JPH0938155A - ベッド搬送装置 - Google Patents

ベッド搬送装置

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JPH0938155A
JPH0938155A JP19748295A JP19748295A JPH0938155A JP H0938155 A JPH0938155 A JP H0938155A JP 19748295 A JP19748295 A JP 19748295A JP 19748295 A JP19748295 A JP 19748295A JP H0938155 A JPH0938155 A JP H0938155A
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JP
Japan
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bed
braking
drive
motor
board
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JP19748295A
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Inventor
Hiroshi Sakai
博史 酒井
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0938155A publication Critical patent/JPH0938155A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明のベッド搬送装置は、モータが駆動し
ていない停止状態でベッドが勝手に動きだすといった課
題を解決するものである。 【解決手段】 ベッド搬送装置は、ベッド2に一体に設
けられたものであり、駆動輪を駆動するモータ5a,5
bを有する。モータ5a,5bはモータ取付ケース23
を介してフレーム3に取り付けられ、モータ取付ケース
23には、駆動輪4cを制動するための制動機構24
と、駆動輪4cの回転の有無を検出する回転検出器25
とが設けられている。制動機構24は、上記制動板29
と、制動板29に対向する位置に支持された摩擦板30
と、摩擦板30を制動板29に押圧するソレノイド31
とよりなる。ベッド2が停止しているとき、摩擦板30
はソレノイド31の電磁力により制動板29に押圧され
る。制動板29は摩擦板30の押圧により制動され、車
軸26及び駆動輪4cを停止状態に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベッド搬送装置に係
り、特に病院等の施設でベッドを搬送させるのに好適な
ベッド搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院等の施設においては、ベッドを移動
させる場合、少なくとも2人の看護婦がベッドの前後か
ら手で押しながらベッドを他の場所に搬送させている
が、患者を寝かせたベッドはかなり重く看護婦の労働負
担の増加を招いていた。このような不都合を改善するた
め、従来よりベッドを搬送させるベッド搬送装置が開発
されている。その一つとして、実開平6−50631号
公報に見られるような自走式ベッドがある。
【0003】この公報のものは、ベッドの下部にモータ
で駆動される駆動輪を有し、操作ハンドルを操作するこ
とにより駆動輪がモータにより駆動されてベッドを移動
させることができるようになっている。そして、操作ハ
ンドルが患者自身がベッドに寝たまま操作することがで
きるように設けられているので、看護婦あるいは介護者
がいなくても患者自身が操作ハンドルを操作してベッド
を移動させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報により開示された自走式ベッドにおいては、次に挙げ
るような問題があった。この自走式ベッドの構成では、
患者がベッドに寝た状態のまま操作することができるよ
うになっているので、患者の操作によってベッドの速度
や移動方向が決まってしまう。そのため、患者が操作に
不慣れな場合には狭い通路を通過するのに時間がかかっ
たり、あるいは速度が高くなりすぎて周囲の物に衝突し
てしまうおそれがあり、操作に熟練を要していた。ま
た、患者に代わって看護婦が操作する場合でも、看護婦
の技量によって操作が異なるため、経験の少ない看護婦
が操作ハンドルを操作場合には、ベッドの速度を上げ過
ぎたりしてしまうことがあり、看護婦の意のままにベッ
ドを操作することが難しかった。
