JPH08333898A - 建物ブロック等の垂直、水平運搬用架台 - Google Patents

建物ブロック等の垂直、水平運搬用架台

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JPH08333898A
JPH08333898A JP14149395A JP14149395A JPH08333898A JP H08333898 A JPH08333898 A JP H08333898A JP 14149395 A JP14149395 A JP 14149395A JP 14149395 A JP14149395 A JP 14149395A JP H08333898 A JPH08333898 A JP H08333898A
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building
building block
trestle
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horizontal
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JP14149395A
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English (en)
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Kanta Miyaguchi
幹太 宮口
Toshiharu Urano
敏晴 浦野
Toshiaki Yamamoto
俊明 山本
Kunio Aoyama
邦男 青山
Mitsuo Asano
三男 浅野
Takumi Fujii
卓美 藤井
Jitsuo Yamada
実男 山田
Makoto Nakajima
眞 中島
Osamu Hasegawa
治 長谷川
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Takenaka Komuten Co Ltd
Nikko KK
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Nikko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型タワークレーンその他の仮設揚重機を使
用せずに建物ブロック等を垂直、水平運搬する架台を提
供する。 【構成】 組立て作業ヤードで組み立てた建物ブロック
等を同建物ブロックの取付け階へ垂直運搬し、更に取付
け位置へ水平運搬する運搬用架台である。垂直運搬用の
昇降架台と水平運搬用の横スライド架台との組み合わせ
から成る。横スライド架台は前記昇降架台の上面部に水
平移動が可能に設置されており、横スライド架台の上に
建物ブロック等を載せる。昇降架台は、複数の垂直な反
力支柱に沿って昇降する昇降装置を具備しており、前記
組立て作業ヤードと取付け階との間を昇降する。 【効果】 架台が昇降可能なセンターコアホールが有る
建物の建築を、仮設揚重機としてのタワークレーン等は
一切必要でなく建築可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高層ツインタワー型
建物などを大型タワークレーンその他の仮設揚重機を使
用せずに建築可能にする建物ブロック等の垂直、水平運
搬用架台に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来一般の高層建物の建築工法は、大型タワークレ
ーンを仮設揚重機として設置し、各組立て階(最高部)
へ資材類を揚重し、鉄骨建方や内装材、外装材の取付け
など行なっている。 最近になって、移動式屋根部を先行して上昇させ、
同屋根部の直下の位置で建物躯体の構築を進める全天候
型の建築工法も開発され実用化されている(例えば特開
平7−4049号公報に記載された工法参照)。 更に、特開平6−50000号公報には、組立て作
業ヤードに走行台車を用意し、この走行台車上にパレッ
トを載置し、同パレットの上に鉄骨柱、梁、床版等で組
み立てた1スパン分の鉄骨ユニットを載せ、次に走行台
車を揚重位置へ水平移動させ、前記鉄骨ユニットは走行
