JPH08317953A - ベッド搬送装置 - Google Patents

ベッド搬送装置

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Publication number
JPH08317953A
JPH08317953A JP12795495A JP12795495A JPH08317953A JP H08317953 A JPH08317953 A JP H08317953A JP 12795495 A JP12795495 A JP 12795495A JP 12795495 A JP12795495 A JP 12795495A JP H08317953 A JPH08317953 A JP H08317953A
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JP
Japan
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bed
drive
force
detecting
unit
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Application number
JP12795495A
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English (en)
Inventor
Arata Hamamoto
新 濱本
Kazuhiro Obara
一洋 小原
Takuya Matsumoto
拓也 松本
Yuji Fujinuma
勇二 藤沼
Masaaki Uchiyama
正明 内山
Hiroshi Sakai
博史 酒井
Mikihiro Hori
幹宏 堀
Akihiro Yoshii
昭洋 吉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、病院等の施設でベッドを搬送させ
るのに好適なベッド搬送装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 ベッド搬送装置1は、ベッド2に一体に設け
られたものであり、看護婦あるいは介護人等の操作者が
押圧する力の大きさに応じて駆動力を発生させて操作者
の労力を軽減するための補助動力(パワーアシスト)と
して使用される装置である。ベッド2は、鉄製のフレー
ム3を有する。このフレーム3の四隅に設けられた各支
柱3aの下端には、補強用の枠3bが接続固定され、枠
3bの四隅の下端には車輪4が設けられている。本実施
例のベッド2では、4個の車輪4を有する構成であり、
そのうち前輪4a,4bは支柱3aに対して水平方向に
回動可能に設けられ、後輪4c,4dは支柱3aの下端
に設けられたモータ5a,5bにより駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベッド搬送装置に係り、
特に病院等の施設でベッドを搬送させるのに好適なベッ
ド搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院等の施設においては、ベッドを移動
させる場合、少なくとも2人の看護婦がベッドの前後か
ら手で押しながらベッドを他の場所に搬送させている
が、患者を寝かせたベッドはかなり重く看護婦の労働負
担の増加を招いていた。また、患者が寝たままベッドを
移動させる場合には、看護婦が1人でベッドを移動させ
ることは不可能であるので、他の看護婦が手伝えるまで
待たなければならない。
【0003】しかも、病院内の傾斜したスロープを通過
する場合には、スロープを登ることもあり、あるいはエ
レベータを使用する場合には、エレベータのドアが閉ま
らないようにドア開スイッチを操作する必要があるので
3人以上の人数が必要であった。
【0004】このような不都合を改善するため、従来よ
りベッドを搬送させるベッド搬送装置が開発されてい
る。その一つとして、実開平6−50631号公報に見
られるような自走式ベッドがある。この公報のものは、
ベッドの下部にモータで駆動される駆動輪を有し、操作
ハンドルを操作することにより駆動輪がモータにより駆
動されてベッドを移動させることができるようになって
いる。そして、操作ハンドルが患者自身がベッドに寝た
まま操作することができるように設けられているので、
看護婦あるいは介護者がいなくても患者自身が操作ハン
ドルを操作してベッドを移動させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報により開示された自走式ベッドにおいては、次に挙げ
るような問題があった。 患者自身が操作ハンドルを操作してベッドを移動さ
せることができる構成であるので、患者の操作によって
ベッドの速度や移動方向が決まってしまう。そのため、
患者が操作に不慣れな場合には狭い通路を通過するのに
時間がかかったり、あるいは速度が高くなりすぎて周囲
の物に衝突してしまうおそれがあり、操作に熟練を要し
ていた。 また、患者に代わって看護婦が操作する場合でも、
看護婦の技量によって操作が異なるため、経験の少ない
看護婦が操作ハンドルを操作場合には、ベッドの速度を
上げ過ぎたりしてしまうことがあり、看護婦の意のまま
にベッドを操作することができるようになるまで練習時
間を要する。 さらに、ベッドを小回りさせる必要がある狭い場所
にベッドを設置したり、あるいはベッドを壁際に寄せる
といった操作がやりにくかった。 また、操作ハンドルが患者の操作しやすい高さ位置
に設けられているので、例えば小柄な看護婦が操作する
場合、あるいは背の高い看護婦が操作する場合には、看
護婦の身長差によって操作しにくく、操作ハンドルの操
作に疲れてしまうことがあった。 しかも、ベッドの下部には複数の車輪が設けられて
いるので、加工誤差や組立誤差などにより駆動部の駆動
輪がベッドの車輪より高い位置に設けられた場合には、
駆動輪が床面に十分に設置できず、駆動輪のトルクを確
実に伝達することができなかった。 また、1人の看護婦が操作してベッドをエレベータ
に乗せる場合、エレベータのドアが自動的に閉まってし
まうため、看護婦が操作ハンドルの操作とエレベータの
ドア開スイッチを同時に操作しなければならない。
【0006】そこで、本発明は上記問題を解決したベッ
ド搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。上記請求項1の発明は、車輪を有する移動可
能なベッドに取り付けられ、該ベッドを搬送する駆動輪
を回転駆動する駆動部と、該駆動部を駆動させる際に操
作される操作部と、該操作部が押圧操作されているとき
のみ前記駆動輪を駆動させるように前記駆動部を制御す
る制御手段と、よりなることを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2の発明は、前記駆動部が、
前記ベッドに分離可能に連結されたことを特徴とするも
のである。また、請求項3の発明は、前記請求項1又は
2記載のベッド搬送装置において、前記操作部に押圧力
の大きさを検出する力センサを設け、該力センサの出力
の大きさに応じて前記駆動部を駆動制御することを特徴
とするものである。
【0009】また、請求項4の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記操作部に異な
る方向の押圧力の大きさを検出する複数の力センサを設
け、該複数の力センサの各出力の大きさに応じて前記駆
動部を駆動制御することを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記操作部の前後
に前後方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサ
を設け、該一対の力センサの出力差に応じて前記駆動部
を前進又は後退駆動制御することを特徴とするものであ
る。
【0011】また、請求項6の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記操作部の左右
に左右方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサ
を設け、該一対の力センサの出力に応じて前記駆動部の
左右駆動輪の夫々を個別に駆動制御することを特徴とす
るものである。
【0012】また、請求項7の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記ベッドの速度
を検出する速度検出器を設け、該速度検出器より出力さ
れた速度検出信号に応じて前記駆動部を駆動制御するこ
とを特徴とするものである。
【0013】また、請求項8の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記駆動輪の回転
速度を検出する回転検出器を設け、該回転検出器より出
力された回転検出信号に応じて前記駆動部を駆動制御す
ることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項9の発明は、前記請求項1又
は2記載のベッド搬送装置において、前記駆動輪の速度
を検出する速度検出手段を設け、該速度検出手段により
前記駆動輪が予め設定された所定値以上の速度で駆動さ
れた場合、前記駆動部による前記駆動輪の駆動を制限す
ることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項10の発明は、前記請求項1
又は2記載のベッド搬送装置において、前記駆動輪の加
速度を検出する加速度検出手段を設け、前記駆動輪が予
め設定された所定値以上の加速度又は減速度で加速又は
減速されたことが前記加速度検出手段により検出された
場合、前記駆動部による前記駆動輪の駆動を制限するこ
とを特徴とするものである。
【0016】また、請求項11の発明は、前記請求項1
又は2記載のベッド搬送装置において、前記駆動輪の駆
動開始を検出する駆動開始検出手段を設け、該駆動開始
検出手段により前記駆動輪の駆動開始が検出されてから
予め設定された所定時間内のみ前記駆動輪の駆動制御を
行うことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項12の発明は、前記請求項1
又は2記載のベッド搬送装置において、前記駆動輪の駆
動開始を検出する駆動開始検出手段を設け、該駆動開始
検出手段により前記駆動輪の駆動開始が検出されてから
予め設定された所定時間が経過すると前記駆動部への電
源供給を停止させることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項13の発明は、前記請求項2
記載のベッド搬送装置において、前記ベッドに連結され
たことを検出する連結検出手段を設け、該連結検出手段
によりベッドに連結されたことを検出した場合に前記制
御手段による制御を開始することを特徴とするものであ
る。
【0019】また、請求項14の発明は、前記請求項1
又は2記載のベッド搬送装置において、前記ベッドを上
方に押圧する押圧機構を設けたことを特徴とするもので
ある。また、請求項15の発明は、前記請求項1又は2
記載のベッド搬送装置において、前記操作部の高さ位置
を変更する高さ調整機構を設けたことを特徴とするもの
である。
【0020】また、請求項16の発明は、前記請求項1
又は2記載のベッド搬送装置において、エレベータのド
アを開閉操作するための操作スイッチを設けことを特徴
とするものである。
【0021】
【作用】上記請求項1によれば、操作部が押圧操作され
ているときのみ駆動部の駆動輪を駆動させるため、操作
者の押圧操作に応じてベッドを搬送させることができ、
操作経験の少ない操作者でも1人で容易に操作すること
ができる。
【0022】また、請求項2によれば、駆動部がベッド
に分離可能に連結されているため、ベッドを搬送させる
ときのみ駆動部をベッドに連結させるようにできるの
で、各ベッド毎に用意する必要がなく、駆動部を複数の
ベッドで共用することができると共に、ベッドを小回り
させる場合あるいは狭い場所にベッドを設置する場合に
は、駆動部をベッドから分離させることができる。
【0023】また、請求項3によれば、操作部に設けら
れた力センサの出力の大きさに応じて駆動部を駆動制御
するため、操作部を押圧する力加減に応じた力で駆動輪
を駆動させることができ、熟練を必要とせず、簡単に操
作することができる。また、請求項4によれば、操作部
に異なる方向の押圧力の大きさを検出する複数の力セン
サを設けて複数の力センサの各出力の大きさに応じて駆
動部を駆動制御するため、操作部を押圧する力と押圧方
向を変えることによりベッドの搬送速度及び搬送方向を
意のままに変えることができる。
【0024】また、請求項5によれば、操作部の前後に
前後方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサを
設けることにより、操作部に対する前後の押圧力に応じ
て駆動輪を前進又は後退させるように駆動制御させるこ
とができる。また、請求項6によれば、操作部の左右に