【0005】そこで、経験の少ない看護婦でも操作し易
いように操作力の大きさに応じて駆動輪を駆動制御する
ことによりパワーアシストしてベッドを搬送させる構成
のベッド搬送装置の開発が進められている。この種のベ
ッド搬送装置では、操作者が操作部を押圧操作すること
によりモータが起動して駆動輪を駆動する構成であるの
で、例えば操作者が操作部を押圧しないときはモータが
停止状態となる。
【0006】ところが、この種のパワーアシスト機能を
有するベッド搬送装置を使用してベッドを搬送する際、
スロープ等の勾配のある通路でベッドを停止させた場
合、モータが停止状態であるので、自重によりベッドが
スロープを下り始めてしまうことになる。そのため、勾
配のある所でベッドを停止状態に保つためには、ある程
度の力で操作部を押圧してモータの駆動力がベッドの下
り方向の力と釣り合うようにモータを起動させた状態に
保持する必要がある。
【0007】しかしながら、ベッドを停止させるのにモ
ータを駆動させるのでは、バッテリが無駄に消費されて
しまうばかりか、次の搬送時にバッテリの電圧が低下し
てベッドを駆動できなくなるおそれがある。さらに、こ
のように勾配のある場所でベッドを停止させるように操
作することは難しく、操作力が強過ぎるとベッドが移動
してしまい、操作力が弱過ぎるとベッドが勾配を下って
しまうことになるといった問題がある。
【0008】そこで、本発明は上記問題を解決したベッ
ド搬送装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、車輪を有する移動可能なベッドに取り付け
られ、該ベッドを搬送する駆動輪を回転駆動する駆動部
と、該駆動部を駆動させる際に押圧操作される操作部
と、前記駆動輪が停止したことを検出する停止状態検出
手段と、該停止状態検出手段により前記駆動輪が停止し
たことが検出されたとき前記駆動輪を制動する制動機構
と、該操作部が押圧操作されているとき前記制動機構に
よる前記駆動輪の制動を解除すると共に、前記駆動輪を
駆動させるように前記駆動部を駆動制御する制御手段
と、よりなることを特徴とするものである。
【0010】従って、本発明によれば、駆動輪が停止し
たことが検出されたとき駆動輪を制動することにより、
勾配のある所でもベッドを安定に停止させることがで
き、しかも操作部が押圧操作されると制動機構による駆
動輪の制動を解除すると共に、駆動輪を駆動させるよう
に駆動部を駆動制御するため、スムーズに坂路発進を行
うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の第1実
施例について説明する。尚、図1はベッド搬送装置1を
有するベッド2の正面図、図2はベッド搬送装置1を有
するベッド2の側面図である。
【0012】ベッド搬送装置1は、ベッド2に一体に設
けられたものであり、看護婦あるいは介護人等の操作者
が押圧する力の大きさに応じて駆動力を発生させて操作
者の労力を軽減するための補助動力(「パワーアシス
ト」とも呼ばれている)として使用される装置である。
【0013】ベッド2は、鉄製のフレーム3を有する。
このフレーム3の四隅に設けられた各支柱3aの下端に
は、補強用の枠3bが接続固定され、枠3bの四隅の下
端には車輪4が設けられている。本実施例のベッド2で
は、4個の車輪4を有する構成であり、そのうち前輪4
a,4bは支柱3aに対して水平方向に回動可能に設け
られ、後輪4c,4dは支柱3aの下端に設けられたモ
ータ5a,5bにより駆動される。従って、本実施例で
は、後輪4c,4dが駆動輪として設けられているの
で、以下後輪4c,4dを「駆動輪」と呼ぶ。また、モ
ータ5a,5bには、減速機構を有するギヤドモータが
使用されている。
【0014】フレーム3には、ベッド搬送装置1の制御
装置6、バッテリ7、コードリール8を支持するための
サブブレーム3cが設けられている。制御装置6は、操
作者の押圧操作に応じてモータ5a,5bを駆動制御す
る制御プログラムが入力されている。バッテリ7はモー
タ5a,5bを駆動する際の電源であり、モータ駆動時
以外のときはコードリール8を介して充電されるように
なっている。
【0015】また、フレーム3上には、寝台9が固定さ
れており、寝台9の両側には脱落防止用のパイプ10が
設けられている。本実施例では、上記ベッド搬送装置1
の制御装置6、バッテリ7、コードリール8が寝台9の
下部に収納されるように構成されているため、ベッド2
の外側にベッド搬送装置1がはみ出さないように構成さ
れている。そのため、ベッド2を搬送させる際、例えば
狭い廊下を通過するときや、ベッド2を壁際に寄せた
り、あるいは狭い病室に設置する場合に有利である。
