JP3423810B2 - 吸収性物品の表面シート - Google Patents

吸収性物品の表面シート

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JP3423810B2
JP3423810B2 JP05152095A JP5152095A JP3423810B2 JP 3423810 B2 JP3423810 B2 JP 3423810B2 JP 05152095 A JP05152095 A JP 05152095A JP 5152095 A JP5152095 A JP 5152095A JP 3423810 B2 JP3423810 B2 JP 3423810B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理用ナプキンや使い
捨ておむつ等の吸収性物品の表面シートに関するもので
あり、より詳しくは、ドライ感、及びソフト感や柔らか
さのような風合い等の吸収性物品の表面シートに要求さ
れる諸物性が向上した吸収性物品の表面シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面
シートとしては、有孔フィルムあるいは不織布が多く用
いられていた。有孔フィルムを表面シートとして使用す
る場合には、特公昭57−17081号公報等に開示さ
れた如くプラスチックフィルムの表面に開孔部を設け、
この開孔部を通して血液や尿を吸収させる方法が採用さ
れている。しかしながら、有孔フィルムは、フィルムに
特有のベタツキ感があり、かつ開孔部以外の肌当接面が
全く通気性を有しない為、吸収性物品の表面シートとし
て使用した場合に、使用者にまとわりつくような不快感
を与える。
【0003】一方、不織布タイプの表面シートとして
は、使用者の肌に対する体液湿潤感を少なくし、体液の
透過性を高めるようにするため、実開昭53−5019
4号公報に開示された如く、規則的に配列された多数の
開孔を有する疎水性不織布から成る表面シートが知られ
ている。しかし、かかる表面シートは、吸収体への体液
の移動が起こりにくく、低吸収量でもモレを生じやす
く、かつ湿潤感やベタツキを感じやすいという欠点を有
する。
【0004】また、親水性繊維からなる不織布又は親水
化処理を施した不織布に開孔を設けた表面シートも知ら
れている。しかしながら、かかる表面シートは、その開
孔部以外の部分が平面構造なので、かなりの表面部分が
肌に接するため、該表面シートが肌にまとわりつき、ベ
タツキ感を有するという問題がある。このため、一層肌
への接触を軽微にし、肌と表面シートとの間の通気性を
向上させた表面シートが望まれている。
【0005】更に、特開平4−152945号公報に
は、立体的な開孔を有する不織布が記載されている。し
かしながら、かかる不織布は、上記開孔以外の部分が平
面構造なので、上記疎水性不織布に開孔を設けた表面シ
ートと同様の問題がある。また、かかる不織布は、微細
繊維から成るため繊維密度が高く、長時間使用時には、
繊維間に液が入り込み一層ベタツキを感じやすい。更
に、圧力に抗して上記立体的な開孔の形状を維持するた
めには、不織布の繊維密度や強力を高めることが必要と
なるので、その結果、かかる不織布は概してごわごわし
た感触を有する傾向にある。
【0006】従って、本発明の目的は、風合い及びドラ
イ感等の吸収性物品の表面シートに要求される諸物性が
向上した吸収性物品の表面シートを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、表面シートを立体的な構造とし、シート密度に
勾配を設けることにより、表面シートの風合い及びドラ
イ感等が向上し得ることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、多数の開孔を有する不織布から成る吸収性物品
の表面シートにおいて、上記開孔は、上記表面シートの
表面から裏面に向かって延出する上記不織布によって取
り囲まれて形成されており、隣り合う上記開孔間は、頂
部を有するように凸状に湾曲しており、上記頂部におけ
る上記裏面が、上記表面に向かって突出しており、上記
頂部のシート厚さa、上記開孔の下端周縁部のシート厚
さc、上記頂部と上記開孔の下端周縁部との間の最大シ
ート厚さb、及び上記最大シート厚さが存する部分と上
記開孔の下端周縁部との略中間部のシート厚さb’の間
に、b>a及びb>b’>cなる関係があることを特徴
とする吸収性物品の表面シートを提供することにより、
上記目的を達成したものである。
【0009】
【作用】本発明の表面シートにおいては、上記開孔が上
記表面シートの表面から裏面に向かって延出する上記不
織布によって取り囲まれて形成されており、しかも、隣
り合う上記開孔間は、頂部を有するように凸状に湾曲し
ているので、本発明の表面シートは極めて立体的な構造
となっている。従って、本発明の表面シートが生理用ナ
プキン等の吸収性物品に用いられた場合、上記表面シー
トと肌との接触面積が小さくなり、上記表面シートのド