台車を組立てヤードレベルに残してパレットと共に同パ
レットが備えた昇降機構で組立て階まで上昇させ、組立
て階では同組立て階直上位置に予め用意した天井クレー
ンなどで揚重し水平運搬して建て込みを行う自動組立て
施工方法が開示されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】上記の一般的な建
築工法は、タワークレーンを地震等の水平力に対して安
全に支持するため、本設鉄骨に加えて仮設補強がかなり
大掛かりな作業になり、仮設作業の時間及びコストが必
要である。また、タワークレーンが建築工程の鉄骨最終
節まで残るため、クレーン回りの残工事に追われ、仕上
げ工期の確保を圧迫する。更に、高所での作業が多くな
るため、安全性に問題のある作業が増え、安全面で好ま
しくない。従って、タワークレーンを使用せずに実施で
きる建築工法の開発が望まれる。
【0004】この点、上記及びの工法は、大型タワ
ークレーンを使用しないので、一歩進んでいる。しか
し、上記の全天候型建築工法は、屋根部に附属する荷
取り用のステージを設けて建築資材をバラバラの状態で
屋根部直下の組立て階にまで揚重し、組立て階において
一つ一つ組立て作業を行う内容なので、施工の省力化、
効率化、及び工期の短縮などの面ではまだまだ改善すべ
き点が残されている。
【0005】また、上記の自動組立て施工方法は、走
行台車とパレットを併用することにより地組み作業を多
くした点、及びパレットが昇降装置を具備し、既設の建
物部分に設置したラックを反力支柱として昇降する構成
を評価できるが、組立て階に必須の天井クレーンは依然
として仮設揚重機であり、これは建物の組立てに先行し
て盛り替えをしなければならず、その盛り替え作業の手
間とコストが掛かるほか、盛替え作業が結局は高所作業
となるため安全性の面で問題を残している。
【0006】従って、本発明の目的は、タワークレーン
等の仮設揚重機を一切必要とせずに高層ツインタワー型
建物などを安全に効率良く短工期で建築可能にする、建
物ブロック等の垂直、水平運搬用架台を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した建物ブロック等の
垂直、水平運搬用架台は、組立て作業ヤードで建物を分
割して組み立てた建物ブロック又は建築資材類等を同建
物ブロックの取付け階へ垂直運搬し、更に取付け位置へ
水平運搬する運搬用架台であって、垂直運搬用の昇降架
台と水平運搬用の横スライド架台との組み合わせから成
り、前記横スライド架台は前記昇降架台の上面部に水平
移動が可能に設置されており、この横スライド架台の上
に建物ブロック等を載せることが可能に構成されている
こと、前記昇降架台は、複数の垂直な反力支柱に沿って
昇降する昇降装置を具備しており、前記組立て作業ヤー
ドと取付け階との間を昇降自在に構成されていることを
特徴とする。
【0008】前記請求項1に記載した昇降架台は、ツイ
ンタワーの中間部、又は吹き抜け、中庭を持つような建
物のセンターコアホールに位置され、同ツインタワー又
は建物の本設柱を反力支柱に利用して又は専用の反力支
柱を昇降架台が昇降する。前記請求項1に記載した横ス
ライド架台は、昇降架台の上面部に水平に設置された横
行レール上を走行可能に設置され、建物ブロック等の取
付け階には既設の下層階部分に前記横スライド架台を建
物ブロックの取付け位置まで水平移動させる延長レール
が仮設される。
【0009】前記請求項1に記載した昇降架台の昇降装
置は、ツインタワー又は建物の本設柱の垂直方向に一定
のピッチで反力ブラケットを取付けて反力支柱が構成さ
れ、昇降架台を構成する下部フレームに垂直上向きの油
圧ジャッキが設置され、同油圧ジャッキの出力軸は昇降
架台を構成する垂直なガイドポストに沿って昇降する昇
降フレームに連結されており、前記下部フレーム及び昇
降フレームに前記反力ブラケットへ乗り降りする反力レ
バーが取り付けられ、各反力レバーを反力ブラケットに
対して乗り降りする姿勢制御用のジャッキを設置した構
成とされ、前記反力支柱を利用して昇降架台が昇降す
る。
【0010】
【作用】建物ブロック等の組立て作業ヤードは、地上レ
ベル又は建物の屋上部分であってツインタワーの最下部
(足元)のレベル(基準階レベル)に設定される。昇降
