JPH0840026A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその製造方法

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JPH0840026A
JPH0840026A JP6043211A JP4321194A JPH0840026A JP H0840026 A JPH0840026 A JP H0840026A JP 6043211 A JP6043211 A JP 6043211A JP 4321194 A JP4321194 A JP 4321194A JP H0840026 A JPH0840026 A JP H0840026A
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shaped body
carcass ply
fixing ring
bead core
pneumatic tire
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JP6043211A
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Kenpu Ian
ケンプ イアン
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ビード部におけるカーカスプライ端部からの破
損を防止し、ビード部の耐久性を向上する。 【構成】一対のビード部2、2の間に架け渡されかつ各
ビード部2でビードコア6の廻りをタイヤ軸方向の内側
から外側に折返されるラジアル配列のコードの少なくと
も1枚のカーカスプライ1を用いたカーカスを具える空
気入りタイヤであって、前記カーカスプライ1は、少な
くとも1つのビード部2において、前記ビードコア6の
半径方向の外側部分と、この外側部分に係合する固定用
の輪状体7との間で該ビードコア6に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りラジアルタイ
ヤ、特にトラック、バス用の重荷重用ラジアルタイヤと
して好適に採用しうる空気入りタイヤ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】重荷重用ラジアルタイヤは、通常、一対
のビード部の間に架け渡される金属コードを有する単一
のカーカスプライを用いたカーカスを具える。前記カー
カスプライは、タイヤの各ビード部において、タイヤ周
方向にのびビード部を補強する輪状かつ金属製のビード
コアの廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折返される
ことにより折返し部を形成するとともに、この折返し部
によって、該カーカスプライはその端部がビード部で強
固に保持される。
【0003】又重荷重用ラジアルタイヤのカーカスプラ
イに用いられる前記金属コードは、通常、ゴムとの接着
性を高めるため表面が真鍮で被覆されたスチールワイヤ
ーからなる。複数本のこのような金属コードは、互いに
平行に配向されるとともに、トッピングあるいはスキム
コートとして知られる未加硫ゴムに埋設され、1枚のシ
ート状のプライを形成する。このプライは、タイヤ断面
におけるコード長さに相当する巾で前記金属コードのの
びる向きに対してほぼ直角に切断され、これにより前記
カーカスプライを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記プラ
イをその金属コードののびる向きに対してほぼ直角に切
断してカーカスプライを形成するものは、各ビード部に
おけるカーカスプライの折返し部の先端、特に前記プラ
イの金属コードの切断面が、織物状のシートから切断さ
れる結果、鋭利となり、しかも切断面を被覆する真鍮が
欠けているため、該先端でゴムを十分に接着できないと
いう問題点がある。
【0005】他方、タイヤは、走行中、カーカスプライ
の折返し部が形成されるビード部に大きな圧力を受け
る。この大きな圧力は、カーカスプライの折返し部の先
端の前記した特徴と相まって、ビード部の屈曲によって
繰り返されるコード端の切断作用によるプライ端のルー
ス、割れに起因したビード部の早期の破損の原因とな
る。
【0006】このようなビード部の早期の破損に対する
通常の対応策として、図2に示すようち、カーカスプラ
イの折返し部9のタイヤ軸方向外方に、一般にはフィラ
ー、あるいはフリッパーとして知られるバイアス配列の
金属コードを有する織物層10を配することが挙げられ
る。この織物層10は、ビード部においてタイヤ周方向
にのびるとともに、そのタイヤ半径方向内端及び外端を
前記折返し部9の先端のタイヤ半径方向内方及び外方に
夫々位置させている。このようなビード部に配される織
物層10は、カーカスプライの折返し部の先端が偶発的
