JPH088350A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

Info

Publication number
JPH088350A
JPH088350A JP6163026A JP16302694A JPH088350A JP H088350 A JPH088350 A JP H088350A JP 6163026 A JP6163026 A JP 6163026A JP 16302694 A JP16302694 A JP 16302694A JP H088350 A JPH088350 A JP H088350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drain
floating gate
source
gate
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6163026A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Shiba
和佳 志波
Tadashi Fujita
紀 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Renesas Semiconductor Package and Test Solutions Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Hokkai Semiconductor Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Hokkai Semiconductor Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Hokkai Semiconductor Ltd
Priority to JP6163026A priority Critical patent/JPH088350A/ja
Publication of JPH088350A publication Critical patent/JPH088350A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 記憶データの消去・書き込みに必要な消去電
圧及び書き込み電圧を低電圧化し、フラッシュメモリ等
の動作電源の低電圧化を図る。 【構成】 記憶データの消去・書き込みをともにFNト
ンネル現象により行うとともに、制御ゲートCG及び浮
遊ゲートFG間の層間絶縁膜IDを高誘電体により形成
し、浮遊ゲートFG及びドレインD間ならびに浮遊ゲー
トFG及びソースS間のFNトンネル領域を、セルフア
ライニングによる薄膜ロコスLOCのエッチバックで露
出されたドレイン拡散層ND1及びソース拡散層ND2
の一部に形成する。これにより、制御ゲート及び浮遊ゲ
ート間の容量を大きくし、浮遊ゲートとドレイン,ソー
スならびに半導体基板PSUBとの間の容量を小さくし
て、容量カップリング比を大きくする。また、ドレイン
・半導体基板間のPN接合部上層でのゲート酸化膜GO
Xの厚みを大きくし、ドレインリーク電流を小さくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体記憶装置に関
し、例えば、コンタクトレスアレイ構造を採るフラッシ
ュメモリに利用して特に有効な技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】制御(コントロール)ゲート及び浮遊
(フローティング)ゲートを有するいわゆる2層ゲート
構造型メモリセルが格子状に配置されてなるメモリアレ
イをその基本構成要素とし、所定数のメモリセルからな
るメモリブロックを単位として記憶データの一括消去が
可能なフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM:電
気的に消去・プログラム可能なリードオンリーメモリ)
がある。また、消去単位となるメモリブロックの各単位
セルブロックを構成する所定数のメモリセルのドレイン
又はソースとなる拡散層を一体化して形成し、これらの
拡散層をローカルビット線又はローカルソース線として
用いることで、ビット線(グローバルビット線)又はソ
ース線との間のコンタクトを設けずメモリアレイの高集
積化を図ったいわゆるコンタクトレスアレイ構造のフラ
ッシュメモリがある。
【0003】コンタクトレスアレイ構造を採るフラッシ
ュメモリについて、例えば、『IEDM(Intern
ational Electron Devices
Meeting) '92』第991頁〜第993頁に記
載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コンタクトレスアレイ
構造を採る従来のフラッシュメモリにおいて、メモリア
レイを構成する2層ゲート構造型メモリセルは、図10
に例示されるように、P型半導体基板PSUBに形成さ
れたN型拡散層ND3及びND4をそのドレインD及び
ソースSとする。これらの拡散層の上層には、所定のト
ンネル酸化膜TOXを挟んで浮遊ゲートFGが形成さ
れ、さらにこの浮遊ゲートの上層には、所定のゲート酸
化膜GOXを挟んで制御ゲートCGつまりワード線が形
成される。フラッシュメモリが消去モードとされると
き、制御ゲートCGには、図11に示されるように、比
較的絶対値の大きな正電位の内部電圧+Vgが印加さ
れ、ドレインD,ソースS及び半導体基板PSUBはと
もに接地電位VSSとされる。この結果、半導体基板P
SUBつまり拡散層ND3及びND4間のチャンネルか
ら浮遊ゲートFGに対してFN(Fowler Nor
dheim:ファウラー・ノルトハイム)トンネル現象
による電子の注入が行われ、これによってメモリセルの
しきい値電圧が例えば+5V(ボルト)のように高くさ
れる。
【0005】一方、フラッシュメモリが書き込みモード
とされるとき、メモリセルの制御ゲートCGには、図1
2に示されるように、比較的絶対値の大きな負電位の内
部電圧−Vgが印加され、ドレインDには、比較的絶対
値の小さな正電位の内部電圧Vdが印加される。このと
き、半導体基板PSUBは接地電位VSSとされ、ソー
スSは開放状態OPENとされる。この結果、浮遊ゲー
トFGに蓄積された電子がFNトンネル現象によりドレ
インDに引き抜かれ、これによってメモリセルのしきい
値電圧が例えば+1Vのように低くされる。フラッシュ
メモリが読み出しモードとされ、制御ゲートCGに例え
ば+3Vのような内部電圧が印加されソースSが接地電
