JP2014092424A - 断面解析装置及び断面解析方法 - Google Patents

断面解析装置及び断面解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望箇所の分析を迅速に行う。
【解決手段】断面解析装置は、チャンバ1と、試料ステージ3と、加工断面15を露出させるガリウムイオンビーム17を照射するガリウムイオンガン7と、加工断面15に電子線19を照射する電子銃9と、加工断面15から放出されるオージェ電子23を検出するオージェ電子分光器13と、加工断面15から放出される二次電子21を検出する二次電子検出器11とを備える。電子線19の照射方向は、試料ステージ3の上面に対して垂直であり、ガリウムイオンガン7は、試料ステージ3の上面に対して斜めに配置されており、オージェ電子分光器13及び二次電子検出器11は、ガリウムイオンガン7から見て電子銃9を挟んだ反対側に配置される。
【選択図】図2

Description

本明細書に記載された技術は、微小部分等の断面を解析する装置及び断面解析方法に関する。
近年、半導体デバイス等、種々の装置の縮小化が進んでおり、これら装置の不良解析にはサブミクロンスケールの解析分解能が要求されている。微小な部分の解析に対応する解析装置として、集束イオンビーム(focused ion beam;FIB)装置と走査電子顕微鏡(scanning electron microscope;SEM)とを組み合わせたデュアルビーム装置が開発されている。このような解析装置において、所望の部分の元素分析を行う際には、エネルギー分散型X線分析(EDX)が用いられる。
また、半導体デバイス表面に形成された薄膜を評価する際には、表面分析に適したオージェ分析が用いられ、上述のFIB装置と組み合わせた解析装置も開発されている(特許文献1参照)。この従来の解析装置では、FIB装置により解析対象となる微小な特定部位の表面に、当該表面に対して垂直な方向からイオンビームを照射し、エッチング加工する。次いで、露出した加工断面に電子線を照射し、発生した二次電子を捕捉してオージェ分析を行う。
特開平11−160257号公報
しかしながら、EDXは、脱出深さが1μm程度である特性X線を検出して行うので、FIB装置によって加工した断面の分析を直接行った場合、下地部分の情報が混入してしまい、正確な分析が困難となる。このため、正確な元素分析を行う場合には、分析対象部分を100nm以下の厚さに薄片化した後、この薄片サンプルを取り出してメッシュに移動させなければならない。この薄片化サンプルの作成には膨大な時間を要する。
また、FIB装置とオージェ分析装置とを組み合わせた従来の解析装置では、試料台を傾斜させた状態でガリウムイオンビームを基板に照射してくぼみを形成した後、試料台の傾斜を元に戻してSEM観察等を行う。従って、複数箇所の観察を行う場合には、その都度試料台を動かして、FIB装置やオージェ分析装置の調整をやり直す必要がある。そのため、迅速な分析を行うことが困難である。
以上の点に鑑み、本発明は、所望箇所の分析を迅速に行うことを目的とする。
本開示の一実施形態に係る断面解析装置は、チャンバと、前記チャンバ内に配置され、試料を載置するための試料ステージと、前記試料にガリウムイオンビームを照射することで、前記試料に凹部を形成して加工断面を露出させるガリウムイオンガンと、前記加工断面に電子線を照射する電子銃と、前記電子線の照射によって前記加工断面から放出されるオージェ電子を検出するオージェ電子分光器と、前記電子線の照射によって前記加工断面から放出される二次電子を検出する二次電子検出器とを備えている。さらに、前記電子線の照射方向は、初期状態における前記試料ステージの上面に対して垂直な方向となっており、前記ガリウムイオンガンは、前記チャンバ内で初期状態における前記試料ステージの上面に対して斜め方向に配置されており、前記オージェ電子分光器及び前記二次電子検出器は、前記チャンバ内で前記ガリウムイオンガンから見て前記電子銃を挟んだ反対側に配置されている。
なお、「試料ステージの上面に対して垂直な方向」とは、試料ステージの上面に対して実質的に垂直な方向、すなわち試料ステージの上面に対して垂直から2〜3°程度ずれた場合も含むことを意味する。
本開示の一例に係る断面解析方法は、チャンバ内で試料ステージ上の試料にガリウムイオンビームを照射して前記試料に側壁の一部が加工断面となる凹部を形成する工程と、前記加工断面に電子線を走査させて、前記加工断面から放出される二次電子を検出することで前記加工断面の形態を観察する工程と、前記加工断面の形態を観察した後、前記加工断面に電子線を照射して、前記加工断面から放出されるオージェ電子を検出して元素分析を行う工程とを備えている。さらに、前記凹部を形成する工程、前記加工断面の形態を観察する工程及び前記元素分析を行う工程を行う期間中、前記試料ステージの状態を固定する。