架台は、その上面部の横スライド架台上に載せた建物ブ
ロック等(又は単なる建築用資材類の場合もある。)
を、その組立て作業ヤードレベルから取付け階まで既設
の建物下層階部分の本設柱を反力支柱に利用し、又は専
用の反力支柱に沿って垂直運搬する。
【0011】昇降架台が取付け階のレベルに到達する
と、横スライド架台が横行レール上を水平移動し、建物
ブロック等をその取付け位置へ水平運搬する。横スライ
ド架台が昇降架台上から出て取付け位置まで水平移動す
るための横行レール(延長レール)は、予め直下階の建
物ブロックに付設しておくのが好都合である。取付け位
置に到達した建物ブロックは例えば下層階部分の上に本
設の鉄骨柱同士を継ぎ足す形に積み重ね、上下の鉄骨柱
の接合によってセットが行われる。その後、横スライド
架台は当該建物ブロックとの連結を解いて昇降架台の上
に戻される。すると、昇降架台は組立て作業ヤードレベ
ルまで下降し、その間に地組みされた次の建物ブロック
等が横スライド架台の上へ載せられる。以下、同様の工
程をくり返すことにより、所望高さの高層建物がタワー
クレーン無しで建物ブロックを順次積み重ねる積み木細
工の要領で構築される。
【0012】
【実施例】次に、図示した本発明の実施例を説明する。
まず図1〜図5は本発明の運搬用架台を使用してツイン
タワーを建築する場合の枢要な工程図を示し、図6は完
成したツインタワーの立面図を示している。なお、図1
〜図6は建物1の屋上に更にツインタワー2,2を構築
する場合について示しているが、地上レベルから直接ツ
インタワーを建築する場合でも全く同様に使用される。
更に云えば、ツインタワーの建築に限らず、運搬用架台
が垂直に昇降可能な規模のセンターコアホール等を持つ
吹き抜け又は中庭が有るような建物の建築にも全く同様
に使用される。
【0013】因みに、図1〜図6を簡単に説明すると、
まず図1は建物1の屋上に、ツインタワーの下層階部分
3として2層分ぐらいを組立て、同ツインタワーの中間
部に1層分の高さをもつ運搬用架台(昇降架台4と横ス
ライド架台5とから成る。)を組立て、昇降架台4の上
面部に設置した横スライド架台5の上に建物ブロック6
を載せている。前記下層階部分3の組立て、昇降架台4
の組立て、及び建物ブロック6の組立て、並びに建物ブ
ロック6を横スライド架台5の上へ吊り込む作業は、図
示例では下部の建物1の建築に使用したタワークレーン
7を便宜上使用して行なっている。しかし、組立て作業
ヤードが地上レベルであるときはトラッククレーン、ク
ローラクレーンなどが便利に使用される。いずれにして
もツインタワーの構築のために盛り替えて上昇する仮設
揚重機は一切使用しない。
【0014】建物ブロック6は、前記下部の建物1の屋
上に用意された作業ヤードで、前記タワークレーン7を
便宜的に使用して地組みが行われる。建物ブロック6
は、少なくともツインタワーの1層分を1ブロックとし
(図7、図8参照)、鉄骨組立て,及び必要によっては
床版の取付け、内装材、外装材などの取付けを行い、9
0%以上の完成度とし、例えば積み重ねたセット時に取
合い部の仕上げを残す程度の完成度とされる。
【0015】図2は運搬用架台を建物ブロック6の取付
け階(3階)の高さ位置(3階)まで上昇させ、図3は
建物ブロック6を横スライド架台5と共に水平移動さ
せ、取付け位置へ積み重ねてセットした段階を示してい
る。図4、図5は前記の各工程を繰り返して建築を進め
ており、かくして図6のようなツインタワーが完成され
る。
【0016】上述したように、本発明の運搬用架台は、
垂直運搬用の昇降架台4と、水平運搬用の横スライド架
台5との組み合わせで構成されている。昇降架台4は、
既設の下層階鉄骨柱を反力支柱として油圧昇降装置によ
り垂直に昇降する構成とされている。具体的には図7、
図9、図10に示したように、上部フレーム4a(作業
ステージ)及び下部フレーム4bを垂直なガイドポスト
4cと剛結して階高相当の版状の主要骨格が形成されて
いる。下部フレーム4bに油圧ジャッキ8が垂直上向き
に固定され、その出力軸8aの先端部は、前記ガイドポ
スト4cに沿って昇降する昇降フレーム9と連結されて
いる。
【0017】既設の建物下層階の鉄骨柱を反力支柱とし
て利用するため、昇降架台4と対面する鉄骨柱10の側
