JPH08302555A - 吸収性物品の表面シート - Google Patents

吸収性物品の表面シート

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JPH08302555A
JPH08302555A JP8036298A JP3629896A JPH08302555A JP H08302555 A JPH08302555 A JP H08302555A JP 8036298 A JP8036298 A JP 8036298A JP 3629896 A JP3629896 A JP 3629896A JP H08302555 A JPH08302555 A JP H08302555A
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雅仁 田中
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進介 長原
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真理恵 笠井
Minoru Nakanishi
稔 中西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィット性、風合い、ドライ感及びソフト感
等の吸収性物品の表面シートに要求される諸物性が向上
した吸収性物品の表面シートの提供。 【構成】 本発明の吸収性物品の表面シートは、平面部
を有しないように多数の畝部と溝部とが交互に配列され
ており、上記畝部は凸状に湾曲し且つ上記溝部は凹状に
湾曲しており、上記溝部は間隔をおいて配置された多数
の開孔を有している不織布から成り、上記畝部及び上記
溝部に平行な方向(MD)におけるバルクソフトネス
と、上記畝部及び上記溝部に直角な方向(CD)におけ
るバルクソフトネスとの比(MD/CD)が1.7以上
であり、上記CD方向におけるバルクソフトネスが12
g以下であり、且つ0.5g/cm2 荷重下での厚さが
0.7mm以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理用ナプキンや
使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面シートに関するも
のであり、より詳しくは、フィット性、風合い、ドライ
感及びソフト感等の吸収性物品の表面シートに要求され
る諸物性が向上した吸収性物品の表面シートに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面
シートとしては、有孔フィルムあるいは不織布が多く用
いられていた。有孔フィルムを表面シートとして使用す
る場合には、特公昭57−17081号公報等に開示さ
れた如くプラスチックフィルムの表面に開孔部を設け、
この開孔部を通して血液や尿を吸収させる方法が採用さ
れている。しかしながら、有孔フィルムは、フィルムに
特有のべたつき感があり、かつ開孔部以外の肌当接面が
全く通気性を有しない為、吸収性物品の表面シートとし
て使用した場合に、使用者にまとわりつくような不快感
を与える。
【0003】一方、不織布タイプの表面シートとして
は、使用者の肌に対する体液湿潤感を少なくし、体液の
透過性を高めるようにするため、規則的に配列された多
数の開孔を有する疎水性不織布から成る表面シートが知
られている。しかし、かかる表面シートは、吸収体への
体液の移動が起こりにくく、低吸収量でもモレを生じや
すく、かつ湿潤感やべたつきを感じやすいという欠点を
有する。
【0004】また、不織布に開孔を設けた表面シートも
知られている。しかしながら、かかる表面シートは、そ
の開孔部以外の部分が平面構造なので、かなりの表面部
分が肌に接するため、該表面シートが肌にまとわりつ
き、ベタツキ感を有するという問題がある。このため、
一層肌への接触を軽微にし、肌と表面シートとの間の通
気性を向上させた表面シートが望まれている。
【0005】更に、特開平4−152945号公報に
は、立体的な開孔を有する不織布が記載されている。し
かしながら、かかる不織布は、上記開孔以外の部分が平
面構造なので、不織布に開孔を設けた上記表面シートと
同様の問題がある。また、かかる不織布は、微細繊維か
ら成り、しかも繊維密度が高いので、毛管力によって繊
維間に液体を保持する傾向が強い。従って、上記開孔以
外の部分での液体の吸収・透過性は極めて低い。更に、
圧力に抗して上記立体的な開孔の形状を維持するために
は、不織布の繊維密度や強力を高めることが必要となる
ので、その結果、かかる不織布は概してごわごわした感
触を有する傾向にある。
【0006】従って、本発明の目的は、フィット性、風
合い、ドライ感及びソフト感等の吸収性物品の表面シー
トに要求される諸物性が向上した吸収性物品の表面シー
トを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、表面シートの曲げ特性(主にバルクソフトネ
ス)、疎密構造、開孔率及び圧縮特性等が、表面シート
のフィット性、風合い、ドライ感及びソフト感等と密接
に関係することを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、平面部を有しないように多数の畝部と溝部とが
交互に配列されており、上記畝部は凸状に湾曲し且つ上