位VSSとされるとき、メモリセルは、それが書き込み
状態にあることを条件に選択的にオン状態となり、所定
の読み出し電流を流す。これらの読み出し電流は、図示
されないリードライト回路RWのセンスアンプによって
センスされ、これをもとに記憶データの論理レベルの判
定が行われる。
【0006】ところが、その高集積化・大規模化が進み
動作電源の低電圧化が進む中、上記従来のフラッシュメ
モリには次のような問題点が生じることが本願発明者等
によって明らかとなった。すなわち、フラッシュメモリ
のメモリアレイを構成する2層ゲート構造型メモリセル
は、図13(a)に示されるように、制御ゲートCG及
び浮遊ゲートFG間に寄生する容量Cppと、浮遊ゲー
トFG及びドレインD間ならびに浮遊ゲートFG及びソ
ースS間に寄生する容量Cd及びCsと、浮遊ゲートF
G及び半導体基板PSUB間に寄生する容量Csubと
を有し、これらの容量は、等価的に図13(b)に示さ
れるような結合形態とされる。
【0007】ここで、浮遊ゲートFGにおける電位をV
fとし、制御ゲートCG,ドレインD,ソースS及び半
導体基板PSUBにおける電位をそれぞれVg,Vd,
Vs及びVsubとするとき、浮遊ゲートFG内に蓄積
される電子の電荷量Qは、 Q=Cpp(Vf−Vg)+Cd(Vf−Vd)+Cs(Vf−Vs) +Csub(Vf−Vsub)・・・・・・・・・・・・・・・(1) となる。フラッシュメモリが消去モードとされるとき、
ドレインD,ソースS及び半導体基板PSUBにおける
電位Vd,Vs及びVsubは、図14に示されるよう
に、ともに接地電位VSSつまり0Vとされる。したが
って、上式は、 Q=Cpp(Vf−Vg)+Vf(Cd+Cs+Csub) =CtVf−CppVg・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) となり、この(2)式をもとに、 Vf=(CppVg+Q)/Ct・・・・・・・・・・・・・・・・(3) なる浮遊ゲート電位Vfが得られる。
【0008】簡略化のため、消去開始直後における浮遊
ゲートFG内の電荷量Qを0C(クーロン)とすると
き、上記(3)式は、 Vf=(Cpp/Ct)Vg・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) となり、浮遊ゲートFG及び半導体基板PSUB間の電
位差は、 Vf−Vsub=(Cpp/Ct)Vg−0 =(Cpp/Ct)Vg・・・・・・・・・・・・・(5) となる。なお、上記(2)式ないし(5)式において、 Ct=Cpp+Cd+Cs+Csub であることは言うまでもない。また、このCtはいわゆ
る総容量であって、この総容量Ctに対する制御ゲート
CG及び浮遊ゲートFG間の容量Cppの比率Cpp/
Ctは、いわゆる容量カップリング比と称されるもので
ある。
【0009】ところで、図10に示されるような従来の
2層ゲート構造型メモリセルでは、制御ゲートCG及び
浮遊ゲートFG間の容量Cppが比較的小さく、逆に浮
遊ゲートFG及び半導体基板PSUB間の容量Csub
は、記憶データの消去にチャンネル全面と浮遊ゲートF
Gとの間のFNトンネル現象を利用していることから比
較的大きな値となり、容量カップリング比Cpp/Ct
は0.6程度の比較的小さな値となる。また、浮遊ゲー
トFG及び半導体基板PSUB間でFNトンネル電流を
発生させるには、周知のように、浮遊ゲートFG及び半
導体基板PSUB間に10MV(メガボルト)/cm
(センチメートル)以上の電界Eeをかける必要があ
り、トンネル酸化膜TOXの厚みをttoxとすると
き、 Ee=(Vf−Vsub)/ttox>10(MV/cm)・・・・(6) なる条件が与えられる。したがって、この式に上記
(5)式を代入して、 (Cpp/Ct)Vg/ttox>10(MV/cm) となり、 Vg>[ttox・10(MV/cm)]/(Cpp/Ct)・・・(7) となるが、容量カップリング比Cpp/Ctは、前述の
ように約0.6であり、トンネル酸化膜TOXの厚みt
toxは、約100Å(オングストローム)つまり10
nm(ナノメートル)程度とされるため、 Vg>10(nm)×10(MV/cm)/0.6≒17(V)・・(8) つまり、17V以上の消去電圧が必要となる。この結
果、フラッシュメモリの動作電源が+3V程度に低電圧
化される場合、昇圧回路の昇圧能力が不足し、これによ
ってフラッシュメモリの低電圧化が制約を受けるもので
ある。
【0010】一方、図10に示される従来の2層ゲート
構造型メモリセルのように、トンネル酸化膜TOXの直
下にPN接合部がある場合、書き込み時、浮遊ゲートF
GとドレインDのオーバーラップ領域で深いデプレッシ
ョン領域が形成される。このため、図15(a)及び
(b)に示されるように、ドレインDとなる拡散層ND
3中の価電子帯(valence band)から伝導
帯(conduction band)に電子がトンネ
リングして、電子・ホール対が発生する。このうち、電
子はドレイン側に移動し、ホールは半導体基板PSUB
側に移動して、いわゆるドレインリーク電流となるが、
このリーク電流の大きさは、図16に示されるように、
記憶データの書き込みのためにドレインDから浮遊ゲー
トFGに流されるゲートリーク電流に比べて数桁大きな
値となる。この結果、書き込みに際して制御ゲートCG
及びドレインD間に印加される書き込み電圧の所要電流
供給能力が大きくなり、内部電圧発生回路による内部発
生が困難となる。また、これに対処するため、ドレイン
Dには外部から供給される電源電圧VCCあるいはこれ
をやや昇圧した内部電圧を印加し、制御ゲートCGには
内部昇圧された負電位を印加する方法もあるが、制御が
複雑となり、周辺回路の構成が複雑化して、フラッシュ
メモリの低コスト化が阻害される結果となる。
【0011】この発明の目的は、フラッシュメモリ等の
高集積化を阻害することなく、記憶データの消去・書き
込みに必要な消去電圧及び書き込み電圧を低電圧化し、
動作電源の低電圧化を図ることにある。この発明の他の
目的は、記憶データの消去・書き込みに必要な消去電圧
及び書き込み電圧をすべて正電位としかつ内部発生し
て、フラッシュメモリ等の低コスト化を図ることにあ
る。
【0012】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、コンタクトレスアレイ構造を
採るフラッシュメモリ等において、記憶データの消去
を、ソース及び浮遊ゲート間あるいはドレイン及び浮遊
ゲート間のFNトンネル現象を用いて行い、その書き込
みを、浮遊ゲート及びドレイン間のFNトンネル現象を
