JPH0835137A - ポリエステル系異染性混繊糸とその捲縮糸及びそれらの製造法 - Google Patents

ポリエステル系異染性混繊糸とその捲縮糸及びそれらの製造法

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JPH0835137A
JPH0835137A JP16535994A JP16535994A JPH0835137A JP H0835137 A JPH0835137 A JP H0835137A JP 16535994 A JP16535994 A JP 16535994A JP 16535994 A JP16535994 A JP 16535994A JP H0835137 A JPH0835137 A JP H0835137A
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yarn
polyester
mixed
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dyeable
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JP16535994A
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Toshihide Hibino
利秀 日比野
Mutsuo Sumida
睦夫 隅田
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製編織して得られる布帛に濃淡のコントラス
トを強調した色彩効果と天然繊維様の斑効果を付与する
ことができるポリエステル系異染性混繊糸とその捲縮糸
及びそれらの製造法を提供する。 【構成】 主たる繰返し単位がエチレンテレフタレート
単位であり,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が全酸
成分に対して0.8〜1.8モル%共重合された共重合ポリ
エステルからなるカチオン染料可染性ポリエステル糸条
F1と,カチオン染料不染性ポリエステル糸条F2とが1:
5〜5:1の重量比で混ざり合っている。また,糸条
F1,F2とも濃染性の太繊度部と淡染性の細繊度部とを繊
維軸方向に交互に有し,かつ,前記太繊度部の位相が揃
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,製編織して得られる布
帛に濃淡のコントラストを強調した色彩効果と天然繊維
様の斑効果を付与することができるポリエステル系異染
性混繊糸とその捲縮糸及びそれらの製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】異色杢調糸として,染着挙動の異なる2
種の繊維で構成され,かつ,一方の繊維に糸長方向に染
着差を有する,いわゆるシックアンドシン糸を用いた混
繊糸が特公昭55-45653号公報や特公平1-53375号公報等
で提案されている。
【0003】しかしながら,これらの異色杢調糸は,杢
調のみを目的とする用途には十分であるが, 一方の繊維
だけが糸長方向に染着差を有するものであるため,濃淡
の強調された色調まで要求される用途には必ずしも満足
できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記の問題
を解決し,製編織して得られる布帛に従来は得ることが
できなかった濃淡の強調された色調と天然繊維様の斑効
果を付与することができるポリエステル系異染性混繊糸
とその捲縮糸及びそれらを製造する方法を提供すること
を技術的な課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,濃淡のコ
ントラストのある色調と天然繊維様の斑効果を付与する
ことが可能な杢調加工糸を得るために検討した結果,カ
チオン染料可染性ポリエステルとカチオン染料不染性ポ
リエステルからなる特定の紡糸混繊糸をシックアンドシ
ン糸にすれば,濃淡のコントラストのある色調と天然繊
維様の斑効果を付与するが得られることを見出して本発
明に到達した。
【0006】すなわち,本発明は,次の構成を有するも
のである。 (1) 主たる繰返し単位がエチレンテレフタレート単位で
あり,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が全酸成分に
