JPH08333812A - エレベータ用建物ユニット - Google Patents

エレベータ用建物ユニット

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Publication number
JPH08333812A
JPH08333812A JP7139290A JP13929095A JPH08333812A JP H08333812 A JPH08333812 A JP H08333812A JP 7139290 A JP7139290 A JP 7139290A JP 13929095 A JP13929095 A JP 13929095A JP H08333812 A JPH08333812 A JP H08333812A
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JP
Japan
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elevator
beams
reinforcing
building unit
pair
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7139290A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohisa Tokunari
廣久 徳成
Hiroshi Ishii
石井  博
Kiyoshi Tomiyasu
清 富安
Nariyasu Murata
成康 村田
Fumihiro Takayama
文広 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作費や輸送費等の経費低減を図ることがで
きること。 【構成】 ユニット式建物を構成する複数の一〜三階建
物ユニットのうちのエレベータの昇降かご4が到達可能
な最上階の三階建物ユニット16Aには、昇降かご4を
吊るすロープが掛けられる滑車6が配設されており、こ
れらの滑車6は三階建物ユニット16Aの構成部材であ
る梁17に取り付けられている。そして、これらの滑車
6を三階建物ユニット16Aの工場での生産時に予め梁
17に取り付けておき、この三階建物ユニット16Aと
ともに建築現場へ輸送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ用建物ユニ
ットに係り、建物の内部にエレベータを備えたエレベー
タ付きユニット式建物に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、内部にエレベータを備えたユニ
ット式の住宅として、特開平5−310381号に示さ
れているものがある。これによれば、ユニット式建物に
形成されたエレベータシャフト内には、エレベータの昇
降かごを支持するエレベータユニット構造体(鉄塔状の
骨組み)が建物の階層を上下に貫通するように設けられ
ている。
【0003】このエレベータユニット構造体は、工場で
組み立てられた後、トラックで建築現場へ輸送されて所
定位置に立設される。そして、このエレベータ構造体を
貫通させるように建物ユニットが一階から順に所定階層
分積み重ねられ、これにより、上下に組み合わされた複
数の建物ユニット内にこのエレベータユニット構造体が
位置されるようになっている。
【0004】ところで、このエレベータユニット構造体
の上部には、工場での組立時に予めエレベータの昇降か
ごを吊るすロープが掛けられる滑車が取り付けられる。
すなわち、工場で滑車をこのエレベータユニット構造体
に予め取り付けておくことにより、建築現場で滑車をエ
レベータ構造体の上部に取り付ける手間を省き、建築現
場での施工を容易に行なえるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、滑車が
取り付けられたエレベータユニット構造体を工場で製作
すると、エレベータユニット構造体自体が非常に大きい
ためその製作に手間がかかるうえ、ユニット式建物を構
成する建物ユニットの建築現場への輸送に加え、さらに
別のトラックによる輸送が必要となり、これにより製作
費や輸送費等の経費が非常にかかるという問題が生じ
る。
【0006】本発明の目的は、製作費や輸送費等の経費
低減を図ることができるエレベータ用建物ユニットを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のエレベータ用建
