JPH0837244A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH0837244A
JPH0837244A JP6173845A JP17384594A JPH0837244A JP H0837244 A JPH0837244 A JP H0837244A JP 6173845 A JP6173845 A JP 6173845A JP 17384594 A JP17384594 A JP 17384594A JP H0837244 A JPH0837244 A JP H0837244A
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JP
Japan
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memory
memory cell
power supply
memory array
type memory
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JP6173845A
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English (en)
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Kazuyoshi Shiba
和佳 志波
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 演算データ等及びプログラム等の格納に供さ
れる2種のメモリを搭載するシングルチップマイクロコ
ンピュータ等のチップ面積を縮小し、その高集積化及び
低コスト化を推進する。 【構成】 演算データ等及びプログラム等の格納に供さ
れる2種のメモリを搭載するシングルチップマイクロコ
ンピュータ等において、前者のメモリを、ソース領域S
に延長されたゲート突起の先端下部にトンネル領域TN
Zを有しかつ消去時におけるリーク電流が比較的小さな
いわゆる単一電源型メモリセルが格子状に配置されてな
る第1のメモリアレイを基本に構成し、後者のメモリ
を、通常の浮遊ゲート型セルからなり情報の書き換えに
際して消去電圧の外部供給を必要とするいわゆる二電源
型メモリセルが格子状に配置されてなる第2のメモリア
レイを基本に構成するとともに、第1及び第2のメモリ
アレイによって共通のメモリモジュールを構成し、直接
周辺回路を共有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体記憶装置に関
し、例えば、シングルチップマイクロコンピュータ等に
搭載されるメモリモジュールに利用して特に有効な技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】FAMOS(Floating gat
e Avalanche injectin Meta
l Oxide Semiconductor)が格子
状に配置されてなるメモリアレイをその基本構成要素と
し、情報を紫外線により消去し電気的に書き込み可能な
EPROM(UV Erasable and Pro
grammable Read Only Memor
y)がある。また、MNOS(Metal Nitri
de Oxide Semiconductor)が格
子状に配置されてなるメモリアレイをその基本構成要素
とし、情報を電気的に消去・書き込み可能なEEPRO
M(Electrically Erasable a
nd Programmable Read Only
Memory)がある。さらに、EPROMと同様に
FAMOSが格子状に配置されてなるメモリアレイをそ
の基本構成要素とし、情報を所定のブロック単位で一括
消去可能なフラッシュメモリ(フラッシュメモリEPR
OM)がある。
【0003】一方、同一チップ(半導体基板)上にEE
PROM及びフラッシュメモリからなる2種のメモリモ
ジュールを搭載したシングルチップマイクロコンピュー
タがある。このようなシングルチップマイクロコンピュ
ータにおいて、EEPROMからなるメモリモジュール
は、例えば比較的書き換え頻度の多い演算データ等の格
納に供され、フラッシュメモリからなるメモリモジュー
ルは、比較的書き換え頻度の少ないプログラム等の格納
に供される。
【0004】同一チップ上にEEPROM及びフラッシ
ュメモリからなる2種のメモリモジュールを搭載したシ
ングルチップマイクロコンピュータについて、例えば、
1990年9月18日付、米国特許第4,957,87
7号に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記に記載されるシン
グルチップマイクロコンピュータにおいて、EEPRO
Mからなるメモリモジュールは、いわゆる1セル・2ト
ランジスタ型のメモリアレイを基本に構成され、情報の
書き込み及び消去は、ともにFN(FowlerNor
dheim:ファウラー・ノルトハイム)トンネル現象
による電子の注入又は引き抜きによって行われる。この
ため、セルサイズが大きくなり、メモリモジュールの大
容量化には適さないものの、情報の書き換えを電源電圧
VCCのみの単一電源でしかもバイト単位で行うことが
でき、オンボード書き換えに適する。一方、フラッシュ
メモリからなるメモリモジュールは、いわゆる1セル・
1トランジスタ型のメモリアレイを基本に構成され、情
報の書き込みは、EPROMと同様にチャンネルからの
ホットエレクトロン注入によって行われ、その消去は、
EEPROMと同様にFNトンネル現象による電子の引
き抜きによって行われる。このため、情報の書き換え時
には、+5Vの電源電圧VCCの他に例えば+12Vの
高電圧VPPを外部供給することが必要となり、書き換
えがチップ又はブロック単位で行われることもあいまっ
てオンボード書き換えに向かないが、セルサイズが小さ
く、メモリモジュールの大容量化には適する。
【0006】しかし、そのさらなる高集積化・低コスト
化を図ろうとするとき、上記シングルチップマイクロコ
ンピュータには次のような問題点が生じることが本願発
明者等によって明らかとなった。すなわち、上記シング
ルチップマイクロコンピュータでは、前述のように、E
EPROMからなるメモリモジュールが1セル・2トラ
ンジスタ型とされ、セルサイズが大きくなって、メモリ
モジュールとしての所要レイアウト面積が増大する。ま
た、そのセルピッチがワード線及びビット線の両方向に
おいてフラッシュメモリからなるメモリモジュールのセ
ルピッチとは異なるため、2種のメモリモジュールを一
体化することは困難である。これらの結果、相応してシ