【0016】ベッド2の後部には、ベッド搬送装置1を
操作するための操作レバー(操作部)11が設けられて
いる。この操作レバー11は、上方から見るとコ字状に
形成されており、寝台9の側面に設けられた軸受部1
2,13により回動可能に支承されている。
【0017】操作レバー11は、一端が軸受部12,1
3に接続され、他端がベッド2の後方に延在する一対の
腕部11a,11bと、操作者がベッド2の後方から把
持しやすいように一対の腕部11a,11bの他端間で
横架された把持部11cとよりなる。一対の腕部11
a,11bは、前後方向の力により回動するように他端
側が下方に傾斜した「く」字状に曲げられており、把持
部11cが寝台9に設けられた軸受部12,13よりも
低位置となるように設けられている。従って、操作者が
ベッド2を搬送する際には、ベッド2の後方に立ち、操
作レバー11の把持部11cを把持して押圧すると操作
レバー11が下方向に回動し、把持部11cを引くと上
方向に回動する。
【0018】図3はベッド2の側面に設けられた操作レ
バーの断面図である。軸受部12,13は、寝台9の側
面に固定されたカバー14と、カバー14内で操作レバ
ー11の一対の腕部11a,11bを上下方向から付勢
するコイルばね15,16とを有する。コイルばね1
5,16は、カバー14の内壁に突出する突起14a,
14bと操作レバー11の腕部11a,11bの上下部
分に突出する突起11d,11eに嵌合して係止されて
いる。
【0019】そのため、操作レバー11は、軸受部1
2,13においてコイルばね15,16により上方と下
方から同一の付勢力により付勢されているので、非操作
時にはコイルばね15の付勢力とコイルばね16の付勢
力とが釣り合う中立位置に保持されている。そして、操
作者が操作レバー11の把持部11cを把持して前方に
押圧すると、操作レバー11が下方(A方向)に回動す
る。これにより、操作レバー11の腕部11a,11b
は下側のコイルばね16を圧縮する。
【0020】また、操作者が操作レバー11の把持部1
1cを後方に引くと、操作レバー11が上方(B方向)
に回動する。そして、操作レバー11の腕部11a,1
1bは上側のコイルばね15を圧縮する。従って、操作
レバー11は、前後方向の押圧操作により回動する際、
上記コイルばね15,16のばね力に抗して回動される
ため、操作者が強く押圧した場合には回動量が大きくな
り、操作者が弱く押圧した場合には回動量が小さくな
る。このように、操作レバー11の回動角度θは、操作
者の押圧力の大きさに応じた値となり、軸受部12,1
3に設けられた回動角度検出器17により検出されるよ
うになっている。
【0021】図4は回動角度検出器17の構成図であ
る。本実施例では、回動角度検出器17にポテンショメ
ータが採用されている。回動角度検出器17は、腕部1
1a,11bの一端に取り付けられた回転子18と、円
弧状に配設され回転子18の端部が摺接する抵抗19と
よりなる。抵抗19の一端は一定の基準電圧が印加され
るVcc端子20に接続され、他端はGND端子21に接
続されている。
【0022】このように構成された回動角度検出器17
では、回転子18の回動位置が変化すると共に抵抗19
に対する摺接位置が変化してGND端子21と回転子1
8に接続された出力端子22との間の抵抗値が変化する
ように構成されている。そのため、操作者の前後方向の
操作による操作レバー11の回動角度θに応じてGND
端子21と出力端子22との間の抵抗値が変化し、操作
者が前後方向に操作したときの押圧力の大きさに応じた
検出電圧が出力される。
【0023】ここで、本発明の要部を構成するモータ5
a,5bの取付構造について説明する。尚、左側のモー
タ5aと右側のモータ5bとの取付構造は、同じである
ため左側のモータ5aの取付構造について説明し、右側
のモータ5bの取付構造の説明は省略する。
【0024】図5に示されるように、モータ5aはモー
タ取付ケース23を介してフレーム3に取り付けられて
いる。このモータ取付ケース23の内部には、駆動輪4
cを制動するための制動機構24と、駆動輪4cの回転
の有無を検出する回転検出器(停止状態検出手段)25
とが設けられている。
【0025】駆動輪4cの車軸26は、フレーム3に埋
設された軸受27により回転自在に支承されている。ま
た、モータ5aは、駆動軸28が車軸26と同軸となる
ように配設されており、車軸26の端部には円板状の制
動板29が設けられている。そして、モータ5aの駆動
軸28は、この制動板29を介して車軸26に連結され
ている。
【0026】制動機構24は、上記制動板29と、制動
板29に対向する位置に支持された摩擦板30と、摩擦
