JPH08327514A - 透過電子顕微鏡用試料の作製方法及びその装置 - Google Patents

透過電子顕微鏡用試料の作製方法及びその装置

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JPH08327514A
JPH08327514A JP13810195A JP13810195A JPH08327514A JP H08327514 A JPH08327514 A JP H08327514A JP 13810195 A JP13810195 A JP 13810195A JP 13810195 A JP13810195 A JP 13810195A JP H08327514 A JPH08327514 A JP H08327514A
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ion beam
ion
electron microscope
transmission electron
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JP13810195A
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Keiko Yoshimura
圭子 吉村
Susumu Sofue
進 祖父江
Shinichi Konakano
信一 向中野
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/3174Etching microareas
    • H01J2237/31745Etching microareas for preparing specimen to be viewed in microscopes or analyzed in microanalysers

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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、多層膜の種類に関わらず、多層膜
中のある特定の膜を自由にかつ正確に選択することを可
能とし、さらに膜中の特定の深さにある平面を同一膜内
において厚さ方向に自由にかつ正確に選択できる透過電
子顕微鏡用試料の作製を可能とする。 【構成】 本発明によると、例えば多層膜の試料におい
て、観察したい平面が前記試料の表面側に露出するまで
表面分析法でモニターしながらイオンビームによりエッ
チングする工程と、観察したい平面が前記試料の裏面側
に露出するまでイオンビームによりエッチングする工程
とを含む透過電子顕微鏡用試料の作製方法が提供され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、解析試料の内部を平面
的に観察するための透過電子顕微鏡用試料の作製方法及
びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、基板上に形成した多層膜の内部の
膜や、バルク同士を接合した試料の接合部分を平面的に
観察する透過電子顕微鏡における観察用試料の作製に
は、化学エッチングとイオンエッチングとを併用する方
法と、イオンエッチングのみ用いる方法がある。
【0003】前者は、まず観察したい膜の上側にある膜
をそれらの膜を溶解させる専用のエッチング液によって
除去し、観察したい膜を試料の最表面に露出させ、次に
試料の裏面からイオンビームエッチングにより電子線が
透過できる厚さまで試料を薄片化する方法である。後者
は、試料の両側からイオンエッチングし、観察したい部
分だけが残るように薄片化する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような、従来の
化学エッチングとイオンエッチングとを併用する方法で
は、金属多層膜や主成分が同じ膜から構成される多層膜
などの、ある特定の膜のみを観察することが難しい。
【0005】つまり、前述のような試料では、観察した
い膜だけを残すエッチング液を選択することは現実的に
難しい場合があった。また、観察したい平面を同一膜内
においても厚さ方向で自由に選べないという問題があっ
た。
【0006】さらに、膜同士の界面で拡散成分の分布を
調べたい場合、化学エッチングにより拡散成分が溶解す
るため、正確な拡散状態の解析ができなくなるなどの問
題が生じていた。