ングルチップマイクロコンピュータのチップ面積が大き
くなり、その高集積化及び低コスト化が制限されるもの
である。
【0007】この発明の目的は、それぞれ演算データ等
及びプログラム等の格納に供される2種のメモリを搭載
するシングルチップマイクロコンピュータ等のチップ面
積を縮小し、その高集積化及び低コスト化を推進するこ
とにある。
【0008】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次の
通りである。すなわち、演算データ等及びプログラム等
の格納に供される2種のメモリを搭載するシングルチッ
プマイクロコンピュータ等において、前者のメモリを、
ソース領域に延長されたゲート突起の先端下部にソース
及びゲート間のトンネル領域を有しかつ消去時における
リーク電流が比較的少ない単一電源型メモリセルが格子
状に配置されてなる第1のメモリアレイを基本に構成
し、後者のメモリを、通常の浮遊ゲート型セルからなり
情報の書き換えに際して消去電圧の外部供給を必要とす
る二電源型メモリセルが格子状に配置されてなる第2の
メモリアレイを基本に構成するとともに、第1及び第2
のメモリアレイによって共通のメモリモジュールを構成
し、直接周辺回路を共有する。
【0010】
【作用】上記した手段によれば、第1のメモリアレイの
書き換えに必要な消去電圧を内蔵する昇圧回路によって
形成し、演算データ等を単一電源によりオンボード書き
換えできるとともに、メモリモジュールとしての所要レ
イアウト面積を大幅に削減することができる。この結
果、シングルチップマイクロコンピュータ等のチップ面
積を縮小し、その高集積化及び低コスト化を推進するこ
とができる。
【0011】
【実施例】図1には、この発明が適用されたメモリモジ
ュールを含むシングルチップマイクロコンピュータの一
実施例の基板配置図が示されている。同図をもとに、ま
ずこの実施例のメモリモジュールが搭載されるシングル
チップマイクロコンピュータの構成及び基板配置の概要
について説明する。なお、基板配置に関する以下の説明
では、図1の位置関係をもって半導体基板面上での上下
左右を表す。
【0012】図1において、この実施例のシングルチッ
プマイクロコンピュータは、P型単結晶シリコンを基体
とする1個の半導体基板PSUB上に形成され、この半
導体基板PSUBの右上部に配置されたストアドプログ
ラム方式の中央処理ユニットCPUをその基本構成要素
とする。中央処理ユニットCPUには、図示されない内
部バスを介して、この発明が適用されたメモリモジュー
ルMEMと、割り込みコントローラINTC,タイマー
回路TIM,アナログ/ディジタル変換回路A/C及び
入出力コントローラIOCとが結合される。このうち、
メモリモジュールMEM及び割り込みコントローラIN
TCは、中央処理ユニットCPUの左側に配置され、タ
イマー回路TIM,アナログ/ディジタル変換回路A/
C及び入出力コントローラIOCは、中央処理ユニット
CPU及び割り込みコントローラINTCの下部に配置
される。以上の回路の外側には、半導体基板PSUBの
四辺に沿って4個の入出力ポートP1〜P4が配置され
る。
【0013】この実施例において、メモリモジュールM
EMは、いわゆる単一電源型メモリセル(第1のメモリ
セル)M1からなるメモリアレイARY1(第1のメモ
リアレイ)と、いわゆる二電源型メモリセル(第2のメ
モリセル)M2からなるメモリアレイARY2(第2の
メモリアレイ)とを含む。このうち、メモリアレイAR
Y1は、比較的書き換え頻度の多い演算データ等の格納
に供され、メモリアレイARY2は、比較的書き換え頻
度の少ないプログラム等の格納に供される。なお、単一
電源型メモリセルM1及び二電源型メモリセルM2なら
びにメモリモジュールMEMの具体的構成等について
は、後で詳細に説明する。
【0014】ここで、中央処理装置CPUは、メモリモ
ジュールMEMのメモリアレイARY2に格納されるユ
ーザプログラムに従ってステップ制御され、所定の演算
処理を実行するとともに、マイクロコンピュータの各部
を統括・制御する。また、割り込みコントローラINT
Cは、各部の割り込み要求を所定の優先順位をもって受
理し、中央処理ユニットCPUに伝達する。さらに、タ
イマー回路TIMは、図示されないクロック発生回路か
ら供給されるクロック信号に従って時間計時を行い、中
央処理ユニットCPUの時間管理に供する。一方、アナ
ログ/ディジタル変換回路A/Cは、外部の各種センサ
等から入力されるアナログ入力信号を所定ビットのディ
ジタル信号に変換し、入出力コントローラIOCは、外
部に結合される各種入出力装置に対するデータ授受を統
括・制御する。
【0015】図2には、図1のシングルチップマイクロ
コンピュータに搭載されるメモリモジュールMEMの第
1の実施例のブロック図が示されている。また、図3に
は、図2のメモリモジュールMEMに含まれるメモリア
レイMARYの一実施例の回路図が示されている。これ
らの図をもとに、この発明が適用されたメモリモジュー
ルMEMの構成及び動作の概要について説明する。
【0016】図2において、この実施例のメモリモジュ
ールMEMは、所要レイアウト面積の大半を占めて配置
されるメモリアレイMARYをその基本構成要素とし、
メモリアレイMARYは、2個のメモリアレイつまり単
一電源型メモリアレイARY1及び二電源型メモリアレ
イARY2と、これらのメモリアレイの間に配置される
スイッチ回路SWとを含む。このうち、メモリアレイA
RY1は、図3に示されるように、図の水平方向に配置
されるp+1本のワード線W10〜W1pと、垂直方向
に配置されるr+1本のビット線B10〜B1rならび
にこれらのワード線及びビット線の交点に格子状に配置
される(p+1)×(r+1)個の単一電源型メモリセ
ルM1とを含む。また、メモリアレイARY2は、水平
方向に配置されるq+1本のワード線W20〜W2q
と、垂直方向に配置されるr+1本のビット線B20〜
B2rならびにこれらのワード線及びビット線の交点に
格子状に配置される(q+1)×(r+1)個の二電源
型メモリセルM2とを含む。さらに、スイッチ回路SW
は、メモリアレイARY1を構成するビット線B10〜
B1rとメモリアレイARY2を構成するビット線B1
0〜B1rとの間にそれぞれ設けられるr+1個のNチ
ャンネルMOSFET(金属酸化物半導体型電界効果ト
ランジスタ。この明細書では、MOSFETをして絶縁
ゲート型電界効果トランジスタの総称とする)N0〜N
rを含む。
【0017】この実施例において、単一電源型メモリセ
ルM1は、後述するように、通常のフラッシュメモリを
構成する浮遊ゲート型メモリセルを基本とするが、その
