JPH0831381B2 - 変成器 - Google Patents

変成器

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JPH0831381B2
JPH0831381B2 JP63220904A JP22090488A JPH0831381B2 JP H0831381 B2 JPH0831381 B2 JP H0831381B2 JP 63220904 A JP63220904 A JP 63220904A JP 22090488 A JP22090488 A JP 22090488A JP H0831381 B2 JPH0831381 B2 JP H0831381B2
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正義 松田
正之 水嶋
裕 広岡
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種の音響機器、映像機器、産業機器などに
使用する変成器に関するものである。
従来の技術 第9図は従来の変成器を示し、第10図は従来の変成器
の横からみた断面図を示したものである。又第11図は従
来の変成器の上から見た断面図、更に第12図はその出力
波形を示す。第9図及び第11図を用いてその構成を説明
する。
巻線構造は第9図のように端子付ボビンAの筒状部1
に設けた中鍔2と一方の端鍔3の間に1次巻線17、3次
巻線19を巻回し、更に他方の端部3′と中鍔2の間に2
次巻線18を中鍔2a,2b,2cにより分割して巻回する構造で
ある。
一般に蛍光灯などに使用するインバーター用スイッチ
ングトランスは周波数が数十キロヘルスと高く、かつ二
次側出力電圧は数キロボルトと高い電圧が使用されるた
め、端子付ボビンAの筒状部1に設けた中鍔2によって
1次巻線17、3次巻線19と2次巻線18と分離する構造で
ある。
第9図、第10図、第11図を用いて製造工程を説明す
る。
まず1次巻線、3次巻線工程について説明する。1次
巻線17はボビンAの筒状部1に設けた中鍔2と端鍔3の
間に規定数巻回する。そしてその巻始めリード線17a、
巻終りリード線17bはそれぞれ溝8bを通して規定の金属
ピン端子4a,4bに巻付けられる。更に3次巻線19を1次
巻線17の上に巻回し、巻始めリード線17c,17dはそれぞ
れ溝8c,溝8dを通して規定の金属ピン端子4c,4dに巻付け
られる。
次に2次巻線工程について説明する。2次巻線18は端
鍔3′と中鍔2aの間の筒状部1に規定巻数巻回する。更
に中鍔2aに設けた溝9aを通し更に次の中鍔2aと中鍔2bの
間の筒状部1に規定巻数巻回する。その後、中鍔2bに設
けた溝9bを通し中鍔2bと中鍔2cの間の筒状部1に規定数
巻回する。そして中鍔2cに設けた溝9cを通して中鍔2cと
中鍔2の間の筒状部1に規定数巻回し2次巻線18を完成
する。巻始めリード線18aは規定の溝8eを通して規定の
金属ピン端子4eに巻付けられる。又巻終りリード線18b
は中鍔2cに設けた突起2c′に引っかけられ、更に中鍔2b
の上部を通過し、その後中鍔2aに設けた突起2a′に引っ
かけられ、規定の溝8fを通して規定の金属ピン端子4fに
巻付けられる。そのようにして完成されたコイルは金属
ピン端子4a〜4fに巻付けられたリード線17a〜17d、18a,
18bを金属ピン端子4a〜4fに半田接続する。その後、更
に磁性材20を端子付ボビンAの鉄心挿入孔6に挿入して
変成器を完成する。
発明が解決しようとする課題 この変成器は金属ピン端子4を植設し、筒状部1に数
個の中鍔2,2a,2b,2cを設けた構造の端子付ボビンAで、
中鍔2と端鍔3の間の筒状部1に1次巻線17、その上に
3次巻線19を巻回し、それぞれの金属ピン端子4a〜4dに
巻付けて接続し、一方の2次巻線18は端鍔3′と中鍔2
の間の筒状部1に設けた中鍔2a,2b,2cの間の筒状部1に
それぞれ分割して巻回するもので、その巻終りリード線
18bは、中鍔2cに設けた突起2c′に引っかけられ次に中
鍔2bの上部を通過し、更に中鍔2aの突起2a′に引っかけ
られその後金属ピン端子4fに巻付けて接続する。そうし
て完成した巻線済みコイルと金属ピン端子を半田により
接続する。その後、端子付ボビンAの鉄心挿入孔6に磁
性材20を挿入し磁路を構成する構造の変成器であるが以