記溝部は凹状に湾曲しており、上記溝部は間隔をおいて
配置された多数の開孔を有している不織布から成る吸収
性物品の表面シートであって、上記畝部及び上記溝部に
平行な方向(MD)におけるバルクソフトネスと、上記
畝部及び上記溝部に直角な方向(CD)におけるバルク
ソフトネスとの比(MD/CD)が1.7以上であり、
上記CD方向におけるバルクソフトネスが12g以下で
あり、且つ0.5g/cm2 荷重下での厚さdが0.7
mm以上であることを特徴とする吸収性物品の表面シー
トを提供することにより、上記目的を達成したものであ
る。
【0009】なお、以下の説明においては、上記畝部及
び上記溝部に平行な方向を「MD方向」と呼び、上記畝
部及び上記溝部に直角な方向を「CD方向」と呼ぶこと
とする。上記「MD方向」及び「CD方向」は、本発明
の表面シートが使用される吸収性物品の長手方向や横断
方向と合致する必要はなく、例えば、本発明の表面シー
トのCD方向が吸収性物品の長手方向となっていても何
ら支障はなく、好適に用いることができる。同様に、本
発明の表面シートのMD方向が吸収性物品の長手方向と
なっていても何ら支障はなく、好適に用いることができ
る。
【0010】
【作用】本発明の表面シートは、不織布に上記畝部と上
記溝部とが交互に配列されているので、上記畝部及び上
記溝部に平行な方向と、上記畝部及び上記溝部に直角な
方向とでの曲げ特性が大きく異なる。このように、表面
シートの曲げ特性を制御することで、表面シートのフィ
ット性及び風合いが向上する。また、本発明の表面シー
トは平面部を有しないので、生理用ナプキン等の吸収性
物品に用いられた場合、肌との接触面積が小さくなり、
その結果表面シートのドライ感が向上する。更に、本発
明の表面シートにおいては、その坪量を全体として概ね
均一としつつ、CD方向の断面における表面シートの厚
さに差を設けることによって、表面シート内に繊維密度
の差(即ち、毛管力の勾配)を生ぜしめ、これを駆動力
として表面シート内の液移動性を一層向上せしめる。そ
の結果、表面シートのドライ感が一層改善される。かか
る構造を有する本発明の表面シートでは、アーチ形状を
なす上記畝部と、繊維密度が大きく構造的に強固な上記
開孔の下端周縁部との作用によって、表面の柔らかさと
圧縮に対する形態維持性がバランスし、その結果、ソフ
ト感やクッション性及び表現される風合いが向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品の表面
シートについて、その好ましい態様を添付図面を参照し
つつ詳述する。
【0012】ここで、図1は、本発明の吸収性物品の表
面シートの好ましい態様を示す平面図であり、図2は、
図1に示される表面シートの部分斜視図であり、そして
図3は、図1に示される表面シートのA−A’線に沿っ
た部分断面図である。
【0013】図1及び図2に示す如く、本発明の吸収性
物品の表面シート1は、平面部を有しないように多数の
畝部2と溝部4とが交互に配列されており、上記畝部2
は凸状に湾曲し且つ上記溝部4は凹状に湾曲しており、
上記溝部4は間隔をおいて配置された多数の開孔6を有
している不織布から成る。
【0014】上記不織布としては、従来公知の不織布を
特に制限なく用いることができる。例えば、カード法に
より製造された不織布、スパンボンド不織布、メルトブ
ローン不織布、スパンレース不織布及びニードルパンチ
不織布等の種々の不織布を目的・用途に応じて適宜選択
することができる。これらの不織布における繊維の接着
手段に特に制限はなく、例えば、バインダーによる接着
や熱融着による接着を用いることができる。所望の特
性、特に改善された柔らかさとドライ感を顕著に実現す
るためには、上記不織布として熱融着性繊維ウェブをサ
クションヒードボンドし、強固な圧縮を受けずに不織布
化したシートが最も好適に用いられる。
【0015】本発明において「不織布」とは、単体の不
織布のみならず、不織布同士、不織布及びフィルム、不
織布及び紙又は不織布及び他の材料を複合化した種々の
未開孔のシートを包含する。
【0016】上記不織布本来の厚さ(つまり、開孔が設
けられる前の不織布の厚さ)及び坪量には特に制限はな
いが、0.5g/cm2 荷重下での厚さは、風合い及び
加工性の点から、0.4〜1.5mmが好ましく、更に
好ましくは0.4〜1.0mmであり、一層好ましくは
0.5〜0.7mmである。坪量は、風合い、地合むら
及び加工性の点から15〜45g/m2 が好ましく、更
に好ましくは15〜35g/m2 である。
【0017】上記不織布に使用される繊維としては、例
えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような
ポリエステル及びナイロンのようなポリアミド等の合成
繊維、レーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維、
並びにコットン等の天然繊維が挙げられるがこれらに限
定されるものではない。また、融点の高い繊維を芯とし
且つ融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バ
イ−サイド型の複合繊維等も好適に用いられる。これら
の繊維は1種又は2種以上を使用することができる。こ
れらの繊維における繊維径に特に制限はないが、0.1
〜6.0デニールであることが好ましく、1〜4デニー
ルであることが更に好ましい。繊維径が0.1デニール