左右方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサを
設けることにより、操作部に対する左右の押圧力に応じ
て左右駆動輪を個別に駆動させて右折又は左折すること
ができる。
【0025】また、請求項7によれば、速度検出器によ
り検出されたベッドの速度に応じて駆動部が駆動制御さ
れるため、ベッドの搬送速度を必要以上に上げることを
抑制して安全にベッドを搬送させることができる。ま
た、請求項8によれば、駆動輪の回転速度を検出する回
転検出器より出力された回転検出信号に応じて駆動部を
駆動制御するため、ベッドの搬送速度を必要以上に上げ
ることを抑制して安全にベッドを搬送させることができ
る。
【0026】また、請求項9によれば、駆動輪が予め設
定された所定値以上の速度で駆動された場合、駆動部に
よる駆動輪の駆動を制限するため、誤ってベッドの搬送
速度が所定値以上になっても自動的に駆動輪の駆動が停
止されて安全性が確保される。
【0027】また、請求項10によれば、駆動輪の加速
度を検出する加速度検出手段により駆動輪が予め設定さ
れた所定値以上の加速度又は減速度で加速又は減速され
たことが検出された場合、駆動部による駆動輪の駆動を
制限するため、ベッドの急加速及び急減速を防止するこ
とができる。
【0028】また、請求項11によれば、駆動輪の駆動
開始が検出されてから予め設定された所定時間内のみ駆
動輪の駆動制御を行うため、電源スイッチを切るのを忘
れた状態で操作部が押圧されても駆動部が駆動されるこ
とを防止でき、ベッド搬送後の誤操作を防止できる。
【0029】また、請求項12によれば、駆動開始検出
手段により駆動輪の駆動開始が検出されてから予め設定
された所定時間が経過すると駆動部への電源供給を停止
させるため、ベッド搬送後に電源スイッチを切るのを忘
れた場合でも自動的に電源供給が停止されベッド搬送後
の誤操作を防止できる。
【0030】また、請求項13によれば、ベッドに連結
されたことを検出する連結検出手段を設けてベッドが連
結されたことを検出した場合に制御手段による制御を開
始することにより、ベッドから分離された状態で駆動部
が誤って駆動されることを防止することができる。
【0031】また、請求項14によれば、ベッドを上方
に押圧する押圧機構を設けることにより、駆動輪に荷重
がかかり、駆動輪の回転を確実に床面に伝達してベッド
を駆動することができる。また、請求項15によれば、
操作部の高さ位置を変更する高さ調整機構を設けたた
め、身長差がある操作者が操作する場合でも、各操作者
が操作しやすい位置に操作部の高さ位置を調整して操作
者の労力を軽減することができる。
【0032】また、請求項16によれば、エレベータの
ドアを開閉操作するための操作スイッチを設けたため、
1人の操作者がベッドの搬送を行いながらエレベータの
ドアを開閉操作も行うことができるので、ベッドがエレ
ベータのドアに挟まれるといった不都合を防止できる。
【0033】
【実施例】図1乃至図3に本発明のベッド搬送装置の第
1実施例を示す。尚、図1はベッド搬送装置1を有する
ベッド2の正面図、図2はベッド搬送装置1を有するベ
ッド2の側面図、図3はベッド2の側面に設けられた操
作レバーの断面図である。
【0034】ベッド搬送装置1は、ベッド2に一体に設
けられたものであり、看護婦あるいは介護人等の操作者
が押圧する力の大きさに応じて駆動力を発生させて操作
者の労力を軽減するための補助動力(「パワーアシス
ト」とも呼ばれている)として使用される装置である。
【0035】ベッド2は、鉄製のフレーム3を有する。
このフレーム3の四隅に設けられた各支柱3aの下端に
は、補強用の枠3bが接続固定され、枠3bの四隅の下
端には車輪4が設けられている。本実施例のベッド2で
は、4個の車輪4を有する構成であり、そのうち前輪4
a,4bは支柱3aに対して水平方向に回動可能に設け
られ、後輪4c,4dは支柱3aの下端に設けられたモ
ータ5a,5bにより駆動される。従って、本実施例で
は、後輪4c,4dが駆動輪として設けられているの
で、以下後輪4c,4dを「駆動輪」と呼ぶ。また、モ
ータ5a,5bには、減速機構を有するギヤドモータが
使用されている。
【0036】フレーム3には、ベッド搬送装置1の制御
装置6、バッテリ7、コードリール8を支持するための
サブブレーム3cが設けられている。制御装置6は、後
述するように操作者の押圧操作に応じてモータ5a,5
bの駆動を制御する制御手段を有する。バッテリ7はモ
ータ5a,5bを駆動する際の電源であり、モータ駆動
時以外のときはコードリール8を介して充電されるよう
になっている。
【0037】また、フレーム3上には、寝台9が固定さ
れており、寝台9の両側には脱落防止用のパイプ10が
設けられている。本実施例では、上記ベッド搬送装置1
の制御装置6、バッテリ7、コードリール8が寝台9の
下部に収納されるように構成されているため、ベッド2
の外側にベッド搬送装置1がはみ出さないように構成さ
れている。そのため、ベッド2の搬送させる際、例えば
狭い廊下を通過するときや、ベッド2を壁際に寄せた
り、あるいは狭い病室に設置する場合に有利である。
【0038】ベッド2の後部には、ベッド搬送装置1を
操作するための操作レバー(操作部)11が設けられて
いる。この操作レバー11は、上方から見るとコ字状に
形成されており、寝台9の側面に設けられた軸受部1
2,13により回動可能に支承されている。
【0039】操作レバー11は、一端が軸受部12,1
3に接続され、他端がベッド2の後方に延在する一対の
腕部11a,11bと、操作者がベッド2の後方から把
持しやすいように一対の腕部11a,11bの他端間で
横架された把持部11cとよりなる。一対の腕部11
a,11bは、前後方向の力により回動するように他端
側が下方に傾斜した「く」字状に曲げられており、把持
部11cが寝台9に設けられた軸受部12,13よりも
低位置となるように設けられている。従って、操作者が
ベッド2を搬送する際には、ベッド2の後方に立ち、操
作レバー11の把持部11cを把持して押圧すると操作
レバー11が下方向に回動し、把持部11cを引くと上
方向に回動する。
【0040】軸受部12,13は、図3に示されるよう
に、寝台9の側面に固定されたカバー14と、カバー1
4内で操作レバー11の一対の腕部11a,11bを上
下方向から付勢するコイルばね15,16とを有する。
コイルばね15,16は、カバー14の内壁に突出する
突起14a,14bと操作レバー11の腕部11a,1
1bの上下部分に突出する突起11d,11eに嵌合し
て係止されている。
【0041】そのため、操作レバー11は、軸受部1
2,13においてコイルばね15,16により上方と下
方から同一の付勢力により付勢されているので、非操作
時にはコイルばね15の付勢力とコイルばね16の付勢
力とが釣り合う中立位置に保持されている。そして、操
作者が操作レバー11の把持部11cを把持して前方に
押圧すると、操作レバー11が下方(A方向)に回動す
る。これにより、操作レバー11の腕部11a,11b
は下側のコイルばね16を圧縮する。
【0042】また、操作者が操作レバー11の把持部1
1cを後方に引くと、操作レバー11が上方(B方向)
に回動する。そして、操作レバー11の腕部11a,1
1bは上側のコイルばね15を圧縮する。図4は操作レ
バー11の回動角度θに対する反力fの変化を示すグラ
フである。このグラフでは、操作レバー11が前方に押
圧されることによりA方向に回動されたときに発生する
反力fを正とし、操作レバー11が後方に引っ張られた
B方向に回動されたときに発生する反力fを負として表
している。
【0043】従って、操作レバー11は、前後方向の押
圧操作により回動する際、上記コイルばね15,16の
ばね力に抗して回動されるため、操作者が強く押圧した
場合には回動量が大きくなり、操作者が弱く押圧した場
合には回動量が小さくなる。このように、操作レバー1
1の回動角度は、操作者の押圧力の大きさに応じた値と
なり、軸受部12,13に設けられた回動角度検出器1
7により検出されるようになっている。
【0044】図5は回動角度検出器17の構成図であ
る。本実施例では回動角度検出器17としてポテンショ
メータが採用されており、回動角度検出器17は、腕部
11a,11bの一端に取り付けられた回転子18と、
円弧状に配設され回転子18の端部が摺接する抵抗19
とよりなる。抵抗19の一端は一定の基準電圧が印加さ
れるVcc端子20に接続され、他端はGND端子21に
接続されている。
【0045】このように構成された回動角度検出器17
では、回転子18の回動位置が変化すると共に抵抗19
に対する摺接位置が変化してGND端子21と回転子1
8に接続された出力端子22との間の抵抗値が変化する
ように構成されている。そのため、操作者の前後方向の
操作による操作レバー11の回動角度に応じてGND端
子21と出力端子22との間の抵抗値が変化し、操作者
が前後方向に操作したときの押圧力の大きさ応じた検出
電圧が出力される。
【0046】図6は回動角度検出器17が出力する操作
レバー11の回動角度θに応じた検出電圧の変化を示し
たグラフである。このグラフより回動角度検出器17の
検出電圧は、回転子18の回動角度θ、すなわち前後方
向の操作により生ずる操作レバー11の回動角度に比例
していることが分かる。
【0047】次に、制御装置6が実行する処理につき図
7のフローチャートを参照して説明する。制御装置6
は、電源スイッチ(図示せず)がオンに操作されると、
図7に示す処理を実行してベッド搬送装置1のモータ5
a,5bの回転速度を制御する。
【0048】制御回路は、ステップS1(以下「ステッ
プ」を省略する)において、電源スイッチ(図示せず)
がオンに操作されると、ベッド搬送装置1の制御処理を
開始する。そして、S2ではマイコン内部定数の初期設
定や、マイコン周りのポート初期値等の初期設定を行
う。
【0049】次のS3では、制御周期(所定時間)Td
が経過した否かの判定を行う。尚、制御周期Tdの経過
判定には、本プログラムを割り込み処理で管理しても良
いし、タイマにより時間管理を用いても良い。このS3
において、制御周期Tdが経過した場合、S4に進み、
コードリール8から制御装置6に電力が供給されている
か否かを判定する。S4において、コードリール8から
電力が供給されている場合には、コードリール8のプラ
グがコンセント(AC100V)に接続されていること
を示しており、S5に移行してバッテリ7への充電を行
う。
【0050】また、S4において、コードリール8から
電力が供給されていない場合には、S6に進み、前周期
に演算されたモータ5a,5bへ供給される目標電流値
を出力してモータ5a,5bを駆動させる。次のS7で
は、回動角度検出器17から出力された電圧値をセンサ
信号として取り込む。
【0051】そして、S8に進み、回動角度検出器17
から出力されたセンサ信号のノイズ成分の除去や操作レ
バー11の中立位置からの角度偏差の算出やDC成分の
カットなどのフィルタ処理を行う。続いて、S9では、
モータ5a,5bへ供給する目標電流値を演算する。
【0052】その後、S10において、電源スイッチ
(図示せず)がオフに操作されたか否かを判定し、電源
スイッチがオンであるときは、再びS3に戻り、S3以
降の処理を繰り返す。しかし、S10において、電源ス
イッチがオフであるときは、このプログラム処理を終了
する。
【0053】図8は上記S9で実行する演算処理を説明
するための制御ブロック図である。ここで、上記S9の
演算処理について、図8を参照して説明する。上記S8
で演算された操作レバー11の回動角度θがS11から
S12へ転送されると、回動角度θはS12において推
定操作力fに変換される。この推定操作力fは、S13
にて制御ゲインでK倍されて目標アシスト力Tf に変換
される。そして、演算された目標アシスト力Tf は、S
14に転送されて目標モータ駆動電流Iに変換される。
【0054】このようにして、S9で演算された目標モ
ータ駆動電流Iが制御周期Td毎にモータ5a,5bに
供給される。そのため、モータ5a,5bは、操作レバ
ー11の回動角度θ、すなわち操作者の前後方向の押圧
力の大きさに応じた駆動電流Iにより回転してベッド2
の後輪4c,4dを駆動する。
【0055】例えば、操作者が操作レバー11の把持部
11cを前方に押圧すると、操作レバー11が下方(A
方向)に回動して軸受部12,13に設けれたコイルば
ね15,16の付勢力と釣り合う位置で停止する。この
とき、回動角度検出器17の検出値は正の値となり、こ
の検出値を基にして図8に示す演算処理を行う。この場
合、モータ5a,5bに出力された駆動電流Iは正の出
力となる。
【0056】これにより、ベッド2の後輪4c,4dが
正転方向に駆動されてベッド2が前進する。従って、操
作者は、操作レバー11の把持部11cを前方向に押圧
して操作レバー11をA方向に回動させることによりベ
ッド2を前進させることができ、1人の軽い力でベッド
2を搬送させることが可能になる。
【0057】また、操作者が搬送中のベッド2を停止さ
せようとする場合、操作レバー11の把持部11cを後
