JPH0840238A - 車両用液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ装置

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JPH0840238A
JPH0840238A JP17826094A JP17826094A JPH0840238A JP H0840238 A JPH0840238 A JP H0840238A JP 17826094 A JP17826094 A JP 17826094A JP 17826094 A JP17826094 A JP 17826094A JP H0840238 A JPH0840238 A JP H0840238A
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JP
Japan
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brake
valve
rear wheel
electromagnetic
pressure
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JP17826094A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Toda
田 啓 戸
Michiji Nishii
井 理 治 西
Akihito Kusano
野 彰 仁 草
Yoshiki Noda
田 佳 希 野
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンチロック制御時のブレーキ操作感が良
く、低コストであり、ブレーキトラクション制御を行う
ことができようにする。 【構成】 マスタシリンダ12の1つの圧力室に接続す
る左右後車輪(駆動車輪)ブレーキ13,14のブレー
キ液を電磁遮断弁21,22と電磁切替弁20により低
圧リザーバ19に流出させて各車輪ブレーキのブレーキ
液圧を独立に減圧する。低圧リザーバ19内のブレーキ
液を電動機43により駆動させる第1ポンプ27Aおよ
び第2ポンプ27Bにより各車輪ブレーキ13,14に
圧送し、各車輪ブレーキ13,14のブレーキ液圧を再
増圧させる。電磁切替弁20および電磁遮断弁21に対
して並列の逆止弁28と電磁切替弁20および電磁遮断
弁22に対して並列の逆止弁29は常閉の圧力応答遮断
弁30を介してマスタシリンダ12に接続する。圧力応
答遮断弁30を常閉の電磁遮断弁に置換してもよい。低
圧リザーバ19には逆止弁31を付設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願の発明は、前後左右の4
つの車輪ブレーキのうちのの左後車輪(駆動車輪)ブレ
ーキおよび右後車輪(駆動車輪)ブレーキをマスタシリ
ンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に接続するブレ
ーキ液通路に左後車輪ブレーキのブレーキ液圧および右
後車輪ブレーキのブレーキ液圧を独立に制御するための
アクチュエータが介挿されている車両用液圧ブレーキ装
置に関し、特に、そのアクチュエータが、車輪ブレーキ
から低圧リザーバおよびマスタシリンダへのブレーキ液
流出を阻止した状態にて電動ポンプによりブレーキ液を
車輪ブレーキに圧送するすることによってブレーキ液圧
を増圧する構成である車両用液圧ブレーキ装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来装置としては、例えば特開
平5−50910号公報等に記載されたものが挙げられ
る。この車両用液圧ブレーキ装置は、前後左右の4つの
車輪ブレーキのうちの任意の2つの車輪ブレーキ、例え
ば左前車輪(駆動車輪)ブレーキおよび右後車輪ブレー
キをタンデム形のマスタシリンダの2つの圧力室のうち
の一方圧力室に接続するブレーキ液通路および残りの右
前車輪ブレーキ(駆動車輪)および左後車輪ブレーキを
マスタシリンダの2つの圧力室のうちの他方圧力室に接
続するブレーキ液通路の各々にアチュエータを配設して
いる。前記一方ブレーキ液通路に配設されたアクチュエ
ータは、左前車輪ブレーキを前記一方圧力室から遮断可
能な常開の第1電磁遮断弁と、この第1電磁遮断弁によ
り前記一方圧力室から遮断した左前車輪ブレーキを第1
低圧リザーバに接続可能な常閉の第2電磁遮断弁と、そ
の第1低圧リザーバ内のブレーキ液を左前車輪ブレーキ
に圧送可能な第1電動ポンプと、右後車輪ブレーキを前
記一方圧力室から遮断可能な常開の第3電磁遮断弁と、
この第3電磁遮断弁により前記一方圧力室から遮断した
右後車輪ブレーキを第2低圧リザーバに接続可能な常閉
の第4電磁遮断弁と、この第2低圧リザーバ内のブレー
キ液を右後車輪ブレーキに戻すための第2電動ポンプと
を備えている。前記他方ブレーキ液圧通路に配設された
アクチュエータは、右前車輪ブレーキを前記一方圧力室
から遮断可能な常開の第5電磁遮断弁と、この第5電磁
遮断弁により前記一方圧力室から遮断した右前車輪ブレ
ーキを第3低圧リザーバに接続可能な常閉の第6電磁遮
断弁と、その第3低圧リザーバ内のブレーキ液を右前車
輪ブレーキに圧送可能な第3電磁ポンプと、左後車輪ブ
レーキを前記他方圧力室から遮断可能な常開の第7電磁
遮断弁と、この第7電磁遮断弁により前記他方圧力室か
ら遮断した左後車輪ブレーキを第4低圧リザーバに接続
可能な常閉の第8電磁遮断弁と、この第4低圧リザーバ
内のブレーキ液を左後車輪ブレーキに戻すための第4電
動ポンプとを備えている。そして、前記第1電動ポンプ
〜第4電動ポンプは単一の電動機により駆動されるもの
である。
【0003】尚、上記の特開平5−50910号公報に
は記載されていないが、各車輪ブレーキのブレーキ液圧
がマスタシリンダの圧力室の圧力以上にならないように
するため、一般的に、車輪ブレーキ側から圧力室側への
ブレーキ液流れのみを許容する逆止弁が第1電磁遮断
弁,第3電磁遮断弁,第5電磁遮断弁,第7電磁遮断弁
の各々に対して並列に配設されるものである。
【0004】このような構成の従来装置は、車両制動時
において、任意の1つの車輪ブレーキ、例えば左前車輪
ブレーキのブレーキ液圧を減圧するときは第1電磁遮断
弁を作動させて左前車輪ブレーキを前記一方圧力室から
遮断し且つ第2電磁遮断弁を作動させて左前車輪ブレー
キを第1低圧リザーバに接続することにより左前車輪ブ
レーキ内のブレーキ液を第1低圧リザーバへ流出させ、
左前車輪ブレーキのブレーキ液圧を再増圧するときは第
2電磁遮断弁の作動を解除させ且つ第1低圧リザーバ内
のブレーキ液を第1ポンプにより左前車輪ブレーキに圧
送するものである(アンチロック制御を行うことができ
る)。
【0005】FR車(フロントエンジン・リヤドライブ
車)用の液圧ブレーキ装置は、一般的に、駆動車輪ブレ
ーキである左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキを
マスタシリンダの一方圧力室に、また従動車輪ブレーキ
である左前車輪ブレーキおよび右前車輪ブレーキをマス
タシリンダの他方圧力室にそれぞれブレーキ液通路によ
り接続するものであり、これら各ブレーキ液通路に前記
アクチュエータを介挿することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置は、各
車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御(減圧,再増圧)す
るときには同車輪ブレーキをマスタシリンダの圧力室か
ら遮断した状態下で行うため、車輪ブレーキから一旦低
圧リザーバに流出させたブレーキ液をマスタシリンダの
圧力室側に戻す方式に比べて、ブレーキペダル操作感が
良く(ブレーキペダルの押し戻し現象がない)、マスタ
シリンダの両圧力室をロッキードタイプ(作動時、ピス
トンカップの位置がシリンダボデーのコンペンセーティ
ングポートの位置を越えることで圧力室がリザーバから
遮断される構成のもの)にすることができ、更にポンプ
および電動機の負荷が少なく小型で足りる利点がある。
また、1つの車輪ブレーキに対して常開の電磁遮断弁,