に損傷を受けることを防ぐとともに、ビード部の剛性を
増し、大きな圧力による作用を軽減する。
【0007】しかしながら、前記織物層10の金属コー
ドは、通常、カーカスプライの金属コードよりも細いと
はいえ、織物層10の金属コードのカット端は、それ自
身、カーカスプライの折返し部の先端に起因するのと同
様のビード部の破損の原因となりやすい。
【0008】一方、トラック、バス用の重荷重用ラジア
ルタイヤに対照して、乗用車用タイヤは、通常、ナイロ
ン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミドなどの
有機材からなるコードを用いたカーカスプライを具え
る。このような有機コードを採用すると、スチールコー
ドから想起されるカット端での前述したような問題点を
幾分かは軽減しうるとはいえ、使用中にビード部に加わ
る大きな圧力によって引起こされるカーカスプライの折
返し部でのルースを十分に防ぐには到らず、同様な該ル
ースを発生しがちであり、タイヤの早期の破損を招く結
果となる。
【0009】本発明は、重荷重用ラジアルタイヤに限ら
ずビードコアの廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折
返されるカーカスプライを具えるラジアルタイヤに適用
でき、ビード部の耐久性を向上しうる空気入りタイヤ及
びその製造方法の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のビード
部の間に架け渡されかつ各ビード部でビードコアの廻り
をタイヤ軸方向の内側から外側に折返されるラジアル配
列のコードの少なくとも1枚のカーカスプライを用いた
カーカスを具える空気入りタイヤであって、前記カーカ
スプライは、少なくとも1つのビード部において、前記
ビードコアの半径方向の外側部分と、この外側部分に係
合する固定用の輪状体との間で該ビードコアに固定され
る。
【0011】
【作用】カーカスプライは、ビードコアの半径方向の外
側部分と、この外側部分に係合する固定用の輪状体との
間で該ビードコアに強固に固定される。従って、カーカ
スプライの折返し部の先端におけるコードルース、プラ
イルース、割れなどの損傷を効果的に防止でき、ビード
部の破損を防ぎ、ビード部の耐久性を向上しうるととも
に、前記折返し部をビードコアの半径方向の外側部分外
方に位置させるため、ビード部におけるタイヤ厚さを減
じることが可能となり、タイヤの軽量化にも役立つ。
【0012】又ビードコアの前記外側部分と固定用の輪
状体との間のカーカスプライの部分を、これらと接着剤
を用いて接合することにより、該カーカスプライの前記
部分の位置ズレを防止しうるとともに、そのルースを一
層確実に防ぎ、かつカーカスプライの取付強度、ひいて
はタイヤ強度の向上を図りうる。
【0013】さらにカーカスプライを、ビードコアの断
面周囲長さの80%以上に亘って該ビードコアの廻りで
巻回させることによって、そのビードコアへの取付強度
を高めることができ、信頼性を向上しうるとともに、ビ
ード部の耐久性を一層高めうる。
【0014】又前記固定用の輪状体が、実質的に非伸張
性の材料、例えばスチール、芳香族ポリアミドなどを用
いて形成された場合には、カーカスプライをこの固定用
の輪状体とビードコアの前記外側部分との間で強固に保
持でき、プライルースなどの発生を効果的に抑制し、ビ
ード部の耐久性の向上に役立つとともに、製造工程にお
いて該固定用の輪状体をドラム軸方向に移動させること
によって容易に固定用の輪状体を配設でき、生産性を高
めうる。
【0015】なお固定用の輪状体を熱収縮性の材料を用
いて形成した場合には、加硫工程中ただちにカーカスプ
ライを強固に保持でき、その組付けを容易とする。
【0016】又固定用の輪状体として、可塑性材料を用
いた場合には、その成形作業を容易とし、作業性を高め
うる。
【0017】さらに固定用の輪状体が、例えば帯状体、
螺旋巻きされたコードからなる単層あるいは複層の螺旋
巻き体などの連続したリング体である場合には、その製
造及び組付けを便宜とし、生産性を高めうるとともに、
カーカスプライを強固に固定しうる。
【0018】又固定用の輪状体が、断面において、その
タイヤ軸方向の内側部分がタイヤ軸方向の外側部分の半
径方向内方に位置するように傾斜している場合には、同
様に傾斜した外側面を有するビードコアに沿って精度よ
く配設することが可能となり、カーカスプライの取付強
度の低下を防ぎ、該カーカスプライをビードコアに強固
に固定できる。
【0019】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、タイヤサイズが11R22.5のトラック
用の空気入りタイヤを、そのタイヤ軸を含む子午断面で
示している。
【0020】この空気入りタイヤ11は、トレッド部4
からサイドウォール部3、3をへて一対のビード部2、