面には、その全長にわたり、図9に示したように、上下
方向に例えば800mm位のピッチPで反力ブラケット1
1が設けられている。反力ブラケットの高さ寸法は17
0mmぐらいである。反力ブラケット11は厚鋼板をT字
形に溶接した構成であり、図11のように、鉄骨柱10
の側面に300mmぐらいの間隔をあけて平行に並べた2
個を一組とし、各々のT脚部が溶接で鉄骨柱へ取付けら
れている。一方、昇降架台4の前記鉄骨柱10との取合
い部分は、上部フレーム4a及び下部フレーム4bがそ
れぞれ共通な構成とされ、図11に示した取り合い構造
になっている。鉄骨柱10の外側面を伝う振れ止めロー
ラ12、及び前記2個の反力ブラケット11,11の内
外を垂直方向に通過する3個を一組とするずれ止めブラ
ケット13を設けている。更に図12に示したように鉄
骨柱10の直角2側面を伝って走行する2個を一組とす
るガイドローラ14,14が設けられている。次に昇降
フレーム9と鉄骨柱10との取合い部分には、図13に
示したように、反力ブラケット11,11の内外を垂直
方向に通過する3個を一組とするずれ止めブラケット1
3が設けられ、更にガイドポスト4cの直角3側面を伝
って走行する3個のガイドローラ15が設けられてい
る。昇降フレーム9の下面側であって前記油圧ジャッキ
8の位置とはガイドポストを間に挾んで正反対側の位置
に、図9に示したように、反力受けローラ16が設けら
れている。
【0018】次に、昇降架台4が前記油圧ジャッキ8の
働きにより前記鉄骨柱10の反力ブラケット11を利用
して昇降するための手段として、図9に示したように、
前記昇降フレーム9において油圧ジャッキの出力軸8a
が連結された位置、及び前記下部フレーム4bにおいて
油圧ジャッキ8の本体取付け位置の直下にそれぞれ、前
記反力ブラケット11の上に乗り降りする反力レバー1
7,18が設置されている。各反力レバー17,18
は、水平な取付けピン19を中心として水平姿勢を回転
限度(突き当り限度位置)として垂直方向の下方へ約6
0°ぐらい回動可能に設置され、各々は姿勢制御用の空
圧ジャッキ20により回動されるようになっている。反
力レバー17,18の取付け配置は、図14に示したよ
うに、鉄骨柱10の前記2個を一組とする反力ブラケッ
ト11,11の真上に平行な配置で乗り降りする2個を
一組の構成とされている。
【0019】昇降架台4の昇降は、図15〜図17に示
した要領と手順で行われる。図15Aでは下部フレーム
4b側の反力レバー18が反力ブラケット11の上に乗
り反力をとった状態で、油圧ジャッキ8の出力軸8aが
伸長動作を開始し、昇降フレーム9側の反力レバー17
は上方の反力ブラケット11を通過するのに支障ない位
置まで斜め下向きの姿勢に回動されている。図15Bで
は油圧ジャッキ8の出力軸8aの伸長ストロークが次上
位の反力ブラケット11の位置を超え、昇降フレーム9
側の反力レバー17が水平な反力受け姿勢に戻された状
態を示している。図16Aは出力軸8aを少し下降さ
せ、昇降フレーム9側の反力レバー17を次上位の反力
ブラケット11の上に乗せて反力をとる状態になったこ
とを示している。図16Bは昇降フレーム9側の反力レ
バー17が次上位の反力ブラケット11に反力をとって
油圧ジャッキ8が少し収縮動作し、下部フレーム4b側
の反力レバー18が反力ブラケット11から浮上して荷
重の盛り替えが行われ、同反力レバー18は次上位の反
力ブラケットを通過するのに支障ない位置まで斜め下向
き姿勢に回動された状態を示している。図17Aは下部
フレーム4b側の反力レバー18が次上位の反力ブラケ
ット11の位置を超えるまで油圧ジャッキ8の収縮動作
が進み、同反力レバー18は水平な反力受け姿勢に戻さ
れた状態を示している。図17Bは油圧ジャッキ8を少
し伸長動作させて下部フレーム4b側の反力レバー18
が次上位の反力ブラケット11の上に乗り、反力をとり
得る状態になったことを示している。この状態から油圧
ジャッキ8の出力軸8aを伸長動作させると、昇降フレ
ーム9側の反力レバー17が反力ブラケット11から浮
上して荷重の盛り替えが行われ、図15Aの状態に回帰
し、昇降架台4は1ピッチの上昇サイクルを遂行したこ
とになる。以下、同様な工程をくり返して所謂イモ虫の
如き動作で昇降架台4は上昇動作する。逆に、下降する