物ユニットは、エレベータ付きのユニット式建物を構成
するために上下に複数組み合わされる建物ユニットのう
ちの最上階のエレベータ用建物ユニットであって、エレ
ベータの昇降かごを吊るすロープが掛けられる滑車を備
えていることを特徴とする。
【0008】ここで、最上階とは、昇降かごが昇降可能
な階層のうちの最上階層のことであり、例えば四階建て
のユニット式建物において、一階と三階との間でのみ昇
降かごが昇降可能とされている場合には、三階を最上階
とする。
【0009】また、エレベータ用建物ユニットは柱およ
び梁を含んで構成された骨組みを有しているとともに、
滑が取り付けられる梁を有していることが望ましい。
【0010】そして、骨組みは四隅に立設された四本の
柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡され
た各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これら
四本の上梁のうちの互いに対向配設された一対の上梁間
には互いに平行配設された一対の補強用上梁が架け渡さ
れ、滑車が取り付けられた梁がこれらの補強用上梁間に
架け渡されていることを特徴とする。
【0011】このような場合、四本の下梁のうちの前記
一対の上梁と上下に対向した一対の下梁間には、前記一
対の補強用上梁と上下に対向した一対の補強用下梁が架
け渡され、これら補強用上梁と補強用下梁との間には昇
降かごの昇降を案内するガイドレールが架け渡されてい
ることが望ましい。
【0012】あるいは、骨組みは四隅に立設された四本
の柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡さ
れた各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これ
ら四本の上梁および下梁のうちの互いに対向配設された
一対の上梁間および下梁間には、残る一対の上梁および
下梁に平行な補強用上梁および補強用下梁が架け渡さ
れ、滑車が取り付けられた梁がこの補強用上梁と残る一
対の上梁のいずれか一方との間に架け渡されているとと
もに、補強用上梁と補強用下梁との間、および、前記い
ずれか一方の上梁とこの上梁に対向した下梁との間に
は、昇降かごの昇降を案内するガイドレールが架け渡さ
れていてもよい。
【0013】さらに、骨組みには昇降かごの昇降を案内
する左右一対のガイドレールが上下方向に延びて設けら
れ、滑車が取り付けられた梁がこの一対のガイドレール
の上端間に架け渡されていてもよい。
【0014】
【作用】このような本発明においては、最上階のエレベ
ータ用建物ユニットにエレベータの昇降かごを吊るすロ
ープが掛けられる滑車を設けたため、工場でのこのエレ
ベータ用建物ユニットの生産時に、このエレベータ用建
物ユニットに滑車を予め取り付けておくことにより、従
来のような滑車が取り付けられたエレベータユニット構
造体が不要になる。
【0015】これにより、建築現場での滑車の取付作業
が不要になる。また、エレベータユニット構造体が不要
なことで、これを製作するための製作費を削減可能にな
るうえ、滑車をエレベータ用建物ユニットと同時に輸送
することにより、建物ユニット以外のトラック輸送を省
いて輸送費をも削減可能になる。
【0016】また、滑車が取り付けられる梁を有してい
る場合には、エレベータ用建物ユニットの骨組みの他
に、滑車を取り付けるための大がかりな骨組みを別途に
用意する必要がなく、この梁だけを用意してエレベータ
用建物ユニットの骨組みに設けるだけでよいため、これ
ら滑車および梁のエレベータ用建物ユニットへの取り付
けを他の建物ユニットと同じ生産ラインで行なえるよう
になり、エレベータ用建物ユニットの生産のために特別
な生産ラインを新たに構築する必要がなくなる。
【0017】そして、骨組みを四隅に立設された四本の
柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡され
た各四本の上梁および下梁とを含んで構成し、これら四
本の上梁のうちの互いに対向配設された一対の上梁間に
互いに平行配設された一対の補強用上梁を架け渡し、滑
車が取り付けられた梁をこれらの補強用上梁間に架け渡
した場合には、エレベータシャフトをエレベータ用建物
ユニット内における水平方向の任意にな位置に設けて
も、一対の補強用上梁を一対の上梁の長手方向に沿って
平行移動させれば、滑車が取り付けられた梁の長さを変