2に至るラジアル配列の1枚のカーカスプライ1を用い
たカーカスを具える。本実施例では、前記カーカスプラ
イ1は、ゴムにより被覆されたスチールコードの織物体
からなる。又前記トレッド部4には、カーカスプライ1
の半径方向外側に補強用のベルト層5が配される。
【0021】前記カーカスプライ1は、各ビード部2に
おいて、ビードコア6の廻りをタイヤ軸方向の内側から
外側に折返される。なお前記ビードコア6は、1本のス
チールワイヤーを螺旋巻きすることにより形成される非
伸張性の輪状体からなる。
【0022】前記カーカスプライ1は、ビードコア6の
断面周囲長さのほぼ全長に亘って該ビードコア6の廻り
で巻回されるとともに、巻回されたカーカスプライは、
固定用の輪状体7によって、ビードコア6の半径方向の
外面である外側部分に強固に固定される。
【0023】前記固定用の輪状体7は、本実施例では、
周方向に連続するリング体であって、その断面におい
て、前記ビードコア6の半径方向の外側部分と同じ角度
でタイヤ軸方向の内側から外側に向かって半径方向外方
に傾斜したフラット形状のスチール製の長尺体からな
る。従って、固定用の輪状体7は、断面において、その
タイヤ軸方向の内側部分がタイヤ軸方向の外側部分の半
径方向内方に位置するように傾斜している。
【0024】なお前記カーカスプライ1のトロイド状の
主部のタイヤ軸方向外側には、断面略三角形状かつビー
ドコア6から半径方向外方にのびる硬質のゴムからなる
ビードエーペックス8が配される。
【0025】又前記固定用の輪状体7は、前述したよう
なフラット形状の断面を有する連続したリング体の他、
図4、図7に示すように、円形又は矩形のいかなる適切
な形状を有するものも採用しうる。
【0026】さらに前記固定用の輪状体7は、図3、図
5に示すように、螺旋巻きされたコードからなる単一の
層である螺旋巻き体から形成することもでき、又図6、
図8に示すように、コードを複数の層に巻回した螺旋巻
き体であってもよい。なお固定用の輪状体7は、例えば
スチール、芳香族ポリアミド等の実質的に非伸張性の材
料を用いて形成しうる他、可塑性材料を用いて形成する
ことも出来る。
【0027】又前記固定用の輪状体を通常の技術手段の
ように加硫されるゴムで被覆し、カーカスプライ1、お
よびタイヤの他の隣接する部材との接着性を促進させる
ようにすることも出来る。なお固定用の輪状体は、ゴム
との接着性に優れた種々の材料を用いて被覆されうる。
【0028】このような固定用の輪状体7は、ビードコ
ア6の半径方向の外側部分との間で前記カーカスプライ
1を固定するとともに、該カーカスプライ1は、ビード
コア6の前記外側部分と固定用の輪状体7との間の部分
がそれらと例えば接着剤を用いて接合され、ビード部2
において強固に固定される。
【0029】なお前記実施例では、図1に示すように、
通常、半径方向外面が傾斜したビードコア6を具えるト
ラック用のチューブレスの空気入りタイヤを採りあげた
が、本発明は、図5に示すように、乗用車用の空気入り
タイヤに通常用いられる半径方向外面が半径方向内外に
傾斜していないビードコアにも適用できる。このような
空気入りタイヤにおいて前記固定用の輪状体として、図
5に示される一層の螺旋巻き体の他、熱収縮性の材料を
用いた連続したリング状の帯状体(断面において半径方
向内外に傾斜していないものを帯状体という)を採用し
うる。この帯状体は、取付けののちタイヤ製造中、ある
いは熱加硫工程においてただちに収縮し、その結果、帯
状体とビードコアとの間での圧縮によりカーカスプライ
を強固に固定する。
【0030】又前記ビードコア6の断面形状は、図6、
図7に示すように、前記固定用の輪状体に適合するよう
に、適宜変形させてもよい。これによって、固定用の輪
状体の位置ズレを防止でき、カーカスプライ1をより強
固に固定、接合しうる。
【0031】以上はカーカスプライ1がビードコア6の
廻りをその断面周囲長さのほぼ全長に亘って巻回される
場合を説明したが、本発明においてカーカスプライはビ
ードコアの一部を巻回するものであっても有効的であ
る。しかしながら、ビードコアは、その断面周囲長さの
80%以上に亘ってカーカスプライによって巻回される
のが、該カーカスプライの端部におけるルースを確実に
防ぐうえで好ましい。
【0032】図9〜16に本発明の空気入りタイヤの製
造方法(以下単に製造方法という)の一実施例を示す。
【0033】この製造方法では、図9に示す通常の可回
転の環状のタイヤ成形ドラム20を用いる。このタイヤ
成形ドラム20は、ドラム軸方向の各外側部分に配され
るビード固定リング21とその間の中央部分に配される
主成形フォーマ22とを具えるとともに、該ビード固定
リング21は、その半径方向外面にタイヤのビードコア
の半径方向内面に適合しうる形状の凹所を設けている。
前記ビード固定リング21と主成形フォーマ22とは、
第1の半径方向位置から第2の半径方向位置に拡径可能