対して0.8〜1.8モル%共重合された共重合ポリエステ
ルからなるカチオン染料可染性ポリエステル糸条F1と,
カチオン染料不染性ポリエステル糸条F2とが1:5〜
5:1の重量比で混ざり合い,糸条F1,F2とも濃染性の
太繊度部と淡染性の細繊度部とを繊維軸方向に交互に有
し,かつ,前記太繊度部の位相が揃っていることを特徴
とするポリエステル系異染性混繊糸。 (2) 糸条F1とF2が仮撚捲縮を有する上記(1) 記載のポリ
エステル系異染性混繊糸。 (3) 主たる繰返し単位がエチレンテレフタレート単位で
あり,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が全酸成分に
対して0.8〜1.8モル%共重合された共重合ポリエステ
ルからなるカチオン染料可染性ポリエステル未延伸糸
と,カチオン染料不染性ポリエステル未延伸糸からなる
複屈折(Δn)が20×10-3〜80×10-3の高配向ポリエス
テル紡糸混繊未延伸糸を,下記式を満足する延伸倍率
で延伸することを特徴とするポリエステル系異染性混繊
糸の製造法。 0.75≦DR/NDR≦1.05 … ただし,DRは延伸倍率, NDRは自然延伸比である。 (4) 上記(3) で得られた延伸糸に仮撚捲縮加工を施すポ
リエステル系異染性混繊捲縮糸の製造法。
【0007】本発明のポリエステル系異染性混繊糸は,
主たる繰返し単位がエチレンテレフタレート単位であ
り,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が全酸成分に対
して0.8〜1.8モル%共重合された共重合ポリエステル
からなるカチオン染料可染性ポリエステル糸条F1と,ポ
リエチレンテレフタレート等のカチオン染料不染性ポリ
エステル糸条F2で構成されている。カチオン染料可染性
ポリエステルのナトリウムスルホイソフタル酸成分が全
酸成分の0.8モル%より少ないと,カチオン染料に対す
る染着性が不十分であり,1.8モル%より多いと,染着
性はよいが,繊維の強度,耐摩耗性等の物性が低下す
る。
【0008】また,糸条F1とF2は,いずれも濃染性の太
繊度部と淡染性の細繊度部とを繊維軸方向に交互に有し
ている。このように,混繊糸を構成する両糸条F1,F2
糸条の長手方向に染着性斑のあるシックアンドシン糸と
することにより,染着性の異なる2種の糸条で構成され
ているにもかかわらず,実質的に4種の染着性差を有す
るものとなり,製編して得られる布帛に濃淡のある色調
を付与することができる。さらに,太繊度部と細繊度部
の存在によって天然繊維様の斑効果も付与することがで
きる。
【0009】混繊糸における両糸条F1とF2の混合比は,
染色後の布帛に安定した杢調と天然繊維様の斑効果を付
与するために重量比で1:5〜5:1とする必要があ
る。
【0010】さらに,糸条F1とF2は,それぞれ糸条を構
成する各単糸の太繊度部の位相が揃っており,このた
め,染色後に濃淡のコントラストを強調することができ
る。
【0011】上記のように,本発明のポリエステル系異
染性混繊糸を構成する糸条F1,F2の両者とも糸条の長手
方向に太さ斑を有するシックアンドシン糸であるから,
糸条表面は通常の糸条と異なって細かな凹凸を有したも
のとなり,製編織して得られる布帛に天然繊維様の斑効
果を付与することができる。そしてこの太さ斑は,糸条
F1,F2の両者ともに有している必要があり,いずれか一
方でも太さ斑がなければ,上記の効果は得られない。ま
た,太繊度部と細繊度部の位相が揃っているので,染色
後に濃淡のコントラストを強調することができ,濃淡の
強調された色調が得られるのである。
【0012】また,本発明のポリエステル系異染性混繊
糸を構成する糸条F1とF2は,捲縮を有していてもよく,
糸条F1とF2が捲縮を有していれば,濃淡の強調された色
調と天然繊維様の斑効果に加えて,嵩高性を付与するこ
とができる。
【0013】本発明のポリエステル系混繊糸の断面形状
は,丸断面,異形断面,中空断面のいずれの形状でもよ
く,また,それらが混在したものでもよい。さらに,酸
化チタン等の艶消し剤や帯電防止剤等を添加したもので
もよい。
【0014】次に,本発明のポリエステル系異染性混繊
糸の製造法について説明する。
【0015】本発明では,主たる繰返し単位がエチレン
テレフタレート単位であり,ナトリウムスルホイソフタ
ル酸成分が全酸成分に対して0.8〜1.8モル%共重合さ