本開示の一例に係る断面解析装置によれば、所望箇所の分析を迅速に行うことができる。
図1は、本開示の第1の実施形態に係る断面解析装置を示す断面図である。 図2(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る断面解析装置を用いた断面解析方法を示す断面図である。 図3(a)は、従来の断面解析方法を示す図であり、(b)は、第1の実施形態に係る断面解析方法を示す図である。 図4(a)〜(c)は、本開示の第2の実施形態に係る断面解析方法を示す部分断面図である。 図5は、本開示の第3の実施形態に係る断面解析装置を示す断面図である。 図6(a)〜(c)は、第3の実施形態に係る断面解析装置を用いた断面解析方法を示す断面図である。 図7は、第3の実施形態に係る断面解析方法を示す図である。
(第1の実施形態)
−断面解析方法及び断面解析装置の構成−
図1は、本開示の第1の実施形態に係る断面解析装置を示す断面図である。また、図2(a)〜(c)は、この断面解析装置を用いた断面解析方法を示す断面図である。
図1、図2(a)〜(c)に示すように、本実施形態の断面解析装置は、試料室(チャンバ1)と、チャンバ1内に配置され、試料5を載置するための試料ステージ3と、試料5にガリウムイオンビーム17を照射することで、試料5に凹部を形成して加工断面15を露出させるガリウムイオンガン7と、加工断面15に電子線19を照射する電子銃9と、電子線19の照射によって加工断面15から放出されるオージェ電子23を検出するオージェ電子分光器13と、電子線19の照射によって加工断面15から放出される二次電子21を検出する二次電子検出器11とを備えている。
チャンバ内は解析時にほぼ真空に保たれる。試料ステージ3は、例えばチャンバ1の下面の中心部上に配置されている。初期状態において、試料ステージ3の上面はほぼ水平となっている。
電子線19の照射方向は、初期状態における試料ステージ3の上面に対して垂直な方向となっており、ガリウムイオンガン7は、チャンバ1内で初期状態における試料ステージ3の上面に対して斜め方向に配置されており、オージェ電子分光器13及び二次電子検出器11は、チャンバ1内でガリウムイオンガン7から見て電子銃9を挟んだ反対側に配置されている。なお、電子線19の照射方向は、初期状態における試料ステージ3の上面に対して厳密に垂直な方向でなくてもよく、数度(2〜3°)程度ずれていても許容されるものとする。
ガリウムイオンガン7は、ガリウムイオンビーム17の照射方向と、初期状態での試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度θが30°以上且つ60°以下となるように配置されることが好ましい。
オージェ電子分光器13及び二次電子検出器11は、ガリウムイオンガン7から見て電子銃9を挟んだ反対側に配置されていれば、チャンバ1内のどの位置に設けられていてもよい。例えば、オージェ電子分光器13及び二次電子検出器11は、ガリウムイオンガン7の位置と比べて図1における手前側や奥側にずれて配置されていてもよい。
ただし、オージェ電子分光器13は、初期状態における試料ステージ3からオージェ電子分光器13に向かう方向と試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度θが30°以上且つ60°以下となるように配置されていれば、後述のように効率良くオージェ電子を捕捉することができるので、好ましい。なお、例えば、ガリウムイオンビーム17の照射方向と、試料ステージ3からオージェ電子分光器13に向かう方向とが直交していてもよい。
また、二次電子検出器11は、初期状態における試料ステージ3から二次電子検出器11に向かう方向と試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となるように配置されていることが好ましい。この構成によれば、電子線19の照射に応じて試料5から放出される二次電子21を容易に捕捉することができるので好ましい。
なお、試料ステージ3は、回転又は傾斜させるための機構を有していてもよい。
図3(a)は、従来の断面解析方法を示す図であり、(b)は、本実施形態に係る断面解析方法を示す図である。以下、図2(a)〜(c)及び図3(b)を参照して、本実施形態の断面解析装置を用いた断面の解析方法を説明する。
まず、図2(a)に示す工程(図3(b)に示すステップS1)では、試料5を、ほぼ真空な状態にまで減圧したチャンバ1内に配置した初期状態の試料ステージ3上に載置して固定する。例えば集積回路等が形成された半導体チップ、微細加工した基板、micro electoro mechanical system (MEMS)、液晶用基板等、種々の構成を有する材料が試料5として解析されうる。次に、チャンバ1内をほぼ真空な状態にまで減圧し、試料ステージ3を傾斜させて試料ステージ3の上面及び試料5の主面をガリウムイオンガン7に正対させる。
