JPH08327135A - 風量調整ダンパー - Google Patents

風量調整ダンパー

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JPH08327135A
JPH08327135A JP15234795A JP15234795A JPH08327135A JP H08327135 A JPH08327135 A JP H08327135A JP 15234795 A JP15234795 A JP 15234795A JP 15234795 A JP15234795 A JP 15234795A JP H08327135 A JPH08327135 A JP H08327135A
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JP
Japan
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blade
closing
opening
sliding
plate
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Application number
JP15234795A
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English (en)
Inventor
Yukio Kuno
幸男 久野
Yoji Mori
陽司 森
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KYORITSU EATETSUKU KK
Kyoritsu Air Tech Inc
Original Assignee
KYORITSU EATETSUKU KK
Kyoritsu Air Tech Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構成で羽根開閉に伴う大きな風
切り音の発生を防止し、整流作用を備えると共にセンサ
による風量検知精度も大幅に向上させることのできる風
量調整ダンパーを提供することを目的とする。 【構成】 内部に風の流路を形成するケーシング12
と、このケーシング内を回動しつつ流路を開閉する羽根
部14とを備え、羽根部は、相互に重ね合わせられ、か
つ摺動可能に取り付けられ、複数の孔16を開孔させた
複数の羽根板18を備え、羽根部を開閉させる流路開閉
駆動部20と、複数の孔を摺動開閉させる摺動開閉駆動
部22とを備えている。羽根部の複数の孔を連通させた
状態で羽根部を開閉させるため、流路内の風は複数の孔
で分割されて下流側へ均一に流れながら風切り音の発生
を防止でき、整流作用、偏流防止作用等に優れることと
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物天井裏などに架設
され、ダクト中間に介在して設けられる空調用ダンパー
であって、特に風量調整用のダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】空調用のダクト内を流れる空気の遮断や
風量を調節するためにダクト中間等にダンパーを介在さ
せ、このダンパーのダンパー羽根を開閉させる機構が公
知である。図22は、従来の1つの風量調整ダンパーの
概略断面説明図であり、図に見られるように、このよう
なダンパーは、所要の厚さを有した筒体状の枠Fと、こ
の枠F内に設けられた軸受に軸支される回動軸Sと、こ
の回動軸Sに固定されて枠F内の通風口を開閉回動する
バタフライ羽根Vと、を有し、回動軸Sの一端を延設さ
せてその端部をハンドルやモータの出力軸に接続させて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の風量調整ダンパーでは、羽根が流路を閉鎖するよう
に回動すると、羽根の上下端側に空気を押しやるように
して風量制御するので大きな開口から一気に空気を下流
側に流すことになり、どうしても大きな風切り音を生じ
やすく、この騒音を如何に小さなものとするかが課題と
なっていた。また、上記従来の風量調整ダンパーでは、
回転角と風量の関係が曲線的に変化しやすく、特に、流
路の全閉状態に近い場合には羽根のわずかな開度変化で
も急激に風量が変化して、モータ駆動により目標値と応
答値を比較して風量制御する場合にはハンチング動作を
生じて良好な風量制御を行えないという問題があった。
更に、上記のようなバタフライ羽根などでは前述のよう
に羽根の上下端側に空気を押しやるので流れ下流側にお
いて偏流が生じ、例えば室内吹出口の近く等では使用に
耐えないと共に、上流側の風速の分布も偏ってしまう結
果、風速センサの検知精度が劣り、可変風量型のVAV
ダンパー等として使用する場合にはシステム全体の精度
を良好に維持するのが困難であるという問題があった。
【0004】本発明は、かかる上記従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的は、極めて簡単な構成
で羽根開閉に伴う大きな風切り音の発生を防止し、整流
作用を備えると共に、センサによる風量検知精度を大幅
に向上させることのできる風量調整ダンパーを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に係る発明は、内部に風の流路Pを形成する
ケーシング12と、このケーシング12内を回動しつつ
該流路Pを開閉する羽根部14とを備え、該羽根部14
は、相互に重ね合わせられ、かつ摺動可能に取り付けら
れ、複数の孔16を開孔させた複数の羽根板18を備
え、前記羽根部14を開閉させる流路開閉駆動部20
と、前記複数の孔16を摺動開閉させる摺動開閉駆動部
22とを備えてなる風量調整ダンパー10から構成され
る。
【0006】また、請求項2に係る発明では、前記羽根
部14は、前記ケーシング12内に回動自在に軸支され
た回転軸26に軸着され、前記流路開閉駆動部20はこ
の回転軸26に連結されて該回転軸26を回転駆動させ
る駆動モータ28を備えると共に、前記摺動開閉駆動部
22は前記複数の羽根板18の複数の孔16を摺動開閉
させる孔開閉用モータ30を備えてなることとしてもよ
い。
【0007】また、請求項3に係る発明では、前記羽根
部14は、前記回転軸26に固定され、前記ケーシング
12内の流路Pを開閉する固定羽根板18aと、該固定
羽根板18aに対して摺動係合する摺動羽根板18bと
を備えてなることとしてもよい。
【0008】また、請求項4に係る発明では、前記摺動
羽根板18bは、前記固定羽根板18aに対して回転摺
動してなることとしてもよい。
【0009】また、請求項5に係る発明では、前記孔開
閉用モータ30は、固定羽根板18aまたは摺動羽根板
18bのいずれかの羽根板の中心部に取り付けられてな
ることとしてもよい。
【0010】また、請求項6に係る発明では、前記摺動
羽根板18b及び固定羽根板18aの中心部には中心孔
が穿孔され、かつ、前記孔開閉用モータ30は該摺動羽
根板18bに固定され、その駆動軸42がこれらの中心
孔を貫通して前記回転軸26に固定されてなることとし
てもよい。
【0011】また、請求項7に係る発明では、前記羽根
部14は円形に形成されてなることとしてもよい。
【0012】また、請求項8に係る発明では、前記羽根
部14は、前記回転軸26に固定され前記ケーシング1
2内の流路Pを開閉する固定羽根板18aと、この固定
羽根板18aに対して回転軸と交差する方向、または回
転軸に沿った方向に摺動係合する摺動羽根板18bとを
備えてなることとしてもよい。
【0013】また、請求項9に係る発明では、前記孔開
閉用モータ30は、前記固定羽根板18aの略中心部に
取り付けられるとともに、前記摺動羽根板18bは該孔
開閉用モータ30の両側に配置され、このモータ軸に接
続されて両側に突出させた軸体46を有し、前記摺動羽
根板18bにはこれらの軸体46と係合しつつ摺動羽根
板18bの摺動停止位置を保持する受体50を備えてな
ることとしてもよい。
【0014】また、請求項10に係る発明では、前記受
体50は摺動羽根板18bに取り付けられる一方、前記
軸体46と螺合するナット部材52であることとしても
よい。
【0015】また、請求項11に係る発明では、前記回
転軸26は2個設けられ、それぞれの回転軸26には流
路Pを半分づつほど分担するように開閉する固定羽根板
18aが固定され、かつ前記固定羽根板18aには摺動
可能に摺動羽根板18bが取付けられ、前記孔開閉用モ
ータ30は固定羽根板18aまたは摺動羽根板18bの
いずれかに設置され、前記摺動羽根板18bまたは固定
羽根板18aには、前記孔開閉用モータ30に連係され
た進退移動機構58が設けられてなることとしてもよ
い。
【0016】また、請求項12に係る発明では、前記進
退移動機構58は、前記孔開閉用モータ30の駆動軸4
2に接続され、前記回転軸26と交差する方向に設けら
れた軸体60と、この軸体60に螺合するとともに前記
摺動羽根板18bまたは固定羽根板18aに設けられた
ナット部材62からなることとしてもよい。
【0017】また、請求項13に係る発明では、前記回
転軸26、26は風の流路Pに対して直列状に設けられ
てなることとしてもよい。
【0018】また、請求項14に係る発明では、前記風
の流路Pを横切って2本の支持軸64、64が設けら
れ、それぞれの支持軸64には回動可能に羽根部14が
取り付けられ、前記羽根部14に直接係合しつつこれら
の羽根部14で流路Pを開閉させる流路開閉機構と、前
記羽根部14の複数の孔16を開閉させる摺動開閉機構
とを兼用させた兼用駆動機構66を備えてなることとし
てもよい。
【0019】また、請求項15に係る発明では、前記兼
用駆動機構66は、前記羽根による風の流路Pの閉鎖駆
動に連続する駆動作用により前記複数の孔16を閉鎖さ
せてなることとしてもよい。
【0020】また、請求項16に係る発明では、前記羽
根部14は、前記支持軸64に対し相対的に遊転可能に
支持された固定羽根板18aと、この固定羽根板18a
に対して支持軸64と交差する方向に摺動係合する摺動
羽根板18bとを有し、これらの支持軸64の近傍に
は、支持用ステー68が設けられ、前記兼用駆動機構6
6は、前記摺動羽根板18bと該支持用ステー68側に
係着する可動軸体70を有するとともに、前記摺動羽根
板18bを前記複数の孔16の開放方向に常時付勢する
付勢部材72を備えてなることとしてもよい。
【0021】また、請求項17に係る発明では、前記可
動軸体70の一端は前記摺動羽根板18bに枢着される
と共に他端は前記支持用ステー68に枢着され、さら
に、該可動軸体70は前記支持軸64と交差する方向を
長手として取り付けられ、前記付勢部材72は、前記摺
動羽根板18bと前記固定羽根板18aとに介設された
コイルバネ80であることとしてもよい。
【0022】また、請求項18に係る発明では、前記孔
開閉用モータ30は前記可動軸体70にその駆動軸42
を連結させて設けられてなることとしてもよい。
【0023】また、請求項19に係る発明では、前記兼
用駆動機構66は、前記羽根部14の羽根板18に開孔
された挿通孔82と、この挿通孔82に挿通され前記固
定羽根板18aと摺動羽根板18bを蝶羽根状に開閉駆
動させる駆動ロッド84と、前記いずれかの羽根板18
に設けられ、該駆動ロッド84に係合しつつ該駆動ロッ
ド84との係合位置を変位保持させる進退受部材86と
を有してなることとしてもよい。
【0024】また、請求項20に係る発明では、前記駆
動ロッド84の進退受部材86との係合位置にはねじ溝
88が設けられ、前記進退受部材86は、該ねじ溝88
と螺合するナット部材92からなることとしてもよい。
【0025】また、請求項21に係る発明では、前記駆
動ロッド84のねじ溝88は、羽根部14による流路P
の開閉に対応する前記ナット部材92の移動長さと、前
記複数の孔16の開閉のための摺動羽根板18bの摺動
に対応する該ナット部材92の移動長さとを含む長さに
設定されてなることとしてもよい。
【0026】また、請求項22に係る発明では、前記兼
用駆動機構66は、前記駆動ロッド84を駆動回転させ
るための連動歯車機構94を有し、該連動歯車機構94
は、駆動ロッド84に交差状に配置された駆動アーム9
6と、この駆動アーム96に設けられたウオーム98
と、このウオーム98と噛合され、前記駆動ロッド84
に設けられたウオーム車100とを備えてなることとし
てもよい。
【0027】また、請求項23に係る発明では、前記兼
用駆動機構66は、流路Pを開閉する羽根部14に一端
が直結された開閉リンク機構102と、前記羽根部14
に設けられ、その複数の孔16を常時開方向に付勢する
付勢部材104とを有し、前記羽根部14を開閉リンク
機構102で牽引しながら流路Pを閉鎖し、かつ流路閉
鎖状態から更に同一方向に牽引しながら付勢部材104
の付勢力に抗して羽根部14の複数の孔16を閉鎖させ
てなることとしてもよい。
【0028】また、請求項24に係る発明では、前記開
閉リンク機構102は、前記羽根部14の固定羽根板1
8aまたは摺動羽根板18bのいずれかに連結された第
1アーム106と、該第1アーム106に連結され、こ
れを駆動する駆動機構108とを備えてなることとして
もよい。
【0029】また、請求項25に係る発明では、前記固
定羽根板18aと摺動羽根板18bに開孔された複数の
孔16は、各羽根板18のほぼ全体に分布するように設
けられてなることとしてもよい。
【0030】また、請求項26に係る発明では、前記各
羽根部14の固定羽根板18aと摺動羽根板18bのい