常閉の電磁遮断弁,低圧リザーバおよびポンプを設けて
いるため、各車輪ブレーキのブレーキ液圧制御を独立に
行うことができる他、各車輪ブレーキへ戻すブレーキ液
流量を個別に設定でき、1つの電動機で全ポンプを駆動
しても前輪ブレーキの増圧速度および後輪ブレーキの増
圧速度を任意に設定することができる利点がある。
【0007】しかしながら、上記の従来装置は、マスタ
シリンダの1つの圧力室に接続する2つの車輪ブレーキ
のブレーキ液圧を独立に減圧,増圧するために4つ電磁
遮断弁を必要とするものであり電磁弁は高価であるため
コストが高くなる。
【0008】また、上記の従来装置は、ブレーキ操作が
おこなわれていない状態では車輪ブレーキにブレーキ液
を供給することができず、従って車両の発進時や加速時
の駆動車輪の空転を駆動車輪ブレーキを作動させること
で防止するブレーキトラクション制御を行うことができ
ない。
【0009】この出願の発明は、前後左右の4つの車輪
ブレーキのうちのの左後車輪(駆動車輪)ブレーキおよ
び右後車輪(駆動車輪)ブレーキをマスタシリンダの2
つの圧力室のうちの一方圧力室に接続するブレーキ液通
路に、車輪ブレーキから低圧リザーバおよびマスタシリ
ンダへのブレーキ液流出を阻止した状態にて電動ポンプ
によりブレーキ液を車輪ブレーキに圧送するすることに
よってブレーキ液圧を増圧する構成のアクチュエータが
介挿されている車両用液圧ブレーキ装置であって、ブレ
ーキトラクション制御を行うことができるようにすると
ともに、マスタシリンダの1つの圧力室に接続する左後
車輪ブレーキおよび/または右後車輪ブレーキのブレー
キ液圧の減圧のために低圧リザーバ流出させたブレーキ
液を再増圧のために左後車輪ブレーキおよび/または右
後車輪ブレーキに圧送する構成等を改良して低コストに
できるようにした車両用液圧ブレーキ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願の発明に係る車
両用液圧ブレーキ装置は、請求項1に記載されているよ
うに、前後左右の4つの車輪ブレーキのうちの左後車輪
(駆動車輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車輪)ブレ
ーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力
室に接続するブレーキ液通路に、単一の低圧リザーバ
と、左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキを同時に
前記圧力室から遮断して前記低圧リザーバに接続するた
めの電磁切替弁と、この電磁切替弁と左後車輪ブレーキ
とを遮断するための電磁遮断弁と、この電磁遮断弁とは
独立に作動可能であって且つ前記電磁切替弁と右後車輪
ブレーキとを遮断するための電磁遮断弁と、前記低圧リ
ザーバ内のブレーキ液を吸入するとともに前記一方圧力
室のブレーキ液を前記電磁切替弁を通して吸入して左後
車輪ブレーキに圧送するための第1ポンプと、前記低圧
リザーバ内のブレーキ液を吸入するとともに前記一方圧
力室のブレーキ液を前記電磁切替弁を通して吸入して右
後車輪ブレーキに圧送するための第2ポンプと、前記第
1ポンプおよび前記第2ポンプを駆動する単一の電動機
と、前記電磁遮断弁および前記電磁切替弁に対して並列
に配置されていて左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレ
ーキから前記一方圧力室へのブレーキ液流れのみをそれ
ぞれ許容する一方逆止弁および他方逆止弁と、これら両
逆止弁の出口を前記一方圧力室から遮断するための圧力
応答遮断弁または電磁遮断弁と、前記低圧リザーバから
前記第1ポンプの吸入側および前記第2ポンプの吸入側
へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁とを備えたア
クチュエータが配設されている。
【0011】また、この出願の発明に係る車両用液圧ブ
レーキ装置は、請求項2に記載されているように、前後
左右の4つの車輪ブレーキのうちの左後車輪(駆動車
輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車輪)ブレーキをマ
スタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に接続
するブレーキ液通路に、単一の低圧リザーバと、左後車
輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキを同時に前記圧力室
から遮断して前記低圧リザーバに接続するための電磁切
替弁と、この電磁切替弁と左後車輪ブレーキとを遮断す
るための電磁遮断弁と、この電磁遮断弁とは独立に作動
可能であって且つ前記電磁切替弁と右後車輪ブレーキと
を遮断するための電磁遮断弁と、前記低圧リザーバ内の
ブレーキ液および前記一方圧力室のブレーキ液を前記電
磁切替弁を通して吸入して左後車輪ブレーキに圧送する
第1ポンプと、前記低圧リザーバ内のブレーキ液および
前記一方圧力室のブレーキ液を前記電磁切替弁を通して
吸入して右後車輪ブレーキに圧送する第2ポンプと、前
記第1ポンプおよび前記第2ポンプを駆動する単一の電
動機と、前記電磁遮断弁および前記電磁切替弁に対して
並列に配置されていて左後車輪ブレーキおよび右後車輪
ブレーキから前記一方圧力室へのブレーキ液流れのみを
それぞれ許容する一方逆止弁および他方逆止弁と、これ
ら両逆止弁の出口を前記一方圧力室から遮断するための
圧力応答遮断弁または電磁遮断弁と、前記低圧リザーバ
から前記一方圧力室へのブレーキ液流れのみを許容する
逆止弁とを備えたアクチュエータが配設されている。
【0012】更に、この出願の発明に係る車両用液圧ブ
レーキ装置は、請求項3に記載されているように、前後
左右の4つの車輪ブレーキのうちの左後車輪(駆動車
輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車輪)ブレーキをマ
スタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に接続
するブレーキ液通路に、単一の低圧リザーバと、前記一
方圧力室から左後車輪ブレーキへのブレーキ液流れのみ
を許容する逆止弁(第1逆止弁)と、前記一方圧力室か
ら右後車輪ブレーキへのブレーキ液流れのみを許容する
逆止弁(第2逆止弁)と、これら逆止弁の入口を前記一
方圧力室から遮断するための電磁遮断弁(第1電磁遮断
弁)と、左後車輪ブレーキを前記低圧リサーバに接続す
るための電磁遮断弁(第2電磁遮断弁)と、右後車輪ブ
レーキを前記低圧リザーバに接続するための電磁遮断弁
(第3電磁遮断弁)と、前記低圧リザーバ内のブレーキ
液を吸入するとともに前記一方圧力室のブレーキ液を前
記電磁遮断弁(第1電磁遮断弁)を通して吸入し左後車
輪ブレーキに圧送する第1ポンプと、前記低圧リザーバ
内のブレーキ液を吸入するとともに前記一方圧力室のブ
レーキ液を前記電磁遮断弁(第1電磁遮断弁)を通して
吸入し右後車輪ブレーキに圧送する第2ポンプと、前記
第1ポンプおよび前記第2ポンプを駆動する単一の電動
機と、左後車輪ブレーキから前記一方圧力室へのブレー
キ液流れのみを許容する逆止弁(第3逆止弁)と、右後
車輪ブレーキから前記一方圧力室へのブレーキ液流れの
みを許容する逆止弁(第4逆止弁)と、これら両逆止弁
の出口を前記一方圧力室から遮断するための圧力応答遮
断弁または電磁遮断弁(第4電磁遮断弁)と、前記低圧
リザーバから前記第1ポンプの吸入側および前記第2ポ
ンプの吸入側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁
(第5逆止弁)を備えたアクチュエータが配設されてい
る。
【0013】
【作用】請求項1の車両用液圧ブレーキ装置において
は、車両を制動するためにブレーキ操作が行われると、
マスタシリンダの一方圧力室からブレーキ液が電磁切替
弁と電磁遮断弁を通して左後車輪ブレーキに圧送される
と同時に電磁切替弁と電磁遮断弁を通して右後車輪ブレ
ーキに圧送され、ブレーキ操作力に対応したブレーキ液