用いて行うとともに、制御ゲート及び浮遊ゲート間の層
間絶縁膜を高誘電体により形成し、浮遊ゲート及びドレ
イン間ならびに浮遊ゲート及びソース間のFNトンネル
領域を、薄膜ロコスのエッチバックにより露出されたド
レイン拡散層及びソース拡散層の一部に形成する。
【0014】
【作用】上記した手段によれば、高誘電体の使用によ
り、制御ゲート及び浮遊ゲート間の容量を大きくするこ
とができるとともに、ドレイン拡散層,ソース拡散層な
らびに薄膜ロコス形成用のマスク層をそのまま利用する
言わばセルフアライニングにより、ドレイン及びソース
内に部分的なFNトンネル領域を精度良く形成し、浮遊
ゲートとドレイン,ソースならびに半導体基板との間の
容量を小さくして、容量カップリング比を大きくするこ
とができる。また、FNトンネル領域をドレイン及びソ
ース内に部分的に形成することで、ドレイン・半導体基
板間のPN接合部上層におけるゲート酸化膜の厚みを大
きくして、ドレインリーク電流を小さくすることができ
る。これらの結果、フラッシュメモリ等の高集積化を阻
害することなく、記憶データの消去・書き込みに必要な
消去電圧及び書き込み電圧を低電圧化し、フラッシュメ
モリ等の動作電源の低電圧化を図ることができるととも
に、消去・書き込みに必要な消去電圧及び書き込み電圧
をすべて正電位としかつ内部発生して、フラッシュメモ
リ等の低コスト化を図ることができる。
【0015】
【実施例】図1には、この発明が適用されたフラッシュ
メモリの一実施例のブロック図が示されている。また、
図2には、図1のフラッシュメモリに含まれるメモリア
レイMARYの一実施例の回路図が示され、図3には、
図2のメモリアレイMARYを構成する2層ゲート構造
型メモリセルMCの一実施例の断面構造図が示されてい
る。さらに、図4ないし図6には、図3の2層ゲート構
造型メモリセルMCの消去時,書き込み時ならびに読み
出し時における一実施例の動作概念図がそれぞれ示さ
れ、図7には、その一実施例のドレイン電流特性図が示
されている。これらの図をもとに、まずこの実施例のフ
ラッシュメモリ及びメモリアレイMARYならびに2層
ゲート構造型メモリセルMCの構成及び動作の概要とそ
の特徴について説明する。なお、図1の各ブロックを構
成する回路素子は、公知の半導体集積回路の製造技術に
より、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形
成される。また、図2に示されるMOSFET(金属酸
化物半導体型電界効果トランジスタ。この明細書では、
MOSFETをして絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
の総称とする)は、すべてNチャンネルMOSFETで
ある。
【0016】図1において、この実施例のフラッシュメ
モリは、半導体基板面の大半を占めて配置されるメモリ
アレイMARYをその基本構成要素とする。メモリアレ
イMARYは、図2に示されるように、k+1個のメモ
リブロックMB0〜MBkを備え、これらのメモリブロ
ックのそれぞれは、図の水平方向に平行して配置される
m+1本のワード線W00〜W0mないしWk0〜Wk
mと、垂直方向に平行して配置されるn+1本のビット
線BL0〜BLnならびにこれらのワード線及びビット
線の交点に実質的に格子状に配置される(m+1)×
(n+1)個の2層ゲート構造型メモリセルMCとをそ
れぞれ含む。
【0017】メモリブロックMB0〜MBkの同一列に
配置されるm+1個のメモリセルMCのドレインは、対
応するローカルビット線LBLにそれぞれ共通結合さ
れ、さらにNチャンネル型の選択MOSFETN1を介
して対応するビット線BL0〜BLnに共通結合され
る。また、そのソースは、対応するローカルソース線L
SLにそれぞれ共通結合され、さらにNチャンネル型の
選択MOSFETN2を介して対応するソース線SL0
〜SLkに共通結合される。一方、各メモリブロックの
同一行に配置されるn+1個のメモリセルMCの制御ゲ
ートは、対応するワード線W00〜W0mないしWk0
〜Wkmに共通結合される。また、各メモリブロックを
構成するn+1個の選択MOSFETN1のゲートは、
対応するブロック選択ワード線BS0〜BSkに共通結
合され、選択MOSFETN2のゲートは、対応するソ
ース選択ワード線SS0〜SSkに共通結合される。
【0018】ここで、メモリアレイMARYを構成する
2層ゲート構造型メモリセルMCのそれぞれは、図3に
示されるように、P型半導体基板PSUBに形成された
N型拡散層ND1及びND2をそのドレインD及びソー
スSとする。これらの拡散層ND1及びND2の中間つ
まりチャンネルの上層には、20nm(ナノメートル)
を超える比較的厚いゲート酸化膜GOXを挟んで浮遊ゲ
ートFGが形成され、その上層には、高誘電体からなる
層間誘電体膜IDを挟んでワード線W00〜W0mない
しWk0〜Wkmとなる制御ゲートCGが形成される。
【0019】この実施例において、浮遊ゲートFGは、
そのチャンネルに近接する両側の一部が下方に延長さ
れ、10nm程度の比較的薄いトンネル酸化膜TOXを
挟んでN型拡散層ND1及びND2と対峙し、一対のF
Nトンネル領域を構成する。また、これらのFNトンネ
ル領域の外側には、N型拡散層ND1及びND2を保護
するための比較的薄い薄膜ロコスLOCが形成され、さ
らにその外側には比較的厚いフィールド酸化膜FOXが
形成される。なお、2層ゲート構造型メモリセルMCの
具体的なプロセスフローについては、後で詳細に説明す
る。
【0020】一方、この実施例のフラッシュメモリは、
コンタクトレスアレイ構造を採り、メモリブロックMB
0〜MBkの同一列に配置され各単位セルブロックを構
成するm+1個のメモリセルMCは、そのドレインD及
びソースSとなるN型拡散層ND1及びND2をそれぞ
れ共有する。このうち、ドレイン拡散層つまりN型拡散
層ND1は、ローカルビット線LBLとなって対応する
選択MOSFETN1のソースに結合され、ソース拡散
層つまりN型拡散層ND2は、ローカルソース線LSL
となって対応する選択MOSFETN2のドレインに結
合される。この結果、各単位セルブロックを構成するm
+1個のメモリセルMCは、コンタクトを介することな
くビット線BL0〜BLn又はソース線SL0〜SLk
に結合され、これによってメモリアレイMARYの高集
積化が図られる。
【0021】メモリアレイMARYのメモリブロックM
B0〜MBkを構成するワード線W00〜W0mないし
Wk0〜Wkmと、各メモリブロックに対応して設けら
れるブロック選択ワード線BS0〜BSkならびにソー