方に引っ張って操作レバー11をB方向に回動させる。
このときの操作レバー11の回動角度θが負の値とな
り、回動角度検出器17により検出される。
【0058】このように操作レバー11が引っ張られた
場合、上記S8にて操作レバー11の中立位置に対する
回動角度θの偏差を算出し、S9にてこの値に応じた目
標モータ駆動電流Iが算出されてモータ5a,5bに供
給される。この場合、目標モータ駆動電流Iは、負の値
となる。そのため、モータ5a,5bは、逆回転するこ
とになり、ベッド2の後輪4c,4dにブレーキがかか
る。これにより、ベッド2の後輪4c,4dが制動され
て後輪4c,4dの回転が遅くなってベッド2の速度が
減速される。さらに、操作レバー11の把持部11cが
後方に引っ張られた状態が継続されると、ベッド2は停
止する。
【0059】このように、ベッド2の速度を減速又はベ
ッド2を停止させる場合も、操作レバー11の回動角度
θに応じた負の電流がモータ5a,5bに供給されるた
め、操作レバー11の把持部11cを後方に引っ張る操
作力の大きさに応じた減速度で停止させることができる
ようになっている。
【0060】また、ベッド2が停止した状態で操作レバ
ー11の把持部11cを後方に引っ張られると、ベッド
2の後輪4c,4dが逆転方向に駆動されるため、ベッ
ド2を後退させることができる。従って、本実施例で
は、操作レバー11を前後方向に押圧操作して回動させ
るといった通常のベッドを搬送させる場合の操作と同じ
操作で、モータ5a,5bを正転又は逆転方向に駆動さ
せることができ、しかも操作レバー11に対する操作力
を加減することにより、そのときの押圧力の大きさに応
じた駆動力でベッド2を搬送させることができる。その
ため、操作に未熟な看護婦あるいは初めて操作する介護
人がベッド2を搬送させる場合でも、容易に操作するこ
とができ、しかもモータ5a,5bの駆動力によりアシ
ストされるので、力の弱い女性でも1人でベッド2を搬
送させることができる。
【0061】図9は上記第1実施例の変形例の側面図で
ある。この変形例では、左右の駆動輪4cと4dを夫々
個別に駆動させることできる構成となっている。この変
形例のベッド搬送装置では、操作レバー11の把持部1
1cが中間部分で分割されており、左側操作レバー11
Aと右側操作レバー11Bとよりなる。左側操作レバー
11Aは、左側の駆動輪4cを駆動するモータ5aを操
作するためのもので、右側操作レバー11Bは、右側の
駆動輪4dを駆動するモータ5bを操作するためのもの
である。
【0062】各操作レバー11A,11Bの回動角度
は、夫々寝台9の両側に設けられた軸受部12,13に
内蔵された回転角度検出器17により個別に検出され
る。そのため、各操作レバー11A,11Bが前後方向
に押圧操作されてA,B方向に回動すると、その回動角
度が回転角度検出器17により検出されて前述した制御
装置6に回動角度θが入力される。そして、制御装置6
は、モータ5a,5bを各操作レバー11A,11Bの
回動角度θに応じた電流で駆動制御し、左右の駆動輪4
c,4dを操作者の前後方向の押圧力に応じた回転速
度、回転トルクで駆動する。
【0063】従って、ベッド2を前進させる場合、ある
いはベッド2を後退中に停止させる場合には、両操作レ
バー11A,11Bを同時に前方向に押圧することによ
りA方向に回動させて、モータ5a,5bを正転方向に
駆動させる。これにより、左右の駆動輪4c,4dは夫
々正転方向に回転駆動され、ベッド2が前進する。
【0064】また、ベッド2を前進中に停止させる場
合、あるいはベッド2を後退させる場合には、両操作レ
バー11A,11Bを後方に引っ張ることによりB方向
に回動させて、モータ5a,5bを逆転方向に駆動させ
る。これにより、左右の駆動輪4c,4dは夫々逆転方
向に回転駆動され、ベッド2の前進が停止し又はベッド
2が後退する。
【0065】しかし、ベッド2を左折させる場合には、
左側操作レバー11Aを後方に引っ張ってB方向に回動
させると共に、右側操作レバー11Bを前方に押圧して
A方向に回動させる。これにより、左側の駆動輪4cが
逆転方向に駆動されると共に、右側の駆動輪4dが正転
方向に駆動されるため、ベッド2は左折することができ
る。
【0066】また、ベッド2を右折させる場合には、左
側操作レバー11Aを前方に押圧してA方向に回動させ
ると共に、右側操作レバー11Bを後方に引っ張ってB
方向に回動させる。これにより、左側の駆動輪4cが正
転方向に駆動されると共に、右側の駆動輪4dが逆転方
向に駆動されるため、ベッド2は右折することができ
る。
【0067】このように、操作レバー11A,11Bの
前後方向に押圧される操作方向の組み合わせにより、ベ
ッド2の搬送時の左折、右折操作が容易に行える。従っ
て、操作レバー11A,11Bを前後方向に押圧操作し
て回動させるといった通常のベッドを搬送させる場合の
操作と同じ操作で、モータ5a,5bを正転又は逆転方
向に駆動させることができ、ベッド2のみを搬送すると
きと同じ要領で操作することができるので、搬送操作に
慣れていない操作者でも容易に搬送操作を行うことがで
きる。
【0068】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図10は本発明の第2実施例としてベッド搬送装置
21をベッド22に連結させた状態を示す斜視図、図1
1はベッド搬送装置21をベッド22から外した状態を
示す斜視図、図12はベッド搬送装置21の側面及び内
部構成を示す側断面図である。
【0069】ベッド搬送装置21は、ベッド22と別体
のものであり、分離可能にベッド22に連結されるよう
に構成されている。ベッド22は、鉄パイプ製のフレー
ム223の下端に車輪24を有し、移動可能とされてい
る。ベッド搬送装置21を使用してベッド22を搬送す
る際には、ベッド搬送装置21はベッド22のフレーム
23に連結される。そして、ベッド22の搬送が終了す
ると、ベッド搬送装置21はフレーム23との連結が解
除されてベッド22から分離されて所定の場所に返却さ
れる。
【0070】上記ベッド搬送装置21は、両側に駆動輪
25a,25bを有する装置本体26と、装置本体26
の上部に設けられた操作部27と、装置本体26の背面
に設けられた連結器28とからなる。また、装置本体2
6の内部には、駆動輪25a,25bの回転を検出する
回転検出器29と、駆動輪25a,25bを駆動するモ
ータ30a,30bと、モータ30a,30bに電力を
供給するバッテリ31と、モータ30a,30bに供給
される電流を制御する制御装置32とが収納されてい
る。
【0071】上記回転検出器29としては、駆動輪25
a,25bと一体に回転する回転体の回転数を光学的に
非接触で検出するロータリエンコーダが使用されてお
り、モータ30a,30bには減速機構を有するギヤド
モータが使用されている。操作部27は、操作者が把持
する把持部33を有し、この把持部33には操作者が把
持した際の押圧力を検出するための力センサ34が左右
に埋設されている。一対の力センサ34は、例えば圧電
素子などからなり、操作者が把持する力の大きさに応じ
た信号を制御装置32に出力する。
【0072】連結器28は、操作部27に設けられた連
結スイッチ36が操作されると作動するソレノイド37
を有しており、ソレノイド37により駆動されたプラン
ジャ38がベッド22のフレーム23に設けられた連結
部23aに嵌合して装置本体26をフレーム23にロッ
クする。また、連結器28の支持部28aには、フレー
ム23に連結された際に作用する荷重を測定するための
荷重センサ39が設けられている。この荷重センサ39
は、歪ゲージを使用しており、連結器28の支持部28
aがベッド22の荷重を受けると、歪ゲージの抵抗値が
変化して荷重の大きさを検出することができるようにな
っている。
【0073】制御装置32は、力センサ34により検出
された操作者の押圧力の大きさ、及び回転検出器28に
より検出された駆動輪24の回転速度を求めて最適な駆
動力を演算する。また、バッテリ31は、ベッド搬送装
置21がベッド22から分離されてとき、プラグ付きコ
ード(図示せず)を介してAC100Vによって充電さ
れる。
【0074】次に制御装置32が実行する制御処理につ
き図13のフローチャートを参照して説明する。図13
のS21において、操作部27に設けられた電源スイッ
チ40がオンに操作されると、バッテリ31からの電力
が制御装置32及びモータ30a,30bに供給される
(S22,S23)。そして、操作部27の連結スイッ
チ36が操作されて連結器28のプランジャ38がベッ
ド22のフレーム23に設けられた連結部23aに嵌合
して連結されると、連結器28に作用するベッド22の
重量を荷重センサ39から読み込むと共に、システムの
初期化を行う(S24)。尚、連結器28がベッド22
のフレーム23に連結されていない場合には、荷重セン
サ39の検出荷重はゼロになる。
【0075】S25では、0.1秒毎のタイマ割り込み
によって以下の処理を実行する。まず、把持部33に設
けられた力センサ34によって検出された押圧力がゼロ
以下で、且つ回転検出器29により検出された駆動輪2
5a,25bの回転速度がゼロであるか否を判定する
(S26)。この条件が満足されたときは、タイマがス
タートする(S27)。
【0076】そして、S26の条件が60秒以上満たさ
れたか否かを判定する(S28)。しかし、S28にお
いて、上記S26の条件が60秒以上満たした場合、装
置が停止しているものと判断し、モータ30a,30b
への電力供給を停止させてバッテリ31の放電を防ぐ
(S29)。また、S26の条件が60秒以上満されな
かった場合には、ベッド搬送作業が開始されたものと判
断し、S30以下の処理を実行する。
【0077】次のS30では、把持部33に設けられた
力センサ34によって検出された力量を読み込んで操作
者が把持部33を把持したときの押圧力を検知する。こ
のとき、操作者が把持部33を押圧することにより、モ
ータ30a,30bが駆動輪25a,25bを回転駆動
する。これにより、ベッド22は操作者の押圧操作と共
に移動しはじめる。
【0078】そして、S31では、回転検出器29によ
り検出されたベッド22の搬送速度が3Km/h以上に達し
たか否かを判定する。このS31において、ベッド22
の搬送速度が3Km/h以下になった場合には、S32以降
の処理を実行する。
【0079】ベッド22の搬送速度が3Km/h以下である
ときは、S32に移行してモータ30a,30bの電源
がオフになっているか否かを判定する。これは、前述し
たメインの電源スイッチがオンになっている状態で60
秒以上停止状態であるときには電源がオフに切り換わる
ようになっているからである。
【0080】S32において、電源がオフの場合には、
S33でモータ30a,30bの電源をオンにする。ま
た、ベッド22の搬送速度が3Km/h以下であり、且つ電
源がオンである場合には、駆動輪25a,25bの加速
度から駆動トルクを演算し(S34)、モータ30a,
30bの駆動力が増大するようにモータ30a,30b
への供給電力を制御する(S35)。
【0081】従って、ベッド22が重いため操作者が押
しただけでは、搬送速度が上がらないような場合には、
モータ30a,30bの駆動力(アシスト力)が増大さ
れてベッド22の搬送速度を目標搬送速度3Km/hまで増
速することができる。そのため、搬送操作を行う際、操
作者の力が足りない場合のみ、モータ30a,30bの
駆動力が増大されてベッド22を駆動するようになって
いる。
【0082】例えば患者が重い場合又はスロープを登る
場合等、1人でベッド22を搬送する場合にモータ30
a,30bが駆動制御されて駆動輪25a,25bの駆
動トルクを増大させることができるので、操作者の労力
が軽減され、1人でも容易にベッド22を搬送すること
ができる。
【0083】また、上記S31において、ベッド22の
搬送速度が3Km/h以上になった場合には、S36に移行
してモータ30a,30bの駆動力制御を停止する。従
って、ベッド22の搬送速度が3Km/h以上になると、モ
ータ30a,30bの駆動力によるパワーアシストがな
くなり、操作者が押圧する力によってベッド22を搬送
させるようになる。そのため、モータ30a,30bの
駆動力により搬送速度が高くなり過ぎることを防止し、
搬送時の安全性が確保されている。
【0084】尚、上記実施例では、回転から駆動トルク
を演算したが、これに限らず、例えば駆動輪25a,2
5bの軸に力センサを設けて、駆動輪25の駆動力を検
出するようにしても良い。次に、本発明の第3実施例に
ついて説明する。
【0085】図14は本発明の第3実施例としてベッド
搬送装置41の外観図、図15はベッド搬送装置41の
操作部を拡大して示す図である。尚、第3実施例におい
て、上記第2実施例の装置と同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。ベッド搬送装置41は、上記
第2実施例と同様な構成であるが、装置本体26の底部
には両側に設けられた左右の駆動輪25a,25bを個
別に駆動するモータ30a,30bが配設されている。