圧が左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキに付与さ
れ、ブレーキ操作力に対応した制動力が左後車輪および
右後車輪に加えられる。その際にブレーキ液が低圧リザ
ーバに流入することは、電磁切替弁と逆止弁により阻止
される。
【0014】車両制動中において、左後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧および右後車輪ブレーキのブレーキ液圧を
減圧させるときには、電動機が作動されると同時に電磁
切替弁が作動される。電磁切替弁が作動されることによ
って左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキがマスタ
シリンダの一方圧力室から遮断され且つ電磁遮断弁を介
して両ポンプの吸入側に接続されるとともに電磁遮断弁
と電磁切替弁を介して低圧リザーバと接続される。これ
により、左後車輪ブレーキ内のブレーキ液および右後車
輪ブレーキ内のブレーキ液が電磁遮断弁を通って両ポン
プの吸入側および低圧リザーバへと流出する。両ポンプ
の吸入側および低圧リザーバに流出したブレーキ液は第
1ポンプの作動により左後車輪ブレーキに圧送されると
同時に第2ポンプにより右後車輪ブレーキ圧送される
が、第1ポンプおよび第2ポンプから左後車輪ブレーキ
および右後車輪ブレーキにそれぞれ圧送されるブレーキ
液流量が左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキから
両ポンプの吸入側および低圧リザーバに流出するブレー
キ液流量よりも遙かに少ないことにより、左後車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧および右後車輪ブレーキのブレーキ
液圧は急減圧されるものである。
【0015】車両制動中において、電磁切替弁および電
動機が作動され、且つ、電磁切替弁と左後車輪ブレーキ
との間の電磁遮断弁および/または電磁切替弁と右後車
輪ブレーキとの間の電磁遮断弁が作動されたときには、
左後車輪ブレーキ内および/または右後車輪ブレーキ内
から両ポンプの吸入側および低圧リザーバへのブレーキ
液の流出が阻止され且つ両ポンプの吸入側および低圧リ
ザーバへ流出したブレーキ液が各ポンプの作動により左
後車輪ブレーキおよび/または右後車輪ブレーキに圧送
される状態となり、左後車輪ブレーキのブレーキ液圧お
よび/または右後車輪ブレーキのブレーキ液圧が緩増圧
される。
【0016】車両制動中において、電磁切替弁の作動が
解除されると同時に電磁切替弁と左後車輪ブレーキとの
間の電磁遮断弁の作動および/または電磁切替弁と右後
車輪ブレーキとの間の電磁遮断弁の作動が解除されたと
きには、マスタシリンダの一方圧力室からブレーキ液が
左後車輪ブレーキおよび/または右後車輪ブレーキに圧
送されて左後車輪ブレーキのブレーキ液圧および/また
は右後車輪ブレーキのブレーキ液圧が急増圧される。そ
のとき、電磁遮断弁が作動され続けている側の後車輪ブ
レーキのブレーキ液圧は、緩増圧される。
【0017】車両制動中であって且つアクチュエータの
作動中にブレーキ操作力が減らされたことによってマス
タシリンダの一方圧力室の液圧が減圧し、左後車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧および/または右後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧が一方圧力室の液圧よりも高くなったとき
には、左後車輪ブレーキのブレーキ液および/または右
後車輪ブレーキのブレーキ液が逆止弁と圧力応答遮断弁
または電磁遮断弁を通って一方圧力室へ流出し、左後車
輪ブレーキのブレーキ液圧および/または右後車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧が一方圧力室の液圧まで減圧され
る。
【0018】低圧リザーバから両ポンプの吸入側へのブ
レーキ液流れのみを許容する逆止弁の存在により、アチ
ュエータが作動しない車両制動時においてブレーキ液が
低圧リザーバに流入すること防止される。そして、作動
されていた電磁切替弁が作動解除されたときに低圧リザ
ーバ内に残存していたブレーキ液はブレーキ操作の解除
時にマスタシリンダへ戻る。
【0019】車両の発進時や加速時のようにブレーキ操
作が行われていない状態において、電磁切替弁と左後車
輪ブレーキとの間の電磁遮断弁および/または電磁切替
弁と右後車輪ブレーキとの間の電磁遮断弁が作動される
とともに電磁切替弁および電磁遮断弁に対して並列の逆
止弁の出口が圧力応答遮断弁または電磁遮断弁により一
方圧力室から遮断され、且つ、電動機が作動されたとき
には、第1ポンプおよび/または第2ポンプがマスタシ
リンダの一方圧力室のブレーキ液を電磁切替弁を通して
吸入して左後車輪ブレーキおよび/または右後車輪ブレ
ーキに圧送する一方、左後車輪ブレーキおよび/または
右後車輪ブレーキからのブレーキ液流出が阻止されるの
で、左後車輪ブレーキのブレーキ液圧および/または右
後車輪ブレーキのブレーキ液圧が増圧され、左後車輪お
よび/または右後車輪に制動力が加えられる。その際の
左後車輪ブレーキのブレーキ液圧は電磁切替弁と左後車
輪ブレーキとの間の電磁遮断弁を作動および作動解除す
ることによって減圧および増圧させることができ、右後
車輪ブレーキのブレーキ液圧は電磁切替弁と右後車輪ブ
レーキとの間の電磁遮断弁を作動および作動解除するこ
とにより減圧および増圧させることができる。
【0020】請求項2の車両用液圧ブレーキ装置におい
ては、各ポンプが低圧リザーバ内のブレーキ液を電磁切
替弁を通して吸入する点で請求項1の車両用液圧ブレー
キ装置の作用と相違するが、その他の作用は請求項1の
車両用液圧ブレーキ装置と同じである。
【0021】請求項3の車両用液圧ブレーキ装置におい
ては、車両を制動するためにブレーキ操作が行われる
と、マスタシリンダの一方圧力室からブレーキ液が第1
電磁遮断弁および第1逆止弁を通して左後車輪ブレーキ
に圧送されるとともに第1電磁遮断弁および第2逆止弁
を通して左後車輪ブレーキに圧送され、ブレーキ操作力
に対応したブレーキ液圧が左後車輪ブレーキおよび右後
車輪ブレーキに付与され、ブレーキ操作力に対応した制
動力が左後車輪および右後車輪に加えられる。その際に
ブレーキ液が低圧リザーバに流入することは、第2電磁
遮断弁と第3電磁遮断弁および第7逆止弁により阻止さ
れる。
【0022】車両制動中において、左後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧および右後車輪ブレーキのブレーキ液圧を
減圧させるときには、電動機が作動されると同時に第1
電磁遮断弁と第2電磁遮断弁および第3電磁遮断弁が作
動される。第1電磁遮断弁の作動によって左後車輪ブレ
ーキおよび右後車輪ブレーキがマスタシリンダの一方圧
力室から遮断され、第2電磁遮断弁の作動によって左後
車輪ブレーキが低圧リザーバに接続され、第3電磁遮断
弁の作動によって右後車輪ブレーキが低圧リザーバと接
続される。これにより、左後車輪ブレーキ内のブレーキ
液が第2電磁遮断弁を通って低圧リザーバへと流出し、
右後車輪ブレーキ内のブレーキ液が第3電磁遮断弁を通
って低圧リザーバへと流出する。低圧リザーバに流出し
たブレーキ液は各ポンプの作動により左後車輪ブレーキ
に圧送されると同時に右後車輪ブレーキに圧送される
が、各ポンプから左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレ
ーキの各々に圧送されるブレーキ液流量が左後車輪ブレ
ーキおよび右後車輪ブレーキの各々から低圧リザーバに
流出するブレーキ液流量よりも遙かに少ないことによ
り、左後車輪ブレーキのブレーキ液圧および右後車輪ブ
レーキのブレーキ液圧は急減圧されるものである。
【0023】車両制動中において、第1電磁遮断弁の作
動および電動機の作動が継続され、且つ、第2電磁遮断
弁の作動および/または第3電磁切替弁の作動が解除さ
れたときには、左後車輪ブレーキ内および/または右後
車輪ブレーキ内から低圧リザーバへのブレーキ液の流出
が阻止され且つ低圧リザーバへ流出したブレーキ液が各