れた共重合ポリエステルからなるカチオン染料可染性ポ
リエステル未延伸糸と,カチオン染料不染性ポリエステ
ル未延伸糸が紡糸時に混繊された複屈折(Δn)が20×
10-3〜80×10-3の高配向ポリエステル紡糸混繊未延伸糸
を供給糸する必要がある。
【0016】供給糸の複屈折(Δn)が20×10-3未満で
は,シックアンドシン糸としたときの太繊度部の経時安
定性, 熱安定性, 機械的強度の保持性等の物性に問題が
ある。また,80×10-3を超えると,シックアンドシン糸
にしたとき,太繊度部と細繊度部間の染着性差が少なく
なり,染色しても濃淡のコントラストが少なくなる。さ
らに,紡糸混繊糸を用いることにより,単独で未延伸糸
を得て合糸したものに比べて両繊維の混合状態が均一と
なり,濃淡の強調された色調が得られやすく, コスト的
にも有利である。
【0017】本発明では,上記の供給糸を前記式を満
足する延伸倍率で延伸して糸条F1とF2の両方とも太繊度
部と細繊度部とを交互に有するシックアンドシン糸と
し,本発明のポリエステル系異染性混繊糸を得る。延伸
倍率が自然延伸比の0.75倍より小さいと,太繊度部が極
めて多く,かつ長くなり,また,1.05倍よりも大きい
と,太繊度部がほとんど形成されず,いずれの場合にも
本発明の目的を達成することが困難となる。上記延伸時
の温度は, 特に限定されるものではないが, 操業性の点
から室温〜100℃が好ましく, 延伸はピンを用いて行う
のが好ましい。
【0018】また,上記で得たポリエステル系異染性混
繊糸に仮撚捲縮加工を施せば,混繊糸を構成する糸条F1
とF2に捲縮が付与される。仮撚捲縮加工の条件は特に限
定されるものではないが,延伸後のポリエステル系異染
性混繊糸は,通常の延伸糸に比べて伸度が高い(60〜 1
00%)ため,太繊度部と細繊度部の染着性差がなくなら
ない条件,具体的には1.2倍以下の低倍率延伸下で行う
のが好ましい。さらに,製編織して得られる布帛の外観
や風合を変化させるため,先撚してから仮撚捲縮加工を
行ってもよい。
【0019】本発明において,太繊度部の位相が揃って
いるか否かは,次の方法で評価するものである。まず,
染色加工後の織物から糸条1本を取出してその一端を固
定する。次いで糸条を構成する各フィラメントを,1mm
間隔で同心円状に引いた円弧の中心点から放射状に0.1
g/d の荷重下で貼り付け, 太繊度部の位置を各フィラメ
ント毎に求めて方眼紙に記入し, 方眼紙上で判断する。
【0020】また,複屈折(Δn)は,偏光顕微鏡とコ
ンペンセーターの組合わせによる干渉縞計測法により測
定するものである。
【0021】次に,自然延伸比の測定法を図1を用いて
説明する。図1は,インストロン引張試験機を用い,糸
条の長さH0(cm)の未延伸糸を引張速度V1(cm/分),
引張試験機と連動した記録針のチャート速度V2(cm/
分)の条件下で,糸条が破断するまで引伸した際に記録
紙に書かれた張力伸長曲線Pを示したものである。すな
わち,図1において,伸長量が張力に正比例して上昇す
る領域の長さH1(cm),張力の極大値Qを通る水平線と
張力伸長曲線Pの交点Rで定義される張力がほぼ一定の
領域の長さH2(cm)を求め,これらの数値を下記式に代
入して算出された値を自然延伸比とする。 自然延伸比(NDR)=1+〔V1 /(Ho ×V2)〕×
(H1 +H2
【0022】さらに,極限粘度は,フエノールと四塩化
エタンとの等重量混合溶媒を用い,温度25℃で測定する
ものである。
【0023】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0024】実施例1,比較例1,2 酸成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を1.5
モル%共重合したカチオン染料可染性共重合ポリエチレ
ンテレフタレート (極限粘度0.61) と極限粘度0.69のポ
リエチレンテレフタレートを,複合紡糸機を用いて,同
一ノズルパックから紡糸速度2700m/分の速度で溶融紡
糸し,230d/60f(カチオン染料可染性糸115d/24f+カチ
オン染料不染性糸115d/36f)の紡糸混繊高配向未延伸糸
を得た。
【0025】得られた未延伸糸の複屈折(Δn)は,カ
チオン染料可染性糸が28×10-3,カチオン染料不染性の
ポリエチレンテレフタレート糸が51×10-3であり,混繊
糸の自然延伸比は1.73であった。得られた紡糸混繊高配