【0086】また、装置本体26の背面にはベッド22
に連結される一対に連結器42,43が設けられてい
る。上部に設けられた上側連結器42は、ベッド22の
フレーム23に嵌合するための凹部42aを有し、下部
に設けられた下側連結器43は、ベッド22のフレーム
23を上方に押圧するための凹部43aを有する。
【0087】上側連結器42には、電磁石が内蔵されて
おり、操作部27の連結スイッチ36が操作されると、
電磁石が通電されてベッド22のフレーム23に連結さ
れる。この電磁石は下側連結器43がフレーム23を持
ち上げた後、連結スイッチ36が操作されると通電され
てフレーム23を電磁的に吸着するものである。
【0088】尚、フレーム23との連結を解除する場合
には、連結スイッチ36が再度操作されると上側連結器
42の電磁石への通電が停止されてベッド搬送装置41
をフレーム23から分離させることができる。また、上
側連結器42を電磁石により連結する代わりにボルト、
ナット等を使用して機械的に連結するようにしても良
い。
【0089】また、操作部27は装置本体26に対して
分離可能に取り付けられ、背面と左右側面に装置本体2
6に連結するための連結部27a,27b,27cが設
けられている。この連結部27a,27b,27cは、
永久磁石(図示せず)が埋設されており、この永久磁石
の磁力により装置本体26の前面又は側面等に連結され
る。また、各連結部27a,27b,27cには、マイ
クロスイッチ27d,27e,27fが設けられてい
る。そのため、装置本体26に当接したマイクロスイッ
チ27d,27e,27fがオンになり、連結部27
a,27b,27cのうちいずれかが連結されたことが
分かる。尚、連結部27a,27b,27cを永久磁石
により連結する代わりにボルト、ナット等を使用して機
械的に連結するようにしても良い。
【0090】このように、操作部27は装置本体26に
分離可能に連結されるため、操作部27には送信部44
を有し、装置本体26に設けられた制御装置32には送
信部44から送信された信号を受信する受信部45が接
続されている。そして、把持部33の前後面には、操作
者が操作する際の押圧力を検出するための力センサ46
a,46b,47a,47bが配設されている。尚、操
作部27が装置本体26に対して同じ向きに取り付けら
れた場合には、左側の力センサ46a,46bは左側の
駆動輪25aを操作するためのものであり、右側の力セ
ンサ47a,47bは右側の駆動輪25bを操作するた
めのものである。しかし、操作部27が装置本体26に
対して逆の向きに取り付けられた場合には、左側の力セ
ンサ46a,46bは右側の駆動輪25bを操作し、右
側の力センサ47a,47bは左側の駆動輪25aを操
作するように切り替わる。
【0091】本実施例では、操作部27の連結部27
a,27b,27cを装置本体26に連結することがで
きるように構成されているため、図16に示されるよう
に各取付位置に操作部27を取り付けることができる。
図16(A)は、図14に示されるように操作部27が
装置本体26(図中ハッチングで示す)の前面に連結さ
れた取付位置Aを示している。
【0092】この取付位置Aの場合、装置本体26と操
作部27とが一体的に連結されているので、左側の力セ
ンサ46a,46b及び右側の力センサ47a,47b
の出力差が正であるときは左右の駆動輪25a,25b
を正転方向に回転駆動させる。
【0093】図16(B)は操作部27がベッド22の
後部に後ろ向きに連結された取付位置Bを示し、図16
(C)は操作部27がベッド22の左側面に後ろ向きに
連結された取付位置Cを示し、図16(D)は操作部2
7がベッド22の左側面に前向きに連結された取付位置
Dを示している。また、図16(E)は操作部27がベ
ッド22の右側面に前向きに連結された取付位置Eを示
し、図16(F)は操作部27がベッド22の右側面に
後ろ向きに連結された取付位置Fを示している。
【0094】上記取付位置D,Eの場合、操作部27が
前向きに取り付けられているので、上記取付位置Aの場
合と同じ駆動方法がとられる。しかし、取付位置B,
C,Dの場合、操作部27が後ろ向きに取り付けられて
いるので、左側の力センサ46a,46b及び右側の力
センサ47a,47bの出力差が正であるときは駆動輪
25a,25bを逆転方向に回転駆動させる。
【0095】さらに、図16(G)は操作部27がベッ
ド22の左側面に横向きに連結された取付位置Gを示
し、図16(H)は操作部27がベッド22の右側面に
横向きに連結された取付位置Hを示している。しかしな
がら、取付位置G,Hの場合、駆動輪25a,25bの
駆動方向が対応できないので、取付位置エラーとなる。
【0096】尚、図16(B)(C)(F)に示すよう
に操作部27の取付方向が装置本体26と逆の向きとな
る場合には、駆動輪25a,25bの左右位置が逆にな
って駆動輪25aが右側となり駆動輪25bが左側とな
るため、操作部27の取付方向を検出する取付方向検出
センサ(図示せず)を設けて、制御装置32が力センサ
46a,46b,47a,47bと駆動輪25a,25
bとの組み合わせを自動的に切替えるようにする。ある
いは操作部27に設けられた駆動方向切替スイッチ(図
示せず)を操作することにより、制御装置32は、左側
の力センサ46a,46bからの信号により右側の駆動
輪25bを駆動制御し、右側の力センサ47a,47b
からの信号により左側の駆動輪25bを駆動制御するよ
うにしても良い。
【0097】このように、操作部27の取付位置及び向
きを自由に変えることにより、その場で最も操作しやす
い位置を選択し、そのときの最適位置に操作部27を取
り付けてベッド22を搬送させることができる。また、
操作部27には、装置本体26及びベッド22との相対
位置を表示するための表示パネル48が設けられてい
る。この表示パネル48は、液晶ディスプレイ装置より
なり、図16に示されるような各取付位置A〜Hを表す
図を表示して操作者に操作部27の取付位置を知らせ
る。
【0098】また、操作部27には、正確に取り付けら
れていない場合に警報音(アラーム)を発する警報器4
9が設けられている。次に、制御装置32が実行する制
御処理につき図17のフローチャートを参照して説明す
る。
【0099】制御装置32は操作部27に設けられた電
源スイッチ40がオンに操作されると、図17,図18
の処理を実行する。図17のS41において、0.1秒
毎のタイマ割り込みの起動を行う。次のS42では、バ
ッテリ31の充電量のチェックを行う。このS42にお
いて、バッテリ31の充電残量が十分であるときは、S
43に進み、バッテリ31の充電残量が所定値以下で足
りない場合にはS69に移行してバッテリ充電不足の警
報を発する。
【0100】S43では、操作部27の連結スイッチ3
6が操作されているか否かを判定する。そして、連結ス
イッチ36が操作されるとオン状態に保持され、S44
に進み、連結スイッチ36が操作されていないときはS
67に移行して下側連結器43を下げた後、S68で上
側連結器42及び下側連結器43の電磁石への通電をオ
フにして上側連結器42及び下側連結器43の連結を解
除する。
【0101】また、S43において、操作部27の連結
スイッチ36がオンに操作された場合には、S44で装
置本体26の上側連結器42,下側連結器43と操作部
27の各連結部27a,27b,27cの連結状態を確
認する。そして、各連結器が連結されている場合には、
S45に進み、各連結器が連結されていない場合には、
S63に移行する。
【0102】S45では、装置本体26と操作部27と
の相対位置関係を確認する。もし、装置本体26と操作
部27との相対位置関係が正方向であるときには駆動輪
25a,25bの駆動方向を正転にセットし、装置本体
26と操作部27との相対位置関係が逆方向(図16
(B)(C)(F)に示すように操作部27が装置本体
26と逆向きの場合)であれば駆動輪25a,25bの
駆動方向を逆転にセットする。
【0103】次のS46では、装置本体26と操作部2
7との相対位置関係に矛盾があるか否かをチェックす
る。S46において、操作部27が前述した取付位置
G,Hに取り付けられた場合、あるいは操作部27の取
付位置に矛盾がある場合にはエラーをセットする。従っ
て、位置関係に矛盾がなければ図18のS47に進み、
位置関係に矛盾があれば制御を停止して修理を行うよう
に表示パネル48に表示し(S61)、操作部27の取
付位置がエラーとなる(S62)。
【0104】また、上記S44において、装置本体26
及び操作部27の各連結器が連結されていない場合に
は、S63に移行して停止処理を行う。そして、操作部
27の警報器49又は警告灯(図示せず)を点灯させて
操作部27が連結されていないことを操作者に知らせ
る。
【0105】その後、下側連結器43を持ち上げ(S6
5)、上側連結器42及び下側連結器43の電磁石に通
電して電磁力により上側連結器42及び上側連結器42
をベッド22のフレーム23に連結させると共に操作部
27の各連結部27a,27b,27cの電磁石に通電
して連結させる(S66)。
【0106】従って、連結スイッチ36がオンに操作さ
れた当初は、上記S65,S66の連結動作処理を実行
して装置本体26及び操作部27の各連結器を連結動作
させる。そして、2回目以降のタイマ割り込みの際には
S44において各連結器が外れていないかどうかをチェ
ックすることになる。この2回目以降の処理を行う際、
各連結器の連結状態が保持されている場合には、上記S
63〜S66の処理を行わずにS45,S46及び図1
8に示す処理を実行する。しかし、ベッド搬送途中で段
差を通過する際の振動等により装置本体26又は操作部
27の連結器が外れた場合には、上記S65,S66の
連結動作処理を実行して装置本体26及び操作部27の
各連結器を再度連結動作させる。
【0107】図18に示すS47〜S53では、右側の
駆動輪25bを駆動制御するための処理である。S47
では、操作部27が装置本体26から分離されて図16
(A)〜(F)に示すように各取付位置によって操作部
27の取付方向が装置本体26と逆の向きとなる場合が
あり、その場合駆動輪25a,25bの左右位置が逆に
なって駆動輪25aが右側となり駆動輪25bが左側と
なるため、装置本体26と操作部27との相対位置関係
の正転、逆転のチェックを行う。もし、S47におい
て、正転ならば右側の力センサ47a,47bの出力差
を読み込む(S48)。
【0108】しかし、S47において、逆転ならば左側
の力センサ46a,46bの出力差を読み込んだ後(S
49)、センサ出力値の正負を反転させる(S50)。
これは、前述したように操作部27の取付方向が装置本
体26と逆の向きとなる場合には、駆動輪25a,25
bの回転駆動方向が逆方向になると共に、駆動輪25
a,25bの左右位置が逆になって駆動輪25bが左側
となるため、力センサ46a,46b,47a,47b
と駆動輪25a,25bとの組み合わせを切替える必要
があるからである。
【0109】次のS51では、駆動輪25bの速度、加
速度を読み込む。そして、S52では、上記S47〜S
51で得られた結果に基づいて右側の駆動輪25bに与
える駆動力を演算する。その後、S53に進み、演算し
た駆動力に応じた電力を右側駆動用のモータ30bに供
給する。尚、上記S51において、駆動力を演算する際
には、予め最大速度、最大加速度が設定されており、こ
れ以上の速度、加速度が生じないようにリミッタ機能が
働くようになっている。
【0110】また、これ以降で処理されるS54〜S6
0では、左側の駆動輪25aについて上記S47〜S5
3と同様な処理を実行する。すなわち、S54では、左
側の駆動輪25aを駆動するため、装置本体26と操作
部27との相対位置関係の正転、逆転のチェックを行
う。もし、S54において、正転ならば左側の力センサ
46a,46bの出力差を読み込む(S55)。
【0111】しかし、S54において、逆転ならば右側
の力センサ47a,47bの検出値を読み込み(S5
6)、正負を反転させる(S57)。これは、前述した
ように操作部27の取付方向が装置本体26と逆の向き
となる場合には、駆動輪25a,25bの回転駆動方向
が逆方向になると共に、駆動輪25a,25bの左右位
置が逆になって駆動輪25aが右側となるからである。
【0112】次のS58では、駆動輪25aの速度、加
速度を読み込む。そして、S59では、上記S54〜S
58で得られた結果に基づいて左側の駆動輪25aに与
える駆動力を演算する。その後、S60に進み、演算し
た駆動力に応じた電力を左側駆動用のモータ30aに供
給する。
【0113】また、操作部27の取付方向が装置本体2
6と逆の向きとなる場合には、操作部27に設けられた
駆動方向切替スイッチが操作されて、左側の力センサ4
6a,46bからの信号により右側の駆動輪25bを駆
動制御し、右側の力センサ47a,47bからの信号に
より左側の駆動輪25bを駆動制御するようにしても良
い。
【0114】従って、力センサ46a,46bの押圧方
向を選択することにより左側の駆動輪25aを正転又は
逆転方向に駆動することができ、力センサ47a,47