えずに、滑車の位置をエレベータシャフトの位置に容易
に対応させることが可能になる。
【0018】このような場合、四本の下梁のうちの前記
一対の上梁と上下に対向した一対の下梁間に、前記一対
の補強用上梁と上下に対向した一対の補強用下梁を架け
渡し、これら補強用上梁と補強用下梁との間に昇降かご
の昇降を案内するガイドレールを架け渡した場合には、
これら補強用上梁および補強用下梁をガイドレール取付
部材と兼用することが可能になる。
【0019】あるいは、骨組みを四隅に立設された四本
の柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡さ
れた各四本の上梁および下梁とを含んで構成し、これら
四本の上梁および下梁のうちの互いに対向配設された一
対の上梁間および下梁間に、残る一対の上梁および下梁
に平行な補強用上梁および補強用下梁を架け渡し、滑車
が取り付けられた梁をこの補強用上梁と残る一対の上梁
のいずれか一方との間に架け渡した場合、滑車が取り付
けられた梁を架け渡すためには、この梁の一端に接続さ
れる一本の補強梁だけを設ければよく、梁の他端側が接
続される上梁をもう一本の補強梁と兼用することが可能
になり、また、補強用上梁と補強用下梁との間、およ
び、前記いずれか一方の上梁とこの上梁に対向した下梁
との間に、昇降かごの昇降を案内するガイドレールを架
け渡せば、これら補強用上梁、補強用下梁、および柱間
に架け渡された上梁、下梁をガイドレール取付部材と兼
用することが可能になる。
【0020】さらに、骨組みに昇降かごの昇降を案内す
る左右一対のガイドレールを設け、滑車が取り付けられ
た梁をこの一対のガイドレールの上端間に架け渡した場
合には、この梁がガイドレールを介して骨組みに支持さ
れるため、滑車の回転にともなう梁の振動等が骨組みに
伝わりにくくなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、本実施例に係るエレベータ用建物ユ
ニットを含んで建てられたユニット式建物10を示すも
のであり、このユニット式建物10内にはエレベータ1
が設けられている。
【0022】このユニット式建物10は建物本体11が
基礎12上に建てられたものであり、建物本体11の上
方には屋根13が設けられている。
【0023】建物本体11は、複数の一階建物ユニット
14と、これら一階建物ユニット14の上部に組み合わ
された複数の二階建物ユニット15と、さらに、これら
二階建物ユニット15の上部に組み合わされた複数の三
階建物ユニット16とを含んで構成されている。
【0024】なお、基礎12は建築現場でコンクリート
の打設により設けられた一般的な布基礎やべた基礎等で
あり、屋根13は、例えば複数の屋根ユニットの組合せ
により設けられたものであったり、あるいは複数の屋根
パネルから構成されたものである。
【0025】一方、エレベータ1は、一〜三階建物ユニ
ット14〜16のうちのエレベータ用建物ユニットであ
る一〜三階建物ユニット1A4〜16Aの上下にわたっ
て設置され、これら一〜三階建物ユニット14A〜16
Aの内部には上下に貫通するエレベータシャフト2が形
成されている。
【0026】このエレベータシャフト2は、一〜三階建
物ユニット14A〜16Aが上下に組み合わされること
により、これら一〜三階建物ユニット14A〜16Aの
各々の内部に形成されたエレベータシャフト構成部3が
互いに連通して形成されたものである。
【0027】また、エレベータ1は、昇降かご4を吊る
すワイヤ等の二本のロープ5が掛けられた滑車6を含ん
で構成されており、この滑車6は、最上階のエレベータ
用建物ユニットである三階建物ユニット16Aに設けら
れた梁17に取り付けられている。
【0028】ここで、7は、エレベータシャフト2の下
方に設けられ、かつ、四方が基礎12で囲まれたピット
部であり、底部がコンクリートの打設により形成されて
いるものでる。また、8は、昇降かご4の昇降を案内す
るガイドレールであり、一〜三階建物ユニット14A〜
16Aの各々に二本垂直に取り付けられ、これら一〜三
階建物ユニット14A〜16Aが上下に組み合わされる
ことにより、昇降かご4の一階から三階までの昇降を案
内するようになっている。そして、9は各ロープ5を巻
き込み、あるいは巻きほぐして、昇降かご4を昇降させ
る昇降駆動装置であり、電動機や減速機からなる駆動機
構9Aおよびドラム9Bを含んで構成されているもので
ある。
【0029】図2は、一階建物ユニット14Aの骨組み