ライ感が向上する。また、本発明の表面シートはその坪
量が全体として概ね均一であり、しかも、上記表面シー
トの厚さに差が設けられているので、上記表面シート内
に繊維密度の差(即ち、毛管力の勾配)が生じ、これを
駆動力として上記表面シート内の液移動性が一層向上す
る結果、上記表面シートのドライ感が一層改善される。
かかる構造を有する本発明の表面シートは、アーチ形状
をなす上記頂部と、繊維密度が大きく構造的に強固な上
記開孔の下端周縁部との作用によって、表面の柔らかさ
と圧縮に対する形態維持性がバランスし、その結果、ソ
フト感やクッション性等で表現される風合いが向上す
る。しかも、上記頂部における上記裏面が上記表面に向
かって突出しており、その結果、上記頂部における繊維
密度が高くなるので、圧縮を受けても、上記頂部の形状
が保持され、肌との接触が低く抑えられるのみならず、
ソフト感やクッション性が一層向上する。しかも、吸収
体に吸収された液体の逆戻りも少なくなり、ドライ感が
更に一層改善される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の吸収性物品の表面シートにつ
いて、その好ましい態様を添付図面を参照しつつ詳述す
る。
【0011】ここで、図1は、本発明の吸収性物品の表
面シートの一態様について、その立体形状を等高線を付
して表した部分平面図であり(なお、図1においては、
点Q上の線が最も高い位置である)、図2は、図1に示
される表面シートのA−A’線に沿った部分断面図であ
り、図3は、図1に示される表面シートのB−B’線に
沿った部分断面図である。
【0012】図1に示す如く、本発明の吸収性物品の表
面シート1は、多数の開孔を有する不織布から成る。か
かる不織布としては、従来公知の不織布を特に制限なく
用いることができる。例えば、カード法により製造され
た不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織
布、スパンレース不織布及びニードルパンチ不織布等の
種々の不織布を目的・用途に応じて適宜選択することが
できる。これらの不織布における繊維の接着手段に特に
制限はなく、例えば、バインダーによる接着や熱融着に
よる接着を用いることができる。所望の特性、特に改善
された柔らかさとドライ感を顕著に実現するためには、
上記不織布として、熱融着性繊維ウェブをサクションヒ
ートボンドし、強固な圧縮を受けずに不織布化したシー
トが最も好適に用いられる。
【0013】本発明において「不織布」とは、単体の不
織布のみならず、不織布同士、不織布及びフィルム、不
織布及び紙又は不織布及び他の材料を複合化した種々の
未開孔のシートを包含する。
【0014】上記不織布本来の厚さ(つまり、開孔が設
けられる前の不織布の厚さ)及び坪量には特に制限はな
いが、0.5g/cm2 荷重下での厚さは、風合い及び
加工性の点から、0.4〜1.5mmが好ましく、更に
好ましくは0.4〜1.0mmであり、一層好ましくは
0.5〜0.7mmである。坪量は、風合い、地合むら
及び加工性の点から15〜45g/m2 が好ましく、更
に好ましくは15〜35g/cm2 である。
【0015】上記不織布に使用される繊維としては、例
えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような
ポリエステル及びナイロンのようなポリアミド等の合成
繊維、レーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維、
並びにコットン等の天然繊維が挙げられるがこれらに限
定されるものではない。また、融点の高い繊維を芯とし
且つ融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バ
イ−サイド型の複合繊維等も好適に用いられる。これら
の繊維は1種又は2種以上を使用することができる。こ
れらの繊維における繊維径に特に制限はないが、0.1
〜6.0デニールであることが好ましく、1〜4デニー
ルであることが更に好ましい。繊維径が0.1デニール
に満たないと、繊維間距離が小さくなり、毛管力により
液残りが生じる場合があり、繊維径が6.0デニールを
超えると不織布の隠蔽性が悪くなる場合があるので、上
記範囲内とすることが好ましい。
【0016】本発明に用いられる不織布の一例として、
繊維径2デニールの芯鞘型のPET/PE複合繊維(容
積比50/50)をカード機により開繊した後、熱風に
より繊維間を融着せしめたサクションヒートボンド不織
布(0.5g/cm2 荷重下での見掛け厚さ約0.6m
m、坪量25g/m2 )が挙げられる。
【0017】図2及び図3に示す如く、上記開孔6は、
上記表面シートの表面8Aから裏面8Bに向かって延出
する上記不織布によって取り囲まれて形成されている。
そして、上記開孔6の内壁10は、上記表面8Aからの
連続面で形成されている。即ち、上記開孔6は、立体的
な開孔である。立体的な開孔の態様としては、例えば、