トンネル領域は、コントロールゲート及び浮遊ゲートが
ソース領域まで延長されてなるゲート突起の先端下部に
設けられる。したがって、そのセルサイズは、通常のF
AMOSよりは大きいものの、EEPROMに用いられ
る1セル・2トランジスタ型のメモリセルよりは小さ
く、高集積化に適する。また、情報消去時におけるリー
ク電流が比較的小さく、ソースに印加すべき消去電圧の
電流供給能力が比較的小さくて済むため、消去電圧に
は、メモリモジュールMEMに内蔵される昇圧回路VB
により電源電圧VCC(第1の電源電圧)をもとに形成
される昇圧電圧VCBが用いられる。この結果、演算デ
ータ等の格納に供されるメモリアレイARY1のオンボ
ード書き換えを実現しつつ、その高集積化を図ることが
できるものとなる。なお、電源電圧VCCは、+5Vの
ような正電位とされ、昇圧電圧VCBは、+12Vのよ
うな比較的絶対値の大きな正電位とされる。
【0018】一方、メモリアレイARY2を構成する二
電源型メモリセルM2は、通常のフラッシュメモリを構
成する浮遊ゲート型メモリセルからなり、その情報消去
時におけるリーク電流が比較的大きいために、ソースに
印加すべき消去電圧は比較的大きな電流供給能力を持つ
ことが必要となる。したがって、メモリアレイARY2
の消去動作には、外部端子VPPを介して入力される高
電圧VPPが消去電圧として用いられ、電源電圧VCC
を含む二電源が必要となる。このため、オンボード書き
換えには適さないが、セルサイズが小さく、メモリアレ
イARY1に比較してさらなるメモリアレイARY2の
高集積化を図ることができる。
【0019】なお、単一電源型メモリセルM1は、後述
するように、ワード線方向において二電源型メモリセル
M2と同一のセルピッチとされ、メモリアレイARY1
及びARY2は、共通のメモリモジュールMEMを構成
し、YスイッチYSやXアドレスデコーダXDを含む直
接周辺回路を共有する。以上の結果、このメモリモジュ
ールMEMでは、オンボード書き換えを実現しつつその
所要レイアウト面積を削減することができ、これによっ
てシングルチップマイクロコンピュータの高集積化及び
低コスト化を推進することができるものとなる。
【0020】メモリアレイARY1の同一の行に配置さ
れたr+1個の単一電源型メモリセルM1のコントロー
ルゲートは、対応するワード線W10〜W1pにそれぞ
れ共通結合され、同一の列に配置されたp+1個の単一
電源型メモリセルM1のドレインは、対応するビット線
B10〜B1rにそれぞれ共通結合される。また、メモ
リアレイARY1の隣接する行に配置された2(r+
1)個の単一電源型メモリセルM1のソースは、対応す
るソース線S10〜S1p−1にそれぞれ共通結合され
る。同様に、メモリアレイARY2の同一の行に配置さ
れたr+1個の二電源型メモリセルM2のコントロール
ゲートは、対応するワード線W20〜W2qにそれぞれ
共通結合され、同一の列に配置されたq+1個の二電源
型メモリセルM2のドレインは、対応するビット線B2
0〜B2rにそれぞれ共通結合される。また、メモリア
レイARY2の隣接する行に配置された2(r+1)個
の二電源型メモリセルM2のソースは、対応するソース
線S20〜S2q−1にそれぞれ共通結合される。さら
に、スイッチ回路SWを構成するr+1個のMOSFE
TN0〜Nrのゲートは、スイッチ制御線SCに共通結
合され、タイミング発生回路TGから内部制御信号SC
が共通に供給される。
【0021】メモリアレイARY1を構成するワード線
W10〜W1pは、その左方においてXアドレスデコー
ダXDに結合され、ソース線S10〜S1p−1は、そ
の右方においてソーススイッチSSに結合される。同様
に、メモリアレイARY2を構成するワード線W20〜
W2qは、その左方において上記XアドレスデコーダX
Dに結合され、ソース線S20〜S2q−1は、その右
方において上記ソーススイッチSSに結合される。Xア
ドレスデコーダXD及びソーススイッチSSには、Xア
ドレスバッファXBからi+1ビットの内部アドレス信
号X0〜Xiが供給され、昇圧回路VBから所定の昇圧
電圧VCBが供給される。また、XアドレスバッファX
Bには、アドレス入力端子AX0〜AXiを介してXア
ドレス信号AX0〜AXiが供給され、ソーススイッチ
SSには、さらに外部端子VPPを介して所定の高電圧
VPPが供給される。なお、高電圧VPPは、昇圧電圧
VCBと同様、+12Vのような比較的絶対値の大きな
正電位とされる。
【0022】XアドレスバッファXBは、アドレス入力
端子AX0〜AXiを介して供給されるXアドレス信号
AX0〜AXiを取り込み、保持するとともに、これら
のXアドレス信号をもとに内部アドレス信号X0〜Xi
を形成して、XアドレスデコーダXD及びソーススイッ
チSSに供給する。
【0023】一方、XアドレスデコーダXDは、Xアド
レスバッファXBから供給される内部アドレス信号X0
〜Xiをデコードして、メモリアレイARY1又はAR
Y2の対応するワード線W10〜W1pならびにW20
〜W2qを選択的に所定の選択又は非選択レベルとす
る。また、ソーススイッチSSは、Xアドレスバッファ
XBから供給される内部アドレス信号X0〜Xiをデコ
ードして、メモリアレイARY1又はARY2の対応す
るソース線S10〜S1p−1ならびにS20〜S2q
−1を選択的に所定の選択又は非選択レベルとする。
【0024】この実施例において、メモリアレイARY
1及びARY2を構成するワード線W10〜W1pなら
びにW20〜W2qの書き込み時における選択レベル
は、ともに昇圧電圧VCBつまり+12Vのような電位
Vgとされ、その書き込み時における非選択レベルは、
接地電位VSSつまり0Vとされる。また、メモリアレ
イARY1を構成するソース線S10〜S1p−1の消
去時における選択レベルは、昇圧電圧VCBつまり+1
2Vのような電位Vs1とされ、メモリアレイARY2
を構成するソース線S20〜S2q−1の消去時におけ
る選択レベルは、高電圧VPPつまり+12Vのような
電位Vs2とされる。これらのワード線W10〜W1p
ならびにW20〜W2qの消去時における非選択レベル
は、接地電位VSSとされる。なお、昇圧電圧VCB
は、昇圧回路VBにより電源電圧VCCを昇圧すること
によって形成され、その電流供給能力は比較的小さなも
のとされる。また、高電圧VPPは、外部端子VPPを
介して供給され、その電流供給能力は比較的大きなもの
とされる。消去時におけるソース線S10〜S1p−1
の選択レベルつまり電位Vs1とソース線S20〜S2
q−1の選択レベルつまり電位Vs2は、いわゆる消去
電圧となる。
