JPH08309702A - 円鋸の刃部の構造 - Google Patents
円鋸の刃部の構造Info
- Publication number
- JPH08309702A JPH08309702A JP14533595A JP14533595A JPH08309702A JP H08309702 A JPH08309702 A JP H08309702A JP 14533595 A JP14533595 A JP 14533595A JP 14533595 A JP14533595 A JP 14533595A JP H08309702 A JPH08309702 A JP H08309702A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 超硬の粒状物を被切削物に先に小面積で接触
させ、次いで超硬のチップを接触させることにより、硬
い被切断物であっても、小労力で迅速に切断できるよう
にする。 【構成】 円板状の台金の外周に半径方向に突出する歯
台を周方向に所定ピッチで形成し、各歯台の回転側端面
に超硬のチップを該歯台から半径方向外方及び両側方に
突出させて固着し、各歯台の反回転側の外周部を厚さ方
向両側から厚さ方向中心に向かって高くなる断面山形に
形成し、該断面山形の外周部に超硬の粒状物を固着して
山形歯部を形成するとともに、該山形歯部の頂部を前記
超硬チップの頂部よりも若干高くし、該山形歯部の幅を
前記チップの幅よりも小寸にする。
させ、次いで超硬のチップを接触させることにより、硬
い被切断物であっても、小労力で迅速に切断できるよう
にする。 【構成】 円板状の台金の外周に半径方向に突出する歯
台を周方向に所定ピッチで形成し、各歯台の回転側端面
に超硬のチップを該歯台から半径方向外方及び両側方に
突出させて固着し、各歯台の反回転側の外周部を厚さ方
向両側から厚さ方向中心に向かって高くなる断面山形に
形成し、該断面山形の外周部に超硬の粒状物を固着して
山形歯部を形成するとともに、該山形歯部の頂部を前記
超硬チップの頂部よりも若干高くし、該山形歯部の幅を
前記チップの幅よりも小寸にする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、円板状の台金の外周に
放射方向に突出する多数の刃部を有する円鋸に関し、特
にその刃部の構造に関するものである。
放射方向に突出する多数の刃部を有する円鋸に関し、特
にその刃部の構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の技術として実開平１−１１７８５
９号公報に記載されたもの、即ち、図５及び図６に示す
ものがあった。図５及び図６において、１は円鋸であ
り、円板状の台金２の外周部に多数の歯台４を形成し、
各歯台４の反回転側端面（右端面）に板状の超硬のチッ
プ５を固着し、また、上記各歯台４の回転側の外周部に
ダイヤモンド粒７を固着して断面矩形の平坦歯部６を形
成する。この平坦歯部６の高さ及び幅は、上記チップ５
の高さ及び幅に対して若干（Ｈ１，Ｈ２）大きくする。
９号公報に記載されたもの、即ち、図５及び図６に示す
ものがあった。図５及び図６において、１は円鋸であ
り、円板状の台金２の外周部に多数の歯台４を形成し、
各歯台４の反回転側端面（右端面）に板状の超硬のチッ
プ５を固着し、また、上記各歯台４の回転側の外周部に
ダイヤモンド粒７を固着して断面矩形の平坦歯部６を形
成する。この平坦歯部６の高さ及び幅は、上記チップ５
の高さ及び幅に対して若干（Ｈ１，Ｈ２）大きくする。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、平
坦歯部６がチップ５よりも先に広い面積で被切断物に接
触するため、食い込み抵抗が増し、大きな労力を要する
とともに、切断速度が遅くなる欠点があった。また、主
としてダイヤモンド粒７により切断されるため、切断端
面が粗面になる欠点があった。本発明は、上記欠点を解
消した新規な円鋸の刃部の構造を得ることを目的とす
る。
坦歯部６がチップ５よりも先に広い面積で被切断物に接
触するため、食い込み抵抗が増し、大きな労力を要する
とともに、切断速度が遅くなる欠点があった。また、主
としてダイヤモンド粒７により切断されるため、切断端
面が粗面になる欠点があった。本発明は、上記欠点を解
消した新規な円鋸の刃部の構造を得ることを目的とす
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の如く構成したものである。即ち、円