上記開孔を取り囲む不織布が円筒状になっている開孔
や、上記開孔6の径が上記表面8Aから上記裏面8Bに
向かって漸次増加していく円錐状の開孔等が挙げられる
が、好ましくは、図2及び3に示す如く、上記開孔6の
径が上記表面8Aから上記裏面8Bに向かって漸次減少
していく逆円錐状の開孔が好ましい。
【0018】上記開孔の配置パターンには特に制限はな
く、例えば、図1に示すような千鳥状の配置パターンを
用いることができる。この場合、上記開孔6間の間隔N
は、0.4〜40mmであることが好ましく、1.5〜
8mmであることが更に好ましい。上記間隔Nが0.4
mmに満たないと上記開孔6の周囲長が小さくなり、上
記開孔6の周りをしっかりと形成できない場合があり、
上記間隔Nが40mmを超えると上記開孔6の存在が粗
になり、体液の通過性が低くなる場合があるので、上記
範囲内とすることが好ましい。
【0019】上記開孔6の形状に特に制限はなく、例え
ば楕円形、三角形又は四角形の開孔でもよいが、異方性
のない円形の開孔とすることが、表面シートのソフト感
を向上させる点から好ましい。
【0020】上記開孔6は、例えば、後述する本発明の
表面シートの好ましい製造方法に従って形成することが
できる。
【0021】なお、本発明の表面シートを吸収性物品に
組み込む場合においては、上記表面8A側を肌に接する
面として使用する。
【0022】図2に示す如く、隣り合う上記開孔間は、
頂部5を有するように凸状に湾曲している。ここで、上
記頂部とは、隣り合う上記開孔間における最も高い位置
をいう。そして、上記頂部5においては、上記表面シー
トの裏面8Bが、上記表面8Aに向かって突出してい
る。従って、上記頂部5における繊維密度が高くなるの
で、圧縮を受けても、上記頂部5の形状が保持されて肌
との接触が低く抑えられベタツキ感が低減される。上記
裏面8Bが上記表面8Aに向かって突出している部分の
断面形状に特に制限はなく、矩形状、三角形状その他如
何なる形状でもよい。
【0023】また、本発明の表面シートにおいては、図
4に示す如く、複数の上記頂部が連続的に連なり、畝部
を形成することが好ましい。図4に示す表面シートにお
いては、複数の上記頂部が略直線的に連続的に連なり、
多列の畝部を形成し、隣り合う上記畝部2の間は溝部4
となり、上記畝部2と上記溝部4とは平面部を有しない
ように交互に配列されている。そして、上記畝部2は凸
状に湾曲し且つ上記溝部4は凹状に湾曲しており、上記
溝部4は間隔をおいて配置された多数の上記開孔6を有
している。このように、上記畝部及び上記溝部を形成す
ることによって、上記畝部及び上記溝部と平行な方向
と、それらに直角な方向とにおける曲げ特性(例えば、
バルクソフトネス等)に異方性を付与することができ、
表面シートのフィット性や風合いを一層向上せしめ得る
ので好ましい。
【0024】図4に示す表面シートにおいては、上記畝
部及び上記溝部の方向と、本発明の表面シートが使用さ
れる吸収性物品の長手方向や横断方向とが合致する必要
はない。例えば、上記畝部及び上記溝部の方向が吸収性
物品の長手方向となっていても何ら支障はなく、好適に
用いることができる。同様に、上記畝部及び上記溝部と
直角の方向が吸収性物品の長手方向となっていても何ら
支障はなく、好適に用いることができる。
【0025】また、上記畝部及び上記溝部は、原反であ
る上記不織布の製造時における機械方向と合致していて
もよく、又は合致していなくてもよい。
【0026】また、本発明の表面シートは、ある一方向
において隣り合う上記開孔間の上記頂部の高さ(例え
ば、図1におけるQの位置の高さ)と、該方向と直角な
方向において隣り合う上記開孔間の上記頂部の高さ(例
えば、図1におけるPの位置の高さ)とが異なることも
好ましい。このように、頂部における高さに勾配を設け
ることで、液体の吸収拡散方向を制御することが可能と
なる。例えば、液体をある特定の方向に拡散させたい場
合には、その方向において隣り合う上記開孔間の上記頂
部の高さを、その方向と直角な方向において隣り合う上
記開孔間の上記頂部の高さよりも高くすれば良い。更
に、このような頂部における高さの勾配と、上記畝部と
を共に使用することにより、液体の吸収拡散方向の制御
を一層効果的に行うことができる。例えば、ある特定の
方向において上記頂部が連続的に連なり、畝部を形成す
るようにし、この畝部の高さを上記方向と直角な方向に
おいて隣り合う上記開孔間の上記頂部の高さよりも高く
すれば、液体は、上記畝部に沿って移動し易くなり、上
記方向と直角な方向への液移動が一層効果的に抑制され
る。
【0027】本発明の表面シートは、上記構造を有する
ことに加えて、断面方向におけるシートの厚さに勾配を
有する。本発明の表面シートは、何れの部分においても
繊維の存在量は概ね同じであるから、シートの厚さに勾
配があるということは、換言すれば、シートの断面にお
ける単位面積当たりの繊維密度に勾配があるということ
である。即ち、シートの厚さが大きい部分は繊維密度が
小さい部分であり、繊維は疎に存在しておりソフト感を