ずれかには、該摺動羽根板18bの摺動を案内する案内
部34が設けられ、かつ、該案内部34に係合しつつ固
定羽根板18aと摺動羽根板18bの重合した状態を保
持する保持部36が設けられてなることとしてもよい。
【0031】
【作用】本発明の請求項1に係る風量調整ダンパーにお
いては、内部に風の流路を形成するケーシングと、この
ケーシング内を回動しつつ該流路を開閉する羽根部と、
を備え、該羽根部は、相互に重ね合わせられ、かつ摺動
可能に取り付けられ、複数の孔を開孔させた複数の羽根
板を備えている。流路を閉鎖するときには、流路開閉駆
動部で流路内の羽根部を回動させると、羽根部は全開状
態からしだいに傾き、羽根本体により風の流れの抵抗が
増加して流れを抑制するが、この流路内を羽根部が開閉
回動するときには羽根部の羽根板は、それぞれの複数の
孔を連通させて連通開口を形成した状態として開閉す
る。従って、常時若干の風量を羽根部の連通した連通開
口から通過させ、風は複数の連通開口により分割されて
下流側に流れるので大きな騒音や風切り音の発生を防止
できて低騒音のダンパーとして利用できることとなる。
また、羽根部の連通開口は、閉鎖後において摺動開閉部
により複数の孔を摺動させて徐々に閉鎖させて羽根板の
全体面から若干のあるいは少量の空気流を流すので偏流
を生じることもなく、空気流は整流されて下流側へ均一
な空気を流すことができ、整流効果、偏流防止効果に優
れ、センサ検知精度も大幅に向上する。
【0032】また、請求項2に係る発明では、前記羽根
部は、前記ケーシング内に回転自在に軸支された回転軸
に軸着され、前記流路開閉駆動部はこの回転軸に連結さ
れて該回転軸を回転駆動させる駆動モータを備えると共
に、前記摺動開閉駆動部は前記複数の羽根板の複数の孔
を摺動開閉させる孔開閉用モータを備えてなることによ
り、羽根部による流路開閉と羽根板の複数の孔の摺動開
閉を別個の駆動モータで行いながら、流路開閉と複数の
孔の摺動開閉を各々適確に制御できる。
【0033】また、請求項3に係る発明では、前記羽根
部は、前記回転軸に固定され前記ケーシング内の流路を
開閉する固定羽根板と、該固定羽根板に対して摺動係合
する摺動羽根板とを備えてなることにより、固定羽根の
開閉を回転軸で回動変化させ、更に摺動羽根板を摺動さ
せて複数の孔の連通開口の開閉とを各々独立して行うこ
とができ、流路の開閉回転及び羽根板の複数の孔のスラ
イド移動の連係、駆動制御が行い易くなる。
【0034】また、請求項4に係る発明では、前記摺動
羽根板は、前記固定羽根板に対して回転摺動してなるこ
とにより、羽根板の複数の孔の連通開口の開閉と流路の
開閉とを各々独立して行うことができ、流路の開閉回転
及び羽根板の複数の孔のスライド移動の連係、駆動制御
が行い易い。また、摺動可能に重ね合わせた複数の羽根
板におる複数の孔の開閉のための機構を実効あらしめ
る。
【0035】また、請求項5に係る発明では、前記孔開
閉用モータは、固定羽根板または摺動羽根板のいずれか
の羽根板の中心部に取り付けられてなることにより、摺
動羽根板が固定羽根板に対して偏心回転することなく、
摺動羽根板の回転摺動を実効あらしめる。
【0036】また、請求項6に係る発明では、前記摺動
羽根板及び固定羽根板の中心部には中心孔が穿孔され、
前記孔開閉用モータは該摺動羽根板に固定され、その駆
動軸がこれらの中心孔を貫通して前記回転軸に固定され
てなることにより、孔開閉駆動モータと摺動羽根板とに
他の部材を介在させることなく、直接固定保持しながら
共に回転させることができて構成が簡略となる。
【0037】また、請求項7に係る発明では、前記羽根
部は円形に形成されてなることにより、固定羽根板に対
する摺動羽根板の回転摺動がスムーズにでき、複数の孔
を敏速に開閉できる。
【0038】また、請求項8に係る発明では、前記羽根
部は、前記回転軸に固定され前記ケーシング内の流路を
開閉する固定羽根板と、この固定羽根板に対して回転軸
と交差する方向、または回転軸に沿った方向に摺動係合
する摺動羽根板とを備えてなることにより、固定羽根板
による流路の開閉と、摺動羽根板を固定羽根板に対して
回転軸と交差する方向、または回転軸に沿った方向に摺
動係合させつつ複数の孔の連通開口から複数個の微小に
分割された空気流を流して風切り音その他の騒音の発生
を防止できる。同時に、複数の孔を開閉するときに偏流
が発生することなく、均等に整流しながら流路内の風量
制御の実効を達成できる。
【0039】また、請求項9に係る発明では、前記孔開
閉用モータは、前記固定羽根板の略中心部に取り付けら
れるとともに、前記摺動羽根板は該孔開閉用モータの両
側に配置され、このモータ軸に接続され両側に突出させ
た軸体を有し、前記摺動羽根板にはこれらの軸体と係合
しつつ摺動羽根板の摺動停止位置を保持する受体を備え
てなることにより、固定羽根板の中心部に設置された一
つの孔開閉用モータで両側に配置された摺動羽根板を摺
動移動させながら複数の孔を均一に開閉できる。また、
孔開閉用モータを固定定羽根板の中心部に配置して両側
の摺動羽根板を均等幅の移動が実現できる。更に、固定
羽根板の開閉回動時のぶれ等を防止できる。
【0040】また、請求項10に係る発明では、前記受
体は摺動羽根板に取り付けられる一方、前記軸体と螺合
するナット部材であることにより、孔開閉用モータのモ
ータ軸に連結された軸体とナット部材の螺合で、孔開閉
用モータの両側に配置された摺動羽根板の均等幅に移動
でき、構成も簡単となる。
【0041】また、請求項11に係る発明では、前記回
転軸は2個設けられ、それぞれの回転軸には流路を半分
づつほど分担するように開閉する固定羽根板が固定さ
れ、かつ前記固定羽根板には摺動可能に摺動羽根板が取
付けられ、前記孔開閉用モータは固定羽根板または摺動
羽根板のいずれかに設置され、前記摺動羽根板または固
定羽根板には、前記孔開閉用モータに連係された進退移
動機構が設けられてなることにより、2個の回転軸に固
定された固定羽根板で流路を閉鎖し、ある程度の角度を
保持した羽根回動で流路を全閉状態にすれば、流路抵抗
が均一化されるので空気流量の制御特性が向上する。
【0042】また、請求項12に係る発明では、前記進
退移動機構は、前記孔開閉用モータの駆動軸に接続さ
れ、前記回転軸と交差する方向に設けられた軸体と、こ
の軸体に螺合するとともに前記摺動羽根板または固定羽
根板に設けられたナット部材からなることにより、2個
の羽根部における摺動羽根板の直線状の摺動によって羽
根部の複数の孔を開閉し得る機構を実現し得る。
【0043】また、請求項13に係る発明では、前記回
転軸は風の流路に対して直列状に設けられてなることに
より、直列配置された回転軸の流路断面における投影面
積が小さくなり、従って、羽根部の全開時における流路
抵抗が小さくなり、流路の制御特性が向上する。
【0044】また、請求項14に係る発明では、前記風
の流路を横切って2本の支持軸が設けられ、それぞれの
支持軸には回動可能に羽根部が取り付けられ、前記羽根
部に直接係合しつつこれらの羽根部で流路を開閉させる
流路開閉機構と、前記羽根部の複数の孔を開閉させる摺
動開閉機構とを兼用させた兼用駆動機構を備えてなるこ
とにより、兼用駆動機構で、羽根部自体を直接回動させ
ることによって流路を開閉させ、かつ羽根部の複数の孔
も同一の兼用駆動機構で開閉させることができるので、
流路開閉用機構と、複数の孔の摺動開閉用機構とを別個
に設ける必要がなく、それに伴う変換機構も不要であ
り、従って、構造が簡単となり、部材を集約させて製造
コストを節約でき、かつ保守点検も容易で故障の発生も
少ない。
【0045】また、請求項15に係る発明では、前記兼
用駆動機構は、前記羽根による風の流路の閉鎖駆動に連
続する駆動作用により前記複数の孔を閉鎖させることを
特徴とすることにより、羽根部の流路の開閉作動と、複
数の孔の開閉作動との動きに無駄がなく、全閉に近い状
態での風量制御特性が大幅に向上する。
【0046】また、請求項16に係る発明では、前記羽
根部は、前記支持軸に対し相対的に遊転可能に支持され
た固定羽根板と、この固定羽根板に対して支持軸と交差
する方向に摺動係合する摺動羽根板と、を有し、これら
の支持軸の近傍には、支持用ステーが設けられ、前記兼
用駆動機構は、前記摺動羽根板と該支持用ステー側に係
着する可動軸体を有するとともに、前記摺動羽根板を前
記複数の孔の開放方向に常時付勢する付勢部材を備えて
なることにより、兼用駆動機構の可動軸体の回転によ
り、固定羽根板を回動して流路を閉鎖し、これに連続し
て、固定羽根板に対して摺動羽根板を摺動させて複数の
孔の連通開口の閉鎖を行うことができ、可動軸体の簡単
な構造で、しかも安定した風量制御を実現できる。
【0047】また、請求項17に係る発明では、前記可
動軸体の一端は前記摺動羽根板に枢着されると共に他端
は前記支持用ステーに枢着され、さらに、該可動軸体は
前記支持軸と交差する方向を長手として取り付けられ、
前記付勢部材は、前記摺動羽根板と前記固定羽根板とに
介設されたコイルバネであることにより、固定羽根板で
流路を開閉し、摺動羽根板の摺動による複数の孔の連続
的な開閉を実現でき、同時に付勢機構は構成が極めて簡
単であり、更に、摺動羽根板と固定羽根板とにコイルバ
ネを取付けているため、別に新たな付勢機構やリンク機
構を必要とすることなく、コイルバネは材料費が安価で
相対的に製造経費を節約できることとなる。
【0048】また、請求項18に係る発明では、前記孔
開閉用モータは前記可動軸体にその駆動軸を連結させて
設けられてなることにより、孔開閉用モータの駆動軸と
可動軸体の接続が極めて簡単で、部品点数も少なく、か
つ可動軸の駆動応答性も高くなる。
【0049】また、請求項19に係る発明では、前記兼
用駆動機構は、前記羽根部の羽根板に開孔された挿通孔
と、この挿通孔に挿通され前記固定羽根板と摺動羽根板
を蝶羽根状に開閉駆動させる駆動ロッドと、前記いずれ
かの羽根板に設けられ、該駆動ロッドに係合しつつ該駆
動ロッドとの係合位置を変位保持させる進退受部材とを
有してなることにより、支持軸に支持された2個の羽根
部で蝶羽根状の流路開閉機構を具体化できる。また、2
個の羽根部で流路抵抗が均一化され、空気流量の制御特
性が高くなる。また、駆動ロッドで羽根開度の開閉同期
が取り易い。
【0050】また、請求項20に係る発明では、前記駆
動ロッドの進退受部材との係合位置にはねじ溝が設けら
れ、前記進退受部材は、該ねじ溝と螺合するナット部材
からなることにより、蝶羽根状に羽根部を開閉しながら
流路開閉移動を具体化でき、駆動ロッドのねじ溝とナッ
ト部材との螺合構造であるので流路開閉時の羽根部の開
閉同期を確実に行わせ得ることとなる。また、これによ
って流路開閉の精度も高くなる。
【0051】また、請求項21に係る発明では、前記駆
動ロッドのねじ溝は、羽根部による流路の開閉に対応す
る前記ナット部材の移動長さと、前記複数の孔の開閉の
ための摺動羽根板の摺動に対応する該ナット部材の移動
長さと、を含む長さに設定されてなることにより、駆動
ロッドのねじ溝と係合移動する進退受部材で、羽根部の
開閉作動と複数の孔の開閉作動の同期の確実性を保持し
ながら、進退受部材が駆動ロッドから逸脱するのを防止
できる。
【0052】また、請求項22に係る発明では、前記兼
用駆動機構は、前記駆動ロッドを駆動回転させるための
連動歯車機構を有し、該連動歯車機構は、駆動ロッドに
交差状に配置された駆動アームと、この駆動アームに設
けられたウオームと、このウオームと噛合され、前記駆
動ロッドに設けられたウオーム車とを備えてなることに
より、駆動アームの回転力を、駆動ロッドに伝達しなが
ら駆動ロッドで羽根部の開閉作動と複数の孔の開閉作動
を確実に同期させることができる。
【0053】また、請求項23に係る発明では、前記兼
用駆動機構は、流路を開閉する羽根部に一端が直結され
た開閉リンク機構と、前記羽根部に設けられ、その複数
の孔を常時開方向に付勢する付勢部材とを有し、前記羽
根部を開閉リンク機構で牽引しながら流路を閉鎖し、か
つ流路閉鎖状態から更に同一方向に牽引しながら付勢部
材の付勢力に抗して羽根部の複数の孔を閉鎖させてなる
ことにより、2個の羽根部に連結した開閉リンク機構
で、羽根部の開閉を確実に同期させつつ開閉させ、かつ
複数の孔の開閉を同じく連続して同期開閉できる。
【0054】また、請求項24に係る発明では、前記開
閉リンク機構は、前記羽根部の固定羽根板または摺動羽
根板のいずれかに連結された第1アームと、該第1アー
ムに連結され、これを駆動する駆動機構とを備えてなる
ことにより、前記開閉リンク機構の構造も簡単で、駆動
機構に連係された第1アームで2個の羽根部を確実に同
期作動させ得る。
【0055】また、請求項25に係る発明では、前記固
定羽根板と摺動羽根板に開孔された複数の孔は、各羽根
板のほぼ全体に分布するように設けられてなることによ
り、流路を開閉する羽根部の全体で微小空気流を流しな
がら流路全体を開閉し、消音効果、偏流防止、整流機能
を実効あらしめることが可能である。
【0056】また、請求項26に係る発明では、前記各
羽根部の固定羽根板と摺動羽根板のいずれかには、該摺
動羽根板の摺動を案内する案内部が設けられ、かつ、該
案内部に係合しつつ固定羽根板と摺動羽根板の重合した
状態を保持する保持部が設けられてなることにより、摺
動羽根板の摺動移動を円滑かつ、確実に行い、固定羽根
板からの離脱を防止できる。
【0057】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施
例について説明する。図1、図2、図3には、本発明の