板30を制動板29に押圧するソレノイド31とよりな
る。摩擦板30は、摩擦係数の大きい材質により形成さ
れており、搬送されているときはソレノイド31に内蔵
されたコイルスプリング(図示せず)のバネ力により制
動板29から離間している。しかし、後述するようにベ
ッド2が停止しているとき、摩擦板30はソレノイド3
1の電磁力によりプランジャ31aがX方向に駆動され
て制動板29に押圧される。そのため、制動板29は摩
擦板30の押圧により制動され、車軸26及び駆動輪4
cを停止状態に保持する。
【0027】尚、上記制動機構24は、制動板29が車
軸26よりも大径なディスクよりなり、摩擦板30が制
動板29の外周近傍に押圧される構成であるので、比較
的小さな押圧力で充分な制動力が得られる。そのため、
ソレノイド31が小型のものでもベッド2を停止状態に
保持することができる。
【0028】回転検出器25は、駆動軸28の外周に設
けられた磁石31と、磁石31の下方に設けられたリー
ドスイッチ32とよりなる。図6(A)はリードスイッ
チ32の接点32aが磁石31からの磁界に影響されて
閉成した状態を示しており、図6(B)は駆動軸28が
回転して磁石31が90°回動してリードスイッチ32
の接点32aが開成した状態を示す。
【0029】リードスイッチ32は、磁石31の磁界に
より接点32aが閉成される構成であり、磁石31が回
転した場合、磁界が変化するため、接点32aが開成、
閉成を繰り返す。そのため、リードスイッチ32は、駆
動軸28が停止しているときは磁石31の磁界変化が生
じないため、開成又は閉成したままであるが、駆動軸2
8が回転しているときは駆動軸28の回転数に応じた周
期の信号(パルス)を出力する。
【0030】従って、制御装置6は、リードスイッチ3
2の出力が一定であるときは駆動輪4c及びその駆動系
が停止状態であると判定し、リードスイッチ32の出力
がある周期のパルス波であるときは駆動輪4c及びその
駆動系が回転しているものと判定する。
【0031】ここで、制御装置6が実行する処理につき
図7のフローチャートを参照して説明する。制御装置6
は、電源スイッチ(図示せず)がオンに操作されると、
図7に示す処理を実行してベッド搬送装置1のモータ5
a,5bの回転速度を制御する。
【0032】ステップS1(以下「ステップ」を省略す
る)において、電源スイッチ(図示せず)がオンに操作
されると、ベッド搬送装置1の制御処理を開始する。そ
して、S2ではマイコン内部定数の初期設定や、マイコ
ン周りのポート初期値等の初期設定を行う。
【0033】次のS3では、制御周期(所定時間)Td
が経過した否かの判定を行う。尚、制御周期Tdの経過
判定には、本プログラムを割り込み処理で管理しても良
いし、タイマにより時間管理を用いても良い。このS3
において、制御周期Tdが経過した場合、S4に進み、
コードリール8から制御装置6に電力が供給されている
か否かを判定する。S4において、コードリール8から
電力が供給されている場合には、コードリール8のプラ
グがコンセント(AC100V)に接続されていること
を示しており、S5に移行してバッテリ7への充電を行
う。
【0034】また、S4において、コードリール8から
電力が供給されていない場合には、S6に進み、操作者
の操作量がゼロで、且つ駆動輪4c,4dの回転がゼロ
であるか否かを判定する。すなわちS6では、操作者が
操作レバー11を押圧操作しておらず、且つ駆動輪4
c,4dが停止しているかどうかを判定している。
【0035】本実施例では、上記回動角度検出器17に
より操作レバー11の回動角度がθ=0で中立位置であ
ることが検出されたときは操作者が操作レバー11を押
圧操作していない状態であると判断し、回転検出器25
からの出力が所定時間(例えば1秒程度)一定であると
きは駆動輪4c,4dが停止している状態であると判断
する。
【0036】従って、S6において、操作レバー11の
回動角度がθ=0で操作レバー11が押圧操作されてお
らず、且つ回転検出器25からの出力が所定時間(例え
ば1秒程度)一定で駆動輪4c,4dが停止している場
合には、S7に進み、制動機構24を制動動作させる。
これにより、制動機構24のソレノイド31は励磁され
て摩擦板30をX方向に駆動して制動板29に押圧す
る。そのため、摩擦板30は制動板29に押圧された状
態に保持され、制動板29は回転不可状態にロックされ
る。
【0037】そして、ベッド2は、制動機構24の制動
動作により停止され、例えばスロープ等の勾配のある場
所でも駆動輪4c,4dが回転して動き出すことが防止
される。また、操作者がベッド2を搬送している途中で
操作レバー11から手を離さなければならない場合でも