下のような問題がある。
第3図、第10図、第11図を用いて説明する。この変成
器は第3図に示すような蛍光灯を点灯するインバータ回
路に使用するスイッチングトランスであり、使用周波数
は数十キロヘルツと高く、かつ出力電圧は数キロボルト
と高電圧にて使用する、いわゆる蛍光灯に必要な電圧を
トランスによって昇圧し取り出すものである。
従って2次巻線18は巻数が千巻数と多い上、線径が極
細線である。以下第10図により説明すると、2次巻線18
は上述の如く高電圧を有するため、レヤーショートの防
止を目的に巻始めリード線18a及び2次巻線18と巻終り
リード線18bとは一定の空間距離を確保する必要があ
る。従って巻終りリード線18bは巻線終了後、2次巻線1
8と一定の空間距離を確保するための高さを有する中鍔2
a〜2cに引っかけられてから金属ピン端子4fに巻付けて
接続される構造である。つまり巻終りリード線18bがた
るむと2次巻線18に接触しレヤーショートが発生する。
そのため巻終りリード線18bは空間距離を保持させるた
めに、金属ピン端子4fと中鍔2cとの間で常時引っ張られ
ていなければない。つまり少しの衝撃等によってピン端
子4fが曲がると巻終りリード線18bが引っ張られて断線
が発生することになる。又、巻終りリード線18bは中鍔2
a〜cの間あるいは端鍔3′の間をブリッジしている構
造であるためピン端子あるいは異物が引っかかりやすく
断線が発生する原因となる。従って後工程の半田、磁性
材20の組立、防湿処理、検査などの作業は、特に巻終り
リード線18bに接触しないようにする必要があり自動組
立化ができない理由とされ、コスト的にも高いものとな
っていた。
又セットメーカーにおいても上記理由により変成器の
プリント基板への自動実装化が困難であり、セットに衝
撃加重がかかった場合変成器のピンが曲がり巻線リード
線が引っぱられて断線が発生する構造的な欠点を有して
いた。
次に電気性能については第11図、第12図を用いて説明
する。
1次巻線17と2次巻線18は中鍔2によって分離されて
いる構造である。従って1次巻線17に電流を流すことに
より、一般的には透磁率の高い磁性材20の中を磁束22は
通過するが使用周波数が高い上、更にボビンの構造が上
述のように中鍔2で並列に分離されているため、すべて
磁束22のように磁性材20を通過せず、一部漏れ磁束23と
なる。
上記のような巻線の構成を一般的には分割方式と呼び
漏れ磁束が多く1次巻線の上に2次巻線を巻線する嵌合
方式と比較して結果として、1次、2次間の結合度が悪
く、かつ効率の悪い変成器となってしまう等の欠点を有
している。更にその2次側の出力波形28についても結合
度あるいは漏れインダクタンス等の影響により第12図に
示すように高調波成分を含んだものとなり結果として蛍
光灯発光効率の低下あるいはノイズが発生する要因とさ
れている。
以上のように従来の変成器は品質面、信頼性面、電気
性能面、コスト面等多くの欠点を有しているのが実情で
あった。
そこで本発明は高電圧が発生する2次巻線を下側ボビ
ンに巻回し、その上に上側ボビンを被せて1次、3次巻
線を巻回し、更に下側ボビンの両端鍔の切欠きより充填
剤を注入する構造とした。従って上記構造にすることに
より1次巻線と2次巻線との間の絶縁距離がプラスチッ
ク成型品により確保でき限界破壊耐電圧の向上を図るこ
とが可能となり更に下側ボビンの高圧が発生する2次巻
線内に充填剤を充填し、かつ含浸させることにより1次
巻線と2次巻線間の限界破壊耐電圧の一層のレベルアッ
プが図れ、又2次巻線間内での層間耐電圧のレベルアッ
プをも図ること可能となる。更に2次巻線全体に1次巻
線が被うような構造のため、漏れ磁束を著しく減少さ
せ、結合度が良くなり結果として効率が向上し、更には
ノイズが出力波形に含まれない性能が実現できる。
課題を解決するための手段 上記課題を解決する本発明の技術的手段は、左右両端
の鍔に充填剤を注入する切欠きを設けた下側ボビンに高
電圧が発生する下側巻線を一方の鍔側から巻始め他方の
鍔側で巻終るように巻回し、その下側巻線の外周に被せ
るように一対の2分割されかつその筒状部に巻線位置規
制するための突起、しゃへい板あるいは偏肉部を形成し
たプラスチック成型品の上側ボビンを上下よりはめ合せ
て嵌合しこの上側ボビンに、上側巻線を巻回すると共
に、下側ボビンの両端鍔の切欠きに対応する位置に切欠