第1実施例に係る風量調整ダンパー10の斜視説明図が
示されている。図において、この風量調整ダンパー10
は、中空円筒体状のケーシング12と、このケーシング
12内を回動しつつ流路Pを開閉する羽根部14を備
え、この羽根部14は相互に重ね合わせられ、かつ摺動
可能に取付けられ、複数の孔16を開孔させた複数の羽
根板18を備えている。更に、前記風量調整ダンパー1
0は、羽根部14を開閉させる流路開閉駆動部20と、
前記複数の孔16を摺動開閉させる摺動開閉駆動部22
とを備えている。
【0058】図にも示すように羽根部14は、相互に重
ね合わせられ、かつ摺動可能に取付られた2枚の平板状
の羽根板18から形成されている。これらの羽根板18
はケーシング12内の流路Pを閉塞し得る大きさで、略
円形状に形成されている。そして、これらの羽根板は、
全体として略同じ大きさに形成されている。更に、これ
らの羽根板18はそれぞれに複数の孔16が該羽根板1
8の全体に分布して開孔されている。
【0059】複数の孔16の数や孔形状は任意で良く、
さらに孔と孔の配置間隔も任意に設定して良い。但し、
流路P全体を開閉するときには相互の孔16が連通した
状態となって複数の連通孔を開口させた状態で開閉する
ので少なくともスライドさせて全開状態及び全閉状態を
とれるように孔16の個数や配置箇所等を設定する必要
がある。開口率を大きく取るようにすると、消音効果が
高いが空気流量の制御特性との関係があるからこれらを
考慮して設定すれば良い。前記複数孔の径はできるだけ
複数種類について異なる孔径とすることが望ましい。こ
れによって同じような周波数の風流れのため共振現象を
生起させてまれに大きな騒音を生じさせることがないよ
うにすることができる。
【0060】そして、相互の羽根板18の孔16を連通
させた状態で羽根部14を全開状態から全閉状態へ回動
させると、流路P内の空気流は各連通開口で微小に分割
された微小空気流fとなって通流し、最後に一方の羽根
板18を摺動させて各連通開口を閉鎖することにより、
風切り音その他の雑音の発生を防止でき、また、羽根板
の全体面から空気流を流すので偏流を生じることなく、
整流を行って下流側へ均一な空気を流しながら流路を開
閉できることとなる。
【0061】図1、図2に示す様に、ケーシング12の
略直径となる円周上の対向2箇所には軸受24、24が
取り付けられており、この軸受24、24に回転軸26
が軸支され、この回転軸26に羽根部14が軸着されて
いる。また、流路開閉駆動部20は、この回転軸26の
一端側において、ケーシング12の外面に固定されたモ
ータケース内等に設置された駆動モータ28を備え、こ
の駆動モータ28に前記羽根部14の回転軸26がギヤ
ー等で連動されている。また、摺動開閉駆動部22は、
前記2枚の平板状の羽根板18の一つを他の羽根板に対
して回転摺動させるため、その羽根板に孔開閉用モータ
30を備えている。これにより、羽根部14による流路
開閉と、2枚の羽根板18に設けた複数の孔16の摺動
開閉とを個別の駆動モータで各々的確に制御でき、まを
孔開閉用モータ30の取付位置をケーシングの内外、或
は羽根板に直接連結することも可能となり、製造上の自
由度が極めて高いものとなる。なお、実施例において、
羽根部14は回転軸26に軸着して流路を開閉するとし
ているが、これに限ることなく、羽根部14の両側面を
流路の内壁面の枢支ピンに回動自在に枢支させ、この羽
根部14の開閉駆動部として、例えば流路内壁面で往復
揺動するクランク軸等を設けて羽根部と連係させてもよ
い。
【0062】本実施例において、羽根部14は回転軸2
6に固定された略円形の固定羽根板18aと、この固定
羽根板18aに対して摺動係合する略同一形状で、図面
上ではやや径が小さく示めされた摺動羽根板18bとで
形成されている。そして、図1、図2に示す様に、ケー
シング12内の流路を横断して軸支された回転軸26
に、流路の下流側に面した固定羽根板18aの背面側が
固定金具32で固定されている。また、摺動羽根板18
bは、流路の上流側に面した固定羽根板18aの正面側
に、固定羽根板18aの中心部を支点として、摺動回転
し得るように取り付けられている。
【0063】この摺動羽根板18bを固定羽根板18a
に対して安定して摺動回転させるために、摺動羽根板1
8bに案内部34が設けられ、この案内部34に係合し
つつ固定羽根板18aと摺動羽根板18bとの重合した
状態を保持する保持部36が固定羽根板18aに設けら
れている。前記保持部36は、固定羽根板18aに立設
された保持ピン38を備え、前記案内部34は、摺動羽
根板18bの平坦部に回転方向に沿って円弧状に穿溝貫
通された案内溝40から形成されている。これらの案内
溝40と保持ピン38との係合案内作用により摺動羽根
板18bは固定羽根板18aに相対的に円滑にスライド
移動でき、更に離脱を防止できることとなる。なお、案
内部と保持部は、案内溝40と保持ピン38に限ること
なく、例えば断面逆L型の円弧ガイド板を固定羽根板1
8aの周縁部に設けて摺動羽根板18bの周縁端を係合
させてもよい。
【0064】そして、羽根部14で流路Pを全閉状態に
閉塞させ、その後で、固定羽根板18aに対して、摺動
羽根板18bを前記孔開閉用モータ30で回転させつつ
羽根板の相互で連通開口している複数の孔16を閉鎖さ
せる。この様に、羽根板による流路の開閉と、複数の孔
の連通開口の開閉を各々独立して行いながら相互の連
係、駆動制御が行い易くなる。
【0065】図1に示す様に、前記摺動羽根板18b及
び固定羽根板18aの中心部には中心孔が穿孔され、そ
して、孔開閉用モータ30は摺動羽根板18bに固定さ
れ、その駆動軸42がこれらの中心孔を貫通して前記回
転軸26に固定されている。これにより、孔開閉駆動モ
ータ30と摺動羽根板18bとに他の部材を介在させる
ことなく、直接固定保持しながら共に回転させることが
でき、構成が簡略で、部材経費を節約できる。なお、孔
開閉用モータ30は固定羽根板18aの背面側に設け、
摺動羽根板18b側へ連通させた孔に駆動軸を貫通して
摺動羽根板18bに固定しながら摺動羽根板18bを摺
動回転させてもよい。
【0066】本発明における基本的な特徴は、内部に風
の流路Pを形成するケーシング12と、このケーシング
12内を回動しつつ該流路Pを開閉する羽根部14と、
を備え、該羽根部14は、相互に重ね合わせられ、かつ
摺動可能に取り付けられ、複数の孔16を開孔させた複
数の羽根板18を設けたことである。
【0067】これによって、流路全体の風量調整は孔1
6を連通させて連通開口とした状態で羽根部を開閉させ
て調整できる。このとき、連通開口から分割された多数
の微小風量を常時流しながら全体として開閉するので大
きな開口から急激な開口の変化により生じやすい風切り
音その他の騒音を効果的に消音できる。しかも、偏流を
生じさせることなく、下流側に対しては整流された流れ
を送り込むことができるものである。
【0068】なお、実施例においては丸型ダンパーにつ
いて説明しているが、断面が四角形その他の任意の形状
のダンパーでも良い。また、羽根板形状は円形状として
いるが、長円、楕円その他の円形状、あるいは四角、そ
の他の多角形状、その他の任意形状としても良い。例え
ば流路内の内径断面形状とほぼ同じ形状の羽根構成であ
ることとしても良く、全体流路を閉塞するときにはスト
ッパを取り付けておけば良い。また、羽根板には例えば
フェルト布を接着させたり、植毛加工を施すこことによ
りより消音作用を行わせるようにしても良い。
【0069】図1、図2の回転軸26の外方に突出させ
た端部は、駆動用モータに連動させているが、これに限
ることなく、手動ハンドルを設けて回転させてもよい。
【0070】次に、上記した第1実施例の風量調整ダン
パー10の作用を説明する。図4、図5の作用説明図に
示す様に、矢示方向から空気が流れるとき、鎖線で示す
様に羽根部14は、固定羽根板18aと摺動羽根板18
bとを重ね合わせた状態で流路Pを全開した状態にあ
り、羽根部14は流れに水平方向に配置されている。
【0071】これから、流路Pを閉鎖すべく、駆動モー
タ28を駆動して羽根部14を回動させると、羽根部1
4は次第に流路Pを閉鎖する方向に変位する。このと
き、固定羽根板18a、摺動羽根板18bは相互に連通
した複数の孔16で複数個に分割形成されたセル状の連
通開口が形成されているので、この連通開口から若干の
空気流れfを下流側に流しながら羽根板18a、18b
の本体部分の抵抗により風量を減少させる。従って、従
来のバタフライ羽根のように流路内を急激に絞りながら
変位する際に生じさせる風切り音その他の騒音がなく、
従来に比較して同一条件下でも大幅に音量を抑制できる
ことととなる。
【0072】そして、羽根部14の上下端がケーシング
12の内壁面に設けたストッパー44、44に当接する
と、図示しない感知センサーで駆動モータ28が停止
し、羽根部14は流路Pの流れ方向に対して直角状態
で、または楕円羽根の場合は傾斜状態で流路を閉塞して
停止する。このときに、各羽根板18a、18bは連通
開口を形成してここから風が通過できるようになってお
り、一次的にはこの全体の羽根部14の流路閉鎖による
空気流量の制御が達成される。空気流路の全閉時には複
数の孔16の開口率により設定される最も空気流量が少
ない状態と成る。そして、この時も羽根部14が回動す
る途中の段階と同じように若干の空気流れfが羽根部1
4を通過して流れるので風切り音の発生を効果的に抑制
している。ここにおいて、従来のメクラ板形式のバタフ
ライ羽根だと流路全閉状態の近くで大きな風切り音が生
じていたものが、本願の多孔羽根では従来羽根の全閉状
態に近ずいた空気流量の状態でも風切り音を生じさせる
ことがない。しかも、更にこの後に複数の孔の閉塞を若
干、或は少量の空気流に分割した状態で同時に完全閉塞
まで作動させるので空気の流出位置を分散させつつ単位
孔の流速を緩和させて完全閉塞位置に近い状態での困難
な空気流量の微調整を可能とするものである。
【0073】羽根部14の羽根板18a、18bに設け
た孔16は羽根板の全体に分布して形成されているの
で、羽根板の回動の途中の段階から空気流を羽根板全体
に分布する様に流すことができ、いわゆる整流効果をと
もない、これによって、偏流を防止することとなる。さ
らに、これによって、上流側に取り付けたセンサも偏流
による影響を受けることなく、安定的に実際の空気流に
極めて近い空気流を忠実に検知し、反映させ得ることと
なる。更に、これによって、目標値に極めて近い精度の
高い風量調整が可能となり、特に、近時のVAVシステ
ム用のダンパーとして有効に機能し得ることとなる。
【0074】羽根部14が全体として流路Pを閉鎖した
ことを、流路に設けた検知センサーが感知すると同時に
固定羽根板18aに重ね合わせた孔開閉用モータ30が
駆動され、この孔開閉用モータ30の駆動軸42は回転
軸26に固定されているため、孔開閉用モータ30は摺
動羽根板18bと共に駆動軸42を中心として回動す
る。この二次回動の間に、羽根板相互の複数の孔16の
連通開口はしだいに閉塞され、このときに多数の分割孔
がしだいに閉塞するように動く結果、風量の微調整を高
精度に行える。また、この連通開口が全閉に近い場合で
も微小分割風量を羽根全体形状について分布した状態で
流すので風切り音を生じさせることなく、極めて静かに
流路の完全閉塞を行える。更に、最後までこの羽根全体
に風の流れを分布させた状態で閉塞動作をするので下流
側の偏流を生じさせず、また、上流側に取り付けられる
センサにも大きな影響を与えることなく、高精度のセン
サ検知機能を発揮させることができる。
【0075】前記連通開口が閉鎖された後で、孔開閉用
モータ30は、検知センサー、或は制御機構内のタイマ
ー等により停止される。これにより、流路は完全閉塞さ
れて未使用の室内等への空気流路を遮断させて省エネル
ギーを達成する。この発明の第1実施例に係る風量調整
ダンパー10は、前記した実施例構成に限定されるもの
ではない。例えば、回転軸は流路を横切るように流路に
対して交差方向に設けているが、歯車連結や変換機構等
を介して流路に沿う方向の回転軸等としても良い。
【0076】また、基本的には前記した様に、ケーシン
グと、このケーシング内を回動しつつ流路を開閉する羽
根部とを備え、該羽根部は、相互に重ね合わせられ、か
つ摺動可能に取り付けられ、複数の孔を開孔させた複数
の羽根板を備えた構成とすれば良く、従って、回転軸の
回転と、摺動機構とを連続した一つの駆動方式による事
としても良い。また、実施例では羽根板の個数は2個に
構成しているが、これに限ることなく、3個、あるいは
それ以上の多数羽根構成としても良い。このときには、
羽根部の羽根板のいずれかを回転摺動させて複数の孔を
開閉する様に設けるものである。
【0077】次に、図6には、本発明の第2実施例に係
る風量調整ダンパー10の羽根部の斜視説明図が示され
ている。図より明らかな様に、本実施例の風量調整ダン
パー10は、中空円筒体状のケーシング12と、このケ
ーシング12内を回動しつつ流路Pを開閉する羽根部1
4を備えている。この羽根部14は相互に重ね合わせら
れ、かつ摺動可能に取付けられ、複数の孔16を開孔さ
せた複数の羽根板18を備え、羽根部14を開閉させる
流路開閉駆動部20と、前記複数の孔16を摺動開閉さ
せる摺動開閉駆動部22とを備えている。
【0078】本実施例、並びに後続する各実施例におい
ては、先の第1実施例の風量調整ダンパーと、同一の構
成部材には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する
こととする。前記羽根部14は、ケーシング12内を横