この状態のまま、ガリウムイオンガン7から試料5にガリウムイオンビーム17を照射することで、試料5に凹部を形成し、観察及び分析対象となる加工断面15を露出させる。ここで、凹部の平面形状は例えば一辺が1〜100μm程度の四辺形であり、凹部の深さは10μm以下となっている。加工断面15は例えば凹部の側壁の一部であり、オージェ電子分光器13とほぼ正対している。加工断面15と試料5の主面とが成す角度は一例としてほぼ垂直である。本工程において、ガリウムイオンビーム17の加速電圧は例えば30kV程度とする。
次に、図2(b)に示す工程(図3(b)に示すステップS2)で、試料ステージ3を固定したまま加工断面15に電子線19を走査させて、加工断面15から放出される二次電子21を二次電子検出器11によって検出する。これにより、加工断面15のSEM像が得られるので、当該加工断面15の形態を観察することができる。また、この観察から、元素分析を行う箇所を特定することができる。なお、本工程で照射する電子線19の加速電圧は、例えば3〜10kV程度である。
次に、図2(c)に示す工程(図3(b)に示すステップS3)で、試料ステージ3は固定したまま、加工断面15の所定領域に電子線19を照射して、加工断面15から放出されるオージェ電子23をオージェ電子分光器13により検出して元素分析を行う。照射する電子線19の加速電圧は、3〜10kV程度である。なお、本工程では、元素同士の結合状態についての情報を得ることもできる。
−断面解析装置の効果−
本実施形態の断面解析装置では、ガリウムイオンガン7が、チャンバ1内で初期状態における試料ステージ3の上面に対して斜め方向に配置されており、オージェ電子分光器13及び二次電子検出器11が、チャンバ1内でガリウムイオンガン7から見て電子銃9を挟んだ反対側に配置されている。
このため、FIB加工(図3に示すステップS1)、加工断面15のSEM観察(図3に示すステップS2)及びオージェ電子分光分析による加工断面15での元素分析(図3に示すステップS3)の期間中、試料ステージ3の状態を固定したまま断面の解析を行うことが可能となる。
これに対し、特許文献1に記載の断面解析方法では、FIB加工時に試料ステージを傾けた後、SEM観察を行う前に試料ステージの向きを変える必要がある。従って、本実施形態に係る断面解析装置によれば、解析を行っている間に分析機器の調整等を行う時間が不要になるので、特許文献1に記載された技術に比べて解析時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、FIB加工とEDX分析とを組み合わせた従来技術は、図3(a)に示すように、FIB加工ステップ(ステップS101)と、追加されたFIB加工による試料の薄片化ステップ(ステップS102)と、薄片化された試料をピックアップするステップ(ステップS103)と、薄片化された試料をメッシュ上に移動させるステップ(ステップS104)と、断面のSEM観察を行うステップ(ステップS105)と、断面のEDX分析を行うステップ(ステップS106)とを備えている。
ステップS102では、切り出される試料の周囲をガリウムイオンビームによりエッチングするのに長時間を要する。また、ピックアップした試料をメッシュ上に載置した後で再度分析機器の設定をするのにも時間を要する。
これに対し、試料5から放射されるオージェ電子23が持っている情報は加工断面15から数nm以下の領域の情報に限られるため、本実施形態の断面解析方法によれば、試料を薄片化しなくても元素分析を行うことができる。さらに、本実施形態の断面解析方法では、FIB加工からオージェ電子分光分析までを試料ステージ3を動かすことなく行うことができるので、SEM観察及び元素分析に要する時間を大幅に短縮できる。このように、当該従来技術に比べて本実施形態の断面解析装置及び断面解析方法によれば、はるかに迅速に断面の観察及び元素分析を行うことができる。さらに、本実施形態の断面解析方法によれば、EDX分析ではできない元素同士の結合状態を解析することもできる。
また、本実施形態の断面解析装置において、ガリウムイオンビーム17の照射方向と、初期状態での試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度θが30°以上且つ60°以下となっていることにより、FIB加工を行った後の加工断面15が電子銃9から見える位置に来るので、加工断面15に確実に電子線19を照射することが可能となる。