動作は、正反対の手順と工程で行われる。
【0020】上記油圧昇降装置の働きで昇降架台4を昇
降動作させるために、昇降架台4には、図9に示したよ
うに、油圧ジャッキ用の電動油圧ポンプ21とバルブユ
ニット22、反力レバーの姿勢制御用空圧ジャッキ20
のためのエアコンプレッサー23とバルブユニット2
4、並び前記各要素の操作盤25が搭載されている。前
記各要素の運転状態を計測し管理するモニター装置26
は作業ヤードに設置される。昇降架台4の昇降動作時に
は原則的に人は乗らず、無人の昇降架台4の昇降はモニ
ター装置26を通じて遠隔制御する。
【0021】なお、昇降架台4に前記の油圧昇降装置を
採用した理由は、油圧制御により昇降架台4の水平度、
高さ位置(昇降量)の調整(精度出し)が容易である
し、油圧ジャッキ8に油圧センサーを付設することによ
って負荷の大きさの確認、そして、過大な荷重に対して
安全装置を働かせる措置が容易だからである。従って、
同様な調整と安全装置の働きを確保できるかぎり、公
知、周知のラックピニオン機構その他の昇降装置を採用
し実施することができる。
【0022】次に、横スライド架台5について述べる。
図7に概略構造を示したように、横スライド架台5は、
上述した昇降架台4の上面部に水平な横行レール30を
敷設し、該横行レール30の上面を転がるローラ(ヒル
マンローラ)31によって水平移動するように構成され
ている。更に詳細な構造を図10に示した。横スライド
架台5を構成する鉄骨5aのフランジ下面部にローラ3
1が取付けられ、直下の横行レール30’の上面を転が
るものとされている。鉄骨5aのフランジ下面部にはま
た、横行レール30’の上フランジを両側から抱える形
状の浮き上り防止板32,32が左右対称な配置に設け
られ、更に上フランジの両外縁に当る横ずれ防止ローラ
33,33も設けられている。
【0023】当該横スライド架台5の上に建物ブロック
6を載せる手法は種々考えられる。図示例の場合は、建
物ブロック6の少なくとも四隅の本設の鉄骨柱10の下
部に下層階3の鉄骨柱10との継ぎ足し(ボルト接合)
用として用意されたガゼットプレート34の一つを、前
記鉄骨5aから斜め上向きに外方へ突き出る形状に設け
た支持プレート35と当て板36を介してボルト接合し
た状態で支持させて載せている。これは建物ブロック6
を取付け階の取付け位置まで横スライド架台5で水平運
搬した後のセッティング処理を、やはり図10に示して
いるように、まず既設の下層階部分3の鉄骨柱10の上
に当該建物ブロック6の鉄骨柱10を継ぎ足す形に積み
重ねる手法を採用しているからである。その前提条件と
して、建物ブロック6の鉄骨柱10の下端面は、下層階
の鉄骨柱の上端面とほぼ一致する(実際には建物ブロッ
ク6の鉄骨柱10の下面は、2〜3mm程度高い)程度の
水平レベル精度を確保した水平運搬が行われるように、
横行レール30,30’の取付け、及び横スライド架台
5の水平レベル出しが行われている。従って、必要に応
じてジャッキアップ装置なども付加される。下層階部分
3の鉄骨柱10の天端には水平な受けプレート37が設
けられ、該受けプレート37上へ建物ブロック6の鉄骨
柱10の下端を同心配置に載せて継ぎ足される。上下の
鉄骨柱10,10は各々のガゼットプレート34,34
間に当板38を添え、ハイテンションボルトを強く締付
けて接合される。横スライド架台5は、ガゼットプレー
ト34と前記支持プレート35との接合を解き、速やか
に昇降架台4の上面位置まで戻される。
【0024】なお、図10中に示した横行レール30’
は、横スライド架台5を昇降架台4上の位置から取付け
位置まで水平移動させるために、既設の下層階部分3の
鉄骨柱10、つまり直下位置の建物ブロック6の鉄骨柱
10の上部に予め地組み作業の一つとして取付けておい
た延長用レールである。該延長用の横行レール30´
は、取付け階の高さ位置まで上昇して停止した昇降架台
4の上面部の横行レール30と必ず同一レベルとなるよ
うに考慮してその延長線上の位置に設けられている。該
延長用の横行レール30’は、下層階部分の鉄骨柱10
へ溶接で固定したブラケット39に対して横向きの支持
腕40を突き合せ、当て板41を介してボルト接合する
ことにより取付けられている。したがって、建物ブロッ
ク6のセッティングを終り、横スライド架台5が昇降架