に満たないと、繊維間距離が小さくなり、毛管力により
液残りが生じる場合があり、繊維径が6.0デニールを
超えると不織布の隠蔽性が悪くなる場合があるので、上
記範囲内とすることが好ましい。
【0018】本発明に用いられる不織布の一例として、
繊維径2デニールの芯鞘型のPET/PE複合繊維(容
積比40/60)を70重量%、及び繊維径6デニール
のPET繊維を30重量%混紡した繊維をカード機によ
り開繊した後、熱風により繊維間を融着せしめたサクシ
ョンヒートボンド不織布(0.5g/cm2 荷重下での
見掛け厚さ約0.6mm、坪量25g/m2 )が挙げら
れる。
【0019】上記不織布には、多数の畝部2と溝部4と
が交互に配列されている。上記不織布における上記畝部
2及び上記溝部4の配列方向には、特に制限はなく、例
えば、上記不織布の製造時における機械方向(長手方
向)と平行に上記畝部2及び上記溝部4を配列してもよ
く、或いは、上記機械方向と直角な方向(横断方向)に
上記畝部2及び上記溝部4を配列してもよいが、これら
に限定されるものではない。本発明においては、表面シ
ートの曲げ特性及び後述する表面シートの好ましい製造
方法に鑑みて、機械方向(長手方向)と平行に上記畝部
2及び上記溝部4を配列することが好ましい。
【0020】図2及び図3から明らかな通り、本発明の
上記畝部2は凸状に湾曲し、上記溝部4は凹状に湾曲し
ている。そして、上記畝部2及び上記溝部4は平面部を
有しないように配列されているので、本発明の表面シー
トを具備する吸収性物品は、表面シートが肌に接する面
積が小さくなり、肌へのベタツキが少なく、ドライ感
(サラット感)の向上したものとなる。
【0021】上記畝部2と上記溝部4とは交互に配列さ
れており、上記溝部4は上記畝部2からの連続面で形成
されている。図3に示す如く、隣合う上記畝部2間の間
隔Lは、1.0〜6.0mmであることが好ましく、
1.7〜3.7mmであることが更に好ましい。上記間
隔Lが1.0mmに満たないとピッチが狭過ぎる為、上
記畝部2の高さが十分に確保されず、クッション性を損
なうことがあり、上記間隔Lが6.0mmを超えると圧
力を受ける上記畝部2の数が減少してしまう為、上記畝
部2が潰れ易くなる場合があるので、上記範囲内とする
ことが好ましい。同様の理由で、隣合う上記溝部4間の
間隔Mは、1.0〜6.0mmであることが好ましく、
1.7〜3.7mmであることが更に好ましい。
【0022】図1及び図2に示す如く、上記溝部4は、
間隔をおいて配置された多数の開孔6を有している。上
記開孔6は、好ましくは、図3に示す如く、本発明の表
面シート1の表面8Aから裏面8Bに向かって延出する
不織布によって取り囲まれて形成されている。そして、
上記開孔6の内壁10は、上記表面8Aからの連続面で
形成されている。即ち、上記開孔6は、立体的な開孔で
あることが好ましい。立体的な開孔の態様としては、例
えば、上記開孔を取り囲む不織布が円筒状になっている
開孔や、上記開孔6の径が上記表面8Aから上記裏面8
Bに向かって漸次増加していく円錐状の開孔等が挙げら
れるが、好ましくは、図3に示す如く、上記開孔6の径
が上記表面8Aから上記裏面8Bに向かって漸次減少し
ていく逆円錐状の開孔が好ましい。
【0023】図1に示す如く、上記溝部4における隣合
う上記開孔6間の間隔Nは、0.4〜40mmであるこ
とが好ましく、1.5〜8mmであることが更に好まし
い。上記間隔Nが0.4mmに満たないと上記開孔6の
周囲長が小さくなり、上記開孔6の周りをしっかりと形
成できない場合があり、上記間隔Nが40mmを超える
と上記開孔6の存在が粗になり、上記開孔6を通しての
液体の通過性が低くなる場合があるので、上記範囲内と
することが好ましい。
【0024】上記開孔6の形状に特に制限はなく、例え
ば楕円形、三角形又は四角形の開孔でもよいが、異方性
のない円形の開孔とすることが、表面シートのソフト感
を向上させる点から好ましい。
【0025】上記溝部4が円形又は楕円形の開孔6を有
する場合、図3の拡大図である図4に示す如く、該開孔
6の下端周縁部の径cは、0.5〜2.0mmであるこ
とが好ましく、0.7〜1.5mmであることが更に好
ましい。上記径cが0.5mmに満たないと上記畝部2
から上記下端周縁部12への液移動のための十分な毛管
力が得られず、上記径cが2mmを超えると上記開孔の
下端周縁部に寄り集まった繊維が融着して全体的にフィ
ルム化してしまう場合があるため、上記範囲内とするこ
とが好ましい。
【0026】上記畝部2、上記溝部4及び上記開孔6
は、例えば、後述する本発明の表面シートの好ましい製
造方法に従って形成することができる。
【0027】なお、本発明の表面シートを吸収性物品に
組み込む場合においては、上記表面8Aを肌に接する面
として使用する。
【0028】このように、上記開孔6が形成された本発
明の表面シート1では、上記開孔間が凸状なので液体が
上記開孔に集まりやすく、しかも、液体の透過性が良い
ので液溜まりがない。また、一旦、本発明の表面シート
1の上記裏面8B側に吸収された血液等の戻りも見られ
ない。
【0029】本発明の表面シートにおいては、特にその
曲げ特性(主にバルクソフトネス)とその圧縮特性(主
に厚さと圧縮に対する反撥応力)に着目して、ソフト感
を向上させたものである。即ち、本発明の表面シートに
おいては、上記MD方向におけるバルクソフトネスと、
上記CD方向におけるバルクソフトネスとの比(MD/