きを設けた磁性材を組込み下側巻線内に充填剤を含浸さ
せる構成としたものである。
作用 上記構成とすることで下側巻線と上側巻線とはプリス
チックス成型品で完全に絶縁され、又上側ボビンに下側
ボビンの下側巻線の高電圧部に対応する位置に、巻線位
置規制突起等を設け巻線位置を規制することにより、下
側巻線と上側巻線間の絶縁距離を大きくとることが可能
で絶縁破壊電圧のレベルアップ、ひいては、変成器の寿
命時間の向上につながることになる。又、注型剤を下側
ボビンの両端鍔の切欠きおよび磁性材の切欠きにより、
高電圧が発生する下側ボビンの下側巻線の中に流入し下
側間線の線と線の間に含浸させることにより下側巻線間
の層間破壊電圧あるいは各巻線間の絶縁破壊電圧のレベ
ルアップが図れ、一層の寿命時間の向上を図ることが可
能となる。更には、高電圧の下側巻線は極細線が使用さ
れるが、上側ボビンで被われて下側巻線を保護する構造
となるため、表面に露出せず後工程での打こん、引っか
けなどによる断線不良が低減できる。又下側巻線は右端
鍔より巻初めて左端鍔にて巻終る構造のため、巻終りリ
ード線は従来のように折り返すことがないため宙に浮か
ずボビンに密着するため異物が引っかかることによる断
線が低減できる。更には巻終りリード線は巻回された線
輪の上を通過しない構造としたため下側巻線の巻始め巻
線と巻終りリード線間のレヤーショートは全く配慮する
必要がない。結果として下側巻線より発生する高電圧使
用条件下で下側巻線間内で絶縁性能が向上し変成器の寿
命時間が大幅に向上することになる。以上説明したよう
にこのボビン構造は極細線である下側巻線が断線発生を
生じにくい構造である。従って巻線半田付け、コア組立
等後工程での作業がスムーズに行えることになり歩留り
の向上又自動化がやりやすくなる。次に電気性能面につ
いて説明すると下側ボビンに下側巻線が巻回され、その
上にほぼその巻線幅に近い幅の上側巻線で被われる構造
とするため上側巻線の電流より発生した磁束は、ほぼ真
下の下側巻線の巻線幅内を通過することになり、分割構
造のボビンと比較して格段に漏れ磁束が少なく結果とし
て結合度が高く、高効率で、ノイズの少ない変成器とす
ることができる。
実施例 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。第1図は本発明の一実施例における斜視図、第2
図は本発明の断面図、第3図は本発明の変成器が使用さ
れる回路図、第4図は本発明の下側ボビン、上側ボビン
の構成の斜視図、第5図は本発明の下側ボビンの上部か
ら見た斜視図、第6図は本発明の上部からみた断面図、
第7図は同変成器の出力波形図、第8図a,bは他の上側
ボビンの要部斜視図を示す。
まず第4図、第5図を用いて説明する。
端子付ボビンAは筒状部1a〜1dを有しその左右両端に
はそれぞれ端鍔3,3′を設け、更に金属ピン端子4を数
本値設して構成されている。更に両端鍔3,3′にはリー
ド線を配線する溝8およびリード線を引っかける突起5
が設けられている。又両端鍔3,3′の反対側の上端部に
は充填材を注入する切欠き7を設け、筒状部1a〜1dには
数個の中鍔2a〜2cが設けられ、更にそれぞれの中鍔2a〜
2cにはリード線が通過する溝9a〜9cを設けてある。
次に上側ボビンについて説明する。この上側ボビンB
は一対の2つに分割された構造であり、そして筒状部10
の左右両端には鍔11が設けられ、又筒状部10には突起12
が設けられている。更に分割された一方の切断面には壁
板13、もう一方の端面には壁板13をはめこむ切欠き14を
設け、又左右両端鍔11の外周部の切断面には穴15が、又
穴15に対応する突起16を設けた構造とする。上述した下
側ボビンAに上記構造の上側ボビンBを上下よりはさみ
込み、壁板13は切欠き14に挿入し、又突起16は穴15には
め込んで一体結合する構成である。
次に組立方法について説明する。変成器の回路の一実
施例を第3図に示しており、1次巻線17、2次巻線18、
3次巻線19より構成され、特に2次巻線18については蛍
光灯に必要な出力電圧を有するため高電圧でかつ使用線
径は極細線が使用される。まず2次巻線工程について第
1図、第4図、第5図を用いて説明する。下側巻線とし
ての2次巻線18の巻始めリード線18aはリード線溝8aを
通して突起5aに引っかけて金属ピン端子4aの根元に巻付