bの押圧方向を選択することにより右側の駆動輪25b
を正転又は逆転方向に駆動することができる。そのた
め、ベッド22を右折させる場合には、左側の駆動輪2
5aを正転させると共に右側の駆動輪25bを停止させ
るように操作し、ベッド22を左折させる場合には、右
側の駆動輪25bを正転させると共に左側の駆動輪25
aを停止させるように操作すれば良い。
【0115】そのため、力センサ46a,46b及び力
センサ47a,47bを選択的に押圧操作することによ
り前進、後退、左折、右折等の操作を簡単に行うことが
できる。このように、把持部33に設けられた力センサ
46a,46b及び力センサ47a,47bが押圧操作
されることにより左右の駆動輪25a,25bを個別に
駆動することができるので、操作に慣れていない操作者
であっても容易に操作することができ、安全にベッド2
2を搬送することができる。
【0116】図19及び図20に第3実施例の変形例を
示す。図19はベッド搬送装置51がベッド22に取り
付けられた状態を示す正面図、図20はベッド搬送装置
51がベッド22に取り付けられた状態を示す底面図で
ある。操作部27はベッド22の長手方向の一端に連結
され、ベッド搬送装置51の装置本体52はベッド22
の長手方向の他端側に連結されている。この装置本体5
2は、ベッド22の他端に当接する垂直部52aと、ベ
ッド22の下側に潜り込むように水平方向に延在する水
平部52bとを有する。
【0117】そして、水平部52bには、ベッド22の
中央部に駆動輪25a,25bが位置するように取り付
けられており、駆動輪25a,25bは水平部52bの
下面に回転自在に設けられた回転部53に支持されてい
る。また、垂直部52aの下端には装置本体52がベッ
ド22から分離された場合に車輪として使用される小径
な補助輪54が設けられている。
【0118】装置本体52は、垂直部52a及び水平部
52bの夫々に上記実施例と同様な連結器(図示せず)
が設けられている。装置本体52の垂直部52a及び水
平部52bがベッド22に連結されると、補助輪54は
駆動輪25a,25bより小径であるため、床面より離
間した状態となる。
【0119】駆動輪25a,25bは前述したように操
作部27の把持部33に設けられた力センサ46a,4
6b及び力センサ47a,47bが押圧操作されること
により回転駆動される。さらに、回転部53が回転する
ことにより駆動輪25a,25bの駆動方向(アシスト
方向)を変えることができるので、ベッド22の進行方
向をスムーズに変えることができ、特に狭い場所での右
折、左折や方向転換が容易に行える。
【0120】本実施例では、操作部27の取付位置が装
置本体52と逆側になるため、図16(B)(C)
(F)に示す場合と同様に、駆動輪25a,25bの左
右位置が逆になって駆動輪25aが右側となり駆動輪2
5bが左側となるため、左側の力センサ46a,46b
からの信号により右側の駆動輪25bを駆動制御し、右
側の力センサ47a,47bからの信号により左側の駆
動輪25bを駆動制御する。
【0121】また、図16(G)(H)のように、操作
部27がベッド22の左側面又は右側面に横向きに連結
された取付位置G、取付位置Hに取り付けられた場合に
は、駆動輪25a,25bを支持する回転部53が90
度回動してベッド22を横方向に移動させることが可能
となり、狭い病室でベッド22を壁側に寄せるといった
操作が簡単に行える。
【0122】尚、上記実施例では、1台の操作部27の
取付位置を変更する構成を一例として説明したが、例え
ば1台のベッド22に対して2台の操作部27を取り付
けるようにしてその場で使用しやすい方の操作部27を
使い分けるようにしても良いのは勿論である。
【0123】図21は第3実施例の別の変形例を説明す
るための構成図である。この変形例では、駆動輪25を
駆動する駆動軸55に力センサ56が設けられている。
モータ30の駆動力は、減速機57により減速されて駆
動軸55に伝達される。力センサ56は駆動軸55に作
用する捩れの大きさを検出するセンサであり、例えば歪
ゲージを駆動軸55の外周に貼着して駆動軸55に作用
した捩れ方向の応力を検出するようになっている。
【0124】操作者が操作部27の把持部33を把持し
て前方に押圧すると、駆動輪25が転がり始め、その際
駆動軸55に捩じり方向の応力が発生する。そして、力
センサ56は、操作者の押圧操作力に応じて駆動軸55
の捩れを検出し、その検出信号を制御装置32に出力す
る。
【0125】また、モータ30の駆動力が駆動軸55に
伝達されて駆動輪25が駆動されると、駆動軸55の一
端に操作者の押圧力が付与され、駆動軸55の他端にモ
ータ30の駆動力が伝達されるため、力センサ56は操
作者の押圧操作力とモータ30の駆動力との差により生
じる捩れを検出する。このように、力センサ56により
駆動軸55の捩れが検出されるときは、制御装置32は
操作者の押圧操作力が作用しているので、モータ30の
回転がさらに増速されるようにモータ30のアシスト力
を制御する。しかし、操作者の押圧操作力が緩和されて
駆動軸55の捩れが減少すると、モータ30の駆動を停
止してアシスト力を減少させる。
【0126】尚、ベッド搬送装置の全体構成は、前述し
た図14、図15と同じであるため、その説明を省略す
る。制御装置32は、S71で操作部27に設けられた
電源スイッチ40がオンに操作されると、図22に示す
フローチャートの処理を開始する。次のS72では、ベ
ッド搬送装置の各種データを初期化する。
【0127】次に、電源スイッチ40がオフに操作され
るまで、以下の制御処理を行う(S73)。先ず、S7
4で装置本体26がベッド22に正しく取り付けられて
いるか否をチェックする。S74において、装置本体2
6の連結器42,43が正しく連結されていない場合に
は、S80に進み、警報機49より警報を発すると共
に、表示パネル48に連結不良を表示する。
【0128】また、S74において、装置本体26の連
結器42,43が正しく連結されているときは、S75
に移行して駆動軸55に作用する応力を検出する力セン
サ56から検出値を読み込む。続いて、力センサ56に
より検出された検出値に基づいてモータ30が与えた駆
動力を加算して操作者が駆動輪25に与える力を演算す
る(S76)。但し、操作者が操作部27を押圧し始め
たときは、まだモータ30が起動されていないので、モ
ータ30の駆動力はゼロである。そのため、操作部27
が操作者により押圧されたときは、駆動輪25がその押
圧力により動くため、駆動軸55には操作者の押圧力の
みが作用することになる。
【0129】次のS77では、操作者の押圧力の大きさ
に応じてモータ30に供給する電力を演算する。そし
て、この演算結果により得られた電力をモータ30に供
給して駆動輪25を駆動する(S78)。続いて、次回
の演算のためモータ30に供給した電力を記憶する(S
79)。
【0130】このようにしてモータ30が起動されてそ
の駆動力が駆動軸55を介して駆動輪25に伝達される
と、駆動軸55の一端に操作者の押圧力が付与され、駆
動軸55の他端にモータ30の駆動力が伝達されるた
め、駆動軸55の捩れが減少する。
【0131】その後、さらに操作者の押圧力が増大する
と、駆動軸55の捩れが増大し、これが力センサ56に
より検出されるため、モータ30の駆動力がさらに増大
するように制御が行われる。また、操作者の押圧力が減
少した場合には、駆動軸55の捩れも減少するため、モ
ータ30の駆動制御が停止されてそれ以上の加速が防止
される。
【0132】また、操作者が操作部27を引き戻そうと
した場合には、駆動軸55に逆方向の捩れが生じるた
め、力センサ56は駆動軸55に負の操作力が付与され
たことを検出する。そのため、制御装置32は上記処理
を行って操作者が引く力に応じた駆動力でモータ30を
逆回転させる。これにより、駆動軸55が逆方向に駆動
され、ベッド22の搬送速度を減速することができる。
【0133】このように、駆動軸55に作用する応力を
力センサ56により検出してモータ30の駆動力(アシ
スト力)が最適値となるように制御することができるの
で、操作者は操作部27の把持部33を前に押圧するこ
とによりベッド22を前進させると共に前進方向のアシ
スト力を得ることができ、操作部27の把持部33を手
前に引くことによりベッド22の速度を減速させると共
に前進方向のアシスト力を得て停止させることができ
る。従って、操作者は、把持部33を押圧又は引くだけ
の簡単な操作を行うことで、その操作力の大きさに応じ
た速度でベッド22を搬送させることができる。
【0134】尚、本変形例では、駆動軸55に力センサ
56を設けたが、これに限らず、モータ30の駆動力を
駆動輪25に伝達する伝達系路の途中であれば他の場所
に力センサ56を設けるようにしても良い。また、力セ
ンサ56の代わりに加速度センサあるいは速度センサを
設けて操作者の押圧操作力の大きさにより生じたベッド
22の加速度あるいは速度を検出し、この検出値に基づ
いてモータ30の駆動力を制御するようにしても良い。
【0135】図23(A)(B)に第3実施例の別の変
形例のフローチャートを示す。この変形例の制御装置3
2では、ベッド搬送時の加速度、減速度、速度が予め設
定された基準値を越えないようにスムーズに搬送できる
ようにすると共に、基準値を越える急激な搬送操作を行
うとモータ30の駆動を制限するリミッタ機能を有して
いる。
【0136】制御装置32は、電源スイッチ40がオン
に操作されると、S81で搬送開始、搬送終了時の加速
度、減速度を監視する。例えば、S81において、加速
度又は減速度が±1m/s2 以上であるときは、S82
に進み、加速度又は減速度が±1m/s2 以上とならな
いように駆動輪25を駆動するモータ30を駆動制御す
る。
【0137】また、加速度又は減速度が±1m/s2
満であるときは、S83のアシスト制御を行う。このア
シスト制御は、操作者の搬送作業をアシストする制御で
あり、S84で最大速度を8km/hと設定した場合、
搬送速度が8km/h以下となるようにモータ30の駆
動制御を行う。即ち、S84において、搬送速度が8k
m/h以下である場合、S85でモータ30の駆動制御
を行ってモータ30の駆動力を駆動輪25に伝達する。
【0138】しかし、S84において、搬送速度が8k
m/hを越えた場合、S86に移行してアシスト制御を
中止する。そのため、搬送速度が8km/h以上になる
と、モータ30の駆動力によるアシストなしに操作者の
押圧力のみによりベッド22を搬送することになる。そ
して、S87で、操作者に対して警報器49より警報音
(アラーム)を発するとともに、表示パネル8に速度超
過であることを表示してベッド搬送速度を減速するよう
に促す。
【0139】このように、ベッド搬送時の加速度及び減
速度を監視し、所定以内の加速度又は減速度であるとき
は、モータ30の駆動力のアシストが必要であるのでア
シスト制御を実行する。ところが、既に加速度及び減速
度が所定値(±1m/s2 )以上であるときは十分な加
速度及び減速度が得られているため、それ以上急激な加
速度、減速度とならないようにモータ30を制御してベ
ッド搬送時の急加速、急減速を防止している。
【0140】また、アシスト制御時でも搬送速度が予め
設定された最大速度8km/hを越えないようにモータ
30を制御しているので、搬送速度を抑制して安全にベ
ッド22を搬送することができる。尚、加速度、減速
度、最大速度の各設定値は任意の値に設定することがで
きる。
【0141】また、緊急時には、患者を一刻も早く搬送
しなければならない場合には、上記のような加速度、減
速度、最大速度のリミッタ機能を解除する場合にも対応
できるように、操作部27にはリミッタ解除スイッチ
(図示せず)が設けられている。
【0142】図24乃至図26に本発明の第4実施例を
示す。尚、図24はベッド22から分離された状態のベ
ッド搬送装置61の斜視図、図25はベッド搬送装置6
1がベッド22に連結された状態の斜視図、図26はベ
ッド搬送装置61の内部構成を示す縦断面図である。
【0143】ベッド搬送装置61は、装置本体62の前
面に電源スイッチ63、バッテリ残量計64、充電用コ
ード65、連結スイッチ66、車輪上昇スイッチ67、
車輪下降スイッチ68等が配設されている。また、装置
本体62の上部には、操作者が操作する操作レバー69
が回動可能に設けられている。この操作レバー69は、
上方から見るとコ字状に形成されており、装置本体62
の両側に設けられた軸受部70,71により回動可能に
支承されている。
【0144】操作レバー66の回動角度は、操作者の押
圧力の大きさに応じた角度となり、軸受部70,71に
設けられた回動角度検出器(図5参照)により検出され
るようになっている。また、装置本体62の両側下部に
は、駆動輪25a,25bが回転自在に支持されてお
り、装置本体62の背面にはベッド22のフレーム23
に連結される一対の連結器72が設けられている。この
連結器72は、フレーム23の支柱23aを挟持するよ
うに構成されている。
【0145】従って、ベッド搬送装置61は、連結スイ
ッチ66が操作されて装置本体62に設けられた連結器