ポンプの作動により左後車輪ブレーキおよび/または右
後車輪ブレーキに圧送される状態となり、左後車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧および/または右後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧が緩増圧される。
【0024】車両制動中において、第1電磁切替弁の作
動が解除されたときには、マスタシリンダの一方圧力室
からブレーキ液が左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレ
ーキに圧送されて左後車輪ブレーキのブレーキ液圧およ
び右後車輪ブレーキのブレーキ液圧が急増圧される。
【0025】車両制動中であって且つアクチュエータの
作動中にブレーキ操作力が減らされたことによってマス
タシリンダの一方圧力室の液圧が減圧し、左後車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧および/または右後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧が一方圧力室の液圧よりも高くなったとき
には、左後車輪ブレーキのブレーキ液および/または右
後車輪ブレーキのブレーキ液が第5逆止弁および/また
は第6逆止弁と圧力応答遮断弁または第4電磁遮断弁を
通って一方圧力室へ流出し、左後車輪ブレーキのブレー
キ液圧および/または右後車輪ブレーキのブレーキ液圧
が一方圧力室の液圧まで減圧される。
【0026】低圧リザーバ内のブレーキ液は、第1電磁
遮断弁の作動が解除され且つマブレーキ操作が解除され
ることにより第7逆止弁と第1電磁遮断弁を通ってマス
タシリンダへ戻る。
【0027】車両の発進時や加速時のようにブレーキ操
作が行われていない状態において、第3逆止弁および第
4逆止弁の出口が圧力応答遮断弁または第4電磁遮断弁
により一方圧力室から遮断され、且つ、電動機が作動さ
れたときには、第1ポンプまたは/および第2ポンプが
マスタシリンダの一方圧力室のブレーキ液を第1電磁遮
断弁を通して吸入して左後車輪ブレーキおよび/または
右後車輪ブレーキに圧送する一方、左後車輪ブレーキお
よび/または右後車輪ブレーキからのブレーキ液流出が
第1逆止弁、第2逆止弁、第2電磁遮断弁、第3電磁遮
断弁および圧力応答遮断弁または第4電磁遮断弁によっ
て阻止されるので、左後車輪ブレーキのブレーキ液圧お
よび/または右後車輪ブレーキのブレーキ液圧が増圧さ
れ、左後車輪および/または右後車輪に制動力が加えら
れる。その際の左後車輪ブレーキのブレーキ液圧は第2
電磁遮断弁を作動および作動解除することによって減圧
および増圧させることができ、右後車輪ブレーキのブレ
ーキ液圧は第3電磁遮断弁を作動および作動解除するこ
とによって減圧および増圧させることができる。
【0028】上述したように、請求項1〜請求項3の車
両用液圧ブレーキ装置は、ブレーキ操作が行われていな
い車両発進時等において、電動機と電磁遮断弁を作動さ
せることによりマスタシリンダのブレーキ液を左後車輪
ブレーキおよび右後車輪ブレーキに圧送して各車輪ブレ
ーキのブレーキ液圧を増圧することができ、ブレーキト
ラクション制御を行うことができるものである。
【0029】そして、車両制動中の左後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧および右後車輪ブレーキのブレーキ液圧を
減圧させたり増圧させたりするための電磁弁は、1つの
3ポート2位置の電磁切替弁と2つの2ポート2位置の
電磁遮断弁、或いは3つの2ポート2位置の電磁遮断弁
により行うことができ、1つの2ポート2位置の圧力応
答遮断弁または電磁遮断弁を追加することでブレーキト
ラクション制御を行えるため、低コストにできるもので
ある。
【0030】
【実施例】この出願の発明にかかる車両用液圧ブレーキ
装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0031】図1は、第1実施例を示すものである。図
1において、ブレーキペダル10に加えられたブレーキ
操作力は負圧式倍力装置11により倍加されてタンデム
型のマスタシリンダ12に加えられる。マスタシリンダ
12は、周知のように、2つの圧力室を有している。前
後左右の4つの車輪ブレーキ13,14,16,17の
うち、左後車輪(駆動車輪)ブレーキ13および右後車
輪(駆動車輪)ブレーキ14はアクチュエータ15を介
してマスタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室
に接続され、また左前車輪(従動車輪)ブレーキ16お
よび右前車輪(従動車輪)ブレーキ17はアクチュエー
タ18を介してマスタシリンダの2つの圧力室のうちの
他方圧力室に接続される。
【0032】アクチュエータ15は、左後車輪ブレーキ
13および右後車輪ブレーキ14をマスタシリンダ12
の一方圧力室から遮断し且つ単一の低圧リザーバ19に
接続可能な3ポート2位置の電磁切替弁20と、この電
磁切替弁20から左後輪ブレーキ13に至る通路中に配
置された2ポート2位置の常開型の電磁弁遮断21と、
電磁切替弁20から右後車輪ブレーキ14に至る通路中
に配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁22
と、マスタシリンダ12の一方圧力室のブレーキ液を電
磁切替弁20を通して吸入するとともに低圧リザーバ1
9内のブレーキ液を吸入して左後車輪ブレーキ13に圧
送する第1ポンプ27Aと、マスタシリンダ12の一方
圧力室のブレーキ液を電磁切替弁20を通して吸入する
とともに低圧リザーバ19内のブレーキ液を吸入して右
後車輪ブレーキ14に圧送する第2ポンプ27Bと、こ
れらポンプ27A,27Bを駆動する電動機43と、電
磁切替弁20および電磁遮断弁21,22に対して並列
に配置されていて車輪ブレーキ13,14からマスタシ
リンダ12側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁
28,29と、これら逆止弁28,29の出口をマスタ
シリンダ12の一方圧力室から遮断するための圧力応答
遮断弁30と、低圧リザーバ19から電動ポンプ27の
吸入側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁31と
で構成される。圧力応答遮断弁30はマスタシリンダ1
2の一方圧力室の液圧により作動する常閉の遮断弁であ
る。
【0033】アクチュエータ18は、左前車輪ブレーキ
16および右前車輪ブレーキ17をマスタシリンダ12
の他方圧力室から遮断し且つ単一の低圧リザーバ32に
接続可能な3ポート2位置の電磁切替弁33と、この電
磁切替弁33から左前車輪ブレーキ16に至る通路中に
配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁34
と、電磁切替弁32から右前車輪ブレーキ17に至る通
路中に配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁
35と、低圧リザーバ33内のブレーキ液を吸入して左
前車輪ブレーキ16に圧送する第1ポンプ40Aと、低
圧リザーバ33内のブレーキ液を吸入して右前車輪ブレ
ーキ17に圧送する第2ポンプ40Bと、電磁切替弁3
2および電磁遮断弁34,35に対して並列に配置され
ていて車輪ブレーキ16,17からマスタシリンダ12
側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁41,42
とで構成される。
【0034】尚、電動機43はポンプ40A,40Bも
駆動する。
【0035】電磁切替弁20,32と電磁遮断弁21,
22,34,35および電動機43は図示しない電子制
御装置により車両制動中の車輪の挙動に応じて車輪のロ
ックを回避するように電気的に操作され、また同電子制
御装置により車両発進時や加速時の左右後車輪の各々の
挙動に応じて空転を回避するように電気的に操作される
ものである。周知のように、電子制御装置は各車輪に装