また、初期状態における試料ステージ3から二次電子検出器11に向かう方向と試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となっていれば、FIB加工を行った後の加工断面15が二次電子検出器11から見える位置に来るので、電子線19の照射を受けて加工断面15から放射される二次電子21をより確実に検出することが可能になる。
また、初期状態における試料ステージ3からオージェ電子分光器13に向かう方向と試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度θが30°以上且つ60°以下となっていれば、FIB加工を行った後の加工断面15がそのままの位置でオージェ電子分光器13にほぼ正対することになるので、電子線19照射を受けて加工断面15から放射されるオージェ電子23をより確実に検出することが可能になる。
ガリウムイオンビーム17の照射方向と、試料ステージ3からオージェ電子分光器13に向かう方向とが直交していれば、FIB加工を行った後の加工断面15がそのままの位置でオージェ電子分光器13に正対することになるので、電子線19照射を受けて加工断面15から放射されるオージェ電子23をより確実に検出することができる。
(第2の実施形態)
図4(a)〜(c)は、本開示の第2の実施形態に係る断面解析方法を示す部分断面図である。本実施形態の断面解析方法においては、図1に示す第1の実施形態に係る断面解析装置が用いられる。
まず、図3(b)に示すFIB加工(ステップS1)を行って、試料5に凹部を形成する。これにより、凹部の側壁の一部であり、オージェ電子分光器13に正対する加工断面15aが形成される。
次に、図3(b)に示すSEM観察工程(ステップS2)で、加工断面15aに電子線19を走査させて加工断面15aのSEM観察を行い、元素分析を行う箇所を特定する。
次いで、図4(a)に示す工程で、試料ステージ3は固定したまま、加工断面15aの所定領域に電子線19を照射して、加工断面15aから放出されるオージェ電子23をオージェ電子分光器13により検出して元素分析を行う。電子線19のエネルギーは図3(b)に示すステップS3と同じとする。
次に、図4(b)に示す工程で、試料ステージ3を固定したまま、試料5の凹部にガリウムイオンビーム17を照射して新たな加工断面15bを露出させる。本工程でガリウムイオンビーム17によって除去する試料5の厚みは任意に設定できるが、例えば20nm〜100nm程度とする。ガリウムイオンビーム17の加速電圧はステップS1と同様であればよく、例えば30kV程度である。
次いで、図4(c)に示す工程で、試料ステージ3を固定したまま、加工断面15bに電子線19を走査させて、当該加工断面15bから放出される二次電子を二次電子検出器によって検出する。これにより、加工断面15bのSEM観察を行う。
続いて、試料ステージ3を固定したまま、加工断面15bの所定領域に電子線19を照射して、加工断面15bから放出されるオージェ電子23をオージェ電子分光器により検出して元素分析を行う。
その後、図4(b)、(c)に示す工程を順次複数サイクル行う。以上の工程により、試料ステージ3を固定したまま、迅速に立体構造の観察及び立体構造中の元素分析(元素マッピング)を行うことができる。
このように、本実施形態の断面解析方法によれば、試料ステージ3を傾斜させた状態で固定したまま立体構造の元素マッピング像を取得することができるので、立体構造の解析に要する時間を著しく短縮することが可能となる。
(第3の実施形態)
図5は、本開示の第3の実施形態に係る断面解析装置を示す断面図である。同図において、図1と同様の構成部材には同じ符号を付す。以下、第1の断面解析装置との相違点について主に説明する。
図5に示すように、本実施形態の断面解析装置は、第1の実施形態の断面解析装置に、アルゴンイオンビームを照射するアルゴンイオンガン25を追加した構成を有している。このアルゴンイオンガン25は、試料ステージ3の上面をガリウムイオンガン7に正対させた状態でアルゴンイオンビームを加工断面に照射できるよう、チャンバ1内でガリウムイオンガン7から見て電子銃9を挟んだ反対側に配置されている。
また、アルゴンイオンガン25は、アルゴンイオンビームの照射方向と、初期状態での試料ステージ3の上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となるようにチャンバ1内に配置されることが好ましい。
次に、本実施形態の断面解析装置を用いた断面解析方法を説明する。図6(a)〜(c)は、第3の実施形態に係る断面解析装置を用いた断面解析方法を示す断面図であり、図7は、本実施形態に係る断面解析方法を示す図である。
まず、図6(a)に示す工程(図7に示すステップS11)では、試料5を、ほぼ真空な状態にまで減圧したチャンバ1内に配置した初期状態の試料ステージ3上に載置して固定する。続いて、試料ステージ3を傾斜させて試料ステージ3の上面及び試料5の主面をガリウムイオンガン7に正対させる。
