出力手段は、前記実圧力信号から
    前記狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
    力する第1の加算手段と、前記偏差信号を入力して前記
    条件信号がONとなったとき前記偏差信号を記憶して保
    持信号を出力する第1信号記憶手段と、前記保持信号と
    前記狭レンジ圧力信号とを加算して前記狭レンジ出力信
    号とする第2の加算手段とを設け、 前記広レンジ圧力信号出力手段は、前記実圧力信号から
    前記広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
    力する第3の加算手段と、前記偏差信号を入力して前記
    条件信号がOFFとなったとき前記偏差信号を記憶して
    保持信号を出力する第2信号記憶手段と、前記保持信号
    と前記広レンジ圧力信号とを加算して前記広レンジ出力
    信号とする第4の加算手段とを設け、 前記切替手段は前記広レンジ出力信号を前記実圧力信号
    として出力する一方、条件信号がONのとき前記狭レン
    ジ出力信号を前記実圧力信号として出力する手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載のタービン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記条件信号出力手段は、前記狭レンジ
    圧力信号が所定の領域内のときONの前記条件信号を出
    力する手段を設け、 前記狭レンジ圧力信号出力手段は、前記広レンジ出力信
    号から前記狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
    号を出力する第1の加算手段と、前記偏差信号を入力し
    て前記条件信号がONとなったとき前記偏差信号を記憶
    すると共に、この偏差信号を零とするように所定の変化
    率で減少する出力信号を出力する第1変化率設定手段
    と、前記出力信号と前記狭レンジ圧力信号とを加算して
    前記狭レンジ出力信号とする第2の加算手段とを設け、 前記広レンジ圧力信号出力手段は、前記狭レンジ出力信
    号から前記広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信
    号を出力する第3の加算手段と、前記偏差信号を入力し
    て前記条件信号がOFFとなったとき前記偏差信号を記
    憶すると共に、この偏差信号を零とするように所定の変
    化率で減少する出力信号を出力する第2変化率設定手段
    と、前記出力信号と前記広レンジ圧力信号とを加算して
    前記広レンジ出力信号とする第4の加算手段とを設け、 前記切替手段は前記広レンジ出力信号を前記実圧力信号
    として出力する一方、条件信号がONのとき前記狭レン
    ジ出力信号を前記実圧力信号として出力する手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載のタービン制御装置。
  5. 【請求項5】 前記条件信号出力手段は、前記狭レンジ
    圧力信号が所定の領域内のときONの前記条件信号を出
    力する手段を設け、 前記狭レンジ圧力信号出力手段は、前記実圧力信号から
    前記狭レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
    力する第1の加算手段と、前記偏差信号を入力して前記
    条件信号がONとなったとき前記偏差信号を記憶すると
    共に、この偏差信号を零とするように所定の変化率で減
    少する出力信号を出力する第1変化率設定手段と、前記
    出力信号と前記狭レンジ圧力信号とを加算して前記狭レ
    ンジ出力信号とする第2の加算手段とを設け、 前記広レンジ圧力信号出力手段は、前記実圧力信号から
    前記広レンジ圧力信号を減算して得られる偏差信号を出
    力する第3の加算手段と、前記偏差信号を入力して前記
    条件信号がOFFとなったとき前記偏差信号を記憶する
    と共に、この偏差信号を零とするように所定の変化率で
    減少する出力信号を出力する第2変化率設定手段と、前
    記出力信号と前記広レンジ圧力信号とを加算して前記広
    レンジ出力信号とする第4の加算手段とを設け、 前記切替手段は前記広レンジ出力信号を前記実圧力信号
    として出力する一方、条件信号がONのとき前記狭レン
    ジ出力信号を前記実圧力信号として出力する手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載のタービン制御装置。
  6. 【請求項6】 タービン速度信号と速度・負荷設定信号
    との偏差に基づく速度・負荷制御信号を出力する手段
    と、タービン入口圧力を検出するための狭いレンジの圧
    力検出手段による狭レンジ圧力信号と広いレンジの圧力
    検出手段による広レンジ圧力信号とのいずれかと圧力設
    定信号との偏差に基づく圧力制御信号を出力する圧力偏
    差演算切替部と、タービン速度制御時に前記速度・負荷
    制御信号に基づく制御信号により蒸気加減弁およびター
    ビンバイパス弁を制御する一方、タービン圧力制御時に
    前記圧力制御信号に基づく制御信号により前記蒸気加減