ス選択ワード線SS0〜SSkは、その左方においてX
アドレスデコーダXDに結合され、選択的に所定の選択
又は非選択レベルとされる。また、メモリブロックMB
0〜MBkに対応して設けられるソース線SL0〜SL
kは、その右方においてソーススイッチSSに結合さ
れ、選択的に所定の選択又は非選択レベルとされる。
【0022】XアドレスデコーダXD及びソーススイッ
チSSには、XアドレスバッファXBからi+1ビット
の内部アドレス信号X0〜Xiが共通に供給される。ま
た、XアドレスデコーダXDには、内部電圧発生回路V
Gから所定の内部電圧VPP1及びVPP2が供給さ
れ、XアドレスバッファXBには、アドレス入力端子A
X0〜AXiを介してXアドレス信号AX0〜AXiが
供給される。なお、内部電圧VPP1は、比較的絶対値
の大きな正電位とされるが、その具体値は、後述する理
由から、従来のフラッシュメモリより小さな例えば+1
2V程度のものとされる。また、内部電圧VPP2は、
言わば書き込み防止電圧であって、+6V程度の正電位
とされる。
【0023】XアドレスバッファXBは、アドレス入力
端子AX0〜AXiを介して供給されるXアドレス信号
AX0〜AXiを取り込み、保持するとともに、これら
のXアドレス信号をもとに内部アドレス信号X0〜Xi
を形成し、XアドレスデコーダXD及びソーススイッチ
SSに供給する。一方、XアドレスデコーダXDは、X
アドレスバッファXBから供給される内部アドレス信号
X0〜Xiをデコードして、メモリアレイMARYのメ
モリブロックMB0〜MBkを構成するワード線W00
〜W0mないしWk0〜Wkm,ブロック選択ワード線
BS0〜BSkならびにソース選択ワード線SS0〜S
Skを選択的に所定の選択又は非選択レベルとする。さ
らに、ソーススイッチSSは、内部アドレス信号X0〜
Xiをデコードして、メモリアレイMARYのメモリブ
ロックMB0〜MBkのソース線SL0〜SLkを選択
的に所定の選択又は非選択レベルとする。
【0024】この実施例において、制御ゲートCGつま
りワード線W00〜W0mないしWk0〜Wkmの消去
モードにおける選択レベルは、内部電圧VPP1つまり
+12Vとされ、その非選択レベルは接地電位VSSと
される。このとき、ソース選択ワード線SS0〜SSk
は、対応する1本が択一的に電源電圧VCCの選択レベ
ルとされ、その他のソース選択ワード線とブロック選択
ワード線BS0〜BSkはすべて接地電位VSSの非選
択レベルとされる。また、メモリセルMCのソースつま
りソース線SL0〜SLkは、対応する1本が択一的に
接地電位VSSのような選択レベルとされ、その他のソ
ース線とビット線BL0〜BLnはすべて開放状態OP
ENとされる。P型半導体基板PSUBには、接地電位
VSSが供給される。これらの結果、選択されたワード
線に結合されるn+1個のメモリセルMCでは、図4に
示されるように、そのソースSとなるN型拡散層ND2
から浮遊ゲートFGに対してFNトンネル現象による電
子の注入が行われ、そのしきい値電圧は、図7に示され
るように、+5Vのような比較的高いしきい値電圧Vt
h1となって、論理“1”の記憶データを保持する状態
となる。
【0025】次に、制御ゲートCGつまりワード線W0
0〜W0mないしWk0〜Wkmの書き込みモードにお
ける選択レベルは、接地電位VSSつまり0Vとされ、
その非選択レベルは、選択ブロックでは内部電圧VPP
2つまり+6Vとされ、非選択ブロックでは接地電位V
SSつまり0Vとされる。このとき、ブロック選択ワー
ド線BS0〜BSkは、対応する1本が択一的に内部電
圧VPP1のような選択レベルとされ、その他のブロッ
ク選択ワード線とソース選択ワード線SS0〜SSkは
すべて接地電位VSSのような非選択レベルとされる。
また、メモリセルMCのドレインつまりビット線BL0
〜BLnは、後述するように、YスイッチYSを介して
8本ずつ選択的にリードライト回路RWに接続され、選
択的に内部電圧VPP1つまり+12Vのような書き込
み信号の供給を受ける。ソース線SL0〜SLkは、ソ
ース選択ワード線SS0〜SSkが非選択レベルとされ
ることですべて開放状態OPENとされ、P型半導体基
板PSUBには接地電位VSSが供給される。これらの
結果、書き込み対象となる8個のメモリセルMCでは、
図5に示されるように、その浮遊ゲートFGに蓄積され
た電子がFNトンネル現象によりドレインDとなるN型
拡散層ND1に引き抜かれ、そのしきい値電圧は、図7
に示されるように、+1Vのような比較的低いしきい値
電圧Vth0となって、論理“0”の記憶データを保持
する状態となる。
【0026】一方、制御ゲートCGつまりワード線W0
0〜W0mないしWk0〜Wkmの読み出しモードにお
ける選択レベルは、電源電圧VCCつまり+3Vとさ
れ、その非選択レベルは接地電位VSSとされる。この
とき、ブロック選択ワード線BS0〜BSkならびにソ
ース選択ワード線SS0〜SSkは、それぞれ対応する
1本が択一的に電源電圧VCCのような選択レベルとさ
れ、その他のブロック選択ワード線及びソース選択ワー
ド線は接地電位VSSのような非選択レベルとされる。
また、メモリセルMCのドレインつまりビット線BL0
〜BLnは、YスイッチYSを介して8本ずつ選択的に
リードライト回路RWに接続され、選択的に内部電圧V
Rつまり+1Vのような読み出し電圧の供給を受ける。
さらに、メモリセルMCのソースSつまりソース線SL
0〜SLkは、択一的に接地電位VSSのような選択レ
ベルとされ、P型半導体基板PSUBには接地電位VS
Sが供給される。これらの結果、読み出し対象となる8
個のメモリセルMCでは、図6に示されるように、それ
が論理“0”の記憶データを保持し+1Vのような低い
しきい値電圧Vth0とされることを条件に選択的に読
み出し電流Irが流され、リードライト回路RWの対応
するセンスアンプでセンスされる。
【0027】以上のように、この実施例のフラッシュメ
モリでは、メモリアレイMARYを構成する2層ゲート
構造型メモリセルMCの制御ゲートCG及び浮遊ゲート
FG間に、高誘電体からなる層間誘電体膜IDが層間絶
縁膜として設けられるとともに、そのFNトンネル領域
が、ドレインDとなるN型拡散層ND1ならびにソース
SとなるN型拡散層ND2の内部にしかも比較的薄いト
ンネル酸化膜TOXを挟んで部分的に形成される。この
ため、まず高誘電体の使用により、図13及び図14の
容量Cppに対応する制御ゲートCG及び浮遊ゲートF
G間の容量が比較的大きな値になるとともに、部分的な
トンネル酸化膜TOXの使用により、容量Cd及びCs
に対応する浮遊ゲートFG及びドレインD間ならびに浮