けられる。そして2次巻線18は端鍔3′と中鍔2aとの間
の筒状部1aの間に規定数巻回され、更に中鍔2aに設けた
溝9aを通して次の中鍔2aと中鍔2bの筒状部1b規定数巻回
され、更に中鍔2bに設けた溝9bをを通す。以下順次同じ
ような工程を経て最終の中鍔2cと端鍔3の筒状部1dに規
定数巻線を巻回する。そうして巻回された2次巻線18の
巻終りリード線18bはリード線溝8bを通して突起5bに引
っかけられ金属ピン端子4fの根元に巻付けられる。次に
上述の上側ボビンBの両端鍔11の外周部を下側ボビンA
の両端鍔3,3′の内側に添わせて、上下よりはさみ込む
ように圧入嵌合して一体化する。尚、上側ボビンBの嵌
合状態は壁板13が切欠き14に入り込む形ではめ合され、
又突起16は又15に入り込む形で接合して結合する。
次に上側ボビンBに上側巻線としての1次巻線17、3
次巻線19の工程について第1図を用いて説明する。前述
した2次巻線18の工程と同じように1次巻線17の巻始め
リード線17a,17bは下側ボビンAのリード線溝8c,8dを通
し突起5に引っかけられてから金属ピン端子4a,4bの根
元に巻付けられる。
そして上側ボビンBの端鍔11より1次巻線17は巻回を
開始し、規定数巻回して完了する。巻終りリード線17c,
17dは下側ボビンAのリード線溝8d,8eを通して突起5に
引っかけられ金属ピン端子4c,4dの根元に巻付けられ
る。次に3次巻線19の巻始めリード線19aは前述の1次
巻線17と同様に溝8fを通して突起5に引っかけられて金
属ピン端子4gの根元に巻付けられる。そして、上側ボビ
ンBの突起12より3次巻線19を開始し規定数巻回して完
了する。終了した巻終りリード線19bは溝8gを通して突
起5に引っかけられ金属ピン端子hの根元に巻付けられ
る。以上のような工程で巻線を完了し、その後金属ピン
端子4a〜4hと巻付けられたリード線18a,18b,19a,19b,17
a〜dは半田付けにより接続される。
以降の工程は第1図、第2図、第4図を用いて説明す
る。以上のように巻線し、金属ピン端子4a〜4hに半田接
続されたコイルは下側ボビンAの鉄心挿入孔6の中に下
側ボビンAの両端鍔3,3′に設けた切欠き7に対応する
切欠き21を有したE−I型、又はE−E型の磁性材20を
突合せ、挿入する。
その後テープ又は接着剤等により磁性材20を固定した
プラスチックスよりなる保護ケース24の中に挿入する。
次にそうしたケース挿入済みコイルのケース開放口より
充填剤26を注入し、磁性剤20、巻線17,18,19、下側ボビ
ンA、上側ボビンBの中などに浸透させて更にプラスチ
ックよりなる底板25を挿入嵌合して変成器を完成する。
第2図は完成後の変成器の断面図を示したものであ
る。高電圧が発生する2次巻線18、1次巻線17、3次巻
線19はプラスチックス成型品の上側ボビンBの筒状部10
で完全に絶縁され、かつ最も高電位部分となる下側ボビ
ンAの端鍔3′と中鍔2a間の2次巻線18に対応する位置
に上側ボビンBに巻線位置規制を目的とする突起12を設
け、1次巻線17あるいは3次巻線19が巻線できないよう
にする、いわゆる下側ボビンAの高電位巻線と上側ボビ
ンBの巻線間の絶縁距離を大きくすることで絶縁耐電圧
のレベルアップを図り更には下側ボビンAの両端鍔3,
3′に切欠き7および磁性材20に切欠き21を設け充填剤2
6をこの切欠き7,21より高電圧が発生する2次巻線18の
中へ注入し線輪間内に含浸させることで2次巻線18の線
と線間の線間耐電圧あるいは2次巻線18と1次巻線17、
3次巻線19との線間耐電圧レベルアップが図られ信頼性
の優れた変成器が実現できる。
一方電気性能は絶縁構造を嵌合方式としたため2次巻
線の真上に1次巻線を巻回し、かつ1次と2次巻線の巻
線幅をほぼ同じにすることができた。すなわち第6図の
本発明の上から見た断面図の如く、1次巻線17より発生
する磁束22、漏れ磁束23は、2次巻線18のほぼ全巻線を
通るようになり、漏れ磁束が少なく、結果として変成器
の結合度が高く効率が高い、かつ出力電圧波形27は第7
図のように高調波成分が少なく、ノイズの発生の少ない
変成器とすることができた。
尚第4図の実施例の上側ボビンBの突起12は第8図a,
bの偏肉部12a又はしゃへい板12bとしても同様の効果が
得られる。
発明の効果 以上説明したように本発明は上側巻線と下側巻線を分
割した一対のプラスチックス成型ボンビを互いにはめ合