    弁およびタービンバイパス弁を制御する手段とを有する
    タービン制御装置において、 前記圧力偏差演算切替部は、前記広レンジ圧力信号ある
    いは前記狭レンジ圧力信号に基づいて切替えのための条
    件信号を出力する切替信号生成部と、 圧力設定信号と前記狭レンジ圧力信号との偏差に基づく
    狭レンジ圧力制御信号を出力する狭レンジ側圧力制御信
    号出力部と、 圧力設定信号と前記広レンジ圧力信号との偏差に基づく
    広レンジ圧力制御信号を出力する広レンジ側圧力制御信
    号出力部と、 前記広レンジ圧力制御信号と前記狭レンジ圧力制御信号
    との偏差を補充するように追従制御して狭レンジ圧力制
    御信号を出力する狭レンジ側圧力設定信号出力部と、 前記狭レンジ圧力制御信号と前記広レンジ圧力制御信号
    との偏差を補充するように追従制御して広レンジ圧力制
    御信号を出力する広レンジ側圧力設定信号出力部と、 前記条件信号によって前記狭レンジ圧力制御信号と前記
    広レンジ圧力制御信号とのいずれか一方を選択して切替
    え前記圧力制御信号とする切替手段とを設けることを特
    徴とするタービン制御装置。
  7. 【請求項7】 前記狭レンジ側圧力設定信号出力部は、
    前記広レンジ圧力制御信号と前記狭レンジ圧力制御信号
    との偏差を補充するように追従制御して狭レンジ圧力制
    御信号とし前記切替手段によって選択されたとき前記狭
    レンジ圧力制御信号を前記圧力制御信号として出力する
    一方、前記広レンジ側圧力設定信号出力部は、前記狭レ
    ンジ圧力制御信号と前記広レンジ圧力制御信号との偏差
    を補充するように追従制御して広レンジ圧力制御信号と
    し前記切替手段によって選択されたとき前記広レンジ圧
    力制御信号を前記圧力制御信号として出力するようにし
    たことを特徴とする請求項6記載のタービン制御装置。
  8. 【請求項8】 前記狭レンジ側圧力設定信号出力部は、
    前記狭レンジ圧力制御信号と前記圧力制御信号との偏差
    を補充するように追従制御して狭レンジ圧力制御信号と
    し前記切替手段によって選択されたとき前記狭レンジ圧
    力制御信号を前記圧力制御信号として出力する一方、前
    記広レンジ側圧力設定信号出力部は、前記広レンジ圧力
    制御信号と前記圧力制御信号との偏差を補充するように
    追従制御して広レンジ圧力制御信号とし前記切替手段に
    よって選択されたとき前記広レンジ圧力制御信号を前記
    圧力制御信号として出力するようにしたことを特徴とす
    る請求項6記載のタービン制御装置。
  9. 【請求項9】 タービン速度信号と速度・負荷設定信号
    との偏差に基づく速度・負荷制御信号を出力する手段
    と、タービン入口圧力を検出する圧力検出手段による圧
    力信号と圧力設定信号との偏差に基づく圧力制御信号を
    出力する手段と、タービン圧力制御時に前記圧力制御信
    号に基づく制御信号により蒸気加減弁およびタービンバ
    イパス弁を制御するタービン入口蒸気圧力制御手段とを
    有するタービン制御装置において、 前記タービン入口蒸気圧力制御手段は、前記圧力制御信
    号に基づく蒸気加減弁流量指令信号が急閉方向から急開
    方向へ移行したときに、前記蒸気加減弁およびタービン
    バイパス弁へ流れる総実流量の変動を阻止する手段を備
    えることを特徴とするタービン制御装置。
  10. 【請求項10】 前記タービン入口蒸気圧力制御手段
    は、前記蒸気加減弁流量指令信号を予め設定された関数
    によって蒸気加減弁開度指令信号に変換する関数設定手
    段と、 この関数設定手段による蒸気加減弁開度指令信号が急開
    方向となったとき開方向の最大変化率を制限して蒸気加
    減弁の実開度を制御する変化率制限手段と、 この変化率制限手段の出力信号に基づく制御信号により
    蒸気加減弁を制御する手段と、 前記変化率制限手段の出力信号と予め設定された関数と
    によって前記蒸気加減弁の実流量に相当する蒸気加減弁
    流量信号に変換する関数設定手段と、 この関数設定手段の出力する蒸気加減弁流量信号と前記
    圧力制御信号との偏差に基づく制御信号によりタービン
    バイパス弁を制御する手段とを備えることを特徴とする
    請求項9記載のタービン制御装置。
  11. 【請求項11】 前記タービン入口蒸気圧力制御手段
    は、前記蒸気加減弁流量指令信号に応じた蒸気加減弁の
    開方向の最大変化率を制限する流量変化率制限設定値を
    出力する関数設定手段と、 前記流量変化率制限設定値と蒸気加減弁流量指令信号と
    予め設定された関数とから蒸気加減弁の実流量に相当
    し、かつ、開方向の最大変化率を制限した蒸気加減弁流
    量指令信号を出力する変化率制限手段と、 この蒸気加減弁流量指令信号と予め設定された関数とか
    ら得られた制御信号により蒸気加減弁を制御する手段
    と、 前記蒸気加減弁流量指令信号と前記圧力制御信号の偏差
    に基づく制御信号によりタービンバイパス弁を制御する
    手段とを備えることを特徴とする請求項9記載のタービ
    ン制御装置。
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