72がフレーム23の支柱23aに連結されることによ
り、ベッド22と一体化されてベッド22を搬送するこ
とが可能になる。尚、ベッド搬送装置61の取付位置
は、図25に示されるようにベッド22の後部に取り付
けても良いし、あるいはベッド22の前部に取り付けて
も良い。
【0146】ここで、装置本体62の内部構成について
説明する。装置本体62の内部には、両端に駆動輪25
a,25bが取り付けられた駆動軸73a,73bと、
駆動軸73a,73bを回転駆動する駆動機構74,7
5、駆動機構74,75に電力を供給するバッテリ31
と、駆動機構74,75を操作者の押圧操作力に応じて
制御する制御装置32と、駆動軸73a,73bと共に
駆動輪25a,25bを昇降させる昇降機構77とが設
けられている。
【0147】駆動機構74,75は、左右の駆動輪25
a,25bを個別に駆動するモータ30a,30bと、
モータ30a,30bの軸に嵌合する小径プーリ79
a,79bと、駆動軸73a,73bに嵌合する大径プ
ーリ80a,80bと、小径プーリ79a,79b及び
大径プーリ80a,80bに巻き掛けされたベルト81
a,81bとからなる。従って、モータ78a,78b
の回転駆動力は、小径プーリ79a,79b、ベルト8
1a,81b、大径プーリ80a,80bにより減速さ
れて駆動軸73a,73bに伝達されるようになってい
る。
【0148】また、駆動軸73a,73bは、中間部分
に設けられた軸受82により軸承されており、且つモー
タ30a,30bはブラケット83を介して軸受82の
上方に支持されている。そのため、モータ30a,30
b及び軸受82は、駆動軸73a,73bと共に昇降移
動できるように設けられている。
【0149】図27に昇降機構77の概略構成を示す。
また、昇降機構77は、左右に配設された空気圧シリン
ダ84,85と、空気圧シリンダ84,85に接続され
た四方弁86と、四方弁86に圧縮空気を供給する小型
コンプレッサ87とからなる。空気圧シリンダ84,8
5は、上端が装置本体62の内壁より突出する軸88に
連結されたシリンダ本体84a,85aと、シリンダ本
体84a,85a内に摺動自在に挿入されたピストン8
4b,85bと、ピストン84b,85bと一体に設け
られたピストンロッド84c,85cとから構成されて
おり、ピストンロッド84c,85cの下端には駆動軸
73a,73bが挿通されている。
【0150】四方弁86は、シリンダ本体84a,85
aの上室84d,85dに連通されたポートaと、シリ
ンダ本体84a,85aの下室84e,85eに連通さ
れたポートbと、大気開放とされたポートcと、小型コ
ンプレッサ87に連通されたポートdとを有する。四方
弁86は、制御装置32からの制御信号により駆動され
る電磁アクチュエータを有する構成であり、制御装置3
2は上昇スイッチ67がオンに操作された場合、昇降機
構77を上昇動作させ、下降スイッチ68がオンに操作
された場合、昇降機構77を下降動作させる。
【0151】尚、装置本体62の両側下部には、駆動軸
73a,73bが挿通され、且つ駆動軸73a,73b
の昇降動作を許容するための開口62a,62bが設け
られている。ここで、上記構成になるベッド搬送装置6
1の連結作業について説明する。
【0152】ベッド22にベッド搬送装置61を連結さ
せる場合、まず、装置本体62の背面側に設けられた連
結器72をベッド22のフレーム23の支柱23aにあ
てがった状態で連結スイッチ66を操作する。これによ
り、連結器72が支柱23aを挟持するように動作して
ベッド22のフレーム23に装置本体62を連結する。
これで、ベッド搬送装置61はベッド22と一体化され
てベッド22を搬送可能な状態となる。
【0153】しかし、上記のようにしてベッド搬送装置
61をベッド22に連結しても駆動輪25a,25bが
床面に十分接しておらず、モータ30a,30bの回転
駆動力が駆動輪25a,25bに伝達されても駆動輪2
5a,25bがスリップしてしまうことがある。このよ
うに、駆動輪25a,25bに荷重がかかっていない状
態では、駆動輪25a,25bと床面との間でトラクシ
ョンがロスしてしまうことになり、モータ30a,30
bの回転駆動力がアシスト力として発揮することができ
なくおそれがある。
【0154】そこで、操作者が上昇スイッチ67をオン
に操作すると、制御装置32からの制御信号により小型
コンプレッサ87が起動されると共に、四方弁86がa
ポートとdポートとを連通し、且つbポートとcポート
とを連通する状態となる。そのため、小型コンプレッサ
87により圧縮された圧縮空気は、四方弁86を介して
シリンダ本体84a,85aの上室84d,85dに導
入される。また、シリンダ本体84a,85aの下室8
4e,85eが四方弁86を介して大気開放状態とな
る。
【0155】このように、シリンダ本体84a,85a
の上室84d,85d内の圧力が上昇することにより、
ピストン84b,85b及びピストンロッド84c,8
5cが下方に摺動する。そのため、駆動軸73a,73
bが駆動輪25a,25bと共に下方に移動して駆動輪
25a,25bを床面に押圧する。
【0156】その際、ベッド22は連結器72により装
置本体62と連結されているため、空気圧シリンダ8
4,85の伸長動作により上方に持ち上げられる。これ
と共に、駆動輪25a,25bにはベッド搬送装置61
及びベッド22の荷重が作用することになる。
【0157】このように、駆動輪25a,25bが床面
に押圧された状態でモータ30a,30bの回転駆動力
が駆動輪25a,25bに伝達されると、駆動輪25
a,25bはスリップなどせずに回転してベッド22を
確実に搬送することができる。さらに、ベッド22が持
ち上げられた状態では、空気圧シリンダ84,85にベ
ッド22の荷重がかかるため、搬送時に駆動輪25a,
25bが床面の段差を通過する際の衝撃を空気圧シリン
ダ84,85により吸収することができる。
【0158】また、ベッド搬送後にベッド搬送装置61
をベッド22から分離させる際には、まず、下降スイッ
チ68をオンに操作する。そして、下降スイッチ68が
オンに操作されると、制御装置32からの制御信号によ
り小型コンプレッサ87が起動されると共に、四方弁8
6がaポートとcポートとを連通し、且つbポートとd
ポートとを連通する状態となる。そのため、小型コンプ
レッサ87により圧縮された圧縮空気は、四方弁86を
介してシリンダ本体84a,85aの下室84e,85
eに導入される。また、シリンダ本体84a,85aの
上室84d,85dが四方弁86を介して大気開放状態
となる。
【0159】このように、シリンダ本体84a,85a
の下室84e,85e内の圧力が上昇することにより、
ピストン84b,85b及びピストンロッド84c,8
5cが上方に摺動する。そのため、駆動軸73a,73
bが駆動輪25a,25bと共に上方に移動して駆動輪
25a,25bを床面から離間させる。続いて、連結ス
イッチ66を操作すると、連結器72が支柱23aとの
連結を解除して分離することができる。
【0160】尚、空気圧シリンダ84,85により駆動
輪25a,25bを下降させる際、必ずしもベッド22
を持ち上げる必要はなく、空気圧シリンダ84,85が
空気圧により駆動輪25a,25bを床面に押圧するだ
けで駆動輪25a,25bにトラクションを与えること
ができる。その場合、空気圧シリンダ84,85には、
駆動輪25a,25bを床面に押圧するだけの空気圧を
供給するだけで良いので、空気圧シリンダ84,85及
び小型コンプレッサ87の負担が軽減され、且つ空気供
給時間も短くて済む。
【0161】図28に第4実施例の変形例を示す。この
変形例では、連結器72が昇降機構88により昇降可能
に支持されている。また、連結器72は装置本体62の
背面に設けられた開口62cに沿って昇降できるように
ガイドされている。
【0162】昇降機構88は、上記昇降機構77と同様
に空気圧シリンダ89の動作により連結器72を昇降さ
せる構成となっている。従って、操作者が上昇スイッチ
67をオンに操作すると、制御装置32からの制御信号
により小型コンプレッサ87により圧縮された圧縮空気
が空気圧シリンダ89のシリンダ本体89aの下室に導
入される。また、シリンダ本体89aの上室が大気開放
状態となる。
【0163】このように、シリンダ本体89aの下室の
圧力が上昇することにより、ピストンロッド89cが上
方に摺動する。そのため、ベッド22のフレーム23に
連結された連結器72が上方に移動する。その際、ベッ
ド22は連結器72により装置本体62と連結されてい
るため、空気圧シリンダ89の伸長動作により上方に持
ち上げられる。これと共に、駆動輪25a,25bには
ベッド搬送装置61及びベッド22の荷重が作用するこ
とになる。
【0164】このように、駆動輪25a,25bが床面
に押圧された状態でモータ30a,30bの回転駆動力
が駆動輪25a,25bに伝達されると、駆動輪25
a,25bはスリップなどせずに回転してベッド22を
確実に搬送することができる。尚、上記第4実施例で
は、昇降機構が空気圧シリンダを有する構成を一例とし
て説明したが、これに限らず、例えば油圧シリンダを使
用しても良いし、あるいはガスが密封されたガススプリ
ングを使用しても良いし、あるいは機械的なリンク機構
等により車輪又は連結器を昇降させる構成としても良い
のは勿論である。
【0165】図29乃至図32は本発明の第5実施例を
示す。尚、図29は操作部27の高さ位置を調整した状
態を示す斜視図、図30は操作部27の高さ位置を調整
した状態を示す側面図、図31は操作部27を所定高さ
位置に係止するロック機構の平面図、図32は操作部2
7を所定高さ位置に係止するロック機構の側面図であ
る。
【0166】操作部27は、操作者の身長に合わせて高
さ位置を調整することができるように装置本体26に対
して昇降可能に取り付けられている。操作部27の下面
には、上下方向に延在する4本のガイドロッド91が立
設されている。各ガイドロッド91は、装置本体26の
上面に設けられたガイド孔26dに挿通されている。そ
して、操作部27が手動操作により昇降操作されると、
ガイドロッド91がガイド孔26dを摺動して操作部2
7の高さ位置を調整することができるようになってい
る。
【0167】ガイドロッド91が挿入される装置本体2
6には、ガイドロッド91を係止するためのロック機構
92が設けられている。このロック機構92は、通常、
ガイドロッド91を係止しており、ロック解除操作によ
りガイドロッド91に対する係止を解除して操作部27
の高さ位置を調整可能とするように構成されている。
【0168】ここで、ロック機構92の構成について説
明する。ロック機構92は、ガイドロッド91の外周に
所定間隔で設けられた係止溝91aに嵌合する係止部材
93と、係止部材93をロック解除方向に押圧操作する
ためのロック解除釦94と、係止部材93を係止方向に
付勢するコイルばね95とからなる。
【0169】係止部材93は、一対のガイドロッド91
の係止溝91aに嵌合してガイドロッド91を係止する
係止板93aと、係止板93aよりB方向に延在してロ
ック解除釦94に当接する押圧ロッド93bと、係止板
93aよりA方向に延在して装置本体26内に設けられ
たブラケット96の軸受孔96aに挿通されたロッド9
3cとを有する。
【0170】コイルばね95は、係止部材93のロッド
93cに巻装されるように取り付けられており、係止部
材93をB方向に付勢している。ロック解除釦94は、
装置本体26の側壁に設けられた孔26eに挿通された
押圧部94aと、脱落防止用の鍔部94bとよりなる。
【0171】従って、操作部27の高さ位置を調整を行
う場合には、ロック解除釦94をA方向に押圧すること
により係止部材93をロック解除位置に移動させること
ができる。このロック解除状態のまま操作部27を昇降
操作して操作者自身の身長にあった高さ位置に調整す
る。そして、操作部27が所望の高さ位置に移動させた
後、ロック解除釦94の押圧操作を解除する。
【0172】これで、係止部材93はコイルばね95の
押圧力によりB方向に摺動して係止板93aをガイドロ
ッド91の係止溝91aに嵌合させる。そのため、ガイ
ドロッド91は係止部材93により係止され、操作部2
7は調整された高さ位置に係止される。
【0173】このように、操作部27の高さ位置を簡単
な操作で調整することができ、例え身長の高い看護婦あ
るいは身長の低い看護婦がベッド搬送作業を行う場合で
も操作部27の高さ位置を各操作者の身長に合った位置
に調整して操作者が無理な姿勢で操作することがないよ
うにできる。そのため、操作者は最も操作しやすい姿勢
で操作部27を押圧操作してベッド22を搬送すること
ができるので、疲労が減少すると共に、搬送操作を的確
に行うことが可能になって安全性もより高められる。
【0174】図33乃至図36は第5実施例の変形例を
示す。尚、図33は操作部27の高さ位置を調整する際
の動作を示す装置本体26の正面図、図34は操作部2
7の高さ調整動作を示す側面図、図35は操作レバー1
00を所定高さ位置(所定回動位置)に係止するロック
機構101の平面図、図36は操作レバー100を所定