台4上の位置に戻されて用済みとなった横行レール3
0’は前記ブラケット39と支持腕40との接合を解い
て撤去され、必要に応じて次の建物ブロックに利用され
る。もっとも、該延長用の横行レール30’の仮設は、
前記の構造に限らず、実施の条件に応じて種々工夫して
行う。
【0025】建物ブロック6を載せた横スライド架台5
を水平移動させる手段は、その一例を図8に示したよう
に、横スライド架台5の移動方向に水平な引きワイヤ4
2と押えワイヤ43とを前後に連結し、引きワイヤ42
をウインチ等により引いて横スライド架台5を前進させ
る。他方、押えワイヤ43には適度な張力を付与して建
物ブロック6がオーバーランしないように注意深く移動
させる。横スライド架台5の水平移動の手段は、前記引
きワイヤ42等を利用した機構のほか、運搬する物或い
は運搬の条件等に応じて電動式、油圧又は空圧式、ある
いは手動式等々が適宜採用される。
【0026】図7及び図8中の符号44は地組みした建
物ブロック6のセッテング(上下の鉄骨柱の接合作業)
その他の取合い部分の仕上げ作業の安全を期すために外
周部分に付設された作業足場である。建物ブロック6の
平面形状の大きさは桁行方向が約12m、梁間方向が約
6.4mぐらいとされる。なお、この運搬用架台の上に
載せて運ぶ物は上記の建物ブロックに限らない。建物の
建築に必要な物資は全て運搬可能である。従って、横ス
ライド架台5の構造、形状も、載せる物によって種々な
実施態様が採用される。また、横スライド架台5とその
上に載せた物との取り合い構造も、当業者の知識に基づ
いて種々な手段が採用される。
【0027】
【本発明が奏する効果】本発明の運搬用架台を採用する
と、ツインタワーや吹き抜け、中庭を持ち架台が昇降可
能なセンターコアホールが有る建物などの建築に際し
て、仮設揚重機としてのタワークレーン等は一切必要で
なく、従って、タワークレーンのマストを最上階まで伸
ばすことやクレーン取合い部の構造補強の必要がない
し、クレーンを最上階まで伸ばすことによってクレーン
の解体時期が遅れ、その結果クレーン廻りの残工事が多
数発生し、仕上げ工程が遅れる等々の問題も一挙に解決
する。
【0028】また、本発明の運搬用架台を使用すると、
地上その他の基準階レベルに設定した組立て作業ヤード
で建物ブロックの完成度の高い地組みを行い、これを垂
直、水平運搬して順次積み重ねてセットする建築工法の
実施が可能であり、同工法の実施により、高所での作業
が低減して安全性が向上する。また、外周足場を全面に
架ける必要のない建築、そして、仮設作業、仮設資材の
使用量が大幅に減る建築施工を推進できる。
【0029】更に、本発明の運搬用架台は、建築の現場
において、荷取り用構台、移動足場としても使用可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運搬用架台を建物屋上のツインタワー
の建築に使用する初期段階を簡単に示した立面図であ
る。
【図2】建物ブロックを取付け階まで垂直運搬した状態
の立面図である。
【図3】建物ブロックを取付け位置へ水平運搬した状態
の立面図である。
【図4】建物ブロックを運搬用架台へ載せた状態の立面
図である。
【図5】建物ブロックを取付け階において取付け位置へ
水平移動した状態の立面図である。
【図6】完成したツインタワーの立面図である。
【図7】運搬用架台により建物ブロックを取付け階まで
垂直運搬し、取付け位置まで水平運搬する要領を示した
立面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】昇降架台と鉄骨柱との取合い部分を詳示した立
面図である。
【図10】横スライド架台と横行レール及び鉄骨柱の取
合い部分の構造を詳示した立面図である。
【図11】図9のA矢視図である。
【図12】図9のB矢視図である。
【図13】図9のC矢視図である。
【図14】図9のD矢視図である。
【図15】A,Bは油圧ジャッキが伸長する昇降フレー
ムの上昇工程を示した立面図である。
【図16】A,Bは昇降フレームの反力レバーが反力ブ
ラケットに乗って反力をとり、下部フレームの反力カバ
ーが浮上して荷重が盛り替えられる段階を示した立面図
である。
【図17】A,Bは下部フレームの反力レバーが反力ブ