板状の台金の外周に半径方向に突出する歯台を周方向に
所定ピッチで形成し、各歯台の回転側端面に超硬のチッ
プを該歯台から半径方向外方及び両側方に突出させて固
着し、各歯台の反回転側の外周部を厚さ方向両側から厚
さ方向中心に向かって高くなる断面山形に形成し、該外
周部に超硬の粒状物を固着して山形歯部を形成するとと
もに、該山形歯部の頂部を前記超硬チップの頂部よりも
若干高くし、該山形歯部の幅を前記チップの幅よりも小
寸にする構成にしたものである。この場合、前記山形歯
部の頂部を前記超硬のチップの外周切刃に対して０.０
５mm〜０.３mm高くするとよく、また、前記山形歯部の
屈曲角度は４０度〜４５度にするとよい。
成するために以下の如く構成したものである。即ち、円
板状の台金の外周に半径方向に突出する歯台を周方向に
所定ピッチで形成し、各歯台の回転側端面に超硬のチッ
プを該歯台から半径方向外方及び両側方に突出させて固
着し、各歯台の反回転側の外周部を厚さ方向両側から厚
さ方向中心に向かって高くなる断面山形に形成し、該外
周部に超硬の粒状物を固着して山形歯部を形成するとと
もに、該山形歯部の頂部を前記超硬チップの頂部よりも
若干高くし、該山形歯部の幅を前記チップの幅よりも小
寸にする構成にしたものである。この場合、前記山形歯
部の頂部を前記超硬のチップの外周切刃に対して０.０
５mm〜０.３mm高くするとよく、また、前記山形歯部の
屈曲角度は４０度〜４５度にするとよい。
【０００５】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図面において、図１は本発明の第１実施例を示す部
分側面図、図２は図１のII−II断面図、図３は図１の平
面図である。図１において、１０は円鋸であり、円板状
の台金１１の外周部にスリット１２により周方向に分割
された多数の歯台１３を形成する。各歯台１３はその回
転側の前部（左端部）に段部１３ａを形成し、周方向中
間部に軸心方向に凹む凹部１３ｂを形成し、反回転側の
後部を台金１１と同芯の円弧面にするとともに、該後部
の外周部を図２に示すように厚さ方向両側から厚さ方向
中心に向かって高くなる断面等辺の山形に形成する。
る。図面において、図１は本発明の第１実施例を示す部
分側面図、図２は図１のII−II断面図、図３は図１の平
面図である。図１において、１０は円鋸であり、円板状
の台金１１の外周部にスリット１２により周方向に分割
された多数の歯台１３を形成する。各歯台１３はその回
転側の前部（左端部）に段部１３ａを形成し、周方向中
間部に軸心方向に凹む凹部１３ｂを形成し、反回転側の
後部を台金１１と同芯の円弧面にするとともに、該後部
の外周部を図２に示すように厚さ方向両側から厚さ方向
中心に向かって高くなる断面等辺の山形に形成する。
【０００６】上記段部１３ａに超硬のチップ１４をロウ
付け固着する。このチップ１４は、その外周切刃１４ａ
を歯台１３から半径方向外方に突出させ、また両側を歯
台１３から両側方に突出させる。上記チップ１４のラジ
アル逃げ角αは５度〜１０度とし、外周切刃１４ａの幅
方向の傾きは０度（台金１１の回転軸心線と平行）とす
る。また、上記後部の断面山形の外周部に立方晶窒化硼
素、ダイヤモンド粒等からなる超硬の粒状物を固着して
山形歯部１５を形成するとともに、該山形歯部１５の頂
部１５ａを前記超硬チップの外周切刃１４ａよりも高く
する。本例では上記外周切刃１４ａに対する上記頂部１
５ａの高さＨを０.０５mm〜０.３mmとする。また、上記
山形歯部１５の屈曲角度Ｃは４０度〜４５度とし、厚さ
方向の幅Ｗ２はチップ１４の厚さ方向の幅Ｗ１に対して
０.０５mm〜０.１mm小さくする。
付け固着する。このチップ１４は、その外周切刃１４ａ
を歯台１３から半径方向外方に突出させ、また両側を歯
台１３から両側方に突出させる。上記チップ１４のラジ
アル逃げ角αは５度〜１０度とし、外周切刃１４ａの幅
方向の傾きは０度（台金１１の回転軸心線と平行）とす
る。また、上記後部の断面山形の外周部に立方晶窒化硼
素、ダイヤモンド粒等からなる超硬の粒状物を固着して
山形歯部１５を形成するとともに、該山形歯部１５の頂
部１５ａを前記超硬チップの外周切刃１４ａよりも高く
する。本例では上記外周切刃１４ａに対する上記頂部１
５ａの高さＨを０.０５mm〜０.３mmとする。また、上記
山形歯部１５の屈曲角度Ｃは４０度〜４５度とし、厚さ
方向の幅Ｗ２はチップ１４の厚さ方向の幅Ｗ１に対して
０.０５mm〜０.１mm小さくする。
【０００７】図４は第２実施例を示す。このものは、チ
ップ１４の外周切刃１４ａの幅方向の傾き（台金１１の