【0007】また、イオンエッチングのみ用いる方法で
は、除去すべき膜のエッチング速度をあらかじめ測定
し、時間によりエッチング量をモニターする必要がある
が、実際には正確にエッチング速度を決定するのが難し
いこと、またエッチング面の形状が必ずしも平坦でない
ことにより誤差が生じるなど、観察したい部分までうま
くエッチングできないのが現状であった。
【0008】そこで、本発明は、以上のような点に鑑み
てなされたのもので、多層膜の種類に関わらず、多層膜
中のある特定の膜を自由にかつ正確に選択することを可
能とし、さらに膜中の特定の深さにある平面を同一膜内
において厚さ方向に自由にかつ正確に選択できる透過電
子顕微鏡用試料の作製方法及びその装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によると、多層膜の試料において、観察した
い平面が前記試料の表面側に露出するまで表面分析法で
モニターしながらイオンビームによりエッチングする工
程と、観察したい平面が前記試料の裏面側に露出するま
でイオンビームによりエッチングする工程とを含む透過
電子顕微鏡用試料の作製方法が提供される。
【0010】また、本発明によると、バルクとバルクを
直接接合、接着剤による接合、或いは半田による接合の
うち少なくともいずれか一つで接着した試料において、
接着部の近傍まで試料の断面方向から集束イオンビーム
装置により薄膜化する工程と、観察したい平面が表面に
露出するまで表面分析法でモニターしながらイオンビー
ムによりエッチングする工程とを含む透過電子顕微鏡用
試料の作製方法が提供される。
【0011】また、本発明によると、前記表面分析法で
のモニターはオージェ電子分光分析、X線光電子分光分
析、及び2次イオン質量分析のうち少なくとも一つによ
り施すものであることを特徴とする透過電子顕微鏡用試
料の作製方法が提供される。
【0012】また、本発明によると、超高真空チャンバ
ー内で集束イオンビームを生成する第1のイオン銃と、
前記第1のイオン銃によって生成された集束イオンビー
ムを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け取る
ことにより前記試料の情報を検出する第1の検出手段
と、前記第1の検出手段によって検出された前記試料の
情報を表示する第1のディスプレイ手段と、前記超高真
空チャンバー内で電子ビームを生成する電子銃と、前記
電子銃によって生成された電子ビームを前記試料の表面
に照射し、オージェ電子が放出されるようにし、そのオ
ージェ電子を受け取ることにより、前記試料の情報を検
出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段によって
検出された前記試料の情報を表示する第2のディスプレ
イ手段と、前記超高真空チャンバー内でイオンビームを
生成する第2のイオン銃と、2軸の360度回転機構を
備えた試料保持台とを具備する透過電子顕微鏡用試料の
作製装置が提供される。
【0013】また、本発明によると、超高真空チャンバ
ー内で集束イオンビームを生成する第1のイオン銃と、
前記第1のイオン銃によって生成された集束イオンビー
ムを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け取る
ことにより前記試料の情報を検出する第1の検出手段
と、前記第1の検出手段によって検出された前記試料の
情報を表示する第1のディスプレイ手段と、前記超高真
空チャンバー内でX線を発生するX線源と、前記X線源
によるX線の照射位置を確認するためのCCDカメラ
と、前記X線源によって発生されるX線を前記試料の表
面に照射し、光電子が放出されるようにし、その光電子
を受け取ることにより、前記試料の情報を検出する第2
の検出手段と、前記第2の検出手段によって検出された
前記試料の情報を表示する第2のディスプレイ手段と、
前記超高真空チャンバー内でイオンビームを生成する第
2のイオン銃と、2軸の360度回転機構を備えた試料
保持台とを具備する透過電子顕微鏡用試料の作製装置が
提供される。
【0014】また、本発明によると、超高真空チャンバ
ー内で、集束イオンビームを生成する第1のイオン銃
と、前記第1のイオン銃によって生成された集束イオン
ビームを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け
取ることにより、前記試料の情報を検出する第1の検出
手段と、第1の検出手段によって、前記検出された前記