操作レバー11が押圧操作されていなければ自動的に制
動機構24が制動動作することになる。そのため、操作
者がベッド2から離れて他の用事をしなければならない
場合でもベッド2が勝手に動いてしまうことが防止さ
れ、ベッド搬送時の安全性が確保されている。
【0038】尚、本実施例の構成では、ベッド2が停止
している間、ソレノイド31が励磁されているが、比較
的容量の小さいソレノイドでも充分な制動力が得られる
ため、消費電力が少なくて済み、バッテリ7の消耗が抑
えられる。しかし、上記S6において、操作レバー11
を押圧操作されたことが回転検出器25により検出され
たとき、あるいは回転検出器25の検出信号がパルス波
であるときは駆動輪4c,4dが回転して移動中である
ため、S8に移行して制動機構24による制動動作を解
除する。すなわち、ソレノイド31を消磁して摩擦板3
0を制動板29から離間させる。
【0039】これにより、制動板29のロックが解除さ
れて駆動輪4c,4dが回転可能な状態となる。従っ
て、ベッド2が停止しているときでも操作レバー11が
押圧操作された場合、あるいはベッド2が移動中である
場合は、ソレノイド31が消磁されて制動板29に制動
力を作用させないようになっている。
【0040】次のS9では、前周期に演算されたモータ
5a,5bへ供給される目標電流値を出力してモータ5
a,5bを駆動させる。そのため、ベッド2が坂の途中
で停止していてもスムーズに発進させることができる。
さらに、次のS10で、操作レバー11の回動角度θを
検出する回動角度検出器17から出力された電圧値をセ
ンサ信号として取り込む。
【0041】そして、S11に進み、回動角度検出器1
7から出力されたセンサ信号のノイズ成分の除去や操作
レバー11の中立位置からの角度偏差の算出やDC成分
のカットなどのフィルタ処理を行う。続いて、S12で
は、モータ5a,5bへ供給する目標電流値を演算す
る。
【0042】その後、S13において、電源スイッチ
(図示せず)がオフに操作されたか否かを判定し、電源
スイッチがオンであるときは、再びS3に戻り、S3以
降の処理を繰り返す。しかし、S13において、電源ス
イッチがオフであるときは、このプログラム処理を終了
する。
【0043】尚、上記実施例では、回転検出器25が駆
動軸28の外周に設けられた磁石31と、磁石31の下
方に設けられたリードスイッチ32とよりなる構成とさ
れているが、これに限らず、例えば磁石31の磁界変化
を検出する磁気センサを設け、この磁気センサの検出信
号により駆動軸28の回転を検出するようにしても良い
し、一般に広く使用されているロータリエンコーダ等を
使用しても良いのは勿論である。
【0044】また、制動機構24としては、上記ソレノ
イド31により摩擦板30を制動板29に押圧させて駆
動輪4c,4dを制動させる代わりに、これに限らず、
例えばソレノイド31のプランジャ31aが制動板29
に直接係合するような構成にしても良し、あるいは駆動
輪4c,4dに摩擦板30を押圧するような構成にして
も良い。
【0045】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図8は本発明の第2実施例としてベッド搬送装置4
1をベッド42に連結させた状態を示す斜視図、図9は
ベッド搬送装置41をベッド42から外した状態を示す
斜視図、図10はベッド搬送装置41の側面及び内部構
成を示す側断面図である。
【0046】ベッド搬送装置41は、ベッド42と別体
のものであり、分離可能にベッド42に連結されるよう
に構成されている。ベッド42は、鉄パイプ製のフレー
ム43の下端に車輪45a,45bを有し、移動可能と
されている。ベッド搬送装置41はベッド42を搬送す
る前にベッド42のフレーム43に連結される。そし
て、ベッド42の搬送が終了すると、ベッド搬送装置4
1はフレーム43との連結が解除されてベッド42から
分離されて所定の場所に返却される。
【0047】上記ベッド搬送装置41は、両側に駆動輪
45a,45bを有する装置本体46と、装置本体46
の上部に設けられた操作部47と、装置本体46の背面
に設けられた連結器48とからなる。また、装置本体4
6の内部には、駆動輪45a,45bの回転を検出する
回転検出器(停止状態検出手段)49と、駆動輪45
a,45bを駆動するモータ50a,50bと、モータ
50a,50bに電力を供給するバッテリ51と、モー
タ50a,50bに供給される電流を制御する制御装置
52とが収納されている。
【0048】上記回転検出器49としては、駆動輪45
a,45bと一体に回転する回転体の回転数を光学的に
非接触で検出するロータリエンコーダが使用されてお