遊ゲートFG及びソースS間の容量が比較的小さな値と
なり、さらにチャンネル上層のゲート酸化膜GOXが比
較的厚くされることにより、容量Csubに対応する浮
遊ゲートFG及びP型半導体基板PSUB間の容量が比
較的小さな値となって、容量カップリング比Cpp/C
tが大きくなる。また、FNトンネル領域がドレイン及
びソース内に部分的に形成されることで、ドレイン・半
導体基板間のPN接合部上層におけるゲート酸化膜の厚
みが大きくなり、相応してドレインリーク電流が小さく
なる。これらの結果、記憶データの消去・書き込みに必
要な消去電圧及び書き込み電圧を低電圧化し、フラッシ
ュメモリ等の動作電源の低電圧化を図ることができると
ともに、消去・書き込みに必要な消去電圧及び書き込み
電圧をすべて正電位としかつ後述する内部電圧発生回路
VGによって内部発生して、フラッシュメモリ等の低コ
ストを図ることができるものとなる。
【0028】図1の説明に戻ろう。メモリアレイMAR
Yを構成するビット線BL0〜BLnは、YスイッチY
Sに結合され、さらにこのYスイッチYSを介して8本
ずつ選択的に共通データ線CD0〜CD7に接続され
る。YスイッチYSには、YアドレスデコーダYDから
所定ビットのビット線選択信号が供給される。また、Y
アドレスデコーダYDにはYアドレスバッファYBから
j+1ビットの内部アドレス信号Y0〜Yjが供給さ
れ、YアドレスバッファYBにはアドレス入力端子AY
0〜AYjを介してYアドレス信号AY0〜AYjが供
給される。
【0029】YスイッチYSは、メモリアレイMARY
のビット線BL0〜BLnに対応して設けられるNチャ
ンネル型のn+1個のスイッチMOSFETを含む。こ
れらのスイッチMOSFETのゲートは順次8個ずつ共
通結合され、YアドレスデコーダYDから対応するビッ
ト線選択信号が共通に供給される。これにより、Yスイ
ッチYSを構成するスイッチMOSFETは、対応する
ビット線選択信号がハイレベルとされることで8個ずつ
同時にかつ選択的にオン状態とされ、メモリアレイMA
RYの対応する8本のビット線と共通データ線CD0〜
CD7つまりリードライト回路RWとの間を選択的に接
続状態とする。
【0030】一方、YアドレスバッファYBは、アドレ
ス入力端子AY0〜AYjを介して供給されるYアドレ
ス信号AY0〜AYjを取り込み、保持するとともに、
これらのYアドレス信号をもとに内部アドレス信号Y0
〜Yjを形成して、YアドレスデコーダYDに供給す
る。また、YアドレスデコーダYDは、Yアドレスバッ
ファYBから供給される内部アドレス信号Y0〜Yjを
デコードして、対応する上記ビット線選択信号を択一的
にハイレベルとする。
【0031】メモリアレイMARYの指定された8本の
ビット線がYスイッチYSを介して選択的に接続状態と
される共通データ線CD0〜CD7は、リードライト回
路RWに結合される。このリードライト回路RWには、
内部電圧発生回路VGから内部電圧VPP1及びVRが
供給される。なお、内部電圧VPP1は、前述のよう
に、+12Vの正電位とされ、内部電圧VRは+1Vの
正電位とされる。
【0032】リードライト回路RWは、共通データ線C
D0〜CD7に対応して設けられるそれぞれ8個のライ
トアンプ,センスアンプ,データ入力バッファならびに
データ出力バッファを含む。このうち、各ライトアンプ
の出力端子は、対応する共通データ線CD0〜CD7に
それぞれ結合され、その入力端子は、対応するデータ入
力バッファの出力端子にそれぞれ結合される。また、各
センスアンプの入力端子は、対応する共通データ線CD
0〜CD7にそれぞれ結合され、その出力端子は対応す
るデータ出力バッファの入力端子にそれぞれ結合され
る。各データ入力バッファの入力端子ならびにデータ出
力バッファの出力端子は、対応するデータ入出力端子I
O0〜IO7にそれぞれ共通結合される。
【0033】リードライト回路RWの各データ入力バッ
ファは、フラッシュメモリが書き込みモードで選択状態
とされるとき、データ入出力端子IO0〜IO7を介し
て入力される書き込みデータを取り込み、対応するライ
トアンプに伝達する。これらの書き込みデータは、各ラ
イトアンプによって所定の書き込み信号とされ、共通デ
ータ線CD0〜CD7を介してメモリアレイMARYの
選択された8個のメモリセルMCに書き込まれる。な
お、ライトアンプの各単位回路から出力される書き込み
信号のレベルは、前述のように、対応する書き込みデー
タが論理“0”とされるとき選択的に内部電圧VPP1
のようなハイレベルとされる。
【0034】一方、リードライト回路RWの各センスア
ンプは、フラッシュメモリが読み出しモードで選択状態
とされるとき、メモリアレイMARYの選択された8個
のメモリセルMCから対応する共通データ線CD0〜C
D7を介して出力される読み出し信号を増幅する。これ
らの読み出し信号は、対応するデータ出力バッファに伝
達された後、データ入出力端子IO0〜IO7を介して
フラッシュメモリの外部に送出される。なお、メモリア
レイMARYの選択された8個のメモリセルMCのドレ
インには、共通データ線CD0〜CD7から対応するビ
ット線BL0〜BLnを介して読み出し電圧となる内部
電圧VRが供給され、これによって得られる読み出し信
号は、対応するメモリセルのしきい値電圧に応じた値の
電流信号とされる。このため、各センスアンプは、電流
信号として得られる読み出し信号を電圧信号に変換する
電流電圧変換回路をそれぞれ含む。
【0035】タイミング発生回路TGは、起動制御信号
として供給されるチップイネーブル信号CEB(ここ
で、それが有効とされるとき選択的にロウレベルとされ
るいわゆる反転信号等については、その名称の末尾にB
を付して表す。以下同様),ライトイネーブル信号WE
Bならびに出力イネーブル信号OEBをもとに各種内部
制御信号を選択的に形成し、フラッシュメモリの各部に
供給する。
【0036】この実施例において、フラッシュメモリに
は、電源電圧供給端子VCCを介して+3Vの外部電源
電圧つまり電源電圧VCCが供給され、接地電位供給端
子VSSを介して接地電位VSSが供給される。また、
フラッシュメモリは、電源電圧VCC及び接地電位VS
Sを受けて前記内部電圧VPP1,VPP2及びVRを
形成する内部電圧発生回路VGを備える。この結果、フ
ラッシュメモリは電源電圧VCC及び接地電位VSSを
動作電源とするいわゆる単一電源型のメモリとされ、こ
れによって外部供給すべき動作電源の低電圧化が図られ
る。
【0037】図8及び図9には、図1のフラッシュメモ
リのメモリアレイMARYを構成する2層ゲート構造型
メモリセルMCの一実施例のプロセスフロー図が示され