【0025】次に、メモリアレイARY1を構成するビ
ット線B10〜B1rは、その下方において、スイッチ
回路SWの対応するMOSFETN0〜Nrを介してメ
モリアレイARY2の対応するビット線B20〜B2r
に結合される。また、その上方において、ビット線B0
〜BrとなってYスイッチYSに結合され、さらにこの
YスイッチYSを介して8本ずつ選択的に共通データ線
CD0〜CD7に接続される。YスイッチYSには、Y
アドレスデコーダYDから所定ビットのビット線選択信
号が供給される。また、YアドレスデコーダYDには、
YアドレスバッファYBからj+1ビットの内部アドレ
ス信号Y0〜Yjが供給され、YアドレスバッファYB
には、アドレス入力端子AY0〜AYjを介してYアド
レス信号AY0〜AYjが供給される。スイッチ回路S
WのMOSFETN0〜Nrのゲートには、前述のよう
に、内部制御信号SCが共通に供給される。
【0026】YアドレスバッファYBは、アドレス入力
端子AY0〜AYjを介して供給されるYアドレス信号
AY0〜AYjを取り込み、保持するとともに、これら
のYアドレス信号をもとに内部アドレス信号Y0〜Yj
を形成して、YアドレスデコーダYDに供給する。ま
た、YアドレスデコーダYDは、YアドレスバッファY
Bから供給される内部アドレス信号Y0〜Yjをデコー
ドして、対応するビット線選択信号を択一的にハイレベ
ルの選択状態とする。
【0027】一方、YスイッチYSは、メモリアレイA
RY1及びARY2のビット線B10〜B1rならびに
B20〜B2rつまりB0〜Brと共通データ線CD0
〜CD7との間に設けられるr+1個のスイッチMOS
FETを含む。これらのスイッチMOSFETのゲート
は、順次8個ずつ共通結合され、YアドレスデコーダY
Dから対応するビット線選択信号が供給される。これに
より、YスイッチYSを構成するスイッチMOSFET
は、対応するビット線選択信号がハイレベルとされるこ
とで8個ずつ選択的にオン状態とされ、ビット線B0〜
Brの対応する8本と共通データ線CD0〜CD7を選
択的に接続状態とする。
【0028】ところで、スイッチ回路SWのMOSFE
TN0〜Nrのゲートに供給される内部制御信号SC
は、メモリアレイARY1及びARY2に対する読み出
し動作が行われるとき、電源電圧VCCつまり+5Vと
される。また、メモリアレイARY2に対する書き換え
動作が行われるとき、高電圧VPPつまり+12Vとさ
れ、メモリアレイARY1に対する書き換え動作が行わ
れるとき接地電位VSSつまり0Vとされる。したがっ
て、スイッチ回路SWを構成するMOSFETN0〜N
rは、メモリアレイARY1に対する書き換え動作が行
われるとき選択的にオフ状態となり、これによってメモ
リアレイARY1の書き換え動作にともなうメモリアレ
イARY2の誤書き込みを防止することができる。
【0029】共通データ線CD0〜CD7は、リードラ
イト回路RWの対応する単位回路に結合される。リード
ライト回路RWは、共通データ線CD0〜CD7に対応
して設けられる8個の単位回路を含み、これらの単位回
路のそれぞれは、ライトアンプ及びリードアンプを含
む。このうち、各ライトアンプの入力端子は、対応する
データ入出力端子D0〜D7に結合され、その出力端子
は、対応する共通データ線CD0〜CD7に結合され
る。また、各リードアンプの入力端子は、対応する共通
データ線CD0〜CD7に結合され、その出力端子は、
対応するデータ入出力端子D0〜D7に結合される。リ
ードライト回路RWの各ライトアンプには、タイミング
発生回路TGから内部制御信号WCが共通に供給され
る。
【0030】リードライト回路RWの各ライトアンプ
は、内部制御信号WCのハイレベルを受けて選択的に動
作状態とされ、対応するデータ入出力端子D0〜D7を
介して供給される書き込みデータをもとに所定の書き込
み信号を形成し、対応する共通データ線CD0〜CD7
を介してメモリアレイARY1又はARY2の選択され
た8個のメモリセルに書き込む。なお、ライトアンプか
ら出力される書き込み信号のレベルは、対応する書き込
みデータが論理“0”とされるとき選択的に電源電圧V
CCつまり+5Vのような電位Vdとされ、対応する書
き込みデータが論理“1”とされるとき接地電位GND
つまり0Vとされる。
【0031】一方、リードライト回路RWの各リードア
ンプは、メモリアレイARY1又はARY2の選択され
た8個のメモリセルから対応する共通データ線CD0〜
CD7を介して電流信号として出力される読み出し信号
を電圧信号に変換した後、増幅し、対応するデータ入出
力端子D0〜D7を介して出力する。
【0032】タイミング発生回路TGは、マイクロコン
ピュータの図示されない前段回路から起動制御信号とし
て供給されるメモリイネーブル信号MEB,ライトイネ
ーブル信号WEB及び出力イネーブル信号OEBをもと
に各種の内部制御信号を選択的に形成し、メモリモジュ
ールMEMの各部に供給する。
【0033】図4には、図3のメモリアレイARY1を
構成する単一電源型メモリセルM1の一実施例の平面図
が示されている。また、図5,図6及び図7には、図4
の単一電源型メモリセルM1の一実施例のA−A’断面
構造図,B−B’断面構造図及びC−C’断面構造図が
それぞれ示され、図8及び図9には、その書き込み方法
及び消去方法を説明するための一実施例の接続図がそれ
ぞれ示されている。一方、図11には、図3のメモリア
レイARY2を構成する二電源型メモリセルM2の一実
施例の平面図が示されている。また、図12及び図13
には、図11の二電源型メモリセルM2の一実施例のD
−D’断面構造図及びE−E’断面構造図がそれぞれ示
され、図14及び図15には、その書き込み方法及び消
去方法を説明するための一実施例の接続図がそれぞれ示
されている。これらの図により、メモリモジュールME
MのメモリアレイARY1及びARY2を構成する単一
電源型メモリセルM1及び二電源型メモリセルM2の具
体的なデバイス構造と書き込み及び消去動作ならびにそ
の特徴について説明する。
【0034】図4において、メモリモジュールMEMの
メモリアレイARY1を構成する単一電源型メモリセル
M1は、通常のフラッシュメモリを構成する浮遊ゲート
型メモリセルを基本に形成され、図5〜図7から明らか
なように、P型の半導体基板PSUBに形成されたN型
拡散層NDつまりN型拡散層ND1及びND2をそのソ
ース領域S及びドレイン領域Dとする。このうち、N型
拡散層ND2とP型半導体基板PSUBとの間には、高
濃度のP型半導体領域P+ が形成され、いわゆるPポケ
ット構造とされる。また、N型拡散層ND1及びND2
の間つまりチャンネル領域の上層には、SiO2 つまり