に形成され、又主成形フォーマ22の中央部分は、ビー
ド固定リング21が第1のドラム軸方向位置から第2の
ドラム軸方向位置にドラム軸方向内方に移動するのとほ
ぼ同時に、前記第2の半径方向位置から第3の半径方向
位置にさらに半径方向外方に拡径する。このようなタイ
ヤ成形ドラム20は、タイヤの成形の際に用いられる技
術手段として全く一般的であるため、これ以上の詳細な
説明は省略する。
【0034】前記製造方法の第1工程は、図9に示すよ
うに、半径方向内側のインナーライナー23とカーカス
プライ24とを、前記第1の半径方向位置にあるタイヤ
成形ドラム20の円筒形の表面の中央部に組付け、しか
もカーカスプライ24と適宜付設された前記インナーラ
イナー23とを、前記第1のドラム軸方向位置に配され
た前記ビード固定リング21を跨がって位置させる工程
である。この2つの部材、すなわちカーカスプライ24
とインナーライナー23とは、タイヤ成形ドラム20上
に分離して個別に組付けられてもよく、又予め両者を一
体化して共に組付けられてもよい。
【0035】前記固定用の輪状体が連続したリング体、
特に該固定用の輪状体が、その断面において、タイヤ成
形ドラム20のドラム軸方向の外側部分の表面上で傾斜
しているリング体である場合には、タイヤ成形ドラム2
0と前記第1の半径方向位置でこれに組付けられたタイ
ヤの前記部材、すなわちカーカスプライ24、インナー
ライナー23との各外径よりも最小内径が大きく設定さ
れた固定用の輪状体27は、前記ビード固定リング21
のドラム軸方向内方に位置して配される。従って、固定
用の輪状体27は、カーカスプライ24の半径方向外方
に予め配される。
【0036】又前記固定用の輪状体27は、タイヤ成形
ドラム20からその全周に亘って等距離を隔てて適宜の
手段で保持させておくこともでき、又該タイヤ成形ドラ
ム20に、拘束されることなく単に吊るしておくだけで
もよい。
【0037】なお固定用の輪状体が螺旋巻き体、あるい
は断面において半径方向内外に傾斜しないリング体であ
る場合には、この固定用の輪状体の配設は、後述する製
造工程の次の段階にゆだねられる。
【0038】製造方法の次の工程は、図10に示すよう
に、最小内径がタイヤ成形ドラム20及びそれに組付け
られたタイヤの前記部材の各外径よりも大きい輪状のビ
ードコア26を、タイヤ成形ドラム20のドラム軸方向
の外側部分の廻りに配し、前記ビード固定リング21に
半径方向で隣接させる工程である。従って、ビードコア
26は、前記カーカスプライ24の半径方向外方かつそ
の側縁のドラム軸方向内方に配されるとともに、前記固
定用の輪状体27は該ビードコア26のドラム軸方向内
方に予め配される。
【0039】2つのビード固定リング21、21と主成
形フォーマ22とを有しかつタイヤの前記部材が表面上
に組付けられたタイヤ成形ドラム20は、第2の半径方
向位置に向かって図10に矢印Aで示す半径方向外方に
拡径し、これにより該第2の半径方向位置で、前記イン
ナーライナー23とカーカスプライ24とは、前記ビー
ドコア26の半径方向の内側部分に当接するとともに、
該ビードコア26によってカーカスプライ24は前記ビ
ード固定リング21の半径方向外面の前記凹所に押圧さ
れ、非伸張性のビードコア26と拡径したビード固定リ
ング21との間で強固に支持される。又これと共に、ビ
ードコア26は位置決めされる。
【0040】然る後、図11に示すように、前記ビード
コア26のドラム軸方向外方に延在するカーカスプライ
24の部分は、例えば手操作、機械式ローラー、回転式
エアバックなどの通常の手段によって、該ビードコア2
6の廻りにドラム軸方向の内側から外側に折返され、こ
れによりビードコア26の半径方向の外側部分に沿って
カーカスプライ24の前記部分が配される。
【0041】製造方法の次の工程において、前記固定用
の輪状体27は、図12、図13に示すように、図12
の矢印Bで示すドラム軸方向外方に向かって移動され、
これにより前記ビードコア26の半径方向の外側部分に
巻回されたカーカスプライ24の前記部分の半径方向外
面に固定用の輪状体27が配設され、該部分を固定用の
輪状体27とビードコア26との間で強固に固定する。
なおこの工程で、カーカスプライ24は、ビードコア2
6及び固定用の輪状体27に適宜の接着剤を用いて接合
される。
【0042】前記固定用の輪状体が一層又は複数層の螺
旋巻き体からなる場合は、図16に示すように、ビード
コア26の半径方向の外側部分に配される前記カーカス
プライ24の半径方向の外面に、直接、緊張下でタイヤ
成形ドラム20を回転させることにより前記螺旋巻き体
31を形成し、これによって固定用の輪状体を配設す
る。
【0043】なお固定用の輪状体が、帯状の長尺部材の
少なくとも1回の巻回体から形成さる場合は、その取付
位置、すなわち前記カーカスプライ24の半径方向の外
面に直接前記長尺部材が巻回される。