断して軸受24、24に軸支された回転軸26に固定さ
れ、同ケーシング12内の流路Pを開閉する固定羽根板
18aと、この固定羽根板18aに対して回転軸26と
交差する方向、または回転軸に沿った方向に摺動係合さ
れた摺動羽根板18bと、を備えている。これにより、
固定羽根板18aを全開状態から全閉状態へと回動させ
ながら、摺動羽根板18bと固定羽根板18aとの相互
の複数の孔16の連通開口から複数個の微小に分割され
た空気流を流して風切り音その他の騒音の発生を防止で
きる。また、流路を完全閉鎖させた後で、摺動羽根板1
8bを回転軸26と交差する方向、または回転軸26に
沿った方向に摺動させつつ複数の孔16を閉鎖するとき
にも微小分割風量を羽根全体形状について分布した状態
で流すので風切り音を生じさせることなく、極めて静か
に流路の完全閉塞を行える。更に、最後までこの羽根全
体に風の流れを分布させた状態で閉塞動作をするので下
流側に偏流が発生することなく、均等に整流しながら流
路内の風量制御の実効を達成できる。
【0079】例えば、固定羽根板18aは、ケーシング
12内の流路Pを閉鎖し得る径を有した円形板に形成さ
れ、この固定羽根板18aの下流側に面した背面側に回
転軸26が固定されている。また、回転軸26の端部側
には、流路開閉駆動部20の駆動モータ28がギヤー等
で連動されている。摺動開閉駆動部22は、固定羽根板
18aの正面側の略中央位置に設置された孔開閉用モー
タ30を備え、この孔開閉用モータ30の両側位置に左
右2個の摺動羽根板18b、18bが配置されている。
この摺動羽根板18b、18bは、略半円形に形成さ
れ、この摺動羽根板18b、18bと固定羽根板18a
とには、相互に連通した複数の孔16が開孔されてい
る。
【0080】これにより、固定羽根板18aの中心部に
設置された一つの孔開閉用駆動モータ30で両側に配置
された摺動羽根板18b、18bを摺動移動させながら
複数の孔16を均一に開閉でき、これにより駆動モータ
等の部材や取付け費用等を節約でき、コスト減を達成で
きることとなる。また、孔開閉用駆動モータ30を固定
定羽根板18aの中心部に配置して両側の摺動羽根板1
8b、18bの均等幅の移動が実現できる。更に、固定
羽根板18aの開閉回動時のぶれ等を防止でき、構成も
簡単で安価に設備できる。
【0081】また、孔開閉用モータ30の図示しないモ
ータ軸に接続された軸体46が、両側の半円形状の摺動
羽根板18b、18bの略中央位置へ向け突出され、こ
の軸体46の端部側にはそれぞれ右おねじ48aと左お
ねじ48bとが刻設されている。また、左右の摺動羽根
板18b、18bの略上面中央位置には、軸体46と係
合しつつ摺動羽根板18bの摺動停止位置を保持する受
体50、50が設置されている。この受体50、50
は、前記軸体46の端部側に刻設された右おねじ48a
と左おねじ48bとに螺合するナット部材52a、52
bから形成されている。
【0082】これにより、孔開閉用モータ30のモータ
軸に連結された軸体46とナット部材52、52との螺
合で、孔開閉用モータ30の両側に配置された摺動羽根
板18b、18bを均等幅に移動でき、構成も簡単で安
価に設置できる。なお、軸体46は、回転軸26と交差
する方向へ配置して摺動羽根板18b、18bを同じく
回転軸26と交差する方向へ摺動させてもよい。
【0083】また、左右の摺動羽根板18b、18bを
固定羽根板18aに対して安定して摺動係合させるため
に、摺動羽根板18bに案内部34が設けられ、この案
内部34に係合しつつ固定羽根板と摺動羽根板との重合
した状態を保持する保持部36が固定羽根板18aに設
けられている。この保持部36は、固定羽根板18aに
立設された保持ピン38であり、前記案内部34は、摺
動羽根板18bの平坦部に摺動方向に沿って直線状に穿
溝貫通された案内溝40から形成されている。これらの
案内溝40と保持ピン38との係合案内作用により摺動
羽根板18bは固定羽根板18aに相対的に円滑にスラ
イド移動でき、更に離脱を防止できることとなる。
【0084】なお、本実施例においても、先の第1実施
例と同様に丸型ダンパーについて説明しているが、断面
が四角形その他の任意の形状のダンパーでも良い。ま
た、羽根板形状は円形状としているが、長円、楕円その
他の円形状、あるいは四角、その他の多角形状、その他
の任意形状としても良い。例えば、流路内の内径断面形
状とほぼ同じ形状の羽根構成であることとしても良く、
全体流路を閉塞するときにはストッパを取り付けておけ
ば良い。また、羽根板には例えばフェルト布を接着させ
たり、植毛加工を施すことにより消音作用を行わせるよ
うにしても良い。
【0085】次に、本発明の第2実施例に係る風量調整
ダンパー10の作用を説明する。上記した第2実施例の
風量調整ダンパー10は、流路Pの全開状態で、固定羽
根板18aと左右の摺動羽根板18b、18bとの相互
の複数の孔16が連通して連通開口が形成された状態に
ある。このときに羽根部14は流路Pの流れに水平方向
に設定されている。
【0086】これから流路Pを閉鎖すべく羽根部14を
回動させると、羽根部14は次第に流路Pを閉鎖する方
向に変位し、羽根板の相互の複数の孔16の連通開口か
ら微小な空気流れを下流側に流しながら羽根板18の本
体部分による抵抗により風量を減少させる。従って、従
来のバタフライ羽根のように流路内を急激に絞りながら
変位する際に生じさせる風切り音その他の騒音がなく、
従来に比較して同一条件下でも大幅に音量を抑制できる
ことととなる。
【0087】そして、羽根部14の上下端がケーシング
12の内壁面に設けたストッパーに当接して流路の流れ
方向に対して直角状態で、または楕円羽根の場合は傾斜
状態で流路を閉塞して停止する。このとき、各羽根板1
8a、18bは連通開口を形成してここから風が通過で
き、一次的にはこの全体の羽根部14の流路閉鎖による
空気流量の制御が達成される。この時も羽根部14が回
動する途中の段階と同じように微小な流れが羽根部14
を通過して流れるので風切り音の発生を効果的に抑制で
きる。
【0088】羽根部14が全体として流路Pを閉鎖した
後で、流路に設けた検知センサー(図示せず)が感知す
ると同時に固定羽根板18aに設置された孔開閉用モー
タ30が駆動され、この孔開閉用モータ30のモータ軸
に連結された軸体46の両端部と受体50、50の螺合
により、左右の摺動羽根板18b、18bは、固定羽根
板18aの中央部へ向け摺動し、これにより、羽根板相
互の複数の孔16の連通開口はしだいに閉塞され、この
ときに多数の分割孔がしだいに閉塞するように動く結
果、風量の微調整を高精度に行える。また、この連通開
口が全閉に近い場合でも微小分割風量を羽根全体形状に
ついて分布した状態で流すので風切り音を生じさせるこ
となく、極めて静かに流路の完全閉塞を行える。更に、
最後までこの羽根全体に風の流れを分布させた状態で閉
塞動作をするので下流側の偏流を生じさせず、また、上
流側に取り付けられるセンサにも大きな影響を与えるこ
となく、高精度のセンサ検知機能を発揮させることがで
きる。また、摺動羽根板を摺動させる受体等の機構も簡
単であり、製造コストも廉価となる。
【0089】次に、図7、図8、図9には、本発明の第
3実施例に係る風量調整ダンパー10が示されている。
図より明らかな様に、第3実施例の風量調整ダンパー1
0は、中空円筒体状のケーシング12と、このケーシン
グ12内を回動しつつ流路Pを開閉する羽根部14を備
えている。この羽根部14は、前記ケーシング12内を
横切るように軸支された2個の回転軸26、26に設け
られており、それぞれの回転軸26、26には流路を半
分づつ分担するように開閉する固定羽根板18a、18
aが固定され、かつ各固定羽根板18aには摺動可能に
摺動羽根板18bが取付られている。この固定羽根板1
8aと摺動羽根板18bには相互に連通した複数の孔1
6が設けられている。
【0090】図8、図9に示す様に、ケーシング12内
の略中央位置には、内部の流路Pに対して交差状にベー
ス枠54が架設され、前記回転軸26、26は流路Pの
風の流れ方向に対して直列状になる様に、前記ベース枠
54の風の流れ方向の前後縁に沿って配置され、このベ
ース枠54のケーシング12の内壁面寄り位置に設けら
れた軸受にそれぞれ回転自在に軸支されている。この2
個の回転軸26、26を風の流れ方向に対して直列状に
配置したことによって流路断面に対する回転軸の投影面
積が小さくなり、羽根部14の全開時における流路抵抗
が小さくなって流路の制御特性が向上する。
【0091】この回転軸26、26の一端部はケーシン
グ12の外面側へ突出され、この位置で、図示しない流
路開閉駆動部の駆動モータに連動され、相互に逆向きに
回転しながら固定羽根板18a、18aで流路を開閉す
るものである。各回転軸26に固定された固定羽根板1
8aは、略半円ないし半楕円形状に形成されている。こ
れにより、2個の固定羽根板18a、18aを流路の上
流側に対して嘴状に対峙させて開閉しながら流路を閉鎖
し、ある程度の角度を保持した羽根回動で流路を全閉状
態できるため流路抵抗が羽根角度に対して比例的とな
り、空気流量の制御特性が向上することとなる。
【0092】この2個の羽根軸26、26に固定された
固定羽根板18a、18aに対し、摺動羽根板18b、
18bは固定羽根と略同一形状であるが、摺動分だけ半
径方向の長さが短く形成されている。そして、流路の下
流側において固定羽根板18a、18aに接合され、か
つ回転軸26に対して交差方向に摺動係合されている。
また、摺動羽根板18bを固定羽根板18aに対して安
定して摺動係合させるために、摺動羽根板18bに案内
部34が設けられ、この案内部34に係合しつつ固定羽
根板と摺動羽根板との重合した状態を保持する保持部3
6が固定羽根板18aに設けられている。この保持部3
6は、固定羽根板18aに立設された保持ピン38を備
え、案内部34は、摺動羽根板18bの平坦部に摺動方
向に沿って直線状に穿溝貫通された案内溝40から形成
されている。これらの案内溝40と保持ピン38との係
合案内作用により摺動羽根板18bは固定羽根板18a
に相対的に円滑にスライド移動でき、離脱を防止でき
る。
【0093】摺動羽根板18b、18bを固定羽根板1
8a、18aに対して摺動させて相互の複数の孔16を
開閉させるために、摺動開閉駆動部22の孔開閉用モー
タ30は、固定羽根板18aまたは摺動羽根板18bの
いずれかに設置される。実施例においては、固定羽根板
18aの回転軸26寄りの中央位置に孔開閉用モータ3
0が設置され、この孔開閉用モータ30に連係された進
退移動機構58が摺動羽根板18bの略中央位置に設け
られている。この進退移動機構58は、孔開閉用モータ
20の駆動軸42に接続され、前記回転軸26と交差す
る方向に設けられた軸体60と、この軸体60に刻設さ
れたねじ部に螺合するとともに摺動羽根板18bに設け
られたナット部材62とを備えている。
【0094】これにより、羽根部14における摺動羽根
板18bの直線状の摺動によって羽根部14の複数の孔
16を開閉し得る機構を実現し得ることとなる。なお、
実施例において、羽根部14は、固定羽根板18aに孔
開閉用モータ30を、摺動羽根板18bに進退移動機構
58を設けているが、これに限ることなく、摺動羽根板
18bに孔開閉用モータ30を、固定羽根板18aに進
退移動機構58を設けてもよい。また、摺動羽根板18
bは固定羽根板18aの上流側となる面に接合させ、こ
れを進退移動機構で回転軸26と交差する方向へ摺動さ
せてよい。また、実施例において、摺動羽根板18bは
回転軸26と交差する方向へ摺動する様に設けている
が、これに限ることなく、例えば、固定羽根板18aの
回転軸16寄り位置に孔開閉用モータ20と軸体60を
回転軸と平行に設置し、摺動羽根板18bの端部に設け
た複数のナット部材62を軸体60に螺合させて回転軸
26に沿う方向へ摺動させてもよい。
【0095】次に、本発明の第3実施例に係る風量調整
ダンパー10の作用を説明する。前記第3実施例の風量
調整ダンパー10は、流路Pの全開状態では、2個の固
定羽根18a、18aと、これに係合された摺動羽根板
18b、18bとの相互の複数の孔16が連通して連通
開口が形成された状態にあり、このときに羽根部14
は、図10(イ)に示す様に、流路Pの流れに水平方向
に設定されている。
【0096】これから流路Pを閉鎖すべく羽根部14の
2個の回転軸26、26を相互に逆向きに回動させ、2
個の固定羽根板18a、18aを次第に流路Pを閉鎖す
る方向に変位させる。このときに、固定羽根板18aと
摺動羽根板18bとの相互の複数の孔16の連通開口か
ら微小な空気流れを下流側に流しながら羽根板の本体部
分の抵抗により風量を減少させる。従って、風の流れを
急激に絞らないため風切り音その他の騒音がなく、従来
に比較して同一条件下でも大幅に風切り音を抑制できる
ことととなる。
【0097】そして、上下の固定羽根板18a、18a
の端部が内壁に接触して流路の流れ方向に対して或る程
度の傾斜した角度を保持した羽根回動で流路を、図10
(ロ)に示す様に閉鎖する。このときに、固定羽根板1
8aと摺動羽根板18bの複数の孔16は相互に連通開
口を形成してここから風が通過でき、一次的にはこの全
体の羽根部14の流路閉鎖による空気流量の制御が達成
される。この時も羽根部14が回動する途中の段階と同
じように微小な流れfが羽根部14を通過して流れるの
で風切り音の発生を効果的に抑制できる。
【0098】羽根部14が全体として流路Pを閉鎖した
後で、流路に設けた検知センサー(図示せず)が感知す
ると同時に、2個の固定羽根板18a、18aに設置さ