試料の情報を表示する第1のディスプレイ手段と、前記
超高真空チャンバー内でイオンビームを生成する第2の
イオン銃と、前記第2のイオン銃によって生成されたイ
オンビームを前記試料の表面に照射し、2次イオンが放
出されるようにし、その2次イオンを受け取ることによ
り、前記試料の情報を検出する第2の検出手段と、前記
第2の検出手段によって検出された前記試料の情報を表
示する第2のディスプレイ手段と、2軸の360度回転
機構を備えた試料保持台とを具備する透過電子顕微鏡用
試料の作製装置が提供される。
【0015】さらに、本発明によると、前記表面分析法
でのモニター時に試料から放出されるX線を受け取るX
線検出器を備えた請求項4乃至6のいずれかに記載の透
過電子顕微鏡用試料の作製装置が提供される。
【0016】
【作用】上記のような解決手段の透過電子顕微鏡用試料
の作製方法及びその装置によれば、試料の組成にかかわ
らず観察したい平面を任意に選択することができ、さら
に、表面分析法でモニターしながらイオンビームエッチ
ングするため、観察したい平面を同一膜内においても厚
さ方向で自由にかつ正確に選択できる。
【0017】また、このような解決手段の透過電子顕微
鏡用試料の作製方法及びその装置を用いることにより、
基板上に形成した多層膜の内部の膜や、バルク同士を接
合した試料の接着部分を平面的に観察できる透過電子顕
微鏡用試料が作製可能となる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、この発明の第1の実施例の
透過電子顕微鏡用試料の作製方法を示す工程断面図であ
る。
【0019】図1(a)は、この実施例で用いた試料1
0の断面図である。図1(a)において、参照符号11
はシリコン基板、12,13,14は例えば膜厚1μm
の薄膜である。
【0020】透過電子顕微鏡にて観察したい平面は膜1
3である。図1(a)の試料10は裏面側からバフ研磨
して、その厚さを10μm以下にしてある。
【0021】この試料10をオージェ電子分光装置の分
析室へ導入する。この分析室は5×10-7Pa以下の超
高真空下に維持されており、表面への汚染物の吸着を防
止している。
【0022】これによって、本分析装置は試料の表面か
ら数原子層に存在する元素の種類を同定することができ
る。試料導入後、まず膜14の表面に、例えばビーム径
約500μm、加速電圧3kVにてArイオンビームを
試料の表面に1分間照射し、約10nmエッチングす
る。
【0023】この場合、イオンビームの走査範囲は1m
m×1mmとし、エッチングの間試料を毎分1回転させ
る。次に、試料10に例えば加速電圧5kV、1次電流
3.02×10-7A、ビーム径約1μmの電子線を試料
の表面に照射し、表面から数原子層の領域から発生する
オージェ電子を検出することによって、表面に存在する
元素を調べる。
【0024】このような工程を交互に行うことによっ
て、最終的に観察したい平面15が表面に露出するまで
エッチングする(図1(b))。この際、エッチング深
さの精度を高めるため、観察したい平面に近づいたらエ
ッチング速度を例えば毎分5nm、毎分1nmと次第に
減らすことが必要となる。
【0025】また、試料10へのイオンダメージを抑制
するためには、加速電圧を例えば1keV、0.5ke
V、0.1keVと可能な限り低く設定することが望ま
しい。
【0026】次に、図1(c)に示すように、試料の同
位置の裏面側を図1(b)と同様に観察したい平面15
が表面に露出するまでイオンビームエッチングする。例
えば、表面側から深さ約1.58μmエッチングし、裏
面側から深さ約8.4μmエッチングすると、最終的に
透過電子顕微鏡用試料の厚さは約0.02μmとなる。
【0027】この場合、オージェ分析におけるエッチン
グ面の粗度ならびに結晶乱れなどのダメージ度は、電子
顕微鏡像の解像度に大きく影響するので、イオンビーム
の入射角度や加速電圧、イオン種、またエッチング時の
試料回転などを最適化し、ダメージ度を最小にすること
が重要である。
【0028】以上のように、この発明の第1の実施例に
よれば、試料10の表面側の表面元素をオージェ電子分
光法でモニターしながらイオンビームエッチングし、裏
面側も同様にモニターしながら、イオンエッチングし
て、任意の膜の平面観察を可能とする透過電子顕微鏡用
試料を作製することができる。
【0029】図2は、この発明の第2の実施例の透過電
子顕微鏡用試料の作製方法を示す工程断面図である。図
2(a)はこの実施例で用いた試料20の断面図であ