向未延伸糸を表1に示す条件で延伸し,3種の異染性混
繊糸(シックアンドシン糸)を得た。なお,延伸は85℃
で行った。また,得られた太繊度部と細繊度部の平均長
さはいずれもほぼ5cmであり,太繊度部と細繊度部の位
相は揃っていた。
【0026】
【表1】
【0027】得られた異染性混繊糸を経糸と緯糸に使用
し,比較例1は経糸密度70本/2.54cm,緯糸密度66本/
2.54cm,実施例1は経糸密度79本/2.54cm,緯糸密度74
本/2.54cm,比較例2は経糸密度88本/2.54cm,緯糸密
度82本/2.54cmで,2/2ツイル織物を製織した。
【0028】得られた各生機をリラックス精練後,カチ
オン染料であるアイゼン・カチロン・ブラウンGLH
(保土谷化学社製)で染色し,次いで,ダイヤニクス・
イエローU−SE(三菱化成ヘキスト社製)とダイヤニ
クス・ブルーU−SE(三菱化成ヘキスト社製)を1:
1の割合で用いた分散染料で染色した。
【0029】実施例1で得られた織物は,こげ茶色の濃
淡と緑色の濃淡のコントラストが強い杢調を呈したダー
クグリーン系統の色調に見え,好ましい色彩効果と天然
繊維様の斑効果を有するものであった。一方,比較例1
と2で得られた織物は,こげ茶色と緑色の濃淡がほとん
どなく,2色の杢調だけで,濃淡のコントラストに欠け
るものであった。
【0030】実施例2,比較例3 ノズルパック及び2種のポリマーの吐出量を変更する以
外は実施例1と同様にして,230d/62f(カチオン染料可
染性糸 60d/12f +カチオン染料不染性糸170d/50f ;
重量比1:2.8;実施例2)の高配向紡糸混繊未延伸糸
と,230d/66f(カチオン染料可染性糸 30d/6f+カチオ
ン染料不染性糸200d/60f ;重量比1:6.7;比較例
3)の高配向紡糸混繊未延伸糸を得た。
【0031】得られた糸条の複屈折(Δn)と自然延伸
比は実施例1と同じであり,実施例1と同様にして延
伸,製織及び染色を行った。
【0032】実施例2で得られた織物は,こげ茶色の濃
淡がやや少ないが,実施例1と同様に緑色の濃淡のコン
トラストが強い杢調を呈した緑系統の色調と天然繊維様
の斑効果を有する良好なものであった。一方,比較例3
で得られた織物は,こげ茶色がほとんど見られず,緑色
の濃淡による杢調だけで,濃淡のコントラストが乏しい
ものであった。
【0033】比較例4 実施例1で用いたカチオン染料可染性ポリエステルとポ
リエチレンテレフタレートをそれぞれ単独で用い, 複屈
折(Δn)が27×10-3のカチオン染料可染性高配向未延
伸糸115d/24fと, 複屈折(Δn)が51×10-3のカチオ
ン染料不染性高配向未延伸糸115d/36fを得た。次い
で, カチオン染料不染性高配向未延伸糸(自然延伸比1.
73)を実施例1と同様に延伸して,太繊度部と細繊度部
の平均長さがほぼ5cmのシックアンドシン糸を得た。ま
た,カチオン染料可染性高配向未延伸糸は,延伸倍率2.
0,温度85℃で通常延伸し,太繊度部と細繊度部のない
延伸糸を得た。
【0034】両者を合糸して,実施例1と同様に製織と
染色加工した結果,得られた織物には,こげ茶色と緑色
の2色の杢調は十分認められるが,こげ茶色の濃淡がな
く,また,こげ茶色と緑色の混合状態も不均一であり,
濃淡のコントラストの弱いものであった。
【0035】実施例3 実施例1で得られた高配向紡糸混繊未延伸糸を用いて,
延伸速度598m/min,延伸倍率1.50, 温度85℃で延伸を行
い, 150d/60fのシックアンドシン糸を得た。得られた
シックアンドシン糸の伸度は70%であり,太繊度部と細
繊度部が約5cmの長さで交互に存在するものであった。
【0036】この糸条を三菱重工社製LS−6型仮撚機
を用いて,延伸倍率1.13倍,仮撚数2600T/m,仮撚温
度 180℃,加工速度130m/min で延伸同時仮撚加工を施
した。
【0037】次いで,福原精機社製JIL−7,30イン
チ,2Gの丸編機を用い,表面側に上記で得られた捲縮
を有するポリエステル系異染性混繊糸を使用し, 裏面側
には150d/36fのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸
を用い, 9fのタックリバーシブル組織に編成した。得ら
れた生機は, 幅98cm×2,目付460g/mであった。
【0038】この生機をリラックス精練した後,カチオ
ン染料であるダイアクリル・ブラックRTL−PF(三