CD)が1.7以上であり、上記CD方向におけるバル
クソフトネスが12g以下であり、且つ0.5g/cm
2 荷重下での厚さdが0.7mm以上である。以下、こ
れらの物性について更に詳述する。
【0030】上述の通り、本発明の表面シートにおいて
は、上記MD方向におけるバルクソフトネスと、上記C
D方向におけるバルクソフトネスとの比(MD/CD)
が1.7以上である。即ち、本発明の表面シートは、上
記CD方向に選択的に曲がり易い。上記比が1.7に満
たないと、本発明の表面シートを具備した吸収性物品が
装着された場合、上記表面シートが上記CD方向に折り
曲げられたときに剛性を感じる結果、装着の違和感、ザ
ラツキ感及びカタサが認知されてしまう。上記比は、高
い程よく、例えば1.9以上が好ましく、2.0以上が
更に好ましい。
【0031】なお、上記表面シート全体のかたさを等方
的に下げることは、例えば、上記表面シートの坪量を必
要以上に下げたり、熱処理温度を調整したりすること等
によって達成できるが、その場合には、上記表面シート
の強度までが低下してしまい、使用時に上記表面シート
が毛羽立ったり、極端な場合破れたりすることがあるの
で好ましくない。
【0032】本発明の表面シートにおいて、上述の如
く、MD方向とCD方向とのバルクソフトネス(曲げ剛
性)に異方性を付与すると、MD方向について十分な機
械的強度を保てる結果、CD方向について非常に柔軟な
シートを作製した場合にも、上述の如き問題を生じるこ
とがない。この場合、ソフト感を明瞭に認知せしめるに
必要なバルクソフトネス値は、CD方向の値で12g以
下である。上記バルクソフトネス値が12gを超える
と、MD/CD方向のバルクソフトネス比が1.7以上
となる不織布であっても、むしろかたさが強く意識され
るようになり、改善された風合いを示さない。上記CD
方向におけるバルクソフトネス値は、2〜7gであるこ
とが好ましく、3〜6gであることが更に好ましい。
【0033】また、本発明の表面シートの0.5g/c
2 荷重下での厚さdは0.7mm以上である。上記厚
さdを0.7mm以上とすることによって、嵩高でソフ
ト感が向上した表面シートが得られる。なお、上記表面
シートの坪量を大きくすれば(例えば、60〜100g
/m2 )上記厚さdを0.7mm以上にすることは容易
であるが、その場合には、上記CD方向におけるバルク
ソフトネスを12g以下とすることが困難になることが
ある。これに対して、本発明においては、上記表面シー
トの坪量が大きくない場合においても、上記畝部及び上
記溝部が湾曲していることによる立体的作用により、上
記厚さdを0.7mm以上とすることが容易である。更
に、上記溝部における上記開孔を上述の通り立体的にす
ることによって、上記厚さdを0.7mm以上とするこ
とが一層容易となる。
【0034】本発明の好ましい態様においては、本発明
の表面シートが上記構造を有し且つ上記物性を有するこ
とに加えて、上記CD方向断面におけるシートの厚さに
勾配を有する。本発明の表面シートは、何れの部分にお
いても繊維の存在量は概ね同じであるから、シートの厚
さに勾配があるということは、換言すれば、上記CD方
向断面におけるシートの単位面積当たりの繊維密度に勾
配があるということである。即ち、シートの厚さが大き
い部分は繊維密度が小さい部分であり、繊維は疎に存在
しておりソフト感を有する。一方、シートの厚さが小さ
い部分は繊維密度が大きい部分であり、繊維は密に存在
しており剛直感を有する。
【0035】上記勾配の設け方としては、例えば、図4
に示す如く、本発明の表面シートの上記CD方向断面に
おける、上記畝部の最大シート厚さaと上記開孔の下端
周縁部のシート厚さbとの差(a−b)が200μm以
上であるように勾配を設けることが好ましい。上記差
(a−b)を200μm以上とすることによって、表面
シートに大きな疎密構造を形成して、一つのシート内に
適度な柔らかさとソフト感を有する部分(繊維密度の小
さな部分)と体圧によっても潰れない剛直な部分(繊維
密度の大きな部分)とを共存せしめ、シート全体として
適度なクッション性を実現している。また、上記剛直な
部分が存在することにより、体圧によって上記表面シー
トが潰れた場合にも一定の厚さが保たれ、吸収体に吸収
された液体の逆戻りが防止される。
【0036】更に、繊維密度の大きな部分(主に、上記
開孔の下端周縁部)は、繊維が密に存在しているので、
毛管力によって上記表面シートの表面に存在する液体を
吸引し、上記吸収体へと速やかに導く。一方、繊維密度
の小さな部分(主に、上記畝部の頂部)は、繊維が疎に
存在しているので毛管力は弱く、その結果、一旦上記吸
収体に吸収された液体は上記表面シートの表面に戻り難
くなる。このように、本発明の表面シートが疎密構造を
有することにより、単一の構造中に毛管力の勾配が生
じ、表面での液残りが減少し、ドライ感が一層向上す
る。
【0037】本発明の表面シートにおいては、上記差
(a−b)が200μm以上(特に好ましくは、300
〜500μm)であり、且つ上記開孔の下端周縁部の径
cが0.5〜2.0mm(特に好ましくは、0.7〜
1.5mm)である場合に、特に良好なソフト感が得ら
れる。
【0038】上記畝部の最大シート厚さaは、上記畝部
の何れかの位置にあればよいが、上記畝部の頂部に存す
ることが特に好ましい。上記畝部の最大シート厚さaが
上記畝部の頂部に存することによって、上記畝部におけ