備された回転センサーからの信号により各車輪の挙動を
検出し各車輪ブレーキのブレーキ液圧の減圧,増圧の必
要性を判定して電磁切替弁等を操作する。車両が走行し
ている場合においては、電磁切替弁20,32と電磁遮
断弁21,22,34,35は作動されておらず図1に
示す位置を占めており、電動機43も作動されていな
い。そして、圧力応答遮断弁30は閉じている。
【0036】走行している車両を制動するために運転者
がブレーキペダル10にブレーキ操作力を加えた場合、
マスタシリンダ12の一方圧力室から左後車輪ブレーキ
13および右後車輪ブレーキ14に、またマスタシリン
ダ12の他方圧力室から左前車輪ブレーキ16および右
前車輪ブレーキ17にそれぞれブレーキ液が圧送され、
それら車輪ブレーキ13,14,16および17のブレ
ーキ液圧がブレーキ操作力に対応した液圧に増圧し、車
輪ブレーキ13,14,16および17により左前車
輪,右後車輪,右前車輪および左後車輪にそれぞれ制動
力が加えられる。
【0037】車両制動中に電子制御装置が前後左右の4
つの車輪の何れか1つ、例えば左前車輪がロック傾向に
なり、左前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧の減圧が必
要と判定したときは、電子制御装置により電磁切替弁3
2,電磁遮断弁35および電動機43が作動される。電
磁切替弁32の作動により左前車輪ブレーキ16内のブ
レーキ液が電磁遮断弁34と電磁切替弁32を順次通っ
て低圧リザーバ33へ流出し、左前車輪ブレーキ16の
ブレーキ液圧が急減圧される。低圧リザーバ33に流出
したブレーキ液は電動機43により駆動される第1ポン
プ40Aにより左前車輪ブレーキ16に圧送されるが、
第1ポンプ40Aにより左前車輪ブレーキ16に圧送さ
れるブレーキ液流量よりも左前車輪ブレーキ16から低
圧リザーバ33へ流出するブレーキ液流量の方が遙かに
多いので左前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧は引き続
き急減圧される。低圧リザーバ33内のブレーキ液は第
2ポンプ40Bにより右前車輪ブレーキ17へも圧送さ
れ、右前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が緩増圧され
る。右前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧は、右前車輪
ブレーキ17のブレーキ液圧がマスタシリンダ12の他
方圧力室の液圧よりも高くなると右前車輪ブレーキ17
のブレーキ液が逆止弁42を通ってマスタシリンダ12
側へ戻るので、マスタシリンダ12の他方圧力室の液圧
以上とはならない。
【0038】電子制御装置が右前車輪もロック傾向にな
り右前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧の減圧が必要と
判定したときは、電子制御装置により電磁遮断弁35の
作動が解除される。電磁遮断弁35の作動解除により右
前車輪ブレーキ17内のブレーキ液が電磁遮断弁35と
電磁切替弁32を順次通って低圧リザーバ33へ流出
し、右後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急減圧され
る。低圧リザーバ33に流出したブレーキ液は電動機4
3により駆動される第2ポンプ40Bにより右後車輪ブ
レーキ17に圧送されるが、第2ポンプ40Bにより右
前車輪ブレーキ17に圧送されるブレーキ液流量よりも
右前車輪ブレーキ17から低圧リザーバ33へ流出する
ブレーキ液流量の方が遙かに多いので右前車輪ブレーキ
17のブレーキ液圧は引き続き急減圧される。
【0039】電子制御装置が左前車輪のロック傾向およ
び/または右前車輪のロック傾向が解消し左前車輪ブレ
ーキ16のブレーキ液圧および/または右前車輪ブレー
キ17のブレーキ液圧の緩増圧が必要と判定したとき
は、電子制御装置により電磁遮断弁34および/または
電磁遮断弁35が作動される。電磁遮断弁34および/
または電磁遮断弁35の作動により左前車輪ブレーキ1
6および/または右前車輪ブレーキ17から低圧リザー
バ33へのブレーキ液流出が阻止されるため、左前車輪
ブレーキ16のブレーキ液圧および/または右前車輪ブ
レーキ17のブレーキ液圧は第1ポンプ40Aおよび/
または第2ポンプ40Bからのブレーキ液の圧送により
緩増圧される。左前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧お
よび/または右前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧は、
左前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧および/または右
前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧がマスタシリンダ1
2の他方圧力室の液圧よりも高くなると左前車輪ブレー
キ16および/または右前車輪ブレーキ17のブレーキ
液が逆止弁41および/または逆止弁42を通ってマス
タシリンダ12側へ戻るので、マスタシリンダ12の他
方圧力室の液圧以上とはならない。
【0040】電子制御装置が左前車輪および/または右
前車輪のロック傾向が完全に解消し左前車輪ブレーキ1
6のブレーキ液圧および/または右前車輪ブレーキ17
のブレーキ液圧の急増圧が必要と判定したときには、電
子制御装置により電磁切替弁32の作動が解除されると
ともに電磁遮断弁34の作動および/または電磁遮断弁
35の作動が解除される。これにより、マスタシリンダ
12の他方圧力室からブレーキ液が左前車輪ブレーキ1
6および/または右前車輪ブレーキ17へ圧送され、左
前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧および/または右前
車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急増圧される。その
際、電磁遮断弁34または35が作動されている側の車
輪ブレーキ16または17のブレーキ液圧は緩増圧され
る。
【0041】アクチュエータ18の作動中に電子制御装
置が左後車輪および/または右後車輪がロック傾向にな
り左後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧および/または
右前車輪ブレーキ14のブレーキ液圧の減圧が必要と判
定したときは、電子制御装置により電磁切替弁20が作
動されるとともに電磁遮断弁22および/または電磁遮
断弁21が作動される。電磁切替弁20の作動と電磁遮
断弁22および/または電磁遮断弁21の作動により左
後車輪ブレーキ13内のブレーキ液および/または右後
車輪ブレーキ14内のブレーキ液が電磁遮断弁21また
は電磁遮断弁22を通って第1ポンプ27Aおよび第2
ポンプ27Bの吸入側へ流出するととにも電磁遮断弁2
1または電磁遮断弁22と電磁切替弁20を順次通って
低圧リザーバ19へ流出し、左後車輪ブレーキ13のブ
レーキ液圧および/または右後車輪ブレーキ14のブレ
ーキ液圧が急減圧される。第1ポンプ27Aおよび第2
ポンプ27Bの吸入側および低圧リザーバ19に流出し
たブレーキ液は第1ポンプ27Aおよび第2ポンプ27
Bにより左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ
14に圧送されるが、第1ポンプ27Aおよび第2ポン
プ27Bにより左前車輪ブレーキ13および右後車輪ブ
レーキ14にそれぞれ圧送されるブレーキ液流量は、そ
れぞれ左前車輪ブレーキ13から電磁遮断弁21を通っ
て流出するブレーキ液流量および右前車輪ブレーキ14
から電磁遮断弁22を通って流出するブレーキ液流量よ
りも遙かに少ないので、左後車輪ブレーキ13のブレー
キ液圧および/または右前車輪ブレーキ14のブレーキ
液圧は引き続き急減圧される。
【0042】その際、作動された電磁遮断弁21または
22の側の車輪ブレーキ13または14はブレーキ液流
出が阻止された状態でポンプ27Aまたは27Bにより