菱化成ヘキスト社製)で染色し,次いで,ダイアニック
ス・イエローU−SE(三菱化成ヘキスト社製)とダイ
アニックス・レッドU−SE(三菱化成ヘキスト社製)
及びダイアニックス・ブルーU−SE(三菱化成ヘキス
ト社製)を5:4:6の割合で配合した分散染料で染色
したところ,濃淡のコントラストの強調された色調と天
然繊維様の斑効果に加えて嵩高性にも富んだ編物が得ら
れた。
【0039】比較例5 実施例1で用いたカチオン染料可染性ポリエステルとポ
リエチレンテレフタレートをそれぞれ単独で用い, 複屈
折(Δn)が27×10-3のカチオン染料可染性高配向未延
伸糸115d/24fと, 複屈折(Δn)が51×10-3のカチオ
ン染料不染性高配向未延伸糸115d/36fを得た。
【0040】次いで, カチオン染料不染性高配向未延伸
糸(自然延伸比1.73)を実施例3と同様に延伸して,太
繊度部と細繊度部の平均長さがほぼ5cmのシックアンド
シン糸を得た。また,カチオン染料可染性高配向未延伸
糸は,延伸倍率2.0,温度85℃で通常延伸し,太繊度部
と細繊度部のない延伸糸を得た。次いで,両者を合糸し
て,実施例3と同様にして延伸同時仮撚加工を施した。
【0041】得られた加工糸を用い,実施例3と同様に
して編成と染色加工を施した結果,得られた編物は杢調
を呈するものではあったが,濃淡の強調されたものでは
なかった。
【0042】
【発明の効果】本発明のポリエステル系異染性混繊糸
は,製編織して得られる布帛に天然繊維様の斑効果と,
濃淡のコントラストが強調された色調を付与することが
でき,さらに,捲縮を付与すれば,嵩高性も同時に付与
することが可能となる。また,本発明の製造法によれ
ば,上記の利点を有するポリエステル系異染性混繊糸を
安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における高配向紡糸混繊未延伸糸の自然
延伸比の算出法を説明するための張力と伸長量の関係を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 1/02 A D04B 1/16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰返し単位がエチレンテレフタレ
    ート単位であり,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が
    全酸成分に対して0.8〜1.8モル%共重合された共重合
    ポリエステルからなるカチオン染料可染性ポリエステル
    糸条F1と,カチオン染料不染性ポリエステル糸条F2とが
    1:5〜5:1の重量比で混ざり合い,糸条F1,F2とも
    濃染性の太繊度部と淡染性の細繊度部とを繊維軸方向に
    交互に有し,かつ,前記太繊度部の位相が揃っているこ
    とを特徴とするポリエステル系異染性混繊糸。
  2. 【請求項2】 糸条F1とF2が仮撚捲縮を有する請求項1
    記載のポリエステル系異染性混繊糸。
  3. 【請求項3】 主たる繰返し単位がエチレンテレフタレ
    ート単位であり,ナトリウムスルホイソフタル酸成分が
    全酸成分に対して0.8〜1.8モル%共重合された共重合
    ポリエステルからなるカチオン染料可染性ポリエステル
    未延伸糸と,カチオン染料不染性ポリエステル未延伸糸
    からなる複屈折(Δn)が20×10-3〜80×10-3の高配向
    ポリエステル紡糸混繊未延伸糸を,下記式を満足する
    延伸倍率で延伸することを特徴とするポリエステル系異
    染性混繊糸の製造法。 0.75≦DR/NDR≦1.05 … ただし,DRは延伸倍率, NDRは自然延伸比である。
  4. 【請求項4】 請求項3で得られた延伸糸に仮撚捲縮加
    工を施すポリエステル系異染性混繊捲縮糸の製造法。
JP16535994A 1994-07-18 1994-07-18 ポリエステル系異染性混繊糸とその捲縮糸及びそれらの製造法 Pending JPH0835137A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112481715A (zh) * 2020-11-26 2021-03-12 太仓杰希塑化有限公司 一种再生有色涤纶低弹丝的制备方法

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