54を示すものである。一階建物ユニット14Aの骨組
み54は、四隅に立設された四本の柱18と、これら四
本の柱18の上端間および下端間に架け渡された各四本
の上梁19〜22および下梁23〜26とを含んで構成
されている。
【0030】長辺側の一対の上梁19、21間には一対
の補強用上梁27が架け渡されており、また、これら一
対の上梁19、21に対向した一対の下梁23、25間
には各補強用上梁27と上下に対向した補強用下梁29
が架け渡されている。
【0031】骨組み54の長辺方向略中央に設けられた
補強用上梁27および補強用下梁29で上下に仕切られ
た領域より、残りの補強用上梁27および補強用下梁2
9側が前述のエレベータシャフト構成部3となってい
る。
【0032】エレベータシャフト構成部3内において、
各補強用上梁27と補強用下梁29との間には、エレベ
ータの昇降かごを案内するガイドレール8が後述のブラ
ケットを介してボルト締め等により取り付けられてい
る。
【0033】エレベータシャフト構成部3内において、
下梁26とこれに近接する補強用下梁29との間には昇
降駆動装置9が配設されている。この昇降駆動装置9
は、一階建物ユニット14Aの工場での生産時に下梁2
6と補強用下梁29との間に配設されて仮止され、図1
に示すように、建築現場で一階建物ユニット14Aが基
礎12上に配置された際、下梁26と補強用下梁29と
の間に載置された状態において、ピット部7の底部に固
定されかつ高さ位置が昇降駆動装置9の下部まである図
示略の鋼製の支持台に、例えばボルト等によって固定さ
れるようになっている。
【0034】なお、このような支持台はピット部7の底
部から昇降駆動装置9の下部まで連続して立ち上がった
基礎部分により形成してもよく、昇降駆動装置9をアン
カーボルト等によりこの基礎部分に固定してもよい。
【0035】図3は、二階建物ユニット15Aの骨組み
55を示すものである。二階建物ユニット15Aの骨組
み55は、図2に示した一階建物ユニット14Aの骨組
み54と略同じであるため、一階建物ユニット14Aと
同じ構成部材には同一符号を付し、ここでの詳細な説明
は簡略化のため省略する。
【0036】図4は、三階建物ユニット16Aの骨組み
56を示すものである。三階建物ユニット16Aの骨組
み56も図2、図3で示した一、二階建物ユニット14
A、15Aの骨組み54、56と同部材を含んで構成さ
れており、これらの部材には同一符号を付して詳細な説
明を省略するとともに、以下には相違する部材に関して
のみ説明する。
【0037】すなわち、上梁19、21間に架け渡され
た一対の補強用上梁27間には、前述の滑車6が取り付
けられた梁17が架け渡されている。また、エレベータ
シャフト構成部3内において、一対の下梁23、25間
には、互いに平行配設された一対の仮梁31が架け渡さ
れており、この仮梁31は、例えばボルト等で螺着さ
れ、着脱自在になっている。
【0038】なお、以上の一〜三階建物ユニット14A
〜16Aの骨組み54〜56において、各補強用上梁2
7の両端側における上梁19、21とこれら上梁19、
21に対向する下梁23、25との間には、エレベータ
1の積載重量を勘案し、上梁19、21のたわみ防止用
としての間柱がガイドレール8と平行に立設されてもよ
い。そして、このような場合には、各ガイドレール8が
それらの間柱に取り付けられてもよい。
【0039】図5にも示すように、これら仮梁31は、
この三階建物ユニット16Aの工場での生産時に下梁2
3、25に取り付けられ、その後、仮梁31には、図中
二点鎖線で示した昇降かご4が載置されて仮止される。
そして、建築現場で三階建物ユニット16Aが組み合わ
された際、昇降かご4には二本のロープ5が連結され、
これらのロープ5が滑車6に掛けられて下方の昇降駆動
装置9のドラム9Bに連結される。次いで、昇降かご4
の仮梁31への仮止状態が解除されるとともに、ロープ
5がドラム9Bに巻き込まれることにより昇降かご4が
若干上方に吊上げられ、この状態において、仮梁31が
下梁23、25から外される。
【0040】この図5において、滑車6が取り付けられ
た梁17は、互いに平行配設された鋼材32からなり、
滑車6の回転軸6Aがこれら二本の鋼材32間に架け渡
され、滑車6自体が各鋼材32間に配設されている。こ
の鋼材32は長手方向に沿って連続した垂直なウェブを
有する、例えばチャンネル材やアングル材等であり、互
いのウェブが近接対向して配設されている。
【0041】なお、本実施例では、ロープ5が二本用い