り、モータ50a,50bには減速機構を有するギヤド
モータが使用されている。また、装置本体46の内部に
は、ベッド42が停止しているとき、各駆動輪45a,
45bを制動する一対の制動機構53が設けられてい
る。この制動機構53は、駆動輪45a,45bの上方
に設けられ、駆動輪45a,45bの外周に対向する位
置に支持された摩擦部材54と、摩擦部材54を駆動輪
45a,45bの外周に押圧するソレノイド55とより
なる。
【0049】摩擦部材54は、摩擦係数の大きい材質に
より形成されており、搬送されているときはソレノイド
55に内蔵されたコイルスプリング(図示せず)のバネ
力によりベッド42が駆動輪45a,45bの外周から
離間している。しかし、後述するようにベッド42が停
止しているとき、摩擦部材54はソレノイド55の電磁
力によりプランジャ55aが下方に駆動されて駆動輪4
5a,45bの外周に押圧される。そのため、駆動輪4
5a,45bは摩擦部材54の押圧により制動され、停
止状態に保持される。
【0050】操作部47は、操作者が把持する把持部5
6を有し、この把持部56には操作者が把持した際の押
圧力を検出するための力センサ57が左右に埋設されて
いる。一対の力センサ57は、例えば圧電素子などから
なり、操作者が把持する力の大きさに応じた信号を制御
装置52に出力する。
【0051】また、装置本体46の背面側に設けられた
連結器68は、操作部47に設けられた連結スイッチ5
9が操作されると作動するソレノイド67を有してお
り、ソレノイド67により駆動されたプランジャ69が
ベッド42のフレーム43に設けられた連結部43aに
嵌合して装置本体46をフレーム43にロックする。
【0052】制御装置52は、力センサ57により検出
された操作者の押圧力の大きさ、及び回転検出器49に
より検出された駆動輪45a,45bの回転速度を求め
て最適な駆動力を演算する。また、制御装置52は、前
述した第1実施例の場合と同様に、上記力センサ57に
より検出された操作者の押圧力がゼロであるときは操作
者が把持部56を押圧操作していない状態であると判断
し、回転検出器49からの出力が所定時間(例えば1秒
程度)一定であるときは駆動輪45a,45bが停止し
ている状態であると判断する。
【0053】従って、力センサ57の出力がゼロで把持
部56が押圧操作されておらず、且つ回転検出器49か
らの出力が所定時間(例えば1秒程度)一定で駆動輪4
5a,45bが停止している場合には、制動機構53を
制動動作させる。これにより、制動機構53のソレノイ
ド55は励磁されて摩擦部材54を下方に駆動して駆動
輪45a,45bに押圧する。そのため、摩擦部材54
は駆動輪45a,45bに押圧された状態に保持され、
駆動輪45a,45bは回転不可状態にロックされる。
【0054】そして、ベッド42は、制動機構53の制
動動作により停止され、例えばスロープ等の勾配のある
場所でも駆動輪45a,45bが回転して動き出すこと
が防止される。また、操作者がベッド42を搬送してい
る途中で把持部56から手を離さなければならない場合
でも把持部56が押圧操作されていなければ自動的に制
動機構53が制動動作することになる。そのため、操作
者がベッド42から離れて他の用事をしなければならな
い場合でもベッド42が勝手に動いてしまうことが防止
され、ベッド搬送時の安全性が確保されている。
【0055】しかし、把持部56が押圧操作されたこと
が力センサ57により検出されたとき、あるいは回転検
出器49の検出信号がパルス波であるときは駆動輪45
a,45bが回転して移動中であるため、制動機構53
による制動動作を解除する。すなわち、ソレノイド55
を消磁して摩擦部材54を駆動輪45a,45bから離
間させる。
【0056】これにより、駆動輪45a,45bはロッ
クが解除されて回転可能な状態となる。従って、ベッド
42が停止しているときでも把持部56が押圧操作され
た場合、あるいはベッド42が移動中である場合は、ソ
レノイド55が消磁されて駆動輪45a,45bに制動
力を作用させないようになっている。
【0057】また、操作部47には、電源スイッチ5
8、連結スイッチ59及びインタホン60が設けられて
いる。インタホン60は操作部47の上面に設けられた
収納凹部47aに装着されており、呼出しスイッチ61
と、マイク62と、スピーカ63とを有する。また、イ
ンタホン60は、収納凹部47aに装着したまま使用す
ることができるし、収納凹部47aから取り出して患者
がベッド42側で使用することもできる。
【0058】このインタホン60は、ケーブル64を介
して装置本体46内に設けられた送受信機65に接続さ