ブレーキ液を圧送されることより緩増圧されるものであ
り、車輪ブレーキ13,14のブレーキ液圧がマスタシ
リンダ12の一方圧力室の液圧よりも高くなったときに
は車輪ブレーキ13,14のブレーキ液が逆止弁28,
29を通ってマスタシリンダ12側へ戻るので、マスタ
シリンダ12の一方圧力室の液圧以上とはならない。
【0043】電子制御装置が左後車輪のロック傾向およ
び/または右後車輪のロック傾向が解消し左後車輪ブレ
ーキ13のブレーキ液圧および/または右後車輪ブレー
キ14のブレーキ液圧の緩増圧が必要と判定したとき
は、電子制御装置により電磁遮断弁21および/または
電磁遮断弁22が作動される。電磁遮断弁21および/
または電磁遮断弁22の作動により左後車輪ブレーキ1
3および/または右後車輪ブレーキ14から低圧リザー
バ19へのブレーキ液流出が阻止されるため、左後車輪
ブレーキ13のブレーキ液圧および/または右後車輪ブ
レーキ14のブレーキ液圧はポンプ27A,27Bから
のブレーキ液の圧送により緩増圧される。
【0044】電子制御装置が左後車輪および/または右
後車輪のロック傾向が完全に解消し左後車輪ブレーキ1
3のブレーキ液圧および/または右後車輪ブレーキ14
のブレーキ液圧の急増圧が必要と判定したときには、電
子制御装置により電磁切替弁20の作動が解除されると
ともに電磁遮断弁21の作動および/または電磁遮断弁
22の作動が解除される。これにより、マスタシリンダ
12の一方圧力室からブレーキ液が左後車輪ブレーキ1
3および/または右後車輪ブレーキ14へ圧送され、左
後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧および/または右後
車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急増圧される。
【0045】車両の発進時や加速時において、電子制御
装置が左後車輪および/または右後車輪が空転傾向にな
ったと判定して左後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧お
よび/または右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧の急
増圧が必要と判定したときには、電子制御装置により電
磁遮断弁21および/または電磁遮断弁22が作動され
るとともに電動機43が作動される。圧力応答遮断弁3
0は閉じているので、電磁遮断弁21が作動されること
により左後車輪ブレーキ13からのブレーキ液流出が阻
止され、また電磁遮断弁22が作動されることにより右
後車輪ブレーキ14からのブレーキ液流出が阻止され
る。第1ポンプ27Aおよび第2ポンプ27Bがマスタ
シリンダ12の一方圧力室のブレーキ液を電磁切替弁2
0を通して吸入して左後車輪ブレーキ13および右後車
輪ブレーキ14にそれぞれ圧送するため、作動された電
磁遮断弁21および/または22側の車輪ブレーキ13
および/または14のブレーキ液圧が増圧し、左後車輪
および/または右後車輪に制動力が加えられる。その際
の左後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧および右後車輪
ブレーキ14のブレーキ液圧は、それぞれ電磁遮断弁2
1および電磁遮断弁22を操作することによって独立に
減圧、増圧させることができるとともに、減圧勾配、増
圧勾配を調整できる。
【0046】更に、ブレーキ操作により車輪ブレーキ1
3,14,16,17のブレーキ液圧を増圧する際、電
磁遮断弁21,22を作動させることにより左右後車輪
ブレーキ13,14のブレーキ液圧を左右前車輪ブレー
キ16,17のブレーキ液圧よりも低く制御することが
できる。従って、電子制御装置により電磁遮断弁21,
22を作動させる車輪挙動の判定基準を前車輪が先行し
てロックするようにする等することによって、所謂前後
制動力配分制御のためのブレーキ液圧制御を行わせるこ
ともできる。
【0047】図2は、第2実施例を示すものである。こ
の第2実施例は、マスタシリンダ12の一方圧力室から
左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14に至
るブレーキ液圧通路に介挿されたアクチュエータ115
の構成が第1実施例のアクチュエータ15の構成とは若
干相違する。このアクチュエータ115においては、第
1実施例における圧力応答遮断弁30に相当する弁とし
て、2ポート2位置の常開の電磁遮断弁44が用いられ
ている。電磁遮断弁44は、電子制御装置により、ブレ
ーキトラクション制御時に閉作動させるものである。そ
の他の構成は第1実施例と同じであり、第1実施例のの
構成要素に対応する構成要素に第1実施例の構成説明で
用いた符号と同じ符号を付すことにより構成説明を省略
する。そして、作用も第1実施例の作用説明から容易に
理解できると思われるので、作用説明も省略する。
【0048】尚、図2において、電磁遮断弁44を常閉
のものとし、ブレーキ操作中開作動させるようにしても
よい。
【0049】図3は、第3実施例を示すものである。こ
の第2実施例は、マスタシリンダ12の一方圧力室から
左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14に至
るブレーキ液圧通路に介挿されたアクチュエータ215
の構成が第1実施例のアクチュエータ15の構成とは若
干相違する。第1実施例のアクチュエータ15において
は、低圧リザーバ19が逆止弁31を介してポンプ27
A,27Bの吸入側に接続されていたのに対して、この
アクチュエータ215においては、低圧リザーバ19が
電磁切替弁20を介してのみポンプ27A,27Bの吸
入側に接続されており、ポンプ27A,27Bは電磁切
替弁20を通してのみマスタシリンダ12の一方圧力室
のブレーキ液および低圧リザーバ19のブレーキ液を吸
入する。
【0050】作動されていた電磁切替弁20が作動解除
されたときに低圧リザーバ19内に残存するブレーキ液
をブレーキ操作の解除時にマスタシリンダ12側へ戻す
ため、低圧リザーバ19は逆止弁45を介してマスタシ
リンダ12の一方圧力室に接続されている。その他の構
成は第1実施例と同じであり、第1実施例のの構成要素
に対応する構成要素に第1実施例の構成説明で用いた符
号と同じ符号を付すことにより構成説明を省略する。そ
して、作用も第1実施例の作用説明から容易に理解でき
ると思われるので、作用説明も省略する。
【0051】尚、図3の第3実施例における圧力応答遮
断弁30を図2の第2実施例における電磁遮断弁44に
置換した構成にして実施することができる。
【0052】図4は、第4実施例を示すものである。こ
の第4実施例は、マスタシリンダ12の一方圧力室から
左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14に至
るブレーキ液圧通路に介挿されたアクチュエータ315
と、マスタシリンダ12の他方圧力室から左前車輪ブレ
ーキ16および右前車輪ブレーキ17に至るブレーキ液
圧通路に介挿されたアクチュエータ318の構成が第1
実施例のアクチュエータ15,18の構成とは相違す
る。
【0053】アクチュエータ315は、マスタシリンダ
12の一方圧力室から左後車輪ブレーキ13および右後
車輪ブレーキ14へのブレーキ液流れのみをそれぞれ許
容する逆止弁46および47と、これら逆止弁46,4
7をマスタシリンダ12の一方圧力室から遮断可能な2
ポート2位置の常開型の電磁遮断弁48と、逆止弁4
6,47および電磁遮断弁48と並列に配置されていて
逆止弁46,47とは逆に左後車輪ブレーキ13および
右後車輪ブレーキ14からマスタシンダ側へのブレーキ
液流れのみをそれぞれ許容する逆止弁28および29
と、左後車輪ブレーキ13を単一の低圧リザーバ19に
接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁49
と、右後車輪ブレーキ14を低圧リザーバ19に接続可
能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁50と、マス
タシリンダ12の一方圧力室のブレーキ液を電磁遮断弁