酸化シリコンからなる厚さ30nm(ナノメートル)程
度の比較的厚い絶縁膜IS2をはさんで、PolySi
つまりポリシリコンからなる浮遊ゲートFGが形成さ
れ、浮遊ゲートFGの上層には、さらに充分な厚みをも
つ絶縁膜IS1をはさんで、例えばワード線W10とな
るコントロールゲートCGがポリシリコンによって形成
される。N型拡散層ND1及びND2の外側には、酸化
シリコンからなるフィールド絶縁膜FI1〜FI4が形
成される。各単一電源型メモリセルM1のドレイン領域
DとなるN型拡散層ND2は、対応するコンタクトCO
NTを介して、その上層にアルミニウム配線層によって
形成されるビット線B10〜B1rに結合される。
【0035】この実施例において、浮遊ゲートFG及び
コントロールゲートCGは、比較的細い幅をもってソー
ス領域SとなるN型拡散層ND1上に延長され、いわゆ
るゲート突起を形成する。また、絶縁膜IS2は、ゲー
ト突起の先端下部において10nm程度の薄いトンネル
酸化膜TNOとされ、ソース及び浮遊ゲート間のトンネ
ル領域TNZを形成する。周知のように、単一電源型メ
モリセルM1のソース領域SとなるN型拡散層ND1
は、浮遊ゲートFG及びコントロールゲートCGをフォ
トマスクの一部として形成される。このため、ゲート突
起の先端下部におけるN型拡散層ND1は、図7に示さ
れるように、ゲート突起をはさんで分断され、N型拡散
層ND1L及びND1Rとなる。単一電源型メモリセル
M1の消去時、そのソース領域Sには+12Vの昇圧電
圧VCBが印加され、N型拡散層ND1LとND1Rの
間隔は狭いため、これらのN型拡散層ND1L及びND
IR間の空乏層はつながり、基板表面のPN+ 接合部の
横方向電界が弱まってband−to−bandトンネ
リングによるリーク電流が小さくなり、これによって昇
圧電圧VCBに要求される電流供給能力が小さなものと
なる。なお、単一電源型メモリセルM1は、ワード線方
向において二電源型メモリセルM2と同一セルピッチと
されるため、メモリアレイARY1及びARY2は、Y
スイッチYS及びYアドレスデコーダYD等の列選択回
路を共有することができる。
【0036】ところで、単一電源型メモリセルM1の書
き込み動作は、前述のように、そのコントロールゲート
CGつまり例えばワード線W10に昇圧電圧VCBのよ
うな電位Vgを印加し、そのドレイン領域Dつまり例え
ばビット線B0に電源電圧VCCのような電位Vdを印
加することによって行われる。このとき、単一電源型メ
モリセルM1のソース領域SとなるN型拡散層ND1と
ドレイン領域DとなるN型拡散層ND2との間には、図
8に示されるように、チャンネルCHが形成され、ソー
ス領域Sから流れ出した電子はドレイン近傍の高電界に
よって加速される。そして、その際、エネルギーを失う
ような衝突を経験しなかった幸運な電子が浮遊ゲートF
Gに注入され、いわゆるチャンネルホットエレクトロン
注入による書き込みが実現される。浮遊ゲートFGに対
するチャンネルホットエレクトロン注入が行われたと
き、単一電源型メモリセルM1は、そのしきい値電圧が
比較的大きな値となり、論理“0”の情報を保持するも
のとなる。
【0037】一方、単一電源型メモリセルM1の消去動
作は、そのコントロールゲートCGつまり例えばワード
線W10を接地電位VSSとし、そのソース領域Sつま
り例えばソース線S10に昇圧電圧VCBのような消去
電圧Vs1を印加することによって行われる。このと
き、単一電源型メモリセルM1のゲート突起下部のトン
ネル領域TNZでは、FNトンネル現象が生じ、これに
よってそれまで浮遊ゲートFGに蓄積されていた電子が
ソース領域SとなるN型拡散層ND1へと引き抜かれ
る。FNトンネル現象によるN型拡散層ND1への電子
の引き抜きが行われたとき、単一電源型メモリセルM1
は、そのしきい値電圧が比較的小さな値となり、論理
“1”の情報を保持するものとなる。
【0038】この実施例において、半導体基板PSUB
と単一電源型メモリセルM1のソース領域SつまりN型
拡散層ND1との間のPN接合部における絶縁膜IS2
の厚みは、前述のように、30nm程度の大きなものと
され、このPN接合部を介して消去時に流されるリーク
電流は比較的小さな値となる。また、ゲート突起の先端
下部では、ソース領域SとなるN型拡散層ND1がN型
拡散層ND1L及びND1Rに分断されるが、これらの
N拡散層間が充分にせまいために消去時には比較的深い
空乏層が形成され、各N型拡散層と半導体基板PSUB
との間のPN接合部におけるリーク電流も比較的小さな
値となる。この結果、消去電圧として単一電源型メモリ
セルM2のソース領域Sに印加される昇圧電圧VCBの
電流供給能力が小さくて済み、マイクロコンピュータ内
蔵の昇圧回路VBにより形成しうるものとなって、オン
ボード書き換えを実現できるものとなる。
【0039】次に、メモリモジュールMEMのメモリア
レイARY2を構成する単一電源型メモリセルM2は、
通常のフラッシュメモリを構成する浮遊ゲート型メモリ
セルからなり、図10〜図12に示されるように、半導
体基板PSUBに形成されたN型拡散層NDつまりND
3及びND4をそのソース領域S及びドレイン領域Dと
する。このうち、ドレイン領域DとなるN型拡散層ND
4と半導体基板PSUBとの間には、高濃度のP型半導
体領域P+ が形成され、いわゆるPポケット構造とされ
る。また、N型拡散層ND3及びND4の中間つまりチ
ャンネル領域の上層には、酸化シリコンからなる厚さ1
0nm程度の比較的薄い絶縁膜IS4つまりトンネル酸
化膜TNOをはさんで、ポリシリコンからなる浮遊ゲー
トFGが形成され、この浮遊ゲートFGの上層には、さ
らに充分な厚みのある絶縁膜IS3をはさんで、例えば
ワード線W20となるコントロールゲートCGがポリシ
リコンによって形成される。N型拡散層ND3及びND
4の外側には、酸化シリコンからなるフィールド絶縁膜
FI5及びFI6が形成される。また、各二電源型メモ
リセルM2のドレイン領域DとなるN型拡散層ND4
は、対応するコンタクトCONTを介して、その上層に
アルミニウム配線層によって形成されるビット線B20
〜B2rにそれぞれ結合される。
【0040】ところで、二電源型メモリセルM2の書き
込み動作は、前述のように、コントロールゲートCGつ
まり例えばワード線W20に昇圧電圧VCBのような電
位Vgを印加し、ドレイン領域Dつまり例えばビット線
B0に電源電圧VCCのような電位Vdを印加すること
によって行われる。このとき、二電源型メモリセルM2
のソース領域SとなるN型拡散層ND3とドレイン領域
DとなるN型拡散層ND4との間には、図13に示され
るように、チャンネルCHが形成され、このチャンネル