る。
【0030】図2(a)において、参照符号21はシリ
コン基板、22,23は例えば膜厚1μmの薄膜であ
る。透過電子顕微鏡にて観察したい平面は膜22であ
る。
【0031】図2(a)の試料20は裏面側からバフ研
磨して、その厚さを10μm以下にしてある。この試料
20をオージェ電子分光装置に導入する。
【0032】第1の実施例と同様にエッチングを行う
が、第2の実施例においても試料20の表面側にイオン
ビームの照射と表面元素のモニターを交互に行い観察し
たい平面25が図2(b)に示すように試料の表面に露
出するまでエッチングする。
【0033】次に、この試料20を従来から用いられて
いる電子顕微鏡試料作製用イオンミーリング装置に導入
する。そして、オージェ装置によりエッチングした位置
の裏面側を、例えばビーム径3mm、加速電圧2kVの
イオンビームを試料表面に照射し、図2(c)に示すよ
うに試料20に小穴26が生じるまでエッチングして透
過電子顕微鏡用試料を作製する。
【0034】図3は、この発明の第3の実施例の透過電
子顕微鏡用試料の作製方法を示す工程断面図である。図
3(a)は、この実施例で用いた試料30の断面図であ
る。
【0035】図3(a)において、参照符号31,33
はシリコン基板、32は接着部である。この試料の透過
電子顕微鏡にて観察したい平面は接着部32である。
【0036】図3(a)の試料30は両面側からバフ研
磨して、その厚さを30μm以下にしてある。この試料
30を集束イオンビーム装置に導入する。
【0037】まず、図3(b)に示すように、試料の両
側を、断面方向から例えばビーム径50nm、加速電圧
30kVの集束イオンビームを試料の断面に照射し、観
察したい平面の近傍例えば1μmまでエッチングする。
【0038】この場合、使用するイオン種は、Gaであ
る。なお、高エネルギーで加速した集束イオンビームが
もたらすダメージが観察したい平面まで及び、解像度が
劣化することのないように、観察したい平面から約10
0nm以上の距離(試料の残り厚さ)が必要である。
【0039】次に、この試料をオージェ電子分光装置に
導入する。そして、第1の実施例と同様に試料の表面側
からイオンビームの照射と表面元素のモニターを交互に
行い観察したい平面35が試料の表面に露出するまでイ
オンビームエッチングする。
【0040】次に、試料の同位置の裏面側と同様に観察
したい平面35が裏面に露出するまでイオンビームエッ
チングして図3(c)に示すような透過電子顕微鏡用試
料を作製する。
【0041】なお、第1乃至第3の実施例に示した試料
作製方法において、表面元素のモニターを、X線を照射
した時に発生する光電子を検出するX線光電子分光法、
イオンビームエッチング時に発生する2次イオンを検出
する2次イオン質量分析法で実施しても容易に透過電子
顕微鏡用試料の作製が可能である。
【0042】図4は、本発明による透過電子顕微鏡用試
料の作製装置の概略構成を示す図である。図4に示す透
過電子顕微鏡用試料の作製装置は、第1乃至第3の実施
例に示した試料の作製を同一チャンバー内で行うための
装置である。
【0043】この透過電子顕微鏡用試料の作製装置は、
超高真空チャンバー40内で、例えば集束したGaイオ
ンビームを生成する集束イオン銃41と、この集束イオ
ンを試料表面に照射し、放出される2次電子を受け取る
2次電子検出器42と、電子ビームを生成する電子銃4
4と、この電子ビームを試料表面に照射し放出されるオ
ージェ電子を受け取るオージェ電子検出器45と、例え
ばArイオンビームを生成するイオン銃43と、例えば
2次電子像、或いはオージェ電子スペクトルを表示する
ディスプレイ手段46と、例えば集束イオン銃に対して
垂直及び平行な軸(X,Y)を中心とした2軸の360
度回転機構を備えた試料保持台47とからなる。
【0044】なお、集束イオン銃41は、試料保持台4
7に対して垂直な上部に配置する。また、電子銃44、
オージェ電子検出器45はイオン銃43と対向しないよ
うに配置して、エッチングされた物質による汚染を少な
くする。
【0045】図5は本発明による透過電子顕微鏡用試料
の作製装置の概略を示す図である。この図5に示す透過
電子顕微鏡用試料の作製装置は第1乃至第3の実施例に
示した試料の作製を同一チャンバー内で行うための装置
である。
【0046】この透過電子顕微鏡用試料の作製装置は、
超高真空チャンバー50内で、例えば集束したGaイオ
ンビームによる集束イオンを生成する集束イオン銃51
と、この集束イオンを試料表面に照射し放出される2次