有する。一方、シートの厚さが小さい部分は繊維密度が
大きい部分であり、繊維は密に存在しており剛直感を有
する。
【0028】上記勾配の設け方は、図2の拡大図である
図5に示す如く、本発明の表面シートの断面方向におい
て、上記頂部のシート厚さa、上記開孔の下端周縁部の
シート厚さc、上記頂部と上記下端周縁部との間の最大
シート厚さb、及び上記最大シート厚さが存する部分と
上記開孔の下端周縁部との略中間部のシート厚さb’の
間に、b>a及びb>b’>cなる関係があるように勾
配を設ける。好ましくは、本発明の表面シートにおける
シート厚さは、上記頂部から上記最大シート厚さが存す
る部分まで連続的に増加し、上記最大シート厚さが存す
る部分から上記開孔の下端周縁部まで連続的に減少して
いる。上記頂部から上記最大シート厚さが存する部分ま
では、b>aなる関係があるが故に凸状の湾曲の形状を
保持する作用を有し、上記最大シート厚さが存する部分
から上記開孔の下端周縁部までは、b>b’>cなる関
係があるが故に、毛管力に勾配を設ける作用を有する。
【0029】上記b、b’及びcの間にb>b’>cな
る関係があることによって、毛管力に勾配が設けられる
が、該毛管力の勾配を駆動力として液体を効果的に吸引
するためには、かかる勾配は大きいことが望ましい。上
述の通り、本発明の表面シートにおいては、繊維密度に
勾配を設けることによって毛管力の勾配を発現せしめて
いるので、毛管力の勾配を大きくするためには、繊維密
度の勾配を大きくすることが重要である。この目的のた
めに、本発明の表面シートにおいては、上記最大シート
厚さbと上記開孔の下端周縁部のシート厚さcとの差
(b−c)を200μm以上にして大きな毛管力の勾配
を発現せしめることが好ましい。即ち、密度の大きな部
分(主に、上記開孔の下端周縁部)は、繊維が密に存在
しているので、毛管力によって上記表面シートの表面に
存在する液体を吸引し、上記吸収体へと速やかに導く。
一方、密度の小さな部分(主に、上記最大シート厚さが
存する部分)は、繊維が疎に存在しているので毛管力は
弱く、その結果、一旦上記吸収体に吸収された液体は上
記表面シートの表面に戻り難くなる。このように、本発
明の表面シートが疎密構造を有することにより、単一の
構造中に毛管力の勾配が生じ、表面での液残りが減少
し、ドライ感が向上する。
【0030】更に、本発明においては、表面シートに大
きな疎密構造を形成して、一つのシート内に適度な柔ら
かさとソフト感を有する部分(密度の小さな部分)と体
圧によっても潰れない剛直な部分(密度の大きな部分)
とを共存せしめ、シート全体として適度なクッション性
を実現している。また上記剛直な部分が存在することに
より、体圧によって上記表面シートが潰れた場合にも一
定の厚さが保たれ、吸収体に吸収された体液の逆戻りが
一層防止される。
【0031】上記差(b−c)は200〜500μmで
あることが更に好ましい。
【0032】上記疎密構造の好ましい一例としては、上
記頂部におけるシートの厚さaが100〜350μmで
あり、上記開孔の下端周縁部におけるシートの厚さcが
50〜150μmであり、上記最大シート厚さbが35
0〜600μmであり、上記最大シート厚さが存する部
分と上記開孔の下端周縁部との略中間部におけるシート
の厚さb’が150〜400μmである。
【0033】上記疎密構造は、好ましくは、後述する本
発明の表面シートの好ましい製造方法に従って得ること
ができる。
【0034】更に、上記疎密構造は、上記開孔の径dと
も密接に関係している。即ち、本発明の表面シートにお
いては、上記開孔(好ましくは円形又は楕円形)の下端
周縁部の径dが0.5〜2.0mmであることが好まし
い。上記径dが0.5mmに満たないと上記疎密構造に
よる十分な毛管力が得られない場合があり、上記径dが
2.0mmを超えると上記開孔の下端周縁部における繊
維間の距離が詰まり、該下端周縁部がフィルムに近い形
状となるため、液体が通過する空間が得られず、液体通
過が困難となる場合があるので上記範囲内とすることが
好ましい。上記径dは0.7〜1.5mmであることが
更に好ましい。
【0035】更に、上記疎密構造は、上記表面シートの
厚さとも密接に関係している。即ち、本発明の表面シー
トにおいては、0.5g/cm2 荷重下での厚さtが
0.6mm以上であることが好ましい。0.5g/cm
2 荷重下での厚さとは、表面シートに軽くタッチし始め
たときの表面シートの厚さにほぼ相当する。上記厚さt
を0.6mm以上とすることによって、嵩高でソフト感
が向上した表面シートが得られる。なお、上記表面シー
トの坪量を大きくすれば(例えば、60〜100g/m
2 )上記見厚さを0.6mm以上にすることは容易であ
るが、その場合には、風合いが悪くなる場合がある。こ
れに対して、本発明においては、上記表面シートの坪量
が大きくない場合においても、立体形状の上記開孔及び
該開孔間に存する上記頂部の立体的作用により、上記厚
さtを0.6mm以上とすることが容易である。上記厚
さtは0.6〜2.0mmであることが好ましく、0.