して一体結合することで絶縁し、更に突起、しゃへい
板、偏肉部などにより上側巻線の位置を規制することで
上側巻線と下側巻線間の絶縁距離を大きくし、更に下側
巻線を巻回する下側ボビンの両端鍔に切欠きを設け、そ
の切欠きを通じて充填樹脂を注入し下巻線が含浸する構
造のいわゆる嵌合方式の変成器であるため、すなわち下
側ボビンを下側巻線専用とすることで片方の鍔から巻始
め、他方の鍔にて巻線を完了することができ、つまり巻
終りリード線はボビンの中鍔部の間の空間はを引廻すこ
とが不要であり、付ずいするたるみ防止のためのある程
度の張力を加えることが全く不要で、結果として作業取
扱い等の不注意、異物接触、ひっかけ、打こん等による
断線不良が低減できセットにおける変成器のピン曲がり
等による断線についても大幅に低減できる。
その上巻終りリード線を折り返す必要がないため、巻
線、配線の自動化が容易となる。次に位置規制用の突起
等を設けた2分割のプラスチックスの上側ボビンをはめ
合せ嵌合して一体結合することで下側巻線と上側巻線の
絶縁性能を大幅に向上することができる。つまり絶縁構
成をプラスチックス成型品で完全に行うと共に下側巻線
の高圧部に対応する部分に位置規制用の突起を設け、上
側ボビンの上側巻線を規制することで下側巻線と上側巻
線間の空間距離を大きくすることが可能となり大幅な絶
縁耐電圧の向上を図ることにつながる。更に下側巻線を
上側ボビンで被うため、下側巻線が露出せず、打こん、
引っかけ等断線不良がなくなり、後の巻線、半田、組立
工程などの作業をスムーズに行うことができる。又、下
側ボビンの両端鍔の切欠きより充填剤を注入して下側巻
線に含浸することで下側巻線内での絶縁耐電圧のレベル
アップ、更には上側ボビンの上側巻線間との絶縁耐電圧
の一層のレベルアップを図ることができる。
また、漏れ磁束が少なく効率的で出力として高周波成
分が少なくノイズの少ないものとできる。
以上により本発明の最終目的である断線品質に優れ効
率が良好でノイズ発生がなく、かつ絶縁性に優れた変成
器をボビン嵌合構造にて達成したものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の変成器の一実施例で変成器の構造を示
す分解斜視図、第2図は同変成器の断面図、第3図は同
変成器の使用回路図、第4図は本発明のボビンの構造を
示す斜視図、第5図は本発明の下側ボビンの上部から見
た斜視図、第6図は同変成器を上から見た断面図、第7
図は同出力波形図、第8図a,bは他の上側ボビンの斜視
図、第9図は従来の変成器の斜視図、第10図は従来の変
成器の断面図、第11図は従来の変成器の上部からみた断
面図、第12図は同出力波形図を示す。 A……端子付ボビン(下側ボビン)、B……上側ボビ
ン、1……筒状部、2,2a,2b,2c……中鍔、3,3′……両
端鍔、4……金属ピン端子、5……突起、6……鉄心挿
入孔、7……突起、8……リード線溝、9……溝、10…
…筒状部、11……端鍔、12……突起、13……壁板、14…
…切欠き、15……穴、16……突起、17……1次巻線、18
……2次巻線、19……3次巻線、20……磁性材、21……
切欠き、22……磁束、23……漏れ磁束、24……保護ケー
ス、25……底板、26……充填剤、27……本発明の変成器
の出力波形。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央に磁性材を貫通させると共に外周に高
    電圧が発生する下側巻線を巻回するプラスチックス成型
    品の筒状部を設け、その両端外周部にはそれぞれ充填剤
    を注入する切欠きを形成した鍔を設けた下側ボビンに、
    一方の鍔側から巻始め他方の鍔側で巻終るように下側巻
    線を巻回し、この下側巻線の外周を両端に鍔を有した上
    側巻線の高圧側に対向する部分に巻線位置を規制する突
    起、しゃへい板あるいは偏肉部を設けたプラスチックス
    成型品よりなる一対の2分割された上側ボビンで被い、
    この上側ボビンに上側巻線を巻回し、上記下側ボビンの
    中央に両端鍔の切欠きに対応する位置に切欠きを設けた
    磁性材を組込み、下側巻線に充填材を含浸させた変成
    器。
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