られ、滑車6が図中昇降駆動装置9に近い側の回転軸6
Aに二個、遠い側の回転軸6Aに一個配設されている
が、例えばロープ5は一本であっても、あるいは三本以
上であってもよい。そして、滑車6の数や配設位置はロ
ープの本数に合せて適宜に変更してよい。
【0042】ここで、ガイドレール8は、T字形の鋼材
からなり、T字形のブラケット33を介して補強用上梁
27および図示略の補強用下梁に取り付けられている。
また、昇降かご4は、ガイドレール8と嵌合する嵌合部
4Aを有し、これらの嵌合部4Aがガイドレール8に沿
って上下に摺動しながら昇降するようになっている。
【0043】このような本実施例においては、一〜三階
建物ユニット14A〜16Aを含む全ての一〜三階建物
ユニット14〜16を工場で生産する。この際、一階建
物ユニット14Aには昇降駆動装置9を載置し、三階建
物ユニット16Aには滑車6を取り付けておく。その
後、建築現場でこれら一〜三階建物ユニット14〜16
を基礎12上で上下に組み合わせることにより、内部に
エレベータ1を備えた建物本体11を建て、さらに、屋
根13を設けることにより、エレベータ付きユニット式
建物10を完成させる。
【0044】このような本実施例によれば以下のような
効果がある。すなわち、昇降かご4を吊るすためのロー
プ5が掛けられた滑車6は、三階建物ユニット16Aに
設けられた梁17に取り付けられているため、従来のよ
うな滑車が取り付けられたエレベータユニット構造体を
不要にできる。
【0045】これにより、滑車6が工場で生産される三
階建物ユニット16Aに取り付けられていることで、建
築現場での滑車6の取付作業を不要にでき、現場作業を
効率よく行なうことができる。
【0046】また、エレベータユニット構造体が不要な
ため、これを製作するための製作費を削減できる。そし
て、滑車6を三階建物ユニット16Aと同時に輸送で
き、建物ユニット以外のトラック輸送を省いて輸送費を
も削減できる。これにより、ユニット式建物10全体の
施工に関する経費の低減を図ることができる。
【0047】また、滑車6が梁17に取り付けられてい
ることにより、三階建物ユニット16Aの骨組み56の
他に、滑車6を取り付けるための大がかりな骨組みを別
途に用意する必要がなく、この梁17だけを用意して三
階建物ユニット16Aの骨組み56に設けるだけでよい
ため、これら滑車6および梁17の三階建物ユニット1
6Aへの取り付けを他の一〜三階建物ユニット14〜1
6と同じ生産ラインで行なえ、工場では、最上階のエレ
ベータ用建物ユニットである三階建物ユニット16Aだ
けの生産のために特別な生産ラインを構築するといった
無駄な投資を不要にできる。
【0048】そして、梁17が上梁19、21間に設け
られた一対の補強用上梁27間に架け渡されているた
め、エレベータシャフト2の三階部分を構成するエレベ
ータシャフト構成部3が三階建物ユニット16A内にお
ける水平方向の任意にな位置に設けられていても、これ
ら補強用上梁27を上梁19、21の長手方向に沿って
平行移動させることにより、滑車6が取り付けられた梁
17の長さを変えずに、滑車6の位置をエレベータシャ
フト2の位置に容易に対応させることができる。
【0049】さらに、各補強用上梁27と補強用下梁2
9との間には昇降かご4の昇降を案内するガイドレール
8が架け渡されているため、これら補強用上梁27およ
び補強用下梁29をガイドレール取付部材と兼用するこ
とができ、部品点数を少なくして部品代の低減をも図る
ことができる。
【0050】また、滑車6が取り付けられた梁17が互
いに平行配設された二本の鋼材32からなり、滑車6が
これら二本の鋼材32間に配設されているため、その回
転軸6Aを両端側で確実に支持できる。
【0051】そして、これら二本の鋼材32は、鋼材長
手方向に沿って延びる垂直なウェブを有しているため、
昇降かご4の積載荷重等に対する梁17の曲げ強度を大
きくでき、エレベータ1の信頼性や耐久性を向上させる
ことができる。
【0052】さらに、滑車6が取り付けられた梁17を
備えた三階建物ユニット16Aは、他の一〜三階建物ユ
ニット14〜16と同様に工場で生産されるため、効率
よく、かつ、高精度に生産することができる。
【0053】また、昇降駆動装置9は、予め工場で一階
建物ユニット14Aに格納されているため、建築現場で
は、一階建物ユニット14Aの基礎12への設置と、昇
降駆動装置9の支持台への設置とを同時に行なうことに
より、現場作業を効率よく行なうことができる。
【0054】図6は、本発明の第二実施例に係る三階建