高さ位置(所定回動位置)に係止するロック機構101
の側面図である。
【0175】操作部27の前面には、一対の操作レバー
100が回動可能に設けられている。この操作レバー1
00は、側面から見るとL字状に曲げられており、装置
本体26内に挿入された軸部100aと、操作者が把持
する把持部100bとよりなる。また、把持部100b
には操作者の押圧操作力を検出するための力センサ34
が設けられている。
【0176】上記軸部100aの外周には、ロック機構
101により係止される複数の係止孔100cが所定角
度間隔で設けられている。本実施例では、複数の係止孔
100cは、軸部100aの全周に60度間隔で設けら
れている。ロック機構101は、軸部100aを係止す
る係止部材102と、係止部材102をB方向に付勢す
るコイルばね103とからなる。係止部材102は、軸
部100aの係止孔100cに嵌合するようにB方向に
突出するロックピン104と、ロックピン104を支持
する支柱105と、A,B方向に延在するロッド106
とを有する。
【0177】係止部材102のロッド106は一端10
6aがロック解除釦94に当接しており、他端106b
が装置本体26内に設けられたブラケット107の軸受
孔107aに挿通されてA,B方向への摺動動作がガイ
ドされている。また、ロッド106の中間部分にはコイ
ルばね103が当接する鍔部106cが設けられてい
る。
【0178】さらに、鍔部106cよりA方向に延在す
る他端106b、及び他端106bが挿通されたブラケ
ット107の軸受孔107aは、その断面形状が四角形
となっており、係止部材102の回転が防止されてい
る。ロックピン104は、コイルばね103の押圧力に
より軸部100aの係止孔100cに嵌合するように押
圧されており、ロック解除釦94が押圧操作されると係
止孔100cから離間して操作レバー100に対する係
止が解除される。
【0179】従って、操作レバー100の操作高さ位置
を調整する場合には、ロック解除釦94を押圧操作して
ロックピン104を軸部100aの係止孔100cから
離間させてロック解除した後、操作レバー100の把持
部100bを回動させて把持部100bの回動角度を調
整する。
【0180】そして、把持部100bが操作者の操作し
やすい高さ位置になったときロック解除釦94の押圧を
解除する。これにより、係止部材102はB方向に摺動
してロックピン104を軸部100aの係止孔100c
に嵌合させて、操作レバー100の把持部100bを調
整位置に係止することができる。
【0181】このように、操作レバー100の高さ位置
を簡単な操作で調整することができ、例え身長の高い看
護婦あるいは身長の低い看護婦がベッド搬送作業を行う
場合でも操作レバー100の高さ位置を各操作者の身長
に合った位置に調整して操作者が無理な姿勢で操作する
ことがないようにできる。そのため、操作者は最も操作
しやすい姿勢で操作レバー100を押圧操作してベッド
22を搬送することができるので、疲労が減少すると共
に、搬送操作を的確に行うことが可能になって安全性も
より高められる。
【0182】図37乃至図42は第6実施例を示す。
尚、図37はエレベータのドアを開閉操作するための操
作パネル110を有する操作部27の取付位置を示すベ
ッド搬送装置111の斜視図、図38は操作部27の背
面に設けられた送受信部113を示す斜視図、図39は
ベッド搬送装置111側の構成とエレベータ112側の
構成を示すブロック図、図40は操作パネル110の平
面図、図41はエレベータ112の外側を示す図、図4
2はエレベータ112の内側を示す図である。
【0183】操作部27の上面には、前述した連結スイ
ッチ36、電源スイッチ40の他にエレベータ112を
操作するための操作パネル110が設けられている。そ
して、操作部27の背面には、操作パネル110の操作
に応じて信号を送信する送受信部113が設けられてい
る。
【0184】図39のブロック図に示されるように、ベ
ッド搬送装置111は、駆動輪25a,25bを駆動す
るモータ30a,30bと、モータ30a,30bを制
御する制御装置32と、操作者の押圧操作力を検出する
力センサ34と、エレベータ112を遠隔操作する操作
パネル110と、操作パネル110の操作に応じた操作
信号を赤外線信号として送信する送受信部113と、デ
ータを記憶する記憶部114とを有する。尚、送受信部
113から送信される信号としては、エレベータ112
のドア112aの開閉信号、エレベータ112の昇降予
約信号、階数指定信号等がある。
【0185】また、エレベータ112には、送信部11
3から送信された信号を受信する送受信部115と、ド
ア112aを開閉駆動するドア開閉装置116と、エレ
ベータ112を昇降させる昇降装置117と、ドア開閉
装置116及び昇降装置117を制御する制御装置11
8とが設けられている。また、制御装置118では、送
受信部115で受信した信号に基づいてエレベータ11
2の昇降操作スイッチ119や階数指定スイッチ12
0、ドア開閉スイッチ121を点灯させる。
【0186】また、操作パネル110は、図40に示さ
れるように、エレベータ112を操作するためのエレベ
ータスイッチ用の電源スイッチ122と、ドア開スイッ
チ123と、ドア閉スイッチ124と、外来階数指定ス
イッチ125と、手術階数指定スイッチ126と、検査
階数指定スイッチ127と、階数表示部128と、階数
を予約するためのテンキー129とを有する。
【0187】次にベッド搬送装置111の制御装置32
が実行する処理につき図43及び図44のフローチャー
トを参照して説明する。制御装置32は、S101にお
いてベッド搬送装置111の初期化を行う。次に記憶部
114から現在の回数をロードする(S102)。そし
て、操作部27の電源スイッチ40がオフに操作される
まで以下の動作制御を行う(S103)。
【0188】先ず、行き先指定のキー入力(外来階数指
定スイッチ125、手術階数指定スイッチ126、検査
階数指定スイッチ127、テンキー129による操作)
がされているか否かを確認する(S104)。次に、エ
レベータスイッチ用の電源スイッチ122がオンである
場合、エレベータ予約フラグがオフであるか(昇降操作
スイッチ119が操作されているかどうかを判断する)
を確認する(S105)。
【0189】また、エレベータ予約フラグがオフの場
合、昇降操作スイッチ119の操作がまだ行われていな
いため、現在の階数から行き先階へ移動するための行き
先指定のキー入力(外来階数指定スイッチ125、手術
階数指定スイッチ126、検査階数指定スイッチ12
7、テンキー129のキー入力)の判定を行い、上の階
であれば上昇動作を行うように送信し、下の階であれば
下降動作を行うように送信する(S106)。そして、
上記送信が終了すると、エレベータ予約フラグをオンに
する(S107)。
【0190】また、エレベータ112の送受信部115
から受信割込により受信した現在の情報から、階数の確
認を行う(S108)。そして、現在の階数と目的の階
数が同一であれば、目的階数に到着したものと判断して
乗り込みフラグをオフにする。これと共にエレベータ予
約フラグをオフにする(S109)。
【0191】しかし、S108において、現在の階数が
目的の階数に達してしないときに、乗り込みフラグがオ
フ(まだエレベータ112に乗り込んでいない)と判断
した場合(S110)、目的階数を送信し(目的階数の
階数指定スイッチ120を点灯させる)、乗り込みフラ
グをオンにすると共にエレベータ112内にベッド22
及びベッド搬送装置111が乗り入れたことを記憶する
(S111)。
【0192】また、S110において、乗り込みフラグ
がオンであるときには、エレベータ112が目的階数と
異なった階数で停止したものと判断して安全のためシス
テムの動作を一時的に停止させる(S112)。次にベ
ッド22がエレベータ112内に乗り込んだ後、操作パ
ネル110のドア開スイッチ123がオンに操作された
否かを判定する(S113)。ドア開スイッチ123が
オンに操作された場合は、エレベータ112が昇降中か
どうかを確認する(S114)。そして、エレベータ1
12が昇降中でない場合にはドア開信号を送受信部11
3から送信する(S115)。
【0193】また、S113において、ドア開スイッチ
123がオンに操作されていない場合には、操作パネル
110のドア閉スイッチ124がオンに操作された否か
を判定する(S116)。ドア閉スイッチ124がオン
に操作されたときは、エレベータ112が昇降中かどう
かを確認する(S117)。そして、エレベータ112
が昇降中でなければドア閉信号を送受信部113から送
信する(S118)。
【0194】さらに、操作パネル110からのエレベー
タ操作信号の入力がない場合は、パス動作制御(パワー
アシストシステム制御)を実行する(S119)。すな
わち、制御装置32は、前述した力センサ34の検出値
に基づくモータ30a,30bの駆動制御を行って操作
者の押圧力に応じた駆動力でベッド搬送をアシストす
る。
【0195】そして、上記S3において、電源スイッチ
40がオフに操作された場合、現在の階数を記憶部11
4に記憶させ(S120)、その後システムの制御を停
止する。また、図44に示されるように、エレベータ1
12の送受信部115から送信された信号を受信した場
合、ベッド搬送装置111の制御装置32は受信割込処
理を行う(S121)。この受信割込処理では、エレベ
ータ112の送受信部115から送信されたデータ(エ
レベータ状態フラグ、エレベータ112の現在の階数
等)を記憶部114に記憶させる。
【0196】このようにベッド搬送装置111の操作部
27にエレベータ112を操作するための操作パネル1
10が設けられているため、1人でベッド22を搬送す
る際にベッド搬送装置111の操作部27を操作しなが
らエレベータ112に目的階数やドア112aの開閉等
を遠隔操作することができる。従って、操作者は、ベッ
ド搬送装置111から離れてエレベータ112に設けら
れた各スイッチを操作する必要がなく、1人の操作でエ
レベータ112への乗降操作を行うことができると共
に、ベッド22がエレベータ112のドア112aに挟
まれるといった不都合を防止できる。
【0197】そのため、ベッド22がエレベータ112
に乗り入れる途中でドア112aが閉まらないようにエ
レベータ112側のドア開閉スイッチ121を操作する
必要がないので、安全にベッド22の乗降操作が行え
る。尚、上記実施例では、ベッド搬送装置111の操作
部27にエレベータ112を操作するための操作パネル
110を設けたが、これに限らず、例えばベッド22自
体に操作パネル110を設けるようにしても良い。
【0198】また、操作パネル110のドア開スイッチ
123,ドア閉スイッチ124を操作することなく、例
えば力センサ34が操作力を検出すると自動的にエレベ
ータ112のドア112aを開動作させるようにしても
良い。
【0199】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、以下に挙
げるような効果を有する。上記請求項1によれば、操作
部が押圧操作されているときのみ駆動部の駆動輪を駆動
させるため、操作者の押圧操作に応じてベッドを搬送さ
せることができ、操作経験の少ない操作者でも1人で容
易に操作することができ、ベッドを安全且つスムーズに
搬送できる。
【0200】また、請求項2によれば、駆動部がベッド
に分離可能に連結されているため、ベッドを搬送させる
ときのみ駆動部をベッドに連結させるようにできるの
で、各ベッド毎に用意する必要がなく、駆動部を複数の
ベッドで共用することができると共に、ベッドを小回り
させる場合あるいは狭い場所にベッドを設置する場合に
は、駆動部をベッドから分離させることができる。
【0201】また、請求項3によれば、操作部に設けら
れた力センサの出力の大きさに応じて駆動部を駆動制御
するため、操作部を押圧する力加減に応じた力で駆動輪
を駆動させることができ、熟練を必要とせず、簡単に操
作することができる。また、請求項4によれば、操作部
に異なる方向の押圧力の大きさを検出する複数の力セン
サを設けて複数の力センサの各出力の大きさに応じて駆
動部を駆動制御するため、操作部を押圧する力と押圧方
向を変えることによりベッドの搬送速度及び搬送方向を
意のままに変えることができる。
【0202】また、請求項5によれば、操作部の前後に
前後方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサを
設けることにより、操作部に対する前後の押圧力に応じ
て駆動輪を前進又は後退させるように駆動制御させるこ
とができる。また、請求項6によれば、操作部の左右に
左右方向の押圧力の大きさを検出する一対の力センサを
設けることにより、操作部に対する左右の押圧力に応じ
て左右駆動輪を個別に駆動させて右折又は左折すること
ができる。
【0203】また、請求項7によれば、速度検出器によ
り検出されたベッドの速度に応じて駆動部が駆動制御さ
れるため、ベッドの搬送速度を必要以上に上げることを
抑制して安全にベッドを搬送させることができる。ま
た、請求項8によれば、駆動輪の回転速度を検出する回