れた孔開閉用モータ30が駆動され、この孔開閉用モー
タ30の軸体60の端部とナット部材62との螺合によ
り、図10(ハ)に示す様に、摺動羽根板18b、18
bは回転軸26、26側へ向け摺動し、これにより、羽
根板相互の複数の孔16の連通開口はしだいに閉塞さ
れ、このときに多数の分割孔がしだいに閉塞するように
動く結果、風量の微調整を高精度に行える。
【0099】また、この連通開口が全閉に近い場合でも
微小分割風量を羽根全体形状について分布した状態で流
すので風切り音を生じさせることなく、極めて静かに流
路の完全閉塞を行える。更に、最後までこの羽根全体に
風の流れを分布させた状態で閉塞動作をするので下流側
の偏流を生じさせず、また、上流側に取り付けられるセ
ンサにも大きな影響を与えることなく、高精度のセンサ
検知機能を発揮させることができる。また、2個の羽根
部である程度の角度を保持した羽根回動で流路を全閉状
態できるため流路抵抗が羽根角度に対して比例的とな
り、空気流量の制御特性が向上することとなる。なお、
図11の作用説明図に示す様に、流路P内を横断して4
個の回転軸26を軸支させ、この羽根軸26に各々羽根
部14を設けて各々羽根部14を回動させながら流路P
を開閉してもよい。この場合においても、固定羽根板1
8aに摺動自在に係合させた摺動羽根板18bを流路P
の閉塞後に孔開閉用モータ30と連動させながら羽根板
の相互に連通した複数の孔を閉鎖し、風切り音の発生を
防止できる。
【0100】次に、図12には、本発明の第4実施例に
係る風量調整ダンパー10が示されている。図より明ら
かな様に、前記第4実施例に係る風量調整ダンパー10
は、中空円筒体状のケーシング12内の風の流路Pを横
切って2本の支持軸64、64が設けられ、この支持軸
64、64には回動可能に羽根部14、14が取り付け
られている。更に、この各羽根部14、14に直接係合
しつつこれらの羽根部14、14で流路を開閉させる流
路開閉機構と各羽根部14、14の複数の孔16を開閉
させる摺動開閉機構とを兼用させた兼用駆動機構66、
66を備えている。
【0101】この支持軸64、64は、流路Pの中央部
の上下位置に流路に交差する様に設けられており、この
支持軸64、64に各々取付られた羽根部14、14
は、該支持軸64、64に対して相対的に遊転可能に支
持された固定羽根板18a、18aと、この固定羽根板
18a、18aに対して支持軸64と交差する方向に摺
動係合した摺動羽根板18b、18bとを有している。
この羽根部14、14の固定羽根板18a、18aは単
に回動自在に支持軸64、64に支持されているのみで
あり、各羽根部14に設けた兼用駆動機構66で羽根部
14自体を直接回動させることによって流路Pを閉鎖さ
せ、この閉鎖駆動に連続して兼用駆動機構66を駆動し
ながら羽根部14の複数の孔16の連通開口を摺動閉鎖
させる。なお、支持軸64、64には、その間隙の遮蔽
板67が設けられている。
【0102】これにより、先の実施例の様に、羽根部1
4を回動して流路を閉鎖させる流路開閉機構や羽根部の
複数の孔16の摺動開閉機構等を個別に設ける必要がな
く、それに伴う変換機構も不要となり、従って羽根部1
4の構造が簡単となり、羽根部の回動開閉と複数の孔の
摺動開閉の各部材を集中できて製造コストを節約でき、
保守点検等も容易で故障の発生も少なくなる。また、流
路の開閉作動に連続して複数の孔の開閉作動ができるた
め、羽根部14の動きに無駄がなく、全閉に近い状態で
の風量制御特性も向上し、動力経費等も節約できること
となる。
【0103】各羽根部14の固定羽根部18aは、先の
第3実施例の場合と同様に、略半円ないし半楕円形状に
形成され、2個の固定羽根板18a、18aを流路の上
流側に対して嘴状に対峙させて開閉しながら流路を閉鎖
し、ある程度の角度を保持した羽根回動で流路を全閉状
態に保持する。この固定羽根板18aに対し、摺動羽根
板18bは固定羽根と略同一形状であるが、摺動分だけ
半径方向の長さが短く形成されている。そして、流路の
下流側において固定羽根板18aに接合され、かつ支持
軸64に対して交差方向に摺動係合されている。
【0104】また、摺動羽根板18bを固定羽根板18
aに対して安定して摺動係合させるために、摺動羽根板
18bに案内部34が設けられ、この案内部34に係合
しつつ固定羽根板18aと摺動羽根板18bとの重合し
た状態を保持する保持部36が固定羽根板18aに設け
られている。この保持部36は、固定羽根板18aに立
設された保持ピン38で形成され、案内部34は、摺動
羽根板18bの平坦部に摺動方向に沿って直線状に穿溝
貫通された案内溝40から形成されている。これらの案
内溝40と保持ピン38との係合案内作用により摺動羽
根板18bは固定羽根板18aに相対的に円滑にスライ
ド移動でき、離脱を防止できる。
【0105】図12に示す様に、支持軸64、64の風
の流れ下流側となる近傍位置には、支持軸64、64と
略平行に、長板状の支持用ステー68がケーシング12
の内壁面に架設されている。兼用駆動機構66は、各摺
動羽根板18b、18bと該支持用ステー68の中央部
とに係着する可動軸体70、70を有すると共に、摺動
羽根板18b、18bを前記複数の孔16の開放方向に
常時付勢する付勢部材72、72を備えている。
【0106】実施例においては、摺動羽根板18b、1
8bの円弧周縁の略中央部寄りに枢着74された孔開閉
用モータ30、30の駆動軸42、42に可動軸体7
0、70の一端が連結されている。そして、この可動軸
体70、70は前記支持軸64、64と交差する方向を
長手として取付けられ、その他端部に設けたねじ部が支
持用ステー68の略中央部の上下面に突設したブラケッ
ト76、76内に枢着されたナット部材78、78に螺
合されている。前記付勢部材72は、固定羽根板18a
の支持軸64側の端部と、摺動羽根板18bの同じく支
持軸64側の端部とに介設されたコイルバネ80を備え
ている。実施例では、1個のコイルバネ80が配設され
ているが、これに限ることなく、複数のコイルバネ80
を並列に配設してもよい。また、付勢部材72自体はゴ
ムや空気圧による付勢機構としても良いものである。
【0107】これにより、兼用駆動機構66の可動軸体
70の回転により、固定羽根板18a、18aを回動し
て流路を開閉し、更に、連続して固定羽根板に対して摺
動羽根板18bを摺動させて複数の孔16の連通開口の
閉鎖を行うことができ、可動軸体70の簡単な構造で、
しかも安定した風量制御を実現できる。また、付勢機構
72としても、簡略なコイルバネ80を取付けているた
め、別に新たな付勢機構やリンク機構を必要とすること
なく、付勢ばねは材料費が安価で相対的に製造経費を節
約できる。また、孔開閉用モータ30の駆動軸42と可
動軸体70とを極めて簡単に連結できて部品点数も少な
く、かつ可動軸70の駆動応答性が高くなる。なお、支
持ステー68側に孔開閉用モータ30を設け、可動軸体
70と螺合するナット部材78を摺動羽根板18b側に
設けてもよい。
【0108】次に、本発明の第4実施例に係る風量調整
ダンパー10の作用を説明する。前記流路Pの全開状態
では、羽根部14、14は、兼用駆動機構70、70の
付勢部材72、72によって摺動羽根板18b、18b
が固定羽根板18a、18aに対して相互の複数の孔1
6が連通して連通開口が形成された状態に付勢保持され
ている。このときに支持軸64、64に支持された羽根
部14、14は、図13(ニ)に示す様に、流路Pの流
れに水平方向に設定されている。
【0109】これから流路Pを閉鎖すべく羽根部14、
14に設置された兼用駆動機構66、66の孔開閉用モ
ータ30、30を駆動して可動軸体70、70を正回転
させると、支持用ステー68側のナット部材78、78
に螺合された可動軸体70、70はナット部材78、7
8を通過移動して行き、これによって支持軸64、64
に支持された2個の固定羽根板18a、18aは次第に
流路Pを閉鎖する方向に変位する。このときに、固定羽
根板18aと摺動羽根板18bとの相互の複数の孔16
の連通開口から若干の空気流れfを下流側に流しながら
羽根板の本体部分による抵抗により風量を減少させる。
従って、風の流れを急激に絞らないため風切り音その他
の騒音がなく、従来に比較して同一条件下でも大幅に音
量を抑制できることととなる。
【0110】2個の固定羽根板18a、18aの端部が
ケーシング12の内壁面に接触して流路の流れ方向に対
して有る程度の傾斜した角度を保持した羽根回動で流路
を、図13(ホ)に示す様に閉鎖する。このときに、固
定羽根板18aと摺動羽根板18bの複数の孔16は相
互に連通開口を形成してここから風が通過でき、一次的
にはこの全体の羽根部14の流路閉鎖による空気流量の
制御が達成される。この時も羽根部14が回動する途中
の段階と同じように若干の空気流れfが羽根部14を通
過して流れるので風切り音の発生を効果的に抑制でき
る。
【0111】羽根部14が全体として流路Pを閉鎖した
後で孔開閉用モータ30、30は停止することなく、連
続して可動軸体70、70が回転しながらナット部材7
8、78を通過移動するのでコイルバネ80、80が圧
縮され、これにより摺動羽根板18b、18bが固定羽
根板18a、18aに対して支持軸64へ向け図13
(ヘ)に示す様に摺動し、これにより、羽根板相互の複
数の孔16の連通開口はしだいに閉塞されて孔開閉用モ
ータ30、30は停止する。
【0112】この作動中に多数の分割孔がしだいに閉塞
するように動く結果、風量の微調整を高精度に行える。
また、この連通開口が全閉に近い場合でも微小分割風量
を羽根全体形状について分布した状態で流すので風切り
音を生じさせることなく、極めて静かに流路の完全閉塞
を行える。更に、最後までこの羽根全体に風の流れを分
布させた状態で閉塞動作をするので下流側の偏流を生じ
ることもない。また、本実施例では、羽根部14、14
の開閉と、羽根部14の羽根板に設けた複数の孔16の
開閉とを一つの兼用駆動機構66で行うため、部材集約
により部品コストを節約でき、保守点検も容易となり、
また駆動機構の動きに無駄がなく、風量制御特性が向上
することとなる。
【0113】次に、図14、図15、図16には、本発
明の第5実施例に係る風量調整ダンパー10が示されて
いる。図より明らかな様に、前記第5実施例に係る風量
調整ダンパー10は、中空円筒体状のケーシング12内
の風の流路P内の中央部に縦形に2本の支持軸64、6
4が設けられ、この支持軸64、64には回動可能に羽
根部14、14が取り付けられている。更に、この各羽
根部14、14に直接係合しつつこれらの羽根部14、
14で流路を開閉させる流路開閉機構と各羽根部14、
14の複数の孔16を開閉させる摺動開閉機構とを兼用
させた兼用駆動機構66を備えている。
【0114】この支持軸64、64は、流路Pの中央部
に流路に交差する様に設けられており、この支持軸2
6、26に各々取付られた羽根部14、14は、該支持
軸64、64に対して相対的に遊転可能に支持された固
定羽根板18aと、この固定羽根板18aに対して支持
軸64と交差する方向に摺動係合した摺動羽根板18b
とを有している。この固定羽根板18a、18aは単に
回動自在に支持軸64、64に支持されているのみであ
り、各羽根部14に設けた兼用駆動機構66で羽根部1
4自体を直接回動させることによって流路Pを閉鎖さ
せ、この閉鎖駆動に連続して兼用駆動機構66を駆動し
ながら羽根部14の複数の孔16の連通開口を摺動閉鎖
させる。
【0115】これにより、先の第4実施例と同様に、羽
根部14を回動して流路を閉鎖させ、これに連続して複
数の孔16の連通開口の閉鎖を行うことができ、羽根部
14の構造が簡単となり、各部材を集中できて製造コス
トを節約でき、保守点検等も容易で故障の発生も少なく
なる。また、流路の開閉作動に連続して複数の孔の開閉
作動ができるため、羽根部14の動きに無駄がなく、全
閉に近い状態での風量制御特性も向上する。なお、実施
例において、支持軸64、64は風の流路P内の中央部
に縦形に設けているが、これに限ることなく、風の流路
P内の中央部を横切って設け、これに羽根部を支持して
もよい。
【0116】各羽根部14の固定羽根部18aは、先の
第4実施例の場合と同様に、略半円形または半楕円形に
形成され、2個の固定羽根板18a、18aを流路の上
流側に対して嘴状に開閉しながら流路を閉鎖し、ある程
度の角度を保持した羽根回動で流路を全閉状態に保持す
る。この固定羽根板18aに対し、摺動羽根板18bは
固定羽根板と略同一形状であるが、摺動分だけ半径の長
さが若干短く形成されている。そして、流路の下流側と
なる固定羽根板18aの背面に接合され、かつ支持軸6
4に対して交差方向に摺動係合されている。
【0117】また、摺動羽根板18bを固定羽根板18
aに対して安定して摺動係合させるために、摺動羽根板
18bに案内溝40から成る案内部34が設けられ、こ
の案内部34に係合しつつ固定羽根板18aと摺動羽根
板18bとの重合した状態を保持する保持ピン38から
成る保持部36が固定羽根板18aに設けられている。
これらの案内溝40と保持ピン30との係合案内作用に
より摺動羽根板18bは固定羽根板18aに相対的に円
滑にスライド移動でき、離脱を防止できる。
【0118】図15、図16に示す様に、本実施例の兼
用駆動機構66は、前記羽根部14、14の相互に対向
した内部側に配置されており、羽根部14、14の羽根
板の対向位置に開孔された挿通孔82、82と、この挿
通孔82、82に挿通され、前記羽根部14、14の相
互に係合した固定羽根板18aと摺動羽根板18bとを