物ユニット16Aの骨組み66を示すものである。な
お、この骨組み66も前記実施例で示した各骨組みと同
部材を含んで構成されており、これらの部材には同一符
号を付して詳細な説明を省略するとともに、以下には相
違する部材に関してのみ説明する。
【0055】すなわち、骨組み66の上梁19、21間
には補強用上梁27が一本のみ架け渡されており、梁1
7がこの補強用上梁27と骨組み66の短辺側の上梁2
2との間に架け渡されている。そして、下梁23、25
間に架け渡された補強用下梁29もまた一本となってい
る。さらにガイドレール8がこれら補強用上梁27と補
強用下梁29との間、および、上梁22と下梁26との
間に架け渡されている。
【0056】このような実施例によれば、上梁22、下
梁26を図4に示した前記実施例の各一対の補強用上梁
27、補強用下梁29のうちの各々上梁22、下梁26
側に位置した補強用上梁27、補強用下梁29と兼用す
ることができる。
【0057】図7は、本発明の第三実施例に係る三階建
物ユニット16Aの骨組み76を示すものである。な
お、この骨組み76も前記第一および第二実施例で示し
た各骨組みと同部材を含んで構成されており、これらの
部材には同一符号を付して詳細な説明を省略するととも
に、以下には相違する部材に関してのみ説明する。
【0058】すなわち、二本の鋼材32からなる梁17
は、平板状の支持部材77を介して左右一対のガイドレ
ール8間に架け渡されている。このような実施例によれ
ば、梁17が補強用上梁27および補強用下梁29間に
架け渡されたガイドレール8を介して骨組み76に支持
されているため、滑車6の回転により生じる振動等がこ
れらガイドレール8で吸収されることにより、前記第一
および第二実施例に比べ、その振動を骨組み76に伝え
にくくできる。
【0059】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例
えば、前記第一実施例では、エレベータ1がドラム式で
あったが、本発明に係るエレベータは、滑車6と同様な
滑車を有するトラクション式等であってもよい。
【0060】また、前記第一実施例では、ユニット式建
物10が三階建てであったが、本発明に係るユニット式
建物は、特に階数に限定されるものではなく、二階建て
や四階以上の建物であってよい。
【0061】そして、前記各実施例では、エレベータ用
建物ユニットである一〜三階建物ユニット14A〜16
Aのガイドレール8が補強用上梁27と補強用下梁29
との間、あるいは上梁22と下梁26との間に架け渡さ
れていたが、ガイドレール8の取付位置は昇降かご4の
大きさや、エレベータシャフト2の平面方向における開
口部の大きさ等を勘案して適宜に決められてよい。具体
的には、図8の(A)〜(C)に示すように、ガイドレ
ール8は、長辺側の上梁19とこれに上下に対向した図
示略の下梁との間、あるいは長辺側に沿って設けられた
補強用上梁87、97とこれらに上下に対向した図示略
の補強用下梁との間等に架け渡されていてもよい。な
お、図8中の33′はガイドレール取付用のブラケット
である。
【0062】
【発明の効果】このような本発明では、最上階のエレベ
ータ用建物ユニットにエレベータの昇降かごを吊るすロ
ープが掛けられる滑車が設けられているため、工場での
このエレベータ用建物ユニットの生産時に、このエレベ
ータ用建物ユニットに滑車を予め取り付けておくことに
より、建築現場での滑車の取付作業を省いて現場作業を
効率よく行なうことができる。また、従来のような滑車
が取り付けられたエレベータユニット構造体を不要にで
きるため、これを製作するための製作費を削減できるう
え、滑車をエレベータ用建物ユニットと同時に輸送する
ことにより、建物ユニット以外のトラック輸送を省いて
輸送費をも削減でき、これにより、ユニット式建物全体
に関する経費の低減を図ることができるという効果があ
る。
【0063】また、滑車が取り付けられる梁を有してい
る場合には、エレベータ用建物ユニットの骨組みの他
に、滑車を取り付けるための大がかりな骨組みを別途に
用意する必要がなく、この梁だけを用意してエレベータ
用建物ユニットの骨組みに設けるだけでよいため、これ
ら滑車および梁のエレベータ用建物ユニットへの取り付
けを他の建物ユニットと同じ生産ラインで行なうことが
でき、エレベータ用建物ユニットだけの生産のために特
別な生産ラインを新たに構築するといった無駄を省くこ
とができるという効果がある。
【0064】そして、骨組みが四隅に立設された四本の
柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡され
た各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これら
四本の上梁のうちの互いに対向配設された一対の上梁間
には互いに平行配設された一対の補強用上梁が架け渡さ
れ、滑車が取り付けられた梁がこれらの補強用上梁間に
架け渡されている場合には、エレベータシャフトがエレ
ベータ用建物ユニット内における水平方向の任意にな位
置に設けられていても、一対の補強用上梁を一対の上梁
の長手方向に沿って平行移動させれば、滑車が取り付け
られた梁の長さを変えずに、滑車の位置をエレベータシ
ャフトの位置に容易に対応させることができるという効
果がある。
【0065】さらに、四本の下梁のうちの前記一対の上
梁と上下に対向した一対の下梁間には、前記一対の補強
用上梁と上下に対向した一対の補強用下梁が架け渡さ
れ、これら補強用上梁と補強用下梁との間には昇降かご
の昇降を案内するガイドレールが架け渡されている場合
には、これら補強用上梁および補強用下梁をガイドレー
ル取付部材と兼用することができるという効果がある。
【0066】また、骨組みが四隅に立設された四本の柱
とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡された
各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これら四
本の上梁および下梁のうちの互いに対向配設された一対
の上梁間および下梁間には、残る一対の上梁および下梁
に平行な補強用上梁および補強用下梁が架け渡され、滑
車が取り付けられた梁がこの補強用上梁と残る一対の上
梁のいずれか一方との間に架け渡されている場合、滑車
が取り付けられた梁を架け渡すためには、この梁の一端
に接続される一本の補強梁だけを設ければよく、梁の他
端側が接続される上梁をもう一本の補強梁と兼用するこ
とができ、また、補強用上梁と補強用下梁との間、およ
び、前記いずれか一方の上梁とこの上梁に対向した下梁
との間に、昇降かごの昇降を案内するガイドレールが架
け渡されていることにより、これら補強用上梁、補強用
下梁、および柱間に架け渡された上梁、下梁をガイドレ
ール取付部材と兼用することができるという効果があ
る。
【0067】そして、骨組みに昇降かごの昇降を案内す
る左右一対のガイドレールを設け、滑車が取り付けられ
た梁がこの一対のガイドレールの上端間に架け渡されて
いる場合には、この梁がガイドレールを介して骨組みに
支持されるため、滑車の回転にともなう梁の振動等を骨
組みに伝えにくくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るエレベータ用建物ユ
ニットを含んで建てられたエレベータ付きユニット式建
物の要部を示す斜視図である。
【図2】エレベータシャフトの一階部分を構成する一階
建物ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図3】エレベータシャフトの二階部分を構成する二階
建物ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図4】エレベータシャフトの最上階部分を構成する三
階建物ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図5】前記三階建物ユニットの要部を示す平面図であ
る。
【図6】本発明の第二実施例に係るエレベータ用建物ユ
ニットの骨組みを示す斜視図である。
【図7】本発明の第三実施例に係るエレベータ用建物ユ
ニットの骨組みを示す斜視図である。
【図8】前記各実施例のガイドレール取付位置の変形例
を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 エレベータ 6 滑車 8 ガイドレール 10 ユニット式建物 16A 最上階のエレベータ用建物ユニットである三階
建物ユニット 17 滑車が取り付けられた梁 19〜22 上梁 23〜26 下梁 27 補強用上梁 29 補強用下梁 56、66、76 骨組み
フロントページの続き (72)発明者 村田 成康 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 (72)発明者 高山 文広 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータ付きのユニット式建物を構成