回転軸心線に対する傾き）βを５度〜１０度とする。こ
の場合、周方向に隣接するチップ１４の外周切刃１４ａ
−１,１４ａ−２の幅方向の傾きβは、交互に逆向きに
形成する。その他は前述した第１実施例と同構造となっ
ている。
ップ１４の外周切刃１４ａの幅方向の傾き（台金１１の
回転軸心線に対する傾き）βを５度〜１０度とする。こ
の場合、周方向に隣接するチップ１４の外周切刃１４ａ
−１,１４ａ−２の幅方向の傾きβは、交互に逆向きに
形成する。その他は前述した第１実施例と同構造となっ
ている。
【０００８】次ぎに上記実施例の作用・効果について説
明する。円鋸１０を回転させてこれを被切断物に向けて
進行させると、まず山形歯部１５の頂部１５ａが上記被
切断物に接触してＶ形の溝を形成し、次いでチップ１４
が被切断物に接触し、該被切断物を台金１１の厚さより
も広幅の溝を形成しながら切断することになる。このた
め、食い込み抵抗が低減し、少労力で迅速な切断ができ
ることになる。また、切断端面が主としてチップ１４の
側面で切削されるため、切断端面が平滑面になる。ま
た、ダイヤモンド粒等からなる超硬の粒状物が先に小面
積で被切断物に接触するので、セラミック、セメント、
新建材等の硬い被切断物であっても、食い込みが良好と
なり、これらを円滑に切断することができるとともに切
断性能が長期に亘って良好に維持されることになる。
明する。円鋸１０を回転させてこれを被切断物に向けて
進行させると、まず山形歯部１５の頂部１５ａが上記被
切断物に接触してＶ形の溝を形成し、次いでチップ１４
が被切断物に接触し、該被切断物を台金１１の厚さより
も広幅の溝を形成しながら切断することになる。このた
め、食い込み抵抗が低減し、少労力で迅速な切断ができ
ることになる。また、切断端面が主としてチップ１４の
側面で切削されるため、切断端面が平滑面になる。ま
た、ダイヤモンド粒等からなる超硬の粒状物が先に小面
積で被切断物に接触するので、セラミック、セメント、
新建材等の硬い被切断物であっても、食い込みが良好と
なり、これらを円滑に切断することができるとともに切
断性能が長期に亘って良好に維持されることになる。
【０００９】また、図４に示すように、チップ１４の外
周切刃１４ａの幅方向の傾きβを５度〜１０度にする
と、チップ１４は外周切刃１４ａの高い一端側から被切
断物に接触し、食い込み抵抗がさらに低減することにな
る。
周切刃１４ａの幅方向の傾きβを５度〜１０度にする
と、チップ１４は外周切刃１４ａの高い一端側から被切
断物に接触し、食い込み抵抗がさらに低減することにな
る。
【００１０】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明
は、超硬の粒状物が被切断物を先に小面積で接触し、次
いで台金よりも広幅の超硬のチップが接触するので、硬
い被切断物であっても、切削抵抗が小さくなり、小労力
で迅速に切断することができるとともに、切断端面が平
滑になる効果を奏する。また、チップの外周切刃の幅方
向の傾きを所定の角度にすれば、食い込み抵抗がさらに
低減し、木材等の比較的軟質の被切断物を迅速に切断す
る際に適する効果を奏する。
は、超硬の粒状物が被切断物を先に小面積で接触し、次
いで台金よりも広幅の超硬のチップが接触するので、硬
い被切断物であっても、切削抵抗が小さくなり、小労力
で迅速に切断することができるとともに、切断端面が平
滑になる効果を奏する。また、チップの外周切刃の幅方
向の傾きを所定の角度にすれば、食い込み抵抗がさらに
低減し、木材等の比較的軟質の被切断物を迅速に切断す
る際に適する効果を奏する。
【図１】本発明の第１実施例を示す部分側面図である。
【図２】図１のII〜II断面図である。
【図３】図１の平面図である。
【図４】本発明の第２実施例を示す図３相当の平面図で
ある。
ある。
【図５】従来例を示す部分側面図である。
【図６】図５のＡ示図である。
１０ 円鋸 １１ 台金 １２ スリット １３ 歯台 １３ａ 段部 １３ｂ 凹部 １４ チップ １４ａ 外周切刃 １５ 山形歯部 １５ａ 頂部
Claims (3)
- 【請求項１】 円板状の台金の外周に半径方向に突出す
る歯台を周方向に所定ピッチで形成し、各歯台の回転側
端面に超硬のチップを該歯台から半径方向外方及び両側
方に突出させて固着し、各歯台の反回転側の外周部を厚
さ方向両側から厚さ方向中心に向かって高くなる断面山
形に形成し、該断面山形の外周部に超硬の粒状物を固着
して山形歯部を形成するとともに、該山形歯部の頂部を
前記超硬チップの頂部よりも若干高くし、該山形歯部の