蝶羽根状に開閉駆動させる駆動ロッド84と、前記いず
れかの羽根板に設けられ、該駆動ロッド84の両端部に
係合しつつ該駆動ロッド84との係合位置を変位保持さ
せる進退受部材86、86とを有している。これによ
り、支持軸64、64に支持された2個の羽根部14、
14で蝶羽根状の流路開閉機構を具体化できる。また、
2枚の羽根部14、14で流路抵抗が羽根角度に対し比
例的となり、空気流量の制御特性が高くなる。また、駆
動ロッド84で羽根部14、14を開閉させるため、羽
根開度の開閉同期が取り易くなる。
【0119】実施例において、挿通孔82は支持軸64
と交差する方向へ向けて長く開孔されている。また、駆
動ロッド84の両端部には進退受部材86、86と係合
するねじ溝88、88が設けられている。また、進退受
部材86、86は、摺動羽根部材18b、18bの挿通
孔82の外面位置に設けられたブラケット90、90
と、このブラケット90、90内に挿通孔82へ向けて
枢着されたナット部材92、92とを備えている。そし
て、相対向した羽根部14、14の内部側から挿通孔8
2、82を貫通した駆動ロッド84のねじ溝88、88
がナット部材92、92に螺合されている。これによ
り、駆動ロッド84のねじ溝88とナット部材92との
螺合構造で流路を開閉させるため、羽根部14、14の
開閉同期を確実に行い、また、これによって流路開閉の
精度も高くなる。
【0120】また、前記駆動ロッド84のねじ溝88
は、羽根部14による流路の開閉に対応する前記ナット
部材92の移動長さと、羽根部14の複数の孔16の連
通開口の開閉のための摺動羽根板18bの摺動に対応す
る該ナット部材92の移動長さとを含む長さに設定され
ている。従って、駆動ロッド84のねじ溝88と係合移
動する進退受部材86で、羽根部14の開閉作動と複数
の孔16の開閉作動の同期の確実性を保持しながら、進
退受部材86が駆動ロッド84から逸脱するのを防止で
きる。
【0121】図15、図16に示す様に、本実施例の兼
用駆動機構66は、前記駆動ロッド84を駆動回転させ
るための連動歯車機構94を有し、この連動歯車機構9
4は、駆動ロッド84に交差状に配置された駆動アーム
96と、この駆動アーム96に設けられたウオーム98
と、このウオーム98と噛合され、前記駆動ロッド84
に設けられたウオーム車100とを備えている。該駆動
アーム96の端部には、ケーシング12の外部に設置さ
れた駆動モータ28の駆動軸に連結されて連動されてい
る。駆動モータ28で駆動アーム96を回転させつつウ
オーム98とウオーム車100との噛合で駆動ロッド8
4が低速回転され、この駆動ロッド84の正回転で羽根
部14、14の進退受部材86、86が駆動ロッド84
の両端方向へ移動しながら羽根部14、14は強制的に
流路を閉鎖する方向に支持軸64、64に支持されつつ
変位する。
【0122】流路が羽根部14、14で閉鎖された後で
駆動ロッド84が更に回転を継続すると、羽根部14、
14の摺動羽根板18bに固定された進退受部材86は
駆動ロッド84の端部側へ移動しつつ固定羽根板18a
に摺動自在に係合された摺動羽根板18bは、固定羽根
板18aの円弧周縁部側へ摺動して複数の孔16の連通
口が閉鎖され、その後で駆動モータ28は停止する。こ
れにより、駆動アーム96の回転力を駆動ロッド84に
伝達しながら駆動ロッド84で羽根部14の開閉作動と
複数の孔16の開閉作動を確実に同期させることができ
る。
【0123】次に、本発明の第5実施例に係る風量調整
ダンパー10の作用を説明する。前記流路Pの全開状態
では、羽根部14、14は、兼用駆動機構66、66の
駆動ロッド84と係合した進退受部材86、86が中央
部寄りに移動した状態で、支持軸64、64に支持され
た羽根部14、14は図17(ト)の仮想線で示す様
に、流路Pの流れに水平方向に設定され、このときに摺
動羽根板18b、18bは固定羽根板18a、18aに
対して相互の複数の孔16が連通して連通開口が形成さ
れた状態に保持される。
【0124】これから流路Pを閉鎖すべく羽根部14、
14の内部側に設置された連動歯車機構94の駆動モー
タで駆動アーム96を回転させつつ駆動ロッド84の正
回転で羽根部14、14の進退受部材86、86が駆動
ロッド84の両端方向へ移動しながら羽根部14、14
は強制的に流路を閉鎖する方向に支持軸64、64に支
持されつつ変位する。このときに、固定羽根板18aと
摺動羽根板18bとの相互の複数の孔16の連通開口か
ら若干の空気流れfを下流側に流しながら羽根板の本体
部分による抵抗により風量を減少させる。従って、風の
流れを急激に絞らないため風切り音その他の騒音がな
く、従来に比較して同一条件下でも大幅に音量を抑制で
きることととなる。
【0125】図17(チ)に示す様に、流路が羽根部1
4、14で閉鎖された後で駆動ロッド84が更に回転を
継続すると、羽根部14、14の摺動羽根板18bに固
定された進退受部材86は駆動ロッド84の端部側へ移
動しつつ固定羽根板18aに摺動自在に係合された摺動
羽根板18bは、固定羽根板18aの円弧周縁部側へ摺
動して複数の孔16の連通口が閉鎖され、駆動モータ2
8は停止する。この作動中に複数の孔16が閉塞するよ
うに動く結果、風量の微調整を高精度に行える。また、
この連通開口が全閉に近い場合でも微小分割風量を羽根
全体形状について分布した状態で流すので風切り音を生
じさせることなく、極めて静かに流路の完全閉塞を行え
る。更に、最後までこの羽根全体に風の流れを分布させ
た状態で閉塞動作をするので下流側の偏流を生じさせ
ず、また、上流側に取り付けられるセンサにも大きな影
響を与えることなく、高精度のセンサ検知機能を発揮さ
せることができる。また、本実施例においても、先の第
4実施例と同様に、羽根部14を回動して流路を閉鎖さ
せ、これに連続して複数の孔16の連通開口の閉鎖を行
うことができ、羽根部の構造が簡単となり、各部材を集
約できて製造コストを節約でき、保守点検等も容易で、
羽根部14の動きに無駄がなく、全閉に近い状態での風
量制御特性も向上する。
【0126】次に、図18、図19には、本発明の第6
実施例に係る風量調整ダンパー10が示されている。図
より明らかな様に、前記第6実施例に係る風量調整ダン
パー10は、中空円筒体状のケーシング12内の風の流
路P内の中央部に縦形に2本の支持軸64、64が設け
られ、この支持軸64、64には回動可能に羽根部1
4、14が取り付けられている。更に、この各羽根部1
4、14に直接係合しつつこれらの羽根部14、14で
流路を開閉させる流路開閉機構と各羽根部14、14の
複数の孔16を開閉させる摺動開閉機構とを兼用させた
兼用駆動機構66を備えている。
【0127】本実施例においても、先の第5実施例の場
合と同様に、支持軸64、64は、流路Pの中央部に流
路に交差する様に設けられており、この支持軸26、2
6に各々取付られた羽根部14、14は、該支持軸6
4、64に対して相対的に遊転可能に支持された固定羽
根板18aと、この固定羽根板18aに対して支持軸6
4と交差する方向に摺動係合した摺動羽根板18bとを
有している。そして、各羽根部14、14に連係された
兼用駆動機構66で羽根部14自体を直接回動させて流
路Pを閉鎖させ、この閉鎖駆動に連続して羽根部14の
複数の孔16の連通開口を摺動閉鎖させる。これによ
り、先の第5実施例と同様に、羽根部14による流路の
閉鎖と、これに連続して羽根部の複数の孔16の連通開
口の閉鎖を行うため、羽根部14の構造が簡単となり、
各部材を集約できて製造コストを節約でき、保守点検等
も容易で故障の発生もすくない。また、羽根部の動きに
無駄がなく、全閉に近い状態での風量制御特性も向上す
る。なお、実施例において、支持軸64、64は風の流
路P内の中央部に縦形に設けているが、これに限ること
なく、風の流路P内の中央部を横切って設け、これに羽
根部を支持してもよい。
【0128】各羽根部14の固定羽根部18aは、先の
第5実施例の場合と同様に、略半円形または半楕円形に
形成され、2個の固定羽根板18a、18aを流路の上
流側に対して嘴状に開閉しながら流路を閉鎖し、ある程
度の角度を保持した羽根回動で流路を全閉状態に保持す
る。この固定羽根板18aに対し、摺動羽根板18bは
固定羽根板と略同一形状であるが、摺動分だけ半径の長
さが若干短く形成されている。そして、流路の下流側と
なる固定羽根板18aの背面に接合され、かつ支持軸6
4に対して交差方向に摺動係合されている。
【0129】また、摺動羽根板18bを固定羽根板18
aに対して安定して摺動係合させるために、摺動羽根板
18bに案内溝40から成る案内部34が設けられ、こ
の案内部34に係合しつつ固定羽根板18aと摺動羽根
板18bとの重合した状態を保持する保持ピン38から
成る保持部36が固定羽根板18aに設けられている。
これらの案内溝40と保持ピン38との係合案内作用に
より摺動羽根板18bは固定羽根板18aに相対的に円
滑にスライド移動でき、離脱を防止できる。
【0130】図18に示す様に、兼用駆動機構66は、
流路Pを開閉する羽根部14、14に一端が直結された
開閉リンク機構102と、前記羽根部14、14に設け
られ、その複数の孔16を常時開方向に付勢する付勢部
材104、104とを有している。前記開閉リンク機構
102は、流路Pの上流側に向けて開閉する2個の羽根
部14、14の支持軸64、64の下流側に設けられて
いる。そして、開閉リンク機構102は、羽根部14、
14の固定羽根板18aまたは摺動羽根板18bのいず
れかに連結された第1アーム106と、該第1アーム1
06に連結され、これを駆動する駆動機構108とを備
えている。
【0131】実施例において、第1アーム106は、羽
根部14、14の摺動羽根板18b、18bの略中央位
置に突設された突片109、109に端部が枢着された
V形開閉杆110と、このV形開閉杆110の基部が枢
着され、流路と平行に往復作動する作動杆112とを備
えている。また、駆動機構108は、ケーシング12の
外部に設置された駆動モータ28と、ケーシング12内
へ貫通させた駆動モータ28の駆動軸に設けられたクラ
ンク部114と、このクランク部114と作動杆112
とに連係され、枢軸116に枢支されたリンク杆118
と、を有している。前記付勢部材104、104として
は、コイルスプリング120が使用され、このコイルス
プリング120の両端が固定羽根板18aの円弧周縁の
中央部と摺動羽根板18bの略中央寄り位置とに張設さ
れている。
【0132】開閉リンク機構102の第1アーム106
が流路の下流側へ羽根部14、14を牽引して流路を閉
鎖し、かつ流路閉鎖状態から更に同一方向に第1アーム
106を牽引しながら付勢部材104の付勢力に抗して
羽根部14の複数の孔16が閉鎖される。従って、羽根
部14、14に連結した開閉リンク機構102で、羽根
部の開閉を確実に同期させつつ開閉させ、かつ複数の孔
16の開閉を同じく連続して同期開閉できる。また、前
記開閉リンク機構102の構造も簡単で、駆動機構10
8に連係された第1アーム106で2組の羽根部14、
14を確実に同期作動させ得る。
【0133】次に、本発明の第6実施例に係る風量調整
ダンパー10の作用を説明する。前記流路Pの全開状態
では、羽根部14、14は、兼用駆動機構66の開閉リ
ンク機構102の第1アーム106が駆動機構108の
クランク部114で流路の上流側へ押送され、2個の羽
根部14、14は図20の仮想線で示す様に、流路Pの
流れに水平方向に設定され、このときに摺動羽根板18
b、18bは固定羽根板18a、18aに対して相互の
複数の孔16が連通して連通開口が形成される様に付勢
部材104で付勢保持される。
【0134】これから流路Pを閉鎖すべく羽根部14、
14の下流側の駆動機構108の駆動モータ28でクラ
ンク部114を回転させると、開閉リンク機構102の
第1アーム106のV形開閉杆110が支持軸64、6
4に支持された羽根部14、14を下流側へと牽引し、
羽根部14、14は強制的に流路を閉鎖する方向に支持
軸64、64に支持されつつ変位する。このときに、固
定羽根板18aと摺動羽根板18bとの相互の複数の孔
16の連通開口から若干の空気流れfを下流側に流しな
がら羽根板の本体部分による抵抗により風量を減少させ
る。従って、風の流れを急激に絞らないため風切り音そ
の他の騒音がなく、従来に比較して同一条件下でも大幅
に音量を抑制できることととなる。
【0135】図21に示す様に、流路が羽根部14、1
4の固定羽根板18a、18aで閉鎖された後で、更に
第1アーム106のV形開閉杆110を連続して牽引す
ると、固定羽根板18a、18aの背面側に摺動自在に
係合された摺動羽根板18b、18bは、コイルスプリ
ング120の弾力に抗しながら支持軸64、64側へ図
20に示す様に摺動して複数の孔16の連通口が閉鎖さ
れ、駆動モータ28は停止する。この作動中に複数の孔
16が閉塞するように動く結果、風量の微調整を高精度
に行える。また、この連通開口が全閉に近い場合でも微
小分割風量を羽根全体形状について分布した状態で流す
ので風切り音を生じさせることなく、極めて静かに流路
の完全閉塞を行える。更に、最後までこの羽根全体に風
の流れを分布させた状態で閉塞動作をするので下流側の
偏流を生じさせず、また、上流側に取り付けられるセン
サにも大きな影響を与えることなく、高精度のセンサ検
知機能を発揮させることができる。また、羽根部の閉鎖
に連続して羽根部の複数の孔16の連通開口の閉鎖を行
うため、羽根部の構造が簡単となり、各部材を集約でき
て製造コストを節約でき、保守点検等も容易で故障の発