ている。これらの図をもとに、この実施例のフラッシュ
メモリの特に2層ゲート構造型メモリセルMCの製造工
程の概要ならびにその特徴について説明する。なお、以
下のプロセスフロー図は、この発明に関わる製造工程の
一部を例示的に示すものであって、その全容や詳細内容
に制約を与えるものではない。
【0038】2層ゲート構造型メモリセルMCの基体と
なるP型半導体基板PSUBには、まず図8(1)に示
されるように、所定のマスク層つまりナイトライド層S
34 とその上層に残されたレジスト層RESをマス
クとして、砒素イオンA+ の打ち込みが行われ、N+
域つまりドレインDとなるN型拡散層ND1とソースS
となるN型拡散層ND2とが形成される。これらのN型
拡散層の外側には、酸化シリコンSiO2 からなる比較
的厚い膜厚のフィールド酸化膜FOXが予め形成され
る。なお、フィールド酸化膜FOXに挟まれたナイトラ
イド層Si3 4の下層つまりP型半導体基板PSUB
の表面には、予め所定厚の酸化膜が形成される。また、
N型拡散層ND1及びND2は、図面の垂直方向に延長
して形成され、メモリアレイMARYのメモリブロック
MB0〜MBkの各単位セルブロックを構成するm+1
個のメモリセルMCによって共有される。
【0039】次に、図8(2)に示されるように、ナイ
トライド層Si3 4 の上層のレジスト層RESが除去
された後、残されたナイトライド層をマスクとして薄膜
ロコスLOCの形成が行われる。この薄膜ロコスLOC
は、後述する浮遊ゲートFG及び制御ゲートCG等の形
成工程におけるエッチング処理からN型拡散層ND1及
びND2を保護するためのものであって、各N型拡散層
の内部方向にも成長して、所定の膜厚に達する。
【0040】この実施例において、薄膜ロコスLOCの
形成を終えた基板は、図8(3)に示されるように、例
えば弗酸HFと純水H2 Oの混合液内でウェットエッチ
ング処理を受け、いわゆるエッチバックが行われる。こ
の結果、N型拡散層ND1及びND2のマスク層つまり
ナイトライド層Si3 4 に近接する両側の一部におい
て薄膜ロコスLOCが除去され、N型拡散層ND1及び
ND2の対応する部分が露出される。そして、図8
(4)に示されるように、ナイトライド層Si3 4
除去された後、N型拡散層ND1及びND2の露出部分
に10nmのような比較的薄い膜厚のトンネル酸化膜T
OXが形成される。
【0041】次に、図8(5)に示されるように、ポリ
シリコンPolySiのデポジットとそのパターニング
により浮遊ゲートFGが形成され、さらに、図8(6)
に示されるように、ONO(Oxide−Nitrid
e−Oxide)のような高誘電体により層間絶縁膜と
なる層間誘電体膜IDが形成された後、ポリシリコンP
olySiあるいはポリシリコン及びシリサイドのデポ
ジットとそのパターニングによってワード線W0〜Wm
となる制御ゲートCGが形成される。
【0042】つまり、この実施例のフラッシュメモリで
は、2層ゲート構造型メモリセルMCのFNトンネル領
域が、薄膜ロコスのエッチバックにより露出されたN型
拡散層ND1及びND2の一部に、しかもこれらのN型
拡散層や薄膜ロコスLOCを形成するためのマスク層を
併用して言わばセルフアライニングにより極めて高精度
のうちに形成される訳であって、これらのFNトンネル
領域が形成されることによるメモリアレイMARYの集
積度の低下は問題とならない程小さい。この結果、フラ
ッシュメモリの高集積化を阻害することなく、前述の低
電圧化及び低コスト化に関わる効果を得ることができる
ものとなる。
【0043】以上の実施例により得られる作用効果は下
記の通りである。すなわち、 (1)コンタクトレスアレイ構造を採るフラッシュメモ
リ等において、記憶データの消去を、ソース及び浮遊ゲ
ート間あるいはドレイン及び浮遊ゲート間のFNトンネ
ル現象を用いて行い、その書き込みを、浮遊ゲート及び
ドレイン間のFNトンネル現象を用いて行うとともに、
制御ゲート及び浮遊ゲート間の層間絶縁膜を高誘電体に
より形成し、浮遊ゲート及びドレイン間ならびに浮遊ゲ
ート及びソース間のFNトンネル領域を、薄膜ロコスの
エッチバックにより露出されたドレイン拡散層及びソー
ス拡散層の一部に形成することで、制御ゲート及び浮遊
ゲート間の容量を大きくすることができるとともに、ド
レイン拡散層,ソース拡散層ならびに薄膜ロコス形成用
のマスク層をそのまま併用する言わばセルフアライニン
グにより、ドレイン及びソース内に部分的なFNトンネ
ル領域を形成し、浮遊ゲートとドレイン,ソースならび
に半導体基板との間の容量を小さくして、容量カップリ
ング比を大きくすることができるという効果が得られ
る。
【0044】(2)上記(1)項により、ドレイン・半
導体基板間のPN接合部上層におけるゲート酸化膜の厚
みを大きくして、2層ゲート構造型メモリセルのドレイ
ンリーク電流を小さくすることができるという効果が得
られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、フラッシュメ
モリ等の高集積化を阻害することなく、記憶データの消
去・書き込みに必要な消去電圧及び書き込み電圧を低電
圧化し、フラッシュメモリ等の動作電源の低電圧化を図
ることができるという効果が得られる。 (4)上記(1)項及び(2)項により、消去・書き込
みに必要な消去電圧及び書き込み電圧をすべて正電位と
しかつ内部発生して、フラッシュメモリ等の低コスト化
を図ることができるという効果が得られる。
【0045】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1において、メモリアレイMARYは、任意数の
サブアレイに分割できる。また、データ入出力端子IO
0〜IO7は、データ入力端子又はデータ出力端子とし
て専用化することができるし、フラッシュメモリに同時
に入力又は出力される記憶データのビット数も特に8ビ
ット単位であることを必須条件とはしない。フラッシュ
メモリは任意のブロック構成を採りうるし、起動制御信
号及びアドレス信号の組み合わせならびに電源電圧の極
性及び絶対値等も、種々の実施形態を採りうる。
【0046】図2において、メモリアレイMARYは、
任意数の冗長素子を含むことができる。また、例えばロ
ーカルソース線LSLとなるN型拡散層を隣接する二つ
の単位セルブロックで共有し、メモリアレイMARYの
さらなる高集積化を図ることもできる。図3において、
メモリセルMCの基体となるP型半導体基板PSUB
は、P型ウェル領域としてもよいし、例示的に掲げた各
酸化膜の具体的厚みは、この発明に制約を与えない。図