るクッション性が一層向上し、一層良好なソフト感が得
られる。
【0039】更に好ましくは、本発明の表面シートのC
D方向断面におけるシート厚さは、上記畝部の頂部が最
も大きく、上記開孔の下端周縁部が最も小さく、且つ、
上記畝部の頂部から上記開孔の下端周縁部に向かって漸
次減少している。つまり、図4に示す如く、上記畝部の
頂部のシート厚さa、上記開孔の下端周縁部のシート厚
さb、上記頂部と上記下端周縁部との略中間部のシート
厚さa’の間に、a>a’>bなる関係があり且つ該シ
ート厚さが連続的に減少していることが好ましい。シー
ト厚さをこのように調整することによって、クッション
性がより一層向上し、より一層良好なソフト感が得られ
る。
【0040】なお、上記疎密構造は、好ましくは、後述
する本発明の表面シートの好ましい製造方法に従って得
ることができる。
【0041】また、本発明の表面シート1のCD方向断
面の更に別の態様として、図5に示すような断面を有す
る表面シートも好ましい。図5に示す態様においては、
本発明の表面シート1のCD方向断面における上記畝部
2の頂部の上記裏面8Bが、上記表面8Aに向かって突
出している。この場合には、上記畝部2の最大シート厚
さaは、上記畝部2の頂部と上記開孔6の下端周縁部1
2との間に存する。そして、図5に示す態様において
も、上記差(a−b)が200μm以上であり、且つ上
記開孔の下端周縁部の径cが0.5〜2.0mmである
ことが特に好ましい。また、上記畝部2の頂部のシート
厚さをαとし、上記最大シート厚さaが存する部分と上
記開孔の下端周縁部との略中間部のシート厚さをβとし
たとき、a>α、a>β>bなる関係が更にあることも
好ましい。本発明の表面シートのCD方向断面がこのよ
うな構造を有することにより、本発明の表面シートを備
えた吸収性物品が装着され、圧力がかかったときに、上
記畝部の構造の維持が一層確実となるので好ましい。
【0042】本発明の更に好ましい態様においては、本
発明の表面シートが上記構造を有し且つ上記諸物性を有
することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を有す
る。即ち、本発明の表面シートは、0.5g/cm2
重下での厚さdが0.7〜2.0mmであり且つ厚さ
0.6mmまで圧縮したときの反撥応力が5〜30gで
あることが好ましい。本発明の表面シートが、かかる圧
縮特性を有することにより、実際に吸収性物品を装着し
たときに加わる圧力下でも上記構造が維持され、上記諸
物性を満足しつつ適度な柔らかさやクッション性が得ら
れる。
【0043】上記の圧縮物性において、0.5g/cm
2 荷重下での厚さdとは、表面シートに軽くタッチし始
めたときの表面シートの厚さに相当する。この場合の厚
さdが0.7mmに満たないとふっくらとした感触が得
られず、ソフト感が十分とはいえない場合があり、2.
0mmを超えると液体の吸収性を損なう場合があるの
で、上記範囲内とすることが好ましい。0.5g/cm
2 荷重下での厚さdは、更に好ましくは0.7〜1.5
mmであり、一層好ましくは1.0〜1.4mmであ
る。
【0044】また、上記反撥応力とは、圧縮に対して上
記表面シートから返ってくる抵抗力を表し、後述の如く
KES圧縮測定装置にて測定できる。上記反撥応力は上
記表面シートの構造維持性とクッション性に直接に関わ
る力であり、この上記反撥応力が5gに満たないと吸収
性物品の装着時に上記表面シート中の構造が簡単に潰れ
性能を維持できない上、クッション性がなくなり薄くか
たい触感となるので改善された風合を提供できない場合
がある。一方、上記反撥応力が30gを超えると上記表
面シートの表面が柔軟性に乏しくなり、吸収性物品の装
着時にざらつきを感じる場合がある。従って、上記範囲
内とすることが好ましい。なお、上記反撥応力は、7〜
25gであることが更に好ましく、7.5〜20gであ
ることが一層好ましい。
【0045】本発明の好ましい別の態様においては、本
発明の表面シートが上記構造を有し且つ上記諸物性を有
することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を有す
る。即ち、本発明の表面シートは、0.5g/cm2
重下での厚さdが0.7〜2.0mm(更に好ましくは
0.7〜1.5mm、一層好ましくは1.0〜1.4m
m)であり且つ30%圧縮時の反撥応力Fが3〜10g
であることが好ましい。本発明の表面シートが、かかる
圧縮特性を有することにより、上記畝部におけるクッシ
ョン性が更に一層向上し、更に一層良好なソフト感が得
られる。また、表面の滑らかさも一層向上する。
【0046】上記の「30%圧縮」とは、0.5g/c
2 荷重下の厚さdに対して30%圧縮することをい
い、その場合の厚さは、下記の式(I)で表される。
【0047】
【数1】
【0048】上記反撥応力Fが3〜10gの範囲にある
と、上記表面シートを軽く押し込んだ時に感じるクッシ
ョン感が適度な感触となり好ましい。上記反撥応力Fが
3g未満の場合、上記表面シートが簡単に潰れてしまい
全体に薄くかたい印象となる場合がある。一方、上記反
撥応力Fが10gを超える場合、構造のかたさやざらつ
きを感じるようになり改善された風合を得難い場合があ
る。
【0049】上記反撥応力Fは、更に好ましくは3〜8
gであり、一層好ましくは3.5〜7.5gである。
【0050】また、本発明の表面シートにおいては、開