6〜1.5mmであることが更に好ましい。
【0036】本発明の更に好ましい態様においては、本
発明の表面シートが上記構造を有し且つ上記諸物性を有
することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を有す
る。即ち、本発明の表面シートは、0.5g/cm2
重下での厚さtが0.6〜2.0mmであり且つ厚さ
0.6mmまで圧縮したときの反撥応力が0.5〜30
gであることが好ましい。本発明の表面シートが、かか
る圧縮特性を有することにより、実際に吸収性物品を装
着したときに加わる圧力下でも上記構造が維持され、上
記諸物性を満足しつつ適度な柔らかさやクッション性が
得られる。
【0037】上記反撥応力とは、圧縮に対して上記表面
シートから返ってくる抵抗力を表し、後述の如くKES
圧縮測定装置にて測定できる。上記反撥応力は上記表面
シートの構造維持性とクッション性に直接に関わる力で
あり、この上記反撥応力が0.5gに満たないと吸収性
物品の装着時に上記表面シート中の構造が簡単に潰れ性
能を維持できない上、クッション性がなくなり薄くかた
い触感となるので改善された風合を提供できない場合が
ある。一方、上記反撥応力が30gを超えると上記表面
シートの表面が柔軟性に乏しくなり、吸収性物品の装着
時にざらつきを感じる場合がある。従って、上記範囲内
とすることが好ましい。なお、上記反撥応力は、7〜2
5gであることが更に好ましく、7.5〜20gである
ことが一層好ましい。
【0038】本発明の好ましい別の態様においては、本
発明の表面シートが上記構造を有し且つ上記諸物性を有
することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を有す
る。即ち、本発明の表面シートは、0.5g/cm2
重下での厚さtが0.6〜2.0mmであり且つ30%
圧縮時の反撥応力Fが3〜10gであることが好まし
い。本発明の表面シートが、かかる圧縮特性を有するこ
とにより、上記頂部におけるクッション性が更に一層向
上し、更に一層良好なソフト感が得られる。また、表面
の滑らかさも一層向上する。
【0039】上記の「30%圧縮」とは、0.5g/c
2 荷重下の厚さtに対して30%圧縮することをい
い、その場合の厚さは、下記の式(I)で表される。
【0040】
【数1】
【0041】上記反撥応力Fが3〜10gの範囲にある
と、上記表面シートを軽く押し込んだ時に感じるクッシ
ョン感が適度な感触となり好ましい。上記反撥応力Fが
3g未満の場合、上記表面シートが簡単に潰れてしまい
全体に薄くかたい印象となる場合がある。一方、上記反
撥応力Fが10gを超える場合、構造のかたさやざらつ
きを感じるようになり改善された風合を得難い場合があ
る。
【0042】上記反撥応力Fは、更に好ましくは3〜8
gであり、一層好ましくは3.5〜7.5gである。
【0043】また、本発明の表面シートにおいては、開
孔からの液体の吸収能力を高めると共に、上記疎密構造
を十分に形成して毛管力勾配によっても液体の吸収能力
を高めることが重要である。そのためには、本発明の表
面シートの開孔率は7%以上であることが好ましい。上
記開孔率が7%に満たないと、上記開孔の下端周縁部へ
の繊維の寄り集まりが不十分で、十分な疎密構造が形成
されない場合がある。上記開孔率は、10〜20%であ
ることが更に好ましい。なお、上記開孔率とは、本発明
の表面シートをその表面8Aから裏面8Bに投影した場
合に形成される開孔の面積を表面シートの面積で除した
値である。その具体的測定方法については、後述する。
【0044】本発明の別の好ましい態様によれば、上記
表面シートを構成する繊維の親水性が、上記表面シート
の表面から裏面に向かって漸次減少している。このよう
に本発明の表面シートの断面方向に関してその親水性に
勾配を設けることにより、上記疎密構造と相俟って、液
体の吸収能力が一層向上し、しかも、液体の逆戻りが一
層効果的に防止される。上記親水性の勾配は、例えば、
親水性の異なる数種類の繊維から、それぞれウエブを作
製し、次いで、親水性の低い順に該ウエブを順次積層し
て作製された不織布を原反として使用することによって
付与できるが、かかる方法には限定されない。
【0045】本発明の更に別の好ましい態様によれば、
上記表面シートを構成する繊維の繊維径が、上記表面シ
ートの表面から裏面に向かって漸次減少している。この
ように本発明の表面シートの断面方向に関して、構成繊
維の繊維径に勾配を設けることにより、上記疎密構造と
相俟って、液体の吸収能力が一層向上し、しかも、液体