この状態のまま、ガリウムイオンガン7から試料5にガリウムイオンビーム17を照射することで、試料5に凹部を形成し、観察及び分析対象となる加工断面15を露出させる。ここで、凹部の平面形状は例えば一辺が1〜100μm程度の四辺形であり、凹部の深さは10μm以下となっている。加工断面15は例えば凹部の側壁の一部であり、オージェ電子分光器13とほぼ正対している。加工断面15と試料5の主面は例えばほぼ垂直である。本工程において、ガリウムイオンビーム17の加速電圧は例えば30kV程度とする。
次に、図6(b)に示す工程(図7に示すステップS12)で、試料ステージ3を固定したまま加工断面15にアルゴンイオンビーム27を照射し、加工断面15上に付着していた汚染物質を除去する。アルゴンイオンビーム27の加速電圧は例えば1kV程度とし、加工断面15がエッチングされないようにする。アルゴンイオンビーム27の照射は例えば10〜30秒程度行えばよい。
次いで、図6(c)に示す工程(図7に示すステップS13、S14)で、試料ステージ3を固定したまま加工断面15に電子線19を走査させて、加工断面15から放出される二次電子21を二次電子検出器11によって検出する。これにより、加工断面15のSEM像が得られるので、当該加工断面15の形態を観察することができる。また、次に元素分析を行う箇所を特定することができる。なお、本工程で照射する電子線19の加速電圧は、例えば3〜10kV程度である。
次に、試料ステージ3は固定したまま、加工断面15の所定領域に電子線19を照射して、加工断面15から放出されるオージェ電子23をオージェ電子分光器13により検出して元素分析を行う。照射する電子線19の加速電圧は、3〜10kV程度である。
ガリウムイオンビーム17によるエッチング後の加工断面15にはガリウムイオン等の汚染物質が付着している場合があるが、本実施形態の断面解析方法では、加工断面15を観察する前に汚染物質を除去しているので、高精度で元素分析を行うことが可能となる。特に、試料5自体がGaAs層やSiGe層等、ガリウムを含む場合であっても正確に元素分析を行うことが可能となる。また、アルゴンイオンビーム27の照射は短時間でも有効であるので、本実施形態の断面解析方法は第1の実施形態に係る解析方法と比べて所要時間を大きく延長することなく、より高い分析精度を得ることができる。
以上で説明した断面解析装置及び断面解析方法は実施形態の一例であって、断面解析装置の構成や断面解析方法の各ステップ等は本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、試料5のエッチングにはガリウムイオンビーム以外のイオンビームを用いてもよいし、アルゴンイオン以外の不活性元素のイオンビームによって汚染物質の除去を行ってもよい。また、各図におけるチャンバ1、ガリウムイオンガン7、電子銃9、二次電子検出器11及びオージェ電子分光器13等の大きさ、形状等は概略的に示されたものであるので、実際の形状や大きさは図示したものと異なっていてもよい。
また、各実施形態の構成は適宜組み合わされてもよい。例えば、第2の実施形態に係る解析方法において、FIB加工を行った後にアルゴンイオンガン25で汚染物質を除去してもよい。
本開示の一例に係る断面解析装置及び断面解析方法は、半導体基板、液晶基板、MEMS等、微細加工が施された種々の装置の解析に有用である。
1 チャンバ
3 試料ステージ
5 試料
7 ガリウムイオンガン
9 電子銃
11 二次電子検出器
13 オージェ電子分光器
15、15a、15b 加工断面
17 ガリウムイオンビーム
19 電子線
21 二次電子
23 オージェ電子
25 アルゴンイオンガン
27 アルゴンイオンビーム

Claims (12)

  1. チャンバと、
    前記チャンバ内に配置され、試料を載置するための試料ステージと、
    前記試料にガリウムイオンビームを照射することで、前記試料に凹部を形成して加工断面を露出させるガリウムイオンガンと、
    前記加工断面に電子線を照射する電子銃と、
    前記電子線の照射によって前記加工断面から放出されるオージェ電子を検出するオージェ電子分光器と、
    前記電子線の照射によって前記加工断面から放出される二次電子を検出する二次電子検出器とを備えた断面解析装置であって、
    前記電子線の照射方向は、初期状態における前記試料ステージの上面に対して垂直な方向となっており、
    前記ガリウムイオンガンは、前記チャンバ内で初期状態における前記試料ステージの上面に対して斜め方向に配置されており、
    前記オージェ電子分光器及び前記二次電子検出器は、前記チャンバ内で前記ガリウムイオンガンから見て前記電子銃を挟んだ反対側に配置されている断面解析装置。
  2. 請求項1に記載の断面解析装置において、