孔からの液体の吸収能力を高めると共に、上記疎密構造
を十分に形成して毛管力勾配によっても液体の吸収能力
を高めることが重要である。そのためには、本発明の表
面シートの開孔率は7%以上であることが好ましい。上
記開孔率が7%に満たないと、上記開孔の下端周縁部へ
の繊維の寄り集まりが不十分で、十分な疎密構造が形成
されない場合がある。上記開孔率は、10〜20%であ
ることが更に好ましい。なお、上記開孔率とは、本発明
の表面シートをその表面8Aから裏面8Bに投影した場
合に形成される開孔の面積を表面シートの面積で除した
値である。その具体的測定方法については、後述する。
【0051】次に、本発明の表面シートを具備する吸収
性物品について、その好ましい態様を図6を参照しつつ
詳述する。
【0052】ここで、図6は、本発明の表面シートを具
備する吸収性物品としての生理用ナプキンを示す斜視図
である。
【0053】図6に示す生理用ナプキン14は、本発明
の表面シート1、液不透過性のバックシート(図示せ
ず)及び吸収体(図示せず)を具備する。該吸収体は、
上記生理用ナプキン14の面のうち、肌に接する面を除
いて上記バックシートに覆われている。更に、上記吸収
体は、上記生理用ナプキン14の面のうち、肌に接する
面側が、上記表面シート1で覆われている。また、上記
表面シート1は、上記吸収体全体を包持している。
【0054】なお、上記生理用ナプキン14において、
特に詳述しなかった点については、従来の生理用ナプキ
ンにおける説明が適宜適用される。
【0055】上記生理用ナプキン14が本発明の表面シ
ート1を具備することによって、かかる生理用ナプキン
は、風合い、液透過性、液戻り防止性及びクッション性
に優れたものとなる。
【0056】即ち、本発明の表面シート1を具備する生
理用ナプキン14は、第一に、表面シート1の肌に接す
る部分が少なく且つ肌に接する部分は不織布本来のソフ
トな風合いを残しているため、快適な装着感が得られ、
しかも、体液吸収後の湿潤感を減じることができる。
【0057】第二に、本発明の表面シート1は立体的で
あるため、平面部や血液の液溜まり部を含まず、血液を
すみやかに開孔6を介して吸収体に吸収させることがで
きる。従って、上記生理用ナプキンは、その装着時に、
肌にまとわりつくベタツキ感がなく、ドライ感に優れた
ものとなる。
【0058】第三に、上記CD方向断面において、本発
明の表面シート1が疎密構造を有しているので、上記表
面シート1に体圧が加わってもクッション性が良いの
で、シート厚さが小さくならない。従って、上記表面シ
ート1と吸収体との間に一定の間隔が維持され、一旦吸
収した血液等の体液が、吸収体から上記表面シート1の
表面8Aへ戻ることを防止することができる。
【0059】本発明の表面シートが用いられる吸収性物
品として、生理用ナプキンを例にとり説明したが、本発
明の表面シートが用いられる吸収性物品はこれに限定さ
れないことはいうまでもなく、本発明の表面シートは、
他の吸収性物品、例えば、ハイジーンパッド、授乳パッ
ド、使い捨ておむつ等にも特に制限なく適用することが
できる。
【0060】次に、本発明の表面シートを製造するため
の好ましい方法を詳述する。
【0061】本発明の表面シートは、上述の如き不織布
を機械的に開孔することにより製造することができる。
より詳細には、不織布の搬送方向に沿って、角錐又は円
錐形状の多数の凸状ピンを列状に有し且つ該列が多列に
並設しているピンロール(第1の押し型)と、その多列
の凸状ピンの間に嵌入する突条部を有する突条ロール
(第2押し型)との間に、上記不織布を介在させること
により、上記構造を有する表面シートを製造することが
できる。
【0062】上記製造方法では、上記ピンロールは、そ
の凸状ピンが上記不織布の搬送方向に沿って列になっ
て、しかもその列が多列に並設している。一方、上記突
条ロールは、その突条部が上記ピンロールの各凸状ピン
の列と列の間に嵌入する。
【0063】その結果、上記突条ロールの上記突条部に
よって、本発明の表面シートの上記畝部が容易に形成さ
れ、しかも、上記ピンロールにおける上記凸状ピンの上
記不織布への押圧により、上記溝部及び上記開孔が形成
される。また、この場合、上記ピンロールを60〜26
0℃に加熱して使用すると、上記凸状ピン周縁部に接触
する不織布(つまり、上記表面から上記裏面へ向かって
延出して上記開孔を形成する不織布)を熱により部分的
に軟化或いは部分的に溶融させることによって、特に上
記開孔の下端周縁部の密度を他の部分よりも高くする
(つまり、シート厚さを小さくする)ことができる。な
お、上記畝部の成形性を高めるため、上記不織布を上記
ロールに導入する前に、例えば、上記不織布にホットエ
アー(例えば、60〜260℃)を吹き付けたり、上記
不織布をプレヒートロール(例えば、60〜260℃)
に巻き付けたりする等の、当業者に公知の予熱処理を施
し、予め上記不織布を加熱しておくことも好ましい。
【0064】更に、図5に示すような態様の表面シート
を製造する場合には、上記突条ロールを上記ピンロール
と同様に60〜260℃に加熱すればよい。
【0065】次に、下記の実施例により本発明の表面シ
ートを更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、かかる
実施例に限定されない。
【0066】〔実施例1〕表1に示す不織布を原反とし
て用い、表1に示す条件下にて、上述の方法に従い、図