幅を前記チップの幅よりも小寸にしたことを特徴とする
円鋸の歯部の構造。 - 【請求項２】 前記山形歯部の頂部を前記超硬のチップ
の外周切刃に対して０.０５mm〜０.３mm高くしたことを
特徴とする請求項１記載の円鋸の歯部の構造。 - 【請求項３】 前記山形歯部の屈曲角度は４０度〜４５
度としたことを特徴とする請求項１又は２記載の円鋸の
歯部の構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14533595A JPH08309702A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 円鋸の刃部の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14533595A JPH08309702A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 円鋸の刃部の構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08309702A true JPH08309702A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=15382798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14533595A Pending JPH08309702A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | 円鋸の刃部の構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08309702A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998055265A1 (fr) * | 1997-06-05 | 1998-12-10 | The Institute Of Physical And Chemical Research | Outil de coupe et de meulage combine |
| JP2008238299A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd | 建材用加工刃物 |
| JP2020022423A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 株式会社トリガー | 草刈用チップソー |
-
1995
- 1995-05-18 JP JP14533595A patent/JPH08309702A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998055265A1 (fr) * | 1997-06-05 | 1998-12-10 | The Institute Of Physical And Chemical Research | Outil de coupe et de meulage combine |
| EP0917931A1 (en) * | 1997-06-05 | 1999-05-26 | The Institute of Physical and Chemical Research | Combined cutting and grinding tool |
| US6224469B1 (en) | 1997-06-05 | 2001-05-01 | The Institute Of Physical And Chemical Research | Combined cutting and grinding tool |
| EP0917931A4 (en) * | 1997-06-05 | 2003-01-15 | Rikagaku Kenkyusho | COMBINED CUTTING AND GRINDING TOOL |
| JP2008238299A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd | 建材用加工刃物 |
| JP2020022423A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 株式会社トリガー | 草刈用チップソー |
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