を介したホットエレクトロン注入によって二電源型メモ
リセルM2に対する書き込みが行われる。浮遊ゲートF
Gへのチャンネルホットエレクトロン注入が行われたと
き、二電源型メモリセルM2は、そのしきい値電圧が比
較的大きな値となり、論理“0”の情報を保持するもの
となる。
【0041】一方、二電源型メモリセルM2の消去動作
は、そのコントロールゲートCGつまり例えばワード線
W20を接地電位VSSとし、そのソース領域Sつまり
例えばソース線S20に高電圧VPPのような消去電圧
Vs2を印加することによって行われる。このとき、二
電源型メモリセルM2の浮遊ゲートFGとソース領域S
となるN型拡散層ND3との間にはFNトンネル現象が
生じ、これによってそれまで浮遊ゲートFGに蓄積され
ていた電子がソース領域SつまりN型拡散層ND3へと
引き抜かれる。FNトンネル現象によるN型拡散層ND
1への電子の引き抜きが行われたとき、二電源型メモリ
セルM2は、そのしきい値電圧が比較的小さな値とな
り、論理“1”の情報を保持するものとなる。
【0042】この実施例において、浮遊ゲートFGの下
層に設けられる絶縁膜IS4は、その全体がトンネル酸
化膜TNOとされ、半導体基板PSUBと二電源型メモ
リセルM2のソース領域SつまりN型拡散層ND3との
間のPN接合部における絶縁膜IS4の厚みは、10n
m程度の小さなものとされる。このため、このPN接合
部を介して消去時に流されるリーク電流は比較的大きな
値となり、消去電圧としてソース領域Sに印加される高
電圧VPPに要求される電流供給能力も比較的大きくな
る。したがって、高電圧VPPは、比較的大きな電流供
給能力を有する外部の電源装置から外部端子VPPを介
して直接供給される。
【0043】なお、単一電源型メモリセルM1及び二電
源型メモリセルM2の読み出し動作は、コントロールゲ
ートCGに電源電圧VCCのような電位Vgを印加し、
ドレイン領域Dに+1V程度の比較的絶対値の小さな正
電位を印加することによって行われる。単一電源型メモ
リセルM1又は二電源型メモリセルM2が消去状態つま
り論理“1”の情報を保持する状態にありそのしきい値
電圧が比較的小さな値とされるとき、ドレイン・ソース
間には比較的大きな読み出し電流が得られる。また、単
一電源型メモリセルM1又は二電源型メモリセルM2が
書き込み状態つまり論理“0”の情報を保持する状態に
ありそのしきい値電圧が比較的大きな値とされるとき、
ドレイン・ソース間には比較的小さな読み出し電流しか
得られない。これらの読み出し電流は、前述のように、
対応するビット線から共通データ線CD0〜CD7を介
してリードライト回路RWの対応するリードアンプに伝
達され、電圧信号に変換された後、保持情報のレベル判
定に供される。
【0044】図15には、図3のメモリアレイMARY
つまりメモリアレイARY1及びARY2に含まれる単
一電源型メモリセルM1及び二電源型メモリセルM2の
一実施例のプロセスフロー図が示されている。同図をも
とに、単一電源型メモリセルM1及び二電源型メモリセ
ルM2の製造工程の概要を説明する。
【0045】図15において、P型半導体基板PSUB
の表面には、まず熱酸化等によって単一電源型メモリセ
ルM1及び二電源型メモリセルM2の絶縁膜IS2又は
IF4となる酸化シリコン層が形成される。このうち、
絶縁膜IS2は、ゲート突起の先端下部にあたる部分が
部分的に薄くされてトンネル酸化膜TNOとなり、絶縁
膜IS4は、その全体が薄くされてトンネル酸化膜TN
Oとなる。
【0046】絶縁膜IS2及びIS4の上層には、ポリ
シリコンからなる浮遊ゲートFGが形成され、これらの
浮遊ゲートFGの上層には、さらに比較的厚みのある絶
縁膜IS1又はIS3を隔てて、ポリシリコンからなる
コントロールゲートCGが形成される。このとき、単一
電源型メモリセルM1の浮遊ゲートFG及びコントロー
ルゲートCGは、比較的小さな幅をもってそのソース領
域となる部分まで延長され、ゲート突起となるが、二電
源型メモリセルM2の浮遊ゲートFG及びコントロール
ゲートCGにはこのようなゲート突起が設けられない。
【0047】次に、浮遊ゲートFG及びコントロールゲ
ートCGをフォトマスクの一部とする不純物のイオン注
入が施され、Pポケット構造を実現するための高濃度の
P型半導体領域P+ が形成された後、単一電源型メモリ
セルM1及び二電源型メモリセルM2のソース領域S又
はドレイン領域DとなるN型拡散層ND1〜ND4つま
り高濃度のN型半導体領域N+ が形成される。このと
き、単一電源型メモリセルM1のゲート突起先端下部に
おけるN型拡散層ND1は、前述のように、ゲート突起
をはさんでN型拡散層ND1L及びND1Rに分断され
る。
【0048】このように、この実施例のメモリモジュー
ルMEMは、用途の異なる2種のメモリアレイARY1
及びARY2を備えるが、これらのメモリアレイを構成
する単一電源型メモリセルM1及び二電源型メモリセル
M2は、ともに通常のフラッシュメモリを構成する浮遊
ゲート型メモリセルを基本に構成されるため、その製造
プロセスは簡素化され、低コスト化に結びつくものとな
る。
【0049】図16には、図1のシングルチップマイク
ロコンピュータに搭載されるメモリモジュールMEMの
第2の実施例のブロック図が示されている。なお、この
実施例のメモリモジュールMEMは、前記図2の実施例
を基本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分
についてのみ説明を追加する。
【0050】図16において、この実施例のメモリモジ
ュールMEMは、所要レイアウト面積の大半を占めて配
置されるメモリアレイMARYをその基本構成要素と
し、メモリアレイMARYは、前記単一電源型メモリセ
ルM1(第1のメモリセル)が格子状に配置されてなる
メモリアレイARY1(第1のメモリアレイ)と、マス
クROMのようにマスクプログラム可能なメモリセルM
3(第3のメモリセル)が格子状に配置されてなるメモ
リアレイARY3(第3のメモリアレイ)とを含む。こ
のうち、メモリアレイARY1は、情報の書き換え頻度
が比較的多い演算データ等の格納に供され、メモリアレ
イARY3は、情報の書き換えを必要としないプログラ
ム及び固定データ等の格納に供される。
【0051】メモリアレイARY1を構成する図示され
ないワード線W10〜W1pは、その左方においてXア
ドレスデコーダXDに結合され、ソース線S10〜S1
p−1は、その右方においてソーススイッチSSに結合
される。また、メモリアレイARY3を構成する図示さ
れないワード線W30〜W3sは、その左方において上
記XアドレスデコーダXDに結合され、ビット線B30