電子を受け取る2次電子検出器52と、X線を生成する
X線源54と、このX線源54によるX線の照射位置を
確認するCCDカメラ58と、前記X線源54からのX
線を試料表面に照射し放出される光電子を受け取る光電
子検出器55と、例えばArイオンビームを生成するイ
オン銃53と、例えば光電子スペクトル或いはCCDカ
メラ58の画像を表示するディスプレイ手段56と、例
えば集束イオン銃に対して垂直及び平行な軸を中心とし
た2軸(X,Y)の360度回転機構を備えた試料保持
台57とからなる。
【0047】なお、集束イオン銃51は、試料保持台5
7に対して垂直な上部に配置する。また、X線源54、
光電子検出器55、CCDカメラ58はイオン銃53と
対向しないように配置して、エッチング物質による汚染
を少なくする。
【0048】図6は、本発明による透過電子顕微鏡用試
料の作製装置の概略構成を示す図である。この図6に示
す透過電子顕微鏡用試料の作製装置は第1乃至第3の実
施例に示した試料の作製を同一チャンバー内で行うため
の装置である。
【0049】この装置は、超高真空チャンバー60内
で、例えば集束したGaイオンビームによる集束イオン
を生成する集束イオン銃61と、この集束イオンを試料
表面に照射し放出される2次電子を受け取る2次電子検
出器62と、1次イオンビームを生成するイオン銃63
と、この1次イオンを試料表面に照射し放出される2次
イオンを受け取る検出器65と、例えば2次電子像、或
いは2次イオン質量スペクトルを表示するディスプレイ
手段66と、例えば集束イオン銃6に対して垂直及び平
行な軸を中心とした2軸(X,Y)の360度回転機構
を備えた試料保持台67とからなる。
【0050】なお、集束イオン銃61は、試料保持台6
7に対して垂直な上部に配置する。また、2次イオン質
量分析器65はイオン銃63と対向するように配置し、
2次イオン検出の効率を上げる。
【0051】また、表面分析法でモニターする時に試料
から発生する特性X線の強度と試料の厚さには比例関係
がある。そのため、図4、図5及び図6に示した透過電
子顕微鏡用試料の作製装置にX線検出器を備えることに
より、このX線検出器で検出した特性X線の強度から試
料厚さを算出することができ、最終的に作製した透過電
子顕微鏡用試料の厚さを知ることができる。
【0052】
【発明の効果】従って、以上詳述したように本発明によ
れば、イオンビームによるエッチングで平面的に観察す
るための電子顕微鏡試料を作製するため、試料の組成に
かかわらず観察したい平面を選択することができ、さら
に表面分析法によりモニターしながらイオンビームエッ
チングするため、観察したい平面を同一膜内において厚
さ方向で自由に選択が可能な透過電子顕微鏡用試料の作
製方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製方法
の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製方法
の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製方法
の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製装置
の一例を示す概略図である。
【図5】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製装置
の他の例を示す概略図である。
【図6】本発明による透過電子顕微鏡用試料の作製装置
の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
10,20,30…試料、 11,21,31,33…シリコン基板、 12,13,14,22,23…薄膜 15,25,35…観察したい平面、 26…小穴、 32…接着部、 40,50,60…超高真空チャンバー、 41,51,61…集束イオン銃、 42,52,62…2次電子検出器、 43,53,63…イオン銃、 44…電子銃、 45…オージェ電子検出器、 46,56,66…ディスプレイ、 47,57,67…試料保持台、 54…X線源、 55…光電子検出器、 58…CCDカメラ、 65…2次イオン質量分析器。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層膜の試料において、観察したい平面
    が試料の表面側に露出するまで表面分析法でモニターし
    ながらイオンビームによりエッチングする工程と、 観察したい平面が試料の裏面側に露出するまでイオンビ
