JPH0830135B2 - 四フッ化エチレン樹脂組成物 - Google Patents
四フッ化エチレン樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0830135B2 JPH0830135B2 JP62259545A JP25954587A JPH0830135B2 JP H0830135 B2 JPH0830135 B2 JP H0830135B2 JP 62259545 A JP62259545 A JP 62259545A JP 25954587 A JP25954587 A JP 25954587A JP H0830135 B2 JPH0830135 B2 JP H0830135B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- elongation
- filler
- particle size
- tetrafluoroethylene resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明者は、四フッ化エチレン樹脂組成物に関する。
更に詳しくは、伸長特性を向上させた四フッ化エチレン
樹脂組成物に関する。
更に詳しくは、伸長特性を向上させた四フッ化エチレン
樹脂組成物に関する。
従来、四フッ化エチレン樹脂の充填材としては、粒径
分布範囲が数μm乃至数100μmの粒状充填材が使用さ
れている。ところで、近年は加工上から伸長特性の向上
が求められており、こうした要求に応えるために充填材
の配合量を減らして、伸長特性の向上を図っている。
分布範囲が数μm乃至数100μmの粒状充填材が使用さ
れている。ところで、近年は加工上から伸長特性の向上
が求められており、こうした要求に応えるために充填材
の配合量を減らして、伸長特性の向上を図っている。
しかるに、充填材の配合量を減らすと、伸長特性は向
上するものの、他の特性、例えば充填材が摺動剤の場合
摺動特性を低下させる。
上するものの、他の特性、例えば充填材が摺動剤の場合
摺動特性を低下させる。
このように、従来の充填材配合四フッ化エチレン樹脂
組成物では、伸長特性以外の特性を保持したまま、伸長
特性の向上を図ることは不可能であった。
組成物では、伸長特性以外の特性を保持したまま、伸長
特性の向上を図ることは不可能であった。
そこで、本発明者は、充填材の配合量を減らすことな
く、即ち他の特性を低下させることなく、四フッ化エチ
レン樹脂組成物の伸長特性を向上させるべく種々検討を
重ねた結果、特定の粒径範囲の粒状充填材を用いること
により、かかる課題が効果的に解決されることを見出し
た。
く、即ち他の特性を低下させることなく、四フッ化エチ
レン樹脂組成物の伸長特性を向上させるべく種々検討を
重ねた結果、特定の粒径範囲の粒状充填材を用いること
により、かかる課題が効果的に解決されることを見出し
た。
従って、本発明は四フッ化エチレン樹脂組成物に係
り、この四フッ化エチレン樹脂組成物は、四フッ化エチ
レン樹脂および粒径25〜45μmの粒状充填材よりなる。
り、この四フッ化エチレン樹脂組成物は、四フッ化エチ
レン樹脂および粒径25〜45μmの粒状充填材よりなる。
四フッ化エチレン樹脂としては、それの成形性、用途
上などの点から、一般に分子量が約50万以上のものが用
いられる。
上などの点から、一般に分子量が約50万以上のものが用
いられる。
これに配合される充填材としては、摩擦摩耗特性用の
黒鉛、二硫化モリブデン、炭素繊維などの潤滑剤、高比
重・伝熱性用、導電性用などの銅、アルミニウム、SU
S、黄銅、ニッケルなどの金属粉末、ガラスビーズなど
の粒状充填材が用いられる。
黒鉛、二硫化モリブデン、炭素繊維などの潤滑剤、高比
重・伝熱性用、導電性用などの銅、アルミニウム、SU
S、黄銅、ニッケルなどの金属粉末、ガラスビーズなど
の粒状充填材が用いられる。
これらの粒状充填材としては、粒径が25〜45μmのも
のが用いられる。ここでいう粒径範囲は、目の大きさが
4μmのふるいをPASSし、25μmのふるいをONするもの
であり、具体的な粒径の測定方法としては、サンプリン
グしたサンプルを顕微鏡で拡大し、これをビデオカメラ
に撮して画像処理する方法がとられる。
のが用いられる。ここでいう粒径範囲は、目の大きさが
4μmのふるいをPASSし、25μmのふるいをONするもの
であり、具体的な粒径の測定方法としては、サンプリン
グしたサンプルを顕微鏡で拡大し、これをビデオカメラ
に撮して画像処理する方法がとられる。
45μmより大きい粒径を有する粒状充填材を用いる
と、その充填材が低伸び時に破断起点となり、これを中
心としてクラックが成長し、伸び100%以下の低伸び破
断する場合があり、一方粒径が25μmより小さいものが
用いられると、粒子が2次凝集を起し、45μm以上の場
合と同様にそれが破断起点となり、低伸び破断を生ずる
ようになる。
と、その充填材が低伸び時に破断起点となり、これを中
心としてクラックが成長し、伸び100%以下の低伸び破
断する場合があり、一方粒径が25μmより小さいものが
用いられると、粒子が2次凝集を起し、45μm以上の場
合と同様にそれが破断起点となり、低伸び破断を生ずる
ようになる。
これに対して、本発明で選択的に用いられる25〜45μ
mの粒径範囲のものは、低伸び時には破断起点とはなり
難く、また2次凝集も起し難いため、最高水準の伸びを
示すようになる。即ち、このように規定された粒径範囲
は、本発明の目的を達成させるのに有効な範囲であり、
これよりも小さくてもあるいは大きくても伸長特性は低
下する。
mの粒径範囲のものは、低伸び時には破断起点とはなり
難く、また2次凝集も起し難いため、最高水準の伸びを
示すようになる。即ち、このように規定された粒径範囲
は、本発明の目的を達成させるのに有効な範囲であり、
これよりも小さくてもあるいは大きくても伸長特性は低
下する。
かかる粒径範囲を有する粒状充填材は、組成物中3〜
40重量%を占めるような配合量で用いられる。配合量が
これより少ないと、充填材を添加する効果が発現せず、
一方これより多く用いると、例えば繊維状の充填材では
それが折れたりして、期待する効果がやはり得られない
ようになる。
40重量%を占めるような配合量で用いられる。配合量が
これより少ないと、充填材を添加する効果が発現せず、
一方これより多く用いると、例えば繊維状の充填材では
それが折れたりして、期待する効果がやはり得られない
ようになる。
粒状充填材の四フッ化エチレン樹脂への配合は、粒状
充填材の良好な分散状態が得られる方法であれば任意の
ブレンド方法を採用することができ、例えばヘンシェル
ミキサーを用い、回転数約600〜1200rpm、時間約4〜15
分間といったブレンド方法が用いられる。
充填材の良好な分散状態が得られる方法であれば任意の
ブレンド方法を採用することができ、例えばヘンシェル
ミキサーを用い、回転数約600〜1200rpm、時間約4〜15
分間といったブレンド方法が用いられる。
粒径25〜45μmの粒状充填材を配合した四フッ化エチ
レン樹脂組成物は、他の特性を実質的に低下させること