【0044】又固定用の輪状体がその断面において半径
方向内外に傾斜しないリング体、又は熱収縮性の材料か
ら形成される場合には、該固定用の輪状体は、タイヤ成
形ドラム20に組付けられかつドラム軸方向外方から内
方に移動されることによって、ビードコア26上方に配
され、これによりカーカスプライ24を強固に固定す
る。
【0045】製造方法の最終工程において、断面三角形
状の硬質のゴムからなるビードエーペックス28、適宜
配されるクッションゴム30、及びサイドウォールゴム
29などのタイヤの残りの構成部材が、図14、図15
に示すように、タイヤ成形ドラム20に組付けられる。
前記サイドウォールゴム29のドラム軸方向の外側部分
は、一時的に図14に示すように折返される。又未加硫
のカーカスのトロイド状の最終形状は、ビード固定リン
グ21とタイヤのビード部組立体とが第2のドラム軸方
向位置に向かって図15に矢印Cで示す半径方向内方に
移動する間に同時に、主成形フォーマ22を第3の半径
方向位置に図15に矢印Dで示す半径方向外方にさらに
拡径することにより得られる。
【0046】このとき、前記ビードエーペックス28と
これに隣り合う組付けられた前記部材とは、図15に矢
印Eで示す方向にビードコア26の廻りで回動されると
ともに、これらは位置F1から位置F2に半径方向内方
に移動する適宜の結合手段によって、ビードコア26上
に一体に結合される。
【0047】又製造方法の最終工程において、分離され
て個々に形成されたベルト層とトレッドゴムとの組立体
が、通常の手段を用いてカーカスに貼着される。
【0048】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
カーカスプライがビードコアと固定用の輪状体との間で
該ビードコアに固定されるため、カーカスプライの折返
し部の先端におけるルースの発生を防止してビード部の
早期の破損を防ぐことができ、ビード部の耐久性を向上
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ子午断面図であ
る。
【図2】従来タイヤのビード部を詳示する拡大断面図で
ある。
【図3】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図4】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図6】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図で
ある。
【図9】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図10】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図11】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図12】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図13】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図14】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図15】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【図16】本発明のタイヤの製造方法を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1、24 カーカスプライ 2 ビード部 6、26 ビードコア 7、27 固定用の輪状体 20 タイヤ成形ドラム

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のビード部の間に架け渡されかつ各ビ
    ード部でビードコアの廻りをタイヤ軸方向の内側から外
    側に折返されるラジアル配列のコードの少なくとも1枚
    のカーカスプライを用いたカーカスを具える空気入りタ
    イヤであって、 前記カーカスプライは、少なくとも1つのビード部にお
    いて、前記ビードコアの半径方向の外側部分と、この外
    側部分に係合する固定用の輪状体との間で該ビードコア
    に固定されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記カーカスプライは、ビードコアの半径
    方向の外側部分と前記固定用の輪状体との間の部分がそ
    れらと接合されることを特徴とする請求項1記載の空気
    入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記カーカスプライは、前記ビードコアの
    断面周囲長さの80%以上に亘って該ビードコアの廻り