    前記ガリウムイオンガンは、前記ガリウムイオンビームの照射方向と、初期状態での前記試料ステージの上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となるように配置されることを特徴とする断面解析装置。
  3. 請求項1又は2に記載の断面解析装置において、
    前記オージェ電子分光器は、初期状態における前記試料ステージから前記オージェ電子分光器に向かう方向と前記試料ステージの上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となるように配置されることを特徴とする断面解析装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の断面解析装置において、
    前記二次電子検出器は、初期状態における前記試料ステージから前記二次電子検出器に向かう方向と前記試料ステージの上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下となるように配置されていることを特徴とする断面解析装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の断面解析装置において、
    前記ガリウムイオンビームの照射方向と、前記試料ステージから前記オージェ電子分光器に向かう方向とが直交していることを特徴とする断面解析装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の断面解析装置において、
    前記ガリウムイオンガンから見て、前記電子銃を挟んだ反対側に配置され、前記加工断面にアルゴンイオンビームを照射するアルゴンイオンガンをさらに備えている前記断面解析装置。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の断面解析装置において、
    前記アルゴンイオンビームの照射方向と、前記試料ステージの上面の垂線とが成す角度が30°以上且つ60°以下であることを特徴とする断面解析装置。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の断面解析装置において、
    前記試料ステージは、傾斜又は回転させることができることを特徴とする断面解析装置。
  9. チャンバ内で試料ステージ上の試料にガリウムイオンビームを照射して前記試料に側壁の一部が加工断面となる凹部を形成する工程と、
    前記加工断面に電子線を走査させて、前記加工断面から放出される二次電子を検出することで前記加工断面の形態を観察する工程と、
    前記加工断面の形態を観察した後、前記加工断面に電子線を照射して、前記加工断面から放出されるオージェ電子を検出して元素分析を行う工程とを備え、
    前記凹部を形成する工程、前記加工断面の形態を観察する工程及び前記元素分析を行う工程を行う期間中、前記試料ステージの状態を固定する断面解析方法。
  10. 請求項9に記載の断面解析方法において、
    前記ガリウムイオンビームを照射するガリウムイオンガンは、前記チャンバ内で初期状態における前記試料ステージの上面に対して斜め方向に配置されており、
    前記オージェ電子を検出するオージェ電子分光器と、前記二次電子を検出する二次電子検出器とは、前記チャンバ内で前記ガリウムイオンガンから見て前記電子線を照射する電子銃を挟んだ反対側に配置されていることを特徴とする断面解析方法。
  11. 請求項10に記載の断面解析方法において、
    前記凹部を形成する工程、前記加工断面の形態を観察する工程及び前記加工断面を観察するとともに元素分析を行う工程を行う期間中、前記試料ステージを傾斜させ、前記ガリウムイオンガンに正対した状態で保持することを特徴とする断面解析方法。
  12. 請求項9〜11のうちいずれか1つに記載の断面解析方法において、
    前記元素分析を行う工程の後、前記凹部に前記ガリウムイオンビームを照射して新たな加工断面を露出させる工程、前記新たな加工断面に電子線を照射し、二次電子を検出することで前記新たな加工断面を観察する工程、及び前記新たな加工断面に電子線を照射し、オージェ電子を検出することで前記新たな加工断面の元素分析を行う工程を、前記試料ステージの状態を固定したまま連続して繰り返すことにより、立体構造の観察及び立体構造中の元素分析を行うことを特徴とする断面解析方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101881799B1 (ko) * 2017-02-22 2018-07-25 주식회사 나모텍 집속 이온빔 장치용 샘플 홀더 및 이를 이용한 샘플링 방법

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