    ームによりエッチングする工程とを含む透過電子顕微鏡
    用試料の作製方法。
  2. 【請求項2】 バルクとバルクを直接接合、接着剤によ
    る接合、或いは半田による接合で接着した試料におい
    て、接着部の近傍まで試料の断面方向から集束イオンビ
    ーム装置により薄膜化する工程と、 観察したい平面が表面に露出するまで表面分析法でモニ
    ターしながらイオンビームによりエッチングする工程と
    を含む透過電子顕微鏡用試料の作製方法。
  3. 【請求項3】 前記表面分析法でのモニターはオージェ
    電子分光分析、X線光電子分光分析、及び2次イオン質
    量分析のうち少なくとも一つにより施すものであること
    を特徴とする請求項1または2記載の透過電子顕微鏡用
    試料の作製方法。
  4. 【請求項4】 超高真空チャンバー内で集束イオンビー
    ムを生成する第1のイオン銃と、 前記第1のイオン銃によって生成された集束イオンビー
    ムを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け取る
    ことにより前記試料の情報を検出する第1の検出手段
    と、 前記第1の検出手段によって検出された前記試料の情報
    を表示する第1のディスプレイ手段と、 前記超高真空チャンバー内で電子ビームを生成する電子
    銃と、 前記電子銃によって生成された電子ビームを前記試料の
    表面に照射し、オージェ電子が放出されるようにし、そ
    のオージェ電子を受け取ることにより、前記試料の情報
    を検出する第2の検出手段と、 前記第2の検出手段によって検出された前記試料の情報
    を表示する第2のディスプレイ手段と、 前記超高真空チャンバー内でイオンビームを生成する第
    2のイオン銃と、2軸の360度回転機構を備えた試料
    保持台とを具備する透過電子顕微鏡用試料の作製装置。
  5. 【請求項5】 超高真空チャンバー内で、集束イオンビ
    ームを生成する第1のイオン銃と、 前記第1のイオン銃によって生成された集束イオンビー
    ムを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け取る
    ことにより前記試料の情報を検出する第1の検出手段
    と、 前記検出された前記試料の情報を表示する第1のディス
    プレイ手段と、 前記超高真空チャンバー内でX線を発生するX線源と、 前記X線源によるX線の照射位置を確認するためのCC
    Dカメラと、 前記X線源によって発生されるX線を前記試料の表面に
    照射し、光電子が放出されるようにし、その光電子を受
    け取ることにより、前記試料の情報を検出する第2の検
    出手段と、 前記第2の検出手段によって検出された前記試料の情報
    を表示する第2のディスプレイ手段と、 前記超高真空チャンバー内でイオンビームを生成する第
    2のイオン銃と、 2軸の360度回転機構を備えた試料保持台とを具備す
    る透過電子顕微鏡用試料の作製装置。
  6. 【請求項6】 超高真空チャンバー内で、集束イオンビ
    ームを生成する第1のイオン銃と、 前記第1のイオン銃によって生成された集束イオンビー
    ムを試料の表面に照射し、発生する2次電子を受け取る
    ことにより、前記試料の情報を検出する第1の検出手段
    と、 第1の検出手段によって、前記検出された前記試料の情
    報を表示する第1のディスプレイ手段と、 前記超高真空チャンバー内でイオンビームを生成する第
    2のイオン銃と、 前記第2のイオン銃によって生成されたイオンビームを
    前記試料の表面に照射し、2次イオンが放出されるよう
    にし、その2次イオンを受け取ることにより、前記試料
    の情報を検出する第2の検出手段と、 前記第2の検出手段によって検出された前記試料の情報
    を表示する第2のディスプレイ手段と、 2軸の360度回転機構を備えた試料保持台とを具備す
    る透過電子顕微鏡用試料の作製装置。
  7. 【請求項7】 前記表面分析法でのモニター時に試料か
    ら放出されるX線を受け取るX線検出器を備えた請求項
    4乃至6のいずれかに記載の透過電子顕微鏡用試料の作
    製装置。
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