なく、伸長特性を向上させ、それの加工性を改善させ
る。
レン樹脂組成物は、他の特性を実質的に低下させること
なく、伸長特性を向上させ、それの加工性を改善させ
る。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例 四フッ化エチレン樹脂(三井・デュポン フロロケミ
カル製品テフロン7−J)80重量%および黒鉛20重量%
よりなる組成物を、ヘンシェルミキサーを用い、回転数
800rpm、時間10分間の条件下でブレンドして調製した。
カル製品テフロン7−J)80重量%および黒鉛20重量%
よりなる組成物を、ヘンシェルミキサーを用い、回転数
800rpm、時間10分間の条件下でブレンドして調製した。
この際、黒鉛としてその粒径(粒径範囲の中心値)が
8水準のものを使用し、ミキシング前後で粒径に変化の
ないことを確認した上で、得られた組成物について、JI
S K−6891に規定される方法に従がい、伸びおよび引張
強さの測定を行なった。得られた結果は、第1図のグラ
フに示される。
8水準のものを使用し、ミキシング前後で粒径に変化の
ないことを確認した上で、得られた組成物について、JI
S K−6891に規定される方法に従がい、伸びおよび引張
強さの測定を行なった。得られた結果は、第1図のグラ
フに示される。
この結果から、粒径25〜45μmの水準では200%以上
の伸びを示し、粒径がそれよりも大きくてもあるいは小
さくても、伸びは急激に低下することが分る。
の伸びを示し、粒径がそれよりも大きくてもあるいは小
さくても、伸びは急激に低下することが分る。
第1図は、実施例における粒径と伸びまたは引張強さと
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】四フッ化エチレン樹脂および粒径25〜45μ
mの粒状充填材よりなる四フッ化エチレン樹脂組成物。 - 【請求項2】粒状充填材が黒鉛である特許請求の範囲第
1項記載の四フッ化エチレン樹脂組成物。 - 【請求項3】粒状充填材が組成物中3〜40重量%占めて
いる特許請求の範囲第1項または第2項記載の四フッ化
エチレン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259545A JPH0830135B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 四フッ化エチレン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259545A JPH0830135B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 四フッ化エチレン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01103642A JPH01103642A (ja) | 1989-04-20 |
JPH0830135B2 true JPH0830135B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=17335597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62259545A Expired - Lifetime JPH0830135B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 四フッ化エチレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0830135B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004250605A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Asahi Glass Co Ltd | ポリテトラフルオロエチレン組成物、造粒物および成形物 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3946863B2 (ja) * | 1998-04-10 | 2007-07-18 | Ntn株式会社 | 摺動部材用樹脂組成物および摺動部材 |
JP5034150B2 (ja) | 2000-12-05 | 2012-09-26 | 旭硝子株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン造粒物及びその成形品 |
JP2011094088A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Kitagawa Ind Co Ltd | 高比重エラストマー材料 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51126241A (en) * | 1975-04-25 | 1976-11-04 | Asahi Glass Co Ltd | Polytetrafluoroethylene resin composition |
JPS5819397A (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-04 | Sumitomo Chem Co Ltd | 摺動材組成物 |
JPS60127933A (ja) * | 1983-12-13 | 1985-07-08 | Youbea Le-Ron Kogyo Kk | 工作機摺動部用材料 |
JPS6153349A (ja) * | 1984-08-22 | 1986-03-17 | Youbea Le-Ron Kogyo Kk | 四フツ化エチレン樹脂組成物 |
JPS62201996A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-05 | Nok Corp | 摺動部用部材 |
-
1987
- 1987-10-16 JP JP62259545A patent/JPH0830135B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
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JP2004250605A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Asahi Glass Co Ltd | ポリテトラフルオロエチレン組成物、造粒物および成形物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01103642A (ja) | 1989-04-20 |
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Legal Events
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