    するために上下に複数組み合わされる建物ユニットのう
    ちの最上階のエレベータ用建物ユニットであって、前記
    エレベータの昇降かごを吊るすロープが掛けられる滑車
    を備えていることを特徴とするエレベータ用建物ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたエレベータ用建物
    ユニットにおいて、柱および梁を含んで構成された骨組
    みを有するとともに、前記滑車が取り付けられる梁を有
    していることを特徴とするエレベータ用建物ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたエレベータ用建物
    ユニットにおいて、前記骨組みは四隅に立設された四本
    の柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡さ
    れた各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これ
    ら四本の上梁のうちの互いに対向配設された一対の上梁
    間には互いに平行配設された一対の補強用上梁が架け渡
    され、前記滑車が取り付けられた前記梁がこれらの補強
    用上梁間に架け渡されていることを特徴とするエレベー
    タ用建物ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたエレベータ用建物
    ユニットにおいて、前記四本の下梁のうちの前記一対の
    上梁と上下に対向した一対の下梁間には、前記一対の補
    強用上梁と上下に対向した一対の補強用下梁が架け渡さ
    れ、これら補強用上梁と補強用下梁との間には前記昇降
    かごの昇降を案内するガイドレールが架け渡されている
    ことを特徴とするエレベータ用建物ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載されたエレベータ用建物
    ユニットにおいて、前記骨組みは四隅に立設された四本
    の柱とこれら四本の柱の上端間および下端間に架け渡さ
    れた各四本の上梁および下梁とを含んで構成され、これ
    ら四本の上梁および下梁のうちの互いに対向配設された
    一対の上梁間および下梁間には、残る一対の上梁および
    下梁に平行な補強用上梁および補強用下梁が架け渡さ
    れ、前記滑車が取り付けられた前記梁がこの補強用上梁
    と前記残る一対の上梁のいずれか一方との間に架け渡さ
    れているとともに、前記補強用上梁と前記補強用下梁と
    の間、および、前記いずれか一方の上梁とこの上梁に対
    向した下梁との間には前記昇降かごの昇降を案内するガ
    イドレールが架け渡されていることを特徴とするエレベ
    ータ用建物ユニット。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載されたエレベータ用建物
    ユニットにおいて、前記骨組みには前記昇降かごの昇降
    を案内する左右一対のガイドレールが上下方向に延びて
    設けられ、前記滑車が取り付けられた前記梁がこの一対
    のガイドレールの上端間に架け渡されていることを特徴
    とするエレベータ用建物ユニット。
JP7139290A 1995-06-06 1995-06-06 エレベータ用建物ユニット Withdrawn JPH08333812A (ja)

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JP7139290A JPH08333812A (ja) 1995-06-06 1995-06-06 エレベータ用建物ユニット

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111422707A (zh) * 2020-05-26 2020-07-17 江西电力职业技术学院 楼道电梯及其控制方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111422707A (zh) * 2020-05-26 2020-07-17 江西电力职业技术学院 楼道电梯及其控制方法

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