れている。この送受信機65は、無線でナースセンタに
設置されたインタホン(図示せず)と通話することがで
きる。例えば、ナースセンタから離れた場所でベッド4
2を搬送しているときに患者の様子が変化した場合に
は、呼出しスイッチ61を押してナースセンタの看護婦
を呼出し、マイク62とスピーカ63で相互に会話する
ことができ、緊急事態にも速やかに対処することができ
る。
【0059】尚、上記のように操作部47にインタホン
60を設けると共に、装置本体46の背面側にもインタ
ホン60を設けるようにして操作者と患者とは搬送中に
会話することができるようにしても良い。
【0060】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、駆動輪が
停止したことが検出されたとき駆動輪を制動することに
より、勾配のある所でもベッドを安定に停止させること
ができ、例えば操作者がベッドを搬送している途中で操
作部から手を離さなければならない場合でも操作部が押
圧操作されていなければ自動的に制動機構が制動動作す
るため、操作者がベッドから離れて他の用事をしなけれ
ばならない場合でもベッドが勝手に動いてしまうことが
防止され、ベッド搬送時の安全性を確保することができ
る。しかも、操作部が押圧操作されると制動機構による
駆動輪の制動を解除すると共に、駆動輪を駆動させるよ
うに駆動部を駆動制御するため、スムーズに坂路発進を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるベッド搬送装置の第1実施例の正
面図である。
【図2】ベッド搬送装置を有するベッドの側面図であ
る。
【図3】ベッドの側面に設けられた操作レバーの断面図
である。
【図4】操作レバーの回動角度を検出する回動角度検出
器の構成図である。
【図5】モータ5の取付構造及び制動機構の構成を説明
するための縦断面図である。
【図6】駆動軸の回転を検出する回転検出器の動作を説
明するための図である。
【図7】制御装置が実行するする処理のフローチャート
である。
【図8】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図9】ベッド搬送装置をベッドから外した状態を示す
斜視図である。
【図10】ベッド搬送装置の側面及び内部構成を示す側
断面図である。
【符号の説明】
1,41 ベッド搬送装置 2,42 ベッド 3,43 フレーム 4c,4d,45a,45b 駆動輪 5a,5b,50a,50b モータ 11 操作レバー 23 モータ取付ケース 24 制動機構 25,49 回転検出器 26 車軸 28 駆動軸 29 制動板 30 摩擦板 31 ソレノイド 32 リードスイッチ 46 装置本体 47 操作部 48 連結器 53 制動機構 54 摩擦部材 55 ソレノイド 56 把持部 57 力センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を有する移動可能なベッドに取り付
    けられ、該ベッドを搬送する駆動輪を回転駆動する駆動
    部と、 該駆動部を駆動させる際に押圧操作される操作部と、 前記駆動輪が停止したことを検出する停止状態検出手段
    と、 該停止状態検出手段により前記駆動輪が停止したことが
    検出されたとき前記駆動輪を制動する制動機構と、 該操作部が押圧操作されているとき前記制動機構による
    前記駆動輪の制動を解除すると共に、前記駆動輪を駆動
    させるように前記駆動部を駆動制御する制御手段と、 よりなることを特徴とするベッド搬送装置。
JP19748295A 1995-08-02 1995-08-02 ベッド搬送装置 Pending JPH0938155A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6330926B1 (en) 1999-09-15 2001-12-18 Hill-Rom Services, Inc. Stretcher having a motorized wheel
US7021407B2 (en) 2000-05-11 2006-04-04 Hill-Rom Services, Inc. Motorized propulsion system for a bed
US9707143B2 (en) 2012-08-11 2017-07-18 Hill-Rom Services, Inc. Person support apparatus power drive system

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