ラケットに乗って反力をとるまでの段階を示した立面図
である。
【符号の説明】
3 下層階部分 10 本設柱(鉄骨柱) 4 昇降動作 6 建物ブロック 30 横行レール 5 横スライド架台 30’ 横行レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 俊明 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 青山 邦男 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 浅野 三男 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 藤井 卓美 千葉県印旛郡印西町大塚一丁目5番 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 山田 実男 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 中島 眞 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 長谷川 治 名古屋市中川区運河町3番3号 株式会社 日衡内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組立て作業ヤードで建物を分割して組み
    立てた建物ブロック等を同建物ブロックの取付け階へ垂
    直運搬し、更に取付け位置へ水平運搬する運搬用架台で
    あって、垂直運搬用の昇降架台と水平運搬用の横スライ
    ド架台との組み合わせから成り、 前記横スライド架台は前記昇降架台の上面部に水平移動
    が可能に設置されており、この横スライド架台の上に建
    物ブロック等を載せることが可能に構成されているこ
    と、 前記昇降架台は、複数の垂直な反力支柱に沿って昇降す
    る昇降装置を具備しており、前記組立て作業ヤードと取
    付け階との間を昇降自在に構成されていることを特徴と
    する、建物ブロック等の垂直、水平運搬用架台。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した昇降架台は、ツイン
    タワーの中間部、又は吹き抜け、中庭を持つような建物
    のセンターコアホールに位置され、同ツインタワー又は
    建物の本設柱を反力支柱に利用して昇降架台が昇降する
    ことを特徴とする、建物ブロック等の垂直、水平運搬用
    架台。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した横スライド架台は、
    昇降架台の上面部に水平に設置された横行レール上を走
    行可能に設置され、建物ブロック等の取付け階には既設
    の下層階部分に前記横スライド架台を建物ブロックの取
    付け位置まで水平移動させる延長レールが仮設されるこ
    とを特徴とする、建物ブロック等の垂直、水平運搬用架
    台。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載した昇降架台の昇降装置
    は、ツインタワー又は建物の本設柱の垂直方向に一定の
    ピッチで反力ブラケットを取付けて反力支柱が構成さ
    れ、昇降架台を構成する下部フレームに垂直上向きの油
    圧ジャッキが設置され、同油圧ジャッキの出力軸は昇降
    架台を構成する垂直なガイドポストに沿って昇降する昇
    降フレームに連結されており、前記下部フレーム及び昇
    降フレームに前記反力ブラケットへ乗り降りする反力レ
    バーが取り付けられ、各反力レバーを反力ブラケットに
    対して乗り降りさせる姿勢制御用のジャッキを設置した
    構成とされ、前記反力支柱を利用して昇降架台が昇降す
    ることを特徴とする、建物ブロック等の垂直、水平運搬
    用架台。
JP14149395A 1995-06-08 1995-06-08 建物ブロック等の垂直、水平運搬用架台 Pending JPH08333898A (ja)

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