4に示す断面形状を有する本発明の表面シートを作製し
た。この表面シートの諸物性値を表2に示す。なお、表
2における物性値の測定方法は下記の通りである。
【0067】<バルクソフトネス>上記表面シートを1
50mm×30mmに切り出して得られた試験片を直径
45mm×高さ30mmの円筒にし、テンシロン圧縮試
験機にて速度10mm/minで圧縮したときの最大荷
重(座屈強度)を測定し、バルクソフトネス(g)とす
る。この場合の圧縮方向は、円筒の高さ方向とする。そ
して、上記MD方向におけるバルクソフトネスとは、上
記表面シートのMD方向を圧縮方向とした場合のバルク
ソフトネスをいう。同様に、上記CD方向におけるバル
クソフトネスとは、上記表面シートのCD方向を圧縮方
向とした場合のバルクソフトネスをいう。値は5点平均
値をもって代表値とする。
【0068】<0.5g/cm2 荷重下での厚さd>K
ES圧縮試験機(カトーテック(株)製 KES FB
−3)を用い、上記表面シートについて、通常試験モー
ドで50g/cm2 までの圧縮特性試験を行い、0.5
g/cm2 荷重下での厚さd(mm)をチャートから読
みとる。
【0069】<表面シート厚さの差(a−b)>上記表
面シートを図3に示す如く切り出して試験片を作製し、
断面の拡大写真を撮影する。撮影された写真を元に図4
に示すa及びbの寸法を読み、a−b(μm)を算出す
る。値は5点平均値をもって代表値とする。なお、上記
シート厚さa及びbは、上記表面シートの表面8A側
(或いは内壁10側)における所定の位置(例えば、上
記シート厚さbであれば、上記開孔の下端周縁部)での
接線に垂直な方向にて測定した。
【0070】<開孔径c>日本アビオニクス(株)製画
像解析装置「エクセル」を用い、予め黒色台紙上に貼り
込んだ上記表面シートを画像入力し、画面上で白黒二値
化処理を行い、白色部分を開孔部に相当させる。この白
色部分を円形としたときの面積から該円形の直径を計算
し、これ開孔径c(mm)とする。
【0071】<0.6mm圧縮時の反撥応力>上記0.
5g/cm2 での厚さの測定と同様の測定を行い、チャ
ートより0.6mm圧縮時の応力を読み、これ反撥応力
(g)とする。
【0072】<30%圧縮時の反撥応力F>上記0.5
g/cm2 での厚さをもとに30%圧縮時の厚さを算出
し、チャートより該厚さにおける応力を読み、これ反撥
応力F(g)とする。
【0073】<開孔率>日本アビオニクス(株)製画像
解析装置「エクセル」を用い、予め黒色台紙上に貼り込
んだ上記表面シートを画像入力し、画面上の白黒面積比
を算出する。この際、画面上の白色の面積が開孔部に相
当するので、全画面積に対する白色面積をもって開孔率
(%)とする。
【0074】また、上記表面シートについて、柔らか
さ、ふっくら感及び手触り感に関する官能評価を下記の
方法で行った。その結果を表3に示す。
【0075】<官能評価>25人の女性に上記表面シー
トを触ってもらい、次の項目について最も印象として近
い表現を選んでもらった。表3における各項目の数字は
評価点の平均値で、それぞれ下記の意味を持つ。 〔1〕柔らかさ 5;柔らかい、4;やや柔らかい、3;中立、2;やや
かたい、1;かたい 平均値は大きいほど良好な柔らかさを示す。 〔2〕ふっくら感 5;ふっくらした、4;ややふっくらした、3;中立、
2;ややふっくらしない、1;ふっくらしない 平均値は大きいほど良好な風合いを示す。 〔3〕手触り感 5;良い、4;やや良い、3;中立、2;やや悪い、
1;悪い 平均値は大きいほど良好な手触り感を示す。
【0076】次に、上記表面シートを用いた生理用ナプ
キンを下記の手順にて作製した。即ち、坪量250g/
2 に積繊したパルプを坪量20g/m2 の吸収紙で包
み、長さ170mm×幅70mm×厚さ12mmに整え
た吸収体を作製した。この吸収体を防水紙にて巻き上
げ、表面材として上記表面シートを用いてこれを包み、
更に、下面側にズレ止め接着剤を塗布することによっ
て、生理用ナプキンを作製した。この生理用ナプキンに
ついて、装着感の評価及び液残り量の測定を下記の方法
で行った。その結果を表3に示す。
【0077】<装着感の評価>上記表面シートの官能評
価を行った25人の女性に、上記生理用ナプキンを使用
してもらい、その装着感について最も印象として近い表
現を選んでもらった。表3における数字は評価点の平均
値で、以下の意味を持つ。 5;良い、4;やや良い、3;中立、2;やや悪い、
1;悪い 平均値は大きいほど良好な装着感を示す。
【0078】<液残り量>上記生理用ナプキンに馬脱繊
維血3gを注入し、1分間無荷重で放置した後、動的人
体モデルに装着させて、このモデルを30分間歩行させ
る。上記生理用ナプキンの表面シートの重量を予め測定
しておき、歩行後上記生理用ナプキンより取り外した表
面シートの重量から元の重量を差し引いた値を表面シー
トに残った液残り量(g)とする。この液残り量が少な
ければ少ない程、べたつきのないサラットした表面シー
トとなる。
【0079】〔実施例2〜5及び比較例1〜4〕表1に
示す不織布を原反として用い、実施例1と同様の操作に
て表面シートを作製した。得られた表面シートにおける
諸物性を表2に示す。また、得られた表面シートについ
て、実施例1と同様の官能評価を行った。その結果を表
3に示す。次いで、得られた表面シートを用いて実施例
1と同様の操作にて生理用ナプキンを作製し、その装着