の逆戻りが一層効果的に防止される。上記繊維径の勾配
は、例えば、繊維径の異なる数種類の繊維から、それぞ
れウエブを作製し、次いで、繊維径の小さい順に該ウエ
ブを順次積層して作製された不織布を原反として使用す
ることによって付与できるが、かかる方法には限定され
ない。
【0046】また更に、本発明の好ましい態様によれ
ば、上記表面シートを構成する繊維の親水性が、上記表
面シートの表面から裏面に向かって漸次減少しており、
且つ、上記表面シートを構成する繊維の繊維径が、上記
表面シートの表面から裏面に向かって漸次減少してい
る。本発明の表面シートがかかる構造を有することによ
り、上記疎密構造と相俟って、液体の吸収能力が更に一
層向上し、しかも、液体の逆戻りが更に一層効果的に防
止される。
【0047】次に、本発明の表面シートを具備する吸収
性物品について、その好ましい態様を図6を参照しつつ
詳述する。
【0048】ここで、図6は、本発明の表面シートを具
備する吸収性物品としての生理用ナプキンを示す斜視図
である。
【0049】図6に示す生理用ナプキン14は、本発明
の表面シート1、液不透過性のバックシート(図示せ
ず)及び吸収体(図示せず)を具備する。該吸収体は、
上記生理用ナプキン14の面のうち、肌に接する面を除
いて上記バックシートに覆われている。更に、上記吸収
体は、上記生理用ナプキン14の面のうち、肌に接する
面側が、上記表面シート1で覆われている。また、上記
表面シート1は、上記吸収体全体を包持している。
【0050】なお、上記生理用ナプキン14において、
特に詳述しなかった点については、従来の生理用ナプキ
ンにおける説明が適宜適用される。
【0051】上記生理用ナプキン14が本発明の表面シ
ート1を具備することによって、かかる生理用ナプキン
は、風合い、液透過性、液戻り防止性及びクッション性
に優れたものとなる。
【0052】即ち、本発明の表面シート1を具備する生
理用ナプキン14は、第一に、表面シート1の肌に接す
る部分が少なく且つ肌に接する部分は不織布本来のソフ
トな風合いを残しているため、快適な装着感が得られ、
しかも、体液吸収後の湿潤感を減じることができる。
【0053】第二に、本発明の表面シート1は立体的で
あるため、平面部や血液の液溜まり部を含まず、血液を
すみやかに開孔6を介して吸収体に吸収させることがで
きる。従って、上記生理用ナプキンは、その装着時に、
肌にまとわりつくベタツキ感がなく、ドライ感に優れた
ものとなる。
【0054】第三に、シート断面方向において、本発明
の表面シート1が疎密構造を有しているので、表面シー
ト1に体圧が加わってもクッション性が良く、シート厚
さが小さくならない。従って、表面シート1と吸収体と
の間に一定の間隔が維持され、一旦吸収した血液等の体
液が、吸収体から表面シート1の表面8Aへ戻ることを
防止することができる。
【0055】本発明の表面シートが用いられる吸収性物
品として、生理用ナプキンを例にとり説明したが、本発
明の表面シートが用いられる吸収性物品はこれに限定さ
れないことはいうまでもなく、本発明の表面シートは、
他の吸収性物品、例えば、ハイジーンパッド、授乳パッ
ド、使い捨ておむつ等にも特に制限なく適用することが
できる。
【0056】次に、本発明の表面シートを製造するため
の好ましい方法を詳述する。
【0057】本発明の表面シートは、上述の如き不織布
を機械的に開孔することにより製造することができる。
より詳細には、不織布の搬送方向に沿って、角錐又は円
錐形状の多数の凸状ピンを列状に有し且つ該列が多列に
並設しているピンロール(第1の押し型)と、その多列
の凸状ピンの間に嵌入する突条部を有する突条ロール
(第2押し型)との間に、上記不織布を介在させること
により、上記構造を有する表面シートを製造することが
できる。
【0058】上記製造方法では、上記ピンロールは、そ
の凸状ピンが上記不織布の搬送方向に沿って列になっ
て、しかもその列が多列に並設している。一方、上記突
条ロールは、その突条部が上記ピンロールの各凸状ピン
の列と列の間に嵌入する。
【0059】その結果、上記突条ロールの上記突条部に
よって、本発明の表面シートの上記頂部が容易に形成さ
れ、しかも、上記ピンロールにおける上記凸状ピンの上
記不織布への押圧により、上記開孔が形成される。ま
た、この場合、上記ピンロールを60〜260℃に加熱
して使用すると、上記凸状ピン周縁部に接触する不織布
(つまり、上記表面から上記裏面へ向かって延出して上
記開孔を形成する不織布)を熱により部分的に軟化或い
は部分的に溶融させることによって、特に上記開孔の下