48を通して吸入するとともに低圧リザーバ19内のブ
レーキ液を吸入して左後車輪ブレーキ13に圧送する第
1ポンプ27Aと、マスタシリンダ12の一方圧力室の
ブレーキ液を電磁遮断弁48を通して吸入するとともに
低圧リザーバ19内のブレーキ液を吸入して右後車輪ブ
レーキ14に圧送する第2ポンプ27Bと、これらポン
プ27A,27Bを駆動する電動機43と、低圧リサー
バ19からポンプ27A,27Bの吸入側およびマスタ
シリンダ12の一方圧力室側へのブレーキ液流れのみを
許容する逆止弁51と、マスタシンダ12の一方圧力室
の液圧により作動して逆止弁28,29の出口をマスタ
シリンダ12の一方圧力室に接続するため圧力応答遮断
弁30と、低圧リザーバ19から電動ポンプ27の吸入
側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁57とで構
成されている。
【0054】アクチュエータ318は、マスタシリンダ
12の他方圧力室から左前車輪ブレーキ16および右前
車輪ブレーキ17へのブレーキ液流れのみをそれぞれ許
容する逆止弁52および53と、これら逆止弁52,5
3をマスタシリンダ12の他方圧力室から遮断可能な2
ポート2位置の常開型の電磁遮断弁54と、逆止弁5
2,53および電磁遮断弁54と並列に配置されていて
逆止弁52,53とは逆に左前車輪ブレーキ16および
右前車輪ブレーキ17からマスタシンダ側へのブレーキ
液流れのみをそれぞれ許容する逆止弁41および42
と、左前車輪ブレーキ16を単一の低圧リザーバ33に
接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁55
と、右前車輪ブレーキ17を低圧リザーバ33に接続可
能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁56と、低圧
リザーバ33内のブレーキ液を吸入して左前車輪ブレー
キ16に圧送する第1ポンプ40Aと、低圧リザーバ3
3内のブレーキ液を吸入して右前車輪ブレーキ17に圧
送する第2ポンプ40Bとで構成されている。
【0055】尚、ポンプ40A,40Bは電動機43に
より駆動される。
【0056】電磁遮断弁48,49,50,54,5
5,56と電動機43は図1の第1実施例と同様に電子
制御装置により電気的に操作されるものである。この第
4実施例においては、ブレーキ操作時、マスタシリンダ
12の一方圧力室からブレーキ液が電磁遮断弁48およ
び逆止弁46を順次通して左後車輪ブレーキ13に、ま
た電磁遮断弁48および逆止弁47を順次通して右後車
輪ブレーキ14にそれぞれ圧送され、マスタシリンダ1
2の他方圧力室からブレーキ液が電磁遮断弁54および
逆止弁52を順次通して左前車輪ブレーキ16に、また
電磁遮断弁54および逆止弁52を順次通して右前車輪
ブレーキ17にそれぞれ圧送される。ブレーキ操作中に
おいては圧力応答遮断弁30が開状態となるので、ブレ
ーキ操作が解除された時は、車輪ブレーキ13,14,
16および17のブレーキ液はそれぞれ逆止弁28,2
9,41および42を通ってマスタシリンダ12へ戻
る。
【0057】車両制動中において、電子制御装置により
電磁遮断弁48と電磁遮断弁49および/または電磁遮
断弁50とが作動されると同時に電動機43が作動され
ると、左後車輪ブレーキ13および/または右後車輪ブ
レーキ14内のブレーキ液が電磁遮断弁49および/ま
たは電磁遮断弁50を通って低圧リザーバ19へ流出
し、左後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧および/また
は右後車輪ブレーキ14内ブレーキ液圧が急減圧され
る。低圧リザーバ19に流出したブレーキ液は電動機4
3により駆動される第1ポンプ27Aにより左後車輪ブ
レーキ13に圧送されると同時に第2ポンプ27Bによ
り右後車輪ブレーキ14に圧送されるが、ポンプ27A
および27Bにより左後車輪ブレーキ13および右後車
輪ブレーキ14に圧送されるブレーキ液流量よりも左後
車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14から低圧
リザーバ19へ流出するブレーキ液流量の方が遙かに多
いので左後車輪ブレーキ13および/または右後車輪ブ
レーキ14のブレーキ液圧は引き続き急減圧される。そ
の際、作動されなかった電磁遮断弁50または49の側
の車輪ブレーキ14または13は、ブレーキ液の流出が
阻止された状態でポンプ27Bまたは27Aからブレー
キ液が圧送されることにより緩増圧されるものであり、
車輪ブレーキ14または13のブレーキ液圧がマスタシ
リンダ12の一方圧力室の液圧よりも高くなったときに
は車輪ブレーキ14または13のブレーキ液が逆止弁2
9または28を通ってマスタシリンダ12側へ戻るの
で、マスタシリンダ12の一方圧力室の液圧以上とはな
らない。
【0058】電磁遮断弁48,49,50および電動機
43の作動状態において、電磁遮断弁49および/また
は電磁遮断弁50の作動が解除されると、左後車輪ブレ
ーキ13および/または右後車輪ブレーキ14はブレー
キ液の流出が阻止された状態でポンプ27A,27Bか
らブレーキ液が圧送されることにより緩増圧される。
【0059】また、電磁遮断弁48,49,50の作動
が解除されることにより、マスタシリンダ12からブレ
ーキ液が左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ
14に圧送されて左後車輪ブレーキ13のブレーキ液圧
および右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急増圧さ
れる。
【0060】車両の発進時や加速時において、電子制御
装置により電動機43が作動されることにより、左後車
輪ブレーキ13のブレーキ液圧および右後車輪ブレーキ
14のブレーキ液圧が増圧される。つまり、圧力応答遮
断弁30は閉じていることと逆止弁46,47の存在に
より左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14
からブレーキ液の流出が阻止された状態になっているの
で、ポンプ27Aおよび27Bがマスタシリンダ12の
一方圧力室のブレーキ液を電磁遮断弁48を通して吸入
して左後車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14
に圧送することにより、左後車輪ブレーキ13のブレー
キ液圧および右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が増
圧される。その際の左後車輪ブレーキ13のブレーキ液
圧および右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧は、それ
ぞれ電磁遮断弁49および電磁遮断弁50を操作するこ
とによって独立に減圧、増圧させることができるととも
に、減圧勾配、増圧勾配を調整できる。
【0061】アクチュエータ318の作用はアクチュエ
ータ315の作用説明から容易に理解できると思われる
ので、説明を省略する。
【0062】尚、第4実施例における圧力応答遮断弁3
0を第2実施例の電磁遮断弁44に置換した構成にして
実施することができる。
【0063】
【発明の効果】この出願の発明の車両用液圧ブレーキ装
置においては、ブレーキ操作が行われていない車両発進
時等において、電動機と電磁遮断弁を作動させることに
よりマスタシリンダのブレーキ液を左後車輪ブレーキお
よび右後車輪ブレーキに圧送して各車輪ブレーキのブレ
ーキ液圧を増圧することができ、ブレーキトラクション
制御を行うことができるものである。
【0064】そして、車両制動中の左後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧および右後車輪ブレーキのブレーキ液圧を
減圧させたり増圧させたりするための電磁弁は、1つの
3ポート2位置の電磁切替弁と2つの2ポート2位置の
電磁遮断弁、或いは3つの2ポート2位置の電磁遮断弁
により行うことができ、1つの2ポート2位置の圧力応
答遮断弁または電磁遮断弁を追加することでブレーキト