感の評価及び液残り量の測定を実施例1と同様に行っ
た。その結果を表3に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】上記の結果から明らかな通り、実施例1〜
5で得られた表面シートにおいては、柔らかさ、ふっく
ら感及び手触り感のすべてについて高い評価が得られて
おり、しかも、かかる表面シートを用いて製造された生
理用ナプキンの装着感についても高い評価が得られてお
り、液残り量も少ない。
【0084】これに対して、比較例1で得られた表面シ
ートは開孔を有さず、また、比較例3で得られた表面シ
ートは開孔が不十分で畝部も形成されていないので、ふ
っくら感に乏しくシートの風合に改善が認められず、改
善された装着感も得られていない。しかも、開孔による
液の透過及び繊維の疎密構造による液移動の何れもない
ため、液残り量が多い。
【0085】また、スパンレースにより作製された、平
面的な開孔を有する表面シート(比較例4)もふっくら
感に乏しい。しかも、開孔以外の部分の繊維集合密度が
大きい為、開孔しているにも拘らず、液残り量も多い。
【0086】更に、比較例2で得られた表面シートで
は、畝部を強固に形成し、圧縮特性を高め過ぎたため、
液残り量が少なく、吸収性能では改善効果が認められる
ものの、感触が悪化し、表面シートとしての使用に適さ
ないものとなる。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、その曲げ特性を制御す
ることによりフィット性及び風合いが向上した吸収性物
品の表面シートが得られる。また、これに加えて、表面
シートが疎密構造を有することにより、上記効果に加え
て、液残りが減少し、ドライ感に優れた表面シートが得
られる。更に、これらに加えて、表面シートの圧縮特性
を制御することにより、上記効果に加えて、ソフト感が
向上した表面シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の表面シートの好ましい態
様を示す平面図である。
【図2】図1に示される表面シートの部分斜視図であ
る。
【図3】図1に示される表面シートのA−A’線に沿っ
た部分断面図である。
【図4】図3に示される部分断面図の拡大図である。
【図5】図3に示される部分断面図の更に別の態様を示
す図である。
【図6】本発明の表面シートを具備する吸収性物品とし
ての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 吸収性物品の表面シート 2 畝部 4 溝部 6 開孔 8A 表面 8B 裏面 10 内壁 12 下端周縁部 14 生理用ナプキン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正内容】
【0079】〔実施例2〜5及び比較例1〜4〕表1に
示す不織布を原反として用い、実施例1と同様の操作に
て表面シートを作製した。得られた表面シートにおける
諸物性を表2に示す。また、得られた表面シートについ
て、実施例1と同様の官能評価を行った。その結果を表
3に示す。なお、実施例2及び比較例1〜4で得られた
表面シートは、図4に示す断面形状を有しており、実施
例3〜5で得られた表面シートは、図5に示す断面形状
を有している。次いで、得られた表面シートを用いて実
施例1と同様の操作にて生理用ナプキンを作製し、その
装着感の評価及び液残り量の測定を実施例1と同様に行
った。その結果を表3に示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面部を有しないように多数の畝部と溝
    部とが交互に配列されており、上記畝部は凸状に湾曲し
    且つ上記溝部は凹状に湾曲しており、上記溝部は間隔を
    おいて配置された多数の開孔を有している不織布から成
    る吸収性物品の表面シートであって、 上記畝部及び上記溝部に平行な方向(MD)におけるバ
    ルクソフトネスと、上記畝部及び上記溝部に直角な方向
    (CD)におけるバルクソフトネスとの比(MD/C
    D)が1.7以上であり、上記CD方向におけるバルク
    ソフトネスが12g以下であり、且つ0.5g/cm2
    荷重下での厚さdが0.7mm以上であることを特徴と
    する吸収性物品の表面シート。
  2. 【請求項2】 上記CD方向断面における、上記畝部の
    最大シート厚さaと上記開孔の下端周縁部のシート厚さ
    bとの差(a−b)が200μm以上であり且つ上記開
    孔の下端周縁部の径cが0.5〜2.0mmである、請
    求項1記載の表面シート。
  3. 【請求項3】 上記畝部の最大シート厚さaが上記畝部
    の頂部に存する、請求項2記載の表面シート。
  4. 【請求項4】 0.5g/cm2 荷重下での厚さdが
    0.7〜2.0mmであり且つ厚さ0.6mmまで圧縮
    したときの反撥応力が5〜30gである、請求項1記載
    の表面シート。
  5. 【請求項5】 0.5g/cm2 荷重下での厚さdが
    0.7〜2.0mmであり且つ30%圧縮時の反撥応力
    が3〜10gである、請求項1記載の表面シート。
  6. 【請求項6】 開孔率が7%以上である、請求項1記載
    の表面シート。
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