4において、メモリセルMCに対する記憶データの消去
は、ドレインD及び浮遊ゲートFG間のFNトンネル現
象を用いて行うことができる。さらに、メモリセルMC
の具体的デバイス構造ならびに浮遊ゲートFG及び制御
ゲートCGの形成材料等は無論のこと、図4ないし図6
に示されるメモリセルMCの選択条件,各内部電圧の絶
対値ならびに図8及び図9に示されるプロセスフロー等
は、これらの実施例による制約を受けない。
【0047】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるフラ
ッシュメモリに適用した場合について説明したが、それ
に限定されるものではなく、例えば、同様なフラッシュ
メモリを内蔵するシングルチップマイクロコンピュータ
やゲートアレイ集積回路等にも適用できる。この発明
は、少なくともコンタクトレスアレイ構造を採る半導体
記憶装置ならびにこのような半導体記憶装置を含む装置
及びシステムに広く適用できる。
【0048】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、コンタクトレスアレイ構造
を採るフラッシュメモリ等において、記憶データの消去
を、ソース及び浮遊ゲート間あるいはドレイン及び浮遊
ゲート間のFNトンネル現象を用いて行い、その書き込
みを、浮遊ゲート及びドレイン間のFNトンネル現象を
用いて行うとともに、制御ゲート及び浮遊ゲート間の層
間絶縁膜を高誘電体により形成し、浮遊ゲート及びドレ
イン間ならびに浮遊ゲート及びソース間のFNトンネル
領域を、薄膜ロコスのエッチバックにより露出されたド
レイン拡散層及びソース拡散層の一部に形成する。これ
により、制御ゲート及び浮遊ゲート間の容量を大きく
し、浮遊ゲートとドレイン,ソースならびに半導体基板
との間の容量を小さくして、容量カップリング比を大き
くすることができるとともに、FNトンネル領域をドレ
イン及びソース内に部分的に形成することにより、ドレ
イン・半導体基板間のPN接合部上層におけるゲート酸
化膜の厚みを大きくして、ドレインリーク電流を小さく
することができる。これらの結果、フラッシュメモリの
高集積化を阻害することなく、記憶データの消去・書き
込みに必要な消去電圧及び書き込み電圧を低電圧化し、
フラッシュメモリ等の動作電源の低電圧化を図ることが
できるとともに、消去・書き込みに必要な消去電圧及び
書き込み電圧をすべて正電位としかつ内部発生して、フ
ラッシュメモリ等の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたフラッシュメモリの一実
施例を示すブロック図である。
【図2】図1のフラッシュメモリに含まれるメモリアレ
イの一実施例を示す回路図である。
【図3】図2のメモリアレイを構成する2層ゲート構造
型メモリセルの一実施例を示す断面構造図である。
【図4】図3のメモリセルの消去時における動作概念図
である。
【図5】図3のメモリセルの書き込み時における動作概
念図である。
【図6】図3のメモリセルの読み出し時における動作概
念図である。
【図7】図3のメモリセルの一実施例を示すドレイン電
流特性図である。
【図8】図3のメモリセルの一実施例を示す部分的なプ
ロセスフロー図である。
【図9】図3のメモリセルの一実施例を示す他の部分的
なプロセスフロー図である。
【図10】従来のフラッシュメモリのメモリアレイを構
成する2層ゲート構造型メモリセルの一例を示す断面構
造図である。
【図11】図10のメモリセルの消去時における動作概
念図である。
【図12】図10のメモリセルの書き込み時における動
作概念図である。
【図13】図10のメモリセルの各部の寄生容量を示す
概念図及び等価回路図である。
【図14】図10のメモリセルの消去時における容量等
価回路図である。
【図15】図10のメモリセルのバンド・バンド間トン
ネル電流の発生メカニズムを説明するための概念図であ
る。
【図16】図10のメモリセルのドレイン・ゲートリー
ク電流特性図である。
【符号の説明】
MARY・・・メモリアレイ、XD・・・Xアドレスデ
コーダ、SS・・・ソーススイッチ、XB・・・Xアド
レスバッファ、YS・・・Yスイッチ、YD・・・Yア
ドレスデコーダ、YB・・・Yアドレスバッファ、RW
・・・リードライト回路、TG・・・タイミング発生回
路、VG・・・内部電圧発生回路。MB0〜MBk・・
・メモリブロック、MC・・・2層ゲート構造型メモリ
セル、W00〜W0mないしWk0〜Wkm・・・ワー
ド線、SL0〜SLk・・・ソース線、BL0〜BLn
・・・ビット線(グローバルビット線)、BS0〜BS
k・・・ブロック選択ワード線、LBL・・・ローカル
ビット線、SS0〜SSk・・・ソース選択ワード線、
LSL・・・ローカルソース線、N1〜N2・・・Nチ
ャンネルMOSFET。PSUB・・・P型半導体基
板、N+ ・・・N型高濃度半導体領域、ND1〜ND4
・・・N型拡散層、D・・・ドレイン、S・・・ソー
ス、LOC・・・薄膜ロコス、GOX・・・ゲート酸化
膜、TOX・・・トンネル酸化膜、FOX・・・フィー
ルド酸化膜、FG・・・浮遊ゲート、ID・・・層間誘
電体膜、CG・・・制御ゲート(ワード線)。Cpp,
Cd,Cs,Csub・・・寄生容量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11C 16/02 16/04 H01L 27/115 H01L 27/10 434

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のマスク層を用いて形成され同一列
    に配置される所定数のメモリセルの共通のソース又はド
    レインとなる拡散層と、レジスト除去後の上記マスク層
    を用いて上記拡散層の上層に形成される薄膜ロコスと、
    上記薄膜ロコスのエッチバックにより露出された上記拡
    散層の上記マスク層に近接する一部に形成されるトンネ
    ル領域とを含む2層ゲート構造型のメモリセルが格子状
    に配置されてなるメモリアレイを具備することを特徴と
    する半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 上記メモリセルに対する記憶データの消
    去は、ソース及び浮遊ゲート間あるいはドレイン及び浮
    遊ゲート間のFNトンネル現象を用いて行われ、その書
    き込みは、浮遊ゲート及びドレイン間のFNトンネル現
    象を用いて行われるものであることを特徴とする請求項
    1の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 上記記憶データの書き込み及び消去に際