生もすくない。また、羽根部の動きに無駄がなく、全閉
に近い状態での風量制御特性も向上する。
【0136】上記した様に、本発明に係る風量調整ダン
パーにおいては、内部に風の流路Pを形成するケーシン
グ12と、このケーシング12内を回動しつつ該流路P
を開閉する羽根部14と、を備え、該羽根部14は、相
互に重ね合わせられ、かつ摺動可能に取り付けられ、複
数の孔16を開孔させた複数の羽根板18を設けたこと
を特徴とするものであり、これによって、羽根板の孔1
6を連通させて連通開口とした状態で羽根部を開閉させ
て風量の調整ができ、このとき、連通開口から分割され
た多数の微小風量を常時流しながら全体として開閉する
ので大きな開口から急激な開口の変化により生じやすい
風切り音その他の騒音を効果的に消音できる。しかも、
偏流を生じさせることなく、下流側に対しては整流され
た流れを送り込むことができることとなる。なお、本発
明は上述した各実施例のみに限られるものではなく、特
許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲に
おいて任意に改変しても良い。例えば、実施例におい
て、ナット部材と可動軸体の螺合で羽根板や複数の孔の
開閉機構に用いているが、これに限ることなく、小形の
流体圧シリンダ等を用いて羽根部や複数の孔の開閉を行
う機構を用いてもよい。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の風量調
整ダンパーによれば、内部に風の流路を形成するケーシ
ングと、このケーシング内を回動しつつ該流路を開閉す
る羽根部と、を備え、該羽根部は、相互に重ね合わせら
れ、かつ摺動可能に取り付けられ、複数の孔を開孔させ
た複数の羽根板を備え、前記羽根部を開閉させる流路開
閉駆動部と、前記複数の孔を摺動開閉させる摺動開閉駆
動部と、を備えてなることにより、羽根部の開度を流路
の閉塞方向に変化させる場合に複数の孔を連通させてこ
の連通開口から複数個の微小に分割された空気流を流す
ので風切り音その他の騒音の発生を防止でき、また、羽
根板の全体面から空気流を流すので閉鎖方向への回動時
に偏流を生じることなく、整流を行って下流側へ均一な
空気を流すことができる。従って、吹出口等の負荷に近
い空調機器等に近接して配置することができ、この種の
空調ダンパーの用途を大幅に広げることが可能となる。
更に、偏流を生じさせないので上流側に取り付けられる
風速センサの検知精度が大幅に向上し、センサそのもの
も流路断面全体を検出するために複数個設ける必要がな
く、単に1個のセンサのみで精度の高い風量の検出が可
能であり、センサ費用、その取り付け費用などを節約で
き、コスト減を達成し得るものである。また、完全閉塞
状態に近い場合の微小な風量の調整も可能である。
【0138】また、請求項2によれば、前記羽根部は、
前記ケーシング内に回転自在に軸支された回転軸に軸着
され、前記流路開閉駆動部はこの回転軸に連結されて該
回転軸を回転駆動させる駆動モータを備えると共に、前
記摺動開閉駆動部は前記複数の羽根板の複数の孔を摺動
開閉させる孔開閉用モータを備えてなることにより、流
路開閉と羽根板の複数の孔の摺動開閉を別個の駆動モー
タで行うため、流路開閉と複数の孔の摺動開閉を各々適
確に制御できる。また、複数の孔の摺動開閉用のモータ
の取付位置をケーシングの内外、或は羽根板に直接連結
する様な設置も可能となり、製造上の自由度が極めて高
いものとなる。
【0139】また、請求項3によれば、前記羽根部は、
前記回転軸に固定され前記ケーシング内の流路を開閉す
る固定羽根板と、該固定羽根板に対して摺動係合する摺
動羽根板と、を備えてなることにより、固定羽根の開度
を回転軸で変化させ、更に摺動羽根板を摺動させて複数
の孔の連通開口の開閉を各々独立して行うことができ、
流路の開閉回転及び羽根板の複数の孔のスライド移動の
連係、駆動制御が行い易くなる。また、摺動可能に重ね
合わせた複数の羽根板におる複数の孔の開閉のための機
構を実効化あらしめる。
【0140】また、請求項4によれば、前記摺動羽根板
は、前記固定羽根板に対して回転摺動してなることによ
り、羽根板の複数の孔の連通開口の開閉を各々独立して
行うことができ、流路の開閉回転及び羽根板の複数の孔
のスライド移動の連係、駆動制御が行い易く、また、摺
動可能に重ね合わせた複数の羽根板による複数の孔の開
閉のための機構を実効化あらしめる。
【0141】また、請求項5によれば、前記孔開閉用モ
ータは、固定羽根板または摺動羽根板のいずれかの羽根
板の中心部に取り付けられてなることにより、摺動羽根
板が固定羽根板に対して偏心回転することなく、摺動羽
根板の回転摺動を実効あらしめる。
【0142】また請求項6によれば、前記摺動羽根板及
び固定羽根板の中心部には中心孔が穿孔され、かつ、前
記孔開閉用モータは該摺動羽根板に固定され、その駆動
軸がこれらの中心孔を貫通して前記回転軸に固定されて
なることにより、孔開閉用モータと摺動羽根板とに他の
部材を介在させることなく、直接固定保持しながら共に
回転させることができ、構成が簡略で、部材経費を節約
できる。
【0143】また、請求項7によれば、前記羽根部は円
形に形成されてなることにより、固定羽根板に対する摺
動羽根板の回転摺動がスムーズにでき、複数の孔を敏速
に開閉できる。
【0144】また、請求項8によれば、前記羽根部は、
前記回転軸に固定され前記ケーシング内の流路を開閉す
る固定羽根板と、この固定羽根板に対して回転軸と交差
する方向、または回転軸に沿った方向に摺動係合する摺
動羽根板と、を備えてなることにより、固定羽根板によ
る流路の開閉と、摺動羽根板を固定羽根板に対して回転
軸と交差する方向、または回転軸に沿った方向に摺動係
合させつつ複数の孔の連通開口から複数個の微小に分割
された空気流を流して風切り音その他の騒音の発生を防
止できる。同時に、複数の孔を開閉するときに偏流が発
生することなく、均等に整流しながら流路内の風量制御
の実効を達成できる。
【0145】また、請求項9によれば、前記孔開閉用モ
ータは、前記固定羽根板の略中心部に取り付けられると
ともに、前記摺動羽根板は該孔開閉用モータの両側に配
置され、このモータ軸に接続され両側に突出させた軸体
を有し、前記摺動羽根板にはこれらの軸体と係合しつつ
摺動羽根板の摺動停止位置を保持する受体を備えてなる
ことにより、固定羽根板の中心部に設置された一つの孔
開閉用モータで両側に配置された摺動羽根板を摺動移動
させながら複数の孔を均一に開閉でき、これにより駆動
モータ等の部材や取付け費用等を節約でき、コスト減を
達成できることとなる。また、孔開閉用モータを固定羽
根板の中心部に配置して両側の摺動羽根板を均等幅の移
動が実現できる。更に、固定羽根板の開閉回動時のぶれ
等を防止でき、構成も簡単で安価に設備できる。
【0146】また、請求項10によれば、記受体は摺動
羽根板に取り付けられる一方、前記軸体と螺合するナッ
ト部材からなることにより、孔開閉用モータのモータ軸
に連結された軸体とナット部材の螺合で、孔開閉用モー
タの両側に配置された摺動羽根板を均等幅に移動でき、
構成も簡単で安価に設置できる。
【0147】また、請求項11によれば、前記回転軸は
2個設けられ、それぞれの回転軸には流路を半分づつほ
ど分担するように開閉する固定羽根板が固定され、かつ
前記固定羽根板には摺動可能に摺動羽根板が取付けら
れ、前記孔開閉用モータは固定羽根板または摺動羽根板
のいずれかに設置され、前記摺動羽根板または固定羽根
板には、前記孔開閉用モータに連係された進退移動機構
が設けられてなることにより、2個の回転軸に固定され
た固定羽根板で流路を閉鎖し、ある程度の角度を保持し
た羽根回動で流路を全閉状態にすれば、流路抵抗が均一
化されるので空気流量の制御特性が向上する。
【0148】また、請求項12によれば、前記進退移動
機構は、前記孔開閉用モータの駆動軸に接続され、前記
回転軸と交差する方向に設けられた軸体と、この軸体に
螺合するとともに前記摺動羽根板または固定羽根板に設
けられたナット部材からなることにより、2個の羽根部
における摺動羽根板の直線状の摺動によって羽根部の複
数の孔を開閉し得る機構を実現し得る。
【0149】また、請求項13によれば、前記回転軸は
風の流路に対して直列状に設けられてなることにより、
流路断面に対する回転軸の投影面積が小さくなり、従っ
て、羽根部の全開時における流路抵抗を小さくすること
によって流路の制御特性が向上する。
【0150】また、請求項14によれば、前記風の流路
を横切って2本の支持軸が設けられ、それぞれの支持軸
には回動可能に羽根部が取り付けられ、前記羽根部に直
接係合しつつこれらの羽根部で流路を開閉させる流路開
閉機構と、前記羽根部の複数の孔を開閉させる摺動開閉
機構とを兼用させた兼用駆動機構を備えてなることによ
り、兼用駆動機構で、羽根部自体を直接回動させること
によって流路を開閉させ、かつ羽根部の複数の孔も同一
の兼用駆動機構で開閉させることができるので、流路開
閉用機構と、複数の孔の摺動開閉用機構とを別個に設け
る必要がなく、それに伴う変換機構も不要であり、従っ
て、構造が簡単となり、部材を集約させて製造コストを
節約でき、かつ保守点検も容易で故障の発生も少ない。
【0151】また、請求項15によれば、前記兼用駆動
機構は、前記羽根による風の流路の閉鎖駆動に連続する
駆動作用により前記複数の孔を閉鎖させてなることによ
り、羽根部による流路の開閉作動と、羽根部の複数の孔
の開閉作動を連続してできるため、動きに無駄がなく、
全閉に近い状態での風量制御特性が大幅に向上し、また
動力経費等を節約できる。
【0152】また、請求項16によれば、前記羽根部
は、前記支持軸に対し相対的に遊転可能に支持された固
定羽根板と、この固定羽根板に対して支持軸と交差する
方向に摺動係合する摺動羽根板と、を有し、これらの支
持軸の近傍には、支持用ステーが設けられ、前記兼用駆
動機構は、前記摺動羽根板と該支持用ステー側に係着す
る可動軸体を有するとともに、前記摺動羽根板を前記複
数の孔の開放方向に常時付勢する付勢部材を備えてなる
ことにより、兼用駆動機構の可動軸体の回転により、固
定羽根板を回動して流路を閉鎖し、更に、固定羽根板に
対して摺動羽根板を摺動させて複数の孔の連通開口の閉
鎖を行うことができ、可動軸体の簡単な構造で、しかも
安定した風量制御を実現できる。
【0153】また、請求項17によれば、前記可動軸体
の一端は前記摺動羽根板に枢着されると共に他端は前記
支持用ステーに枢着され、さらに、該可動軸体は前記支
持軸と交差する方向を長手として取り付けられ、前記付
勢部材は、固定羽根板と摺動羽根板とに介設されたコイ
ルバネであることにより、固定羽根板で流路を開閉し、
摺動羽根板の摺動による複数の孔の連続的な開閉を実現
でき、同時に付勢機構は構成が極めて簡単であり、更に
固定羽根板と摺動羽根板とにコイルバネを取付けている
ため、別に新たな付勢機構やリンク機構を必要とするこ
となく、付勢ばねは材料費が安価で相対的に製造経費を
節約できることとなる。
【0154】また、請求項18によれば、前記孔開閉用
モータは前記可動軸体にその駆動軸を連結させて設けら
れてなることにより、孔開閉用モータの駆動軸と可動軸
体の接続が極めて簡単で、部品点数も少なく、かつ可動
軸の駆動応答性が高くなる。
【0155】また、請求項19によれば、前記兼用駆動
機構は、前記羽根部の羽根板に開孔された挿通孔と、こ
の挿通孔に挿通され前記固定羽根板と摺動羽根板を蝶羽
根状に開閉駆動させる駆動ロッドと、前記いずれかの羽
根板に設けられ、該駆動ロッドに係合しつつ該駆動ロッ
ドとの係合位置を変位保持させる進退受部材と、を有し
てなることにより、支持軸に支持された2個の羽根部で
蝶羽根状の流路開閉機構を具体化できる。また、2枚の
羽根部で流路抵抗が均一化され、空気流量の制御特性が
高くなる。また、駆動ロッドで羽根部を開閉させるた
め、羽根開度の開閉同期が取り易い。
【0156】また、請求項20によれば、前記駆動ロッ
ドの進退受部材との係合位置にはねじ溝が設けられ、前
記進退受部材は、該ねじ溝と螺合するナット部材からな
ることにより、蝶羽根状に羽根部を開閉しながら流路開
閉移動を具体化でき、駆動ロッドのねじ溝とナット部材
との螺合構造であるので流路開閉時の羽根部の開閉同期
を確実に行わせ得ることとなる。また、これによって流
路開閉の精度も高くなる。
【0157】また、請求項21によれば、前記駆動ロッ
ドのねじ溝は、羽根部による流路の開閉に対応する前記
ナット部材の移動長さと、前記複数の孔の開閉のための
摺動羽根板の摺動に対応する該ナット部材の移動長さ
と、を含む長さに設定されてなることにより、駆動ロッ
ドのねじ溝と係合移動する進退受部材で、羽根部の開閉
作動と複数の孔の開閉作動の同期の確実性を保持しなが
ら、進退受部材が駆動ロッドから逸脱するのを防止でき
る。
【0158】また、請求項22によれば、前記兼用駆動
機構は、前記駆動ロッドを駆動回転させるための連動歯
車機構を有し、該連動歯車機構は、駆動ロッドに交差状
に配置された駆動アームと、この駆動アームに設けられ
たウオームと、このウオームと噛合され、前記駆動ロッ
ドに設けられたウオーム車とを備えてなることにより、
駆動アームの回転力を、駆動ロッドに伝達しながら駆動
ロッドで羽根部の開閉作動と複数の孔の開閉作動を確実
に同期させることができる。
【0159】また、請求項23によれば、前記兼用駆動
機構は、流路を開閉する羽根部に一端が直結された開閉
リンク機構と、前記羽根部に設けられ、その複数の孔を
常時開方向に付勢する付勢部材と、を有し、前記羽根部
を開閉リンク機構で牽引しながら流路を閉鎖し、かつ流