    で巻回されることを特徴とする請求項1又は2記載の空
    気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】前記固定用の輪状体は、実質的に非伸張性
    の材料を用いて形成されることを特徴とする請求項1又
    は2記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】前記固定用の輪状体は、スチールを用いて
    形成されることを特徴とする請求項4記載の空気入りタ
    イヤ。
  6. 【請求項6】前記固定用の輪状体は、熱収縮性の材料を
    用いて形成されることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】前記固定用の輪状体は、可塑性材料を用い
    て形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】前記固定用の輪状体は、連続したリング体
    であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】前記固定用の輪状体は、螺旋巻き体からな
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空
    気入りタイヤ。
  10. 【請求項10】前記固定用の輪状体は、帯状体からなる
    ことを特徴とする請求項8記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】前記固定用の輪状体は、螺旋巻きされた
    コードからなる単一の層からなることを特徴とする請求
    項9記載の空気入りタイヤ。
  12. 【請求項12】前記固定用輪状体は、断面において、そ
    のタイヤ軸方向の内側部分がタイヤ軸方向の外側部分の
    半径方向内方に位置するように傾斜していることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれかに記載の空気入りタイ
    ヤ。
  13. 【請求項13】前記固定用の輪状体は、芳香族ポリアミ
    ドを用いて形成されることを特徴とする請求項4記載の
    空気入りタイヤ。
  14. 【請求項14】半径方向に拡径可能な環状のタイヤ成形
    ドラムを用いた請求項1記載の空気入りタイヤの製造方
    法であって、 カーカスプライを、タイヤ成形ドラムの円筒形の表面上
    に組付ける工程、 カーカスプライの半径方向外方かつその側縁のドラム軸
    方向内方にビードコアを配する工程、 タイヤ成形ドラムを拡径し該タイヤ成形ドラムに組付け
    られた前記カーカスプライを前記ビードコアの半径方向
    の内側部分に当接させ、該ビードコアを位置決めする工
    程、 ビードコアのドラム軸方向外方に延在するカーカスプラ
    イの部分を該ビードコアの廻りにドラム軸方向の内側か
    ら外側に折返し、ビードコアの半径方向の外側部分にカ
    ーカスプライを配する工程、及びビードコアの半径方向
    の外側部分に配されたカーカスプライの前記部分の半径
    方向外方に固定用の輪状体を配し、カーカスプライをビ
    ードコアとこの固定用の輪状体との間で固定する工程を
    含むことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  15. 【請求項15】前記固定用の輪状体は、カーカスプライ
    の半径方向外方かつビードコアのドラム軸方向内方に予
    め配されるとともに、ビードコアの半径方向の外側部分
    に配されたカーカスプライの前記部分の半径方向外面
    に、該固定用の輪状体をドラム軸方向外方に移動させる
    ことにより配することを特徴とする請求項14記載の空
    気入りタイヤの製造方法。
  16. 【請求項16】前記固定用の輪状体は、タイヤ成形ドラ
    ムのドラム軸方向外方から内方に移動させることによ
    り、ビードコアの半径方向の外側部分に配されたカーカ
    スプライの前記部分の半径方向の外面に配されることを
    特徴とする請求項14記載の空気入りタイヤの製造方
    法。
  17. 【請求項17】前記固定用の輪状体は、長尺部材の少な
    くとも1回の巻回体であり、かつ取付位置への巻回によ
    り配されることを特徴とする請求項14記載の空気入り
    タイヤの製造方法。
  18. 【請求項18】前記固定用の輪状体は、取付けののちに
    収縮することを特徴とする請求項14〜17のいずれか
    に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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