    してメモリセルのソース及びドレインならびに制御ゲー
    トに供給される内部電圧は、ともに正電位とされ、かつ
    外部から供給される所定の外部電源電圧をもとに内部発
    生されるものであることを特徴とする請求項1又は請求
    項2の半導体記憶装置。
JP6163026A 1994-06-22 1994-06-22 半導体記憶装置 Pending JPH088350A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163026A JPH088350A (ja) 1994-06-22 1994-06-22 半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163026A JPH088350A (ja) 1994-06-22 1994-06-22 半導体記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH088350A true JPH088350A (ja) 1996-01-12

Family

ID=15765782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6163026A Pending JPH088350A (ja) 1994-06-22 1994-06-22 半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH088350A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000003055A (ko) * 1998-06-25 2000-01-15 윤종용 개선된 플로팅 게이트 커플링 비를 갖는 불휘발성 메모리장치및 그 제조방법
US7276760B2 (en) * 2005-02-25 2007-10-02 Micron Technology, Inc. Low power memory subsystem with progressive non-volatility

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000003055A (ko) * 1998-06-25 2000-01-15 윤종용 개선된 플로팅 게이트 커플링 비를 갖는 불휘발성 메모리장치및 그 제조방법
US7276760B2 (en) * 2005-02-25 2007-10-02 Micron Technology, Inc. Low power memory subsystem with progressive non-volatility
US7385245B2 (en) 2005-02-25 2008-06-10 Micron Technology, Inc. Low power memory subsystem with progressive non-volatility

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3878681B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US5745417A (en) Electrically programmable and erasable nonvolatile semiconductor memory device and operating method therefor
JP2965415B2 (ja) 半導体記憶装置
US6711064B2 (en) Single-poly EEPROM
US5412600A (en) Non-volatile semiconductor device with selecting transistor formed between adjacent memory transistors
JP3123921B2 (ja) 半導体装置および不揮発性半導体メモリ
JPH08263992A (ja) 不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法
JP2009540545A (ja) 従来のロジックプロセスで埋め込まれる不揮発性メモリ及びそのような不揮発性メモリの動作方法
JPH0555606A (ja) 半導体記憶装置
US7164606B1 (en) Reverse fowler-nordheim tunneling programming for non-volatile memory cell
JPH1187658A (ja) メモリセルおよびそれを備える不揮発性半導体記憶装置
US5784325A (en) Semiconductor nonvolatile memory device
JP3406077B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3162264B2 (ja) フラッシュメモリの書換え方法
JPH1187660A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US5467307A (en) Memory array utilizing low voltage Fowler-Nordheim Flash EEPROM cell
US6115315A (en) Semiconductor memory device adapted for large capacity and high-speed erasure
JPH06204492A (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその書き換え方法
JP2002026154A (ja) 半導体メモリおよび半導体装置
JP3251699B2 (ja) 不揮発性記憶装置
JPH088350A (ja) 半導体記憶装置
JPH04278297A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US6853027B2 (en) Semiconductor nonvolatile memory with low programming voltage
JP2904649B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3152756B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置