〜B3rは、スイッチ回路SWを介してメモリアレイA
RY1の対応するビット線B10〜B1rに結合され
る。メモリアレイARY1のビット線B10〜B1r
は、その上方においてYスイッチYSに結合され、さら
にこのYスイッチYSを介して8本ずつ選択的に共通デ
ータ線CD0〜CD7に接続される。
【0052】周知のように、マスクプログラム可能なメ
モリセルM3は、そのセルサイズが極めて小さく、メモ
リモジュールMEMの高集積化に適する。また、情報の
書き換えを必要としないために、その動作電源は読み出
し時に必要な電源電圧VCCのみに単一化される。一
方、メモリアレイARY1を構成する単一電源型メモリ
セルM1は、前述のように、ゲート突起を有するために
その動作電源が単一化され、しかも比較的小さなセルサ
イズとされる。さらに、単一電源型メモリセルM1から
なるメモリアレイARY1とマスクプログラム可能なメ
モリセルM3からなるメモリアレイARY3は、共通の
メモリモジュールMEMを構成するためにXアドレスデ
コーダXD及びYスイッチYS等の直接周辺回路を共有
する。これらの結果、この実施例のメモリモジュールM
EMは、オンボード書き換えを実現しつつその所要レイ
アウト面積が削減され、これによってマイクロコンピュ
ータの高集積化及び低コスト化を推進できるものとな
る。
【0053】以上の本実施例に示されるように、この発
明をシングルチップマイクロコンピュータ等に搭載され
るメモリモジュール等の半導体記憶装置に適用すること
で、次のような作用効果を得ることができる。すなわ
ち、 (1)それぞれ演算データ等及びプログラム等の格納に
供される2種のメモリを搭載するシングルチップマイク
ロコンピュータ等において、前者のメモリを、ソース領
域に延長されたゲート突起の先端下部にソース及びゲー
ト間のトンネル領域を有しかつ消去時におけるリーク電
流が比較的少ない単一電源型メモリセルが格子状に配置
されてなる第1のメモリアレイを基本に構成し、後者の
メモリを、通常の浮遊ゲート型セルからなり情報の書き
換えに際して消去電圧の外部供給を必要とする二電源型
メモリセルが格子状に配置されてなる第2のメモリアレ
イを基本に構成することで、メモリアレイの高集積化を
図りつつ、第1のメモリアレイの書き換えに必要な消去
電圧を内蔵する昇圧回路によって形成し、演算データ等
を単一電源によりオンボード書き換えできるという効果
が得られる。
【0054】(2)上記(1)項において、第1及び第
2のメモリアレイによって共通のメモリモジュールを構
成し、直接周辺回路を共有することで、メモリモジュー
ルとしての所要レイアウト面積を削減できるという効果
が得られる。
【0055】(3)上記(1)項及び(2)項により、
メモリモジュールを搭載するシングルチップマイクロコ
ンピュータ等のチップ面積を縮小し、その高集積化及び
低コスト化を推進することができるという効果が得られ
る。
【0056】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1において、シングルチップマイクロコンピュー
タは、メモリモジュールMEMに加えて例えばスタティ
ック型RAM等からなる高速メモリを備えることができ
るし、そのブロック構成や基板配置はこの実施例による
制約を受けない。
【0057】図2において、メモリモジュールMEM
は、×16ビット又は×32ビット等任意のビット構成
を採りうる。また、単一電源型メモリセルM1は、メモ
リアレイARY1及びARY2が独立のメモリモジュー
ルを構成する場合にも適用できるし、メモリモジュール
がメモリアレイARY1のみにより構成される場合にも
適用できる。メモリモジュールMEMの他に昇圧電圧V
CBを必要とするブロックが存在する場合、昇圧回路V
Bは、シングルチップマイクロコンピュータの複数のブ
ロックで共有することができる。また、メモリアレイM
ARYつまりメモリアレイARY1及びARY2は、複
数のサブメモリアレイに分割できるし、メモリモジュー
ルMEMのブロック構成や起動制御信号の組み合わせな
らびに電源電圧の極性及び絶対値等は、種々の実施形態
を採りうる。
【0058】図3において、ソース線S10〜S1p−
1ならびにS20〜S2q−1は、例えばワード線つま
り同一行に配置されたr+1個のメモリセルごとに設け
ることができる。また、スイッチ回路SWを構成するM
OSFETN0〜Nrは、Nチャンネル及びPチャンネ
ルMOSFETが並列結合されてなる相補スイッチに置
き換えることができる。さらに、メモリアレイMARY
の具体的構成やメモリアレイARY1及びARY2の選
択条件ならびにそのレベル等は、この実施例による制約
を受けない。
【0059】図4ないし図9において、単一電源型メモ
リセルM1のゲート突起は、任意の形状を採ることがで
きる。また、このゲート突起は、ソース領域SとなるN
型拡散層ND1に加えて、ドレイン領域DとなるN型拡
散層ND2にも設けることができる。さらに、単一電源
型メモリセルM1及び二電源型メモリセルM2の具体的
デバイス構造やその製造プロセス等は、種々の実施形態
を採りうる。
【0060】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるシン
グルチップマイクロコンピュータに内蔵されるメモリモ
ジュールに適用した場合について説明したが、それに限
定されるものではなく、例えば、メモリモジュールとし
て単体で形成されるものやゲートアレイ集積回路等に内
蔵される同様なメモリモジュールにも適用できる。この
発明は、少なくとも異なる複数種の不揮発性メモリアレ
イを必要とする半導体記憶装置ならびにこのような半導
体記憶装置を含む装置及びシステムに広く適用できる。
【0061】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、それぞれ演算データ等及び
プログラム等の格納に供される2種のメモリを搭載する
シングルチップマイクロコンピュータ等において、前者
のメモリを、ソース領域に延長されたゲート突起の先端
下部にソース及びゲート間のトンネル領域を有しかつ消
去時におけるリーク電流が比較的少ない単一電源型メモ
リセルが格子状に配置されてなる第1のメモリアレイを
基本に構成し、後者のメモリを、通常の浮遊ゲート型セ
ルからなり情報の書き換えに際して消去電圧の外部供給
を必要とする二電源型メモリセルが格子状に配置されて
なる第2のメモリアレイを基本に構成するとともに、第
1及び第2のメモリアレイによって共通のメモリモジュ
ールを構成し、直接周辺回路を共有することで、第1の
メモリアレイの書き換えに必要な消去電圧を内蔵する昇