端周縁部の密度を他の部分よりも高くする(つまり、シ
ート厚さを小さくする)ことができる。更に、上記突条
ロールを上記ピンロールと同様に60〜260度に加熱
することによって、上記頂部において上記裏面が上記表
面に向かって突出した部分を効果的に形成せしめること
ができる。なお、上記頂部の成形性を高めるため、上記
不織布を上記ロールに導入する前に、例えば、上記不織
布にホットエアー(例えば、60〜260℃)を吹き付
けたり、上記不織布をプレヒートロール(例えば、60
〜260℃)に巻き付けたりする等の、当業者に公知の
予熱処理を施し、予め上記不織布を加熱しておくことも
好ましい。
【0060】次に、下記の実施例により本発明の表面シ
ートを更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、かかる
実施例に限定されない。
【0061】〔実施例1〕表1に示す不織布を原反とし
て用い、これを上述の方法にて開孔して、図5に示す断
面形状を有する本発明の表面シートを作製した。この表
面シートの諸物性値を表2に示す。なお、表2における
物性値の測定方法は下記の通りである。
【0062】<表面シート厚さ>上記表面シートを断面
方向に切り出して試験片を作製し、断面の拡大写真を撮
影する。撮影された写真を元に図5に示すa、b、b’
及びcの寸法(μm)を測定する。値は5点平均値をも
って代表値とする。なお、上記シート厚さa、b、b’
及びcは、上記表面シートの表面8A側(或いは内壁1
0側)における所定の位置(例えば、上記シート厚さc
であれば、上記開孔の下端周縁部)での接線に垂直な方
向にて測定した。
【0063】<開孔径d>日本アビオニクス(株)製画
像解析装置「エクセル」を用い、予め黒色台紙上に貼り
込んだ上記表面シートを画像入力し、画面上で白黒二値
化処理を行い、白色部分を開孔部に相当させる。この白
色部分を円形としたときの面積から該円形の直径を計算
し、これを開孔径とする。
【0064】<0.5g/cm2 荷重下での厚さt>K
ES圧縮試験機(カトーテック(株)製 KES FB
−3)を用い、上記表面シートについて、通常試験モー
ドで50g/cm2 までの圧縮特性試験を行い、0.5
g/cm2 荷重下での厚さ(mm)をチャートから読み
とる。
【0065】<開孔率>日本アビオニクス(株)製画像
解析装置「エクセル」を用い、予め黒色台紙上に貼り込
んだ上記表面シートを画像入力し、画面上の白黒面積比
を算出する。この際、画面上の白色の面積が開孔部に相
当するので、全画面積に対する白色面積をもって開孔率
(%)とする。
【0066】また、上記表面シートについて、液体の吸
収性(残留量及び液流れ)を測定すると共に、柔らか
さ、ふっくら感等の手触り感に関する官能評価を下記の
方法で行った。
【0067】<残留量>上記表面シートを50mm×5
0mmにカットして初期重量を測定する。これを測定サ
ンプルとする。次いで、75%グリセリン溶液に上記測
定サンプルを浸漬せしめ十分に上記溶液を含浸させる。
上記溶液から上記測定サンプルを引き上げた後、上記測
定サンプルの表面を上にして、この上に坪量40g/m
2 で70mm×70mmの吸収紙を5枚重ねる。この吸
収紙の上に上記測定サンプル寸法に対して50g/cm
2 の荷重を同時にかける。荷重をかけて60秒後に上記
測定サンプルを取り出し、その重量を測定し、初期重量
との差を残留量(g)とする。上記残留量が0.2g以
下であれば吸収性物品の表面シートとして優れた特性を
発揮する。
【0068】<液流れ>45度に傾けたプレート上に、
上記吸収時間の測定において使用した上記吸収体と上記
表面シートとを置き、この上に幅20mmのスリットの
入ったプレートを置く。内径2mmのシリコーンチュー
ブから6g/分の速度で上記馬脱繊維血を上記スリット
の所定の位置に滴下し(滴下高さ10mm)、10秒後
に上記馬脱繊維血の流れた長さを測定する。上記液流れ
が30mm以下であれば吸収性物品の表面シートとして
優れた特性を発揮する。
【0069】<官能評価>20人の女性に上記表面シー
トが見えない状態で触ってもらい、ソフト感、クッショ
ン感等の感触を総合的に表面シートの風合いとして評価
してもらった。評価は下記の5段階の数値で行い、20
人の平均値をとった。 5;非常に良い、4;良い、3;普通、2;悪い、1;
非常に悪い 数値は大きいほど良好な風合いを示す。
【0070】〔実施例2〜4及び比較例1〜4〕表1に
示す不織布を原反として用い、実施例1と同様の操作に
て表面シートを作製した。得られた表面シートにおける