ラクション制御を行えるため、低コストにできるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明にかかる車両用液圧ブレーキ装
置の第1実施例を示す図。
【図2】この出願の発明にかかる車両用液圧ブレーキ装
置の第2実施例を示す図。
【図3】この出願の発明にかかる車両用液圧ブレーキ装
置の第3実施例を示す図。
【図4】この出願の発明にかかる車両用液圧ブレーキ装
置の第4実施例を示す図。
【符号の説明】
10・・・ブレーキペダル 11・・・負圧式倍力装置 12・・・マスタシリンダ 13・・・左後車輪ブレーキ 14・・・右後車輪ブレーキ 15,115,215,315・・・アクチュエータ 19・・・低圧リザーバ 20・・・電磁切替弁 21,22,44,48,49,50・・・電磁遮断弁 23,25,28,29,31,45,46,47,5
7・・・逆止弁 24,26・・・オリフィス 27A・・・第1ポンプ 27B・・・第2ポンプ 30・・・圧力応答遮断弁 43・・・電動機
フロントページの続き (72)発明者 野 田 佳 希 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後左右の4つの車輪ブレーキのうちの
    左後車輪(駆動車輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車
    輪)ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの
    一方圧力室に接続するブレーキ液通路に、単一の低圧リ
    ザーバと、左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキを
    同時に前記圧力室から遮断して前記低圧リザーバに接続
    するための電磁切替弁と、この電磁切替弁と左後車輪ブ
    レーキとを遮断するための電磁遮断弁と、この電磁遮断
    弁とは独立に作動可能であって且つ前記電磁切替弁と右
    後車輪ブレーキとを遮断するための電磁遮断弁と、前記
    低圧リザーバ内のブレーキ液を吸入するとともに前記一
    方圧力室のブレーキ液を前記電磁切替弁を通して吸入し
    て左後車輪ブレーキに圧送するための第1ポンプと、前
    記低圧リザーバ内のブレーキ液を吸入するとともに前記
    一方圧力室のブレーキ液を前記電磁切替弁を通して吸入
    して右後車輪ブレーキに圧送するための第2ポンプと、
    前記第1ポンプおよび前記第2ポンプを駆動する単一の
    電動機と、前記電磁遮断弁および前記電磁切替弁に対し
    て並列に配置されていて左後車輪ブレーキおよび右後車
    輪ブレーキから前記一方圧力室へのブレーキ液流れのみ
    をそれぞれ許容する一方逆止弁および他方逆止弁と、こ
    れら両逆止弁の出口を前記一方圧力室から遮断するため
    の圧力応答遮断弁または電磁遮断弁と、前記低圧リザー
    バから前記第1ポンプの吸入側および前記第2ポンプの
    吸入側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁とを備
    えたアクチュエータが配設されている車両用液圧ブレー
    キ装置。
  2. 【請求項2】 前後左右の4つの車輪ブレーキのうちの
    左後車輪(駆動車輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車
    輪)ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの
    一方圧力室に接続するブレーキ液通路に、単一の低圧リ
    ザーバと、左後車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキを
    同時に前記圧力室から遮断して前記低圧リザーバに接続
    するための電磁切替弁と、この電磁切替弁と左後車輪ブ
    レーキとを遮断するための電磁遮断弁と、この電磁遮断
    弁とは独立に作動可能であって且つ前記電磁切替弁と右
    後車輪ブレーキとを遮断するための電磁遮断弁と、前記
    低圧リザーバ内のブレーキ液および前記一方圧力室のブ
    レーキ液を前記電磁切替弁を通して吸入して左後車輪ブ
    レーキに圧送する第1ポンプと、前記低圧リザーバ内の
    ブレーキ液および前記一方圧力室のブレーキ液を前記電
    磁切替弁を通して吸入して右後車輪ブレーキに圧送する
    第2ポンプと、前記第1ポンプおよび前記第2ポンプを
    駆動する単一の電動機と、前記電磁遮断弁および前記電
    磁切替弁に対して並列に配置されていて左後車輪ブレー
    キおよび右後車輪ブレーキから前記一方圧力室へのブレ
    ーキ液流れのみをそれぞれ許容する一方逆止弁および他
    方逆止弁と、これら両逆止弁の出口を前記一方圧力室か
    ら遮断するための圧力応答遮断弁または電磁遮断弁と、
    前記低圧リザーバから前記一方圧力室へのブレーキ液流
    れのみを許容する逆止弁とを備えたアクチュエータが配
    設されている車両用液圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前後左右の4つの車輪ブレーキのうちの
    左後車輪(駆動車輪)ブレーキおよび右後車輪(駆動車
    輪)ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの
    一方圧力室に接続するブレーキ液通路に、単一の低圧リ
    ザーバと、前記一方圧力室から左後車輪ブレーキへのブ
    レーキ液流れのみを許容する逆止弁(第1逆止弁)と、
    前記一方圧力室から右後車輪ブレーキへのブレーキ液流
    れのみを許容する逆止弁(第2逆止弁)と、これら逆止
    弁の入口を前記一方圧力室から遮断するための電磁遮断
    弁(第1電磁遮断弁)と、左後車輪ブレーキを前記低圧
    リサーバに接続するための電磁遮断弁(第2電磁遮断
    弁)と、右後車輪ブレーキを前記低圧リザーバに接続す
    るための電磁遮断弁(第3電磁遮断弁)と、前記低圧リ
    ザーバ内のブレーキ液を吸入するとともに前記一方圧力
    室のブレーキ液を前記電磁遮断弁(第1電磁遮断弁)を
    通して吸入し左後車輪ブレーキに圧送する第1ポンプ
    と、前記低圧リザーバ内のブレーキ液を吸入するととも
    に前記一方圧力室のブレーキ液を前記電磁遮断弁(第1
    電磁遮断弁)を通して吸入し右後車輪ブレーキに圧送す
    る第2ポンプと、前記第1ポンプおよび前記第2ポンプ
    を駆動する単一の電動機と、左後車輪ブレーキから前記
    一方圧力室へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁
    (第3逆止弁)と、右後車輪ブレーキから前記一方圧力
    室へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁(第4逆止
    弁)と、これら両逆止弁の出口を前記一方圧力室から遮
    断するための圧力応答遮断弁または電磁遮断弁(第4電
    磁遮断弁)と、前記低圧リザーバから前記第1ポンプの
    吸入側および前記第2ポンプの吸入側へのブレーキ液流
    れのみを許容する逆止弁(第5逆止弁)を備えたアクチ
    ュエータが配設されている車両用液圧ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2666046C2 (ru) * 2012-12-13 2018-09-05 Роберт Бош Гмбх Тормозная система автотранспортного средства с гидравлическим приводом и регулированием тормозных сил по сцеплению колес с дорогой

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