圧回路によって形成し、演算データ等を単一電源により
オンボード書き換えできるとともに、メモリモジュール
としての所要レイアウト面積を大幅に削減することがで
きる。この結果、シングルチップマイクロコンピュータ
等のチップ面積を縮小し、その高集積化及び低コスト化
を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたメモリモジュールを搭載
するマイクロコンピュータの一実施例を示すブロック図
である。
【図2】図1のマイクロコンピュータに搭載されるメモ
リモジュールの第1の実施例を示すブロック図である。
【図3】図1のメモリモジュールに含まれるメモリアレ
イの一実施例を示す回路図である。
【図4】図3のメモリアレイに含まれる単一電源型メモ
リセルの一実施例を示す平面配置図である。
【図5】図4の単一電源型メモリセルの一実施例を示す
A−A’断面構造図である。
【図6】図4の単一電源型メモリセルの一実施例を示す
B−B’断面構造図である。
【図7】図4の単一電源型メモリセルの一実施例を示す
C−C’断面構造図である。
【図8】図4の単一電源型メモリセルの書き込み方法を
説明するための接続図である。
【図9】図4の単一電源型メモリセルの消去方法を説明
するための接続図である。
【図10】図3のメモリアレイに含まれる二電源型メモ
リセルの一実施例を示す平面配置図である。
【図11】図10の二電源型メモリセルの一実施例を示
すD−D’断面構造図である。
【図12】図10の二電源型メモリセルの一実施例を示
すE−E’断面構造図である。
【図13】図10の二電源型メモリセルの書き込み方法
を説明するための接続図である。
【図14】図10の二電源型メモリセルの消去方法を説
明するための接続図である。
【図15】図3のメモリアレイに含まれる単一電源型メ
モリセル及び二電源型メモリセルの一実施例を示すプロ
セスフロー図である。
【図16】図1のマイクロコンピュータに搭載されるメ
モリモジュールの第2の実施例を示すフロー図である。
【符号の説明】
PSUB・・・P型半導体基板、CPU・・・中央処理
ユニット、MEM・・・メモリモジュール、INTC・
・・割り込みコントローラ、TIM・・・タイマー回
路、ADC・・・アナログ/ディジタル変換回路、IO
C・・・入出力コントローラ、P1〜P4・・・入出力
ポート。MARY・・・メモリアレイ、XD・・・Xア
ドレスデコーダ、SS・・・ソーススイッチ、XB・・
・Xアドレスバッファ、YS・・・Yスイッチ、YD・
・・Yアドレスデコーダ、YB・・・Yアドレスバッフ
ァ、RW・・・リードライト回路、TG・・・タイミン
グ発生回路、VB・・・昇圧回路。ARY1・・・単一
電源型メモリアレイ、ARY2・・・二電源型メモリア
レイ、SW・・・スイッチ回路、M1・・・単一電源型
メモリセル、M2・・・二電源型メモリセル、W10〜
W1p,W20〜W2q・・・ワード線、B0〜Br・
・・ビット線、S10〜S1p−1,S20〜S2q−
1・・・ソース線、N0〜Nr・・・NチャンネルMO
SFET。CG・・・コントロールゲート、FG・・・
浮遊ゲート、PolySi・・・ポリシリコン、P+
・・P型高濃度半導体領域、N+ ・・・N型高濃度半導
体領域、ND,ND1〜ND2,ND1L,ND1R・
・・N型拡散層、S・・・ソース領域、D・・・ドレイ
ン領域、CONT・・・コンタクト、TNZ・・・トン
ネル領域、IS1〜IS4・・・層間絶縁膜、FI1〜
FI6・・・フィールド絶縁膜、SiO2 ・・・酸化シ
リコン、TNO・・・トンネル酸化膜。ARY3・・・
マスクROM型メモリアレイ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11C 16/06 H01L 27/115 H01L 27/10 434

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース領域に延長されたゲート突起の先
    端側にソース及び浮遊ゲート間のトンネル領域を有する
    第1のメモリセルが格子状に配置されてなる第1のメモ
    リアレイを具備することを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のメモリセルのソースには、そ
    の消去動作時に比較的絶対値の大きな消去電圧が印加さ
    れるものであって、上記半導体記憶装置は、外部から供
    給される第1の電源電圧をもとに上記消去電圧を形成す
    る昇圧回路を内蔵するものであることを特徴とする請求
    項1の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 上記半導体記憶装置は、ゲート突起を有
    しない浮遊ゲート型の第2のメモリセルが格子状に配置
    されてなる第2のメモリアレイを具備するものであっ
    て、その消去動作時に上記第2のメモリセルのソースに
    印加される消去電圧は、所定の外部端子を介して上記半
    導体記憶装置に供給されるものであることを特徴とする
    請求項1又は請求項2の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 上記半導体記憶装置は、マスクプログラ
    ム可能な第3のメモリセルが格子状に配置されてなる第
    3のメモリアレイを具備するものであることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 上記第1のメモリアレイ及び上記第2又
    は第3のメモリアレイは、共通のメモリモジュールを構
    成し、直接周辺回路を共有するものであることを特徴と
    する請求項3又は請求項4の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 上記メモリモジュールは、シングルチッ
    プマイクロコンピュータに搭載されるものであって、上
    記第1のメモリセルは、比較的書き換え頻度の多い演算
    データ等の格納に供され、上記第2又は第3のメモリセ
    ルは、比較的書き換え頻度の少ないプログラム等の格納
    に供されるものであることを特徴とする請求項3,請求
    項4又は請求項5の半導体記憶装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100302190B1 (ko) * 1999-10-07 2001-11-02 윤종용 이이피롬 소자 및 그 제조방법

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