諸物性を表2に示す。また、得られた表面シートについ
て、実施例1と同様の測定及び官能評価を行った。その
結果を表3に示す。なお、比較例1の表面シートには開
孔が形成されていなかった。また、比較例2及び3の表
面シートには、開孔は設けられているものの該開孔は平
面的なものであり、しかも、該表面シートは均一な繊維
密度を有するものであった。更に比較例4の表面シート
には、立体的な開孔が設けられているものの、該開孔を
取り囲む不織布はフィルム化していた。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】上記の結果から明らかな通り、実施例1〜
4で得られた本発明の表面シートにおいては、風合いに
ついて高い評価が得られており、しかも、かかる表面シ
ートの吸収性も優れたものである。これに対して、比較
例1〜4で得られた表面シートにおいては、風合いにつ
いて高い評価を得ているものはなく、しかも、吸収性も
劣るものである。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、表面シートが疎密構造
を有することにより、液残りが減少し、ドライ感に優れ
た表面シートが得られる。また、肌に当たる部分の繊維
密度が疎であるため、肌にクッションのような柔らかさ
を与えることができ、上記効果に加えて、風合い感が一
層向上した表面シートが得られる。更に、上記頂部にお
ける繊維密度は密なので、圧力がかかっても、上記凸状
の湾曲の形状が維持され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の表面シートの一態様につ
いて、その立体形状を等高線を付して表した部分平面図
である。
【図2】図1に示される表面シートのA−A’線に沿っ
た部分断面図である。
【図3】図1に示される表面シートのB−B’線に沿っ
た部分断面図である。
【図4】本発明の吸収性物品の表面シートの別の好まし
い態様を示す部分斜視図である。
【図5】図2に示される部分断面図の拡大図である。
【図6】本発明の表面シートを具備する吸収性物品とし
ての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 吸収性物品の表面シート 2 畝部 4 溝部 6 開孔 8A 表側面 8B 裏側面 10 内壁 12 下端周縁部 14 生理用ナプキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−228173(JP,A) 特開 平6−304203(JP,A) 特開 平6−330443(JP,A) 特開 昭52−34069(JP,A) 特開 平8−302555(JP,A) 特開 平7−119012(JP,A) 特開 平4−24261(JP,A) 特開 平4−371149(JP,A) 特開 昭63−243360(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 A61F 13/51 - 13/515

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の開孔を有する不織布から成る吸収
    性物品の表面シートにおいて、 上記開孔は、上記表面シートの表面から裏面に向かって
    延出する上記不織布によって取り囲まれて形成されてお
    り、 隣り合う上記開孔間は、頂部を有するように凸状に湾曲
    しており、 上記頂部における上記裏面が、上記表面に向かって突出
    しており、 上記頂部のシート厚さa、上記開孔の下端周縁部のシー
    ト厚さc、上記頂部と上記開孔の下端周縁部との間の最
    大シート厚さb、及び上記最大シート厚さが存する部分
    と上記開孔の下端周縁部との略中間部のシート厚さb’
    の間に、b>a及びb>b’>cなる関係があることを
    特徴とする吸収性物品の表面シート。
  2. 【請求項2】 上記最大シート厚さbと上記開孔の下端
    周縁部のシート厚さcとの差(b−c)が200μm以
    上である、請求項1記載の吸収性物品の表面シート。
  3. 【請求項3】 上記開孔の下端周縁部の径dが0.5〜
    2.0mmであり、0.5g/cm2 荷重下での厚さt
    が0.6mm以上である、請求項1又は2記載の吸収性
    物品の表面シート。
  4. 【請求項4】 開孔率が7%以上である、請求項1〜3
    の何れかに記載の表面シート。
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