転検出器より出力された回転検出信号に応じて駆動部を
駆動制御するため、ベッドの搬送速度を必要以上に上げ
ることを抑制して安全にベッドを搬送させることができ
る。
【0204】また、請求項9によれば、駆動輪が予め設
定された所定値以上の速度で駆動された場合、駆動部に
よる駆動輪の駆動を制限するため、誤ってベッドの搬送
速度が所定値以上になっても自動的に駆動輪の駆動が停
止されて安全性が確保される。
【0205】また、請求項10によれば、駆動輪の加速
度を検出する加速度検出手段により駆動輪が予め設定さ
れた所定値以上の加速度又は減速度で加速又は減速され
たことが検出された場合、駆動部による駆動輪の駆動を
制限するため、ベッドの急加速及び急減速を防止するこ
とができる。
【0206】また、請求項11によれば、駆動輪の駆動
開始が検出されてから予め設定された所定時間内のみ駆
動輪の駆動制御を行うため、電源スイッチを切るのを忘
れた状態で操作部が押圧されても駆動部が駆動されるこ
とを防止でき、ベッド搬送後の誤操作を防止できる。
【0207】また、請求項12によれば、駆動開始検出
手段により駆動輪の駆動開始が検出されてから予め設定
された所定時間が経過すると駆動部への電源供給を停止
させるため、ベッド搬送後に電源スイッチを切るのを忘
れた場合でも自動的に電源供給が停止されベッド搬送後
の誤操作を防止できる。
【0208】また、請求項13によれば、ベッドに連結
されたことを検出する連結検出手段を設けてベッドに連
結されたことを検出した場合に制御手段による制御を開
始することにより、ベッドから分離された状態で駆動部
が誤って駆動されることを防止することができる。
【0209】また、請求項14によれば、ベッドを上方
に押圧する押圧機構を設けることにより、駆動輪に荷重
がかかり、駆動輪の回転を確実に床面に伝達してベッド
を駆動することができる。また、請求項15によれば、
操作部の高さ位置を変更する高さ調整機構を設けたた
め、身長差がある操作者が操作する場合でも、各操作者
が操作しやすい位置に操作部の高さ位置を調整して操作
者の労力を軽減することができる。
【0210】また、請求項16によれば、エレベータの
ドアを開閉操作するための操作スイッチを設けたため、
1人の操作者がベッドの搬送を行いながらエレベータの
ドアを開閉操作も行うことができるので、ベッドがエレ
ベータのドアに挟まれるといった不都合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるベッド搬送装置の第1実施例の正
面図である。
【図2】ベッド搬送装置を有するベッドの側面図であ
る。
【図3】ベッド側面に設けられた操作レバーの断面図で
ある。
【図4】操作レバーの回動角度θに対する反力fの変化
を示すグラフである。
【図5】回動角度検出器の構成図である。
【図6】回動角度検出器が出力する操作レバーの回動角
度θに応じた検出電圧の変化を示したグラフである。
【図7】第1実施例の制御装置が実行する処理のフロー
チャートである。
【図8】図7のS9で実行する演算処理を説明するため
の制御ブロック図である。
【図9】第1実施例の変形例の側面図である。
【図10】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図11】ベッド搬送装置をベッドから外した状態を示
す斜視図である。
【図12】ベッド搬送装置の側面及び内部構成を示す側
断面図である。
【図13】第2実施例の制御装置が実行する処理のフロ
ーチャートである。
【図14】本発明の第3実施例のベッド搬送装置の外観
図である。
【図15】ベッド搬送装置の操作部を拡大して示す図で
ある。
【図16】操作部の取付位置の各パターンを示す図であ
る。
【図17】第3実施例の制御装置が実行する処理のフロ
ーチャートである。
【図18】図17の処理に続いて実行される処理のフロ
ーチャートである。
【図19】第3実施例の変形例を示す正面図である。
【図20】第3実施例の変形例を示す底面図である。
【図21】第3実施例の別の変形例を説明するための構
成図である。
【図22】第3実施例の別の変形例の制御装置が力セン
サの検出値に基づいて実行する処理のフローチャートで
ある。
【図23】第3実施例の別の変形例の制御装置が速度、
加速度に基づいて実行する処理のフローチャートであ
る。
【図24】本発明の第4実施例の斜視図である。
【図25】第4実施例のベッド搬送装置がベッドに連結
された状態の斜視図である。
【図26】第4実施例のベッド搬送装置の内部構成を示
す縦断面図である。
【図27】駆動輪を昇降させる昇降機構の構成図であ
る。
【図28】第4実施例の変形例を示す側断面図である。
【図29】本発明の第5実施例の斜視図である。
【図30】第5実施例の側断面図である。
【図31】操作部を所定高さ位置に係止するロック機構
の平面図である。
【図32】操作部を所定高さ位置に係止するロック機構
の側面図である。
【図33】第5実施例の変形例を示す正面図である。
【図34】第5実施例の変形例を示す側面図である。
【図35】操作レバーを所定高さ位置(所定回動位置)
に係止するロック機構の平面図である。
【図36】操作レバーを所定高さ位置(所定回動位置)
に係止するロック機構の側面図である。
【図37】本発明の第6実施例の斜視図である。
【図38】第6実施例の操作部27の背面に設けられた
送受信部を示す斜視図である。
【図39】ベッド搬送装置側の構成とエレベータ側の構
成を示すブロック図である。
【図40】操作パネルの平面図である。
【図41】エレベータの外側を示す図である。
【図42】エレベータの内側を示す図である。
【図43】第6実施例の制御装置が実行する処理のフロ
ーチャートである。
【図44】エレベータの送受信部から送信された信号を
受信した場合、ベッド搬送装置の制御装置が実行する受
信割込処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1,21,41,51,61 ベッド搬送装置 2,22 ベッド 3,23 フレーム 4c,4d,25a,25b 駆動輪 5a,5b,30a,30b モータ 6,32 制御装置 7,31 バッテリ 11,69 操作レバー 17 回動角度検出器 26 装置本体 27a〜27c 連結部 28,72 連結器 33 把持部 34,46a,46b,47a,47b,56 力セン
サ 36,66 連結スイッチ 40 電源スイッチ 42 上側連結器 43 下側連結器 48 表示パネル 67 車輪上昇スイッチ 68 車輪下降スイッチ 77,88 昇降機構 84,85,89 空気圧シリンダ 86 四方弁 87 小型コンプレッサ 91 ガイドロッド 92,101 ロック機構 94 ロック解除釦 100 操作レバー 110 操作パネル 113,115 送受信部 123 ドア開スイッチ 124 ドア閉スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 拓也 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 藤沼 勇二 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 内山 正明 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 酒井 博史 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 堀 幹宏 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 吉井 昭洋 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を有する移動可能なベッドに取り付
    けられ、該ベッドを搬送する駆動輪を回転駆動する駆動
    部と、 該駆動部を駆動させる際に操作される操作部と、 該操作部が押圧操作されているときのみ前記駆動輪を駆
    動させるように前記駆動部を制御する制御手段と、 よりなることを特徴とするベッド搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動部は、前記ベッドに分離可能に
    連結されたことを特徴とする請求項1のベッド搬送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記操作部に押圧力の大きさを検出する力センサを設
    け、 該力センサの出力の大きさに応じて前記駆動部を駆動制
    御することを特徴とするベッド搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記操作部に異なる方向の押圧力の大きさを検出する複
    数の力センサを設け、 該複数の力センサの各出力の大きさに応じて前記駆動部
    を駆動制御することを特徴とするベッド搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記操作部の前後に前後方向の押圧力の大きさを検出す
    る一対の力センサを設け、 該一対の力センサの出力差に応じて前記駆動部を前進又
    は後退駆動制御することを特徴とするベッド搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記操作部の左右に左右方向の押圧力の大きさを検出す
    る一対の力センサを設け、 該一対の力センサの出力に応じて前記駆動部の左右駆動
    輪の夫々を個別に駆動制御することを特徴とするベッド
    搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記ベッドの速度を検出する速度検出器を設け、 該速度検出器より出力された速度検出信号に応じて前記
    駆動部を駆動制御することを特徴とするベッド搬送装
    置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記駆動輪の回転速度を検出する回転検出器を設け、 該回転検出器より出力された回転検出信号に応じて前記
    駆動部を駆動制御することを特徴とするベッド搬送装
    置。
  9. 【請求項9】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送装
    置において、 前記駆動輪の速度を検出する速度検出手段を設け、 該速度検出手段により前記駆動輪が予め設定された所定
    値以上の速度で駆動された場合、前記駆動部による前記
    駆動輪の駆動を制限することを特徴とするベッド搬送装
    置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 前記駆動輪の加速度を検出する加速度検出手段を設け、 前記駆動輪が予め設定された所定値以上の加速度又は減
    速度で加速又は減速されたことが前記加速度検出手段に
    より検出された場合、前記駆動部による前記駆動輪の駆
    動を制限することを特徴とするベッド搬送装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 前記駆動輪の駆動開始を検出する駆動開始検出手段を設
    け、 該駆動開始検出手段により前記駆動輪の駆動開始が検出
    されてから予め設定された所定時間内のみ前記駆動輪の
    駆動制御を行うことを特徴とするベッド搬送装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 前記駆動輪の駆動開始を検出する駆動開始検出手段を設
    け、 該駆動開始検出手段により前記駆動輪の駆動開始が検出
    されてから予め設定された所定時間が経過すると前記駆
    動部への電源供給を停止させることを特徴とするベッド
    搬送装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項2記載のベッド搬送装置に
    おいて、 前記ベッドに連結されたことを検出する連結検出手段を
    設け、 該連結検出手段によりベッドに連結されたことを検出し
    た場合に前記制御手段による制御を開始することを特徴
    とするベッド搬送装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 前記ベッドを上方に押圧する押圧機構を設けたことを特
    徴とするベッド搬送装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 前記操作部の高さ位置を変更する高さ調整機構を設けた
    ことを特徴とするベッド搬送装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項1又は2記載のベッド搬送
    装置において、 エレベータのドアを開閉操作するための操作スイッチを
    設けことを特徴とするベッド搬送装置。
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