路閉鎖状態から更に同一方向に牽引しながら付勢部材の
付勢力に抗して羽根部の複数の孔を閉鎖させてなること
により、2個の羽根部に連結した開閉リンク機構で、羽
根部の開閉を確実に同期させつつ開閉させ、かつ複数の
孔の開閉を同じく連続して同期開閉できる。
【0160】また、請求項24によれば、前記開閉リン
ク機構は、前記羽根部の固定羽根板または摺動羽根板の
いずれかに連結された第1アームと、該第1アームに連
結され、これを駆動する駆動機構とを備えてなることに
より、前記開閉リンク機構の構造も簡単で、駆動機構に
連係された第1アームで2組の羽根部を確実に同期作動
させ得る。
【0161】また、請求項25によれば、前記固定羽根
板と摺動羽根板に開孔された複数の孔は、各羽根板のほ
ぼ全体に分布するように設けられてなることにより、流
路を開閉する羽根部の全体で微小空気流を流しながら流
路全体を開閉し、消音効果、偏流防止、整流機能を実効
あらしめることが可能である。
【0162】また、請求項26によれば、前記各羽根部
の固定羽根板と摺動羽根板のいずれかには、該摺動羽根
板の摺動を案内する案内部が設けられ、かつ、該案内部
に係合しつつ固定羽根板と摺動羽根板の重合した状態を
保持する保持部が設けられてなることにより、摺動羽根
板の摺動移動を円滑かつ、確実に行い、固定羽根板から
の離脱を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る風量調整ダンパーの
ケーシングを仮想線で示し、羽根部を一部切欠した概略
斜視説明図である。
【図2】同実施例の羽根部全体を固定羽根板側から見た
斜視説明図である。
【図3】同実施例において、摺動羽根板を回転摺動して
複数の孔を閉鎖した羽根部全体の平面作用説明図であ
る。
【図4】同じく同実施例において、羽根部で流路を閉鎖
した状態を示す縦断作用説明図である。
【図5】同じく、同実施例において、羽根部で流路を閉
鎖し、摺動羽根板を回転して複数の孔を閉鎖した状態を
示す縦断作用説明図である。
【図6】第2実施例に係る風量調整ダンパーのケーシン
グを仮想線で示した羽根部の概略斜視説明図である。
【図7】第3実施例に係る風量調整ダンパーのケーシン
グを仮想線で示した羽根部の概略斜視説明図である。
【図8】同実施例において、羽根部で流路を閉鎖した直
後の風量調整ダンパーの縦断説明図である。
【図9】同実施例において、羽根部で流路を閉鎖した後
に、摺動羽根板を回転軸側へ移動して複数の孔を閉鎖し
た風量調整ダンパーの縦断説明図である。
【図10】同実施例において、羽根部による流路の全開
状態から全閉状態までを示した作用説明図である。
【図11】同実施例において、4個の羽根部を流路内に
もうけて全開状態から全閉状態へ羽根板を回動させる作
用説明図である。
【図12】第4実施例に係る風量調整ダンパーのケーシ
ングを仮想線で示した羽根部の概略斜視説明図である。
【図13】同実施例において、羽根部による流路の全開
状態から全閉状態までを示した作用説明図である。
【図14】第5実施例に係る風量調整ダンパーのケーシ
ングを仮想線で示した羽根部の概略斜視説明図である。
【図15】同実施例の羽根部を摺動羽根板側から見た羽
根部の斜視説明図である。
【図16】同実施例の一方の羽根部の複数の孔が閉鎖さ
れた状態を内部側から見た側面説明図である。
【図17】同実施例において、羽根部による流路の全閉
状態を示した横断作用説明図である。
【図18】第6実施例に係る風量調整ダンパーのケーシ
ングを仮想線で示した羽根部の概略斜視説明図である。
【図19】同実施例の一方の羽根部の複数の孔が閉鎖さ
れた状態を内部側から見た側面説明図である。
【図20】同実施例において、羽根部で流路を閉鎖した
直後の風量調整ダンパーの横断説明図である。
【図21】同実施例において、羽根部で流路を閉鎖した
後に、摺動羽根板を支持軸側へ移動して複数の孔を閉鎖
した風量調整ダンパーの横断説明図である。
【図22】従来の風量調整ダンパーの概略断面説明図で
ある。
【符号の説明】
10 風量調整ダンパー 12 ケーシング 14 羽根部 16 孔 18 羽根板 18a 固定羽根板 18b 摺動羽根板 20 流路開閉駆動部 22 摺動開閉駆動部 26 回転軸 28 駆動モータ 30 孔開閉用モータ 34 案内部 36 保持部 46 軸体 50 受体 52 ナット部材 58 進退移動機構 62 ナット部材 64 支持軸 66 兼用駆動機構 68 支持用ステー 70 可動軸体 72 付勢部材 78 ナット部材 80 コイルバネ 82 挿通孔 84 駆動ロッド 86 進退受部材 88 ねじ溝 92 ナット部材 94 連動歯車機構 96 駆動アーム 98 ウオーム 100 ウオーム車 102 開閉リンク機構 104 付勢部材 106 第1アーム 108 駆動機構 P 流路

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に風の流路を形成するケーシング
    と、 このケーシング内を回動しつつ該流路を開閉する羽根部
    と、を備え、 該羽根部は、相互に重ね合わせられ、かつ摺動可能に取
    り付けられ、複数の孔を開孔させた複数の羽根板を備
    え、 前記羽根部を開閉させる流路開閉駆動部と、 前記複数の孔を摺動開閉させる摺動開閉駆動部と、を備
    えてなる風量調整ダンパー。
  2. 【請求項2】 前記羽根部は、前記ケーシング内に回動
    自在に軸支された回転軸に軸着され、 前記流路開閉駆動部はこの回転軸に連結されて該回転軸
    を回転駆動させる駆動モータを備えると共に、前記摺動
    開閉駆動部は前記複数の羽根板の複数の孔を摺動開閉さ
    せる孔開閉用モータを備えてなる請求項1記載の風量調
    整ダンパー。
  3. 【請求項3】 前記羽根部は、前記回転軸に固定され前
    記ケーシング内の流路を開閉する固定羽根板と、該固定
    羽根板に対して摺動係合する摺動羽根板と、を備えてな
    る請求項1または2記載の風量調整ダンパー。
  4. 【請求項4】 前記摺動羽根板は、前記固定羽根板に対
    して回転摺動してなる請求項1ないし3のいずれかに記
    載の風量調整ダンパー。
  5. 【請求項5】 前記孔開閉用モータは、固定羽根板また
    は摺動羽根板のいずれかの羽根板の中心部に取り付けら
    れてなる請求項3または4記載の風量調整ダンパー。
  6. 【請求項6】 前記摺動羽根板及び固定羽根板の中心部
    には中心孔が穿孔され、 かつ、前記孔開閉用モータは該摺動羽根板に固定され、
    その駆動軸がこれらの中心孔を貫通して前記回転軸に固
    定されてなる請求項3ないし5のいずれかに記載の風量
    調整ダンパー。
  7. 【請求項7】 前記羽根部は円形に形成されてなる請求
    項1ないし6のいずれかに記載の風量調整ダンパー。
  8. 【請求項8】 前記羽根部は、前記回転軸に固定され前
    記ケーシング内の流路を開閉する固定羽根板と、 この固定羽根板に対して回転軸と交差する方向、または
    回転軸に沿った方向に摺動係合する摺動羽根板と、を備
    えてなる請求項1、2または3記載の風量調整ダンパ
    ー。
  9. 【請求項9】 前記孔開閉用モータは、前記固定羽根板
    の略中心部に取り付けられるとともに、前記摺動羽根板
    は該孔開閉用モータの両側に配置され、 このモータ軸に接続されて両側に突出させた軸体を有
    し、 前記摺動羽根板にはこれらの軸体と係合しつつ摺動羽根
    板の摺動停止位置を保持する受体を備えてなる請求項
    2、3 または8記載の風量調整ダンパー。
  10. 【請求項10】 前記受体は摺動羽根板に取り付けられ
    る一方、前記軸体と螺合するナット部材である請求項9
    記載の風量調整ダンパー。
  11. 【請求項11】 前記回転軸は2個設けられ、それぞれ
    の回転軸には流路を半分づつほど分担するように開閉す
    る固定羽根板が固定され、かつ前記固定羽根板には摺動
    可能に摺動羽根板が取付けられ、 前記孔開閉用モータは固定羽根板または摺動羽根板のい
    ずれかに設置され、 前記摺動羽根板または固定羽根板には、前記孔開閉用モ
    ータに連係された進退移動機構が設けられてなる請求項
    3記載の風量調整ダンパー。
  12. 【請求項12】 前記進退移動機構は、前記孔開閉用モ
    ータの駆動軸に接続され、前記回転軸と交差する方向に
    設けられた軸体と、この軸体に螺合するとともに前記摺
    動羽根板または固定羽根板に設けられたナット部材から
    なる請求項11記載の風量調整ダンパー。
  13. 【請求項13】 前記回転軸は風の流路に対して直列状
    に設けられてなる請求項11または12記載の風量調整
    ダンパー。
  14. 【請求項14】 前記風の流路を横切って2本の支持軸
    が設けられ、 それぞれの支持軸には回動可能に羽根部が取り付けら
    れ、 前記羽根部に直接係合しつつこれらの羽根部で流路を開
    閉させる流路開閉機構と、前記羽根部の複数の孔を開閉
    させる摺動開閉機構とを兼用させた兼用駆動機構を備え
    てなる請求項1ないし3のいずれかに記載の風量調整ダ
    ンパー。
  15. 【請求項15】 前記兼用駆動機構は、前記羽根による
    風の流路の閉鎖駆動に連続する駆動作用により前記複数
    の孔を閉鎖させることを特徴とする請求項14記載の風
    量調整ダンパー。
  16. 【請求項16】 前記羽根部は、前記支持軸に対し相対
    的に遊転可能に支持された固定羽根板と、この固定羽根
    板に対して支持軸と交差する方向に摺動係合する摺動羽
    根板と、を有し、 これらの支持軸の近傍には、支持用ステーが設けられ、 前記兼用駆動機構は、前記摺動羽根板と該支持用ステー
    側に係着する可動軸体を有するとともに、前記摺動羽根
    板を前記複数の孔の開放方向に常時付勢する付勢部材を
    備えてなる請求項14または15記載の風量調整ダンパ
    ー。
  17. 【請求項17】 前記可動軸体の一端は前記摺動羽根板
    に枢着されると共に他端は前記支持用ステーに枢着さ
    れ、さらに、該可動軸体は前記支持軸と交差する方向を
    長手として取り付けられ、 前記付勢部材は、前記摺動羽根板と前記固定羽根板とに
    介設されたコイルバネである請求項16記載の風量調整
    ダンパー。
  18. 【請求項18】 前記孔開閉用モータは前記可動軸体に
    その駆動軸を連結させて設けられてなる請求項17記載
    の風量調整ダンパー。
  19. 【請求項19】 前記兼用駆動機構は、前記羽根部の羽
    根板に開孔された挿通孔と、 この挿通孔に挿通され前記固定羽根板と摺動羽根板を蝶
    羽根状に開閉駆動させる駆動ロッドと、 前記いずれかの羽根板に設けられ、該駆動ロッドに係合
    しつつ該駆動ロッドとの係合位置を変位保持させる進退
    受部材と、を有してなる請求項14または15記載の風
    量調整ダンパー。
  20. 【請求項20】 前記駆動ロッドの進退受部材との係合
    位置にはねじ溝が設けられ、 前記進退受部材は、該ねじ溝と螺合するナット部材から
    なる請求項19記載の風量調整ダンパー。
  21. 【請求項21】 前記駆動ロッドのねじ溝は、羽根部に
    よる流路の開閉に対応する前記ナット部材の移動長さ
    と、前記複数の孔の開閉のための摺動羽根板の摺動に対
    応する該ナット部材の移動長さと、を含む長さに設定さ
    れてなる請求項20記載の風量調整ダンパー。
  22. 【請求項22】 前記兼用駆動機構は、前記駆動ロッド
    を駆動回転させるための連動歯車機構を有し、 該連動歯車機構は、駆動ロッドに交差状に配置された駆
    動アームと、この駆動アームに設けられたウオームと、
    このウオームと噛合され、前記駆動ロッドに設けられた
    ウオーム車とを備えてなる請求項19記載の風量調整ダ
    ンパー。
  23. 【請求項23】 前記兼用駆動機構は、流路を開閉する
    羽根部に一端が直結された開閉リンク機構と、 前記羽根部に設けられ、その複数の孔を常時開方向に付
    勢する付勢部材と、を有し、 前記羽根部を開閉リンク機構で牽引しながら流路を閉鎖
    し、かつ流路閉鎖状態から更に同一方向に牽引しながら
    付勢部材の付勢力に抗して羽根部の複数の孔を閉鎖させ
    てなる請求項14または15記載の風量調整ダンパー。
  24. 【請求項24】 前記開閉リンク機構は、前記羽根部の
    固定羽根板または摺動羽根板のいずれかに連結された第
    1アームと、該第1アームに連結され、これを駆動する
    駆動機構とを備えてなる請求項23記載の風量調整ダン
    パー。
  25. 【請求項25】 前記固定羽根板と摺動羽根板に開孔さ
    れた複数の孔は、各羽根板のほぼ全体に分布するように
    設けられてなる請求項1ないし24のいずれかに記載の
    風量調整ダンパー。
  26. 【請求項26】 前記各羽根部の固定羽根板と摺動羽根
    板のいずれかには、該摺動羽根板の摺動を案内する案内
    部が設けられ、かつ、該案内部に係合しつつ固定羽根板
    と摺動羽根板の重合した状態を保持する保持部が設けら
    れてなる請求項1ないし25のいずれかに記載の風量調
    整ダンパー。
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